JP2009075531A - アライナ用露光マスク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理基板の表面に突起状の異物が存在しても、露光の際に遮光膜パターンを被処理基板の表面に形成されたフォトレジスト膜に密着、或いは密着に近い状態で接近させることが可能なアライナ用露光マスク及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光透過性を有する基板21と、この基板の一面に設けられて所定のパターン形状を有する遮光膜16aと、基板の一面に、遮光膜が設けられている領域を残して設けられた凹部24と、を有するアライナ用露光マスク20である。凹部は、このアライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、被露光物の表面に付着した異物を収容する収容部となる。
【選択図】図1
【解決手段】光透過性を有する基板21と、この基板の一面に設けられて所定のパターン形状を有する遮光膜16aと、基板の一面に、遮光膜が設けられている領域を残して設けられた凹部24と、を有するアライナ用露光マスク20である。凹部は、このアライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、被露光物の表面に付着した異物を収容する収容部となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に、IC(Integrated Circuit)や半導体レーザ素子等の半導体素子を製造する過程において、半導体ウエハ等の基板の表面に形成されたレジスト膜に密着露光または近接露光を行うためのアライナに用いられる、アライナ用露光マスク及びその製造方法に関する。
一般に、ICや半導体レーザ素子等の半導体素子を製造する過程においては、半導体ウエハ等の基板の表面に形成された薄膜等を所定のパターン形状にエッチングするために、この薄膜等上にレジストパターンが形成される。
レジストパターンを形成するためのアライナに用いられる露光マスクとして、例えば特許文献1に記載されているような露光光を透過する基板上に露光光を遮光する遮光パターンが形成された遮光型マスクや、例えば特許文献2に記載されているようなハーフトーン型位相シフトマスク等がある。
アライナとは、露光マスクパターンをレジスト膜に密着露光または近接露光を行って、露光マスクパターンと等倍のレジストパターンを形成するための露光装置を称する。
レジストパターンを形成するためのアライナに用いられる露光マスクとして、例えば特許文献1に記載されているような露光光を透過する基板上に露光光を遮光する遮光パターンが形成された遮光型マスクや、例えば特許文献2に記載されているようなハーフトーン型位相シフトマスク等がある。
アライナとは、露光マスクパターンをレジスト膜に密着露光または近接露光を行って、露光マスクパターンと等倍のレジストパターンを形成するための露光装置を称する。
ここで、ハーフトーン型位相シフトマスクについて説明する。
従来、露光マスクは、遮光型マスクが一般的であったが、近年のフォトリソグラフィ技術における露光パターンの微細化に伴って、位相シフトマスクを用いて露光を行う位相シフトリソグラフィ技術が発展しており、すでに実用化されている。
位相シフトリソグラフィ技術は、露光光が位相シフトマスクを透過する際に位相差を与えることにより、透過光の相互干渉を利用して解像度を向上させる技術である。
位相シフトマスクには、レベンソン型、補助パターン型、自己整合型等が知られているが、その他に、ハーフトーン型の位相シフトマスクがあり、より実用化が進んでいる。
従来、露光マスクは、遮光型マスクが一般的であったが、近年のフォトリソグラフィ技術における露光パターンの微細化に伴って、位相シフトマスクを用いて露光を行う位相シフトリソグラフィ技術が発展しており、すでに実用化されている。
位相シフトリソグラフィ技術は、露光光が位相シフトマスクを透過する際に位相差を与えることにより、透過光の相互干渉を利用して解像度を向上させる技術である。
位相シフトマスクには、レベンソン型、補助パターン型、自己整合型等が知られているが、その他に、ハーフトーン型の位相シフトマスクがあり、より実用化が進んでいる。
ハーフトーン型位相シフトマスクは、露光光を透過する基板上に、実質的に露光に寄与しない程度の強度で露光光を透過させる光半透過性を有するマスクパターンが形成されたものである。
また、上記半透過型のマスクパターンは、露光光の位相を180度シフトさせる位相シフト機能を有している。
そのため、マスクパターンが形成されていない光透過部と、マスクパターンが形成されている光半透過部との境界部では、光透過部を透過した露光光の位相と、光半透過部を透過した露光光の位相とが互いに180度異なるため、これら露光光同士は互いに打ち消しあうように干渉する。
これにより、上記境界部における露光光間のコントラストを向上させることができるので、露光の解像度を、遮光型マスクを用いた場合よりもさらに向上させることができる。
また、上記半透過型のマスクパターンは、露光光の位相を180度シフトさせる位相シフト機能を有している。
そのため、マスクパターンが形成されていない光透過部と、マスクパターンが形成されている光半透過部との境界部では、光透過部を透過した露光光の位相と、光半透過部を透過した露光光の位相とが互いに180度異なるため、これら露光光同士は互いに打ち消しあうように干渉する。
これにより、上記境界部における露光光間のコントラストを向上させることができるので、露光の解像度を、遮光型マスクを用いた場合よりもさらに向上させることができる。
次に、上述したような遮光型マスクやハーフトーン型位相シフトマスク等の従来の露光マスクについて、図7を用いて説明する。
図7は、従来の露光マスクを説明するための模式的断面図である。
図7は、従来の露光マスクを説明するための模式的断面図である。
図7に示すように、露光マスク2は平板状になされた所定の厚さを有する光透過性の基板4を有しており、この基板4は例えば石英ガラス板よりなる。この基板4の表面(図中では下面)には、遮光型マスクの場合には遮光膜パターン6aが形成されており、ハーフトーン型位相シフトマスクの場合には光半透過性膜パターン6bが形成されている。
遮光膜パターン6aは、遮光性を有する例えば金属クロム(Cr)膜よりなり、その厚さは約1000Å程度である。従って、遮光膜パターン6a以外の石英ガラス部分のみに露光光が透過できるようになっている。
光半透過性膜パターン6bは、光半透過性を有するモリブデンシリコン化合物膜よりなる。
そして、半導体ウエハ等の基板の表面に所定のレジストパターンを形成するために、アライナ等の露光装置において上述したような露光マスク2が用いられる。
遮光膜パターン6aは、遮光性を有する例えば金属クロム(Cr)膜よりなり、その厚さは約1000Å程度である。従って、遮光膜パターン6a以外の石英ガラス部分のみに露光光が透過できるようになっている。
光半透過性膜パターン6bは、光半透過性を有するモリブデンシリコン化合物膜よりなる。
そして、半導体ウエハ等の基板の表面に所定のレジストパターンを形成するために、アライナ等の露光装置において上述したような露光マスク2が用いられる。
次に、上述した従来の露光マスクを用いて行われる密着露光の理想的な露光プロセスについて、図8を用いて説明する。図8は従来の露光マスクを用いて行われる密着露光の理想的な露光プロセスを示す工程図であり、図中の(A)〜(D)は、露光プロセスの各過程を説明するための模式的断面図である。
図8(A)に示すように、半導体基板等の被処理基板8の表面には、エッチング等の加工の対象となる被加工膜10が形成されている。
そして、図8(B)に示すように、レジスト塗布工程において、被処理基板における被加工膜10が形成された表面に、所定の厚さでフォトレジスト膜12を平坦に形成する。
そして、図8(B)に示すように、レジスト塗布工程において、被処理基板における被加工膜10が形成された表面に、所定の厚さでフォトレジスト膜12を平坦に形成する。
次に、図8(C)に示すように、露光工程において、フォトレジスト膜12に、遮光膜パターン6aまたは光半透過性膜パターン6bを密着させるように露光マスク2を設置し、この状態で露光マスク2側から露光光Lを照射してフォトレジスト膜12を感光させる。尚、近接露光の場合には、露光マスク2を略密着に近い状態でフォトレジスト膜12へ接近させる。
その後、図8(D)に示すように、現像工程において、フォトレジスト膜12を現像することにより、所定形状のレジストパターン12Aを形成する。
尚、これ以降は、レジストパターン12Aをマスクとして被加工膜10をパターンエッチングする。
尚、これ以降は、レジストパターン12Aをマスクとして被加工膜10をパターンエッチングする。
しかしながら、上述した露光プロセスは理想的な露光プロセスであって、実際の半導体素子の製造工程においては、例えば被処理基板8の表面に、金属膜や絶縁膜等を形成する際に発生する微細なゴミ等の異物が付着したり、また、エピタキシャル膜の成膜工程を有する場合には、このエピタキシャル膜の成膜の際に生じる異常成長等により突起状の異物が生じたりする場合があり、これらの異物が露光プロセスの際に露光解像度等の露光精度に悪影響を及ぼすことがあった。
この露光プロセスにおける異物が及ぼす悪影響について、図9を参照して説明する。図9は従来の露光マスクを用いて行われる露光プロセスにおける異物が及ぼす悪影響を説明するための工程図であり、図中の(A)〜(D)は、露光プロセスにおける各過程を説明するための模式的断面図である。
図9(A)に示すように、被処理基板8に形成されている被加工膜10の表面には、上述したような突起状の異物14が散在している。このような突起状の異物14が存在する場合において、図9(B)に示すレジスト塗布工程において、特に、フォトレジスト膜12の膜厚よりも異物14の高さが大きいときには、異物14の頂点はフォトレジスト膜12の表面の平坦部よりも上方へ顕著に突出する状態となる。
そのため、次の露光工程において、図9(C)に示すによう、露光マスク2のマスク面と被加工膜10(被処理基板8)との間に、異物14の大きさ(高さ)に相当する間隙(ギャップ)Gが生ずることになる。すなわち、マスク面と被加工膜10の表面との間で露光時のギャップが発生するため、適正な密着が得られなくなる。
従って、露光光Lが上記遮光膜パターン6aや光半透過性膜パターン6bの端部(エッジ部)で錯乱や回折を生じるため、この露光光Lの一部が遮光膜パターン6aや光半透過性膜パターン6bの下部に廻り込み、その結果、図9(D)に示すように、レジストパターン12Aが所望の長さや幅よりも小さくなったり(図8(D)と比較参照)、この断面形状が矩形状とならずに台形状になったりしていた。このような形状では、素子の特性がパターン幅やその断面形状に依存する場合には素子特性のバラツキが大きくなり、結果として製品歩留まりを低下させるという問題を引き起こす場合があった。このような問題に対し、回路の更なる集積化や線幅等の更なる微細化傾向が高まっている今日において、早期の解決が望まれている。
従って、露光光Lが上記遮光膜パターン6aや光半透過性膜パターン6bの端部(エッジ部)で錯乱や回折を生じるため、この露光光Lの一部が遮光膜パターン6aや光半透過性膜パターン6bの下部に廻り込み、その結果、図9(D)に示すように、レジストパターン12Aが所望の長さや幅よりも小さくなったり(図8(D)と比較参照)、この断面形状が矩形状とならずに台形状になったりしていた。このような形状では、素子の特性がパターン幅やその断面形状に依存する場合には素子特性のバラツキが大きくなり、結果として製品歩留まりを低下させるという問題を引き起こす場合があった。このような問題に対し、回路の更なる集積化や線幅等の更なる微細化傾向が高まっている今日において、早期の解決が望まれている。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、被処理基板の表面に突起状の異物が存在しても、露光の際に遮光膜パターンや光半透過性膜パターン6bを被処理基板の表面に形成されたフォトレジスト膜に密着させて密着露光を可能とし、密着に近い状態である所定の距離に接近させて近接露光を可能とする、アライナ用露光マスク及びその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本願各発明は次の手段を有する。
1)光透過性を有する基板(21)と、前記基板の一面に設けられて所定のパターン形状を有する遮光膜(16a)と、前記基板の一面に、前記遮光膜が設けられている領域を残して設けられた凹部(24)と、を有するアライナ用露光マスク(20)である。
2)1)記載のアライナ用露光マスクであって、前記凹部は、当該アライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、前記被露光物の表面に付着した異物(14)を収容する収容部であることを特徴とするアライナ用露光マスクである。
3)光透過性を有する基板(21)の一面に遮光膜(26a)を形成する遮光膜形成工程と、前記遮光膜形成工程後に、前記遮光膜を部分的に除去して、前記一面に所定のパターン形状を有する遮光領域と、前記基板が露出した露出領域と、を形成する遮光膜部分除去工程と、前記遮光膜部分除去工程後に、前記露出領域における前記基板を、前記一面から所定の深さまでエッチングして、前記基板に凹部(24)を形成する凹部形成工程と、を有することを特徴とするアライナ用露光マスク(20)の製造方法である。
4)光透過性を有する基板(21)の一面上に、所定のパターン形状を有するレジスト膜(38A)を形成するレジスト膜形成工程と、前記レジスト膜形成工程後に、前記一面上に、前記レジスト膜が形成されている領域を残して、遮光膜(36)を形成する遮光膜形成工程と、前記遮光膜形成工程後に、前記レジスト膜を除去するレジスト膜除去工程と、を有することを特徴とするアライナ用露光マスク(30)の製造方法である。
5)光透過性を有する基板(21)と、前記基板の一面に設けられ、所定のパターン形状を有し、前記基板を透過した露光光の一部を透過させると共に前記露光光の位相をシフトさせる光半透過性膜(16b)と、前記基板の一面に、前記光半透過性膜が設けられている領域を残して設けられた凹部(24)と、を有するアライナ用露光マスク(20)である。
6)5)記載のアライナ用露光マスクであって、前記凹部は、当該アライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、前記被露光物の表面に付着した異物(14)を収容する収容部であることを特徴とするアライナ用露光マスクである。
7)前記光半透過性膜は、モリブデンシリコン化合物を含んでいることを特徴とする5)または6)に記載のアライナ用露光マスクである。
8)光透過性を有する基板(21)の一面に、前記基板を透過した露光光の一部を透過させると共に前記露光光の位相をシフトさせる光半透過性膜(26b)を形成する光半透過性膜形成工程と、前記光半透過性膜形成工程後に、前記光半透過性膜を部分的に除去すると共に、前記光半透過性膜が除去された領域における前記基板を、前記一面から所定の深さまでエッチングして、前記基板に凹部(24)を形成する凹部形成工程と、を有することを特徴とするアライナ用露光マスク(20)の製造方法である。
1)光透過性を有する基板(21)と、前記基板の一面に設けられて所定のパターン形状を有する遮光膜(16a)と、前記基板の一面に、前記遮光膜が設けられている領域を残して設けられた凹部(24)と、を有するアライナ用露光マスク(20)である。
2)1)記載のアライナ用露光マスクであって、前記凹部は、当該アライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、前記被露光物の表面に付着した異物(14)を収容する収容部であることを特徴とするアライナ用露光マスクである。
3)光透過性を有する基板(21)の一面に遮光膜(26a)を形成する遮光膜形成工程と、前記遮光膜形成工程後に、前記遮光膜を部分的に除去して、前記一面に所定のパターン形状を有する遮光領域と、前記基板が露出した露出領域と、を形成する遮光膜部分除去工程と、前記遮光膜部分除去工程後に、前記露出領域における前記基板を、前記一面から所定の深さまでエッチングして、前記基板に凹部(24)を形成する凹部形成工程と、を有することを特徴とするアライナ用露光マスク(20)の製造方法である。
4)光透過性を有する基板(21)の一面上に、所定のパターン形状を有するレジスト膜(38A)を形成するレジスト膜形成工程と、前記レジスト膜形成工程後に、前記一面上に、前記レジスト膜が形成されている領域を残して、遮光膜(36)を形成する遮光膜形成工程と、前記遮光膜形成工程後に、前記レジスト膜を除去するレジスト膜除去工程と、を有することを特徴とするアライナ用露光マスク(30)の製造方法である。
5)光透過性を有する基板(21)と、前記基板の一面に設けられ、所定のパターン形状を有し、前記基板を透過した露光光の一部を透過させると共に前記露光光の位相をシフトさせる光半透過性膜(16b)と、前記基板の一面に、前記光半透過性膜が設けられている領域を残して設けられた凹部(24)と、を有するアライナ用露光マスク(20)である。
6)5)記載のアライナ用露光マスクであって、前記凹部は、当該アライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、前記被露光物の表面に付着した異物(14)を収容する収容部であることを特徴とするアライナ用露光マスクである。
7)前記光半透過性膜は、モリブデンシリコン化合物を含んでいることを特徴とする5)または6)に記載のアライナ用露光マスクである。
8)光透過性を有する基板(21)の一面に、前記基板を透過した露光光の一部を透過させると共に前記露光光の位相をシフトさせる光半透過性膜(26b)を形成する光半透過性膜形成工程と、前記光半透過性膜形成工程後に、前記光半透過性膜を部分的に除去すると共に、前記光半透過性膜が除去された領域における前記基板を、前記一面から所定の深さまでエッチングして、前記基板に凹部(24)を形成する凹部形成工程と、を有することを特徴とするアライナ用露光マスク(20)の製造方法である。
本発明によれば、被処理基板の表面に突起状の異物が存在しても、露光の際に遮光膜パターンや光半透過性膜パターン6bを、被処理基板の表面に形成されたフォトレジスト膜に密着させて密着露光することが可能になり、また、密着に近い状態である所定の距離に接近させて近接露光することが可能になるので、被処理基板の表面に一様に精度の高いパターンを形成することができ、製品歩留まりを向上させることができる。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例である第1実施例及び第2実施例により図1〜図6を用いて説明する。
[第1実施例]
まず、本発明に係るアライナ用露光マスク及びその製造方法の第1実施例について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は第1実施例の露光マスクを示す模式的断面図であり、図2はこの露光マスクを製造する製造方法を説明するための工程図であり、図2中の(A)〜(I)は、露光マスクの各製造過程を示す模式的断面図である。
図3は上記露光マスクを用いて行われる密着露光の露光プロセスを説明するための工程図であり、図中の(A)〜(D)は、露光プロセスにおける各過程を示す模式的断面図である。
尚、図7〜図9に示す構成部分と同一構成部分については同一符号を付して説明する。
まず、本発明に係るアライナ用露光マスク及びその製造方法の第1実施例について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は第1実施例の露光マスクを示す模式的断面図であり、図2はこの露光マスクを製造する製造方法を説明するための工程図であり、図2中の(A)〜(I)は、露光マスクの各製造過程を示す模式的断面図である。
図3は上記露光マスクを用いて行われる密着露光の露光プロセスを説明するための工程図であり、図中の(A)〜(D)は、露光プロセスにおける各過程を示す模式的断面図である。
尚、図7〜図9に示す構成部分と同一構成部分については同一符号を付して説明する。
図1に示すように、露光マスク20は、平板状になされた所定の厚さを有する光透過性の基板21を有しており、この基板21として、例えば石英ガラス(SiO2)板を用いることができる。基板21の表面(図中では下面)には、遮光膜で所定のパターン形状になされた遮光膜パターン16a、または、実質的に露光に寄与しない程度の強度となるように後述する露光光Lの一部を透過させる半透過機能とこの露光光の位相を180度シフトさせる位相シフト機能とを有する光半透過性膜パターン16bが形成されている。
遮光膜パターン16aが形成されている露光マスク20を遮光型マスクと称し、光半透過性膜パターン16bが形成されている露光マスク20をハーフトーン型位相シフトマスクと称す。
遮光膜パターン16aが形成されている露光マスク20を遮光型マスクと称し、光半透過性膜パターン16bが形成されている露光マスク20をハーフトーン型位相シフトマスクと称す。
遮光膜パターン16aは、遮光性を有する例えば金属クロム(Cr)を主成分とする膜よりなり、その厚さは約0.1μmである。従って、遮光膜パターン16a以外の石英ガラス部分のみに露光光が透過できるようになっている。
光半透過性膜パターン16bは、光半透過性を有するモリブデンシリコン酸化物やモリブデンシリコン窒化酸化物等のモリブデンシリコン化合物を主成分とする膜よりなる。
光半透過性膜パターン16bの厚さは、露光光源の波長及び光半透過性膜パターン16bの透過率等によって適宜設定されるが、実質的なその設定範囲は0.1μm〜1μm程度である。
光半透過性膜パターン16bの厚さは、露光光源の波長及び光半透過性膜パターン16bの透過率等によって適宜設定されるが、実質的なその設定範囲は0.1μm〜1μm程度である。
光半透過性膜パターン16bが形成された場合の露光マスク20(ハーフトーン型位相シフトマスク)は、光半透過性膜パターン16bが基板21を透過した露光光Lの位相を180度シフトさせる位相シフト機能を有しているため、光半透過性膜パターン16bが形成されている光半透過部と、形成されていない光透過部との境界部では、上記光半透過部を透過した露光光の位相と、上記光透過部を透過した露光光の位相とが180度異なるので、これら露光光同士は互いに打ち消しあうように干渉する。
そのため、上記境界部における露光光間のコントラストを向上させることができるので、露光の解像度を、遮光型マスクを用いた場合よりもさらに向上させることができる。
そのため、上記境界部における露光光間のコントラストを向上させることができるので、露光の解像度を、遮光型マスクを用いた場合よりもさらに向上させることができる。
そして、上記基板21にあっては、遮光膜パターン16aまたは光半透過性膜パターン16bが形成されている領域以外の基板21の表面を凹部状に窪ませてここに高さH1の段差22を有する構成となっている。換言すれば、基板21の表面において、遮光膜パターン16aまたは光半透過性膜パターン16bが形成されている領域が、他の領域よりも突出して形成されており、すなわち遮光膜パターン16a間及び光半透過性膜パターン16b間はそれぞれ凹部24となっている。
凹部24の段差22の高さH1は、例えば1〜5μm程度である。
凹部24の段差22の高さH1は、例えば1〜5μm程度である。
次に、上記露光マスク20を製造するための製造方法について、図2を参照して説明する。
ここでは、上記遮光膜パターン16aを有する露光用マスク20(遮光型マスク)を例にして説明する。
ここでは、上記遮光膜パターン16aを有する露光用マスク20(遮光型マスク)を例にして説明する。
まず、図2(A)に示すように、平板状になされた例えば石英ガラスよりなる光透過性の基板21を用意する。
次に、図2(B)に示すように、この基板21の一面に遮光膜26aを均一な厚さで形成する。この遮光膜26aは、遮光性を有する金属膜、例えばクロム(Cr)膜やニッケル(Ni)膜をスパッタリング等により堆積させることにより形成できる。
また、光半透過性膜パターン16bとなる光半透過性膜26bを形成する場合は、モリブデンシリコン酸化物やモリブデンシリコン窒化酸化物等のモリブデンシリコン化合物をスパッタリング等により堆積させることにより形成できる。
また、光半透過性膜パターン16bとなる光半透過性膜26bを形成する場合は、モリブデンシリコン酸化物やモリブデンシリコン窒化酸化物等のモリブデンシリコン化合物をスパッタリング等により堆積させることにより形成できる。
さらに、図2(C)に示すように、遮光膜26a(または光半透過性膜26b)上にフォトレジスト膜28を均一な厚さで塗布した後、乾燥させる。
その後、図2(D)に示すように、フォトレジスト膜28を、形成すべき露光用マスクパターン形状に露光して現像することにより、フォトレジストパターン28Aを形成する。
次に、図2(E)に示すように、フォトレジストパターン28Aをマスクとしてドライエッチングを行うことにより、上記遮光膜26aをエッチングしてパターン化し、上述した遮光膜パターン16aを形成する。この時のエッチングガスとしては、例えばCHF3(トリフルオロメタン)、CF4(テトラフルオロメタン)、C2F6(ヘキサフルオロエタン)、SF6(六フッ化硫黄)等を用いることができる。
その後、図2(F)に示すように、フォトレジストパターン28Aをアッシング処理により除去する。
さらに、図2(G)に示すように、遮光膜パターン16aをマスクとしてドライエッチングを行うことにより、石英ガラスよりなる基板21の表面及びその近傍を選択的にエッチングする。
これにより、遮光膜パターン16aが形成されている領域以外の基板21の表面部分が数μm程度の深さに削られて、ここに高さH1(図1参照)の段差22を有する凹部24が形成されることになり、露光マスク20(遮光型マスク)を完成させることができる。このエッチングガスとしては、例えばCF系ガスを用いることができる。
これにより、遮光膜パターン16aが形成されている領域以外の基板21の表面部分が数μm程度の深さに削られて、ここに高さH1(図1参照)の段差22を有する凹部24が形成されることになり、露光マスク20(遮光型マスク)を完成させることができる。このエッチングガスとしては、例えばCF系ガスを用いることができる。
また、他の製造方法としては、以下のように、図2(F)に示す工程と図2(G)に示す工程とを逆に行うようにしてもよい。
すなわち、図2(E)に示すように、ドライエッチングにより遮光膜パターン16aを形成したならば、この上面に形成されているフォトレジストパターン28Aを除去することなく残した状態で、図2(H)に示すように、基板21の表面を選択的にエッチングして段差22を有する凹部24を形成する。この際、上記フォトレジストパターン28Aと遮光膜パターン16aとがエッチングマスクとして作用する。
すなわち、図2(E)に示すように、ドライエッチングにより遮光膜パターン16aを形成したならば、この上面に形成されているフォトレジストパターン28Aを除去することなく残した状態で、図2(H)に示すように、基板21の表面を選択的にエッチングして段差22を有する凹部24を形成する。この際、上記フォトレジストパターン28Aと遮光膜パターン16aとがエッチングマスクとして作用する。
そして、図2(I)に示すように、残ったフォトレジストパターン28Aをアッシング処理等により除去することによって、露光マスク20(遮光型マスク)が完成する。
この製造方法は、遮光膜パターン16aがフォトレジストパターン28Aで保護された状態で凹部24を形成するため、エッチングの際に遮光膜パターン16aへのエッチングダメージや膜厚の減少を抑制することができる点においてより好適な方法である。
この製造方法は、遮光膜パターン16aがフォトレジストパターン28Aで保護された状態で凹部24を形成するため、エッチングの際に遮光膜パターン16aへのエッチングダメージや膜厚の減少を抑制することができる点においてより好適な方法である。
また、光半透過性膜パターン16bを有する露光マスク20(ハーフトーン型位相シフトマスク)を製造する場合は、上述した図2(D)に示すフォトレジストパターン28Aを形成した後、このフォトレジストパターン28Aをエッチングマスクとしてドライエッチングを行うことにより、光半透過性膜26bを部分的に除去すると共に、基板21の表面及びその近傍を選択的にエッチングする。このエッチングガスとしては、例えばCF系ガスを用いることができる。
これにより、フォトレジストパターン28Aが形成されている領域以外の領域において、光半透過性膜26bが除去されると共に基板21の表面部分が数μm程度の深さに削られて、ここに高さH1(図1参照)の段差22を有する凹部24が形成される。
その後、図2(J)に示すように、残ったフォトレジストパターン28Aをアッシング処理等により除去することによって、露光マスク20(ハーフトーン型位相シフトマスク)が完成する。
これにより、フォトレジストパターン28Aが形成されている領域以外の領域において、光半透過性膜26bが除去されると共に基板21の表面部分が数μm程度の深さに削られて、ここに高さH1(図1参照)の段差22を有する凹部24が形成される。
その後、図2(J)に示すように、残ったフォトレジストパターン28Aをアッシング処理等により除去することによって、露光マスク20(ハーフトーン型位相シフトマスク)が完成する。
次に、図3を参照して上述した露光マスク20(遮光型マスク,ハーフトーン型位相シフトマスク)を用いて、被処理基板8の表面上に突起状の異物14が存在している場合の露光プロセスについて説明する。図3(A)に示す状態、及び、図3(B)に示す工程は、前述した図9(A)に示す状態、及び、図9(B)に示す工程とそれぞれ同じである。
図3(A)に示すように、半導体ウエハ等の基板よりなる被処理基板8の表面には、エッチング等の加工の対象となる被加工膜10が形成されており、この被加工膜10の表面には、突起状の異物14が散在している。
この異物14は、金属膜や絶縁膜等を形成する際に付着した微細なゴミや、エピタキシャル膜の成膜工程を有する場合にはこのエピタキシャル膜の成膜の際の異常成長により生じたものである。
この異物14は、金属膜や絶縁膜等を形成する際に付着した微細なゴミや、エピタキシャル膜の成膜工程を有する場合にはこのエピタキシャル膜の成膜の際の異常成長により生じたものである。
次に、図3(B)に示すように、レジスト塗布工程において、このような異物14が散在している表面に、所定の厚さでフォトレジスト膜12を形成する。
その際、特にフォトレジスト膜12の膜厚よりも異物14の高さが高いときには、フォトレジスト膜12の表面は、異物14が存在する領域が他の領域に対して上方へ顕著に突出した状態となる。この状態で従来の露光マスクを用いて密着露光を行う場合には、この異物14に起因して、遮光膜パターン6aまたは光半透過性膜パターン6bとフォトレジスト膜12とを密着させることが困難になり、遮光膜パターン6aまたは光半透過性膜パターン6bとフォトレジスト膜12との間に目的としない間隙Gが生じてしまう。
その際、特にフォトレジスト膜12の膜厚よりも異物14の高さが高いときには、フォトレジスト膜12の表面は、異物14が存在する領域が他の領域に対して上方へ顕著に突出した状態となる。この状態で従来の露光マスクを用いて密着露光を行う場合には、この異物14に起因して、遮光膜パターン6aまたは光半透過性膜パターン6bとフォトレジスト膜12とを密着させることが困難になり、遮光膜パターン6aまたは光半透過性膜パターン6bとフォトレジスト膜12との間に目的としない間隙Gが生じてしまう。
これに対して、上述した露光マスク20を用いた場合には、図3(C)に示すように、異物14が被加工膜10上に存在しても、この異物14が露光マスク20の凹部24に収容される状態となり、異物14の高さを凹部24の段差22で吸収することができる。
そのため、異物14が存在しても、露光マスク20の遮光膜パターン16aまたは光半透過性膜パターン16bはフォトレジスト膜12の表面に密着されるため、露光光Lが遮光膜パターン16aまたは光半透過性膜パターン16bの下方へ廻り込むことを防止できる。
そのため、異物14が存在しても、露光マスク20の遮光膜パターン16aまたは光半透過性膜パターン16bはフォトレジスト膜12の表面に密着されるため、露光光Lが遮光膜パターン16aまたは光半透過性膜パターン16bの下方へ廻り込むことを防止できる。
これにより、図3(D)に示すように、現像工程において、レジストパターン12Aの幅が狭くなったり、その断面形状が変形すること等を防止でき、寸法精度等が良好な所定形状のレジストパターン12Aを形成することができ、製品歩留まりを向上させることができる。
また、近接露光の場合には、上記露光マスク20を略密着に近い状態である所定の距離までフォトレジスト膜12へ接近させるが、この場合にも両者間で目的とするギャップスペースを形成することができ、上記と同様な作用効果を発揮することができる。
また、上記異物14は、その発生要因にもよるが、後工程で、レジストパターン12Aをマスクとして被加工膜10を部分的にエッチングしてこの被加工膜10をパターン化する際に、被加工膜10と共に除去することができる。
[第2実施例]
次に、本発明に係るアライナ用露光マスク及びその製造方法の第2実施例について、図4〜図6を用いて説明する。
図4は第2実施例の露光マスクを示す模式的断面図であり、図5はこの露光マスクを製造する製造方法を説明するための工程図であり、図5中の(A)〜(G)は、露光マスクの各製造過程を示す模式的断面図である。
図6は上記露光マスクを用いて行われる密着露光の露光プロセスを説明するための工程図であり、図中の(A)〜(D)は、露光プロセスにおける各過程を示す模式的断面図である。
尚、図1〜図3及び図7〜図9に示す構成部分と同一構成部分については同一符号を付して説明する。
次に、本発明に係るアライナ用露光マスク及びその製造方法の第2実施例について、図4〜図6を用いて説明する。
図4は第2実施例の露光マスクを示す模式的断面図であり、図5はこの露光マスクを製造する製造方法を説明するための工程図であり、図5中の(A)〜(G)は、露光マスクの各製造過程を示す模式的断面図である。
図6は上記露光マスクを用いて行われる密着露光の露光プロセスを説明するための工程図であり、図中の(A)〜(D)は、露光プロセスにおける各過程を示す模式的断面図である。
尚、図1〜図3及び図7〜図9に示す構成部分と同一構成部分については同一符号を付して説明する。
以下に説明するアライナ用露光マスク及びその製造方法は、特に遮光型マスクに対して好適である。
図4に示すように、露光マスク30は平板状になされた所定の厚さを有する光透過性の基板21を有しており、この基板21として、例えば石英ガラス(SiO2)板を用いることができる。基板21の表面(図中では下面)には、遮光膜で所定のパターン形状になされた遮光膜パターン36が形成されている。この遮光膜パターン36は、例えばクロム(Cr),ニッケル(Ni),銅(Cu)等の遮光性を有する金属膜よりなり、その厚さは1〜5μm程度である。従って、遮光膜パターン36が形成されている領域以外の石英ガラス部分のみを露光光が透過できるようになっている。
そして、上記露光マスク30にあっては、遮光膜パターン36が基板21に対して高さH11の段差32を有して凸部状に形成されている。換言すれば、遮光膜パターン36間が遮光膜パターン36の表面に対して凹状になされている。この凹状になされている領域を凹部34と称す。
また、凹部34の段差32の高さH11は、遮光膜パターン36の厚さに相当し、1〜5μm程度である。
また、凹部34の段差32の高さH11は、遮光膜パターン36の厚さに相当し、1〜5μm程度である。
次に、上記露光マスク30を製造するための製造方法について、図5を参照して説明する。
まず、図5(A)に示すように、平板状になされた例えば石英ガラスよりなる光透過性の基板21を用意する。
次に、図5(B)に示すように、この基板21の表面全体に導電膜31を均一な厚さで形成する。この導電膜31は、例えばクロム(Cr)やニッケル(Ni)を主成分とする金属膜をスパッタリング等により堆積させることにより形成できる。
その後、図5(C)に示すように、導電膜31上にフォトレジスト膜38を均一な厚さで塗布した後、乾燥させる。
さらに、図5(D)に示すように、フォトレジスト膜38に露光及び現像を行い、このフォトレジスト膜38を部分的に除去して下地の導電膜31を露出させることにより、導電膜31が露出した領域の形状が露光用マスクパターンの形状となるフォトレジストパターン38Aを形成する。
次に、図5(E)に示すように、フォトレジストパターン38Aをめっきマスクとし、導電膜31をめっき導通膜として、電気めっきを行うことにより、導電膜31が露出した領域にめっきパターン33を形成する。
めっきパターン33は、銅,ニッケル等の遮光性を有する金属材料を主成分としており、電気銅めっきや電気ニッケルめっき等により形成することができる。
また、めっきパターン33と導電膜31との総厚は、遮光膜パターン36の高さH11である段差32に相当する。
そこで、例えば上記電気めっきの際に、めっき時間やめっき速度等のめっき条件を適宜設定することにより、上記高さH11を所定の値とすることができる。
めっきパターン33は、銅,ニッケル等の遮光性を有する金属材料を主成分としており、電気銅めっきや電気ニッケルめっき等により形成することができる。
また、めっきパターン33と導電膜31との総厚は、遮光膜パターン36の高さH11である段差32に相当する。
そこで、例えば上記電気めっきの際に、めっき時間やめっき速度等のめっき条件を適宜設定することにより、上記高さH11を所定の値とすることができる。
次に、図5(F)に示すように、フォトレジストパターン38Aをアッシング処理により除去して、導電膜31を露出させる。
さらに、図5(G)に示すように、露出した領域の導電膜31を周知の方法で除去する。
上述した工程により、上記露光マスク30を得る。
次に、図6を参照して上述した露光マスク30を用いて、被処理基板8の表面上に突起状の異物14が存在している場合の露光プロセスについて説明する。
なお、図6(A)に示す状態及び図6(B)に示す工程は、図3(A)に示す状態及び図3(B)に示す工程、並びに、図9(A)に示す状態及び図9(B)に示す工程とそれぞれ同じであるため、ここではその詳細な説明については省略する。
なお、図6(A)に示す状態及び図6(B)に示す工程は、図3(A)に示す状態及び図3(B)に示す工程、並びに、図9(A)に示す状態及び図9(B)に示す工程とそれぞれ同じであるため、ここではその詳細な説明については省略する。
上述した露光マスク30を用いた場合には、図6(C)に示すように、異物14が被加工膜10上に存在しても、この異物14が露光マスク30の凹部34に収容される状態となり、異物14の高さを吸収するように作用する。
このため、異物14が存在しても、露光マスク30の遮光膜パターン36はフォトレジスト膜12の表面に密着されるため、露光光Lが遮光膜パターン36の下方へ廻り込むことを防止できる。
このため、異物14が存在しても、露光マスク30の遮光膜パターン36はフォトレジスト膜12の表面に密着されるため、露光光Lが遮光膜パターン36の下方へ廻り込むことを防止できる。
これにより、図6(D)に示すように、現像工程において、レジストパターン12Aの幅が狭くなったり、この断面形状が変形すること等を防止でき、寸法精度等が良好な所定形状のレジストパターン12Aを形成することができる。
換言すれば、遮光膜パターン36を基板21の表面に対して突出するように形成したので、被処理基板8の表面に突起状の異物14が存在しても、露光時に遮光膜パターン36を被処理基板8の表面に形成されたフォトレジスト膜12に密着、或いは密着に近い状態で接近させることができる。
この結果、所望の密着露光及び近接露光が可能になるため、被処理基板の表面に一様に精度の高いパターンを形成することができ、製品歩留まりを向上させることができる。
この結果、所望の密着露光及び近接露光が可能になるため、被処理基板の表面に一様に精度の高いパターンを形成することができ、製品歩留まりを向上させることができる。
また、上記異物14は、その発生要因にもよるが、後工程で、レジストパターン12Aをマスクとして被加工膜10を部分的にエッチングしてこの被加工膜10をパターン化する際に、被加工膜10と共に除去することができる。
ここで、上記したような本発明による効果は、半導体ウエハ等の被処理基板8上の露光面積に対し、遮光部(遮光膜パターン16a,36に対応)または光半透過部(光半透過性膜パターン16bに対応)の面積が、遮光部(または光半透過部)以外の光透過部の面積に対し、遮光部<光透過部、または、光半透過部<光透過部である場合、特に、遮光部≪透過部、または、光半透過部≪透過部であるほど、より顕著になる。
例えば、半導体レーザ素子のリッジストライプを形成するためのレジストパターン12Aを形成する場合、ラインの幅は1〜数μm、ラインのピッチは200μm前後である。このようなリッジストライプを形成するに際して、ポジ型のフォトレジストを使用してパターンを形成する場合には、遮光部または光半透過部は、幅数μmのラインが200μmピッチで繰り返し並ぶことになり、露光領域のほとんどが光透過部となる。この光透過部は遮光部(遮光膜パターン16a,36)または光半透過部(光半透過性膜パターン16b)に対して凹んでいるため、被処理基板上に突起状の異物が散在している場合でも、この異物が露光マスクの凹部(光透過部)に入る可能性は確率的に大きくなる。逆に突起状の異物が遮光膜パターンまたは光半透過性膜パターンにかかる可能性はきわめて低いことになる。
以上のように、露光マスク20,30において、遮光膜パターン6,36が形成されている領域以外の領域を遮光膜パターン16a,36または光半透過性膜パターン16bに対して凹状に窪むように段差22,32を有する凹部24,34とすることにより、露光マスク20,30と半導体ウエハ等の被処理基板8上のフォトレジスト膜12とを密着露光する際、突起状の異物14の高さが露光マスク20,30の凹部24,34の段差22,32に吸収され、遮光膜パターン16a,36及び光半透過性膜パターン16bをフォトレジスト膜12に密着させることができる。その結果、被処理基板の全面に一様に寸法精度の高いフォトレジストパターン28Aを形成でき、製品の歩留向上に寄与できる。
また、上記露光マスク20,30を用いることにより、所望のギャップを有して密着に近い状態でフォトレジスト膜12を近接露光することができるため、上記効果と同様の効果を得ることができる。
また、上記露光マスク20,30を用いることにより、所望のギャップを有して密着に近い状態でフォトレジスト膜12を近接露光することができるため、上記効果と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
例えば、上述した第1実施例及び第2実施例では、光透過性を有する基板21として石英ガラス板を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではなく、ソーダライムガラス等を用いることができる。
また、第2実施例では、遮光膜パターン36を、めっきパターン33及び導電膜31により構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、基板21の表面にめっき触媒を付与した後、この表面に無電解めっきを行うことにより、無電解めっきパターンからなる遮光膜パターンとしてもよい。
8…被処理基板、10…被加工膜、12…フォトレジスト膜、12A…レジストパターン、14…異物、16a,36…遮光膜パターン、16b…光半透過性膜パターン、26a…遮光膜、26b…光半透過性膜、20,30…露光用マスク、21…基板、22,32…段差、24,34…凹部
Claims (8)
- 光透過性を有する基板と、
前記基板の一面に設けられて所定のパターン形状を有する遮光膜と、
前記基板の一面に、前記遮光膜が設けられている領域を残して設けられた凹部と、
を有するアライナ用露光マスク。 - 請求項1記載のアライナ用露光マスクであって、
前記凹部は、当該アライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、前記被露光物の表面に付着した異物を収容する収容部であることを特徴とするアライナ用露光マスク。 - 光透過性を有する基板の一面に遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、
前記遮光膜形成工程後に、前記遮光膜を部分的に除去して、前記一面に所定のパターン形状を有する遮光領域と、前記基板が露出した露出領域と、を形成する遮光膜部分除去工程と、
前記遮光膜部分除去工程後に、前記露出領域における前記基板を、前記一面から所定の深さまでエッチングして、前記基板に凹部を形成する凹部形成工程と、
を有することを特徴とするアライナ用露光マスクの製造方法。 - 光透過性を有する基板の一面上に、所定のパターン形状を有するレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
前記レジスト膜形成工程後に、前記一面上に、前記レジスト膜が形成されている領域を残して、遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、
前記遮光膜形成工程後に、前記レジスト膜を除去するレジスト膜除去工程と、
を有することを特徴とするアライナ用露光マスクの製造方法。 - 光透過性を有する基板と、
前記基板の一面に設けられ、所定のパターン形状を有し、前記基板を透過した露光光の一部を透過させると共に前記露光光の位相をシフトさせる光半透過性膜と、
前記基板の一面に、前記光半透過性膜が設けられている領域を残して設けられた凹部と、
を有するアライナ用露光マスク。 - 請求項5記載のアライナ用露光マスクであって、
前記凹部は、当該アライナ用露光マスクを用いて被露光物を露光する際に、前記被露光物の表面に付着した異物を収容する収容部であることを特徴とするアライナ用露光マスク。 - 前記光半透過性膜は、モリブデンシリコン化合物を含んでいることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のアライナ用露光マスク。
- 光透過性を有する基板の一面に、前記基板を透過した露光光の一部を透過させると共に前記露光光の位相をシフトさせる光半透過性膜を形成する光半透過性膜形成工程と、
前記光半透過性膜形成工程後に、前記光半透過性膜を部分的に除去すると共に、前記光半透過性膜が除去された領域における前記基板を、前記一面から所定の深さまでエッチングして、前記基板に凹部を形成する凹部形成工程と、
を有することを特徴とするアライナ用露光マスクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007300322A JP2009075531A (ja) | 2006-12-05 | 2007-11-20 | アライナ用露光マスク及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006328589 | 2006-12-05 | ||
JP2007222188 | 2007-08-29 | ||
JP2007300322A JP2009075531A (ja) | 2006-12-05 | 2007-11-20 | アライナ用露光マスク及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=40610515
Family Applications (1)
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JP2007300322A Pending JP2009075531A (ja) | 2006-12-05 | 2007-11-20 | アライナ用露光マスク及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009075531A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016018187A (ja) * | 2014-07-11 | 2016-02-01 | 株式会社ディスコ | 露光マスクの製造方法 |
WO2017175556A1 (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | ウシオ電機株式会社 | 表面処理方法およびマスク並びに表面処理装置 |
-
2007
- 2007-11-20 JP JP2007300322A patent/JP2009075531A/ja active Pending
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WO2017175556A1 (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | ウシオ電機株式会社 | 表面処理方法およびマスク並びに表面処理装置 |
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