JP3418886B2 - 近接スイッチ - Google Patents

近接スイッチ

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JP3418886B2
JP3418886B2 JP24697794A JP24697794A JP3418886B2 JP 3418886 B2 JP3418886 B2 JP 3418886B2 JP 24697794 A JP24697794 A JP 24697794A JP 24697794 A JP24697794 A JP 24697794A JP 3418886 B2 JP3418886 B2 JP 3418886B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流磁界を利用した高周
波発振型の近接スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来近接スイッチにおいては金属体の接
近による発振回路の発振状態に変化に基づいて金属体を
検出している。図11は従来の近接スイッチの一例を示
す回路図である。本図においてこの近接スイッチはコン
デンサC1,検出コイルL1から成る並列共振回路1を
有している。この並列共振回路1の一端は接地され、他
端はダイオード接続されたトランジスタQ1のエミッタ
に接続される。トランジスタQ1のベースには発振トラ
ンジスタQ2のベースが接続されており、そのエミッタ
が帰還抵抗R1を介して検出コイルL1の中点に接続さ
れる。又トランジスタQ2のベースには抵抗R2が接続
され、コレクタには発振を安定化させるための積分コン
デンサC2が接地端3との間に接続され、これらが発振
回路を構成している。
【0003】更にトランジスタQ2のコレクタは抵抗R
3を介して電源端2に接続され、電源端2とコレクタ端
の間には抵抗R4,R5の直列接続回路とその中点にベ
ースが接続され、エミッタが電源端2に接続された出力
トランジスタQ3が接続される。トランジスタQ3はエ
ミッタ・コレクタ間に並列に抵抗値の大きい抵抗R6が
接続されており、そのコレクタの一端は抵抗R2に接続
され、又ツェナダイオードD1を介して接地される。そ
して電源端2と接地端3間には電源VS 及び負荷抵抗R
L が直列接続される。これらは発振回路の発振の有無に
よって出力電流を制御する出力回路を構成している。
【0004】この発振回路は検出コイルL1とコンデン
サC1の共振回路の出力がダイオード接続されたトラン
ジスタQ1によって持ち上げられ、発振トランジスタQ
2を介して正帰還され、並列共振回路1の共振周波数で
発振している。発振時にはトランジスタQ2が半波毎に
オン状態となってコレクタ電流が流れ、抵抗R3及びこ
れに並列に接続されているトランジスタQ3、抵抗R4
の間の抵抗とコンデンサC2とから成る積分回路によっ
て積分され、コンデンサC2の端子電圧は電源より低く
ほぼ一定の電圧となる。従って抵抗R4には常に電流が
流れ、トランジスタQ3はオン状態となる。従って電源
S にはツェナダイオードD1と負荷抵抗RL の直列回
路が負荷として接続される。従って負荷抵抗RL には、
ツェナダイオードD1の電圧をVD1とすると、以下の電
流I1 が流れる。 I1 =(VS −VD1)/RL
【0005】一方検出コイルL1に物体が接近すればコ
イルの磁束が金属体を通過し、金属表面で渦電流を生じ
る。従って検出コイルL1のコンダクタンスgが増加
し、発振が停止する。発振が停止すると抵抗R3には電
流が流れなくなり、トランジスタQ3に並列に接続され
ている抵抗R6とツェナダイオードD1及び負荷RL
電源VS の負荷となり、以下の微小電流I2 が負荷RL
に流れることとなる。 I2 =(VS −VD1)/(RL +R6) 従って負荷抵抗RL に流れる電流値I1 ,I2 に基づい
て物体の有無が検出できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の近接スイッチでは、金属体の材質によって検出
コイルのコンダクタンスの変化量が異なる。図12は検
出コイルL1と物体までの距離Lに対する検出コイルL
1のコンダクタンスgの変化を示すグラフである。本図
において曲線Aは検出する物体が鉄である場合の曲線で
あり、曲線B,C,Dは夫々SUS,銅,アルミニウム
での曲線である。発振を停止するコンダクタンスの値を
図12についてg1 とすると、夫々鉄を検出する物体ま
での距離に対し、SUSでは75%,銅では40%,アルミ
ニウムでは30%と小さくなり、検出距離が材質毎に異な
るという問題点があった。
【0007】又発振周波数を数MHz以上とすれば、高周
波により磁束が検出体内部に通りにくくなる表皮効果が
生じ、表面状態によってコンダクタンスの変化量が異な
る。従って金属体が同一の位置にまで接近した場合に
も、その材質や表面状態によって検出コイルのコンダク
タンスの変化量が異なり、近接スイッチの検出距離も異
なってしまうという問題点があった。
【0008】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、金属体の材質や表面状態による
影響を少なくして物体を検出できるようにすることを技
術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、検出コイルを含む第1の共振回路と、第1の共振回
路の一端が制御端子に接続され、その増幅出力を第1の
共振回路に帰還する発振用増幅素子と、発振用増幅素子
の帰還電流出力端と接地端との間に接続された第2の直
列共振回路と、発振用増幅素子の電流を第1の共振回路
に帰還させる経路に挿入されたコイルと、を具備し、第
2の直列共振回路の共振周波数は、発振周波数より高
く、金属体の接近に基づく発振周波数の上昇によってそ
のインピーダンスが下降する周波数に設定した発振回路
を有することを特徴とするものである。
【0010】本願の請求項2の発明は、請求項1の金属
球検出用の近接スイッチにおいて、検出コイルは、貫通
孔の周囲に形成された検出コイルであり、貫通孔を通過
する金属球を検出することを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、発振用増幅素子の帰還電流出力端に帰還電流
を変化させるための第2の直列共振回路を設けており、
この共振周波数を発振周波数より高く設定している。こ
のため物体が近接すれば発振コイルのコンダクタンスが
増大し、これによって発振レベルが低下するが、これと
同時にインダクタンスが低下するため発振周波数が上昇
する。従って第2の直列共振回路のインピーダンスが低
下することとなって帰還電流は減少する。このコンダク
タンスの増大と第2の共振回路のインピーダンスの下降
とによって発振が急速に停止することとなる。又この帰
還電流の経路にコイルを設けているため、発振周波数の
上昇によって帰還電流をより減少させることができ、発
振が急速に停止することとなる。
【0015】又請求項2の発明によれば、発振用増幅素
子の帰還電流出力端に帰還電流を変化させるための第2
の直列共振回路を設けており、この共振周波数を発振周
波数より高く設定している。このため物体が近接すれば
発振コイルのコンダクタンスが増大し、これによって発
振レベルが低下するが、これと同時にインダクタンスが
低下するため発振周波数が上昇する。従って第2の直列
共振回路のインピーダンスが低下することとなって帰還
電流は減少する。このコンダクタンスの増大と第2の共
振回路のインピーダンスの下降とによって発振が急速に
停止することとなる。
【0016】
【0017】
【0018】又請求項の発明によれば、この近接スイ
ッチを貫通孔を有する金属球の検出センサとして適用
し、金属体の種類によらずその貫通を検出するようにし
たものである。
【0019】
【実施例】図1は本発明の第1実施例による近接スイッ
チの構成を示す回路図である。本図において前述した従
来例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。本実施例においても検出コイルL1とコンデンサC
1とで第1の並列共振回路1が構成され、そのホットエ
ンドにはダイオード接続されたトランジスタQ1のエミ
ッタが接続される。又トランジスタQ1,Q2はベース
が共通に接続される。トランジスタQ2はその並列共振
回路1の出力を増幅する発振用の増幅素子であって、そ
の増幅出力を並列共振回路1の中点タップに抵抗R1を
介して帰還している。発振電流を検出するトランジスタ
Q3と抵抗R3〜R6の接続、及びツェナダイオードD
1の接続についても従来例と同様である。
【0020】さて本実施例においては、トランジスタQ
2の電源入力端であるコレクタ端には共振コイルL2と
コンデンサC3から成る第2の並列共振回路4の一端が
接続される。この並列共振回路4の他端には積分用コン
デンサC2及び抵抗R3の一端が接続されている。並列
共振回路4は共振回路1よりわずかに高い共振周波数f
T1を有している。この共振周波数は検出コイルL1に物
体が近接したときに発振周波数の上昇によって並列共振
回路4のインピーダンスが上昇する周波数に設定してお
くものとする。又並列共振回路4を構成するコイルは任
意のコイル、例えばチップコイルであってもよいが、好
ましくは並列共振回路1を構成するコイルと材料、構造
及び種類を同一とし、コンデンサC1,C3も同一種類
のコンデンサとする。
【0021】次に本実施例の動作について説明する。図
2は周波数に対する並列共振回路1及び4の夫々のイン
ピーダンスE,Fを示すグラフである。この発振回路は
検出コイルL1に物体が近接しない場合には、並列共振
回路1のインピーダンスを示す曲線Eのピークの共振周
波数fOSC で発振しているものとする。この場合には並
列共振回路4のインピーダンスは図示のように曲線Fで
示されるため、周波数fOSC との交点の低い値Z1とな
っている。そして検出コイルL1に物体が接近すれば、
従来例と同様に検出コイルL1のコンダクタンスgが増
大する。これと同時にコイルL1のインダクタンスが小
さくなり、発振周波数は例えば図2に曲線E1で示すよ
うに高い周波数fOSC1となる。そうすれば並列共振回路
4のインピーダンスは図の曲線Fに示すものであるた
め、周波数fOSC1との交点から並列共振回路4のインピ
ーダンスはZ1より高くZ2となる。このためインピー
ダンスはΔZ(=Z2−Z1)分だけ増加することとな
り、発振用のトランジスタQ2の抵抗として働く。この
ため検出コイルL1のコンダクタンスの増大とインピー
ダンスの上昇とが同時に作用するため、物体の近接によ
って発振が急速に停止することとなる。
【0022】図3は異なった材質の物体と検出コイルL
1との距離に対する検出コイルL1のインダクタンスの
変化を示すグラフである。本図において曲線Aは鉄、曲
線BはSUS、曲線Cは銅、曲線Dはアルミニウムを示
す曲線である。このように検出コイルのインダクタンス
は材質によって異なるため、高域側へ発振周波数がシフ
トするシフト量はコイルと金属体との距離Lにも対応し
て変化するが、インダクタンスの変化により接近する材
質によって異なる。即ちアルミニウムでは発振周波数f
OSC1が高くなり、鉄では発振周波数はあまり高くならな
い。
【0023】特に金属体がアルミニウム等の非磁性体の
場合にはコンダクタンスの増加量は磁性体金属に比べて
少ないが、インダクタンスの低下分が大きい。従って発
振周波数の上昇が大きく、トランジスタのコレクタ抵抗
が大きくなることとなって、発振を急速に停止させるこ
とができる。このように従来の検出コイルL1のコンダ
クタンスの変化のみで物体を検出することから、検出コ
イルL1のコンダクタンスとインダクタンスの2つの変
化に基づいて発振が急速に停止することとなるため、接
近する金属体の材質や表面状態等に影響されにくくな
り、検出距離の変化を少なくすることができるという効
果が得られる。更に2つの並列共振回路1,4はコイル
及びコンデンサの構成を同一とすれば、温度変化による
ドリフトは同一の特性を有するため、温度補償する必要
がなくなるという効果が得られる。
【0024】次に本実施例の近接スイッチの構造につい
て説明する。図4は金属球体を検出するための近接スイ
ッチの構成を示す組立構成図であり、図5(a)はその
プリント基板のプリントパターンを示す表面図、図5
(b)は裏面図である。図4に示すようにこの近接スイ
ッチは平たい上面が開放されたケース11を有してお
り、その中央よりいずれか一方に偏った位置に周囲の枠
状部と同一の高さを有する八角柱11aの壁面が設けら
れ、この内部が開口されている。又ケース11の側壁に
は対称な位置に1対の開口11b,11cが形成され
る。そしてこのケース11内にはプリント基板12が設
けられる。プリント基板12は図4にそのパターンを示
すように、八角形状の開口部とその一端の平板状部分と
が一体に形成されたものであって、八角形状の部分を取
り囲んで前述した検出コイルL1が構成される。又この
プリント基板12上の中央部には共振用のコイルL2が
検出コイルL1と同様にプリント基板12上のパターン
として形成されている。又プリント基板12の裏面は検
出コイルL1のパターンが形成され、中央部には他の回
路部品が実装される。そしてこのプリント基板をケース
11内に収納した状態で図4に示すようにカバー13が
被せられる。カバー13は図示のように下面には外脇に
爪を有する弾性部13a及び図示しない弾性部13bが
下方に形成され、ケース11と同一位置に八角形の開口
13cを有している。こうしてプリント基板12をケー
ス11内に収納した状態でカバー13の弾性部13a,
13bをケース11の側壁の開口11b,11cに合わ
せて嵌め合わせることによって、近接スイッチが形成さ
れることとなる。
【0025】尚図4,図5では金属球を検出するための
近接スイッチについて説明しているが、本発明は他の種
々の形状,用途の近接スイッチに適用することができる
ことはいうまでもない。
【0026】次に本発明の第2実施例による近接スイッ
チについて説明する。図6は第2実施例の近接スイッチ
を示す回路図である。本図において前述した第1実施例
と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本実施例においても検出コイルL1とコンデンサC1と
で第1の並列共振回路1が構成され、そのホットエンド
にはダイオード接続されたトランジスタQ1のエミッタ
が接続される。又トランジスタQ1,Q2はベースが共
通に接続される。トランジスタQ2はその並列共振回路
1の出力を増幅する発振用の増幅素子であって、その増
幅出力を並列共振回路1の中点タップに抵抗R1を介し
て帰還している。発振電流を検出するトランジスタQ3
と抵抗R3〜R6の接続、及びツェナダイオードD1の
接続についても第1実施例と同様である。
【0027】さて本実施例においてはトランジスタQ2
のエミッタと接地端との間に、更にコイルL3,コンデ
ンサC4から直列共振回路5が接続されている。この直
列共振回路5は共振回路1の共振周波数fOSC よりわず
かに高い共振周波数fT2を有している。この共振周波数
T2は図7に直列共振回路5のインピーダンスを示すよ
うに検出コイルL1に物体が近接したときに発振周波数
の上昇によって直列共振回路5のインピーダンスが下降
する周波数に設定しておくものとする。又直列共振回路
5を構成するコイルは任意のコイル、例えばチップコイ
ルであってもよいが、好ましくは並列共振回路1を構成
するコイルと材料、構造及び種類を同一とし、コンデン
サC1,C4も同一種類のコンデンサとする。
【0028】次に本実施例の動作について説明する。図
7は周波数に対する並列共振回路1及び直列共振回路5
の夫々のインピーダンスE,Gを示すグラフである。こ
の発振回路は検出コイルL1に物体が近接しない場合に
は、並列共振回路1のインピーダンスを示す曲線Eのピ
ークの共振周波数fOSC で発振しているものとする。こ
の場合には直列共振回路5のインピーダンスは図示のよ
うに曲線Gで示されるため、周波数fOSC との交点の高
い値Z3となっている。そして検出コイルL1に物体が
接近すれば、従来例と同様に検出コイルL1のコンダク
タンスgが増大する。これと同時に検出コイルL1のイ
ンダクタンスが小さくなり、発振周波数は例えば図6に
曲線E1で示すように高い周波数fOSC1となる。そうす
れば直列共振回路5のインピーダンスは図の曲線Gに示
すものであるため、fOSC1周波数との交点から直列共振
回路5のインピーダンスはZ3より低くZ4となる。こ
のためインピーダンスはΔZ(=Z3−Z4)分だけ減
少することとなり、帰還電流が接地側にバイパスされ発
振条件が崩れる方向に働く。このように検出コイルL1
のコンダクタンスの増大とインピーダンスの低下とが同
時に作用するため、物体の近接によって発振が急速に停
止することとなる。
【0029】従って金属体が接近することで発振コイル
のコンダクタンスの変化による減衰と、インダクタンス
の変化による発振周波数の減衰とが相互に働くこととな
り、一定条件を越えたところで発振が停止し、近接スイ
ッチは物体検知信号を出力する。ここでコイルのコンダ
クタンス(g)、インダクタンス(L)は夫々物体の材
質により変化量が異なり、変化量の傾向は相反してい
る。特に金属体がアルミニウム等の非磁性体の場合には
コンダクタンスの増加量は磁性体金属に比べて少ない
が、インダクタンスの低下分が大きいため発振のトラン
ジスタのコレクタ抵抗が大きくなることとなって発振を
急速に停止させることができる。従ってその特性を利用
して帰還抵抗R1とLC共振回路の共振周波数を最適値
に設定することにより、検出物体の材質によらず同一の
感度で検出することができる。このように従来の検出コ
イルL1のコンダクタンスの変化のみで物体を検出する
ことから、検出コイルL1のコンダクタンスとインダク
タンスの2つの変化に基づいて発振が急速に停止するこ
ととなるため、接近する金属体の材質や表面状態等に影
響されにくくなり、検出距離の変化を少なくすることが
できるという効果が得られる。
【0030】例えば次の表1に示すように従来の近接ス
イッチと第2実施例による近接スイッチとの検出距離は
以下に示すものとなる。
【表1】 このように各材質での検出距離をほとんど同一とするこ
とができ、物体のメッキ等の表面状態の影響をなくする
ことも可能となる。
【0031】次に本発明の第3実施例の近接スイッチに
ついて図8を参照しつつ説明する。本実施例においても
第3実施例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を
省略する。本実施例は抵抗R1と接地端との間にコイル
L4,コンデンサC5から成る並列共振回路6を接続し
たものである。そしてこの並列共振回路6の共振周波数
T3は、物体が接近しないときの発振周波数fOSC より
もわずかに低域側に設定しておく。図9はこの並列共振
回路6のインピーダンスZと発振周波数との関係を示す
図である。本図に示すように物体の接近によって発振周
波数がfOSC1と高域側にシフトするため、並列共振回路
のインピーダンスが図示のようにΔZだけ低下し、帰還
電流が減少することとなって発振が急激に低下する。こ
のため前述した第1,第2実施例と同様に共振周波数f
T3と抵抗値R1を適宜設定しておくことによって、接近
する物体の材質によらず一定感度の特性を得ることがで
きる。
【0032】図10は更に他の発振回路の回路例を示す
図である。本図では第1の並列共振回路1と発振用トラ
ンジスタQ1のエミッタ側部分のみを示し、その他の部
分は図1と同一であるので省略している。図10(a)
において、トランジスタQ2のエミッタ側には抵抗R1
を介して検出コイルL1が接続されており、又エミッタ
と接地端間にコイルL5,コンデンサC6から成る直列
共振回路7を接続する。この直列共振回路7の共振周波
数fT4は、図7と同様に発振周波数fOSC よりやや高い
周波数となるように選択する。そして抵抗R1とこの周
波数fT4を適宜設定しておくことによって、全ての金属
体に対して同一の特性を得ることができる。
【0033】又図10(b)は発振回路の同一部分を示
しており、トランジスタQ2のエミッタと接地端間にコ
イルL6,コンデンサC7から成る並列共振回路8を接
続する。この並列共振回路8の共振周波数fT5は、図9
と同様に発振周波数fOSC よりやや低い周波数に設定し
ておく。そして抵抗R1とこの周波数fT5を適宜設定し
ておくことによって、全ての金属体に対して同一の特性
を得ることができる。
【0034】又同様にして図10(c)に示すようにト
ランジスタQ2のエミッタに抵抗R1とコイルL8,コ
ンデンサC9から成る直列共振回路9を接続し、更に抵
抗R1とコイルL8の共通接続点と検出コイルL1の中
点にコイルL9を接続する。この場合にも同様にして直
列共振回路の共振周波数fT6は、図7と同様に発振周波
数fOSC よりやや高い値に設定し、抵抗R1を適宜選択
しておく。そして発振周波数が高くなればコイルL9の
作用により帰還電流がより小さくなるため、これらの間
を直接接続する第2実施例より容易に、急速に発振を減
衰させることができる。
【0035】尚前述した第1実施例においては金属球を
検出するための近接スイッチについて説明しているが、
本発明は他の種々の形状,用途の近接スイッチに適用す
ることができることはいうまでもない。又図4,図5に
第1実施例の近接スイッチを金属球検出用の近接スイッ
チに適用した例を示しているが、他の実施例の近接スイ
ッチも同様にして金属球検出用として適用できることは
いうまでもない。
【0036】更に前述した各実施例において、2つの並
列共振回路1と4,5,6,7,8,9はコイル及びコ
ンデンサの構成を同一とすれば、温度変化によるドリフ
トは同一の特性を有するため、温度補償する必要がなく
なるという効果が得られる。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、接近する金属体の材質や表面状態等の影響をほとん
ど受けることなく、物体の材質にかかわらずほぼ同一感
度で物体を検出することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による近接スイッチの構成
を示す回路図である。
【図2】本実施例の周波数に対する共振回路のインピー
ダンスの変化を示すグラフである。
【図3】検出コイルの距離に対するコンダクタンスの変
化を示すグラフである。
【図4】本実施例の近接スイッチを示す組立構成図であ
る。
【図5】本実施例のプリント基板のプリントパターンを
示す図である。
【図6】本発明の第2実施例による近接スイッチの構成
を示す回路図である。
【図7】本実施例の周波数に対する共振回路のインピー
ダンスの変化を示すグラフである。
【図8】本発明の第3実施例による近接スイッチの構成
を示す回路図である。
【図9】本実施例の周波数に対する共振回路のインピー
ダンスの変化を示すグラフである。
【図10】本発明の更に他の実施例による発振回路の一
例を示す部分回路図である。
【図11】従来の近接スイッチの構成を示す回路図であ
る。
【図12】従来の近接スイッチの異なる材質の近接物体
に対する感度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1,4,6,8 並列共振回路 2 電源端 3 接地端 5,7,9 直列共振回路 11 ケース 12 プリント基板 13 カバー L1 検出コイル L2〜L8 共振コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 裕介 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−48423(JP,A) 特開 平4−87418(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/95 H01H 36/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出コイルを含む第1の共振回路と、前
    記第1の共振回路の一端が制御端子に接続され、その増
    幅出力を前記第1の共振回路に帰還する発振用増幅素子
    と、前記発振用増幅素子の帰還電流出力端と接地端との
    間に接続された第2の直列共振回路と、 前記発振用増幅
    素子の電流を前記第1の共振回路に帰還させる経路に挿
    入されたコイルと、を具備し、前記第2の直列共振回路
    の共振周波数は、発振周波数より高く、金属体の接近に
    基づく発振周波数の上昇によってそのインピーダンスが
    下降する周波数に設定した発振回路を有することを特徴
    とする近接スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記検出コイルは、貫通孔の周囲に形成
    された検出コイルであり、前記貫通孔を通過する金属球
    を検出するものであることを特徴とする請求項記載の
    金属球検出用の近接スイッチ。
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