JP3417759B2 - 半導体装置のランプ加熱による熱処理装置 - Google Patents

半導体装置のランプ加熱による熱処理装置

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JP3417759B2 JP13491196A JP13491196A JP3417759B2 JP 3417759 B2 JP3417759 B2 JP 3417759B2 JP 13491196 A JP13491196 A JP 13491196A JP 13491196 A JP13491196 A JP 13491196A JP 3417759 B2 JP3417759 B2 JP 3417759B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置、特に
不揮発性メモリであるフラッシュEEPROMの製造装
置に係り、詳しくは、ランプ加熱による熱処理炉に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、第35回 VLSI FORUM「極薄酸化膜
の新しい形成法と信頼性」(94年2月25日(株)プ
レスジャーナル主催)に開示されるものがあった。
【0003】上記文献に示されるメモリのトンネル酸化
膜は、浮遊ゲートの電荷を保持するための絶縁膜として
機能している。
【0004】一般に、従来のメモリのトンネル酸化膜は
書き込みの際、電荷が貫通することと、消去時トンネル
電流にて電荷を引き込むため、膜厚は80〜120Åと
極薄膜で、高い信頼性が必要とされており、上記文献に
開示されているように、酸化膜の窒化による酸窒化膜が
使用されている。
【0005】図12はかかる従来のメモリのトンネル酸
窒化膜の製造工程図であり、各図は製造段階で得られた
構造体の断面を概略的に示している。
【0006】(1)まず、図12(a)に示すように、
基板100の表面にLOCOS技術を用いて分離酸化膜
101を形成し、アクティブ領域102を形成する。
【0007】(2)次に、図12(b)に示すように、
アクティブ領域102に酸化膜103を急速熱処理酸化
法(RTO)により形成する。
【0008】(3)次に、その酸化膜103を、図12
(c)に示すように、急速熱処理窒化法(RTN)によ
り窒化し、酸窒化膜104を形成する。また、一般に窒
化においてNH3 雰囲気が用いられることから、膜の信
頼性向上を目的として酸窒化膜104の脱水素の処理と
して、N2 O雰囲気で急速熱処理酸窒化法(RTON)
による再酸化処理を行っている。
【0009】(4)次に、図12(d)に示すように、
酸窒化膜104上に浮遊ゲート105と層間絶縁膜10
6及び制御ゲート107を形成し、ソース領域108と
ドレイン領域109を形成する。
【0010】このようにして、フラッシュEEPROM
のセルトランジスタを形成することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のメモリのトンネル酸窒化膜の製造方法では、ウ
エハ間、つまり処理毎の成膜膜厚がばらつき、再現性に
問題点があり、技術的に満足できるものは得られなかっ
た。
【0012】その膜厚の再現性について実験したデータ
をもとに詳細に説明する。
【0013】従来の製造装置による急速熱処理酸化法
(RTO)+急速熱処理窒化法(RTN)+急速熱処理
酸窒化法(RTON)による3ステップ処理のシーケン
ス例を図13に示す。温度シーケンスは急速加熱仕様で
ある。
【0014】まず、ウエハを搬入すると、チャンバーに
流していたN2 ガスを止め、チャンバー内を真空ポンプ
で、1E−1Torr以下の真空度まで引く。
【0015】次に、O2 ガスを流して大気圧まで戻し、
ランプ加熱により50〜200℃/秒のレートで昇温さ
せ、1000〜1100℃で所定膜厚の酸化膜を生成す
る。
【0016】次に、ランプを切り600℃以下まで降温
させ、再度真空ポンプで、1E−1Torr以下まで真
空を引き、O2 ガスを除去し、NH3 ガスを流して大気
圧まで戻す。
【0017】次に、ランプ加熱により酸化工程と同様に
ウエハ温度を昇温させ、窒化工程を完了させる。
【0018】次に、酸化工程と同様に真空ポンプにてN
3 ガスを除去し、N2 Oガスを流し大気圧まで戻し、
酸化工程と同様にウエハを昇温させ、再酸化処理を完了
させ、3ステップ処理でのトンネル酸窒化膜の生成が終
了する。
【0019】まず、最初の酸化工程であるRTOの再現
性、つまり、繰り返し精度の実験結果を図14に示す。
この図において、縦軸は酸化膜厚(Å)、横軸は処理枚
数を示している。
【0020】この図に示すように、25枚連続してRT
O(1100℃×40秒)で処理すると1枚目では、1
19.8Åであったものが、10枚目で121.0Å、
15枚目で120.6Å、25枚目では123.6Å
と、膜厚が3.2%厚くなっており、ロット処理におい
て問題となっていた。ここでは図示しないが、RTO+
RTN+RTONの3ステップ処理においても、最初の
RTOのステップで膜厚の増加が見られることから、ト
ンネル膜として大きな問題であった。
【0021】酸窒化膜をトンネル酸化膜として機能させ
ると、トンネル電流は近似的に電界の二乗に比例し、電
界は膜厚に反比例するから、膜厚の増加はトンネル電流
を二次の関係で減少させるため、ウエハ間の膜厚差は少
ない程良く、一般に3σで±3Å程度がデバイスの動作
上の限界であり、従来の酸窒化成膜炉は、その限界を越
えていた。
【0022】この膜厚の増加の原因について、図15を
用いて説明する。
【0023】図15は従来の赤外線放射温度計の断面図
であり、枝管300と赤外線放射温度計本体401の気
密を取るためのOリング402と、測温赤外線を取り出
す窓ガラス403と、その気密のためのOリング404
および、赤外線光学系405と赤外線検出器406で構
成されている。
【0024】膜厚の増加がみられた際、窓ガラス403
を見ると表面に僅かな「曇り」があり、またOリング4
02を点検すると枝管300に融着していた。そのた
め、窓ガラス403の表面にあった「曇り」はOリング
402が融けた際の「煙」が付着したと判定した。その
後、窓ガラス403の表面を拭き取り、装置を作動させ
たが、200〜300枚程度処理すると、ガス切り替え
の真空ステップにおいて、真空引き時間の増加がみら
れ、到達真空度も一桁悪化し、再度Oリング402を点
検すると、クラックが入っており、微小リークが発生し
ていることが判明した。
【0025】このOリング402の融着の原因につい
て、図16と図17を用いて説明する。
【0026】図16に示すように、枝管300は内径1
0mm、外径15mmの石英製のパイプで、Oリング4
02は枝管300の付け根より100mmの位置に気密
のため固定されている。
【0027】また、加熱炉について見ると、図17に示
すように、石英ガラス製チャンバー200には反射鏡2
01を具備したハロゲンランプ202が、十数本から数
十本上下に対向して取り付けられている。チャンバー2
00内にはウエハを支持するウエハトレイ203とウエ
ハ204があり、ハロゲンランプ202により、ウエハ
温度1200℃程度まで昇温可能な構造であり、チャン
バー200の下面には測温のための枝管300と、その
先端には赤外線放射温度計600が具備されており、ウ
エハ204の測温を行っている。
【0028】また、赤外線放射温度計600の測温信号
はランプ電力制御器500に送られ、ハロゲンランプ2
02をクローズドループ制御しており、ウエハ204の
温度を設定値に制御している。
【0029】更に、チャンバー200には排気管205
及び真空バルブとAPC(自動真空度制御器)206
と、ターボ分子ポンプ207及びロータリーポンプ20
8によってチャンバー200内の真空引きを行ってい
る。
【0030】また、チャンバー200にはガス導入口2
09及びバルブ210〜214により、各種ガスの導入
が可能となっている。
【0031】したがって、枝管300の付け根(チャン
バー200との接合部分)の温度は加熱処理時、最高で
600℃程度に加熱されており、Oリング402の融着
が熱伝導によるものであるか否かを検討する。
【0032】枝管300の断面積は約1cm2 であり、
石英の熱伝導率は0.00339cal・℃/cm・s
と言われており、仮に5cmの距離を熱伝導するとし
て、温度差は一端が600℃で、Oリングがシリコンゴ
ム製であり、耐熱300℃とし、その差を300℃とす
ると、0.00339×300/5=0.20となり、
0.2calの熱が伝導する。
【0033】一方、空気中への熱伝導での伝導距離は、
対流が引き起こす境界相の厚さであり、秒速1cmの対
流の場合、ほぼ1cmであり、また、空気の伝導率は
0.0000682cal・℃/cm・sであり、同様
に枝管300の5cmの距離の熱伝導は、0.0000
682×(300/2)×4.7(表側の表面積)×5
で近似させることができ、伝導熱量は0.24cal/
sである。なお、温度差300℃を2で割っているの
は、表面より熱放散しているため、枝管300の付け根
では600℃であるが、伝導するとその温度は低下し、
5cmの距離の熱伝導でのシリコンゴムの耐熱性の30
0℃と仮定したので、近似的に半分としたためである。
【0034】この近似計算によると、5cmの距離の熱
伝導でも、表面からの熱放散(熱伝導)量の方が多く、
この熱処理炉では10cmであり、かつ、シリコンゴム
の耐熱性は300℃であることから、融着の原因を熱伝
導では説明することができない。
【0035】しかし、チャンバー200には、加熱用の
ハロゲンランプ202が具備されており、その加熱容量
は約2KW/cm2 であり、熱量換算すると、10.7
5cal/s・cm2 であり、ウエハ204を100〜
200℃/sの昇温速度で1200℃程度まで加熱でき
るエネルギー密度であり、伝導熱量の50倍以上であ
る。
【0036】また、加熱ランプのスペクトル波長は0.
5〜3μmであり、枝管300は石英製であるところか
ら、透過しやすく熱エネルギーは容易に枝管300を伝
達することができ、また、閉ざされた空間であるためエ
ネルギー密度の低下も少ないと考えられ、枝管300の
表面に固定されているOリング402の表面が加熱溶融
したと判断することができる。つまり、Oリング402
融着の原因とした。
【0037】このランプ輻射熱の伝達を防止する方法と
して、枝管300の材質を不透明化することも考えられ
るが、石英ガラスと同等の熱膨張係数の材質はなく、た
とえあったとしても、枝管300が途中で熱エネルギー
を吸収し高温化するため、枝管300の一端を具備して
いる赤外線放射温度計600に輻射し、測温誤差が生じ
ることから、単純なガラス材変更では済まない技術的な
問題があった。
【0038】本発明は、上記問題点を除去し、赤外線放
射温度計への無用な輻射を無くし、測温を正確に行うこ
とができる半導体装置のランプ加熱による熱処理装置を
提供することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、チャンバーと、このチャンバーから延び
石英製枝管と、この石英製枝管に対応する赤外線放射
温度計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による
熱処理装置において、 (1)前記石英製枝管の先端部の外周部に溶着される
英製接続枝管と、この石英製接続枝管の先端部にOリン
グを介して取り付けられる赤外線放射温度計本体とを具
備するようにしたものである。
【0040】(2)前記石英製枝管の先端部に内周から
外周にかけて45°以下の鋭角を持った形状のテーパ面
と、前記石英製枝管の先端部の外周部に溶着される石英
接続枝管と、この石英製接続枝管の先端部にOリング
を介して取り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備
するようにしたものである。
【0041】(3)前記石英製枝管の先端部の外周部に
溶着される石英製接続枝管と、この石英製接続枝管の先
端部にOリングを介して取り付けられる赤外線放射温度
計本体とを具備し、前記石英製枝管の先端部には、外周
から内周にかけて45°以下のテーパ面を有するように
したものである。
【0042】(4)前記石英製枝管の先端部の外周部に
溶着される石英製接続枝管と、この石英製接続枝管の先
端部にOリングを介して取り付けられる赤外線放射温度
計本体とを具備し、前記石英製枝管の先端部には、外周
から中心部にかけて45°以下の第1のテーパ面と、こ
れに向かい合った前記石英製枝管の先端部には、内周か
ら中心部にかけて45°以下の第2のテーパ面を有する
ようにしたものである。
【0043】(5)前記石英製枝管の先端部の内周部に
溶着される石英製接続枝管と、この石英製接続枝管の先
端部にOリングを介して取り付けられる赤外線放射温度
計本体とを具備するようにしたものである。
【0044】(6)前記石英製枝管の先端部の内周部に
溶着されるとともに、基端部の外周から内周にかけて4
5°以下のテーパ面を有する石英製接続枝管と、この
英製接続枝管の先端部にOリングを介して取り付けられ
る赤外線放射温度計本体とを具備するようにしたもので
ある。
【0045】(7)前記石英製枝管の先端部の内周部に
溶着されるとともに、基端部の外周から内周にかけて4
5°以下のテーパ面を有する石英製接続枝管と、この
英製接続枝管の先端部にOリングを介して取り付けられ
る赤外線放射温度計本体とを具備し、前記石英製枝管の
先端部には、外周から内周にかけて45°以下のテーパ
面を有するようにしたものである。
【0046】(8)前記石英製枝管の先端部の内周部に
溶着されるとともに、基端部の外周から内周にかけて4
5°以下のテーパ面を有する石英製接続枝管と、この
英製接続枝管の先端部にOリングを介して取り付けられ
る赤外線放射温度計本体とを具備し、前記石英製枝管の
先端部には、外周から中心部にかけて45°以下の第1
のテーパ面と、これに向かい合った前記石英製枝管の先
端部には、内周から中心部にかけて45°以下の第2の
テーパ面を有するようにしたものである。
【0047】(9)前記石英製枝管の先端部のチャンバ
に形成される臨界角である44.4°より大きい角
度を有する溝と、この溝よりチャンバーとは反対側にO
リングを介して取り付けられる赤外線放射温度計本体と
を具備するようにしたものである。
【0048】(10)前記石英製枝管の外周面に形成さ
れる第1の溝及び前記石英製枝管の内周面に形成される
第2の溝と、前記石英製枝管の先端部にOリングを介し
て取り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備するよ
うにしたものである。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0050】図1は本発明の第1実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0051】この実施例においては、赤外線放射温度計
を取り付けるための石英製枝管において、その枝管の途
中で一回り外径の大きい石英管(接続枝管)を溶着させ
た構造にしている。
【0052】図1において、赤外線放射温度計本体60
1には枝管300と、この枝管300の外径にほぼ等し
い内径を持った一回り外径の大きい接続枝管310が溶
着されており、気密が保たれている。また、接続枝管3
10と赤外線放射温度計本体601の間にはOリング4
02が設けられており、接続枝管310と赤外線放射温
度計本体601との気密が保たれている。
【0053】以下、この実施例の動作について説明す
る。
【0054】図2は本発明の第1実施例の酸化(RT
O)工程の繰り返し精度の実験結果を示す図であり、縦
軸に酸化膜厚(Å)、横軸に処理枚数を示している。
【0055】この図に示すように、10枚連続したRT
O(1100℃×30秒)処理では、平均値86.1±
0.6Å(ただし、最初のウエハの値は除く)、再現性
σ/Xで0.70%で、また、図示はしないが、それ以
上の処理枚数での膜厚の増加はみられず、100枚程度
処理後、Oリングの点検を行ったが、融着はみられなか
った。
【0056】その原因は、接続枝管310は枝管300
より外径が大きく、管の軸上より投影すると、管断面は
食い違っており、枝管300より伝達してきた熱エネル
ギー301は接続枝管310には伝達することができな
い、または、伝達することができても僅かな量である。
【0057】また、熱エネルギーを途中で吸収したので
はないため、赤外線放射温度計への無用な輻射が無く、
測温誤差も発生しない。
【0058】更に、枝管300を伝達した熱エネルギー
301の波長スペクトルは、0.5〜3μmであり、通
常使われる測温赤外線波長である4〜10μmとは異な
っているため、枝管300の端面311より輻射した熱
エネルギー301による測温誤差も生じることはない。
【0059】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0060】図3は本発明の第2実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0061】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の大きい石英管(接続枝管)を溶着させ、かつ
外径の小さい方の石英管の先端の溶着部分の断面を外周
表面側に45°以下の鋭角を持った形状のテーパ面を形
成するようにしたものである。
【0062】図3に示すように、赤外線放射温度計本体
601には枝管300と、この枝管300の外径にほぼ
等しい内径を持った接続枝管320が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管320と赤外線放
射温度計本体601との間にはOリング402が設けら
れており、接続枝管320と赤外線放射温度計本体60
1と気密が保たれている。
【0063】また、枝管300の先端部の溶着部分には
外周表面側に45°以下の鋭角のテーパ面300Aが形
成されており、波長2.2μmでの石英の屈折率が1.
43であり、臨界角が44.4°であるため、入射角が
臨界角より大きくなり、枝管300より伝達された熱エ
ネルギー301は、テーパ面300Aで全反射され、接
続枝管320の軸方向と直角で外周側に透過する。
【0064】このように構成したので、第1実施例と同
様の効果を奏するとともに、以下のような効果を奏する
ことができる。
【0065】枝管300に伝達された熱エネルギー30
1は、テーパ面300Aで全反射されるため、赤外線放
射温度計本体601には輻射せず、測温用赤外線の波長
において、4μm以下の短波長を採用することが可能に
なるとともに、赤外線放射温度計に無用な輻射が減少す
ることから、赤外線放射温度計の冷却に対する負荷も軽
減することができる。
【0066】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。
【0067】図4は本発明の第3実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0068】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の大きい石英管(接続枝管)を溶着させ、かつ
外径の小さい方の石英管の先端部の溶着部分の断面を内
周表面側に45°以下の鋭角を持ったテーパ面を形成す
るようにしたものである。
【0069】図4に示すように、赤外線放射温度計本体
601には枝管300と、この枝管300の外径にほぼ
等しい内径を持った接続枝管330が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管330と赤外線放
射温度計本体601の間にはOリング402が設けられ
ており、接続枝管330と赤外線放射温度計本体601
との気密が保たれている。
【0070】また、枝管300の先端部の溶着部分にお
いて、内周表面側に45°以下の鋭角のテーパ面300
Bが形成されており、波長2.2μmでの石英の屈折率
が1.43であり、臨界角が44.4°であるため、入
射角が臨界角より大きくなり、枝管300より伝達され
た熱エネルギー301は、テーパ面300Bで全反射さ
れ、接続枝管330の軸方向と直角で内周側に透過し、
対向面のテーパ面300Bで再度全反射し、枝管300
を逆方向に伝達する。
【0071】このように構成したので、第1実施例と同
様の効果を奏するとともに、次のような効果を奏するこ
とができる。
【0072】枝管300に伝達された熱エネルギー30
1は、テーパ面300Bで2回全反射され、枝管300
に戻るため、赤外線放射温度計601には輻射せず、測
温用赤外線の波長において、4μm以下の短波長を採用
することが可能になるとともに、赤外線放射温度計に無
用な輻射が減少することから、赤外線放射温度計の冷却
に対する負荷も軽減することができる。また、枝管30
0の外周表面より熱エネルギー301を放出していない
ため、外部への無用の加熱も起こすことはない。
【0073】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。
【0074】図5は本発明の第4実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0075】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の大きい石英管(接続枝管)を溶着させ、かつ
外径の小さい方の石英管の先端部の溶着部分の端面は直
角の頂角を持ち、二つの斜辺が等しい形状のテーパ面を
形成するようにしたものである。
【0076】図5に示すように、赤外線放射温度計本体
601には枝管300と、この枝管300の外径にほぼ
等しい内径を持った接続枝管340が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管340にはOリン
グ402が設けられており、接続枝管340と赤外線放
射温度計本体601との気密が保たれている。
【0077】また、枝管300の先端部の溶着部分の端
面は直角の頂角を持ち、二つの斜辺が等しい形状のテー
パ面300C、及び300Dを形成しているので、入射
角は両断面に対し45°となり、波長2.2μmでの石
英の屈折率が、1.43での臨界角44.4°より大き
いため、枝管300より伝達された熱エネルギー301
は、テーパ面300Cと300Dとで2回全反射され、
枝管300の、より外部に透過することなく、枝管30
0を逆方向に伝達する。
【0078】なお、テーパ面300C及び300Dの形
状は、換言すれば、枝管300の先端部に外周から中心
部にかけて45°以下の鋭角を持った形状の第1のテー
パ面300Cと、これに向かい合った前記枝管300の
先端部に内周から中心部にかけて45°以下の鋭角を持
った形状の第2のテーパ面300Dとから構成されてい
る。以下の関連実施例においても同様である。
【0079】このように構成したので、第3実施例と同
様の効果を奏するとともに、以下に説明する効果を奏す
ることができる。
【0080】枝管300に伝達された熱エネルギー30
1は、枝管300の外部に透過することなく内部のみ
で、つまり枝管300の先端部の溶着部分の端面が直角
の頂角を持ち、二つの斜辺が等しい形状のテーパ面30
0C及び300Dでの2回の全反射で、枝管300に逆
方向に戻すことができるので、伝達する際、生成した平
行光線以外のエネルギー(赤外線)も効率良く反射させ
ることができる。
【0081】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。
【0082】図6は本発明の第5実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0083】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の小さい石英管(接続枝管)を溶着させて配置
するようにしたものである。
【0084】図6に示すように、赤外線放射温度計本体
601には枝管300と、この枝管300の内径にほぼ
等しい外径を持った接続枝管350が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管350にはOリン
グ402が設けられており、接続枝管350と赤外線放
射温度計本体601との気密が保たれている。
【0085】接続枝管350は枝管300より外径が小
さく、管の軸上より投影すると、管断面は食い違ってお
り、枝管300より伝達してきた熱エネルギー301
は、接続枝管350には伝達することができない。また
は、伝達することができても僅かな量である。また、熱
エネルギー301を途中で吸収したのではないため、赤
外線放射温度計への無用な輻射が無く、測温誤差も発生
しない。
【0086】このように構成したので、第1実施例と同
様の効果を奏することができるとともに、以下に説明す
る効果を奏することができる。
【0087】枝管300に伝達された熱エネルギー30
1は、枝管の端面351で透過し、外部に放出するた
め、赤外線放射温度計本体601には輻射しない。その
ため測温用赤外線の波長において、4μm以下の短波長
を採用することが可能となるとともに、赤外線放射温度
計601に無用な輻射が減少することから、赤外線放射
温度計60の冷却に対する負荷も軽減できる。また、チ
ャンバー側の枝管300の内径が赤外線放射温度計60
を固定している接続枝管350の内径より大きいため、
チャンバー内の反応雰囲気ガスの変更での枝管300内
部の真空引きを、より速やかに実施することができる。
【0088】次に、本発明の第6実施例について説明す
る。
【0089】図7は本発明の第6実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0090】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の小さい石英管(接続枝管)を溶着させ、か
つ、外径の小さい方の石英管(接続枝管)の基端部の溶
着部分の断面を、外周表面側に40°以下の鋭角を持っ
たテーパ面を形成するようにしたものである。
【0091】図7に示すように、赤外線放射温度計本体
601には枝管300と、この枝管300の内径にほぼ
等しい外径を持った接続枝管360が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管360にはOリン
グ402が設けられたおり、赤外線放射温度計本体60
1との気密が保たれている。接続枝管360は枝管30
0より外径が小さく、管の軸上より投影すると、管断面
は食い違っており、枝管300より伝達してきた熱エネ
ルギー301は、接続枝管360には伝達できない、ま
たは、伝達できても僅かな量である。
【0092】また、熱エネルギー301を途中で吸収し
たのではないため、赤外線放射温度計601への無用な
輻射が無く、測温誤差も発生しない。また、接続枝管3
60の基端部の溶着部分の断面において外周表面側に4
0°以下の鋭角を持ったテーパ面300Eを形成してお
り、波長2.2μmでの石英の屈折率が1.43であ
り、臨界角が44.4°であるため、入射角が臨界角よ
り小さくなり、枝管300内部の輻射エネルギー302
は気体雰囲気側よりテーパ面300Eで全反射され、接
続枝管360の軸方向に透過することができない。
【0093】このように構成したので、第1実施例と同
様の効果を奏することができるとともに、以下に説明す
る効果を奏することができる。
【0094】枝管300内部の輻射エネルギー302
は、気体雰囲気側よりテーパ面300Eで全反射され、
接続枝管360の軸方向に透過することができないた
め、Oリング402への熱負荷がさらに減少する。
【0095】次に、本発明の第7実施例について説明す
る。
【0096】図8は本発明の第7実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0097】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の小さい石英管(接続枝管)を溶着させ、か
つ、外径の小さい方の石英管(接続枝管)の基端部の溶
着部分の断面を、外周表面側に40°以下の鋭角を持っ
たテーパ面を形成するとともに、外径の大きい方の石英
管の先端部の溶着部分の断面を内周表面側に45°以下
の鋭角を持ったテーパ面を形成し、かつこのテーパ面は
前記テーパ面と対向していないように互いにずらすよう
にしたものである。
【0098】図8に示すように、赤外線放射温度計本体
601には、枝管300とこの枝管300の内径にほぼ
等しい外径を持った接続枝管370が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管370にはOリン
グ402が設けられており、接続枝管370と赤外線放
射温度計本体601との気密が保たれている。接続枝管
370は枝管300より外径が小さく、管の軸上より投
影すると、管断面は食い違っており、枝管300より伝
達してきた熱エネルギー301は、接続枝管370には
伝達できない。または、伝達できても僅かな量である。
また、熱エネルギー301を途中で吸収したのではない
ため、赤外線放射温度計への無用な輻射が無く、測温誤
差も発生しない。
【0099】また、枝管300の先端部の溶着部分の断
面において、内周表面側に45°以下の鋭角のテーパ面
300Bを形成しており、臨界角より入射角が大きいた
め、枝管300を伝達した熱エネルギー301はテーパ
面300Bで全反射し、接続枝管370を透過し、同様
に対向するテーパ面300Bで再度全反射し、枝管30
0に戻る。
【0100】また、接続枝管370の基端部の溶着部分
の断面において外周表面側に40°以下の鋭角のテーパ
面300Eを形成しており、入射角が臨界角より小さい
ため枝管300内部の輻射エネルギー302は気体雰囲
気側よりテーパ面300Eで全反射され、接続枝管37
0の軸方向に透過することができない。
【0101】このように構成したので、第6実施例と同
様の効果を奏することができるとともに、以下に説明す
る効果を奏することができる。
【0102】枝管300の外周表面より熱エネルギー3
01を放出していないため、外部への無用の加熱も生じ
ない。また、これは枝管300にテーパ面300B、接
続枝管370にテーパ面300Eを形成した構造であ
り、加工しやすいといった利点を有している。
【0103】次に、本発明の第8実施例について説明す
る。
【0104】図9は本発明の第8実施例を示す半導体不
揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤
外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0105】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で一
回り外径の小さい石英管(接続枝管)を溶着させ、か
つ、外径の小さい方の石英管(接続枝管)の基端部の溶
着部分の断面を、外周表面側に40°以下の鋭角を持っ
たテーパ面300Eを形成するとともに、外径の大きい
方の石英管300の先端部の溶着部分の端面は直角の頂
角を持ち、二つの斜辺が等しい形状のテーパ面300C
と300Dを形成し、これらのテーパ面300Cと30
0Dと上記テーパ面300Eとは対向しないように互い
にずらすようにしたものである。
【0106】図9に示すように、赤外線放射温度計本体
601には枝管300と、この枝管300の内径にほぼ
等しい外径を持った接続枝管380が溶着されており、
気密が保たれている。また、接続枝管380にはOリン
グ402が設けられ、接続枝管380と赤外線放射温度
計本体601との気密が保たれている。接続枝管380
は枝管300より外径が小さく、管の軸上より投影する
と、管断面は食い違っており、枝管300より伝達して
きた熱エネルギー301は、接続枝管380には伝達で
きない、または、伝達できても僅かな量である。
【0107】このように構成したので、第1実施例と同
様の効果を奏することができるとともに、以下に説明す
る効果を奏することができる。
【0108】熱エネルギー301を途中で吸収したので
はないため、赤外線放射温度計601への無用な輻射が
無く、測温誤差も発生しない。また、枝管300の溶着
部分の端面において直角の頂角を持ち、二つの斜辺が等
しい形状のテーパ面300Cと300Dであるため、入
射角は両テーパ面300C及び300Dに対し45°と
なり、臨界角より大きいため、枝管300より伝達され
た熱エネルギー301は、テーパ面300Cと300D
で2回全反射され、枝管300より外部に透過すること
なく、枝管300を逆方向に伝達する。
【0109】また、接続枝管380の基端部の溶着部分
の端面において外周表面側に40°以下の鋭角のテーパ
面300Eを形成されているので、入射角が臨界角より
小さいため、枝管300内部の輻射エネルギー302は
気体雰囲気側よりテーパ面300Eで全反射され、接続
枝管380の軸方向に透過することができない。
【0110】次に、本発明の第9実施例について説明す
る。
【0111】図10は本発明の第9実施例を示す半導体
不揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の
赤外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図であ
る。
【0112】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で、
シールのためのOリングの位置より、チャンバー側に臨
界角より大きい角度の溝を形成し、その溝に反射板を埋
め込んだ構造にしたものである。
【0113】図10に示すように、赤外線放射温度計本
体601には枝管390とOリング402が設けられて
おり、枝管390と赤外線放射温度計本体601と間は
気密が保たれている。枝管390にはOリング402の
位置より、チャンバー側に臨界角より大きい角度の溝3
91を形成し、その溝391には反射板392が埋め込
まれているため、枝管390より伝達してきた熱エネル
ギー301は、反射板392により反射され、Oリング
402には到達しない、熱エネルギー301を途中で吸
収したのではないため、赤外線放射温度計への無用な輻
射が無く、測温誤差も発生しない。
【0114】このように構成したので、第1実施例と同
様の効果を奏することができるとともに、枝管390の
外径を変化させることなく、Oリング402への熱エネ
ルギー301の伝導を遮断することができる。
【0115】次に、本発明の第10実施例について説明
する。
【0116】図11は本発明の第10実施例を示す半導
体不揮発性メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉
の赤外線放射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図で
ある。
【0117】この実施例では、赤外線放射温度計を取り
付けるための石英製枝管において、その枝管の途中で、
そのシールのためのOリングの位置より、チャンバー側
に外周面に溝を形成し、その溝に対向しない位置の内周
面に溝を形成したものである。
【0118】図11に示すように、赤外線放射温度計本
体601には枝管393とOリング402が上記した実
施例と同様に設けられており、枝管393と赤外線放射
温度計本体601との間は、気密が保たれている。枝管
393にはOリング402の位置より、チャンバー側で
外周面に溝394を形成し、その溝394に対向しない
位置の内周面に溝395を形成するようにしている。
【0119】そこで、枝管393の軸上より投影した場
合、溝394と溝395は重複しているため、枝管39
3より伝達してきた熱エネルギー301は溝394及び
溝395により減衰される。一組の溝で約10%の減衰
が得られるので、五組以上溝を形成し、50%の減衰の
効果を得ることができる。
【0120】この実施例によれば、第1実施例と同様の
効果を奏することができるとともに、枝管393の外径
を変化させることなく、Oリング402への熱エネルギ
ーを減衰させることができる。
【0121】また、本発明によれば、第10実施例では
溝を形成したが、溝の内面をスリガラス(細かい凹凸)
に仕上げると、熱エネルギーの減衰量を更に向上させる
ことができ、溝の組数を2〜3組程度に減少させること
ができる。
【0122】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0123】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。
【0124】(1)請求項1記載の発明によれば、赤外
線放射温度計への無用な輻射を無くし、測温を正確に行
うことができる。
【0125】すなわち、石英製接続枝管は石英製枝管よ
り外径が大きく、管の軸上より投影すると、管断面は食
い違っており、石英製枝管より伝達してきた熱エネルギ
ーは石英製接続枝管には伝達できない、または、伝達で
きても僅かな量でしかない。また、熱エネルギーを途中
で吸収することはないので、赤外線放射温度計への無用
な輻射が無く、測温誤差が発生することはない。
【0126】また、石英製枝管を伝達した熱エネルギー
の波長スペクトルは、0.5〜3μmであり、通常使わ
れる測温赤外線波長であるところの4〜10μmと異な
っているため、石英製枝管の端面より輻射した熱エネル
ギーによる測温誤差が生じることはない。
【0127】(2)請求項2記載の発明によれば、石英
枝管に伝達された熱エネルギーは、その先端部のテー
パ面で全反射されるため、赤外線放射温度計本体には輻
射せず、測温用赤外線の波長において4μm以下の短波
長を採用することが可能になるとともに、赤外線放射温
度計に無用な輻射が減少することから、赤外線放射温度
計の冷却に対する負荷も軽減することができる。
【0128】(3)請求項3記載の発明によれば、石英
枝管に伝達された熱エネルギーは、その先端部の対向
するテーパ面で2回全反射され、石英製枝管に戻るた
め、赤外線放射温度計には輻射せず、測温用赤外線の波
長において4μm以下の短波長を採用することが可能に
なるとともに、赤外線放射温度計に無用な輻射が減少す
ることから、赤外線放射温度計の冷却に対する負荷も軽
減することができる。
【0129】また、石英製枝管の外周表面より熱エネル
ギーを放出していないため、外部への無用の加熱が生じ
ることもない。
【0130】(4)請求項4記載の発明によれば、石英
枝管に伝達された熱エネルギーは、その石英製枝管の
外部に透過することなく内部のみで、つまり石英製枝管
の先端部の溶着部分の端面が直角の頂角を持ち、二つの
斜辺が等しい形状のテーパ面の2回の全反射で、石英製
枝管に逆方向に戻すことができるので、伝達する際、生
成した平行光線以外のエネルギー(赤外線)も効率良く
反射させることができる。
【0131】(5)請求項5記載の発明によれば、石英
枝管に伝達された熱エネルギーは石英製枝管の端面で
透過し、外部に放出するため、赤外線放射温度計本体に
は輻射しない。そのため測温用赤外線の波長において、
4μm以下の短波長を採用することが可能となるととも
に、赤外線放射温度計に無用な輻射が減少することか
ら、赤外線放射温度計の冷却に対する負荷も軽減するこ
とができる。
【0132】また、チャンバー側の石英製枝管の内径が
赤外線放射温度計を固定している石英製接続枝管の内径
より大きいため、チャンバー内の反応雰囲気ガスの変更
での石英製枝管内部の真空引きを、より速やかに実施す
ることができる。
【0133】(6)請求項6記載の発明によれば、石英
枝管内部の輻射エネルギーは気体雰囲気側よりテーパ
面で全反射され、石英製接続枝管の軸方向に透過できな
いため、Oリングへの熱負荷がさらに減少する。
【0134】(7)請求項7記載の発明によれば、石英
枝管の外周表面より熱エネルギーを放出していないた
め、外部への無用の加熱も生じない。また、これは石英
枝管の先端部のテーパ面、石英製接続枝管にテーパ面
を形成した構造であり、加工しやすいといった利点を有
している。
【0135】(8)請求項8記載の発明によれば、熱エ
ネルギーを途中で吸収したのではないため、赤外線放射
温度計への無用な輻射が無く、測温誤差も発生しない。
また、石英製枝管の溶着部分の端面において直角の頂角
を持ち、二つの斜辺が等しい形状の第1のテーパ面及び
第2のテーパ面を形成したので、入射角は両テーパ面に
対し45°となり、臨界角より大きいため、石英製枝管
より伝達された熱エネルギーは、両テーパ面で2回全反
射され、石英製枝管より外部に透過することなく、石英
枝管を逆方向に伝達する。
【0136】また、石英製接続枝管の基端部の溶着部分
の端面において外周表面側に40°以下の鋭角のテーパ
面が形成されているので、入射角が臨界角より小さいた
め、石英製枝管内部の輻射エネルギーは気体雰囲気側よ
りテーパ面で全反射され、石英製接続枝管の軸方向に透
過することができない。
【0137】(9)請求項9記載の発明によれば、石英
枝管の外径を変化させることなく、Oリングへの熱エ
ネルギーの伝導を遮断することができる。
【0138】(10)請求項10記載の発明によれば、
石英製接続枝管の外径を変化させることなく、Oリング
への熱エネルギーを減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の酸化(RTO)工程の繰
り返し精度の実験結果を示す図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図6】本発明の第5実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図7】本発明の第6実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図8】本発明の第7実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図9】本発明の第8実施例を示す半導体不揮発性メモ
リを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射温
度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図10】本発明の第9実施例を示す半導体不揮発性メ
モリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放射
温度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図11】本発明の第10実施例を示す半導体不揮発性
メモリを製造するランプ加熱による熱処理炉の赤外線放
射温度計を取り付ける石英製枝管の断面図である。
【図12】従来のメモリのトンネル酸窒化膜の製造工程
図である。
【図13】従来の半導体不揮発性メモリの酸窒化膜の形
成工程の3ステップ処理シーケンス例を示す図である。
【図14】従来の酸化(RTO)工程の繰り返し精度の
実験結果を示す図である。
【図15】従来の赤外線放射温度計の断面図である。
【図16】従来の赤外線放射温度計の枝管の断面図であ
る。
【図17】従来の半導体不揮発性メモリを製造するラン
プ加熱による熱処理炉の構成図である。
【符号の説明】
300,390,393 枝管 300A,300B,300C,300D,300E
テーパ面 301,302 エネルギー 310,320,330,340,350,360,3
70,380 接続枝管 311,351 枝管の端面 391,394,395 溝 392 反射板 402 Oリング 601 赤外線放射温度計本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/8247 H01L 29/78 371 29/788 29/792 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 C23C 16/44 G01J 5/02 H01L 21/26 H01L 21/324 H01L 21/8247 H01L 29/788 H01L 29/792

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の外周部に溶着される
    英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備する半導体
    装置のランプ加熱による熱処理装置。
  2. 【請求項2】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の外周部に溶着される
    英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備し、 (c)前記石英製枝管の先端部には、内周から外周にか
    けて45°以下のテーパ面を有することを特徴とする半
    導体装置のランプ加熱による熱処理装置。
  3. 【請求項3】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の外周部に溶着される
    英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備し、 (c)前記石英製枝管の先端部には、外周から内周にか
    けて45°以下のテーパ面を有することを特徴とする半
    導体装置のランプ加熱による熱処理装置。
  4. 【請求項4】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の外周部に溶着される
    英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備し、 (c)前記石英製枝管の先端部には、外周から中心部に
    かけて45°以下の第1のテーパ面と、これに向かい合
    った前記石英製枝管の先端部には、内周から中心部にか
    けて45°以下の第2のテーパ面を有することを特徴と
    する半導体装置のランプ加熱による熱処理装置。
  5. 【請求項5】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の内周部に溶着される
    英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備する半導体
    装置のランプ加熱による熱処理装置。
  6. 【請求項6】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の内周部に溶着されると
    ともに、基端部の外周から内周にかけて45°以下のテ
    ーパ面を有する石英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備する半導体
    装置のランプ加熱による熱処理装置。
  7. 【請求項7】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の内周部に溶着されると
    ともに、基端部の外周から内周にかけて45°以下のテ
    ーパ面を有する石英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備し、 (c)前記石英製枝管の先端部には、外周から内周にか
    けて45°以下のテーパ面を有することを特徴とする半
    導体装置のランプ加熱による熱処理装置。
  8. 【請求項8】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該 英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部の内周部に溶着されると
    ともに、基端部の外周から内周にかけて45°以下のテ
    ーパ面を有する石英製接続枝管と、 (b)該石英製接続枝管の先端部にOリングを介して取
    り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備し、 (c)前記石英製枝管の先端部には、外周から中心部に
    かけて45°以下の第1のテーパ面と、これに向かい合
    った前記石英製枝管の先端部には、内周から中心部にか
    けて45°以下の第2のテーパ面を有することを特徴と
    する半導体装置のランプ加熱による熱処理装置。
  9. 【請求項9】 チャンバーと、該チャンバーから延びる
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温度
    計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による熱処
    理装置において、 (a)前記石英製枝管の先端部のチャンバーに形成さ
    れる臨界角である44.4°より大きい角度を有する
    と、 (b)該溝よりチャンバーとは反対側にOリングを介し
    て取り付けられる赤外線放射温度計本体とを具備する半
    導体装置のランプ加熱による熱処理装置。
  10. 【請求項10】 チャンバーと、該チャンバーから延び
    石英製枝管と、該石英製枝管に対応する赤外線放射温
    度計本体とを具備する半導体装置のランプ加熱による
    処理装置において、 (a)前記石英製枝管の外周面に形成される第1の溝及
    び前記石英製枝管の内周面に形成される第2の溝と、 (b)前記石英製枝管の先端部にOリングを介して取り
    付けられる赤外線放射温度計本体とを具備する半導体装
    置のランプ加熱による熱処理装置。
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