JP3419853B2 - 正帯電トナー用電荷制御性樹脂 - Google Patents
正帯電トナー用電荷制御性樹脂Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用正帯電トナ
ーに配合されて、その帯電特性を制御する正帯電トナー
用電荷制御性樹脂に関し、より詳細には、いわゆる懸濁
重合法によって製造される電子写真用正帯電トナーに好
適に使用される、正帯電トナー用電荷制御性樹脂に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】従来の電子写真用トナーは、スチレン−
アクリル系共重合体等の定着用樹脂と、着色剤としての
カーボンブラックその他の添加剤とを溶融混練し、つい
で粉砕し分級することにより製造される。しかし、かか
る粉砕型のトナーは粒度分布が広いために、帯電を均一
にすることが困難であり、しかも粒径が大きいために、
解像度の高い画像を得るのが困難であった。また得られ
る粒子の形状が不規則であるため、トナーの流動性が概
して低く、ブロッキング等を発生しやすいという問題も
あった。 【0003】そこで近時、上記粉砕法に代わる電子写真
用トナーの製造方法として、定着用樹脂の元になる水不
溶性の重合性単量体と、これに可溶な重合開始剤と、着
色剤等とを含む液状のモノマー相(油相)を作製し、そ
れを水等の水性分散媒中に液滴状に懸濁分散させつつ加
熱して、重合性単量体を重合させる、いわゆる懸濁重合
法による樹脂粒子の製造を利用したトナーの製造方法が
提案された。 【0004】上記懸濁重合法によって製造される電子写
真用トナーは、粒度分布が狭く、しかも条件を変更する
ことでより小粒径化が可能であるため、帯電特性にすぐ
れるとともに、高品質画像が得られるという利点があ
る。また分級が不要であるため、生産性にもすぐれてい
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】電子写真用トナーに
は、上記定着用樹脂や着色剤の他、トナーの摩擦帯電性
を制御するための電荷制御剤、トナーにオフセット防止
効果を付与するためのオフセット防止剤等の添加剤が配
合される。このうち電荷制御剤としては、粉砕法の場
合、種々の電子供与性物質(正帯電トナー)、または電
子受容性物質(負帯電トナー)が使用されてきたが、と
くに懸濁重合法の場合は、トナーの帯電特性や粒度分布
がばらつく等の問題を生じることのないように、水性分
散媒に溶解したり変質したり、あるいはモノマー相中に
均一に分散されずに凝集したりしない電荷制御剤が必要
であった。 【0006】そこでこれに対処すべく、たとえば正帯電
トナーの場合には、通常の電荷制御剤に代えて、定着用
樹脂の元になる重合性単量体との相溶性にすぐれた重合
体を形成しうる重合性単量体(たとえば定着用樹脂の元
になる重合性単量体と同じもの等)と、カチオン性を示
す重合性単量体とを共重合させた電荷制御性樹脂を使用
することが提案された(たとえば特開昭58−1202
63号公報等参照)。 【0007】しかし従来の電荷制御性樹脂は、通常の電
荷制御剤(たとえばニグロシン染料)等に比べると、帯
電性の面で能力不足である。また十分な帯電性を得るた
めに、電荷制御性樹脂の添加量を増加させた場合には、
モノマー相の粘度が上昇して、水性分散媒中に、微小か
つ均一な液滴状に懸濁分散させるのが難しくなり、トナ
ーの粒径にばらつきを生じる他、小粒径化も困難になる
という問題がある。 【0008】水性分散媒中に、アニオン性の無機分散剤
等を添加して、上記電荷制御性樹脂を含むモノマー相の
懸濁分散性を向上させることも試みられているが、この
場合、製造されたトナー粒子の表面から無機分散剤を完
全に除去するのが難しいため、トナー粒子の表面に残留
した無機分散剤により、トナーの帯電特性や耐環境安定
性等が悪化するという問題がある(特開昭60−578
56号公報、特公平1−51188号公報等参照)。 【0009】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
であって、トナーの定着用樹脂および定着用樹脂の元に
なる重合性単量体との相溶性にすぐれるとともに非水溶
性で、しかも帯電特性にもすぐれた正帯電トナー用電荷
制御樹脂を提供することを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、前記電荷制御性樹脂を構成
する重合性単量体について種々検討した。その結果、従
来は電荷制御性樹脂に使用されていなかった、モノアリ
ルアミン、ジアリルアミンまたはトリアリルアミンをカ
チオン性単量体として使用した共重合体は、帯電特性に
すぐれるとともに、非水溶性で、水性分散媒によって溶
解、変質、凝集しないことを見出した。 【0011】そこで上記3種のカチオン性単量体と共重
合させる重合性単量体についてさらに検討した結果、ト
ナーの定着用樹脂または定着用樹脂の元になる重合性単
量体と相溶性のよい重合体を構成し得る重合性単量体を
使用すればよいことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明の正帯電トナー用電荷制御樹脂は、
トナーの定着用樹脂または定着用樹脂の元になる重合性
単量体と相溶性のよい重合体を構成し得る重合性単量体
と、モノアリルアミン、ジアリルアミンおよびトリアリ
ルアミンのうちの少なくとも1種のカチオン性単量体と
を含む共重合体からなることを特徴とする。 【0012】以下に本発明を説明する。本発明において
使用されるカチオン性単量体としては、前記のように、
式(1): 【0013】 【化1】 【0014】で表されるモノアリルアミン、式(2) : 【0015】 【化2】 【0016】で表されるジアリルアミン、または式(3)
: 【0017】 【化3】 【0018】で表されるトリアリルアミンがあげられ
る。これらカチオン性単量体は、それぞれ単独で用いら
れる他、2種以上を併用することもできる。カチオン性
単量体の、電荷制御樹脂中に占める割合は、本発明では
とくに限定されないが、原料としての単量体の総量に占
めるカチオン性単量体の割合で表して、5〜20重量%
であるのが好ましい。 【0019】カチオン性単量体の割合が上記範囲未満で
は、電荷制御樹脂の帯電特性が不十分となるおそれがあ
り、逆にカチオン性単量体の割合が上記範囲を超えた場
合には、電荷制御樹脂の、トナーの定着用樹脂および定
着用樹脂の元になる重合性単量体との相溶性が低下する
おそれがある。上記カチオン性単量体と共重合させる重
合性単量体としては、ラジカル重合性の種々の重合性単
量体が使用可能である。 【0020】このような重合性単量体としてはたとえば
モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニルエ
ステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレフィ
ン系単量体、モノオレフィン系単量体、ハロゲン化オレ
フィン系単量体、ポリビニル系単量体等の従来公知の種
々の化合物を使用することができる。モノビニル芳香族
単量体としては、下記一般式(4) : 【0021】 【化4】 【0022】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子、R2 は水素原子、低級アルキル
基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ビニル基、スルホ基、ナトリウムスルホナト基、カ
リウムスルホナト基またはカルボキシル基を表す。)で
表されるモノビニル芳香族炭化水素、たとえばスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロ
スチレン、o,m,p−クロロスチレン、p−エチルス
チレン、スチレンスルホン酸ナトリウム、ジビニルベン
ゼンなどがあげられる。 【0023】アクリル系単量体としては、下記一般式
(5) : 【0024】 【化5】 【0025】(式中、R3 は水素原子または低級アルキ
ル基、R4 は水素原子、炭素数12までの炭化水素基、
ヒドロキシアルキル基、ビニルエステル基またはアミノ
アルキル基を表す。)で表されるアクリル系単量体、た
とえばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロ
キシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸ブチ
ル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシ
メタクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、
γ−N,N−ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチ
レングリコールジメタクリル酸エステル、テトラエチレ
ングリコールジメタクリル酸エステルなどがあげられ
る。 【0026】ビニルエステル系単量体としては、下記一
般式(6) : 【0027】 【化6】 【0028】(式中、R5 は水素原子または低級アルキ
ル基を表す。)で表されるビニルエステル系単量体があ
げられ、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルなどがあげられる。ビニルエーテル系単量体と
しては、下記一般式(7) : 【0029】 【化7】 【0030】(式中、R6 は炭素数12までの1価の炭
化水素基を表す。)で表されるビニルエーテル系単量体
があげられ、たとえばビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニルフ
ェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテルなどが
あげられる。ジオレフィン系単量体としては、下記一般
式(8) : 【0031】 【化8】 【0032】(式中、R7 ,R8 およびR9 は同一また
は異なって、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を表す。)で表されるジオレフィン系単量体があげ
られ、たとえばブタジエン、イソプレン、クロロプレン
などがあげられる。モノオレフィン系単量体としては、
下記一般式(9) : 【0033】 【化9】 【0034】(式中、R10,R11は同一または異なっ
て、水素原子または低級アルキル基を表す。)で表され
るモノオレフィン系単量体があげられ、たとえばエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1などがあげられる。ハロゲン化オレフィ
ン系単量体としては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリ
デンなどがあげられる。 【0035】さらにポリビニル単量体としては、たとえ
ばジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリシアヌ
レートなどがあげられる。これらは単独で使用できる
他、2種以上を併用することもできる。前述のように本
発明においては、上記重合性単量体の中から、トナーの
定着用樹脂または定着用樹脂の元になる重合性単量体と
相溶性のよい重合体を構成し得る重合性単量体が選択的
に使用される。 【0036】たとえば、最も一般的なスチレン−アクリ
ル系の定着用樹脂を含むトナーに本発明の電荷制御性樹
脂を使用する場合には、重合性単量体としてスチレン系
またはアクリル系のいずれかの単量体を使用するか、あ
るいは両方の単量体を併用するのが好ましい。上記カチ
オン性単量体と重合性単量体は、重合開始剤を用いて重
合させるのがよい。 【0037】両単量体の重合を開始させる重合開始剤の
具体例としては、たとえばアゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス−
(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2′−
アゾビス−(2−メチルプロピオニトリル)、2,2′
−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、1,1′
−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビス
(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;クメン
ヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、
ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、
過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物が使
用できるほか、紫外線や可視光線の照射による重合を行
う場合には、従来公知の光重合開始剤を使用することも
できる。これらは単独で使用される他、2種以上を併用
することもできる。 【0038】重合開始剤の使用量は、基本の単量体単量
体100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.01〜0.5重量部の範囲である。なおγ
線、加速電子線等を用いて重合を開始させることも可能
であり、この場合には重合開始剤を使用しなくてもよ
い。また、紫外線と各種光増感剤とを組合せて重合を開
始してもよい。 【0039】カチオン性単量体と重合性単量体は、種々
の重合方法で重合させることができるが、重合度のコン
トロールが容易であること、等を考慮すると溶液重合に
より重合させるのが好ましい。溶液重合に使用する溶媒
としては、従来公知の種々の溶媒の中から、両単量体を
均一に溶解しうるものが好適に使用される。上記本発明
の正帯電トナー用電荷制御性樹脂は、磁性キャリヤとと
もに2成分の現像剤を構成する非磁性のトナーや、1成
分系の現像剤としての磁性あるいは非磁性トナー等に使
用される。本発明の電荷制御性樹脂の、トナーへの配合
量はとくに限定されないが、トナーを構成する定着用樹
脂100重量部に対して1〜10重量部であるのが好ま
しい。本発明の電荷制御性樹脂の配合割合が上記範囲未
満では添加効果が十分に得られず、トナーの帯電性が不
十分になるおそれがある。また本発明の電荷制御性樹脂
の配合割合が上記範囲を超えた場合には、トナーの耐環
境安定性が低下するおそれがある他、とくに懸濁重合法
で製造するトナーの場合は、モノマー相の粘度が上昇し
て、水性分散媒中に、微小かつ均一な液滴状に懸濁分散
させるのが難しくなり、トナーの粒径にばらつきを生じ
たり、小粒径化が困難になったりするおそれがある。 【0040】本発明の電荷制御性樹脂を上記トナーに使
用する場合、トナーの製造方法としては、 定着用樹脂と、本発明の電荷制御性樹脂と、着色剤
その他の添加剤とを溶融混練し、粉砕した後、分級する
粉砕法、 定着用樹脂の元になる水不溶性の重合性単量体と、
これに可溶な重合開始剤と、本発明の電荷制御性樹脂
と、着色剤その他の添加剤とを含む液状のモノマー相
(油相)を作製し、それを水等の水性分散媒中に液滴状
に懸濁分散させつつ加熱して、重合性単量体を重合させ
る懸濁重合法、 定着用樹脂の元になる重合性単量体と、重合開始剤
と、本発明の電荷制御性樹脂と、着色剤その他の添加剤
とを、当該重合性単量体は溶解するが、その重合体は溶
解しない媒質中に、分散安定剤とともに溶解し、攪拌下
で重合させる分散重合法、 定着用樹脂と、本発明の電荷制御性樹脂と、着色剤
その他の添加剤とを、適当な溶媒中に溶解または分散さ
せて得たスプレードライ液を、噴霧装置を用いて霧状に
噴霧しつつ、溶媒を乾燥、除去するスプレードライ法、 等が例示される。 【0041】上記の方法で使用される、定着用樹脂
の元になる重合性単量体としては、前記例示の、ラジカ
ル重合性の種々の重合性単量体を使用することができ
る。またの方法で使用される定着用樹脂としては、
上記重合性単量体の重合体が使用される。またの方
法において、上記重合性単量体の重合を開始させる重合
開始剤としては、前記例示の各種重合開始剤が使用され
る。なおの懸濁重合法に使用する重合開始剤として
は、上記重合開始剤の中から、水性分散媒に不溶で、か
つ重合性単量体との相溶性のあるものが好適に採用され
る。 【0042】重合開始剤の使用量は、重合性単量体10
0重量部に対して0.001〜5重量部、好ましくは
0.01〜1重量部の範囲である。なおγ線、加速電子
線等を用いて重合を開始させることも可能であり、この
場合には重合開始剤を使用しなくてもよい。また、紫外
線と各種光増感剤とを組合せて重合を開始してもよい。 【0043】の方法の場合、重合性単量体に架橋剤
を添加すると、定着用樹脂が架橋して、トナーの機械的
あるいは熱的特性が改善される。架橋剤としては、たと
えばジビニルベンゼン等のジビニル化合物;ジアリルフ
タレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルアジペー
ト、ジアリルグリコレート、ジアリルマレエート、ジア
リルセバケート等のジアリル化合物;トリアリルホスフ
ェート、トリアリルアコニテート、トリアリルシアヌレ
ート、トリメリット酸アリルエステル、ピロメリット酸
アリルエステル等のトリアリル化合物;1,6−ヘキサ
ンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ペン
タエリスリトールジアクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジアクリレート等のジアクリレート化合物;トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート等のトリアクリレート化合物;
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペン
チルグリコールジメタクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリ
コールジメタクリレート等のジメタクリレート化合物;
トリメチロールプロパントリメタクリレート等のトリメ
タクリレート化合物;ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、N,N,N′,N′−テトラキス(β−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミンのアクリル酸エステル等のポ
リ(メタ)アクリレート化合物;アリルアクリレート、
アリルメタクリレート等のアリル−アクリル系化合物;
N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−メ
チレンビスメタクリルアミド等のアクリルアミド化合
物;ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート等のプレポリマーなどがあげられる。 【0044】架橋剤は、重合性単量体100重量部に対
して0〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割
合で使用される。着色剤によりトナーを着色するには、
上記各法によりトナーを製造する際に、あらかじめ所定
量の着色剤を配合しておいてもよく、また先に無着色の
トナーを形成し、それを後から着色剤で染色するように
してもよい。 【0045】前記の懸濁重合法によりトナーを製造す
る際のモノマー相にあらかじめ配合される着色剤として
は、これに限定されるものではないが、たとえば 〈黒色〉カーボンブラック、ニグロシン染料(C.I.
No. 50415B)、ランプブラック(C.I.No. 7
7266)、オイルブラック、アゾオイルブラック、 〈赤色〉デュポンオイルレッド(C.I.No. 2610
5)、ローズベンガル(C.I.No. 45435)、オ
リエントオイルレッド♯330(C.I.No. 605
0)、 〈黄色〉クロームイエロー(C.I.No. 1409
0)、キノリンイエロー(C.I.o.47005)、 〈緑色〉マラカイトグリーンオクサレート(C.I.N
o. 42000)、 〈青色〉カルコオイルブルー(C.I.No. azoec
ブルー3)、アニリンブルー(C.I.No. 5040
5)、メチレンブルークロライド(C.I.No. 520
1)、フタロシアニンブルー(C.I.No. 7416
0)、ウルトラマリンブルー(C.I.No. 7710
3)、 等があげられる。これらは単独で使用される他、2種以
上を併用することもできる。着色剤は、重合性単量体1
00重量部あたり5〜10重量部の割合で使用するのが
好ましい。 【0046】上記着色剤の中でも、黒色のトナーの場合
はカーボンブラック、とくに表面処理を施して重合性単
量体との親和性を改善したカーボンブラックが最も好適
なものとしてあげられる。カーボンブラックの重合性単
量体との親和性を改善する表面処理としては、たとえば
カップリング剤によるカップリング処理や、あるいは重
合性単量体によるグラフト化処理等があげられる。 【0047】また前記の分散重合法によりトナーを製
造する際の反応系にあらかじめ配合される着色剤として
は、媒質よりも重合性単量体によく溶解する染料が好適
に使用される。上記染料としては油溶性染料があげられ
る。油溶性染料は、重合の進行による単量体の減少時
に、媒質から重合体に移行するので、効率のよい染色を
行うことができる。 【0048】油溶性染料の具体例を以下に示す。 〈黒色染料〉ブラックFS−スペシャルA、ブラック
S、ブラック#103、ブラック#107、ブラック#
215、ブラック#141(何れも中央合成化学社製の
商品名)、オプラス(OPLAS )ブラックHZ、オプラス
ブラック#836、オプラスブラック#838(何れも
オリエント化学工業社製の商品名)。 〈赤色染料〉マクロレックス(MACROLEX)レッド5B、
マクロレックスレッド バイオレットR(何れもバイエ
ル社製の商品名)、サミプラスト(Sumiplast )レッド
AS、サミプラストレッドB−2、サミプラストレッド
HLG−Z(何れも住友化学工業社製の商品名)、オプ
ラスレッドRR、オプラスレッド#330(何れもオリ
エント化学工業社製の商品名)、レッド6B、レッドT
R−71(何れも中央合成化学社製の商品名)。 〈橙色染料〉マクロレックスオレンジ3G、マクロレッ
クスオレンジR(何れもバイエル社製の商品名)、オレ
ンジS、オレンジR、オレンジ#826N(何れも中央
合成化学社製の商品名)、オプラスオレンジPS、オプ
ラスオレンジRR(何れもオリエント化学工業社製の商
品名)、サミプラストオレンジHRP(住友化学工業社
製の商品名)。 〈黄色染料〉マクロレックスイエロー6G、マクロレッ
クスイエローR(何れもバイエル社製の商品名)、イエ
ローD、イエローGE、イエロー#189(何れも中央
合成化学社製の商品名)、サミプラストイエローGC、
サミプラストイエローR(何れも住友化学工業社製の商
品名)、オプラスイエロー3G、オプラスイエロー#1
30(何れもオリエント化学工業社製の商品名)。 〈紫色染料〉マクロレックスバイオレット3R、マクロ
レックスバイオレットB(何れもバイエル社製の商品
名)、バイオレットMVB(中央合成化学社製の商品
名)、サミプラストバイオレットRR、サミプラストバ
イオレットB(何れも住友化学工業社製の商品名)、オ
プラスバイオレット#370、オプラスバイオレット#
732(何れもオリエント化学工業社製の商品名)。 〈青色染料〉マクロレックスブルーRR(バイエル社製
の商品名)、ブルーBO、ブルー#8B(何れも中央合
成化学社製の商品名)、サミプラストブルーOR、サミ
プラストブルーGP、サミプラストブルーS(何れも住
友化学工業社製の商品名)、オプラスブルーIIN、オ
プラスブルー#630(何れもオリエント化学工業社製
の商品名)。 〈緑色染料〉マクロレックスグリーン5B、マクロレッ
クスグリーンG(何れもバイエル社製の商品名)、グリ
ーン#550、グリーン#201(何れも中央合成化学
社製の商品名)、サミプラストグリーンG(住友化学工
業社製の商品名)、オプラスグリーン#502、オプラ
スグリーン#503(何れもオリエント化学工業社製の
商品名)。 〈茶色染料〉ブラウンPB、ブラウンSG(何れも中央
合成化学社製の商品名)、オプラスブラウン#430、
オプラスブラウン#431(何れもオリエント化学工業
社製の商品名)。 【0049】上記油溶性染料の使用量は、所望する着色
濃度の程度によって相違するが、通常は、重合性単量体
100重量部あたり1〜15重量部の割合で使用するの
が好ましい。さらにの粉砕法やのスプレードライ法
によりトナーを製造する際に、あらかじめ配合される着
色剤としては、上記例示の各種着色剤がいずれも使用可
能である。 【0050】一方、無着色のトナーを後から染色するに
は、たとえば無着色のトナーを分散性染料等の染料とと
もに水性媒体中に分散させ、所定の温度で所定時間攪拌
すればよい。染色に使用される分散性染料としては、た
とえば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド
染料、硫化染料、フタロシアニン染料があげられる。上
記分散性染料は、トナーを構成する重合体に対して高い
親和性を有し、トナーを堅牢に染色し得ることが好まし
い。上記分散性染料の使用量は、所望する着色濃度の程
度によって相違するが、通常は、定着用樹脂100重量
部あたり1〜5重量部の範囲内が好ましい。水性媒体と
しては、通常、水が使用されるが、トナーおよび染料の
分散性が悪い場合には、適当な有機溶媒を少量加えても
良い。水性媒体の使用量は、定着用樹脂100重量部あ
たり100〜300重量部の範囲内が好ましい。 【0051】着色剤以外の添加剤としては、たとえばオ
フセット防止剤(離型剤)等が例示される。オフセット
防止剤はトナーの凝集を防止するためのもので、脂肪族
系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エ
ステル類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイ
ル、各種ワックス等があげられる。中でも、重量平均分
子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が
好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分
子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4
以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重
合体、シリコーンオイル等の1種または2種以上の組み
合わせが適当である。 【0052】オフセット防止剤は、重合性単量体または
定着用樹脂100重量部に対して0〜2重量部、好まし
くは1〜2重量部の割合で使用される。前記の懸濁重
合法において、上記各成分を含むモノマー相を液滴状に
分散させる水性分散媒としては、水、または水を主体と
する、モノマー相と相溶しない混合溶媒があげられ、と
くに水が最も好適に採用される。 【0053】上記水性分散媒には、モノマー相液滴の分
散性を安定させる目的で、分散安定剤を配合するのが好
ましい。分散安定剤としては、ポリビニルアルコール等
の水溶性高分子や、難水溶性の無機微粒子があげられ
る。分散安定剤の添加量は、従来と同程度でよい。また
水性分散媒には、モノマー相の良好な分散状態を得るた
め、界面活性剤を配合するのが好ましい。界面活性剤
は、泡の噛み込み等を防止するため、モノマー相添加後
に添加するのがよい。 【0054】界面活性剤としては、アニオン系、カチオ
ン系あるいはノニオン系の従来公知の種々の界面活性剤
が使用できるが、とくに懸濁分散能力にすぐれるととも
に、また製造後のトナーの特性に影響を与えないために
は、除去しやすいことが望ましい。界面活性剤は、モノ
マー相および水性分散媒の比率等に応じて適宜の割合で
添加される。 【0055】の分散重合法において、重合性単量体は
溶解するが、その重合体は溶解しない媒質としては、た
とえば水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の低級アルコール類;エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価
アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等
のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチ
ル等のエステル類があげられる。 【0056】これらの媒質は、単独で、或いは2種以上
を組み合わせて使用することができる。好適に使用され
る媒質としては、エタノール等の低級アルコール類、水
または水と低級アルコールとの混合媒質があげられる。
上記混合媒質においては、水と低級アルコールとの重量
比が40:60〜5:95、特に30:70〜10:9
0の範囲内であることが好ましい。上記媒質の使用量
は、重合性単量体100重量部当たり50〜5000重
量部、特に500〜2500重量部の範囲内であること
が好ましい。 【0057】重合体の媒質中での分散性を安定させる分
散安定剤としては、たとえばポリアクリル酸、ポリアク
リル酸塩、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸塩、
(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸−ビニルエーテル共重合体、メタクリ
ル酸−スチレン共重合体、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリ
ル酸メチル−co−メタクリル酸)共重合体、ホリエチ
レンオキシド、ポリアクリルアミド、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリビニルアルコール等があげられる。また、ノニオン
性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面
活性剤、両性界面活性剤等も用いることができる。かか
る分散安定剤の使用量は、重合性単量体に対して、0.
1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲であ
る。 【0058】さらにのスプレードライ法において、前
記各成分を溶解する溶媒としては、従来公知の種々の有
機溶媒の中から、とくに定着用樹脂を溶解しうる溶媒が
好適に採用される。スプレードライ溶液の固形分濃度
は、従来と同程度でよい。 【0059】 【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づき説
明する。実施例1 重合性単量体としてのスチレンの90重量部と、カチオ
ン性単量体としてのモノアリルアミンの10重量部と
を、重合開始剤としての2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチニバレロニトリル)の5重量部とともにトルエ
ン中に溶解し、窒素雰囲気下、70℃で6時間攪拌して
溶液重合させた。 【0060】つぎに、上記反応液を多量のメタノール中
に加えて生成した沈澱をろ別し、メタノールで洗浄、精
製したのち乾燥させて、正帯電トナー用電荷制御性樹脂
としての共重合体を得た。実施例2〜5、比較例1,2 モノアリルアミンの10重量部に代えて、表1に示す量
のカチオン性単量体を使用したこと以外は、実施例1と
同様にして、正帯電トナー用電荷制御性樹脂としての共
重合体を得た。 【0061】 【表1】 電子写真用正帯電トナーの製造 表2に示す量の、実施例または比較例の電荷制御性樹脂
と、下記の各成分とを、高速攪拌機(特殊機化工業社製
のTKホモミキサー)にて、回転数5000r.p.m.で2
分間、攪拌してモノマー相を作製した。 成 分 重量部 ・重合性単量体 スチレン 82 2−エチルヘキシルメタクリレート 18 ・着色剤 カーボンブラック 5 ・架橋剤 ジビニルベンゼン 0.2 ジエチレングリコールジメタクリレート 2 ・重合開始剤 アゾビスイソブチルバレロニトリル 0.32 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチニバレロニトリル) 2.5 つぎに上記モノマー相を、水性分散媒としての670重
量部の蒸留水、および分散安定剤としてのアルギン酸ナ
トリウムの23重量部とともに混合し、前出の高速攪拌
機を用いて、回転数10000r.p.m.で10分間、攪拌
して、液滴の平均粒径が約9μmの懸濁液を作製した。 【0062】つぎにこの懸濁液を、攪拌器、窒素導入管
およびコンデンサを取り付けた3リットルのセパラブル
フラスコに移し、窒素雰囲気下、回転数120r.p.m.で
攪拌しつつ80℃に加熱して5時間重合反応させた後、
室温まで冷却し、さらにろ別し、イオン交換水で洗浄
し、乾燥させてトナー1〜7の電子写真用正帯電トナー
を得た。 【0063】 【表2】 【0064】実用試験 実施例、比較例の電子写真用正帯電用トナーを、それぞ
れ0.1重量%の疎水性シリカ微粉末で処理した後、フ
ェライトキャリヤ〔三田工業(株)製の普通紙プリンタ
LP−X1用〕と混合して、トナー濃度3.8重量%の
2成分現像剤を作製した。そしてこの2成分現像剤を、
普通紙プリンタLP−X1に用いて白黒画像を印刷し、
画像濃度IDおよび余白部分のかぶり濃度FDを、反射
濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて測定
した。 【0065】ブローオフ帯電量測定 上記実用試験で作製した2成分現像剤の帯電量を、東芝
ケミカル社製のブローオフ帯電量測定器を用いて測定し
た。転写効率測定 実用試験で作製した2成分現像剤を、普通紙プリンタL
P−X1にスタート現像剤として用いるとともに、各2
成分現像剤で使用したのと同じ電子写真用正帯電用トナ
ーを補給用トナーとして、トナーホッパ内に充填して1
万枚の画像形成を行い、画像形成前後のトナーホッパ内
のトナー量の差から現像量(g)を求めた。また上記1
万枚の画像形成の間にクリーニング装置に回収されたト
ナー量を測定し、転写残量(g)とした。そして、現像
量と転写残量から、次式によりトナーの転写効率(%)
を求めた。 【0066】 【数1】 【0067】以上の結果を表3に示す。 【0068】 【表3】 【0069】上記表3の結果より明らかなように、特定
のカチオン性単量体以外のカチオン性単量体を含む比較
例1,2の電荷制御性樹脂を使用したトナー6,7はい
ずれも、ブローオフ帯電量および転写効率が低く、十分
な画像濃度が得られなかった。またわずかにかぶりも発
生した。これに対し実施例1〜5の電荷制御性樹脂を使
用したトナー1〜5はいずれも、ブローオフ帯電量およ
び転写効率が高く、しかもかぶりがなく画像濃度の高
い、良好な画像が得られた。 【0070】 【発明の効果】以上、詳述したように本発明の正帯電ト
ナー用電荷制御性樹脂は、モノアリルアミン、ジアリル
アミンおよびトリアリルアミンのうちの少なくとも1種
のカチオン性単量体を、他の重合性単量体と共重合させ
てなり、トナーの定着用樹脂および定着用樹脂の元にな
る重合性単量体との相溶性にすぐれるとともに非水溶性
で、しかも帯電特性にもすぐれている。したがって本発
明の電荷制御性樹脂を使用すれば、少量の添加で均一か
つ十分な帯電特性が得られるので、粒度分布にばらつき
がない上、小粒径化が可能であるとともに、均一かつ十
分な帯電特性を有し、しかも耐環境安定性等にもすぐれ
た電子写真用正帯電トナーを、とくに懸濁重合法によっ
て製造することができる。
ーに配合されて、その帯電特性を制御する正帯電トナー
用電荷制御性樹脂に関し、より詳細には、いわゆる懸濁
重合法によって製造される電子写真用正帯電トナーに好
適に使用される、正帯電トナー用電荷制御性樹脂に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】従来の電子写真用トナーは、スチレン−
アクリル系共重合体等の定着用樹脂と、着色剤としての
カーボンブラックその他の添加剤とを溶融混練し、つい
で粉砕し分級することにより製造される。しかし、かか
る粉砕型のトナーは粒度分布が広いために、帯電を均一
にすることが困難であり、しかも粒径が大きいために、
解像度の高い画像を得るのが困難であった。また得られ
る粒子の形状が不規則であるため、トナーの流動性が概
して低く、ブロッキング等を発生しやすいという問題も
あった。 【0003】そこで近時、上記粉砕法に代わる電子写真
用トナーの製造方法として、定着用樹脂の元になる水不
溶性の重合性単量体と、これに可溶な重合開始剤と、着
色剤等とを含む液状のモノマー相(油相)を作製し、そ
れを水等の水性分散媒中に液滴状に懸濁分散させつつ加
熱して、重合性単量体を重合させる、いわゆる懸濁重合
法による樹脂粒子の製造を利用したトナーの製造方法が
提案された。 【0004】上記懸濁重合法によって製造される電子写
真用トナーは、粒度分布が狭く、しかも条件を変更する
ことでより小粒径化が可能であるため、帯電特性にすぐ
れるとともに、高品質画像が得られるという利点があ
る。また分級が不要であるため、生産性にもすぐれてい
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】電子写真用トナーに
は、上記定着用樹脂や着色剤の他、トナーの摩擦帯電性
を制御するための電荷制御剤、トナーにオフセット防止
効果を付与するためのオフセット防止剤等の添加剤が配
合される。このうち電荷制御剤としては、粉砕法の場
合、種々の電子供与性物質(正帯電トナー)、または電
子受容性物質(負帯電トナー)が使用されてきたが、と
くに懸濁重合法の場合は、トナーの帯電特性や粒度分布
がばらつく等の問題を生じることのないように、水性分
散媒に溶解したり変質したり、あるいはモノマー相中に
均一に分散されずに凝集したりしない電荷制御剤が必要
であった。 【0006】そこでこれに対処すべく、たとえば正帯電
トナーの場合には、通常の電荷制御剤に代えて、定着用
樹脂の元になる重合性単量体との相溶性にすぐれた重合
体を形成しうる重合性単量体(たとえば定着用樹脂の元
になる重合性単量体と同じもの等)と、カチオン性を示
す重合性単量体とを共重合させた電荷制御性樹脂を使用
することが提案された(たとえば特開昭58−1202
63号公報等参照)。 【0007】しかし従来の電荷制御性樹脂は、通常の電
荷制御剤(たとえばニグロシン染料)等に比べると、帯
電性の面で能力不足である。また十分な帯電性を得るた
めに、電荷制御性樹脂の添加量を増加させた場合には、
モノマー相の粘度が上昇して、水性分散媒中に、微小か
つ均一な液滴状に懸濁分散させるのが難しくなり、トナ
ーの粒径にばらつきを生じる他、小粒径化も困難になる
という問題がある。 【0008】水性分散媒中に、アニオン性の無機分散剤
等を添加して、上記電荷制御性樹脂を含むモノマー相の
懸濁分散性を向上させることも試みられているが、この
場合、製造されたトナー粒子の表面から無機分散剤を完
全に除去するのが難しいため、トナー粒子の表面に残留
した無機分散剤により、トナーの帯電特性や耐環境安定
性等が悪化するという問題がある(特開昭60−578
56号公報、特公平1−51188号公報等参照)。 【0009】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
であって、トナーの定着用樹脂および定着用樹脂の元に
なる重合性単量体との相溶性にすぐれるとともに非水溶
性で、しかも帯電特性にもすぐれた正帯電トナー用電荷
制御樹脂を提供することを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、前記電荷制御性樹脂を構成
する重合性単量体について種々検討した。その結果、従
来は電荷制御性樹脂に使用されていなかった、モノアリ
ルアミン、ジアリルアミンまたはトリアリルアミンをカ
チオン性単量体として使用した共重合体は、帯電特性に
すぐれるとともに、非水溶性で、水性分散媒によって溶
解、変質、凝集しないことを見出した。 【0011】そこで上記3種のカチオン性単量体と共重
合させる重合性単量体についてさらに検討した結果、ト
ナーの定着用樹脂または定着用樹脂の元になる重合性単
量体と相溶性のよい重合体を構成し得る重合性単量体を
使用すればよいことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明の正帯電トナー用電荷制御樹脂は、
トナーの定着用樹脂または定着用樹脂の元になる重合性
単量体と相溶性のよい重合体を構成し得る重合性単量体
と、モノアリルアミン、ジアリルアミンおよびトリアリ
ルアミンのうちの少なくとも1種のカチオン性単量体と
を含む共重合体からなることを特徴とする。 【0012】以下に本発明を説明する。本発明において
使用されるカチオン性単量体としては、前記のように、
式(1): 【0013】 【化1】 【0014】で表されるモノアリルアミン、式(2) : 【0015】 【化2】 【0016】で表されるジアリルアミン、または式(3)
: 【0017】 【化3】 【0018】で表されるトリアリルアミンがあげられ
る。これらカチオン性単量体は、それぞれ単独で用いら
れる他、2種以上を併用することもできる。カチオン性
単量体の、電荷制御樹脂中に占める割合は、本発明では
とくに限定されないが、原料としての単量体の総量に占
めるカチオン性単量体の割合で表して、5〜20重量%
であるのが好ましい。 【0019】カチオン性単量体の割合が上記範囲未満で
は、電荷制御樹脂の帯電特性が不十分となるおそれがあ
り、逆にカチオン性単量体の割合が上記範囲を超えた場
合には、電荷制御樹脂の、トナーの定着用樹脂および定
着用樹脂の元になる重合性単量体との相溶性が低下する
おそれがある。上記カチオン性単量体と共重合させる重
合性単量体としては、ラジカル重合性の種々の重合性単
量体が使用可能である。 【0020】このような重合性単量体としてはたとえば
モノビニル芳香族単量体、アクリル系単量体、ビニルエ
ステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレフィ
ン系単量体、モノオレフィン系単量体、ハロゲン化オレ
フィン系単量体、ポリビニル系単量体等の従来公知の種
々の化合物を使用することができる。モノビニル芳香族
単量体としては、下記一般式(4) : 【0021】 【化4】 【0022】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子、R2 は水素原子、低級アルキル
基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ビニル基、スルホ基、ナトリウムスルホナト基、カ
リウムスルホナト基またはカルボキシル基を表す。)で
表されるモノビニル芳香族炭化水素、たとえばスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロ
スチレン、o,m,p−クロロスチレン、p−エチルス
チレン、スチレンスルホン酸ナトリウム、ジビニルベン
ゼンなどがあげられる。 【0023】アクリル系単量体としては、下記一般式
(5) : 【0024】 【化5】 【0025】(式中、R3 は水素原子または低級アルキ
ル基、R4 は水素原子、炭素数12までの炭化水素基、
ヒドロキシアルキル基、ビニルエステル基またはアミノ
アルキル基を表す。)で表されるアクリル系単量体、た
とえばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキ
シル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロ
キシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸ブチ
ル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシ
メタクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、
γ−N,N−ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチ
レングリコールジメタクリル酸エステル、テトラエチレ
ングリコールジメタクリル酸エステルなどがあげられ
る。 【0026】ビニルエステル系単量体としては、下記一
般式(6) : 【0027】 【化6】 【0028】(式中、R5 は水素原子または低級アルキ
ル基を表す。)で表されるビニルエステル系単量体があ
げられ、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルなどがあげられる。ビニルエーテル系単量体と
しては、下記一般式(7) : 【0029】 【化7】 【0030】(式中、R6 は炭素数12までの1価の炭
化水素基を表す。)で表されるビニルエーテル系単量体
があげられ、たとえばビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニルフ
ェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテルなどが
あげられる。ジオレフィン系単量体としては、下記一般
式(8) : 【0031】 【化8】 【0032】(式中、R7 ,R8 およびR9 は同一また
は異なって、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を表す。)で表されるジオレフィン系単量体があげ
られ、たとえばブタジエン、イソプレン、クロロプレン
などがあげられる。モノオレフィン系単量体としては、
下記一般式(9) : 【0033】 【化9】 【0034】(式中、R10,R11は同一または異なっ
て、水素原子または低級アルキル基を表す。)で表され
るモノオレフィン系単量体があげられ、たとえばエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチ
ルペンテン−1などがあげられる。ハロゲン化オレフィ
ン系単量体としては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリ
デンなどがあげられる。 【0035】さらにポリビニル単量体としては、たとえ
ばジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリシアヌ
レートなどがあげられる。これらは単独で使用できる
他、2種以上を併用することもできる。前述のように本
発明においては、上記重合性単量体の中から、トナーの
定着用樹脂または定着用樹脂の元になる重合性単量体と
相溶性のよい重合体を構成し得る重合性単量体が選択的
に使用される。 【0036】たとえば、最も一般的なスチレン−アクリ
ル系の定着用樹脂を含むトナーに本発明の電荷制御性樹
脂を使用する場合には、重合性単量体としてスチレン系
またはアクリル系のいずれかの単量体を使用するか、あ
るいは両方の単量体を併用するのが好ましい。上記カチ
オン性単量体と重合性単量体は、重合開始剤を用いて重
合させるのがよい。 【0037】両単量体の重合を開始させる重合開始剤の
具体例としては、たとえばアゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス−
(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2′−
アゾビス−(2−メチルプロピオニトリル)、2,2′
−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、1,1′
−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビス
(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;クメン
ヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、
ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、
過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物が使
用できるほか、紫外線や可視光線の照射による重合を行
う場合には、従来公知の光重合開始剤を使用することも
できる。これらは単独で使用される他、2種以上を併用
することもできる。 【0038】重合開始剤の使用量は、基本の単量体単量
体100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.01〜0.5重量部の範囲である。なおγ
線、加速電子線等を用いて重合を開始させることも可能
であり、この場合には重合開始剤を使用しなくてもよ
い。また、紫外線と各種光増感剤とを組合せて重合を開
始してもよい。 【0039】カチオン性単量体と重合性単量体は、種々
の重合方法で重合させることができるが、重合度のコン
トロールが容易であること、等を考慮すると溶液重合に
より重合させるのが好ましい。溶液重合に使用する溶媒
としては、従来公知の種々の溶媒の中から、両単量体を
均一に溶解しうるものが好適に使用される。上記本発明
の正帯電トナー用電荷制御性樹脂は、磁性キャリヤとと
もに2成分の現像剤を構成する非磁性のトナーや、1成
分系の現像剤としての磁性あるいは非磁性トナー等に使
用される。本発明の電荷制御性樹脂の、トナーへの配合
量はとくに限定されないが、トナーを構成する定着用樹
脂100重量部に対して1〜10重量部であるのが好ま
しい。本発明の電荷制御性樹脂の配合割合が上記範囲未
満では添加効果が十分に得られず、トナーの帯電性が不
十分になるおそれがある。また本発明の電荷制御性樹脂
の配合割合が上記範囲を超えた場合には、トナーの耐環
境安定性が低下するおそれがある他、とくに懸濁重合法
で製造するトナーの場合は、モノマー相の粘度が上昇し
て、水性分散媒中に、微小かつ均一な液滴状に懸濁分散
させるのが難しくなり、トナーの粒径にばらつきを生じ
たり、小粒径化が困難になったりするおそれがある。 【0040】本発明の電荷制御性樹脂を上記トナーに使
用する場合、トナーの製造方法としては、 定着用樹脂と、本発明の電荷制御性樹脂と、着色剤
その他の添加剤とを溶融混練し、粉砕した後、分級する
粉砕法、 定着用樹脂の元になる水不溶性の重合性単量体と、
これに可溶な重合開始剤と、本発明の電荷制御性樹脂
と、着色剤その他の添加剤とを含む液状のモノマー相
(油相)を作製し、それを水等の水性分散媒中に液滴状
に懸濁分散させつつ加熱して、重合性単量体を重合させ
る懸濁重合法、 定着用樹脂の元になる重合性単量体と、重合開始剤
と、本発明の電荷制御性樹脂と、着色剤その他の添加剤
とを、当該重合性単量体は溶解するが、その重合体は溶
解しない媒質中に、分散安定剤とともに溶解し、攪拌下
で重合させる分散重合法、 定着用樹脂と、本発明の電荷制御性樹脂と、着色剤
その他の添加剤とを、適当な溶媒中に溶解または分散さ
せて得たスプレードライ液を、噴霧装置を用いて霧状に
噴霧しつつ、溶媒を乾燥、除去するスプレードライ法、 等が例示される。 【0041】上記の方法で使用される、定着用樹脂
の元になる重合性単量体としては、前記例示の、ラジカ
ル重合性の種々の重合性単量体を使用することができ
る。またの方法で使用される定着用樹脂としては、
上記重合性単量体の重合体が使用される。またの方
法において、上記重合性単量体の重合を開始させる重合
開始剤としては、前記例示の各種重合開始剤が使用され
る。なおの懸濁重合法に使用する重合開始剤として
は、上記重合開始剤の中から、水性分散媒に不溶で、か
つ重合性単量体との相溶性のあるものが好適に採用され
る。 【0042】重合開始剤の使用量は、重合性単量体10
0重量部に対して0.001〜5重量部、好ましくは
0.01〜1重量部の範囲である。なおγ線、加速電子
線等を用いて重合を開始させることも可能であり、この
場合には重合開始剤を使用しなくてもよい。また、紫外
線と各種光増感剤とを組合せて重合を開始してもよい。 【0043】の方法の場合、重合性単量体に架橋剤
を添加すると、定着用樹脂が架橋して、トナーの機械的
あるいは熱的特性が改善される。架橋剤としては、たと
えばジビニルベンゼン等のジビニル化合物;ジアリルフ
タレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルアジペー
ト、ジアリルグリコレート、ジアリルマレエート、ジア
リルセバケート等のジアリル化合物;トリアリルホスフ
ェート、トリアリルアコニテート、トリアリルシアヌレ
ート、トリメリット酸アリルエステル、ピロメリット酸
アリルエステル等のトリアリル化合物;1,6−ヘキサ
ンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ペン
タエリスリトールジアクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジアクリレート等のジアクリレート化合物;トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート等のトリアクリレート化合物;
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペン
チルグリコールジメタクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールジメタクリレート、ブチレングリ
コールジメタクリレート等のジメタクリレート化合物;
トリメチロールプロパントリメタクリレート等のトリメ
タクリレート化合物;ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、N,N,N′,N′−テトラキス(β−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミンのアクリル酸エステル等のポ
リ(メタ)アクリレート化合物;アリルアクリレート、
アリルメタクリレート等のアリル−アクリル系化合物;
N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−メ
チレンビスメタクリルアミド等のアクリルアミド化合
物;ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアクリレ
ート等のプレポリマーなどがあげられる。 【0044】架橋剤は、重合性単量体100重量部に対
して0〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割
合で使用される。着色剤によりトナーを着色するには、
上記各法によりトナーを製造する際に、あらかじめ所定
量の着色剤を配合しておいてもよく、また先に無着色の
トナーを形成し、それを後から着色剤で染色するように
してもよい。 【0045】前記の懸濁重合法によりトナーを製造す
る際のモノマー相にあらかじめ配合される着色剤として
は、これに限定されるものではないが、たとえば 〈黒色〉カーボンブラック、ニグロシン染料(C.I.
No. 50415B)、ランプブラック(C.I.No. 7
7266)、オイルブラック、アゾオイルブラック、 〈赤色〉デュポンオイルレッド(C.I.No. 2610
5)、ローズベンガル(C.I.No. 45435)、オ
リエントオイルレッド♯330(C.I.No. 605
0)、 〈黄色〉クロームイエロー(C.I.No. 1409
0)、キノリンイエロー(C.I.o.47005)、 〈緑色〉マラカイトグリーンオクサレート(C.I.N
o. 42000)、 〈青色〉カルコオイルブルー(C.I.No. azoec
ブルー3)、アニリンブルー(C.I.No. 5040
5)、メチレンブルークロライド(C.I.No. 520
1)、フタロシアニンブルー(C.I.No. 7416
0)、ウルトラマリンブルー(C.I.No. 7710
3)、 等があげられる。これらは単独で使用される他、2種以
上を併用することもできる。着色剤は、重合性単量体1
00重量部あたり5〜10重量部の割合で使用するのが
好ましい。 【0046】上記着色剤の中でも、黒色のトナーの場合
はカーボンブラック、とくに表面処理を施して重合性単
量体との親和性を改善したカーボンブラックが最も好適
なものとしてあげられる。カーボンブラックの重合性単
量体との親和性を改善する表面処理としては、たとえば
カップリング剤によるカップリング処理や、あるいは重
合性単量体によるグラフト化処理等があげられる。 【0047】また前記の分散重合法によりトナーを製
造する際の反応系にあらかじめ配合される着色剤として
は、媒質よりも重合性単量体によく溶解する染料が好適
に使用される。上記染料としては油溶性染料があげられ
る。油溶性染料は、重合の進行による単量体の減少時
に、媒質から重合体に移行するので、効率のよい染色を
行うことができる。 【0048】油溶性染料の具体例を以下に示す。 〈黒色染料〉ブラックFS−スペシャルA、ブラック
S、ブラック#103、ブラック#107、ブラック#
215、ブラック#141(何れも中央合成化学社製の
商品名)、オプラス(OPLAS )ブラックHZ、オプラス
ブラック#836、オプラスブラック#838(何れも
オリエント化学工業社製の商品名)。 〈赤色染料〉マクロレックス(MACROLEX)レッド5B、
マクロレックスレッド バイオレットR(何れもバイエ
ル社製の商品名)、サミプラスト(Sumiplast )レッド
AS、サミプラストレッドB−2、サミプラストレッド
HLG−Z(何れも住友化学工業社製の商品名)、オプ
ラスレッドRR、オプラスレッド#330(何れもオリ
エント化学工業社製の商品名)、レッド6B、レッドT
R−71(何れも中央合成化学社製の商品名)。 〈橙色染料〉マクロレックスオレンジ3G、マクロレッ
クスオレンジR(何れもバイエル社製の商品名)、オレ
ンジS、オレンジR、オレンジ#826N(何れも中央
合成化学社製の商品名)、オプラスオレンジPS、オプ
ラスオレンジRR(何れもオリエント化学工業社製の商
品名)、サミプラストオレンジHRP(住友化学工業社
製の商品名)。 〈黄色染料〉マクロレックスイエロー6G、マクロレッ
クスイエローR(何れもバイエル社製の商品名)、イエ
ローD、イエローGE、イエロー#189(何れも中央
合成化学社製の商品名)、サミプラストイエローGC、
サミプラストイエローR(何れも住友化学工業社製の商
品名)、オプラスイエロー3G、オプラスイエロー#1
30(何れもオリエント化学工業社製の商品名)。 〈紫色染料〉マクロレックスバイオレット3R、マクロ
レックスバイオレットB(何れもバイエル社製の商品
名)、バイオレットMVB(中央合成化学社製の商品
名)、サミプラストバイオレットRR、サミプラストバ
イオレットB(何れも住友化学工業社製の商品名)、オ
プラスバイオレット#370、オプラスバイオレット#
732(何れもオリエント化学工業社製の商品名)。 〈青色染料〉マクロレックスブルーRR(バイエル社製
の商品名)、ブルーBO、ブルー#8B(何れも中央合
成化学社製の商品名)、サミプラストブルーOR、サミ
プラストブルーGP、サミプラストブルーS(何れも住
友化学工業社製の商品名)、オプラスブルーIIN、オ
プラスブルー#630(何れもオリエント化学工業社製
の商品名)。 〈緑色染料〉マクロレックスグリーン5B、マクロレッ
クスグリーンG(何れもバイエル社製の商品名)、グリ
ーン#550、グリーン#201(何れも中央合成化学
社製の商品名)、サミプラストグリーンG(住友化学工
業社製の商品名)、オプラスグリーン#502、オプラ
スグリーン#503(何れもオリエント化学工業社製の
商品名)。 〈茶色染料〉ブラウンPB、ブラウンSG(何れも中央
合成化学社製の商品名)、オプラスブラウン#430、
オプラスブラウン#431(何れもオリエント化学工業
社製の商品名)。 【0049】上記油溶性染料の使用量は、所望する着色
濃度の程度によって相違するが、通常は、重合性単量体
100重量部あたり1〜15重量部の割合で使用するの
が好ましい。さらにの粉砕法やのスプレードライ法
によりトナーを製造する際に、あらかじめ配合される着
色剤としては、上記例示の各種着色剤がいずれも使用可
能である。 【0050】一方、無着色のトナーを後から染色するに
は、たとえば無着色のトナーを分散性染料等の染料とと
もに水性媒体中に分散させ、所定の温度で所定時間攪拌
すればよい。染色に使用される分散性染料としては、た
とえば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド
染料、硫化染料、フタロシアニン染料があげられる。上
記分散性染料は、トナーを構成する重合体に対して高い
親和性を有し、トナーを堅牢に染色し得ることが好まし
い。上記分散性染料の使用量は、所望する着色濃度の程
度によって相違するが、通常は、定着用樹脂100重量
部あたり1〜5重量部の範囲内が好ましい。水性媒体と
しては、通常、水が使用されるが、トナーおよび染料の
分散性が悪い場合には、適当な有機溶媒を少量加えても
良い。水性媒体の使用量は、定着用樹脂100重量部あ
たり100〜300重量部の範囲内が好ましい。 【0051】着色剤以外の添加剤としては、たとえばオ
フセット防止剤(離型剤)等が例示される。オフセット
防止剤はトナーの凝集を防止するためのもので、脂肪族
系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エ
ステル類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイ
ル、各種ワックス等があげられる。中でも、重量平均分
子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が
好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分
子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4
以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重
合体、シリコーンオイル等の1種または2種以上の組み
合わせが適当である。 【0052】オフセット防止剤は、重合性単量体または
定着用樹脂100重量部に対して0〜2重量部、好まし
くは1〜2重量部の割合で使用される。前記の懸濁重
合法において、上記各成分を含むモノマー相を液滴状に
分散させる水性分散媒としては、水、または水を主体と
する、モノマー相と相溶しない混合溶媒があげられ、と
くに水が最も好適に採用される。 【0053】上記水性分散媒には、モノマー相液滴の分
散性を安定させる目的で、分散安定剤を配合するのが好
ましい。分散安定剤としては、ポリビニルアルコール等
の水溶性高分子や、難水溶性の無機微粒子があげられ
る。分散安定剤の添加量は、従来と同程度でよい。また
水性分散媒には、モノマー相の良好な分散状態を得るた
め、界面活性剤を配合するのが好ましい。界面活性剤
は、泡の噛み込み等を防止するため、モノマー相添加後
に添加するのがよい。 【0054】界面活性剤としては、アニオン系、カチオ
ン系あるいはノニオン系の従来公知の種々の界面活性剤
が使用できるが、とくに懸濁分散能力にすぐれるととも
に、また製造後のトナーの特性に影響を与えないために
は、除去しやすいことが望ましい。界面活性剤は、モノ
マー相および水性分散媒の比率等に応じて適宜の割合で
添加される。 【0055】の分散重合法において、重合性単量体は
溶解するが、その重合体は溶解しない媒質としては、た
とえば水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の低級アルコール類;エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価
アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等
のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類;テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチ
ル等のエステル類があげられる。 【0056】これらの媒質は、単独で、或いは2種以上
を組み合わせて使用することができる。好適に使用され
る媒質としては、エタノール等の低級アルコール類、水
または水と低級アルコールとの混合媒質があげられる。
上記混合媒質においては、水と低級アルコールとの重量
比が40:60〜5:95、特に30:70〜10:9
0の範囲内であることが好ましい。上記媒質の使用量
は、重合性単量体100重量部当たり50〜5000重
量部、特に500〜2500重量部の範囲内であること
が好ましい。 【0057】重合体の媒質中での分散性を安定させる分
散安定剤としては、たとえばポリアクリル酸、ポリアク
リル酸塩、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸塩、
(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸−ビニルエーテル共重合体、メタクリ
ル酸−スチレン共重合体、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリ
ル酸メチル−co−メタクリル酸)共重合体、ホリエチ
レンオキシド、ポリアクリルアミド、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリビニルアルコール等があげられる。また、ノニオン
性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面
活性剤、両性界面活性剤等も用いることができる。かか
る分散安定剤の使用量は、重合性単量体に対して、0.
1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲であ
る。 【0058】さらにのスプレードライ法において、前
記各成分を溶解する溶媒としては、従来公知の種々の有
機溶媒の中から、とくに定着用樹脂を溶解しうる溶媒が
好適に採用される。スプレードライ溶液の固形分濃度
は、従来と同程度でよい。 【0059】 【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づき説
明する。実施例1 重合性単量体としてのスチレンの90重量部と、カチオ
ン性単量体としてのモノアリルアミンの10重量部と
を、重合開始剤としての2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチニバレロニトリル)の5重量部とともにトルエ
ン中に溶解し、窒素雰囲気下、70℃で6時間攪拌して
溶液重合させた。 【0060】つぎに、上記反応液を多量のメタノール中
に加えて生成した沈澱をろ別し、メタノールで洗浄、精
製したのち乾燥させて、正帯電トナー用電荷制御性樹脂
としての共重合体を得た。実施例2〜5、比較例1,2 モノアリルアミンの10重量部に代えて、表1に示す量
のカチオン性単量体を使用したこと以外は、実施例1と
同様にして、正帯電トナー用電荷制御性樹脂としての共
重合体を得た。 【0061】 【表1】 電子写真用正帯電トナーの製造 表2に示す量の、実施例または比較例の電荷制御性樹脂
と、下記の各成分とを、高速攪拌機(特殊機化工業社製
のTKホモミキサー)にて、回転数5000r.p.m.で2
分間、攪拌してモノマー相を作製した。 成 分 重量部 ・重合性単量体 スチレン 82 2−エチルヘキシルメタクリレート 18 ・着色剤 カーボンブラック 5 ・架橋剤 ジビニルベンゼン 0.2 ジエチレングリコールジメタクリレート 2 ・重合開始剤 アゾビスイソブチルバレロニトリル 0.32 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチニバレロニトリル) 2.5 つぎに上記モノマー相を、水性分散媒としての670重
量部の蒸留水、および分散安定剤としてのアルギン酸ナ
トリウムの23重量部とともに混合し、前出の高速攪拌
機を用いて、回転数10000r.p.m.で10分間、攪拌
して、液滴の平均粒径が約9μmの懸濁液を作製した。 【0062】つぎにこの懸濁液を、攪拌器、窒素導入管
およびコンデンサを取り付けた3リットルのセパラブル
フラスコに移し、窒素雰囲気下、回転数120r.p.m.で
攪拌しつつ80℃に加熱して5時間重合反応させた後、
室温まで冷却し、さらにろ別し、イオン交換水で洗浄
し、乾燥させてトナー1〜7の電子写真用正帯電トナー
を得た。 【0063】 【表2】 【0064】実用試験 実施例、比較例の電子写真用正帯電用トナーを、それぞ
れ0.1重量%の疎水性シリカ微粉末で処理した後、フ
ェライトキャリヤ〔三田工業(株)製の普通紙プリンタ
LP−X1用〕と混合して、トナー濃度3.8重量%の
2成分現像剤を作製した。そしてこの2成分現像剤を、
普通紙プリンタLP−X1に用いて白黒画像を印刷し、
画像濃度IDおよび余白部分のかぶり濃度FDを、反射
濃度計(東京電色社製の型番TC−6D)を用いて測定
した。 【0065】ブローオフ帯電量測定 上記実用試験で作製した2成分現像剤の帯電量を、東芝
ケミカル社製のブローオフ帯電量測定器を用いて測定し
た。転写効率測定 実用試験で作製した2成分現像剤を、普通紙プリンタL
P−X1にスタート現像剤として用いるとともに、各2
成分現像剤で使用したのと同じ電子写真用正帯電用トナ
ーを補給用トナーとして、トナーホッパ内に充填して1
万枚の画像形成を行い、画像形成前後のトナーホッパ内
のトナー量の差から現像量(g)を求めた。また上記1
万枚の画像形成の間にクリーニング装置に回収されたト
ナー量を測定し、転写残量(g)とした。そして、現像
量と転写残量から、次式によりトナーの転写効率(%)
を求めた。 【0066】 【数1】 【0067】以上の結果を表3に示す。 【0068】 【表3】 【0069】上記表3の結果より明らかなように、特定
のカチオン性単量体以外のカチオン性単量体を含む比較
例1,2の電荷制御性樹脂を使用したトナー6,7はい
ずれも、ブローオフ帯電量および転写効率が低く、十分
な画像濃度が得られなかった。またわずかにかぶりも発
生した。これに対し実施例1〜5の電荷制御性樹脂を使
用したトナー1〜5はいずれも、ブローオフ帯電量およ
び転写効率が高く、しかもかぶりがなく画像濃度の高
い、良好な画像が得られた。 【0070】 【発明の効果】以上、詳述したように本発明の正帯電ト
ナー用電荷制御性樹脂は、モノアリルアミン、ジアリル
アミンおよびトリアリルアミンのうちの少なくとも1種
のカチオン性単量体を、他の重合性単量体と共重合させ
てなり、トナーの定着用樹脂および定着用樹脂の元にな
る重合性単量体との相溶性にすぐれるとともに非水溶性
で、しかも帯電特性にもすぐれている。したがって本発
明の電荷制御性樹脂を使用すれば、少量の添加で均一か
つ十分な帯電特性が得られるので、粒度分布にばらつき
がない上、小粒径化が可能であるとともに、均一かつ十
分な帯電特性を有し、しかも耐環境安定性等にもすぐれ
た電子写真用正帯電トナーを、とくに懸濁重合法によっ
て製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭59−187355(JP,A)
特開 平6−67469(JP,A)
特開 平6−172272(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03G 9/097
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】トナーの定着用樹脂または定着用樹脂の元
になる重合性単量体と相溶性のよい重合体を構成し得る
重合性単量体と、モノアリルアミン、ジアリルアミンお
よびトリアリルアミンのうちの少なくとも1種のカチオ
ン性単量体とを含む共重合体からなることを特徴とする
正帯電トナー用電荷制御性樹脂。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28262793A JP3419853B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | 正帯電トナー用電荷制御性樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28262793A JP3419853B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | 正帯電トナー用電荷制御性樹脂 |
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JPH07134444A JPH07134444A (ja) | 1995-05-23 |
JP3419853B2 true JP3419853B2 (ja) | 2003-06-23 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28262793A Expired - Fee Related JP3419853B2 (ja) | 1993-11-11 | 1993-11-11 | 正帯電トナー用電荷制御性樹脂 |
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---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-11-11 JP JP28262793A patent/JP3419853B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07134444A (ja) | 1995-05-23 |
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