JP4905907B2 - ランプ、及び熱処理装置 - Google Patents
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Description
【0002】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶基板、ガラス基板などの被処理体を加熱処理する熱処理装置に関する。本発明は、例えば、メモリやICなどの半導体装置の製造に適した急速熱処理(RTP:Rapid Thermal Processing)装置に好適である。ここで、RTPは、急速熱アニーリング(RTA)、急速クリーニング(RTC)、急速熱化学気相成長(RTCVD)、急速熱酸化(RTO)、及び急速熱窒化(RTN)などを含む技術である。
【0003】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路を製造するためには、半導体ウェハ等のシリコン基板に対して成膜処理、アニール処理、酸化拡散処理、スパッタ処理、エッチング処理、窒化処理等の各種の熱処理が複数回に亘って繰り返される。
【0004】
半導体製造処理の歩留まりと品質を向上させるため等の目的から急速に被処理体の温度を上昇及び下降させるRTP技術が注目されている。従来のRTP装置は、典型的に、被処理体(例えば、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、光ディスク用基板)を載置するサポートリング(ガードリングその他の名称で呼ばれる場合もある。)と、これらを収納する枚葉式チャンバ(処理室)と、処理室に配置されたウインドウと、ウインドウの外部上部又は上下部に配置された加熱用ランプ(例えば、ハロゲンランプ)と、ランプの被処理体とは反対側に配置されたリフレクタ(反射板)とを有している。
【0005】
リフレクタは、例えば、アルミニウム製で、その反射部には、典型的に、金メッキが施されている。リフレクタには、リフレクタのランプによる温度破損(例えば、高温による金メッキ剥離)と冷却時にリフレクタが冷却を妨げないようにするための冷却機構(冷却管など)が設けられている。RTP技術で要求される急速昇温は、ランプのパワー密度とランプから被処理体への光照射の指向性に依存する。
【0006】
ウインドウは石英より形成(以下、石英ウインドウ)され、板状に構成されたり、被処理体を内部に収納可能な管状に構成されたりする。処理室が真空ポンプにより排気されて内部が減圧環境に維持される場合には、石英ウインドウは数10mm(例えば、30乃至40mm)の肉厚を有して減圧と大気との差圧を維持する。石英ウインドウは、温度が上昇することで発生する各温度差による熱応力を防ぐために、肉薄で耐圧可能な湾曲状に加工される場合もある。
【0007】
ハロゲンランプは、被処理体を均一に加熱するために複数個配列され、リフレクタによって、ハロゲンランプからの赤外線を一様に被処理体に向かって放射する。ハロゲンランプ及びリフレクタは一のランプハウスとして一体的に構成される。処理室は、典型的に、その側壁において被処理体を導出入するゲートバルブに接続され、また、その側壁において熱処理に使用される処理ガスを導入するガス供給ノズルと接続される。
【0008】
被処理体の温度は処理の品質(例えば、成膜処理における膜厚など)に影響を与えるために正確に把握される必要があり、高速昇温及び高速冷却を達成するために被処理体の温度を測定する温度測定装置が処理室に設けられる。温度測定装置は熱電対によって構成されてもよいが、被処理体と接触させねばいけないことから被処理体が熱電対を構成する金属によって汚染されるおそれがある。そこで、被処理体の裏面から放射される赤外線強度を検出し、その放射強度を以下の数式1に示す式に則って被処理体の放射率εを求めて温度換算することによって被処理体の温度を算出するパイロメータが温度測定装置として従来から提案されている。
【0009】
【数1】
【0010】
ここで、EBB(T)は温度Tの黒体からの放射強度、Em(T)は温度Tの被処理体から測定された放射強度、εは被処理体の放射率である。
【0011】
動作においては、被処理体はゲートバルブから処理室に導入されて、中空のサポートリングにその周辺が支持される。熱処理時には、ガス供給ノズルより、窒素ガスや酸素ガス等の処理ガスが導入される。一方、ハロゲンランプから照射される赤外線は被処理体に吸収されて被処理体の温度は上昇する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
近年のRTPは被処理体の高品質処理とスループットの向上から急速昇温の要請がますます高まっている。例えば、温度上昇を現在の90℃/secから250℃/secにするなどである。急速昇温は、ランプのパワー密度とランプから被処理体への光照射の指向性に依存する。従来のランプのように電極部3を一つのみ有するシングルエンドランプ2の場合、図11に示すように、ランプ2の光源(図中、コイル4)は被処理体に対し垂直に形成されていた。ここで、図11は、従来のランプ形状を示す概略断面図である。コイル4は当該コイル4の軸心に対して垂直方向に光を射出するため、ランプ2のみでは指向性を制御することは不可能である。従来ではランプ2の周囲に当該ランプ2を覆う円筒形状のリフレクタ5又は反射膜を設け、かかるリフレクタ5又は反射膜によりランプ2の指向性を得ていた。しかし、リフレクタ5及び反射膜は光を100%反射することが不可能であって、光はある程度吸収又は拡散されてしまいランプ光のエネルギーの減少させるという問題を有していた。かかる反射はリフレクタ5及び反射膜面おいて複数回繰り返されるため、被処理体に照射された光のパワー密度は射出時の半分以下となることさえある。一方、ランプ2への投入電力を上げて被処理体へ到達するパワー密度を上昇させる方法も考えられるが、かかる方法は消費電力を上昇させ、経済的に好ましくないという理由を有する。よって、従来ではランプ光のエネルギーが減少するも、ランプ2の指向性を得るためにリフレクタ5又は反射膜を使用することは妨げられなかった。
【0013】
そこで、このような課題を解決する新規かつ有用なランプ及び熱処理装置を提供することを本発明の概括的目的とする。
【0014】
より特定的には、リフレクタを有せずとも指向性に優れるランプ及び熱処理装置を提供することを本発明の例示的目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明の一側面としてのランプは、被処理体に熱源を用いて所定の熱処理を行う熱処理装置の当該熱源に適用可能なランプであって、電力を供給される電極部と、前記電極部に接続される一対の第1のフィラメントと、当該第1のフィラメントより細い径を有し、前記一対の第1のフィラメントに接続される第2のフィラメントから構成されるフィラメントとを有し、前記第2のフィラメントは前記被処理体に対して面を形成し、前記面は前記被処理体から遠ざかる方向に凸となることを特徴とする。かかるランプは第1のフィラメントが電極部から電圧を印加された場合、単位長さ当たりの発熱量は第2のフィラメントの方が大きい。よって、第2のフィラメントは第1のフィラメントより先に発光する。また、第1のフィラメントと第2のフィラメントの単位長さあたりの発熱量は異なるので、第2のフィラメントのみが発光可能となる。従って、かかる構成は第1のフィラメント及び第2のフィラメントが同一の太さより構成されるフィラメントより少ない消費電力で第2のフィラメントのみを発光させることが出来る。更に、第2のフィラメントを面とすることで、第2のフィラメントは大きな面積を有する光源となり得る。ランプの発光時、当該ランプを射出面より見たとき、従来のランプよりランプは面光源とみなすことできる。また、面が被処理体Wから遠ざかる方向に凸となる構成により、該面より射出される光を中央に集光する作用を有する。従って、ランプの指向性を更に改善することができる。また、少なくとも面の被処理体Wと対面する側から射出される光は被処理体Wに直接的に照射される。また、複数のコイルが存在することで一のコイルより射出される光が隣接するコイルより射出された光と重複しエネルギーが増大するとともに、面より射出される光はかかる状態のままでも十分な指向性を得る。よって、従来使用されてきた指向性を得るためのリフレクタ等の反射手段は必要とされない。かかる面は第2のフィラメントを複数のコイルを並列又は直列に形成することで可能となる。
本発明の別の側面としてのランプは、被処理体に熱源を用いて所定の熱処理を行う熱処理装置の当該熱源に適用可能なランプであって、電力を供給される電極部と、前記電極部に接続される一対の第1のフィラメントと、当該第1のフィラメントより細い径を有し、前記一対の第1のフィラメントに接続される第2のフィラメントから構成されるフィラメントとを有し、前記第2のフィラメントは前記被処理体に対して面を形成し、前記ランプは前記第2のフィラメントが形成する前記面を介し前記被処理体と対向する側に、当該面と略同一の形状であって光を遮蔽及び放射する遮蔽部を有することを特徴とする。かかる遮蔽部は被処理体と対向する方向に射出された光を遮蔽するとともに、かかる光をフィラメントの発光エネルギーに寄与する。
本発明の更に別の側面としてのランプは、被処理体に熱源を用いて所定の熱処理を行う熱処理装置の当該熱源に適用可能なランプであって、電力を供給される電極部と、前記電極部に接続される一対の第1のフィラメントと、当該第1のフィラメントより細い径を有し、前記一対の第1のフィラメントに接続される第2のフィラメントから構成されるフィラメントとを有し、前記第2のフィラメントは前記被処理体に対して面を形成し、前記第2のフィラメントの形成する前記面の前記被処理体と対面する側を第1の領域及び当該面の前記第1の領域を介して前記被処理体と対向する側を第2の領域としたとき、前記第1の領域は前記第2の領域よりも低い仕事関数を有することを特徴とする。即ち、ランプは第1の領域が第2の領域より発光し易く構成されている。従って、フィラメントに電極部より電圧が印加された場合、仕事関数の低いトリウムを被膜された第1の領域だけが発光する。よって、かかるランプにおいて、投入エネルギーは第1の領域の発光にのみ還元されることとなる。かかるランプは投入エネルギーの100%を第1の領域のみから発光エネルギーとして使用可能となる。よって、高いエネルギーを有する光を被処理体Wに照射することが可能となる。
【0016】
また、本発明の更に別の側面としての熱処理装置は、被処理体を加熱する熱源としての複数のランプを有する熱処理装置であって、前記ランプは、上述のランプであることを特徴とする。かかる熱処理装置は上述のランプを有する熱処理装置であって、かかるランプと同様の作用を奏する。
【0017】
本発明の他の目的及び更なる特徴は以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の例示的な熱処理装置100について説明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材を表している。また、同一の参照番号に大文字のアルファベットを付したものはアルファベットのない参照番号の変形例であり、特に断らない限り、アルファベットのない参照番号は大文字のアルファベットを付した参照番号を総括するものとする。ここで、図1は、本発明の例示的一態様としての熱処理装置100の概略断面図である。図1に示すように、熱処理装置100は、処理室(プロセスチャンバー)110と、ウインドウ120と、加熱部140と、サポートリング150と、ベアリング160と、永久磁石170と、ガス導入部180と、排気部190と、放射温度計200と、制御部300とを有する。なお、図1において、加熱部140の後述するランプ130は省略されている。
【0019】
処理室110は、例えば、ステンレススチールやアルミニウム等により成形され、ウインドウ120と接続している。処理室110は、その円筒形の側壁112とウインドウ120とにより被処理体Wに熱処理を施すための処理空間を画定している。処理空間には、半導体ウェハなどの被処理体Wを載置するサポートリング150と、サポートリング150に接続された支持部152が配置されている。これらの部材は被処理体Wの回転機構において説明する。また、側壁112には、ガス導入部180及び排気部190が接続されている。処理空間は排気部190によって所定の減圧環境に維持される。被処理体Wを導入及び導出するためのゲートバルブは図1においては省略されている。
【0020】
処理室110の底部114は冷却管116a及び116b(以下、単に「116」という。)に接続されており冷却プレートとして機能する。必要があれば、冷却プレート114は温度制御機能を有してもよい。温度制御機構は、例えば、制御部300と、温度センサと、ヒータとを有し、水道などの水源から冷却水を供給される。冷却水の代わりに他の種類の冷媒(アルコール、ガルデン、フロン等)を使用してもよい。温度センサは、PTCサーミスタ、赤外線センサ、熱電対など周知のセンサを使用することができる。ヒータは、例えば、冷却管116の周りに巻かれたヒータ線などとしてから構成される。ヒータ線に流れる電流の大きさを制御することによって冷却管116を流れる水温を調節することができる。
【0021】
ウインドウ120は処理室110に気密的に取り付けられるとともに、後述するランプ130と被処理体Wの間に配置される。ウインドウ120はランプ130からの熱放射光を透過しかかる熱放射光を被処理体Wに照射可能にすると共に、処理室110内の減圧環境と大気との差圧を維持する。ウインドウ120は、半径約400mm、厚さ約30乃至40mmの円筒形石英プレートである。
【0022】
なお、本実施例においてウインドウ120は石英より形成されたプレートを使用するが、例示的にプレートを透光性セラミックスより形成しても良い。透光性セラミックスは最大曲げ応力が石英と比較して大きく、例えばAl2O3の最大曲げ応力σMAXは500MPaであり石英の最大曲げ応力σMAXの68MPaより大きい。よって、ウインドウ120のプレートを透光性セラミックスより形成することで、ウインドウ120の薄型化を可能とする。これにより、後述するランプ130からの被処理体Wへの照射効率を従来よりも向上することができるので高速昇温を低消費電力で達成することができる。また、透光性セラミックスのかかる長所は、ウインドウ120は従来のように処理室110から離れる方向に湾曲するドーム型に形成される必要がなく、平面形状に形成することを容易に可能とする。よって、ドーム型に形成される石英ウインドウは被処理体Wをランプから離間する距離を大きくするのでランプの指向性を悪化させ好ましくなかったが、ウインドウ120を透光性セラミックスより形成することでかかる問題を解決することも可能である。
【0023】
また、ウインドウ120は、ウインドウ120の直下(図1におてい、処理空間を形成する面)に断面矩形のアルミニウム又はステンレススチール(SUS)製の補強材(又は柱)を有してもよい。補強材は、例えば直線的に、複数形成されている。但し、補強材が直線的に形成されている場合、ランプ130は、補強材がランプ130の熱放射光を遮蔽することを妨げる為、直線的に配列されることが好ましく、補強材はランプの真下を避けるように配置される。かかる補強材は、内部に冷却管(水冷管)を収納する構成でもよく、ウインドウ120の強度を更に高めることができる。
【0024】
補強材は熱伝導率がよく、また、処理室と同様の材質で形成される。これにより、補強材が被処理体Wに対する汚染源にはならない。補強材によりウインドウ120のプレートの薄型化を可能にする。また、補強材の断面形状も矩形に限定されず波形等任意の形状を有することができる。また、補強材に冷却管を収納する構成の場合、冷却管は補強材とプレートの両方を冷却する機能を有する。冷却管はプレートを冷却し、ランプ光による熱変形を防止する効果を有する。また、補強材がアルミニウム製であれば200乃至700℃で溶けたり変形したりするので適当な温度制御が必要だからである。冷却管による温度制御は冷却管116と同様でもよいし、当業界で既知のいかなる方法をも適用することができる。
【0025】
以下、図2乃至図7を参照して、本発明の加熱部140を説明する。ここで、図2は、図1に示す加熱部140の概略底面図であり、図3は、図2に示す加熱部140の一部を示す拡大断面図である。図4は、図1に示すランプ130の概略断面図である。図5は図4に示すランプ130の概略底面図である。図6は、図4に示すランプ130の面138及びその近傍を示す拡大図である。図7は、図4に示すランプ130のフィラメント137のコイルの回路構成を示すブロック図である。加熱部140はランプ130と、ランプハウスとしてのランプ保持部145とを有し、被処理体Wを加熱する熱源として機能する。
【0026】
ランプ130は、本実施例ではシングルエンド型であるが、電熱線ヒータ等その他のエネルギー源を使用してもよい。ここで、シングルエンド型とは、図3に示すように、一の電極部132を有する種類のランプをいう。ランプ130は被処理体Wを加熱する機能を有し、本実施例ではハロゲンランプであるが、本発明のランプ130をこれに限定するものではない。また、ランプ130の出力はランプドライバ310によって決定されるが、ランプドライバ310は後述するように制御部300により制御され、それに応じた電力をランプ130に供給する。
【0027】
典型的に、ランプ130は一の電極部132と、電極部132に接続される発光部134と、電極部132に接続し光源を形成するフィラメント137と、遮蔽部139とを有する。なお、本実施例のように発光部134の形状は円筒形状に形成されるのみならず、任意の形状を有することができる。
【0028】
電極部132は一対の電極133を有し、ランプ保持部145を介しランプドライバ310と電気的に接続する部分であって、フィラメント137ととも電気的に接続される。電極部132へ供給される電力はランプドライバ310によって決定され、ランプドライバ310は制御部300によって制御される。電極部132とランプドライバ310との間は後述する封止部143cによって接続されている。
【0029】
発光部134は電極部132に接続し、円筒形状に形成される。発光部134は気密的に形成され、かかる内部には窒素又はアルゴン又はハロゲン気体が封入される。発光部134は円筒形の側面134aと、被処理体Wと対面しランプ光が射出される射出面134bより構成される。なお、射出面134bは基本的に平面であって、かかる射出面134bと被処理体Wが平行するようにランプ130は配置されている。発光部134は後述するフィラメント137と遮蔽部139を格納している。
【0030】
図4乃至図7を参照するに、フィラメント137は電極部132の一の電極133に接続され、発光部134の下部でコイルを形成し、再び電極部132のもう一方の電極133に接続される。フィラメント137はカソードであって、電気的に加熱され熱電子放出、即ち発光する。本実施例において、フィラメント137は細線状のタングステンより形成される。但し、かかる部材は例示的であり、本発明のランプ130のフィラメント137をこれに限定するものではない。
【0031】
以下、本発明のランプ130が有するフィラメント137の説明するため、フィラメント137は、電極132からコイルまでの領域を形成するフィラメント137を第1のフィラメント137a、コイルの領域を形成するフィラメント137を第2のフィラメント137bと定義する。なお、特に断らない限り、フィラメント137は第1のフィラメント137a及び第2のフィラメント137bを総括するものとする。第1のフィラメント137aは細線形状を有し、ほぼ直線的に電極部132の電極133から第2のフィラメント138とを接続する。
【0032】
一方、第2のフィラメント137bは細線形状を有しコイルを形成する。なお、第2のフィラメント137bが形成するコイルの巻線はシングルコイル、ダブルコイル等の任意の形状を選択可能であり、本発明は巻線方法において限定を有するものではない。本実施例において、第2のフィラメント137bは第1のフィラメント137aより細い線を使用することを特徴としている。更に、本実施例では、図5及び図7に良く示されるように、第2のフィラメント137bは複数の並列に接続されるコイルを形成している。但し、コイルの接続形態は並列に接続されることに限定されず、図8に示すように、複数のコイルを直列に接続しても良い。ここで、図8は、図4に示すランプ130のフィラメント137のコイル部分の別の接続構成を示す概略図である。
【0033】
かかる複数のコイルは射出面134bに対して平行な面138を形成し、ランプ130を被処理体W側から見たとき、かかる面138が円又は多角形となるように構成される。かかる面138はランプ130の発光部134の射出面134bとほぼ同一な大きさを有することが好ましいが、後述するようにランプ130の発光時、射出面134bを面光源と見なせるに足りるものである。
【0034】
上述したように、第2のフィラメント137bを第1のフィラメン137aより細く形成することで、第2のフィラメント137bは第1のフィラメント137aより単位長さ当たりの抵抗値が大きな値を示す。また、第2のフィラメント137bがコイルを形成することで、同様に、第2のフィラメント137bは第1のフィラメント137aより抵抗値が大きな値を示す。フィラメント137が電極部132から電圧を印加された場合、単長さ当たりの発熱量は第2のフィラメント137bの方が大きい。よって、第2のフィラメント137bは第1のフィラメント137aより先に発光する。また、第1のフィラメント137aと第2のフィラメント137bの単位長さあたりの発熱量は明確に異なるものであって、第2のフィラメントのみが発光可能となる。従って、かかる構成は第1のフィラメント137a及び第2のフィラメント137bが同一の太さより構成されるフィラメントより少ない消費電力で第2のフィラメント137bのみを発光させることが出来る。
【0035】
更に、第2のフィラメント137bを複数のコイルより構成される面138とすることで、第2のフィラメント137bは大きな面積を有する光源となり得る。ランプ130の発光時、当該ランプ130を射出面134bより見たとき、従来のランプよりランプ130は面光源とみなすことできる。また、かかるランプ130を有する加熱部140も、同様に、従来のランプを使用したときよりも面光源と見なすことが可能となる。よって、かかるフィラメント137を有するランプ130、及び当該ランプ130を有する熱処理装置100の加熱部140は従来のランプを使用するよりも照射エネルギーを増大させることが出来る。
【0036】
更に、上述したように、第2のフィラメント137bの複数のコイルが被処理体Wに対して平行となるような面138を形成している。よって、一のコイルも同様に、被処理体Wに対して当該コイルの軸心が被処理体Wと平行するように配置されることとなる。コイルから発せられた光はコイルの法線方向(コイルの軸心方向と直交する方向)に照射される。従って、少なくとも面138の被処理体Wと対面する側から射出される光は被処理体Wに直接的に照射される。また、複数のコイルが存在することで一のコイルより射出される光が隣接するコイルより射出された光と重複しエネルギーが増大するとともに、面138より射出される光は十分な指向性を得る。よって、フィラメント137を有するランプ130を使用する場合、従来使用されてきた指向性を得るためのリフレクタ等の反射手段は必要とされない。ランプ130は課題とされたようなリフレクタでの多重反射が存在せず、反射損失が0である。よって、かかるランプ130のランプ光は高エネルギーのまま被処理体Wに照射される。なお、上述したランプ130の指向性は面138を介し被処理体Wと対向する面においても起きる現象であるが、かかる光に関しては後述する遮蔽部139によって遮蔽される。
【0037】
なお、図9を参照するに、面138は発光部134の射出面134bより遠ざかる方向に凸となるような湾曲形状を有しても良い。ここで、図9は、図3に示すランプ130の面138及びその近傍を示す概略断面図である。かかる形状は面138より射出される光を中央に集光する作用を有する。従って、ランプ130の指向性が更に改善されたランプ130を提供することができる。
【0038】
遮蔽部139は第2のフィラメント137bが形成する面と略同一形状を有する平板であって、当該第2フィラメント137bを介し発光部134の射出面134bと対向する側に設けられる。遮蔽部139は面138から数mm、例えば3乃至5mm程度、離間し面138と重なるように配置される。なお、遮蔽部139をかかる位置に配置するための方法はいかなる手段を適用しても良い。遮蔽部139は、例えば、電極部132と非電気的に接続される棒状部材に固着され、当該棒状部材によってその位置を固定されても良い。
【0039】
遮蔽部139は第2のフィラメント137bから上述した射出面134bと対向する方向に射出された光を遮蔽する機能を有する。かかる遮蔽機能により、ランプ130は以下に記すような作用及び効果を有する。遮蔽部139は第2のフィラメント137bより射出された光を遮蔽することで、遮蔽部139がランプ光により加熱される。これにより、遮蔽部139は遮蔽部139自体が熱放射作用を有することとなる。かかる作用により、遮蔽部139より射出される熱放射光は第2のフィラメント137bを更に加熱する。従って、かかる熱が第2のフィラメント137bの発光エネルギーの要因となり得る。即ち、面138を介し発光部134の射出面134aと対向する方向に射出される光は、再び第2のフィラメント137bの発光エネルギーとなる。よって、遮蔽部139を設けることで、第2のフィラメント137bより射出される熱放射光を効率的に活用することが可能となる。なお、本実施例の遮蔽部139はフィラメント137と同じタングステンより形成される。但し、上述の作用を奏する部材であるならば、遮蔽部139はいかなる部材も適用可能である。
【0040】
以上説明したように、ランプ130のフィラメント137の形状、特に第2のフィラメント137bを第1のフィラメント137aより細く、かつ、複数のコイルによって面138を形成することによって上述の作用を奏し、以下のような効果を有する。本発明のランプ130で熱処理を行った場合、被処理体Wへの照射効率を従来よりも向上することができるので高速昇温を低消費電力で達成することが出来る。被処理体Wの高速昇温を従来と比較しても効果的に行うことが可能である。また、同様に、ランプ130は被処理体Wを従来と比較しても均一に加熱することが可能となる。即ち、かかるランプ130を使用した熱処理を施すことは、高品質な処理を施した被処理体を提供することが可能となる。また、リフレクタ等の指向性を得るための反射手段を加熱部140が必要としないため、熱処理装置100は部品点数を減少することが可能である。
【0041】
以下、図10を参照して、本実施例のランプ130の変形例としてのランプ130Aを説明する。ここで、図10は、図4に示すランプ130の変形例であるランプ130Aの面138及びその近傍を示す拡大断面である。ランプ130Aの構成は上記のランプ130と基本的に同一であるが、面138においてランプ130と異なる。図10に示す点線(面138の中央を表示)を境に射出面134bと対面する側の面138を第1の領域138a、遮蔽部139と対面する側の面138を第2の領域138bとした場合、ランプ130Aは面138において第1の領域138aのほうが第2の領域138bよりも仕事関数が低くなるように構成されている。ここで、仕事関数とは固体中の電子を当該固体内から表面を通して真空中に取り出すための最小のエネルギーのことである。即ち、本実施例のランプ130Aは第1の領域138aが第2の領域138bより発光し易く構成されている。
【0042】
より詳細には、フィラメント137がタングステンから形成される細線である場合、第1の領域138aにトリウムを被膜させることで、かかる構成は可能となる。ここで、タングステンの仕事関数は4.52eVであり、トリウムの仕事関数は2.6eVである。従って、フィラメント137に電極部132より電圧が印加された場合、仕事関数の低いトリウムを被膜された第1の領域138aだけが発光する。よって、ランプ130Aにおいて、投入エネルギーは第1の領域138aの発光にのみ還元されることとなる。ランプ130は遮蔽部139によって還元されるものの遮蔽部139側より射出される光を含むため、投入エネルギーの100%を第1の領域138aより射出することは不可能であった。しかし、ランプ130Aは投入エネルギーの100%を第1の領域138aのみから発光エネルギーとして使用可能となる。よって、ランプ130と比較しても高いエネルギーを有する光を被処理体Wに照射することが可能となる。この結果、本発明のランプ130Aで熱処理を行った場合、被処理体Wへの照射効率を従来よりも向上することができるので高速昇温を低消費電力で達成することが出来る。また、同様に、高品質な処理を施した被処理体を提供することが可能となる。
【0043】
本実施例では第1の領域138aにトリウムを被膜したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)等の酸化膜を第1の領域に被膜させてもよい。ここで、酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化カルシウム(CaO)の仕事関数は1.6eV、1.25eV、1.6eVである。かかる酸化膜はタングステンの仕事関数より低く、トリウムを同様の作用及び効果を奏するものである。また、かかる酸化膜を塗布する場合、フィラメント137は、例えばプラチナ、コネル合金、ニッケル等より形成されてもよい。即ち、本発明のランプ130Aは上記の構成に限定されず、フィラメント137の面138の第1の領域138aの仕事関数が第2の領域138bの仕事関数より低く構成されていればよい。従って、本発明のランプ130Aはこれらの部材に限定されずいかなる構成をも適用可能であることが容易に明らかであろう。
【0044】
図2及び図3を参照するに、ランプ保持部145は略直方体形状を有し、各ランプ130を収納する複数の円筒状の溝146と、隔壁147とを有している。
【0045】
溝146は、ランプ130の電極部132を収納する部分146aと発光部134を収納する部分146bからなる。部分146a、電極部132と図1には図示されて図5には図示されないランプドライバ310とを接続すると共に、両者の間を封止する封止部として機能する。部分146bは発光部134より径が大きい。
【0046】
隔壁147は、図2に示すX方向に整列する複数の隣接する溝146の間に配置されている。隔壁147には、図2に示すX方向に整列する一対の冷却管(水冷管)148a及び148bが内接されている(なお、冷却管148は冷却管148a及び冷却管148bを総括するものとする)。より詳細には、冷却管148aはランプ130の電極部132近傍に対応する場所に位置し、冷却管148bはランプ130の発光部134に対応する場所に位置する。
【0047】
冷却管148は図示しない温度制御機構に接続される。温度制御機構は、例えば、制御部300と、温度センサ又は温度計と、ヒータとを有し、水道などの水源から冷却水を供給される。冷却水の代わりに他の種類の冷媒(アルコール、ガルデン、フロン等)を使用してもよい。温度センサは、例えば、PTCサーミスタ、赤外線センサ、熱電対など周知のセンサを使用することができ、温度センサ又は温度計はランプ130の電極部132、及び発光部134の壁面温度を測定する。ヒータは、例えば、冷却管148の周りに巻かれたヒータ線などとしてから構成される。ヒータ線に流れる電流の大きさを制御することによって冷却管148を流れる水温を調節することができる。
【0048】
冷却管148aは、電極133がモリブデンから構成される場合は、モリブデンの酸化による電極部133及び封止部143cの破壊を防止するために電極部132の温度を350℃以下に維持する。また、冷却管148bは、発光部134がハロゲンサイクルを維持するように発光部134の温度を250乃至900℃に維持する。ここで、ハロゲンサイクルとは、フィラメント137を構成するタングステンが蒸発しハロゲンガスと反応し、タングステン−ハロゲン化合物が生成され、ランプ130内を浮遊する。ランプ130が250乃至900℃に維持された場合、タングステン−ハロゲン化合物はその状態を維持する。また、対流によって、タングステン−ハロゲン化合物がフィラメント137付近に運ばれると、高温のためにタングステンとハロゲンガスに分解される。その後、タングステンはフィラメント137に沈殿し、ハロゲンガスは再び同じ反応を繰り返すことである。なお、ランプ130は、一般に、900℃を超えると失透(発光部134が白くなる現象)が発生し、250℃を下回ると黒化(タングステン−ハロゲン化合物がランプ130の内壁に付着し黒くなる現象)が発生する。
【0049】
本実施例では、冷却管148aをハロゲンサイクルの範囲温度及びモリブデンの酸化防止の共通温度、好ましくは250乃至350℃、冷却管148bをハロゲンサイクルの範囲温度、好ましくは800乃至900℃に維持する。ここで、発光部134の冷却温度は250乃至900℃の範囲で可能であるが、冷却効率を考えた上で冷却温度をハロゲンサイクルの上限に設定したほうが少ない電力で冷却可能となるからである。冷却管148aはハロゲンサイクル並びにモリブデンの酸化防止のための共通温度であり、また冷却管148bにより発光部134はハロゲンサイクル温度内に維持される。また、冷却管148a及び148bによりランプ130には温度勾配が生じ、かかる温度勾配(250乃至950℃)はランプ130全体をハロゲンサイクル温度内に維持する。即ち、発光部134と封止部143cが近いと発光部134の温度(800乃至950℃)が封止部143cの温度(250乃至350℃)に影響する恐れがあるが、本実施例ではランプ130に所定の長さを設けることでそれを防止している。
【0050】
本実施例では、ランプ130は失透及び黒化の発生を抑えることができる。また、電極133のモリブデンの酸化により電極部132及び封止部が破損することを防止する。従って、かかる冷却管148はランプ130の寿命を長くするといった長所を有し、経済的に優れている。
【0051】
なお、例示的に、ランプ130の発光部134に相当する部分の隔壁148を設けずに、かかる部分を空間とし発光部134を空冷にするとした冷却方法も考えられる。なお、封止部143cは上述する冷却管148aにより冷却するものとする。当該周知の空冷機構、例えばブロアによって強制的に発光部134を冷却するような方法を使用しても良い。かかる構成は隔壁147を設ける必要がないので、更に、加熱部140におけるランプ130の搭載数を増やすことができる。例示的に、隔壁148に封止部及び発光部134を冷却可能な共通の冷却管を設けた冷却方法も考えられる。かかる構成においては、冷却管はモリブデンの酸化防止、並びにハロゲンサイクル範囲に共通である温度、例えば250乃至350℃になるように冷却される。このような構成であっても、上述した冷却管148と同様な効果を得ることができる。
【0052】
次に、放射温度計200を説明する。放射温度計200は被処理体Wに関してランプ130と反対側に設けられている。本発明は放射温度計200がランプ130と同一の側に設けられる構造を排除するものではないが、ランプ130の光が放射温度計200に入射することを防止することが好ましい。
【0053】
放射温度計200は処理室110の底部114に取り付けられている。底部114の処理室110内部を向く面114aは金メッキなどが施されて反射板(高反射率面)として機能する。これは、面114aを黒色などの低反射率面とすると被処理体Wの熱を吸収してランプ130の照射出力を不経済にも上げなければならなくなるためである。底部114は円筒形状の貫通孔115を有する。放射温度計200は、図示しない石英又はサファイア製のロッドと、ケーシングと、チョッパ(又はセクタ)と、モータと、レンズと、光ファイバと、放射検出器とを有する。
【0054】
本実施例のロッドは石英又はサファイア製ロッドから構成される。石英やサファイア製は良好な耐熱性と後述するように良好な光学的特性を有するために使用されているが、ロッドの材料がこれらに限定されないことはいうまでもない。ロッドが良好な耐熱性を有するためにロッドを冷却する機構は不要になり、装置100の小型化に資する。
【0055】
ロッドは、その内部に一旦入射した光を殆ど外に出さずに、かつ、殆ど減衰することなくケーシングに案内することができるので集光効率に優れている。また、ロッドはチョッパ(の高反射率面)と被処理体Wとの間で光の多重反射を可能にする。ロッドを被処理体Wに近づけることにより被処理体Wの温度を正確に測定することができる。
【0056】
ロッドは、被処理体Wからケーシングを離間させることを可能にする。このため、ロッドは、ケーシングを冷却する冷却機構を不要にすると共に装置100の小型化に資する。代替的に、ケーシングの冷却機構が設けられる場合であっても、ロッドは冷却機構の冷却用電力を最小限することができる。
【0057】
本実施例のロッドは、石英又はサファイア製ロッドと多芯光ファイバから構成されてもよく、この場合、多芯光ファイバは石英ロッドとチョッパとの間に配置される。これにより、ロッドの導光路に可撓性を持たせることができ、放射温度計の配置の自由度を増加させることができる。また、放射温度計200の本体又はケーシングを被処理体Wからより離間させることができるので被処理体Wからの温度の影響を受けて放射温度計200の各部が変形する等の弊害を防止してより高い測定精度を維持することができる。
【0058】
ケーシングは貫通孔115の下方に設けられてほぼ円筒形状を有する。
【0059】
チョッパは、ケーシングの内部において貫通孔115の下方にその一部が位置するように略水平に配置されて円盤形状を有する。本実施例において、チョッパは、その表面が4等分されて2つの高反射率面と2つの低反射率面とを有する。高反射率面及び低反射率面は交互に配置されて、それぞれ一のスリットを有する。しかし、チョッパは当該周知のいかなる技術をも適用可能であり、スリットを備えた半円状高反射率面から構成されたり、円板を4等分又は6等分にしてスリットを備えた高反射率面と切り欠き部とを交互に設けることによって構成されたり、スリットを高反射率面にのみ設けることによって構成されたりしてもよい。
【0060】
チョッパはモータ(のモータ軸に取り付けられた回転軸)とその中心で接続され、モータにより回転駆動される。高反射率面は、例えば、アルミニウムや金メッキにより形成され、低反射率面は、例えば、黒色塗装によって形成される。高反射率面はそのスリットにおける測定部とスリット以外の部分における測定部とを有する。同様に、低反射率面はそのスリットにおける測定部とスリット以外の部分における測定部とを有する。
【0061】
モータによりチョッパが回転すると、ロッドの下には高反射率面と低反射率面とが交互に現れるようになる。高反射率面がロッドの下にあるとロッドを伝播してきた光の大部分は反射して再びロッド内を伝播して被処理体Wの表面に投光される。一方、低反射率面がロッドの下にあるとロッドを伝播してきた光の大部分は吸収されてそこからの反射光はごく微量である。スリットは被処理体Wからの光又は多重反射された光を検出器に案内する。
【0062】
検出器は、図示しない結像レンズ、Siホトセル、増幅回路を備え、結像レンズに入射した光を電圧、即ち、後述の放射強度E1(T)、E2(T)を表す電気信号に変換して制御部300に送る。制御部300はCPU及びメモリを備えており、後述する放射強度E1(T)、E2(T)を基に被処理体Wの放射率蜍yび基板温度Tを算出する。なお、この演算は放射温度計200内の図示しない演算部が行ってもよい。
【0063】
より詳細には、スリットを通過した光はレンズにより集光され、光ファイバにより検出器に伝達される。高反射率面と低反射率面における放射強度(又は輝度)はそれぞれ以下の数式2及び4で示される。
【0064】
【数2】
【0065】
ここで、E1(T)は検出器によって求められた温度Tにおける高反射率面の放射強度、Rは高反射率面の実効反射率、蛯ヘ被処理体Wの放射率、EBB(T)は温度Tにおける黒体の放射強度である。数式2は、以下の数式3より導かれる。ここで、被処理体Wにおける熱放射の透過がないとしている。
【0066】
【数3】
【0067】
【数4】
【0068】
ここで、E2(T)は検出器によって求められた温度Tにおける低反射率面の測定された放射強度である。数式4はプランクの式から導かれる。数式2及び4から、放射率蛯ヘ以下の数式5で表される。
【0069】
【数5】
【0070】
一般に、黒体から放射される電磁波の放射発散度の分光密度はプランクの式で与えられ、放射温度計200が黒体を計測する場合には計測される特定波長領域の黒体の温度Tと計測される放射強度EBB(T)との関係は放射温度計200の光学系等によって決まる予め求められている定数A、B、Cを用いて次式で表示することができる。
【0071】
【数6】
【0072】
【数7】
【0073】
ここで、C2は、放射の第2定数である。
【0074】
検出器又は制御部は、上述の数式5と数式2又は4によって放射強度EBB(T)を求めることができるのでこれを数式7に代入して温度Tを求めることができる。いずれにしろ制御部300は被処理体Wの温度Tを得ることができる。
【0075】
制御部300は内部にCPU及びメモリを備え、被処理体Wの温度Tを認識してランプドライバ310を制御することによってランプ130の出力をフィードバック制御する。また、制御部300は、後述するように、モータドライバ320に所定のタイミングで駆動信号を送って被処理体Wの回転速度を制御する。
【0076】
ガス導入部180は、例えば、図示しないガス源、流量調節バルブ、マスフローコントローラ、ガス供給ノズル及びこれらを接続するガス供給路を含み、熱処理に使用されるガスを処理室110に導入する。なお、本実施例ではガス導入部180は処理室110の側壁112に設けられて処理室110の側部から導入されているが、その位置は限定されず、例えば、シャワーヘッドとして構成されて処理室110の上部から処理ガスを導入してもよい。
【0077】
アニールであればガス源はN2、Arなど、酸化処理であればO2、H2、H2O、NO2、窒化処理であればN2、NH3など、成膜処理であればNH3、SiH2Cl2やSiH4などを使用するが、処理ガスはこれらに限定されないことはいうまでもない。マスフローコントローラはガスの流量を制御し、例えば、ブリッジ回路、増幅回路、コンパレータ制御回路、流量調節バルブ等を有し、ガスの流れに伴う上流から下流への熱移動を検出することによって流量測定して流量調節バルブを制御する。ガス供給路は、例えば、シームレスパイプを使用したり、接続部に食い込み継ぎ手やメタルガスケット継ぎ手を使用したりして供給ガスへの配管からの不純物の混入が防止している。また、配管内部の汚れや腐食に起因するダストパーティクルを防止するために配管は耐食性材料から構成されるか、配管内部がPTFE(テフロン)、PFA、ポリイミド、PBIその他の絶縁材料により絶縁加工されたり、電解研磨処理がなされたり、更には、ダストパーティクル捕捉フィルタを備えたりしている。
【0078】
排気部190は、本実施例ではガス導入部180と略水平に設けられているが、その位置及び数は限定されない。排気部190には所望の排気ポンプ(ターボ分子ポンプ、スパッターイオンポンプ、ゲッターポンプ、ソープションポンプ、クライオポンプなど)が圧力調整バルブと共に接続される。なお、本実施例では処理室110は減圧環境に維持されるが、本発明は減圧環境を必ずしも必須の構成要素とするものではなく、例えば、133Pa乃至大気圧の範囲で適用可能である。排気部190はヘリウムガスを次の熱処理前までに排気する機能も有する。
【0079】
以下、被処理体Wの回転機構について図1を参照して説明する。集積回路の各素子の電気的特性や製品の歩留まり等を高く維持するためには被処理体Wの表面全体に亘ってより均一に熱処理が行われることが要求される。被処理体W上の温度分布が不均一であれば、例えば、成膜処理における膜厚が不均一になったり、熱応力によりシリコン結晶中に滑りを発生したりするなど、RTP装置100は高品質の熱処理を提供することができない。被処理体W上の不均一な温度分布はランプ130の不均一な照度分布に起因する場合もあるし、ガス導入部180付近において導入される処理ガスが被処理体Wの表面から熱を奪うことに起因する場合もある。回転機構はウェハを回転させて被処理体Wがランプ130により均一に加熱されることを可能にする。
【0080】
被処理体Wの回転機構は、サポートリング150と、リング状の永久磁石170と、リング状のSUSなどの磁性体172と、モータドライバ320と、モータ330とを有する。
【0081】
サポートリング150は、耐熱性に優れたセラミックス、例えば、SiCなどから構成された円形リング形状を有する。サポートリング150は被処理体Wの載置台として機能し、中空円部において断面L字状に周方向に沿ってリング状の切り欠きを有する。かかる切り欠き半径は被処理体Wの半径よりも小さく設計されているのでサポートリング150は切り欠きにおいて被処理体W(の裏面周縁部)を保持することができる。必要があれば、サポートリング150は被処理体Wを固定する静電チャックやクランプ機構などを有してもよい。サポートリング150は、被処理体Wの端部からの放熱による均熱の悪化を防止する。
【0082】
サポートリング150は、その端部において支持部152に接続されている。必要があれば、サポートリング150と支持部152との間には石英ガラスなどの断熱部材が挿入されて、後述する磁性体172などを熱的に保護する。本実施例の支持部152は中空円筒形状の不透明な石英リング部材として構成されている。ベアリング160は支持部152及び処理室110の内壁112に固定されており、処理室110内の減圧環境を維持したまま支持部152の回転を可能にする。支持部152の先端には磁性体172が設けられている。
【0083】
同心円的に配置されたリング状の永久磁石170と磁性体172は磁気結合されており、永久磁石170はモータ330により回転駆動される。モータ330はモータドライバ320により駆動され、モータドライバ320は制御部300によって制御される。
【0084】
この結果、永久磁石170が回転すると磁気結合された磁性体172が支持部152と共に回転し、サポートリング150と被処理体Wが回転する。回転速度は、本実施例では例示的に90RPMであるが、実際には、被処理体Wに均一な温度分布をもたらすように、かつ、処理室110内でのガスの乱流や被処理体W周辺の風切り効果をもたらさないように、被処理体Wの材質や大きさ、処理ガスの種類や温度などに応じて決定されることになるであろう。磁石170と磁性体172は磁気結合されていれば逆でもよいし両方とも磁石でもよい。
【0085】
次に、RTP装置100の動作について説明する。図示しないクラスターツールなどの搬送アームが被処理体Wを図示しないゲートバルブを介して処理室110に搬入する。被処理体Wを支持した搬送アームがサポートリング150の上部に到着すると、図示しないリフタピン昇降系がサポートリング150から(例えば、3本の)図示しないリフタピンを突出させて被処理体Wを支持する。この結果、被処理体Wの支持は、搬送アームからリフタピンに移行するので、搬送アームはゲートバルブより帰還させる。その後、ゲートバルブは閉口される。搬送アームはその後図示しないホームポジションに移動してもよい。
【0086】
一方、リフタピン昇降系は、その後、図示しないリフタピンをサポートリング150の中に戻し、これによって被処理体Wをサポートリング150の所定の位置に配置する。リフタピン昇降系は図示しないベローズを使用することができ、これにより昇降動作中に処理室110の減圧環境を維持すると共に処理室102内の雰囲気が外部に流出するのを防止する。
【0087】
その後、制御部300はランプドライバ310を制御し、ランプ130を駆動するように命令する。これに応答して、ランプドライバ310はランプ300を駆動し、ランプ130は被処理体Wを、例えば、約800℃まで加熱する。ランプ130から放射された熱線は石英ウインドウ120を介して処理空間にある被処理体Wの上面に照射されて被処理体Wを、例えば、800℃へ200℃/sの加熱速度で高速昇温する。一般に被処理体Wの周辺部はその中心側と比較して放熱量が多くなる傾向があるが、本実施例のランプ130は同心円状に配置して領域毎の電力制御も可能であるので高い指向性と温度制御能力を提供する。加熱と同時又はその前後に、排気部190が処理室110の圧力を減圧環境に維持する。
【0088】
更に、制御部300は温度制御機構を制御し、ランプ130を冷却する。制御部300は図示しない温度計の情報によりフィードバック制御を行い、封止部143cが250乃至350℃になるように冷却管148aの温度を制御する。更に、発光部134も同様にフィードバック制御を行い、発光部134が800乃至900℃になるように冷却管148bの温度を制御する。かかる制御は、ランプ130の電極部132の電極133を構成するモリブデンの酸化を防止する。また、ランプ130の発光部134をハロゲンサイクル内で制御する。この結果、ランプ130は破損の原因となりうる要素が減少され、ランプ130の長寿命化を達成できる。
【0089】
同時に、制御部300はモータドライバ320を制御し、モータ330を駆動するように命令する。これに応答して、モータドライバ320はモータ330を駆動し、モータ330はリング状磁石170を回転させる。この結果、支持部152(又は152A)が回転し、被処理体Wがサポートリング150と共に回転する。被処理体Wが回転するのでその面内の温度は熱処理期間中に均一に維持される。
【0090】
被処理体Wの温度は放射温度計200により測定されて、制御部300はその測定結果に基づいてランプドライバ310をフィードバック制御する。被処理体Wは回転しているためにその表面の温度分布は均一であることが期待されるが、必要があれば、放射温度計200は、被処理体Wの温度を複数箇所(例えば、その中央と端部)測定することができ、放射温度計200が被処理体W上の温度分布が不均一であると測定すれば、制御部300は被処理体W上の特定の領域のランプ130の出力を変更するようにランプドライバ310に命令することもできる。
【0091】
次いで、図示しないガス導入部から流量制御された処理ガスが処理室110に導入される。所定の熱処理(例えば、10秒間)が終了すると制御部300はランプドライバ310を制御してランプ130の加熱を停止するように命令する。これに応答して、ランプドライバ310はランプ130の駆動を停止する。冷却速度は、例えば、200℃/sである。
【0092】
熱処理後に被処理体Wは上述したのと逆の手順によりゲートバルブから処理室110の外へクラスターツールの搬送アームにより導出される。次いで、必要があれば、搬送アームは被処理体Wを次段の装置(成膜装置など)に搬送する。
【0093】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0094】
【発明の効果】
本発明の例示的一態様であるランプ及び熱処理装置によれば、被処理体への照射効率を従来よりも向上することができるので高速昇温を低消費電力で達成することが出来る。被処理体の高速昇温を従来と比較しても効果的に行うことが可能である。また、同様に、ランプは被処理体を従来と比較しても均一に加熱することが可能となる。即ち、かかるランプ130を使用した熱処理を施すことは、高品質な処理を施した被処理体を提供することが可能となる。また、リフレクタ等の指向性を得るための反射手段を加熱部が必要としないため、熱処理装置は部品点数を減少することが可能である。
【0095】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的一態様としての熱処理装置の概略断面図である。
【図2】 図1に示す加熱部の概略底面図である。
【図3】 図2に示す加熱部の一部を示す拡大断面図である。
【図4】 図1に示すランプの概略断面図である。
【図5】 図4に示すランプの概略底面図である。
【図6】 図4に示すランプの面及びその近傍を示す拡大図である。
【図7】 図4に示すランプのフィラメントのコイルの回路構成を示すブロック図である。
【図8】 図4に示すランプ130のフィラメント137のコイル部分の別の接続構成を示す概略図である。
【図9】 図3に示すランプの面及びその近傍を示す概略断面図である。
【図10】 図4に示すランプの変形例であるランプの面及びその近傍を示す拡大断面である。
【図11】 従来のランプ形状を示す概略断面図である。
【符号の説明】
100 熱処理装置
110 処理室
120 ウインドウ
121 プレート
124 補強材
125 冷却管
130 ランプ
132 電極部
134 発光部
137 フィラメント
138 面
140 加熱部
145 ランプ保持部
150 サポートリング
160 ベアリング
170 永久磁石
180 ガス導入部
190 排気部
200 放射温度計
300 制御部
310 ランプドライバ
Claims (7)
- 被処理体に熱源を用いて所定の熱処理を行う熱処理装置の当該熱源に適用可能なランプであって、
電力を供給される電極部と、
前記電極部に接続される一対の第1のフィラメントと、当該第1のフィラメントより細い径を有し、前記一対の第1のフィラメントに接続される第2のフィラメントから構成されるフィラメントとを有し、
前記第2のフィラメントは前記被処理体に対して面を形成し、
前記面は前記被処理体から遠ざかる方向に凸となるランプ。 - 被処理体に熱源を用いて所定の熱処理を行う熱処理装置の当該熱源に適用可能なランプであって、
電力を供給される電極部と、
前記電極部に接続される一対の第1のフィラメントと、当該第1のフィラメントより細い径を有し、前記一対の第1のフィラメントに接続される第2のフィラメントから構成されるフィラメントとを有し、
前記第2のフィラメントは前記被処理体に対して面を形成し、
前記ランプは前記第2のフィラメントが形成する前記面を介し前記被処理体と対向する側に、当該面と略同一の形状であって光を遮蔽及び放射する遮蔽部を有するランプ。 - 被処理体に熱源を用いて所定の熱処理を行う熱処理装置の当該熱源に適用可能なランプであって、
電力を供給される電極部と、
前記電極部に接続される一対の第1のフィラメントと、当該第1のフィラメントより細い径を有し、前記一対の第1のフィラメントに接続される第2のフィラメントから構成されるフィラメントとを有し、
前記第2のフィラメントは前記被処理体に対して面を形成し、
前記第2のフィラメントの形成する前記面の前記被処理体と対面する側を第1の領域及び当該面の前記第1の領域を介して前記被処理体と対向する側を第2の領域としたとき、前記第1の領域は前記第2の領域よりも低い仕事関数を有するランプ。 - 前記第1の領域は前記フィラメントより仕事関数の低い物質より構成される被膜を有する請求項3記載のランプ。
- 前記フィラメントはタングステンである場合、前記被膜はトリウムである請求項4記載のランプ。
- 前記フィラメントはプラチナ、コネル合金、タングステン、及びニッケルのいずれかである場合、前記被膜は酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化カルシウムからなるグループから選択される請求項4記載のランプ。
- 被処理体を加熱する熱源としての複数のランプを有する熱処理装置であって、
前記ランプは、請求項1〜6のいずれか1項に記載されたランプである熱処理装置。
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