JP3417470B2 - 薄膜作製方法 - Google Patents

薄膜作製方法

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JP3417470B2 JP18961499A JP18961499A JP3417470B2 JP 3417470 B2 JP3417470 B2 JP 3417470B2 JP 18961499 A JP18961499 A JP 18961499A JP 18961499 A JP18961499 A JP 18961499A JP 3417470 B2 JP3417470 B2 JP 3417470B2
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敏明 松井
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株式会社木梨電機製作所
敏明 松井
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  • Drying Of Semiconductors (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波〜ミリ
波帯の高周波用薄膜回路部品、薄膜アンテナ装置等の電
磁波工学分野での各種機器部品、および計測機器部品等
の精密機器部品の製造時に適用される、基板上に精密形
状の薄膜を作製する際の薄膜作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現今の半導体産業の発展とともに進歩し
てきた薄膜作製技術は、各種の素材について多様な技術
が開発され実用化されている。近年新しく拡大しつつあ
るマイクロマシンニング技術応用の分野では、半導体産
業分野で培われた各種の薄膜作製技術上の蓄積が応用さ
れようとしている。薄膜作製技術において、最も基本的
な写真技術に基づくフォトリソグラフィ(写真触刻)技
術は長い歴史を持ち、各種のフォトレジスト材料の改良
・開発が進められ、その紫外光を用いたパターン露光技
術は、半導体産業のみならず多くの技術分野で広く利用
され、一般的な技術として普及している。
【0003】上記の写真触刻技術を利用する薄膜作製技
術は、その工程から、エッチング法とリフトオフ法との
二つに分類することができる。先ずエッチング法につい
て説明すると、エッチング法は、先ず薄膜材料を基板上
に形成し、しかる後にフォトレジスト材料を塗布し、紫
外光を用いたパターン露光を行い、フォトレジストもし
くはその他のエッチングに対する耐性を持つ保護膜層を
形成し、当該薄膜の不要部分を選択的に除去して薄膜を
作製する方法である。このエッチング法には、薄膜の不
要部分を選択的に除去するエッチングの工程で、エッチ
ング溶液を用い溶液中に溶かし去る湿式エッチング法
と、エッチング溶液を用いない乾式エッチング法とがあ
る。
【0004】乾式エッチング法には、閉空間もしくは真
空装置中で活性化分子と反応させ薄膜の不要部分をエッ
チング除去する反応形乾式エッチング法と、真空装置中
でイオンビームを照射し保護されていない薄膜の不要部
分をエッチング除去する照射形乾式エッチング方法とが
ある。
【0005】この乾式エッチング法では、簡易で高い加
工精度の薄膜が得られるものの、エッチング用保護膜部
分とエッチング薄膜のいずれもがエッチング除去される
ため、両者の素材のエッチング速度の差が十分大きくと
れる特別な条件の場合を除き、一般に小さな膜厚の薄膜
を作製する場合に限られる。現実には、マイクロ波から
ミリ波帯の薄膜回路部品、薄膜アンテナ装置、超高速デ
バイスの配線等の形成に必要な低損失伝送路では、表皮
効果による高周波導体損失や誘電体損失を最小限にとど
める構造上の工夫が重要であり、高品質な導体薄膜や誘
電体材料の精密な加工技術が要求され、このため精密な
薄膜形状を作製する必要があり、その場合素材の膜厚
は、1μm程度以上であることが必要となる。したがっ
て、膜厚が小さいものに限られる乾式エッチング法の適
用は多くの場合困難となり、例えば1μm程度以上の膜
厚を持つ銅や金の高周波薄膜回路形状の乾式エッチング
法による薄膜作製は、現時点で確立していない。
【0006】一方の湿式エッチング法について図8を用
いて説明する。
【0007】図8は公知の湿式エッチング法による薄膜
作製方法を示す説明図である。図において、基板81上
に形成された薄膜82の表面にフォトレジスト層83が
形成され、所定の遮光パターンを有するフォトマスク8
5を用いて紫外光86の選択的露光を行う。フォトレジ
スト層83がポジ形のフォトレジストである場合には、
この現像処理によって、フォトレジスト層83の露光さ
れた部分87が除去され、薄膜82が露出するフォトレ
ジスト層83の窓部分88が開けられ、フォトマスク8
5の遮光パターンが転写されたフォトレジストパターン
89が形成される。エッチング液に浸すことにより、フ
ォトレジスト層83の窓部分88の薄膜82のエッチン
グが進み、その窓部分88の薄膜82が除去され、最後
にフォトレジストパターン89の各フォトレジスト層を
除去することにより薄膜91の作製が完了する。
【0008】しかし、上記の湿式エッチング法では、窓
部分88での薄膜82のエッチングが進み、その窓部分
88の薄膜82が全て除去された後の薄膜82は、薄膜
82の厚さ方向と同時に進行する横方向へのエッチング
作用により、フォトレジスト層83の窓部分88の寸法
より大きな部分がエッチング除去され、薄膜91は、所
望の幅より細い形状となってしまう。
【0009】なお、フォトレジスト層83が、ネガ形の
フォトレジストである場合は、露光された部分87が現
像により残り、それ以外の部分が除去されるため、遮光
パターンの白黒を反転したフォトマスク85を用いるこ
とで等価なフォトレジストパターン89が形成できる。
【0010】一般の場合として、溶液によるエッチング
が、深さ方向と横方向とで同程度に進む場合を考えれ
ば、膜厚が大きければ大きいほどフォトレジスト層83
の窓部分88に比べて、横方向へのエッチングの拡がり
効果は大きくなり、薄膜91の幅方向での正確な加工寸
法精度を達成することが困難となる。また、基板81と
薄膜82との境界部分の状態と性質は、基板上の場所や
パターン形状による依存性を生じ易く、拡がりを持つパ
ターン形状の場合、窓部分88の薄膜82の完全除去に
は付加的なエッチング時間が必要となることが多く、湿
式エッチング法による実際の薄膜作製では、膜厚方向の
加工精度に比べ、幅方向の加工精度は、4〜5倍程度、
悪化してしまうのが現状である。例えば、1μm程度以
上の膜厚の銅や金の高周波薄膜回路形状の湿式エッチン
グ法による薄膜作製において、幅方向(線幅)で5μm
の加工精度の確保は現実的に難しい。
【0011】ところで、ミリ波帯の薄膜回路としては、
幅方向で2〜3μmを越える加工誤差は、周波数特性や
装置性能上の問題となる。現時点で利用できる精密薄膜
作製方法としては、発明者らにより開発され実用されて
いるリフトオフ法が開示されている(湯澤、広瀬、松
井、吉森、川村「リフトオフ法を用いたミリ波薄膜回路
部品の精密加工」1997年電子情報通信学会総合大
会、講演論文集エレクトロニクス1、C−2−81)。
この松井等によるリフトオフ法に依れば、1μm程度以
上の膜厚の銅や金の薄膜回路形状を加工する場合、フォ
トマスクパターンと最終的に得られる薄膜形状寸法との
加工誤差が、1μm程度以内となる加工精度を達成する
ことができる。
【0012】次に、上記したリフトオフ法について図9
〜図11を用いて説明する。
【0013】図9は松井等のリフトオフ法による薄膜作
製方法を示す説明図である。図において、基板81上に
フォトレジスト層83を形成し、所定の遮光パターンを
有するフォトマスク85を用いて紫外光86の選択的露
光を行う。フォトレジスト層83がポジ形のフォトレジ
ストである場合には、この現像処理によって、フォトレ
ジスト層83の露光された部分87が除去され、基板8
1が露出するフォトレジスト層83の窓部分88が開け
られ、フォトマスク85の遮光パターンが転写されたフ
ォトレジストパターン89が形成される。
【0014】このフォトレジストパターン89の各フォ
トレジスト層は、図10(a)に示すように、熱処理を
施してオーバハングの断面形状92とするか、もしく
は、図10(b)に示すように、薬品処理を施してフォ
トレジスト層の表面を硬化させ表面部分にひさしを持つ
オーバハングの断面形状93とする。その後、このフォ
トレジスト層の表面と基板81の表面とに薄膜82の堆
積を行い、フォトレジスト剥離液により、フォトレジス
トパターン89の各フォトレジスト層をリフトオフす
る。このリフトオフで基板81上に薄膜91が作製され
る。
【0015】一方、薄膜回路部品や薄膜アンテナ装置等
のマイクロ波ミリ波帯高周波部品の作製には、高純度な
アルミナ系、窒化アルミニウム系、あるいはシリコンカ
ーバイト系からなるセラミックス基板材料が、マイクロ
波以上の周波数帯からミリ波帯の低損失基板材料として
利用されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、セラミックス系低損失基板材料を用いてリフトオフ
法を施す場合、所望のフォトレジストパターンを得るの
が困難であるという問題点を有していた。
【0017】図11は基板がセラミックス系低損失基板
材料である場合に従来のリフトオフ法で形成されるフォ
トレジストパターンを示す図である。図11(a)にお
いて、基板81は、紫外光に対して透明な微小粒子の集
合体である低損失セラミック材料で構成されているとす
る。基板81上のフォトレジスト層83に、所定の遮光
パターンを有するフォトマスク85で露光を行うと、フ
ォトマスク85の光透過領域95を通過した紫外光86
は、フォトレジスト層83を感光させ、フォトレジスト
層83を通過して基板81に入射する。基板81に入射
した紫外光は、透明な微小粒子の集合体である基板材料
中で繰り返し散乱する。この多重散乱によって、図11
(b)に示すように、フォトマスク85の光透過領域9
5の下部において、フォトレジスト層83の広い部分が
感光してしまう。
【0018】このように、従来のリフトオフ法では、基
板81がセラミックス系低損失基板材料である場合、多
重散乱光が、フォトレジスト層83の広い領域を感光さ
せ、フォトマスクパターン85の転写を阻害するため、
所望のフォトレジストパターンを得ることができず、寸
法精度の良い薄膜を作製するのが困難であった。
【0019】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
基板が紫外光を散乱させるような材料であっても、所望
のフォトレジストパターンを得ることができ、寸法精度
の良い薄膜を作製することができる薄膜作製方法を提供
することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、基板上に精密形状の薄膜
を作製する薄膜作製方法において、上記基板の両面上に
遮光膜層を形成し、上記基板両面の遮光膜層にそれぞれ
感光性のフォトレジスト層を形成し、上記フォトレジス
ト層に、写真触刻法によりフォトマスクのパターンを同
時に転写し、その転写によってフォトレジスト層と露出
した遮光膜層とからなるフォトレジストパターンを基板
両面の各々に形成し、上記フォトマスクのパターンの転
写時には、フォトレジスト層を通り抜けた紫外光が基板
内に入るのを遮光膜層で防止することにより、フォトレ
ジストパターンのフォトレジスト層をリフトオフ法に必
要となる垂直に切り立った形状もしくはオーバハング形
状の断面構造とし、上記基板両面の露出した遮光膜層を
除去した後、あるいは当該遮光膜層を除去することな
く、基板両面の各表面に薄膜を形成し、上記フォトレジ
スト層をリフトオフすることによりフォトレジスト層上
の薄膜を選択除去し、上記フォトレジスト層のリフトオ
フで表面に露出した遮光膜層を除去することにより、基
板両面上に精密形状の薄膜を作製するとともに、上記基
板は、紫外光に対して透明な、プラスチック、アクリ
ル、各種のガラス系基板材料、結晶材料(石英、サファ
イア、酸化マグネシウムの何れかからなる)、セラミッ
ク材料(アルミナ、窒化アルミニウム、シリコンカーバ
イトの何れかを主成分とする)、あるいは発泡性セラミ
ック材料(石英、アルミナ、窒化アルミニウム、シリコ
ンカーバイトの何れかの微小粒子を主成分とする)の何
れかからなり、上記遮光膜層は、紫外光に対して不透明
な、アルミニウム、クロム、チタン、タングステンの何
れかの金属からなり、その膜厚はエッチング除去時にお
ける横方向のエッチングを十分に無視できる50nm程
度と極く薄く形成され、上記エッチング除去時に使用す
るエッチング液は、作製する薄膜素材を腐食しないか、
もしくはその薄膜素材に対して極めてエッチング速度の
遅い液である、ことを特徴としている。
【0021】また、請求項2に記載の発明は、基板上に
精密形状の薄膜を作製する薄膜作製方法において、上記
基板の一方の面上に遮光膜層を形成し、その遮光膜層上
に感光性のフォトレジスト層を形成し、上記基板の他方
の面上に直接感光性のフォトレジスト層を形成し、上記
基板両面のフォトレジスト層に、写真触刻法によりフォ
トマスクのパターンを同時に転写し、その転写によって
フォトレジスト層と露出した遮光膜層とからなるフォト
レジストパターンを基板の一方の面に、またフォトレジ
スト層と露出した基板表面とからなるフォトレジストパ
ターンを基板の他方の面にそれぞれ形成し、上記フォト
マスクのパターンの転写時には、相手側の紫外光の影響
を遮光膜層で防止することにより、フォトレジストパタ
ーンのフォトレジスト層をリフトオフ法に必要となる垂
直に切り立った形状もしくはオーバハング形状の断面構
造とし、上記基板の一方の面の露出した遮光膜層を除去
して後、あるいは当該遮光膜層を除去することなく、基
板両面の各表面に薄膜を形成し、上記フォトレジスト層
をリフトオフすることによりフォトレジスト層上の薄膜
を選択除去し、上記フォトレジスト層のリフトオフで表
面に露出した遮光膜層を除去することにより、基板両面
上に薄膜を作製するとともに、上記基板は、紫外光に対
して透明な、プラスチック、アクリル、各種のガラス系
基板材料、結晶材料(石英、サファイア、酸化マグネシ
ウムの何れかからなる)の何れかからなり、上記遮光膜
層は、紫外光に対して不透明な、アルミニウム、クロ
ム、チタン、タングステンの何れかの金属からなり、そ
の膜厚はエッチング除去時における横方向のエッチング
を十分に無視できる50nm程度と極く薄く形成され、
上記エッチング除去時に使用するエッチング液は、作製
する薄膜素材を腐食しないか、もしくはその薄膜素材に
対して極めてエッチング速度の遅い液である、ことを特
徴としている。
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0025】図1は本発明の薄膜作製方法の第1の実施
形態を示す説明図である。図において、基板1の表面に
薄い遮光膜層16と、さらにその上にフォトレジスト層
3を形成し(図1(a))、所定の遮光パターンを有す
るフォトマスク5を用いて紫外光6の選択的露光を行う
(図1(b))。フォトレジスト層3がポジ形のフォト
レジストである場合には、フォトレジスト層3の露光さ
れた部分7が、現像処理の際に除去され、遮光膜層16
が露出するフォトレジスト層3の窓部分8が開けられ、
フォトマスク5の遮光パターンが転写されたフォトレジ
ストパターン9が形成される(図1(c))。さらに、
フォトレジストパターン9を構成する各層の表面に薬品
処理または熱処理を施して硬化させ、フォトレジストパ
ターン9の断面を、垂直に切り立った形状もしくはオー
バハングの形状とする。その後、フォトレジストパター
ン9の各層と、露出した遮光膜層16との表面に薄膜2
の堆積を行う(図1(d))。続いて、フォトレジスト
剥離液により、フォトレジストパターン9の各層をリフ
トオフすることにより、そのフォトレジストパターン9
の各々の上に堆積した薄膜部分を除去する(図1
(e))。そして、フォトレジストパターン9を除去し
た後に露出した遮光膜層16をエッチング除去すること
で薄膜11の作製が完了する(図1(f))。
【0026】この構成では、基板1上の薄い遮光膜層1
6が薄膜11の下地となっているので、遮光膜層16と
しては、基板1と薄膜2とに密着性の良い素材であるこ
とが望ましい。そして、この実施形態では、フォトマス
ク5の遮光パターンが転写されたフォトレジストパター
ン9とほぼ等しいパターンで薄膜11が形成される。図
2は本発明の薄膜作製方法の第2の実施形態を示す説明
図である。図において、基板1の表面に、薄い遮光膜層
16と、さらにその上にフォトレジスト層3を形成し
(図2(a))、所定の遮光パターンを有するフォトマ
スク5を用いて紫外光6の選択的露光を行う(図2
(b))。フォトレジスト層3がポジ形のフォトレジス
トである場合には、フォトレジスト層3の露光された部
分7が、現像処理の際に除去され、遮光膜層16が露出
するフォトレジスト層3の窓部分8が開けられ、フォト
マスク5の遮光パターンが転写されたフォトレジストパ
ターン9が形成される。さらに、フォトレジストパター
ン9を構成する各フォトレジスト層の表面に薬品処理ま
たは熱処理を施して硬化させ、フォトレジストパターン
9の断面を、垂直に切り立った形状もしくはオーバハン
グの形状とする。続いて、露出している遮光膜層16を
エッチング除去し、その部分の基板1の表面を露出させ
る(図2(c))。
【0027】その後、フォトレジストパターンの各層
と、露出した基板1との表面に薄膜2の堆積を行う(図
2(d))。続いて、フォトレジスト剥離液により、フ
ォトレジストパターン9をリフトオフすることにより、
そのフォトレジストパターン9の各々の上に堆積した薄
膜部分を除去する(図2(e))。そして、フォトレジ
ストパターン9を除去した後に露出した遮光膜層16を
エッチング除去することで、薄膜11の作製が完了する
(図2(f))。
【0028】この構成では、薄膜11は、基板1上に直
接形成され、フォトマスク5の遮光パターンが転写され
たフォトレジストパターン9とほぼ等しいパターンで薄
膜11が形成される。
【0029】上記した第1および第2の実施形態では、
基板1上の遮光膜層16が薄膜11の下地となっている
ので、遮光膜層16としては、基板1と薄膜2とに密着
性の良い素材であることが望ましい。
【0030】また、上記した第1および第2の実施形態
では、基板1上で露出する遮光膜層16は湿式エッチン
グによって基板1から除去されるが、この場合、遮光膜
層16は極く薄い膜で十分である。したがって、遮光膜
層16のエッチング除去における横方向のエッチングは
十分無視できる。また、その場合のエッチング液は、作
製する薄膜素材を腐食しないか、もしくはその薄膜素材
に対して極めてエッチング速度の遅い液であることが必
要である。今日、エッチング液と薄膜素材に対する選択
性は多くの組み合わせが明らかにされており、幅広い選
択が可能である。
【0031】また、遮光膜層16の素材としては、アル
ミニウム、クロム、チタン、タングステン等の金属薄
膜、シリコン、ガリウム砒素、インジウム燐等の紫外光
に対して不透明な誘電体又は半導体薄膜が有効に利用で
きる。
【0032】さらに、基板1の材料としては、紫外光に
対して透明な、プラスチック、アクリル、各種のガラス
系基板材料、石英、サファイア、酸化マグネシウム等の
結晶材料、アルミナ、窒化アルミニウム、シリコンカー
バイト等の何れかを主成分とするセラミック材料、さら
には石英、アルミナ、窒化アルミニウム、シリコンカー
バイト等の何れかの微小粒子を主成分とする発泡性セラ
ミック材料が有効に利用できる。発泡性セラミック材料
は、低誘電率で低損失の構造が形成できることから、マ
イクロ波・ミリ波帯の薄膜素材を組み合わせた装置の構
成に重要な材料である。
【0033】次に、上記した第1および第2の実施形態
での薄膜作製方法を用いて、アルミナ基板上に銅薄膜の
精密形状を作製した具体例について述べる。銅薄膜は、
電気的特性に優れマイクロ波ミリ波帯の高周波信号のた
めの線路及び平面アンテナを構成するための導体材料と
して適している。高周波電流は表皮効果により導体表面
領域を流れるため、導体薄膜の膜厚は表皮深さの2〜3
倍程度を確保するのが適当である。もし仮に導体薄膜の
膜厚がこれより薄い場合には高周波電流による損失が大
きくなり、薄膜回路部品の特性もしくは装置の性能を低
下させことが考えられる。一方、薄膜回路部品を形成す
る導体薄膜の膜厚が厚すぎると、薄膜回路部品自体の加
工寸法精度を低下させマイクロ波ミリ波帯の装置性能の
確保に必要な設計性、再現性、信頼性等の基本的特性の
確保が困難となり、実用化技術として問題となる。
【0034】発明者らの研究によれば、ミリ波帯の薄膜
回路部品用の銅薄膜の膜厚としては、1〜1.3μm程
度とするのが良いことが実験的に得られている。そのた
め、本発明の薄膜作製方法の具体的な実験として、基板
材料として両面研磨により平坦化した、99.9%の高
純度アルミナ基板を用い、膜厚1.3μmの銅の薄膜を
作製した。アルミナ基板上の遮光膜層として、アルミニ
ウムやクロム、チタンを用いた結果、いずれの場合も良
好な結果が得られた。遮光膜層としての厚さは50nm
程度で十分であった。これらの金属膜による遮光膜層を
基板表面に形成することにより、該遮光膜層の上に形成
されたフォトレジスト層のフォトマスクを用いた選択露
光に際し、アルミナ基板上の遮光膜層により露光光の、
アルミナ基板中への透過と散乱光のフォトレジスト層へ
の再入射と望まざる露光現象とを防ぐことができた。そ
の結果、リフトオフ法に必要なフォトレジストパターン
の形成が、基板材料に依らず高精度で実現できることが
実証できた。
【0035】リフトオフ法による薄膜作製方法では、フ
ォトレジストパターンの形成を、前述のように垂直に切
り立った形状、もしくはオーバハングの形状とすること
が必要である。フォトレジストパターンのオーバハング
形状の形成には、現在では各種のフォトレジストの選択
使用が可能である。また、作製する誘電体薄膜、半導体
薄膜、金属薄膜の膜厚に応じて、当該膜厚より大きな膜
厚のオーバハング形状のフォトレジストパターンを用意
する必要がある。オーバハング形状のフォトレジストパ
ターンの膜厚調整は、フォトレジストの濃度を変え異な
った粘度のものを用いること、及びフォトレジスト塗布
時のスピンコーターの回転速度を変化させること等で行
うことができる。大幅に異なるフォトレジスト層の膜厚
の調整は、目的にあったフォトレジスト材料の選択によ
り行うことができる。
【0036】図3は第1および第2の実施形態で作製し
たオーバハング形状のフォトレジストの断面を示す走査
型電子顕微鏡写真の一例である。基板1としてアルミナ
基板を用い、この基板1上に、約50nmの膜厚のクロ
ム膜を遮光膜層16として形成し、スピンコータを用い
てフォトレジスト層3を塗布し、乾燥を行っている。こ
の後、フォトマスク5による選択的な紫外線露光を行
い、この露光によってフォトレジスト層3の現像を行
い、フォトマスク5が転写されたフォトレジストパター
ン9を形成し、さらにクロロベンゼン処理によりフォト
レジストパターン9の各々の層の表面を硬化させた。そ
して、表面のエッジ部分にフォトレジストパターン9の
オーバハングのひさし形状を形成する。図3はこのよう
にして形成したフォトレジストパターン9の断面の走査
型電子顕微鏡写真の一例である。フォトレジストパター
ン9の厚さは約2.5μmである。フォトレジストパタ
ーン9を構成する各層の形状寸法は、フォトマスク5の
形状寸法が、ほぼ正確に転写されている。
【0037】図4は第1および第2の実施形態で作製し
た薄膜の断面を示す走査型電子顕微鏡写真の一例であ
る。リフトオフ法による薄膜作製では、作製される薄膜
11の形状寸法は、フォトレジストパターン9の形状寸
法により決定され、一方、本発明の効果によりフォトマ
スク5の形状寸法が、フォトレジストパターン9として
ほぼ正確に転写されるので、この第1の実施形態では、
フォトマスク5の遮光パターンを1μm以内の誤差で転
写でき、寸法精度の良い薄膜11を作製することができ
た。
【0038】図5は本発明の薄膜作製方法の第3の実施
形態を示す説明図である。この第3の実施形態では、基
板1の両面に表裏面一対で遮光パターンを構成するフォ
トマスク5を、その相互位置を正確に調整して配置し、
基板1の両面に同時露光を行う。すなわち、基板1の両
面に遮光膜層16を形成し、さらにその上にフォトレジ
スト層3を形成する(図5(a))。そして、第1の遮
光パターンからなるフォトマスク5a、および第2の遮
光パターンからなるフォトマスク5bを用い、両面露光
装置により該表裏面一対のフォトマスク5aおよび5b
の相互位置合わせを行った後、紫外光6の選択的露光を
行う(図5(b))。フォトレジスト層3がポジ形のフ
ォトレジストである場合には、フォトレジスト層3の露
光された部分7aおよび7bが、現像処理の際に除去さ
れ、基板1の表面の遮光膜層16が露出し、表裏面一対
のフォトマスク5a、5bの遮光パターンがそれぞれ転
写された、フォトレジストパターン90aおよび90b
が形成される(図5(c))。これ以後の工程は、上記
した第1の実施形態と同様である。
【0039】この第3の実施形態によれば、表裏面一対
のフォトマスク5a,5bの精密な相対位置合わせを行
い、両面同時に薄膜11の作製が行うことができ、基板
両面への薄膜11の作製を効率良く高精度で行うことが
できる。
【0040】図6は本発明の薄膜作製方法の第4の実施
形態を示す説明図である。この第4の実施形態では、第
3の実施形態と同様に、基板1の両面に同時露光を行う
が、その場合に一方の面にのみ遮光膜層を形成し、他方
の面には遮光膜層を形成しない点が異なっている。すな
わち、基板1の一方の面に遮光膜層16を形成しその上
にフォトレジスト層3を形成する。また他方の面には直
接フォトレジスト層3を形成する(図6(a))。そし
て、第1の遮光パターンからなるフォトマスク5a、お
よび第2の遮光パターンからなるフォトマスク5bを用
い、両面露光装置により、両面一対のフォトマスク5a
および5bの相互位置合わせを行った後、紫外光6の選
択的露光を行う(図6(b))。フォトレジスト層3が
ポジ形のフォトレジストである場合には、フォトレジス
ト層3の露光された部分7aおよび7bが、現像処理の
際に除去され、基板1の一方の面の遮光膜層16が露出
し、また基板1の他方の面がそのまま露出し、両面一対
のフォトマスク5a、5bの遮光パターンがそれぞれ転
写された、フォトレジストパターン90aおよび90b
が形成される(図6(c))。これ以後の工程は、上記
した第1,第2の実施形態と同様である。
【0041】この第4の実施形態によれば、上記第3の
実施形態と同様に、表裏面薄膜形状の精密な相対位置合
わせを行い、両面同時に薄膜11の作製が行うことがで
き、基板両面への薄膜11の作製を効率良く高精度で行
うことができる。また、この第4の実施形態によれば次
のような効果を得ることができる。
【0042】すなわち、石英基板やサファイア基板は誘
電損失の小さい基板材料でありマイクロ波ミリ波周波数
帯での利用に適した材料である。そして、微小な粒子か
らなるセラミック基板、例えばアルミナ基板等では、粒
子径は光波長よりも大きく、粒子界面での光散乱が強い
が、石英やサファイヤは、結晶もしくは非晶質であり、
光散乱は桁違いに小さく、アルミナ基板等と異なり写真
触刻法の露光過程における光散乱の影響は事実上無視で
きる。しかし、紫外光に対して透明であるために、石英
基板やサファイア基板の両面にリフトオフ法のための両
面フォトレジストパターンの同時形成を行おうとする
と、相手側の紫外光が影響して同次形成は不可能であっ
た。そこで、上記の第4の実施形態により、基板の一方
の面を遮光膜層で覆うようにしたので、石英基板やサフ
ァイア基板の両面にフォトレジストパターンの同時形成
が可能となった。
【0043】図7は第4の実施形態を用いて透明石英基
板の両面に形成した二次元金属薄膜格子の一例を示す図
である。図において、先ず石英基板19の片面にのみ遮
光膜層を形成し、両面にフォトレジスト層を形成し、一
対の同じ二次元格子遮光パターンを持つフォトマスクを
用い、両面のフォトレジスト層に両面マスクアライナを
用いてフォトマスクの相互位置合わせを行い、紫外光に
よる光露光を行い、フォトマスクの遮光パターンをフォ
トレジストパターンとして両面に転写形成し、後に両面
に薄膜成長を行いリフトオフを行うことで、フォトマス
クの遮光パターンを1μm以内の寸法誤差精度で転写で
き、寸法精度の良い二次元格子薄膜を作製することがで
きた。
【0044】ミリ波帯電磁波に対する共振特性の精密測
定を行った結果、石英基板19の両面に形成された二次
元金属格子面のミリ波に対する反射透過の特性は、二次
元格子パターンの金属薄膜格子17と空隙18部分の加
工寸法精度に敏感に依存すること、そして、本発明によ
る薄膜作製方法が、設計した薄膜形状および寸法の正確
な転写技術としてを極めて効果的であることが実験的に
確認された。また、基板の表裏面の薄膜形状が異なる場
合についても、本発明による薄膜作製方法が有効に適用
できることがわかった。
【0045】
【発明の効果】この発明は上記した構成からなるので、
以下に説明するような効果を奏することができる。
【0046】この発明では、基板に遮光膜を形成した上
で薄膜の作製を行うようにしたので、基板が紫外光を散
乱させるような材料であっても、その紫外光の、基板中
への透過、基板中での散乱、フォトレジスト層への再入
射による露光現象のすべてを防ぐことができ、したがっ
て、所望のフォトレジストパターンを得ることができ、
寸法精度の良い薄膜を作製することができる。
【0047】また、この発明では、基板が紫外光を散乱
させるような材料であっても、両面同時に薄膜の作製が
行うことができ、基板両面への薄膜の作製を効率良く高
精度で行うことができる。
【0048】さらに、この発明では、従来石英基板やサ
ファイア基板の両面にフォトレジストパターンの同時形
成を行おうとすると、相手側の紫外光が影響して同次形
成は不可能であったが、片面に遮光膜を形成するように
したので、相手側の紫外光の影響を受けることなく薄膜
の作製を行うことができ、両面同時の薄膜の作製が可能
となり、基板両面への薄膜の作製を効率良く行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜作製方法の第1の実施形態を示す
説明図である。
【図2】本発明の薄膜作製方法の第2の実施形態を示す
説明図である。
【図3】第1および第2の実施形態で作製したオーバハ
ング形状のフォトレジストの断面を示す走査型電子顕微
鏡写真の一例である。
【図4】第1および第2の実施形態で作製した薄膜の断
面を示す走査型電子顕微鏡写真の一例である。
【図5】本発明の薄膜作製方法の第3の実施形態を示す
説明図である。
【図6】本発明の薄膜作製方法の第4の実施形態を示す
説明図である。
【図7】第4の実施形態を用いて透明石英基板の両面に
形成した二次元金属薄膜格子の一例を示す図である。
【図8】公知の湿式エッチング法による薄膜作製方法を
示す説明図である。
【図9】松井等のリフトオフ法による薄膜作製方法を示
す説明図である。
【図10】フォトレジストパターンの各フォトレジスト
での断面のオーバハング形状を模式的に示した説明図で
ある。
【図11】基板がセラミックス系低損失基板材料である
場合に従来のリフトオフ法で形成されるフォトレジスト
パターンを示す図である。
【符号の説明】 1 基板 2 薄膜 3 フォトレジスト層 5 フォトマスク 5a フォトマスク 5b フォトマスク 6 紫外光 7 フォトレジスト層の露光された部分 7a フォトレジスト層の露光された部分 7b フォトレジスト層の露光された部分 8 フォトレジスト層の窓部分 9 フォトレジストパターン 90a フォトレジストパターン 90b フォトレジストパターン 11 薄膜 16 遮光膜層 17 金属薄膜格子 18 空隙 19 石英基板
フロントページの続き (72)発明者 松井 敏明 東京都小金井市貫井北町4−2−1 郵 政省通信総合研究所内 (56)参考文献 特開 平1−245523(JP,A) 特開 平9−45614(JP,A) 特開 昭58−87822(JP,A) 特開 平6−224118(JP,A) 特開 平7−263317(JP,A) 特開 平7−169683(JP,A) 特開 昭56−130750(JP,A) 特開 昭56−130751(JP,A) 特開 昭51−92175(JP,A) 特開 昭54−97374(JP,A) 特開 昭55−55528(JP,A) 特開 昭63−296217(JP,A) 湯沢治信他4名,リフトオフ法を用い たミリ波薄膜回路部品の精密加工,1997 年電子情報通信学会総会大会講演論文集 エレクトロニクス1,(社)電子情報 通信学会1997年3月6日,136頁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に精密形状の薄膜を作製する薄膜
    作製方法において、 上記基板の両面上に遮光膜層を形成し、 上記基板両面の遮光膜層にそれぞれ感光性のフォトレジ
    スト層を形成し、 上記フォトレジスト層に、写真触刻法によりフォトマス
    クのパターンを同時に転写し、その転写によってフォト
    レジスト層と露出した遮光膜層とからなるフォトレジス
    トパターンを基板両面の各々に形成し、 上記フォトマスクのパターンの転写時には、フォトレジ
    スト層を通り抜けた紫外光が基板内に入るのを遮光膜層
    で防止することにより、フォトレジストパターンのフォ
    トレジスト層をリフトオフ法に必要となる垂直に切り立
    った形状もしくはオーバハング形状の断面構造とし、 上記基板両面の露出した遮光膜層を除去した後、あるい
    は当該遮光膜層を除去することなく、基板両面の各表面
    に薄膜を形成し、 上記フォトレジスト層をリフトオフすることによりフォ
    トレジスト層上の薄膜を選択除去し、 上記フォトレジスト層のリフトオフで表面に露出した遮
    光膜層を除去することにより、基板両面上に精密形状の
    薄膜を作製するとともに、 上記基板は、紫外光に対して透明な、プラスチック、ア
    クリル、各種のガラス系基板材料、結晶材料(石英、サ
    ファイア、酸化マグネシウムの何れかからなる)、セラ
    ミック材料(アルミナ、窒化アルミニウム、シリコンカ
    ーバイトの何れかを主成分とする)、あるいは発泡性セ
    ラミック材料(石英、アルミナ、窒化アルミニウム、シ
    リコンカーバイトの何れかの微小粒子を主成分とする)
    の何れかからなり、 上記遮光膜層は、紫外光に対して不透明な、アルミニウ
    ム、クロム、チタン、タングステンの何れかの金属から
    なり、その膜厚はエッチング除去時における横方向のエ
    ッチングを十分に無視できる50nm程度と極く薄く形
    成され、 上記エッチング除去時に使用するエッチング液は、作製
    する薄膜素材を腐食しないか、もしくはその薄膜素材に
    対して極めてエッチング速度の遅い液である、 ことを特徴とする薄膜作製方法。
  2. 【請求項2】 基板上に精密形状の薄膜を作製する薄膜
    作製方法において、 上記基板の一方の面上に遮光膜層を形成し、その遮光膜
    層上に感光性のフォトレジスト層を形成し、 上記基板の他方の面上に直接感光性のフォトレジスト層
    を形成し、 上記基板両面のフォトレジスト層に、写真触刻法により
    フォトマスクのパターンを同時に転写し、その転写によ
    ってフォトレジスト層と露出した遮光膜層とからなるフ
    ォトレジストパターンを基板の一方の面に、またフォト
    レジスト層と露出した基板表面とからなるフォトレジス
    トパターンを基板の他方の面にそれぞれ形成し、 上記フォトマスクのパターンの転写時には、相手側の紫
    外光の影響を遮光膜層で防止することにより、フォトレ
    ジストパターンのフォトレジスト層をリフトオフ法に必
    要となる垂直に切り立った形状もしくはオーバハング形
    状の断面構造とし、 上記基板の一方の面の露出した遮光膜層を除去して後、
    あるいは当該遮光膜層を除去することなく、基板両面の
    各表面に薄膜を形成し、 上記フォトレジスト層をリフトオフすることによりフォ
    トレジスト層上の薄膜を選択除去し、 上記フォトレジスト層のリフトオフで表面に露出した遮
    光膜層を除去することにより、基板両面上に薄膜を作製
    するとともに、 上記基板は、紫外光に対して透明な、プラスチック、ア
    クリル、各種のガラス系基板材料、結晶材料(石英、サ
    ファイア、酸化マグネシウムの何れかからなる)の何れ
    かからなり、 上記遮光膜層は、紫外光に対して不透明な、アルミニウ
    ム、クロム、チタン、タングステンの何れかの金属から
    なり、その膜厚はエッチング除去時における横方向のエ
    ッチングを十分に無視できる50nm程度と極く薄く形
    成され、 上記エッチング除去時に使用するエッチング液は、作製
    する薄膜素材を腐食しないか、もしくはその薄膜素材に
    対して極めてエッチング速度の遅い液である、 ことを特徴とする薄膜作製方法。
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