JP3419905B2 - 建物の加圧防煙システム - Google Patents

建物の加圧防煙システム

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JP3419905B2 JP23048694A JP23048694A JP3419905B2 JP 3419905 B2 JP3419905 B2 JP 3419905B2 JP 23048694 A JP23048694 A JP 23048694A JP 23048694 A JP23048694 A JP 23048694A JP 3419905 B2 JP3419905 B2 JP 3419905B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物(高層建物等)に
対して加圧防煙を行なうための加圧防煙システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の高層建物においては、火災時の防
煙のために加圧防煙システムが用意されている場合が多
い。この加圧防煙は、通常は、階段室、エレベーターシ
ャフト等を加圧することにより行なわれる。具体的に
は、風量供給装置により竪シャフトに対して風量を供給
することにより加圧防煙が行なわれていた。しかし、冬
期には、建物内外の温度差により煙突効果が生じること
がある。冬期の建物Aの内外の圧力分布は、図2(a)
の矢印で示すような分布になる。このような圧力分布の
状態において、煙突効果を考慮しないで加圧防煙システ
ムを作動させてしまうと、図2(b)に示すように、火
災階20で発生した煙Cが竪シャフトBを介して上層階
に漏煙してしまう。このように、冬期には煙突効果によ
る圧力差が生じることが考えられるので、この煙突効果
の影響を考慮して建物の設計を行なう必要がある。この
ため、従来では、風量供給装置21による供給風量が増
大するような設計を行なっていた。つまり、煙突効果の
影響に打ち勝つためには、その分を付加した風量の供給
が必要なのである。このようにして、煙突効果を考慮し
て加圧防煙システムを作動させた時の圧力分布は図2
(c)に示すようになる(上層階への漏煙は生じていな
い)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
加圧防煙システムでは、煙突効果の影響に打ち勝つよう
に、風量供給装置による供給風量が増大するような設計
を行なう必要があった。この煙突効果の影響は、建物内
外の温度差及び建物の高さに比例して大きくなる。その
ため、寒冷地において建物内外の温度差が大きくなる場
合及び超高層建物で加圧する堅シャフトが長くなる場合
等では、煙突効果の影響が大きくなり、遮煙のための差
圧を確保するには供給風量をかなり大きくする必要があ
る。このように供給風量を増加させるためには、ダク
ト、ファンの容量を大きくしなければならず建設費がア
ップしてしまう。さらに、ダクトスペースの拡大により
レンタブル比の低下も強いられる。
【0004】そこで、本発明は、前記従来技術の問題点
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、供
給風量の増加を抑えた状態で、煙突効果の影響を防止す
ることが可能な建物の加圧防煙システムを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、居室(1)に隣接して配置された竪シ
ャフト(B)を有する建物(A)の内部を加圧防煙する
加圧防煙システムにおいて、上記竪シャフト(B)の下
部に外部に通じるように配置された開閉自在の開口部
(2)と、上記竪シャフト(B)に風量を供給する風量
供給手段(4)と、上記竪シャフト(B)の内外の圧力
差と温度差とを検知する検知手段(6)と、火災発生時
にこの検知手段(6)の出力に応じて、開口部(2)の
開放あるいは風量供給手段(4)による風量供給のいず
れかの動作モードを選択する制御手段(5)とを有す
る。また、前記制御手段(5)は、平常時には、前記開
口部(2)を閉状態に維持する。
【0006】
【作用】本発明では、竪シャフトの下部には、外部に通
じるように開閉自在の開口部が配置されている。この開
口部が開放状態の時には、竪シャフト側が居室に対して
正圧になり竪シャフトへの漏煙が防止される。このよう
に、開口部の開放による差圧制御により、竪シャフトを
介して煙が火災階から上層階へ伝播することが防げられ
る。さらに、建物には、竪シャフトに風量を供給するた
めの風量供給手段が配置されている。この風量供給手段
の風量供給による加圧制御によっても防煙が行なわれ
る。
【0007】火災発生時には、竪シャフト内外の圧力差
と温度差に基づいて、開口部の開放による差圧制御と風
量供給手段による加圧制御のいずれかの動作モードが自
動選択される。つまり、竪シャフト内外の圧力差と温度
差が検知手段により検知され、この検知手段の出力に応
じて、開口部の開放あるいは風量供給手段による風量供
給のいずれかの動作モードが制御手段により自動選択さ
れるようになっている。
【0008】具体的には、制御手段は、検知手段により
検知された竪シャフト内外の圧力差と温度差に基づい
て、煙突効果の影響が大きいと判断した場合には、動作
モードとして開口部の開放を選択する。この結果、開口
部の開放による差圧制御により竪シャフトへの漏煙が防
止される。
【0009】一方、制御手段が、検知された竪シャフト
内外の圧力差と温度差に基づいて、煙突効果の影響がな
いかあるいは少ないと判断した場合には、動作モードと
して風量供給手段の風量供給を選択する。この結果、風
量供給手段の風量供給による加圧制御によって防煙が行
なわれる。また、制御手段は、平常時には、開口部を閉
状態に維持する。というのは、平常時に開口部を開放し
たままにしておくと、漏気により暖房負荷に大きな影響
を及ぼしてしまうからである。
【0010】このように、本発明では、火災時におい
て、煙突効果の影響が大きい場合には、動作モードとし
て開口部の開放が選択されて風量供給手段による風量供
給は行なわれない。つまり、本発明では、煙突効果その
ものを利用して、煙突効果の影響が大きい場合には機械
給気を行なわないようにする。煙突効果の影響がないか
あるいは少ない場合にのみ、動作モードとして風量供給
手段の風量供給が選択される。従って、従来のように、
火災時に風量供給手段の風量を増加させる必要はなくな
る。この結果、ダクト、ファンのダウンサイジングによ
るコストダウンが図れると共に、レンタブル比も向上す
る。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図により説明する。まず、
本発明の建物の加圧防煙システムの構成を図1により説
明する。建物Aの内部には、居室1に隣接して竪シャフ
トBが配置されている。竪シャフトBの居室1よりも下
部の位置には、外気に通じる開口部2が設けられてい
る。この開口部2は、自動制御により開閉自在に構成さ
れている。例えば、開口部2は、駐車場(あるいはサン
クンガーデン等)3に隣接して配置される。この際、外
部に対する開口部2は、居室1よりも下部に設ける必要
がある。
【0012】この開口部2は、火災時に煙突効果の影響
が大きい場合に開放状態になる。開口部2が開放状態の
時には、居住者が存在する階では、図1の圧力分布10
に示されているように、竪シャフトB側が居室1に対し
て正圧になり竪シャフトBへの漏煙が防止される。この
ように、開口部2の開放による差圧制御により、竪シャ
フトBを介して煙Cが火災階から上層階へ伝播すること
が防げられる。
【0013】ここで、図2(b)に示すように、建物A
に開口部2が設けられていないと、冬期の建物Aの内外
の温度差による煙突効果の影響により、竪シャフトBの
内外に圧力差が生じて中性帯Dが居室20よりも上部に
位置し、竪シャフトBへの漏煙が生じてしまう。この結
果、竪シャフトBを介して煙Cが火災階20から上層階
へ伝播してしまう。
【0014】これに対して、本発明では、図1に示すよ
うに、竪シャフトBの下部に開閉自在の開口部2を設け
て、火災時にこの開口部2を開放することにより、中性
帯Dを居室1よりも下部に移行させ、竪シャフトB側が
居室1に対して正圧になるようにして竪シャフトBへの
漏煙を防止している。
【0015】また、建物Aの下部には、竪シャフトBに
風量を供給するための風量供給装置4が配置されてい
る。この風量供給装置4の風量供給による加圧制御によ
っても防煙が行なわれる。風量供給装置4による風量の
供給は、火災発生時に煙突効果の影響がないかあるいは
少ない場合にのみ行なわれる。
【0016】開口部2と風量供給装置4は、それぞれ制
御装置5に接続されている。この制御装置5には、竪シ
ャフトBの内外の圧力差と温度差を検知する検知装置6
が接続されている。この検知装置6により、竪シャフト
Bの内外の圧力差と温度差が常時、自動計測される。制
御装置5は、火災発生時に検知装置6の出力に応じて、
開口部2の開放あるいは風量供給装置4による風量供給
のいずれかの動作モードを選択する。このように、火災
発生時には、竪シャフトBの内外の圧力差と温度差に基
づいて、開口部2の開放による差圧制御と風量供給装置
4による加圧制御のいずれかの動作モードが自動選択さ
れる。
【0017】次に、本発明の動作を説明する。平常時に
は、開口部2は閉状態(閉鎖)に維持されている。とい
うのは、平常時に開口部2を開放したままにしておく
と、漏気により暖房負荷に大きな影響を及ぼしてしまう
からである。
【0018】火災が発生して加圧防煙システムが起動条
件となった時には、制御装置5は、検知装置6により検
知している竪シャフトBの内外の圧力差と温度差から条
件を確認する。煙突効果の影響が大きいと判断した場合
には、動作モードとして開口部2の開放を選択する。こ
の結果、開口部2の開放による差圧制御により竪シャフ
トB側が居室1に対して正圧になり竪シャフトBへの漏
煙が防止される。
【0019】一方、制御装置5が、検知装置6により検
知された竪シャフトBの内外の圧力差と温度差に基づい
て、煙突効果の影響がないかあるいは少ないと判断した
場合には、動作モードとして風量供給装置4の風量供給
を選択する。この結果、風量供給装置4の風量供給によ
る加圧制御によって防煙が行なわれる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、火災時において、煙突
効果の影響が大きい場合には、動作モードとして開口部
の開放が選択され、風量供給手段による風量供給は行な
われず、煙突効果の影響がないかあるいは少ない場合に
のみ、動作モードとして風量供給手段の風量供給が選択
される。この結果、火災時に風量供給手段の風量を増加
させる必要がなくなり、ダクト、ファンのダウンサイジ
ングによるコストダウンが図れると共に、レンタブル比
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建物の加圧防煙システムの構成を示す
図である。
【図2】従来の加圧防煙システムの構成を示す図であ
り、(a)は、冬期の建物の内外の圧力分布を示す図。
(b)は、煙突効果を考慮しないで加圧防煙システムを
作動させた時の圧力分布を示す図。(c)は、煙突効果
を考慮して加圧防煙システムを作動させた時の圧力分布
をそれぞれ示す。
【符号の説明】
A 建物 B 竪シャフト 1 居室 2 開口部 4 風量供給装置 5 制御装置 6 検知装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】居室に隣接して配置された竪シャフトを有
    する建物の内部を加圧防煙する加圧防煙システムにおい
    て、上記竪シャフトの下部に外部に通じるように配置さ
    れた開閉自在の開口部と、上記竪シャフトに風量を供給
    する風量供給手段と、上記竪シャフトの内外の圧力差と
    温度差とを検知する検知手段と、火災発生時にこの検知
    手段の出力に応じて、開口部の開放あるいは風量供給手
    段による風量供給のいずれかの動作モードを選択する制
    御手段とを有することを特徴とする建物の加圧防煙シス
    テム。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、平常時には、前記開口部
    を閉状態に維持することを特徴とする請求項1に記載の
    建物の加圧防煙システム。
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JP2010058945A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータ装置
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