JP3418706B2 - 陽イオンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造方法 - Google Patents

陽イオンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造方法

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JP3418706B2
JP3418706B2 JP32122593A JP32122593A JP3418706B2 JP 3418706 B2 JP3418706 B2 JP 3418706B2 JP 32122593 A JP32122593 A JP 32122593A JP 32122593 A JP32122593 A JP 32122593A JP 3418706 B2 JP3418706 B2 JP 3418706B2
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09B69/00Dyes not provided for by a single group of this subclass
    • C09B69/02Dyestuff salts, e.g. salts of acid dyes with basic dyes
    • C09B69/06Dyestuff salts, e.g. salts of acid dyes with basic dyes of cationic dyes with organic acids or with inorganic complex acids

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽イオンポリメチン色
素・陰イオンホウ素錯体の製造方法に係り、詳しくは、
光重合における重合開始剤および光照射により消色する
トナー用色素として有用な陽イオンポリメチン色素・陰
イオンホウ素錯体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陽イオンポリメチン色素・陰イオ
ンホウ素錯体の製造方法として、1)色素を種々の方法
により製造する、2)製造を行なった反応溶液を、色素
対して溶解度の小さい大量の溶媒中に滴下し、色素を
析出させる、3)析出させた粗製色素を適当な溶媒で再
結晶することにより精製する、4)精製した色素とホウ
素塩を適当な溶媒中に懸濁させ、加熱,超音波処理もし
くは長時間攪拌することにより陰イオン交換させ陽イオ
ンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体を製造する方法
〔米国化学会誌(J.Amer.Chem.So
c.)、80卷、3772頁(1958年);日本化学
会誌、1991年、1198頁;米国特許第15247
91号公報;米国特許第4801392号公報;特開昭
62−143044号公報;化学研究報告、29卷、7
2頁(1953年)など参照〕が知られている。
【0003】しかし、これらの方法では色素を一旦析出
させ、精製し、懸濁状態でイオン交換反応を行うため、
工程数が多くなる、処理時間及びイオン交換時間が長く
なる、操作が煩雑となる、色素のトータル収率が減少す
る、大量の溶媒を使用するので溶媒の回収が必要とな
る、反応器が大きくなる等の工業上解決すべき問題点が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、色素
一旦析出させ、精製した後、イオン交換反応を行う
いう色素を仕込み直す工程を省き、色素の製造からホウ
素塩へのイオン交換反応までを一段階で実施して陽イオ
ンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体を製造すること
により、上記問題点を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、方法陽イオンポリメチン色素塩
と4級アンモニウム・ホウ素塩とのイオン交換反応から
なる一般式(1)〔(式中,D は下記[グループ1]
から選ばれる陽イオンポリメチン色素を表し、R 、R
、R 、R の1つは炭素数1〜8のアルキル基、他
の3つはフェニル基あるいはアニシル基を表す〕で示さ
れる陽イオンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製
造であり、一般式(2)〔式中、D は上記と同じであ
り、M は沃素イオン、過塩素酸イオン、あるいはパラ
トルエンスルホン酸イオンを表す〕で示される陽イオン
ポリメチン色素塩を下記[グループ2]から選ばれる溶
媒中で製造し、製造した溶液をそのまま、一般式(3)
〔式中、R 、R 、R 、R は上記と同じであり、
Zは水素あるいは炭素数1〜4のアルキル基を4つ結合
した4級アンモニウム基を表す〕で示される4級アンモ
ニウム・ホウ素塩を下記[グループ3]から選ばれる溶
媒に溶解した溶液と混合し、均一系で陰イオン交換反応
を行い、析出させることを特徴としている
【0006】
【化10】
【0007】[グループ1]:
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【0008】[グループ2]: メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
ノール、2−プロポキシエタノール、1−メトキシ−2
−プロパノール 、1−エトキシ−2−プロパノール、1
−プロポキシ−2−プロパノール、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノプロピルエーテル、酢酸、プロピオン
酸、乳酸、ジオキサン
【0009】[グループ3]: アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、テトラヒドフラン
【0010】請求項2の発明は請求項1記載の陽イオン
ポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造方法であ
り、一般式(2)で示される陽イオンポリメチン色素塩
を下記[グループ4]から選ばれる溶媒中で製造し、製
造した溶液をそのまま、[グループ2]から選ばれる溶
媒で希釈した後、一般式(3)で示される4級アンモニ
ウム・ホウ素塩を[グループ3]から選ばれる溶媒に溶
解した溶液と混合し、均一系で陰イオン交換反応を行
い、析出させることを特徴としている。
【0011】[グループ4]: ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプ
ロピルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエー
テル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールジプロピルエーテル、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラ
ヒドロフラン、無水酢酸
【0012】請求項3の発明は請求項2記載の陽イオン
ポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造方法であ
り、一般式(2)で示される陽イオンポリメチン色素塩
を[グループ4]から選ばれる溶媒中で製造し、製造し
た溶液を濃縮し、[グループ2]から選ばれる溶媒によ
り希釈した後、一般式(3)で示される4級アンモニウ
ム・ホウ素塩を[グループ3]から選ばれる溶媒に溶解
した溶液と混合し、均一 系で陰イオン交換反応を行い、
析出させることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は陽イオンポリメチン色素
塩を製造した反応混合物に4級アンモニウム・ホウ素塩
を作用させて一般式(1)で表される陽イオンポリメチ
ン色素・陰イオンホウ素錯体を製造する方法である。一
般式(1)においてD は[グループ1]から選ばれる
陽イオンポリメチン色素である。また、R 、R 、R
、R はそれぞれ、ホウ素(B)に結合してホウ素陰
イオンを形成する4つの基であり、1つは炭素数1〜8
のアルキル基、他の3つはフェニル基あるいはアニシル
基である。
【0014】陽イオンポリメチン色素塩は、一般式
(2)で表され、式中のD は[グループ1]から選ば
れる陽イオンポリメチン色素であり、M は沃素イオ
ン、過塩素酸イオン、あるいはパラトルエンスルホン酸
イオンを表している。
【0015】陽イオンポリメチン色素塩の製造方法は数
多く報告されている。例えば、3−エチル−2−メチル
ベンゾチアゾリウムヨードとβ−メトキシアクロレイン
をエタノール中、トリエチルアミンを添加して3,3’
−ジエチルチアジカルボシアニン沃素塩を製造する方法
〔特開昭52−110727号公報〕、1,2,3,3
−テトラメチルインドレニンヨードとオルトギ酸エチル
を無水酢酸中、還流条件で反応させて1,1’,3,
3,3’,3’−ヘキサメチルインドジカルボシアニン
沃素塩を製造する方法〔米国特許1524791号公
報〕、3−アニリノメチレン−2−(N−メチルアニリ
ノ)−1−フェニルイミノメチルシクロペンチリデン過
塩素酸塩と2,5−ジメチル−6−メトキシ−3−エチ
ルベンゾチアゾールパラトルエンスルホン酸塩をジメチ
ルホルムアミド中、トリエチルアミン及び無水酢酸を添
加して3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−6,
6’−ジメトキシ−10,12−エチレン−11−N−
メチル−アニリノ−チアトリカルボシアニン過塩素酸塩
を製造する方法〔米国特許4515888号公報〕、
1,1−ビス−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレ
ンとオルトギ酸エチルを無水酢酸中、過塩素酸を触媒に
してカップリング反応を行って1,1,5,5−テトラ
キス−(4−ジメチルアミノフェニル)ペンタジエニリ
ウム過塩素酸塩を製造する方法〔米国化学会誌(J.A
mer.Chem.Soc.)、80卷、3772頁
(1958年)〕等がある。
【0016】陽イオンポリメチン色素塩の製造において
は、溶剤は上記[グループ2]から選ばれる。
【0017】[グループ2]に属する溶媒は、陽イオン
ポリメチン色素塩は溶解するが、本発明の最終目的物で
ある陽イオンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体を実
質的に溶解しない溶媒であり、[グループ4]に属する
溶媒は、陽イオンポリメチン色素塩、陽イオンポリメチ
ン色素・陰イオンホウ素錯体ともに溶解することができ
る溶媒である。
【0018】ここで溶解するとは、生産性を考慮するな
らば、溶解度(溶質g/溶媒100ml)が室温におい
て10重量%以上であり、実質的に溶解しないとは溶解
度が2.5重量%未満である。
【0019】一方、4級アンモニウム・ホウ素塩は、一
般式(3)で示され、式中、R 、R 、R 、R
うち1つは炭素数1〜8のアルキル基、他の3つはフェ
ニル基あるいはアニシル基上記と同じであり、Zは水素
あるいは炭素数1〜4のアルキル基を4つ結合した4級
アンモニウム基を表している。4級アンモニウム・ホウ
素塩の例を挙げると、テトラメチルアンモニウム・n−
ブチルトリフェニルホウ素塩、テトラエチルアンモニウ
ム・n−ブチルトリフェニルホウ素塩、テトラ−n−ブ
チルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素塩、
テトラヒドローゲンアンモニウム・n−ブチルトリフェ
ニルホウ素塩、テトラメチルアンモニウム・n−オクチ
ルトリフェニルホウ素塩、テトラ−n−ブチルアンモニ
ウム・n−ブチルトリアニシルホウ素塩、テトラメチル
アンモニウム・n−オクチルトリアニシルホウ素塩、テ
トラ−n−ブチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニ
アニシルホウ素塩である。
【0020】陰イオン交換反応を行なうにあたり、4級
アンモニウム・ホウ素塩は、[グループ3]から選ばれ
る溶媒に溶解して供せられる。
【0021】4級アンモニウム・ホウ素塩は、陽イオン
ポリメチン色素塩との反応の効率を高める点からは溶液
中に高濃度に含まれることが好ましく、この点から、
イオンポリメチン色素塩溶液に混合される4級アンモニ
ウム・ホウ素塩を含む溶液は該色素塩溶液量の半量以下
が望ましい。
【0022】[グループ2]に属する溶媒あるいは[グ
ループ4]に属する溶媒を用いて陽イオンポリメチン色
素塩を製造したときには、製造した反応溶液から陽イオ
ンポリメチン色素塩を単離せず、そのまま引き続いて次
の4級アンモニウム・ホウ素塩の溶液と混合して陰イオ
ン交換反応を行うことができる。
【0023】このとき陽イオンポリメチン色素塩の製造
に[グループ2]に属する溶媒を用いたときには製造し
て得た溶液そのまま、[グループ4]に属する溶媒を用
いたてしたときには製造して得た溶液に、好ましくは濃
縮してから[グループ2]に属する溶媒で希釈した後、
4級アンモニウム・ホウ素塩を溶解した溶液と混合して
陰イオン交換反応を行う。
【0024】イオン交換反応は、下記の式で示される。
【化19】
【0025】陰イオン交換反応は、0〜100℃の反応
温度で可能であるが、低い温度では反応速度が遅くな
り、高温では該錯体が分解するので、10〜40℃が好
ましい。反応時間は4級アンモニウム・ホウ素塩溶液の
混合量により異なるが、0.2〜10時間の範囲で可能
である。混合する方法としては、下記実施例においては
色素溶液中にホウ素塩溶液を滴下する方法を用いたが、
この方法によれば得られる錯体の形状が良好で濾過を容
易に行うことができる。しかし、これらを瞬時に混合す
るのでなければ、混合の順序や方法をこれに限定するも
のではない。
【0026】生成物した陽イオンポリメチン色素・陰イ
オンホウ素錯体は、グループ2の溶媒には実質的に溶解
しないので溶液から析出してくるので容易に単離でき
る。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、前工程で製造さ
れた陽イオンポリメチン色素塩を製造した後単離、精製
せずに一段階で4級アンモニウム・ホウ素塩と溶媒中で
混合することにより、陰イオン交換反応が均一系で行わ
れ、陽イオンポリメチン色素・ホウ素錯体が反応液中よ
り析出する。反応は短時間で効率良く、高イオン交換
率、高収率で目的物が得られる。従来の色素の製造と錯
体の製造とが2段階で行われていた方法と比較すると、
工程が容易で短時間の製造が可能となり、収率も高めら
れるという効果を奏する。したがって、製造コストも大
幅に下げられる。また、原料を混合するだけで温和な反
応温度で均一系での反応が行えるので、反応条件につい
ての制御も容易となる。従来のように懸濁する必要がな
いので、超音波処理が不要となり製造装置が簡単になる
という利点も有する。
【0028】
【実施例】〔実施例1〕 3,3’−ジエチルチアジカ
ルボシアニン・n−ブチルトリフェニルホウ素塩の製
造: 3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨウ素塩
6.1g、β−メトキシアクロレイン0.9g、エタノ
ール25mlの混合物にトリエチルアミン4.0gを加
えて室温で4時間攪拌した。この溶液30ml(3,
3’−ジエチルチアジカルボシアニンヨウ素塩として
4.0g含有)室温で攪拌しながら、テトラ−n−ブ
チルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホウ素塩
4.2gをアセトニトリル18mlに溶解した溶液を1
0分間で滴下した。さらに10分間攪拌を続けた後、攪
拌しながら水30mlを10分間で滴下した。3時間放
置後、析出した錯体を濾過し、水、メタノールで洗浄
し、減圧乾燥して緑色の3,3’−ジエチルチアジカル
ボシアニン・n−ブチルトリフェニルホウ素塩4.5g
を得た。単離収率は91%であった。高速液体クロマト
グラフィー(以下HPLCと略称する)で分析した結
果、純度98%、イオン交換率99%以上であった。
【0029】〔実施例2〕 1,1’,3,3,3’,
3’−ヘキサメチルインドジカルボシアニン・n−オク
チルトリアニシルホウ素塩の製造: α,β,β−トリメチルインドレニンのヨウ化メチル複
合体5gを無水酢酸100mlに溶解し、オルト蟻酸エ
チル3gを加え、ヨウ化メチル及び酢酸メチルが留出し
終わるまで還流した。この溶液60ml(1,1’,
3,3,3’,3’−ヘキサメチルインドジカルボシア
ニンヨウ素塩として2.5g含有)を減圧蒸留して30
mlまで濃縮し、メタノール30mlを添加した。この
溶液に、室温で攪拌しながら、テトラメチルアンモニウ
ム・n−オクチルトリアニシルホウ素塩2.8gをアセ
トン10mlに溶解した溶液を10分間で滴下した。
らに15分間攪拌を続けた後、攪拌しながら水30ml
を15分間で滴下した。3時間放置後、析出した錯体を
濾過し、水,メタノールで洗浄し、減圧乾燥して、赤褐
色の1,1’,3,3,3’,3’−ヘキサメチルイン
ドジカルボシアニン・n−オクチルトリアニシルホウ素
塩3.7gを得た。単離収率は90%であった。HPL
Cで分析した結果、純度97%,イオン交換率は98%
以上であった。
【0030】〔実施例3〕 3,3’−ジエチル−5,
5’−ジメチル−6,6’−ジメトキシ−10,12−
エチレン−11−N−メチル−アニリノ−チアトリカル
ボシアニン・n−ブチルトリフェニルホウ素塩の製造: 3−アニリノメチレン−2−(Nーメチルアニリノ)−
1−フェニルイミノ−メチル−シクロペンチリデン過塩
素酸塩2.39gと2,5−ジメチル−6−メトキシ−
3−エチル−ベンゾチアゾールパラトルエンスルホン酸
塩3.93gをジメチルホルムアミド25mlに溶解
し、トリエチルアミン3.5mlと無水酢酸0.7ml
を加えて室温で18時間攪拌した。この溶液40ml
(3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−6,6’
−ジメトキシ−10,12−エチレン−11−N−メチ
ル−アニリノ−チアトリカルボシアニン過塩素酸塩とし
て4.2gを含有)を減圧蒸留して20mlまで濃縮
し、メタノール25mlを添加した。この溶液に室温で
攪拌しながら、テトラエチルアンモニウム・n−ブチル
トリフェニルホウ素塩2.7gをテトラヒドロフラン1
5mlに溶解した溶液を10分間で滴下した。さらに
5分間攪拌を続けた後、攪拌しながら水30mlを15
分間で滴下した。3時間放置後、析出した錯体を濾過
し、水,メタノールで洗浄し、減圧乾燥して、濃紺色の
3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−6,6’−
ジメトキシ−10,12−エチレン−11−N−メチル
−アニリノ−チアトリカルボシアニン・n−ブチルトリ
フェニルホウ素塩4.8gを得た。単離収率は89%で
あった。HPLCで分析した結果、純度98%以上、イ
オン交換率98%以上であった。
【0031】〔実施例4〕 1,1,5,5−テトラキ
ス−(4−ジエチルアミノフェニル)ペンタジエニリウ
ム・n−ブチルトリフェニルホウ素塩の製造: 1,1ービスー(パラジエチルアミノフェニル)−エチ
レン2.82g,オルト蟻酸エチル1.95gを無水酢
酸14mlに溶解し90℃に温度を保ちパラトルエンス
ルホン酸1水和物1.13gを溶解した無水酢酸溶液3
mlを添加した。次いで、1時間攪拌し、この溶液19
mlにメタノール20mlを添加した。なお、溶液中に
は1,1,5,5−テトラキス−(4−ジエチルアミノ
フェニル)ペンタジエニリウムパラトルエンスルホン酸
塩が3.21g含有されている。室温で攪拌しながら、
テトラエチルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルホ
ウ素塩2.1gをアセトン9mlに溶解した溶液を10
分間で滴下した。10分間さらに攪拌を続けた後、攪拌
しながら水30mlを10分間で滴下した。3時間放置
後、析出した錯体を濾過し、メタノールで洗浄し、減圧
乾燥して青色の1,1,5,5−テトラキス−(4−ジ
エチルアミノフェニル)ペンタジエニリウム・n−ブチ
ルトリフェニルホウ素塩3.50gを得た。なお、単離
収率は94%であった。また、HPLCで分析した結
果、純度99%、イオン交換率99%以上であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−197069(JP,A) 特開 平1−229003(JP,A) 特開 平3−120083(JP,A) 特開 平5−105692(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 69/00 C09B 23/00 C09B 67/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽イオンポリメチン色素塩と4級アンモ
    ニウム・ホウ素塩とのイオン交換反応からなる一般式
    (1)〔(式中,D は下記[グループ1]から選ばれ
    る陽イオンポリメチン色素を表し、R 、R 、R
    の1つは炭素数1〜8のアルキル基、他の3つはフ
    ェニル基あるいはアニシル基を表す〕で示される陽イオ
    ンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造方法にお
    いて、一般式(2)〔式中、D は上記と同じであり、
    は沃素イオン、過塩素酸イオン、あるいはパラトル
    エンスルホン酸イオンを表す〕で示される陽イオンポリ
    メチン色素塩を下記[グループ2]から選ばれる溶媒中
    で製造し、製造した溶液をそのまま、一般式(3)〔式
    中、R 、R 、R 、R は上記と同じであり、Zは
    水素あるいは炭素数1〜4のアルキル基を4つ結合した
    4級アンモニウム基を表す〕で示される4級アンモニウ
    ム・ホウ素塩を下記[グループ3]から選ばれる溶媒に
    溶解した溶液と混合し、均一系で陰イオン交換反応を行
    い、析出させることを特徴とする陽イオンポリメチン色
    素・陰イオンホウ素錯体の製造方法。 【化1】 [グループ1]: 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 グループ2]:メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
    ール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレング
    リコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
    ノール、2−プロポキシエタノール、1−メトキシ−2
    −プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1
    −プロポキシ−2−プロパノール、ジエ チレングリコー
    ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
    ルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテ
    ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
    ロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレン
    グリコールモノプロピルエーテル、酢酸、プロピオン
    酸、乳酸、ジオキサン [グループ3]: アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
    ン、テトラヒドフラン
  2. 【請求項2】 一般式(2)で示される陽イオンポリメ
    チン色素塩を下記[グループ4]から選ばれる溶媒中で
    製造し、製造した溶液をそのまま、[グループ2]から
    選ばれる溶媒で希釈した後、一般式(3)で示される
    級アンモニウム・ホウ素塩を[グループ3]から選ばれ
    る溶媒に溶解した溶液と混合し、均一系で陰イオン交換
    反応を行い、析出させることを特徴とする請求項1記載
    の陽イオンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造
    方法。[グループ4]: ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
    リコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプ
    ロピルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエー
    テル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプ
    ロピレングリコールジプロピルエーテル、アセトン、メ
    チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチル
    ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリ
    ル、プロピオニトリル、ジメチルスルホキシド、テトラ
    ヒドロフラン、無水酢酸
  3. 【請求項3】 一般式(2)で示される陽イオンポリメ
    チン色素塩を[グループ4]から選ばれる溶媒中で製造
    し、製造した溶液を濃縮し、[グループ2]から選ばれ
    る溶媒により希釈した後、一般式(3)で示される4級
    アンモニウム・ホウ素塩を[グループ3]から選ばれる
    溶媒に溶解した溶液と混合し、均一系で陰イオン交換反
    応を行い、析出させることを特徴とする請求項2記載の
    陽イオンポリメチン色素・陰イオンホウ素錯体の製造方
    法。
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