JP3417481B2 - フェロセン噴射システム - Google Patents

フェロセン噴射システム

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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、全体として、内燃エンジンに関する。更に
特定的には、本発明は燃料、潤滑剤、及び添加剤に関す
る。本発明の別の特徴は、全体として、燃焼に関し、更
に詳細には、燃焼プロセス即ちバーナーの作動に関し、
特に火炎改質添加剤の供給に関する。特定的には、固
体、液体、又は気体の燃料を使用する器具の燃焼を改善
するための、又は空気又は酸素を使用する任意の燃焼プ
ロセスを改善するためのフェロセン(ferrocene)噴射
システムを開示する。
背景技術 フェロセンとしても周知のジシクロペンタジエニル鉄
は、燃焼の質を改善するための燃料添加剤として使用し
た場合、汚染エミッション(汚染放出物)を減少し、エ
ンジン、ボイラー、及びタービンを含む燃料燃焼システ
ムの効率を向上させる効力がある。例えば、ペダーセン
に賦与された米国特許第2,867,516号には、フェロセン
が蒸気相の燃焼助剤として、気体状炭化水素燃料の添加
物として、又は燃焼を支持する上で使用される空気又は
酸素への添加物として使用できるということが開示され
ている。ペダーセンの特許によれば、加熱した燃料、空
気、又は酸素をフェロセン結晶の床に通し、フェロセン
を気化してこれを混合気に同伴することができる。この
種の昇華器は、フェロセン及び燃料を1:20乃至1:2000と
いった所定の比率(20重量部乃至2000重量部の燃料に対
してフェロセン1重量部)で供給しようとするものであ
る。上掲の特許には、フェロセンを適当な濃度で供給す
ると、燃焼プロセスの質が改善され、その結果として燃
焼生成物がきれいになると開示されている。
フェロセンの別の周知の用途は、エンジンコンディシ
ョナ(調整剤)として役立つ燃料添加剤としての用途で
ある。クラックロイアーに賦与された米国特許第4,389,
220号には、結果的に汚染放出物を減少し燃料燃焼効率
を向上させるディーゼルエンジンの二段調整法が開示さ
れている。最初に20ppm乃至30ppmの大量のフェロセンを
ディーゼル燃料に投入することによって燃焼室からカー
ボンの付着を無くし、触媒酸化鉄の層を燃焼表面上に付
着させる。その後、10ppm乃至15ppmの少量のフェロセン
を投入することによって酸化鉄コーティングを維持す
る。最初の高濃度のフェロセンをディーゼル燃料中に維
持することは望ましくない。これは、有害な燃焼への変
化が起こり、触媒酸化鉄の壁コーティングの有利な効果
を最少にする又は無くすためである。従って、フェロセ
ンを燃料に加えるだけでは、送出システムとして完全に
満足のいくものではない。
更に、フェロセンを燃料に添加すると、ガソリンのオ
クタン価が高くなるということが知られている。これに
加えて、フェロセンは、特定の排気エミッションを減少
し、ガソリン自動車の燃費を向上させることが知られて
いる。1990年のSAE技術文献集の書類番号第900154号で
ある。シャン,K.P.、グッタン,H.J.、プレウス,A.W.及
びシャドリック,Kの「触媒装着車の排気エミッション及
び燃費に及ぼされるガソリン添加剤としてのフェロセン
の効果」を参照されたい。
フェロセンは、代表的には、液体燃料に溶解されてい
るが、エンジンの燃焼室に空気流で他の触媒燃焼助剤を
送出するシステムが考案されている。例えば、クラウス
に賦与された米国特許第5,113,804号には、プラチナ化
合物を含む固相触媒を取り扱うためのシステムが開示さ
れている。メタリング(metering;計量)された量の化
合物を加熱したプレート上に機械的に置き、ここで昇華
させて燃焼空気流に加える。計量装置は、燃料消費速度
又は特定の化合物の燃焼プロセスからのエミッション速
度といった種々のパラメータに反応する。このシステム
によって適切な濃度の触媒を加えると、炭化水素の排気
エミッションが減少し、エンジンの排気に軽く色を付け
る。
図示のように、フェロセン又は他の触媒を燃焼混合物
中に適正な比率で供給し、エミッションを減少しエンジ
ンを調整することにかなりの努力が払われてきた。燃焼
器具に適用可能な汚染制御必要条件を高めると、フェロ
センを効果的な量で供給するための簡単で信頼性のある
方法及び装置を提供することが望ましい。例えば、液体
フェロセン溶液をエンジンの燃焼システムに噴射するこ
とが望ましい。しかしながら、溶剤中でのフェロセンの
溶解度は、約10重量%に限定されている。このように溶
解度が限定されているため、長期に亘って噴射するのに
十分大きなフェロセン溶液リザーバを自動車に設けるこ
とは困難である。同様に、単一の濃度が全ての場合にお
いて正しい訳ではないため、ガソリン又はディーゼル燃
料にフェロセンを直接溶解することは完全に満足のいく
方法ではない。更に、燃料タンクを満タンにする度毎に
処理を加えることは困難であり煩わしい。
従って、フェロセンをエンジンに燃料又は潤滑油への
添加剤としてでなく供給するための方法及び装置を提供
することが望ましい。
同様に、プロセスを調整するための高価で複雑なセン
サ等の燃焼監視器具を必要とせずに適当な量のフェロセ
ンを供給するための方法及び装置を提供することが望ま
しい。更に、有効性を向上させるような方法でフェロセ
ンを燃焼システムに供給するための方法及び装置を提供
することが望ましい。
以上の目的及び他の目的を達成するため、及び本明細
書中に具体化し且つおおまかに説明した本発明の目的に
よる本発明の方法及び装置は以下からなる。
発明の開示 本発明によれば、流入空気流を持つ種類の燃焼装置に
フェロセンを供給するための装置において、容器が固相
フェロセンが入ったリザーバを構成し、加熱手段がフェ
ロセンの再現性のある蒸気圧をリザーバ内に発生させる
のに十分な所定の高温にリザーバを維持し、連結手段が
流れオリフィスを構成し、この流れオリフィスを通して
フェロセン蒸気を少なくとも拡散によって供給すること
を特徴とする、装置が提供される。
この発明によって得られる利点は、フェロセン蒸気を
エンジン、ボイラー、又はタービンのような燃焼装置の
流入空気流に供給するようになっているということであ
る。
本発明の更に詳細な特徴は、フェロセンを供給するた
めの装置を流入空気流を持つ燃焼装置と組み合わせて使
用するということであり、流れオリフィスは、リザーバ
と燃焼装置の流入空気流との間に配置され、流れオリフ
ィスは、燃焼装置の平均の燃料消費量(fuel throughp
ut)に対して平均のフェロセン投入量を供給するような
大きさになっており、フェロセン蒸気を空気流内に計量
供給する。
詳細には、本発明のこの特徴の利点は、このような装
置が受動的であり、それにも関わらず、フェロセン蒸気
を燃焼装置の平均燃料消費量に対して平均的な投入量で
供給できるということである。
更に別の利点は、こうした装置は、フェロセンを主に
対流及び拡散計量供給技術によって流れオリフィスを通
して供給するということである。このようなオリフィス
は、対流輸送機構の変化に従って送出速度を変化させる
ことができるが、高度なセンサや制御装置を必要としな
い。
本発明の別の特徴によれば、障壁が容器を第1及び第
2のリザーバに分け、前記連結手段が、使用中に各リザ
ーバを燃焼装置の吸気システムに連結する別々のオリフ
ィスを構成する。
本発明のこの特徴の利点は、最初に比較的大量のフェ
ロセン蒸気を投入し、次いで比較的少量を送出すること
によってエンジンの調子を維持するフェロセン噴射器を
提供するということである。
本発明の別の利点は、フェロセンを流入空気流を持つ
燃焼装置の燃焼ゾーンにフェロセンを送出するための受
動的な方法を提供することである。先ず最初に、所定量
の固相フェロセンが入ったリザーバを提供する。このリ
ザーバを、特定の再現性のあるフェロセン蒸気圧を発生
する所定温度に維持する。蒸気をリザーバと燃焼装置の
流入空気流との間の燃料オリフィスで計量供給する。オ
リフィスは、燃焼装置の平均燃料消費量に対して平均的
なフェロセン投入量を供給する。
本明細書に組み込んだ、本明細書の一部を構成する添
付図面は、本発明の好ましい実施例を例示し、以下の説
明とともに、本発明の原理を説明するのに役立つ。
図面の簡単な説明 第1図は、噴射システムの第1実施例を示す断面図で
ある。
第2図は、噴射システムの第2実施例を示す断面図で
ある。
第3図は、第2図の噴射器の平面図である。
第4図は、流れオリフィスを備えたカバープレートの
平面図である。
第5図は、噴射システムの第3実施例を示す断面図で
ある。
実施例 本発明は、エンジン、ボイラー、及びタービンのよう
な燃焼システムと組み合わせて使用するのに適したフェ
ロセン噴射システム及びその作動方法に関する。ジシク
ロペンタジエニル鉄としても周知のフェロセンは、特に
燃料添加剤として、燃焼システムの効率を高める。本発
明の新たな装置及び方法は、フェロセンを簡単な方法で
供給することによってこの化合物の周知の性質を改善
し、性能を思いがけない程に改善する。
本発明は、その一部が、フェロセンを燃料と混合する
のでなく、フェロセンを蒸気の状態で吸気流と混合した
場合に、フェロセンが燃焼コンディショナ(調整剤)と
して改善された態様で機能するという発見に基づいてい
る。更に、フェロセンは、触媒酸化鉄コーティングを燃
焼ゾーンの表面上に形成するとき、長期間に亘って改善
された態様で機能する。かくして、本発明は、燃料の流
れ又は燃焼速度の瞬間的変化に応じてフェロセンの供給
量を変化させる必要がないという理論に基づいている。
その代わりにフェロセンは、エンジンの平均燃料消費量
に基づいた平均的な投入量で長期間に亘って供給でき
る。かくして、本発明は、複雑な制御機構を必要としな
いため、エンジンにフェロセンを供給するための完全に
受動的な装置及び方法の性能を改善する。
フェロセンを火炎に送出する方法は、燃焼触媒として
のその有効性に強く影響するということが分かってい
る。例えば、ベンゼンのような100%芳香族燃料にフェ
ロセンを直接加えると、このように処理したベンゼンを
灯心型の火炎で燃焼させた場合の粒状エミッションの減
少はかろうじてわかる程度である。別の例において、フ
ェロセン粉をバブラーからノズルまで延びる水平チュー
ブ内に置くことかできる。バブラーを通過した空気はベ
ンゼンで飽和しており、次いで、チューブを通ってノズ
ルに差し向けられ、ここで空気/ベンゼン飽和混合物に
点火される。この火炎は、ベンゼンで飽和した空気流中
のフェロセンの結晶が室温に維持されており、空気/燃
料混合物中の有効フェロセン濃度が低い限り、大量の黒
煙を発生しながら燃える。しかしながら、ブンゼンバー
ナーをチューブ内のフェロセン結晶の下に置いて空気/
燃料混合物中へのフェロセンの気化速度を高めると、火
炎は触媒作用により改質され、全く煙が出ない。これら
の例により、フェロセンは、燃料と予め混合するのでな
く、燃料燃焼環境内の空気と予め混合した場合に更に効
果的な燃焼触媒であるということがわかる。この発見
は、新たなフェロセン噴射器及びフェロセン噴射方法の
可能化原理の一つである。
第2の原理は、フェロセンが500℃までは熱及び酸化
に対して安定しているということである。更に、フェロ
センは、以下の二つの等式によって説明する純成分蒸気
圧を呈する。
固体について:Log P(mm Hg)=10.27−3680/T(゜K) 液体について:Log P(mm Hg)=7.615−2470/T(゜K) 従って、フェロセンは、固体フェロセンが入ったリザ
ーバを比較的一定の高い温度に維持するだけで、昇華に
より空気流に簡単に加えることができるという点で、有
機金属材料のうちでも独特の化合物である。これによっ
て、リザーバ内でのフェロセン濃度が一定になり、これ
によって、蒸気相のフェロセンを空気流に計量供給する
のに熱拡散及び空気流の対流を組み合わせて使用でき
る。これは、新たなフェロセン噴射器及び方法の第2の
根源的な原理である。
添付図面のうち第1図は、本発明の方法に従ってエン
ジンの吸気空気流にフェロセンを送出するために開発さ
れた噴射装置10を示す。噴射器10の本体は、カップ又は
同様の容器12であり、その中に構成されたリザーバ内に
所定量の固相フェロセン14が入っている。フェロセンの
好ましい形態は粉体、結晶、固体、又は溶融体を固化し
たものである。フェロセンの純度は高くてもよいし低く
てもよい。容積の効率のため、フェロセンの純度は最少
でも95%以上であるのが好ましい。しかしながら、純度
の低いフェロセンでも、気化するとフェロセンリザーバ
内に同じ分圧を発生するため、これよりも。かに低い純
度を、性能を損なうことなく使用できる。
容器12には、リザーバ内のフェロセンの蒸気圧を特定
の再現性のある値にするのに十分高い温度にリザーバを
維持するため、加熱手段が設けられている。特定の再現
性のある蒸気圧は、温度の関数として得られる。従っ
て、特定の再現性のある蒸気圧を発生するため、フェロ
センを周囲温度よりも高い所定温度に維持しなければな
らない。一例として、エンジンのクーラント又はエンジ
ンの潤滑オイル等の高温の液体を入れてこれを収容する
ようになった、リザーバの側部及び底部を取り囲むジャ
ケット16に容器を装着することができる。高温の流体
は、容器12内に構成された、フェロセンを収容するリザ
ーバ18の温度を適度に一定に維持する。特定的には、エ
ンジンのクーラントは、大抵の場合、リザーバを加熱す
るための望ましい温度範囲である約76.7℃乃至93.3℃
(約170゜F乃至200゜F)まで加熱される。エンジンオイ
ルは、これよりも幾分高温である。しかしながら、エン
ジン流体は、代表的には、フェロセンの融点である173
℃(343゜F)以下の温度で作動する。流体入口20及び出
口22により、エンジンが作動している限り、液体をジャ
ケットと液体との間で常に循環できる。高温及び高温流
体に関し、37.8℃(100゜F)以上のように周囲温度以
上、好ましくは約76.7℃乃至93.3℃(約170゜F乃至200
゜F)及びそれ以上であるが、500℃の分解点以下であ
り、好ましくはフェロセンの沸点249℃(480゜F)以下
の温度に関するということは理解されよう。
リザーバ18は、適切な大きさの臨界流れオリフィス24
を通してエンジンの吸気システムに直接連結されてい
る。蒸気相のフェロセンをエンジンに送出し即ち噴射す
るための計量供給プロセスは、拡散機構と対流機構の組
み合わせで決まる。拡散機構は、オリフィスのリザーバ
側でのフェロセン蒸気の濃度を維持する。連結された拡
散/対流機構は、吸気流に直接露呈されたプレート24の
計量供給オリフィスを通して作動し、フェロセンで飽和
したリザーバの蒸気から吸気流のフェロセンを含まない
バックグラウンド空気まで輸送することによって機能す
る。対流輸送機構は、噴射器の外側にある流入流内の空
気流対流流れと相互作用することによって作動する。か
くして、オリフィス24の大きさは、対流輸送機構と拡散
輸送機構の組み合わせを前提として定められている。フ
ェロセンの主な効力が燃料の燃焼プロセスを変化させる
ことであるため、エンジンの平均燃料消費量に対するフ
ェロセンの平均投入量を計算でき、噴射器の拡散/対流
オリフィス24の大きさを定めるための基礎として使用で
きる。この受動的システムでは、この他の制御機構を必
要としない。
対流/拡散オリフィスは、容器12の頂部を閉鎖する別
体のプレート26に形成できる。適当なクランプ28がプレ
ートを所定位置に保持する。更に、O−リングシール30
がプレートと容器本体との間に配置されている。
噴射器10は、エンジンの吸気システムに連結されてい
る。この連結は、この目的に適した手段で行われる。連
結は、リザーバがフェロセン蒸気をプレートを通して少
なくとも拡散によって空気流に供給できるように、プレ
ート26を吸気流中に配置することによって行われる。か
くして、噴射器のプレート26を吸気通路即ちダクト32の
壁に配置することによって簡単に連結できる。一般的に
は、この連結の好ましい位置は、空気フィルタの後方で
あるが、ターボが設けられている場合にはターボの前で
ある。かくして、連結手段は、少なくとも拡散によって
フェロセン蒸気を計量供給する流れオリフィスを構成す
る。対流による計量供給の程度は、吸気システムの物理
的構造及び吸気システム内のオリフィスの位置で決ま
る。かくして、質量輸送システムで対流が重要である場
合には、特定の吸気システムの性質がわかるまでは、そ
の効果は完全にはわからない。
好ましい容器12は、固体相のフェロセンを一つの側を
除く全ての側上に封入するリザーバを構成する。かくし
て、連結手段即ちカバープレート26は、リザーバの単一
の側上に流れオリフィス24を残してリザーバ18を閉鎖す
る。この計量供給技術は、流入流からのガスが通り過ぎ
ることを必要とする当該技術分野で従来周知の昇華器を
使用した場合よりも大きな利点を提供する。更に、昇華
器では、代表的には、フェロセンの表面積を制御するこ
とが重要であり、これには特別の困難性があり、フェロ
センの有用な物理的形態をペレット状に制限する。しか
しながら、本発明では、主な利点は、フェロセン床即ち
リザーバを全ての作動相中に一定温度に維持できるとい
うことである。例えば、本発明の噴射器には、結晶、ペ
レット、スティック、又はリザーバ内で溶融状態から形
成された固化した塊即ちブロックであるのがよい。フェ
ロセン源の可変であり且つ制御不能の表面積を補償する
必要がない。リザーバ容積を効率的に使用するという見
地から見ると、中実の塊を使用するのが非常に望まし
い。更に、昇華器を使用する場合には、これを通過する
空気、燃料即ち原動ガス(motive gas)の温度を制御
する必要があるが、ここでは、フェロセン床を通過する
空気、燃料即ち原動ガスの温度を制御する必要がない。
本発明は、拡散/対流質量輸送機構の対流成分のため、
流入空気流の増大時にフェロセンリザーバ18のカバープ
レート26の穴24を通るフェロセンの輸送量を増大させる
ことができる。かくして、この噴射器は、複雑なコンピ
ュータ制御装置及び流れセンサを必要としない真のフェ
ロセン計量供給装置である。
第1図に示す噴射器10の実施例は極めて簡単であるけ
れども、試験によれば、これが有効であることが示され
ている。この噴射器の多くの変形例が可能であり、第2
図、第3図、及び第4図の実施例には、追加の特徴の多
くの例が組み込んである。これらの実施例の幾つか又は
全てを第1図の実施例と選択的に組み合わせることがで
きる。
第2図、第3図、及び第4図の実施例によれば、噴射
器の容器即ちカップ12は、噴射器10が、1983年6月21日
に賦与された米国特許第4,389,220号の開示によって当
該技術分野で周知のように、調整節機能及び維持機能の
両機能を果たすことができるように、二つのリザーバを
構成するように形成されている。容器の一部は、容器の
外側壁を構成する第1円筒壁34及び第1環状リザーバ36
が形成する。第1壁34よりも小径の第2円筒壁38が第1
壁と同心に配置されている。この第2壁は、第2中央リ
ザーバ40の外側壁を構成する。二つの円筒壁は、第1リ
ザーバ内のフェロセンが第1リザーバの頂部に実質的に
開放された状態で露呈されるように、二つの壁間の領域
のほんの小さな部分を占有する半径方向ウェブ42で連結
され且つ間隔を隔てられた関係に維持される。
容器12の底面は第1ベース44で閉鎖されている。この
ベースは中央開口部を有するのがよく、その結果、この
ベースは第1リザーバの底側だけを閉鎖する。上方に差
し向けられた環状フランジ即ちチューブ46がこのベース
の開口部の周囲に連結されており、第2リザーバ40に向
かって上方に延びている。第2ベース48が第2リザーバ
の底部を閉鎖する。第2ベースは、第2ベースに対して
容器の底面を閉鎖するチューブ46以外で第1ベースから
間隔が隔てられている。第2リザーバを第1リザーバ内
に入れ子をなして配置することによって、両リザーバの
温度を調節するための単一のサーモスタットと両リザー
バとを作動連通させることができる。
この実施例では、リザーバを高温に維持するための加
熱手段にはジャケット即ち外シェル50が含まれる。ジャ
ケットは、壁34よりも大径の円筒形の側壁52を含み、こ
の側壁は、ジャケット壁との間に空間を構成するように
壁34と同心になっている。更に、ジャケットは、底壁44
から間隔を隔てられたベース壁54を有し、この壁がシェ
ルを閉鎖する。しかしながら、底壁54には、流体又は導
線を通すのに適したアクセス開口部56及び58が設けられ
ている。かくして、リザーバは、エンジン流体で又はシ
ェル50と容器の側壁との間の空間に配置された電熱器60
で加熱できる。例えば、電熱器60は、シェル34の周りに
巻き付けた抵抗線からなる捲線コイルを持つ種類の電熱
器であるのがよい。電熱器の別の部分は、チューブ46内
に配置されたサーモスタット62であり、ここでは、サー
モスタットは、両リザーバと感知接触している。サーモ
スタットは、両リザーバ又はいずれかのリザーバの温度
を計測することによって、電熱器の作動を制御でき、一
定の又は変化させた温度を維持できる。電熱器を定温作
動させるには、エンジンの作動中に利用できる電源に導
線を接続するだけでよい。随意であるが、可変温度制御
を使用でき、これは、噴射器の性能を負荷に応じて良好
に制御するのが重要な場合に適当である。温度を上下さ
せると、これに対応してリザーバ内のフェロセン蒸気圧
が上下し、これによって、質量輸送機構が作動する。か
くして、例えば、第2リザーバを使用する代わりにリザ
ーバ温度を所定時間に亘って高くすることによってエン
ジンの調整を行うことができる。
第1図の実施例におけるのと同様に、容器の頂部即ち
開放面をエンジンの吸気システムに作動的に連結する。
この連結は、流体オリフィスを除いてリザーバの頂面を
閉鎖するカバープレート64によって行われる。カバープ
レートは、ねじ連結等で外シェルの頂縁に接合された保
持カラー66で所定位置に保持される。保持カラーは、容
器の頂面及びカバープレートの周囲部分を少なくとも部
分的に覆う。第2図、第3図、及び第4図の噴射器は極
めて小型であり、例えば、高さが3.175cm(1.25イン
チ)で直径が6.033cm(2.375インチ)である。第1環状
リザーバの容積は、約20.4ccであり、表面積が約6.258c
m2(0.97平方インチ)である。第2中央リザーバの容積
は約10.5ccであり、表面積が約8.065cm2(1.25平方イン
チ)である。噴射器が小型であるため、噴射器全体を通
路即ちダクト32内に配置することによって、この噴射器
とエンジン又は他の燃焼装置の流入空気流とを連結でき
る。
第2図、第3図、及び第4図の実施例のリザーバが壁
38のような障壁で分離されているため、カバープレート
は、各リザーバについて少なくとも一つの別の流体オリ
フィス68を構成する。オリフィス68の数及び大きさは、
各用途の必要に従って、及び拡散及び対流の作動特性に
従って変えることができる。
二つのリザーバ及び二つの計量供給システムを持つ第
2図、第3図、及び第4図の噴射器は、先ず最初に、初
期に第1リザーバ及び第2リザーバの組み合わせ等から
大量のフェロセンを供給することによってエンジンを調
整し、燃焼表面上に触媒コーティングを形成する。中央
リザーバが空になった後、大きい方の環状側リザーバか
ら比較的少量のフェロセンを長期に亘って供給し、形成
されたコーティングを維持する。代表的には、約50ppm
乃至200ppmのコンディショナ(調整剤)投入量を供給
し、これは、100ppmが好ましい。維持コーティングは、
遥かに低い濃度で供給され、約20ppmが好ましい。
拡散及び対流の両方がフェロセン蒸気の計量供給を行
うため、流れオリフィスが所望の投入量を送出するのに
適正な大きさであるかどうかは、経験によって決定する
のがよい。拡散輸送は、25ppmを計量供給するのに必要
な拡散オリフィスの全面積と他の作動パラメータとの間
に以下の関係が得られるように計算できる。
ここで、DFa,N2=空気(窒素)中でのフェロセンの拡
散係数であり、PN2=空気(窒素)の分圧であり、PT
=システムの全圧であり、T=フェロセンリザーバの温
度であり、v=マイル毎時で表した自動車の速度であ
り、Y=mpgであり、ΔZ=カバープレートの厚さであ
る。しかしながら、実際の作動では、拡散輸送の他に、
対流輸送から主な作用を受ける。一般的には対流環境の
詳細は噴射器を設置するまでわからない。このとき、一
般的には、流れオリフィスを拡散のみについて計算され
たように小型にするのが望ましい。
第5図を参照すると、受動的噴射器のリザーバ70がエ
ンジン又は他の燃焼装置の元々の設計に組み込んであ
り、これは、本発明の効果的で効率的な用途である。エ
ンジンブロック72の本体内にキャビティを構成するよう
にエンジンブロックを形成する。例えば、ブロックの元
々の鋳造中にキャビティを形成してもよいし、ドリル加
工を施すことによって後に形成してもよい。かくして、
ブロック自体が容器であり、キャビティをフェロセン溶
融体で満たす。フェロセン溶融体はそこで固化する。カ
バープレート74をキャビティの口部に押し込む等でキャ
ビティの頂部に設置する。カバープレートには一つ又は
それ以上の適当な大きさのオリフィス76が形成されてお
り、これらのオリフィスは、吸気ダクト78内の空気流に
露呈されており、これと連通している。吸気ダクト78
は、吸気マニホールドであるのがよい。
第5図の噴射システムが特に望ましい。これは、エン
ジンの通常の作動熱を伝達してリザーバの温度を上げる
のにエンジンブロックもまた役立ち、特別の電気的接続
又は流体連結を必要としないためである。リザーバ温度
は、エンジンの冷却システム用のサーモスタットによっ
て所望の一定の値に維持される。更に、噴射器が同じ設
計の全てのエンジンの所定位置に配置されているため、
この吸気システムの噴射器に適用できる対流流れの性質
をエンジン及び吸気システムの全線について予め正確に
決定できる。その結果、拡散機構及び対流機構を組み合
わせた全てのこのようなエンジンについてオリフィスの
大きさを適正に決定できる。
第5図の実施例をエンジンに適用したものとして説明
したが、同じ概念をボイラー及び他の燃焼器具にも適用
できる。例えば、リザーバを通常の作動中に所望の温度
に至ることが分かっているバーナーケーシングの任意の
箇所に形成できる。
以下の例は、噴射器の性能を例示する。
例 1 この例は、速度及び負荷が一定の状態での噴射器の性
能をエンジンについて評価する。ほぼ全て、高速道路
(espressway)運転にて定速度負荷試験を行った。
試験運転の開始時にオドメータ即ち距離計で計って37
km(23マイル)走行させた4.9リットルの燃料噴射式エ
ンジンを持つ1992年型キャデラックセダンデビルを使用
して噴射器の性能を説明する。米国コロラド州デンバー
のエリアで高速道路の速度(espressway speed)で試
験を行った。自動車の吸気系に噴射器を設置する前に、
自動車のベースラインの燃費を以下の通りに計測した。
段階Aの試験結果 移動距離 達成MPG 平均 309.066km(189.6マイル) 21.29 277.713km(172.6マイル) 20.50 20.59±0.67 284.793km(177.0マイル) 19.95 試作品の噴射器は、第2図、第3図、及び第4図に示
す噴射器と同様であり、内(中央)チャンバ上のプレー
トに各々2.38mm(3/32インチ)の10個の穴及びこの半分
の11.11mm(7/16インチ)の穴が設けられ、外チャンバ
上のプレートに各々2.78mm(7/64インチ)の10個の穴が
設けられている。噴射器をエンジンのエアクリーナのフ
ィルタの上にエンジンに繋がる清浄空気側に設置し、点
火スイッチが「オン」位置にあるときにだけ導線が電熱
器に12vを供給する12vの点火スイッチ導線に接続された
状態で自動車の性能を計測した。電熱器は、約76.67℃
乃至82.22℃(170゜F乃至180゜F)で作動する。MPGの結
果は以下の通りである。
段階Bの試験結果 移動距離 達成MPG 平均 183.587km(114.1マイル) 23.56 188.897km(117.4マイル) 24.51 23.75±0.69 203.378km(126.4マイル) 23.18 穴がなく、フェロセンの流れを遮断するカバープレー
トを設置する。電熱器は作動し続け、試験は続行され
る。
段階Cの試験結果 移動距離 達成MPG 平均 155.108km(96.4マイル) 21.95 112.308km(69.8マイル) 22.39 22.45±0.53 255.509km(158.8マイル) 23.0 後の二組み合わせの結果には顕著な差異は認められ
ず、エンジンの触媒コーティングが、フェロセンによる
燃費の向上に寄与することが確認される。
燃費の向上が、確かに予噴射期間中のフェロセンによ
る触媒コーティングによるということを確認するため、
2000rpmで無負荷作動中のエンジンの吸気系に少量の1,
1,1,トリクロロエチレンを30分に亘って加え、燃焼室内
の触媒コーティングを化学的に除去する。これは、燃焼
室内にHClを発生し、鉄触媒コーティングを不活性化す
る。次いで、中実のプレートが設置された噴射器が電気
システムに連結された自動車を二つ又はそれ以上の試験
ループに亘って走行させ、以下の結果を得る。
段階Dの試験結果 移動距離 達成MPG 平均 120.675km(75マイル) 19.90 119.871km(74.5マイル) 20.59 20.25±0.49 燃費が最初のベースラインの値に戻ってからは、燃費
の向上は、噴射器を使用することと直接的に関連してい
る。試験段階B中のフェロセンの投入量が42ppmである
場合には、この試験における拡散/対流オリフィスプレ
ートの形状によれば、内(中央)チャンバから1.475g加
えられ、外チャンバから2.60g加えられる。穴が設けら
れていないプレートが設置された段階C中にほんの0.1g
の重量変化が観察された。
例 2 この試験は、可変のエンジン速度及び負荷で噴射器の
性能を評価した。この試験は、大部分に亘って二車線
の、多くの街が立ち並ぶ、高速道路以外の道路で行われ
た。かくして、速度及び負荷が変化する状態で作動する
エンジンは加速及び減速を頻繁に繰り返す。試験の1つ
の目的は、噴射器が必ずしも瞬間的に応答する装置でな
くてもよいという理論の正確さを評価することである。
その代わりに、噴射器は、長期間に亘り平均的であると
いう要求に基づいてフェロセンをエンジンに供給するこ
とによって、非常に良好に作動しなければならない。
オドメータでまだ9.654km(6マイル)しか走行して
いない、例1で説明したのと実質的に同じ第2キャデラ
ックを第2の性能の説明に使用する。この試験につい
て、計量供給オリフィスの領域を、所望の25ppmが外チ
ャンバから連続的に投入されるように変化させる。直径
が2.778mm(7/64インチ)の9個の穴を使用することに
よって、外チャンバからの全面積を54.193×10-2cm
2(8.4×10-2平方インチ)まで大きくする。中央チャン
バは、0.96gのフェロセンを中央リザーバに入れ、直径
が2.778mm(7/64インチ)の14個の穴及び2.38mm(3/32
インチ)の大きさの3個の穴を使用することによってコ
ンディショナ(調整剤)投入を行うために使用される。
試験プロトコル(protocol)は、コロラド州デンバーと
イリノイ州スプリングフィールドとの間の高速36号線の
2.872km(1.785マイル)のループ上で行われたクロスオ
ーバーデザイン(cross over design)である。噴射
器を吸気部のエアフィルタの上の所定位置に置いた状態
で全試験を行った。導線は、時間の半分しか連結され
ず、最初の噴射器作動期間後にエンジンの調子を狂わせ
る化学薬品を使用してmpgを運転試験の戻り点即ちクロ
スオーバー点についてのベースラインに戻す。自動車を
約88.495km/h(毎時55マイル)の平均速度で作動させ
る。交通が許せば巡航制御装置を使用する。この結果を
以下に示す。
これらの結果を線形回帰モデルを使用して分析した。
MPG=24.9+2.6噴射器+0.49昼間−0.15温度 MPG、噴射器無し=19.1 MPG、噴射器有り=21.7 相関係数=0.557 有意性>95% 95%内の信頼レベルで、この例は、噴射器の使用中に
mpgが13.6%改善したことを示し、外チャンバからのフ
ェロセンの実際の投入量は24ppmである。
例1の結果と例2の結果とを比較すると、噴射器が予
想通りに作動することがわかる。例1と例2とは、主
に、二つの異なる種類の道路の運転パターンにおいて異
なっている。例1は、高速道路上での一定の高速作動を
提供するのに対し、例2は、平均速度が低く、停車と加
速を頻繁に繰り返す二車線ハイウェイ(highway)の運
転パターンを提供する。速度負荷曲線におけるこの大き
な相違にもかかわらず、フェロセン噴射システムは両例
について等しく有効であり、燃料の平均消費速度に対す
るフェロセンの平均添加速度が完全に有効であることを
確認する。
以上の説明は、本発明の原理の単なる例示であると考
えられる。更に、当業者が多くの変形及び変更を容易に
思いつくため、本発明を図示し且つ説明した構造及び作
動だけに限るのは望ましくなく、従って全ての適当な変
形及び等価物が以下の請求の範囲に定義された本発明の
範疇に含まれるものと考えられる。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流入空気流を持つ種類の燃焼装置にフェロ
    センを供給するための装置において、 容器が固相フェロセンが入ったリザーバを構成し、 加熱手段がフェロセンの再現性のある蒸気圧を前記リザ
    ーバ内に発生させるのに十分な所定の高温に前記リザー
    バを維持し、 連結手段が流れオリフィスを構成し、この流れオリフィ
    スを通してフェロセン蒸気を少なくとも拡散によって供
    給することを特徴とする、装置。
  2. 【請求項2】前記流れオリフィスは、前記リザーバと前
    記燃焼装置の前記流入空気流との間に配置され、前記流
    れオリフィスは、燃焼装置の平均燃料消費量に対して平
    均フェロセン投入量を供給するような大きさになってお
    り、フェロセン蒸気を前記空気流内に計量供給すること
    を特徴とする、流入空気流を持つ燃焼装置と組み合わさ
    れる請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記流れオリフィスは、フェロセン蒸気を
    拡散及び対流によって計量供給するような大きさになっ
    ていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装
    置。
  4. 【請求項4】前記リザーバは、固相フェロセンを一つの
    開放面を除く全ての側で包囲し、前記開放面は、カバー
    プレートによって閉鎖されており、 前記加熱手段は、前記開放面を除きリザーバを包囲する
    外シェルを有し、 保持カラーが前記外シェルの頂縁に連結され、前記リザ
    ーバの面及び前記カバープレートの周囲部分を少なくと
    も部分的に覆うことを特徴とする、請求項1又は2に記
    載の装置。
  5. 【請求項5】前記加熱手段は、前記容器に前記リザーバ
    の近くで設けられたジャケットであり、使用中に高温流
    体の循環供給を受け入れるための入口及び出口を有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記加熱手段は、電熱器、及びリザーバ温
    度を計測しこれに応じて前記電熱器の作動を制御するサ
    ーモスタットであることを特徴とする、請求項1又は2
    に記載の装置。
  7. 【請求項7】障壁が前記容器を第1及び第2のリザーバ
    に分け、前記連結手段は、使用中に各リザーバを燃焼装
    置の吸気システムに連結する別々のオリフィスを構成す
    ることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記第2リザーバは、前記第1リザーバと
    入れ子になっており、前記加熱手段は、両リザーバと感
    知接触した状態で配置されたサーモスタットを有するこ
    とを特徴とする、請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記容器はエンジンブロックであり、前記
    加熱手段が前記エンジンブロックの冷却システム内のサ
    ーモスタットであることを特徴とする、請求項1に記載
    の装置。
  10. 【請求項10】空気流入口ダクトが燃焼空気を前記燃焼
    装置に供給し、 前記流れオリフィスは、前記入口ダクト内に位置決めさ
    れ、前記空気流によって生ぜしめられた対流によってフ
    ェロセン蒸気を前記入口ダクト内に供給することを特徴
    とする、請求項1に記載の装置。
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