JP3419222B2 - 空調用インバータ装置 - Google Patents

空調用インバータ装置

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JP3419222B2 JP30438096A JP30438096A JP3419222B2 JP 3419222 B2 JP3419222 B2 JP 3419222B2 JP 30438096 A JP30438096 A JP 30438096A JP 30438096 A JP30438096 A JP 30438096A JP 3419222 B2 JP3419222 B2 JP 3419222B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定格電圧の異なる
複数の電源下で、空調用の電動圧縮機を駆動させるイン
バータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のインバータ装置は、主に
室内空気調和装置(以下空調装置と称す)に用いられて
いる。またそれらの電源電圧は、単相AC100V、単
相AC200V、三相AC200Vのようになってお
り、これらの交流電圧を整流して直流電源としてインバ
ータ装置へ供給している。
【0003】以下、従来のインバータ装置について図面
を参照しながら説明する。図13(A),(B),
(C)は、従来の空調装置の電源回路とインバータ回路
を示した基本回路図であり、図13(A)は、単相AC
100V用の基本回路図、図13(B)は単相AC20
0V用の基本回路図、図13(C)は三相AC200V
用の基本回路図を示したものである。また各電動圧縮機
に印加すべき周波数−電圧特性(以下F−V特性と称
す)は図14に示すごとく等しいものとする。
【0004】次に各回路について説明すると、図13
(A)は商用電源からの100Vを倍電圧整流部10に
て、直流電圧に変換し、インバータ装置13へ供給して
いる。ここでインバータ装置13へ供給される電圧は、
電動圧縮機20が停止している場合には、AC100V
の波高値の倍であるDC282V程度となるが、実際に
圧縮機が作動している状態での平均的な電圧としては、
DC230V程度となる。そしてこの直流電圧を可変電
圧可変周波数のパルス幅変調(以下PWMと称す)交流
電圧に変換し、電動圧縮機20を駆動している。
【0005】また図13(B)においては、商用電源か
らの単相200Vを単相全波整流部11にて、直流電圧
に変換し、インバータ装置14へ供給している。ここで
の直流電圧も圧縮機が停止している場合は、AC200
Vの波高値であるDC282V程度となるが、実際に圧
縮機が作動している状態での平均的な電圧としては、D
C250V程度と高くなる。これは整流時の交流波の密
度が、倍電圧整流の場合と比較して密になるからであ
る。以下図13(A)の場合と同様に電動圧縮機を駆動
している。
【0006】同様に図13(C)においては、三相全波
整流部12にて、直流電圧に変換しているので、実際に
圧縮機が作動している状態での平均的な電圧としては、
約DC270V程度とさらに高くなる。これもやはり整
流する交流波の密度が、単相全波整流の場合と比較して
さらに密になるからである。以下図13(A)の場合と
同様に電動圧縮機を駆動している。
【0007】ここで、図13(A),(B),(C)に
示すようなDC電圧が異なる場合に、PWMにて一定の
F−V特性を実現する場合には、次のように制御する必
要がある。図15はこのDC電圧に対応したパルス幅の
補正を示した図である。図15(A)は、図13(A)
における90Hz時の一相分の線間電圧波形を示したも
のであり、この時の圧縮機印加電圧は、図14より13
0Vに設定されている。また図15(B)は、DC電圧
が異なった場合における同周波数(90Hz)時に必要
なパルス幅の補正を示したもので、図15(A)の円内
のパルスだけを取り出したものである。実線はDC23
0V時、破線はDC250V時、一点破線はDC270
V時のものであり、この図に示すごとく、DC電圧の変
化に逆比例させてパルス幅を補正することにより、DC
電圧が異なっても一定のF−V特性を維持することがで
きる。尚この場合DC230Vを基準のDC電圧として
いる。また、今、円内のパルスのみを取り出して説明し
たが、実際は、すべてのPWM交流電圧を構成するパル
スについて補正を行う必要がある。
【0008】そしてここで注目すべきは、図13の従来
の空調用インバータ装置においては、これらの電源電圧
の違いによるF−V制御の補正のためにそれぞれのイン
バータ装置13,14,15において、F−V制御をつ
かさどる制御手段16,17,18が、類似はしている
が異なったものとなっているということである。尚、図
13中のインバータ装置内のアルファベットA,A’,
A”は、使用されている制御手段16,17,18の種
類を示しており、それぞれ類似しているが同一のもので
はないということを示している。具体的には、F−V特
性の基本データを記憶させてある制御手段内の読み出し
専用メモリー(以下ROMと称す)が異なったものとな
っている。
【0009】また従来の空調用インバータ装置において
は、商用電源を電源としているので電圧が標準化されて
おり、この直流電圧の違いによるインバータ装置の種類
の増加も、各電源用に数種類準備しておけばよく、さほ
ど問題となることはなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のよ
うな構成では、(表1)に示す電気自動車のように、電
源の定格電圧が車によってまちまちな場合には、各定格
電圧毎にROMを交換する必要があり、制御手段が定格
電圧毎に異なった仕様となり、その結果、制御手段の種
類や機種が格段に増えて、メーカーでの設計工数、管理
工数が多くかかるという問題があった。
【0011】またプリント基板組立工程では、機種切り
換えの手間が増え、製造効率が悪化するという問題があ
った。
【0012】さらに部品のリサイクルという観点から、
他の電源電圧へのリサイクルができないという問題があ
った。
【0013】そしてそれらの結果、最終製品のインバー
タ装置がコストアップするという問題があった。
【0014】特にこの電気自動車のように、各車両毎の
生産量が年間数台から数百台の場合には、「如何に工数
をかけずに効率よく開発・製造しコストを低減するか」
ということが深刻な問題となっており、実際このコスト
アップが電気自動車の普及に大きなブレーキをかけてい
る。
【0015】
【表1】
【0016】本発明は、上記課題を解決するためのもの
であり、定格電圧の異なる電源下においても、標準化さ
れた共通の制御手段を用いることができ、メーカーでの
各種工数が少なくて済む、安価なインバータ装置を提供
することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧
に変換し、前記交流電圧の電圧を周波数に対して所定の
一意関係で変化させて空調用の電動圧縮機を駆動し、電
源の定格電圧を設定する定格電圧設定手段と、前記F−
V特性を実現するとともに、装置全体の動作を制御する
制御手段とを備え、前記制御手段は、前記定格電圧設定
手段で設定させた定格電圧に応じて、前記F−V特性
を、予め設定されたように制御するものである。
【0018】そしてこの構成によれば、上記定格電圧設
定手段によって電源の定格電圧を設定し、制御手段がそ
の定格電圧に応じて、F−V特性を予め設定されたよう
に制御することにより、定格電圧毎に制御手段を変える
必要がなくなり、共通のインバータ制御手段を用いるこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の空調用インバー
タ装置は、直流電源からの直流電圧を可変電圧可変周波
数の交流電圧に変換し圧縮機用電動機を駆動するスイッ
チング素子群と、前記交流電圧を周波数に対して所定の
一意関係で変化させる周波数−電圧特性を複数記憶し前
記スイッチング素子群を作動させる制御手段と、前記直
流電源の定格電圧値を前記制御手段へ出力する定格電圧
設定手段とを備え、前記周波数−電圧特性は圧縮機用電
動機毎に適用される特性であり、個々の周波数−電圧特
性に対し複数の定格電圧値が割り当てられ、前記定格電
圧設定手段から定格電圧値が出力されると、前記制御手
段は、前記複数の周波数−電圧特性の中から出力された
定格電圧値が割り当てられている周波数−電圧特性を選
択するとともに、その選択された周波数−電圧特性を達
成すべく前記スイッチング素子群を作動させ、圧縮機用
電動機を駆動するものである。
【0020】そしてこの構成によれば、制御手段に、圧
縮機用電動機毎に定まる周波数−電圧特性が複数記憶さ
れているので、複数種類の圧縮機を駆動することができ
る。また、個々の周波数−電圧特性に対し複数の定格電
圧値が割り当てられていることにより、圧縮機を複数種
類の定格電圧(直流電源)で駆動することができる。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1から図3は、電気自動車用空調
装置における、本発明のインバータの応用例を示した基
本回路図であり、まず図1において各構成を説明する。
【0034】1は電気自動車のメインバッテリーであ
り、空調用インバータ装置2はこのメインバッテリーか
ら直流電圧の供給を受け、この直流電圧を可変電圧可変
周波数のPWM交流電圧に変換して、電動圧縮機8を駆
動している。このインバータ装置2は、3相ブリッジ接
続されたスイッチング素子群7と、そのスイッチング素
子群をスイッチングするための源信号を生成するととも
に、F−V特性や各種保護等の装置全体の制御をつかさ
どる制御手段3、及び電源の定格電圧を設定する定格電
圧設定手段5から構成されている。
【0035】ここで、定格電圧設定手段5は、メインバ
ッテリー1の定格電圧を設定するためのもので、アナロ
グボリュームによって、定格電圧をリニアーに設定でき
るようになっている。例えば、定格電圧が300Vの場
合は、3.00V、定格電圧が100Vの場合は、1.
00Vという電圧を制御手段3内のマイコン6へ直接入
力するようになっており、マイコン6はその信号により
定格電圧を認知することが出来る。
【0036】マイコン6の主な機能は、PWM源信号を
生成するとともに、それを圧縮機が効率良く作動するよ
うに設定されたF−V特性として実現することである。
【0037】またROM4は、そのF−V特性の基本デ
ータを記憶しておくためのものである。
【0038】次に、本発明における定格電圧に対する圧
縮機選定の考え方について説明する。
【0039】はじめに電気自動車のメインバッテリーの
電源電圧は、表1に示すごとく非常に広範囲で、かつま
ちまちに分布しているので、まずこの電圧を、定格電圧
によって、100V系,200V系,300V系と大き
く3種類に分類する(以下これを電源系と称す)。そし
て駆動する圧縮機は、その電源系に応じて3種類あり、
それぞれ必要なF−V特性が異なっているものとする。
この理由は、一般にインバータ装置においては、入力の
直流電圧によって最大出力可能な交流電圧が決定される
ので、電源電圧が(表1)のように大きく変わると、当
然同一の電動圧縮機では、広い電源範囲にわたって、効
率良く駆動することは難しくなるからである。
【0040】次に、本発明の動作について説明する。図
1は本発明において、電源系が200V系、定格電圧が
200Vの場合の基本回路図を示したものである。メイ
ンバッテリー1の定格電圧は、200Vとなっており、
駆動する200V系の電動圧縮機8は、図4の実線に示
すF−V特性で駆動するものとする。そこでまず、図1
における、定格電圧設定手段5のアナログボリューム
が、2.00Vの電圧を出力するように設定する。これ
によってマイコン6は、その電圧の100倍即ち200
Vが定格電圧であると認知する。また同時に電源系が2
00V系であるということも認知する。次にその電源系
に応じて、必要なF−V特性の基本データをROM4か
ら選択する(この場合200V系を選択)。ここでこの
ROM4に記憶させてあるF−V特性の基本データと
は、図5に示すような、各電源系毎に設定された基準定
格電圧時に、各周波数に対応して、何%のPWM正弦波
電圧を印加すればよいかというパーセンテージ(以下K
fと称す)で記憶されており、この場合のKf=100
%のPWM正弦波電圧とは、例えば100V系の場合1
00V/√2=約71Vということになる。
【0041】そして各周波数毎に前述したKfを読み込
む。次にマイコン6内で、設定されている定格電圧に対
する基準定格電圧の割合(以下Kvと称す)を計算す
る。この図1の200V系の場合には、定格電圧が20
0Vで、基準定格電圧も図5より200Vと設定されて
いるので、Kv=(200/200)×100%=10
0%となる。そして次に各周波数毎に読み込まれるKf
と、定格電圧によって決まるKvを乗じて総正弦波係数
(Ktotal)を計算する。例えば60Hzの場合に
は、図5よりKf=57%であるので、Ktotal=
Kf×Kv=(57/100)×(100/100)×
100%=57%となる。そしてこのKtotalに応
じて、図6に示す基準PWM波形のパルス幅を相似に変
化させることによって、図7に示すような波形が得ら
れ、これは図4実線に示す、200V系の60Hzにお
ける電圧(約80V=(200/√2)×0.57)に
相当している。
【0042】このように、各周波数に対応してKtot
alを計算し、図6に示す基準PWM波形のパルス幅
を、Ktotalに応じて相似に変化させることによっ
て、図4実線に示すF−V特性を実現することができ
る。尚、図6に示す基準PWM波形とは、100%出力
時のPWM正弦波の電圧波形のことである。
【0043】次に同じ電源系において、定格電圧が異な
る場合について、どのように制御手段3の共用化が図れ
るのかを説明する。
【0044】図2は、前述した図1と同様に電源系が2
00Vで、定格電圧が240Vと異なる場合の基本回路
図である。この図2のインバータ装置2において、図1
と異なっているのは、定格電圧設定手段5の設定だけで
ある。以下この動作について説明する。まず定格電圧設
定手段にて240Vに相当する2.4Vという電圧を設
定し、これを受けてマイコンは定格電圧を240Vとま
た電源系が200V系であることを認知する。そしてマ
イコンは、ROMから200V系のF−V特性データを
選択する。そして各周波数毎に、図5より200V系の
Kfを読み込む。次にマイコン内で、Kvを計算する。
この場合には、定格電圧が240Vで、基準定格電圧が
図5より200Vと設定されているので、Kv=(20
0/240)×100%=83%となる。そして次に各
周波数毎に読み込まれるKfと、定格電圧によって決ま
るKvを乗じて総正弦波係数(Ktotal)を計算す
る。例えば60Hzの場合には、図5よりKf=57%
であるので、Ktotal=Kf×Kv=(57/10
0)×(83/100)×100%=47%となる。そ
してこのKtotalに応じて、図6に示す基準PWM
波形のパルス幅を相似に変化させることによって、図8
に示すような波形が得られ、これは定格電圧が200V
の場合で説明したように、図4実線に示す、200V系
の60Hzにおける電圧(約80V=(240/√2)
×0.47)に相当している。そして各周波数に対応し
てKtotalを計算し、図6に示す基準PWM波形の
パルス幅を、Ktotalに応じて相似に変化させるこ
とによって、やはり図4実線に示すF−V特性を実現す
ることができる。
【0045】このように同じ電源系で、定格電圧が異な
った場合には、Kvを変化させることによって、制御手
段を変えることなく、同じF−V特性を実現させること
が出来る。
【0046】次に電源系が異なった場合について、どの
ように制御手段3の共用化が図れるのかを説明する。
【0047】図3は、電源系が300V系で、定格電圧
も300Vと、図1とは電源系が異なる場合の基本回路
図である。この図3のインバータ装置2’において、図
1と異なっているのは、定格電圧設定手段の設定とスイ
ッチング素子群7’の電流容量である。ここで電流容量
が20Aと異なっているのは、電源電圧が高くなるにつ
れて、圧縮機への印加電圧も高くすることができ、低電
流タイプの圧縮機を使用することができるためである。
【0048】以下この動作について説明する。まず定格
電圧設定手段にて300Vに相当する3.0Vという電
圧を設定し、以下図1の場合と同様に、マイコンは定格
電圧を300Vと、また電源系が300V系であること
を認知し、そしてROMから300V系のF−V特性デ
ータを選択する。そして各周波数毎に、図5より300
V系のKfを読み込む。ここで電源系が異なる場合に
は、このKfが異なっている。次にマイコン内でKvを
計算する。この場合には、定格電圧が300Vで、基準
定格電圧が(表2)より300Vと設定されているの
で、Kv=(300/300)×100%=100%と
なる。そして次に各周波数毎に読み込まれる先程とは異
なったKfと、定格電圧によって決まるKvを乗じて総
正弦波係数(Ktotal)を計算する。例えば60H
zの場合には、図5よりKf=47%であるので、Kt
otal=Kf×Kv=(47/100)×(100/
100)×100%=47%となる。そしてこのKto
talに応じて、図6に示す基準PWM波形のパルス幅
を相似に変化させることによって、図9に示すような波
形が得られ、これは図4の一点破線に示す、300V系
の60Hzにおける電圧(約100V=(300/√
2)×0.47)に相当している。そして同様に各周波
数に対応してKtotalを計算し、図6に示す基準P
WM波形のパルス幅を、Ktotalに応じて相似に変
化させることによって、図4の一点破線に示す300V
系のF−V特性を実現することが出来る。
【0049】このように電源系が異なった場合には、K
fを変化させることによって、その電源系に応じたF−
V特性を、同一の制御手段を用いて実現させることが出
来る。
【0050】尚、電源系が100V系の場合にも同様
に、図3における定格電圧設定手段の設定と、スイッチ
ング素子群7’の容量を変える(例えば50Aに変更す
る)ことで、制御手段3が共用出来ることは明白であ
る。
【0051】次に図10は、制御手段3における制御フ
ローチャートであり、以下これについて説明する。先ず
定格電圧設定手段5で設定される設定電圧が、どの電圧
範囲にあるかを判定する(ステップ101、102)。
そしてその電圧範囲に応じて電源系を判定し、ROMデ
ータを選択する(ステップ103,104,105)。
そして現在運転中の周波数に対応するKfをロードする
(ステップ106,107,108)。次に定格電圧を
設定電圧の100倍とし(ステップ109,110,1
11)、Kvを計算し(ステップ112,113,11
4)、ステップ115にてKfとKvを乗じてKtot
alを計算する。そして出力パルス幅を基本パルス幅か
らKtotalの割合分変化させたものとする(ステッ
プ116)。このようにして出力パルス幅を、電源系及
び定格電圧に応じて補正することによって、電源系及び
定格電圧が異なっても、同一の制御手段3を用いて、圧
縮機を効率よく制御駆動することができる。尚、図6に
示す基本パルス幅a、b、cは、予めマイコン内で計算
されているか、またはデータとして記憶されているもの
とする。
【0052】尚上記説明においては、図4に示されるF
−V特性を、誘導モータを搭載した圧縮機のものとして
説明したが、これは図12に示すようなDCブラシレス
モータを搭載した圧縮機の起動時のF−V特性の場合で
も、同様に制御することで対応することができる。
【0053】また定格電圧設定手段は、アナログボリュ
ームとして説明したが、分圧抵抗、あるいはスイッチの
ようなものでもよい。またその定格電圧設定手段を、制
御手段とは別体として説明したが、これは制御手段と同
一のプリント基板上に配してもよい。
【0054】尚、図11は本発明のインバータ装置の外
観図を示したもので、5が定格電圧設定手段としてのロ
ータリーボリューム、6がマイコンで、このマイコン内
のROMに各電源系に対応するF−V特性データが記憶
されている。そして、9はプリント基板であり、7は6
個のIGBTを内蔵したスイッチング素子群で、本発明
のインバータ装置においては、プリント基板9の下に直
接スイッチング素子群7を取り付け、そのスイッチング
素子の下にヒートシンクを取り付けるようになっている
ので、電源系が変って異なる圧縮機を駆動する際には、
スイッチング素子群7を交換すれば、ヒートシンクやイ
ンバータ装置のハウジング(ケース)も共用することが
できる。
【0055】上記実施例から明らかなように、請求項1
に記載の空調用インバータ装置は、直流電源からの直流
電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧に変換し圧縮機用
電動機を駆動するスイッチング素子群と、前記交流電圧
を周波数に対して所定の一意関係で変化させる周波数−
電圧特性を複数記憶し前記スイッチング素子群を作動さ
せる制御手段と、前記直流電源の定格電圧値を前記制御
手段へ出力する定格電圧設定手段とを備え、前記周波数
−電圧特性は圧縮機用電動機毎に適用される特性であ
り、個々の周波数−電圧特性に対し複数の定格電圧値が
割り当てられ、前記定格電圧設定手段から定格電圧値が
出力されると、前記制御手段は、前記複数の周波数−電
圧特性の中から出力された定格電圧値が割り当てられて
いる周波数−電圧特性を選択するとともに、その選択さ
れた周波数−電圧特性を達成すべく前記スイッチング素
子群を作動させ、圧縮機用電動機を駆動するものであ
り、この構成によれば、制御手段に、圧縮機用電動機毎
に定まる周波数−電圧特性が複数記憶されているので、
複数種類の圧縮機を駆動することができる。また、個々
の周波数−電圧特性に対し複数の定格電圧値が割り当て
られていることにより、圧縮機を複数種類の定格電圧
(直流電源)で駆動することができる。さらに共通のイ
ンバータ装置で、複数種類の圧縮機に、また、個々の圧
縮機に対し複数種類の定格電圧(直流電源)で対応でき
ることにより、インバータ装置の標準化を図ることがで
き、これによりインバータ装置の設計、管理工数の低減
や製造効率のアップを図ることもできる。
【0056】
【0057】
【0058】請求項2に記載の空調用インバータ装置
は、パルス幅変調により直流電源の直流電圧を可変電圧
可変周波数の交流電圧に変換するものであり、この構成
によれば、異なる定格電圧下で共通のPWMインバータ
制御手段を用いて、多種類の圧縮機に対して、周波数−
電圧特性を設定することができるので、圧縮機の周波数
−電圧特性の違いに対する、PWMインバータ制御手段
の標準化が図れる。このことでメーカーにおける、圧縮
機の違いに対するPWMインバータ制御手段の設計、管
理工数の低減や製造効率のアップが図れ、コストダウン
をすることができる。また、他のPWMインバータ用圧
縮機を使用した機種へのリサイクルも可能となる。
【0059】
【0060】請求項3に記載の空調用インバータ装置
は、周波数−電圧特性が、センサレスDCブラシレスモ
ータの起動時の周波数−電圧特性であるものであり、こ
の構成によれば、圧縮機モータがセンサレスDCブラシ
レスモータの場合に前述効果を発する。
【0061】請求項4に記載の空調用インバータ装置
は、電源が電気自動車のバッテリーであることを特徴と
するものであり、この構成によれば、定格電圧が多様
で、かつ生産量も少なく製造効率の悪い電気自動車の場
合に格別の前述効果を発し、その結果、電気自動車の普
及率を上げることができ、ひいては地球環境(特に大気
汚染)の良化に寄与することも出来る。
【0062】請求項5に記載の空調用インバータ装置
は、定格電圧をリニアーに設定することができる定格電
圧設定手段を備えたものであり、この構成によれば、あ
らゆる定格電圧にも対応することが出来る。例えば、あ
らゆる国々のインバータ装置、または1セル当たりの単
位電圧が異なるあらゆる種類のバッテリー(例えば、鉛
蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池
等)を搭載した電気自動車用インバータ制御手段の標準
化が可能となり、さらなる設計、管理工数の低減や製造
効率のアップによるコストダウンが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の200V系で定格電圧が200Vの時
の基本回路図
【図2】本発明の200V系で定格電圧が240Vの時
の基本回路図
【図3】本発明の300V系で定格電圧が300Vの時
の基本回路図
【図4】本発明の各電源系における圧縮機のF−V特性
【図5】本発明のROM内のF−V特性の基本データ説
明図
【図6】100%電圧出力時の基準PWM波形図
【図7】本発明の200V系で定格電圧が200Vの時
の60Hz時のPWM波形図
【図8】本発明の200V系で定格電圧が240Vの時
の60Hz時のPWM波形図
【図9】本発明の300V系で定格電圧が300Vの時
の60Hz時のPWM波形図
【図10】本発明の制御手段における制御フローチャー
【図11】本発明のインバータ装置の外観図
【図12】本発明のセンサレスDCブラシレスモータの
起動時のF−V特性図
【図13】(A)従来の家庭用空調装置における単相1
00V電源時の電源及びインバータの基本回路図 (B)同単相200V電源時の電源及びインバータの基
本回路図 (C)同三相200V電源時の電源及びインバータの基
本回路図
【図14】従来の家庭用空調装置におけるF−V特性図
【図15】(A)従来のDC電圧に対応したパルス幅補
正の90Hz時の1相分の線間電圧図 (B)(A)における1パルスの拡大図
【符号の説明】
1 バッテリー(定格電圧200V) 1’ バッテリー(定格電圧240V) 1” バッテリー(定格電圧300V) 2 インバータ装置(200V系) 2’ インバータ装置(300V系) 3 制御手段 4 ROM(読み出し専用メモリー) 5 定格電圧設定手段 6 マイコン 7 スイッチング素子群(30A) 7’ スイッチング素子群(20A) 8 圧縮機(200V系) 8’ 圧縮機(300V系) 9 プリント基板 10 倍電圧整流部 11 単相全波整流部 12 三相全波整流部 13 インバータ装置(単相100V用) 14 インバータ装置(単相200V用) 15 インバータ装置(三相200V用) 16 制御手段(単相100V用) 17 制御手段(単相200V用) 18 制御手段(三相200V用) 19 スイッチング素子群 20 圧縮機 Kf 各周波数に対するPWM正弦波の出力電圧割合 Kv 定格電圧に対する基準定格電圧の割合 a 基準PWM波形の基本パルス幅 b 基準PWM波形の基本パルス幅 c 基準PWM波形の基本パルス幅 A 単相100V用の制御手段 A’ 単相200V用の制御手段 A” 三相200V用の制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−85332(JP,A) 特開 平8−9678(JP,A) 特開 平8−33392(JP,A) 特開 平5−122945(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源からの直流電圧を可変電圧可変
    周波数の交流電圧に変換し圧縮機用電動機を駆動するス
    イッチング素子群と、前記交流電圧を周波数に対して所
    定の一意関係で変化させる周波数−電圧特性を複数記憶
    し前記スイッチング素子群を作動させる制御手段と、前
    記直流電源の定格電圧値を前記制御手段へ出力する定格
    電圧設定手段とを備え、前記周波数−電圧特性は圧縮機
    用電動機毎に適用される特性であり、個々の周波数−電
    圧特性に対し複数の定格電圧値が割り当てられ、前記定
    格電圧設定手段から定格電圧値が出力されると、前記制
    御手段は、前記複数の周波数−電圧特性の中から出力さ
    れた定格電圧値が割り当てられている周波数−電圧特性
    を選択するとともに、その選択された周波数−電圧特性
    を達成すべく前記スイッチング素子群を作動させ、圧縮
    機用電動機を駆動する空調用インバータ装置。
  2. 【請求項2】 パルス幅変調により直流電源の直流電圧
    を可変電圧可変周波数の交流電圧に変換する請求項1記
    載の空調用インバータ装置。
  3. 【請求項3】 周波数−電圧特性が、センサレスDCブ
    ラシレスモータ起動時の周波数−電圧特性である請求項
    1または2記載の空調用インバータ装置。
  4. 【請求項4】 直流電源が電気自動車のバッテリーであ
    ることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の空調
    用インバータ装置。
  5. 【請求項5】 定格電圧をリニアーに設定することがで
    きる定格電圧設定手段を備えた請求項1〜4いずれかに
    記載の空調用インバータ装置。
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