JPH07159969A - 位相シフトマスクおよびその製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクおよびその製造方法

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JPH07159969A
JPH07159969A JP30150393A JP30150393A JPH07159969A JP H07159969 A JPH07159969 A JP H07159969A JP 30150393 A JP30150393 A JP 30150393A JP 30150393 A JP30150393 A JP 30150393A JP H07159969 A JPH07159969 A JP H07159969A
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JP
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film
light
transparent
mask substrate
shielding film
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JP30150393A
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English (en)
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Noboru Moriuchi
昇 森内
Toshihiko Onozuka
利彦 小野塚
Seiichiro Shirai
精一郎 白井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高寸法精度の転写パターンが得られる位相シ
フトマスクおよびその簡単な製造技術を提供する。 【構成】 透明材料からなる石英基板1表面の選択的領
域に埋め込まれており前記石英基板1表面と同一平面を
形成している遮光膜3と、前記遮光膜3を含む前記石英
基板1表面の選択的領域に設けられている位相シフタと
なる透明膜4とを有するものであり、位相シフタとして
の前記透明膜4の膜厚が均一に形成され得るため、前記
位相シフトマスクを用いて露光する場合において、転写
されたマスクパターンは、前記位相シフトマスクに対応
した寸法精度となり、高精度の寸法精度をもって転写を
行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相シフトマスクおよ
びその製造方法に関し、特に、転写後のパターン寸法精
度が高い位相シフトマスクに適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置の製造工程において
は、フォトエッチング技術が多用されており、そのフォ
トエッチング技術を用いて微細加工が行われている。
【0003】前記フォトエッチング技術においては、露
光用のマスクとなるフォトマスクが必要である。
【0004】前記フォトマスクとしては、種々の態様の
ものが適用できるが、特に高精度な微細加工を行う際に
は、位相シフトマスクが使用される場合がある。
【0005】前記位相シフトマスクとしては、位相シフ
タとしての透明膜を、透明基板表面に設けられているマ
スクパターンとなっている遮光膜の上に配置するもの
と、前記遮光膜の下に配置するものとが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者
は、前記位相シフトマスクにおいて、次に述べるような
諸問題があることを見い出した。
【0007】(1)シフタ上置きタイプの位相シフトマ
スクは、図18に示すように、平坦で透明なマスク基板
である石英基板1全面に遮光膜3を堆積した後、不要な
部分の前記遮光膜3をエッチングにより除去し、さらに
前記遮光膜3も含めた前記石英基板1全面に位相シフタ
用の透明膜4を堆積した後、不要な部分の前記透明膜4
をエッチングにより除去することにより、前記透明膜4
によって位相シフトパターンを形成して、前記位相シフ
トマスクを製造するものである。
【0008】前記位相シフタ用の透明膜4の堆積には、
図19に示すように有機物あるいはSOG(Spin On Gl
ass )のスピンコート法、図20に示すように酸化シリ
コン(SiO2)などのCVD(Chemical Vapor Depositi
on )法、またはスパッタリング法を用いることができ
るが、どの場合においても、図19,図20に示すよう
に、すでに下地として設けられている前記遮光膜3のパ
ターンの影響を受け、前記遮光膜3が前記石英基板1表
面に突出した形状をもって各前記遮光膜3間の離間距離
が種々様々に配置されていることが主原因となって、前
記透明膜4の膜厚が不均一になるという問題点がある。
【0009】その結果、前記遮光膜3のパターンに依存
し、位相シフト量が異なり、前記位相シフトマスクを用
いてパターン転写を行うと、転写されたパターンの寸法
精度が劣化するという問題が発生する。
【0010】(2)シフタ下置きタイプの位相シフトマ
スクは、図21に示すように平坦で透明な石英基板1全
面に遮光膜3を堆積した後、不要な部分の前記遮光膜3
をエッチングにより除去し、さらに前記遮光膜3の下地
としてあらかじめ設けられている位相シフタ用の透明膜
あるいは前記石英基板1の不要な部分をエッチングによ
り除去することにより、その領域に位相シフタパターン
を形成して、前記位相シフトマスクを製造するものであ
る。
【0011】前記位相シフトマスクにおいては、前記遮
光膜3のオーバハング構造を防止する目的をもって、前
記位相シフタとして用いられる前記石英基板1のエッチ
ングは異方性の高い方法を用い、位相シフタ部の断面形
状を垂直形状として形成することが考えられる。
【0012】しかしながら、垂直形状で掘り込まれた前
記位相シフタ部では、転写の際に用いる露光用光がいわ
ゆるパーシャルコヒーレント光と呼ばれる斜め入射成分
も含む光であるため、掘り込まれた部分内で光が干渉に
より打ち消し合い、露光用の光量が低下するという問題
点がある。そのため、転写されたパターンの寸法が不均
一になるという問題が発生する。
【0013】本発明の一つの目的は、高寸法精度の転写
パターンが得られる位相シフトマスクを提供することに
ある。
【0014】本発明の他の目的は、簡単に製造できる位
相シフトマスクの製造技術を提供することにある。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明において開示され
る発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、以下
のとおりである。
【0017】請求項1記載の発明は、透明材料からなる
マスク基板表面の選択的領域に埋め込まれており前記マ
スク基板表面と同一平面を形成している前記遮光膜と、
前記遮光膜を含む前記マスク基板表面の選択的領域に設
けられている位相シフタとなる透明膜とを有するもので
ある。
【0018】
【作用】前記した手段によれば、前記マスク基板の表面
とマスクパターンとなる前記遮光膜の表面とが同一平面
を形成していることにより、前記遮光膜を含む前記マス
ク基板表面の選択的領域に設けられている位相シフタと
なる透明膜の膜厚は、種々の領域に配置されていても一
定となっていることより、それらの位相シフト現象は一
定に調整でき得るものとなる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、実施例を説明するための全図におい
て同一機能を有するものは同一の符号を付し、重複説明
は省略する。
【0020】(実施例1)図1〜図4は、本発明の一実
施例である位相シフトマスクおよびその製造工程を示す
断面図である。同図を用いて、本発明の位相シフトマス
クの具体的な製造方法について説明する。
【0021】まず、図1に示すように、マスク基板とな
る光透過率の高い石英基板1表面に、フォトレジスト材
料をスピンナにより回転塗布してフォトレジスト膜を形
成し、前記フォトレジスト膜に露光装置を用いて所定の
領域を選択的に感光した後、現像、ベーキングなどを行
って、フォトエッチング用マスクとなるフォトレジスト
膜2を形成する。
【0022】次に、前記フォトレジスト膜2をフォトエ
ッチング用マスクとして、前記石英基板1を選択的にエ
ッチングして溝を形成する。
【0023】なお、前記溝を形成する際には、前記溝の
深さを所定の値にするために、前記石英基板1表面にエ
ッチングストッパとなる膜を形成した後、前記エッチン
グストッパ膜表面に透明な透明層を形成し、前記透明層
をフォトエッチングにより前記エッチングストッパ膜の
深さまでエッチングを行い、前記溝を形成する態様を採
用することもできる。この態様では、エッチング深さの
調整が、前記エッチングストッパ膜によって制御でき得
るため、溝の深さを所望の値にすることが容易である。
【0024】次に、図2に示すように、不要となった前
記フォトレジスト膜2を取り除いた後、前記石英基板1
表面にクロム(Cr)膜などの遮光膜3を形成する。
【0025】次に、図3に示すように、前記石英基板1
表面に形成されている前記遮光膜3を研磨して、突出し
ている前記遮光膜3を取り除く作業を行う。
【0026】前記作業により、前記溝に埋め込まれてい
る領域の前記遮光膜3の表面の高さと、前記石英基板1
の表面の高さとが同じ高さになっている平坦な平面を有
するものを形成することができる。
【0027】次に、図4に示すように、前記石英基板1
上に透明膜4を形成した後、フォトエッチング技術を用
いて、不要な前記透明膜4を取り除き、位相シフタのパ
ターンとなるように前記透明膜4のパターンを形成す
る。
【0028】なお、前記透明膜4の形成にあたっては、
スピンコート法、CVD法、スパッタリング法などの諸
法をもって行うことができる。
【0029】先述した本実施例により製造された位相シ
フトマスクは、位相シフタとしての前記透明膜4の膜厚
が均一に形成され得るため、前記位相シフトマスクを用
いて露光する場合において、転写されたマスクパターン
は、前記位相シフトマスクに対応した寸法精度となり、
高精度の寸法精度をもって転写を行うことができる。
【0030】(実施例2)図5〜図7は、本発明の他の
実施例である位相シフトマスクおよびその製造工程を示
す断面図である。同図を用いて、本発明の位相シフトマ
スクの具体的な製造方法について説明する。
【0031】まず、図5に示すように、マスク基板とな
る光透過率の高い石英基板1表面に、クロム(Cr)膜
などの遮光膜3を形成する。
【0032】次に、前記遮光膜3表面に、フォトレジス
ト材料をスピンナにより回転塗布してフォトレジスト膜
を形成し、前記フォトレジスト膜に露光装置を用いて所
定の領域を選択的に感光した後、現像、ベーキングなど
を行って、フォトエッチング用マスクとなるフォトレジ
スト膜2を形成する。
【0033】次に、前記フォトレジスト膜2をフォトエ
ッチング用マスクとして、前記遮光膜3を選択的にエッ
チングして溝を形成することにより、マスクパターンと
なる前記遮光膜3を設けると共に、前記溝によって前記
石英基板1の表面を露出させる作業を行う。
【0034】次に、図6に示すように、不要となった前
記フォトレジスト膜2を取り除いた後、前記遮光膜3を
有する前記石英基板1上に透明膜4を形成する。
【0035】なお、前記透明膜4の形成にあたっては、
スピンコート法、CVD法、スパッタリング法などの諸
法をもって行うことができる。前記諸法によって前記透
明膜4を形成しても、前記透明膜4の表面は平坦とはな
らず、凹凸形状の表面となる。
【0036】次に、図7に示すように、前記透明膜4を
研磨して、前記遮光膜3の表面が露出するまで研磨作業
を行う。
【0037】この作業によって、前記遮光膜3の表面の
高さと、前記溝に埋め込まれている領域の前記透明膜4
の表面の高さとが同じ高さになっている平坦な平面を有
するものを形成することができる。
【0038】なお、前記透明膜4を表面から研磨する際
には、前記遮光膜3の表面が露出するまで研磨作業を行
う必要がなく、前記遮光膜3表面に一定の膜厚の前記透
明膜4が残存する形状の前記透明膜4を設ける態様とす
ることができる。この場合においても、研磨作業の特性
上、前記透明膜4の表面が平坦な形状となっているもの
を形成することができる。
【0039】また、前記透明膜4を設ける場合、前記石
英基板1上に一定の膜厚を有し、表面が平坦化された透
明膜を形成し、前記透明膜表面にエッチングストッパと
なる膜を形成した後、前記エッチングストッパ膜表面に
透明な透明層を形成し、前記透明層をフォトエッチング
により前記エッチングストッパ膜の深さまでエッチング
を行い、前記透明膜4を形成する態様を採用することも
できる。この態様では、エッチング深さの調整が、前記
エッチングストッパによって制御でき得るため、平坦な
前記透明膜4を所望の膜厚をもって容易に得ることがで
きる。
【0040】次に、図7に示すように、前記遮光膜3お
よび透明膜4を有する前記石英基板1上に透明膜5を形
成した後、フォトエッチング技術を用いて、不要な前記
透明膜5を取り除き、位相シフタのパターンとなるよう
に前記透明膜5のパターンを形成する。
【0041】なお、前記透明膜5の形成にあたっては、
スピンコート法、CVD法、スパッタリング法などの諸
法をもって行うことができる。
【0042】また、前記位相シフタ用の透明膜5の形成
にあたっては、研磨作業により表面を平坦化した状態の
前記透明膜4を、選択的にエッチングすることにより位
相シフタ用の透明膜5のパターンを形成する態様を採用
することができる。
【0043】先述した本実施例により製造された位相シ
フトマスクは、位相シフタとしての前記透明膜5の膜厚
が均一に形成され得るため、前記位相シフトマスクを用
いて露光する場合において、転写されたマスクパターン
は、前記位相シフトマスクに対応した寸法精度となり、
高精度の寸法精度をもって転写を行うことができる。
【0044】(実施例3)図8〜図10は、本発明の他
の実施例である位相シフトマスクおよびその製造工程を
示す断面図である。同図を用いて、本発明の位相シフト
マスクの具体的な製造方法について説明する。
【0045】まず、図8に示すように、マスク基板とな
る光透過率の高い石英基板1表面に、フォトレジスト材
料をスピンナにより回転塗布してフォトレジスト膜2を
形成し、前記フォトレジスト膜2に露光装置を用いて所
定の領域を選択的に感光した後、現像、ベーキングなど
を行って、フォトエッチング用マスクおよびリフトオフ
用厚膜として使用され得るフォトレジスト膜2を形成す
る。なお、前記感光作業の際に、前記フォトレジスト膜
2における断面形状が逆台形の形状となるように感光を
行う。そうすることにより、前記フォトレジスト膜2
が、逆台形の形状を有するものを形成することができ
る。
【0046】次に、前記フォトレジスト膜2をフォトエ
ッチング用マスクとして、前記石英基板1を選択的にエ
ッチングして溝を形成する。
【0047】なお、前記溝を形成する際には、前記溝の
深さを所定の値にするために、前記石英基板1表面にエ
ッチングストッパとなる膜を形成した後、前記エッチン
グストッパ膜表面に透明な透明層を形成し、前記透明層
をフォトエッチングにより前記エッチングストッパ膜の
深さまでエッチングを行い、前記溝を形成する態様を採
用することもできる。この態様では、エッチング深さの
調整が、前記エッチングストッパ膜によって制御でき得
るため、溝の深さを所望の値にすることが容易である。
【0048】次に、図9に示すように、前記フォトレジ
スト膜2を有する前記石英基板1上にクロム(Cr)膜
などの遮光膜3をスパッタリングにより堆積して形成す
る。
【0049】なお、前記遮光膜3の形成にあたっては、
前記遮光膜3の膜厚として前記石英基板1における溝の
深さと同じ値になるように、前記遮光膜3を形成する。
そうすることにより、前記遮光膜3の表面と、前記石英
基板1の表面とが同一平面になる。
【0050】この作業によって、前記フォトレジスト膜
2表面に堆積された前記遮光膜3と、前記石英基板1に
おける前記溝表面に堆積された前記遮光膜3とが、前記
フォトレジスト膜2の段差および台形形状によって、切
り離された形となって形成される。
【0051】次に、図10に示すように、前記フォトレ
ジスト膜2をレジスト除去溶液に浸漬させることによ
り、前記フォトレジスト膜2を溶解して取り除くことに
より、前記フォトレジスト膜2表面に設けられている前
記遮光膜3をも同時に取り除く作業を行う。すなわち、
前記フォトレジスト膜2をリフトオフ法により取り去る
ことにより、その表面に設けられている前記遮光膜3を
前記石英基板1より隔離して取り除くものである。
【0052】次に、前記遮光膜3を有する前記石英基板
1表面に透明膜4を形成した後、フォトエッチング技術
を用いて、不要な前記透明膜4を取り除き、位相シフタ
のパターンとなるように前記透明膜4のパターンを形成
する。
【0053】なお、前記透明膜4の形成にあたっては、
スピンコート法、CVD法、スパッタリング法などの諸
法をもって行うことができる。
【0054】先述した本実施例により製造された位相シ
フトマスクは、位相シフタとしての前記透明膜4の膜厚
が均一に形成され得るため、前記位相シフトマスクを用
いて露光する場合において、転写されたマスクパターン
は、前記位相シフトマスクに対応した寸法精度となり、
高精度の寸法精度をもって転写を行うことができる。
【0055】(実施例4)図11〜図13は、本発明の
他の実施例である位相シフトマスクおよびその製造工程
を示す断面図である。同図を用いて、本発明の位相シフ
トマスクの具体的な製造方法について説明する。
【0056】まず、図11に示すように、マスク基板と
なる光透過率の高い石英基板1表面に、クロム(Cr)
膜などの遮光膜3を形成する。
【0057】次に、前記遮光膜3表面に、フォトレジス
ト材料をスピンナにより回転塗布してフォトレジスト膜
を形成し、前記フォトレジスト膜に露光装置を用いて所
定の領域を選択的に感光した後、現像、ベーキングなど
を行って、フォトエッチング用マスクとなるフォトレジ
スト膜を形成する。
【0058】次に、前記フォトレジスト膜をフォトエッ
チング用マスクとして、前記遮光膜3を選択的にエッチ
ングして、マスクパターンとなる前記遮光膜3のパター
ンを形成する。
【0059】次に、前記遮光膜3を含む前記石英基板1
上に、位相シフタ膜としての膜厚よりも厚膜の透明膜4
を形成する。
【0060】なお、前記透明膜4の形成にあたっては、
スピンコート法、CVD法、スパッタリング法などの諸
法をもって行うことができる。前記諸法によって前記透
明膜4を形成しても、前記透明膜4の表面は平坦とはな
らず、凹凸形状の表面となる。しかしながら、本実施例
においては、前記透明膜4の表面が平坦でなくても、問
題はない工夫が後述する製造プロセスにより行われる。
【0061】次に、図12に示すように、前記透明膜4
表面にフォトエッチング用マスクとなるフォトレジスト
膜2を形成する。
【0062】次に、前記フォトレジスト膜2をフォトエ
ッチング用マスクとして、前記透明膜4を一定量ドライ
エッチングして位相シフタとしての前記透明膜4を形成
する。
【0063】なお、前記ドライエッチングを行う際にお
けるドライエッチングの終点は、エッチング時間または
エッチング深さモニタによって判定するものであり、こ
れにより所望のエッチングを行うことができる。
【0064】次に、図13に示すように、不要となった
前記フォトレジスト膜2を取り除くことにより、前記フ
ォトレジスト膜2裏面に存在していた前記透明膜4領域
が、位相シフタ機能をはたす形状の前記透明膜4のパタ
ーンを有する位相シフトマスクを製造する。
【0065】先述した本実施例により製造された位相シ
フトマスクは、位相シフタとしての前記透明膜4の膜厚
が均一に形成され得るため、前記位相シフトマスクを用
いて露光する場合において、転写されたマスクパターン
は、前記位相シフトマスクに対応した寸法精度となり、
高精度の寸法精度をもって転写を行うことができる。
【0066】(実施例5)図14〜図17は、本発明の
他の実施例である位相シフトマスクおよびその製造工程
を示す断面図である。同図を用いて、本発明の位相シフ
トマスクの具体的な製造方法について説明する。
【0067】まず、図14に示すように、マスク基板と
なる光透過率の高い石英基板1表面に、窒化シリコン膜
などのエッチングストッパ膜6を形成する。
【0068】次に、前記エッチングストッパ膜6表面
に、リン(P)を含有している酸化シリコン膜からなる
透明膜7をCVD法により形成し、前記透明膜7が位相
シフタとなるように所定の膜厚をもって形成する。
【0069】また、前記酸化シリコン膜からなる透明膜
7の形成にあたっては、前記エッチングストッパ膜6表
面からCVD法により徐々に堆積されて行くにつれて、
前記リン(P)の濃度が高濃度から徐々に低濃度になる
ように前記リン(P)濃度を調整しており、最終的な前
記透明膜7の表面領域では、前記リン(P)が含まれて
いない状態に調整しているものである。
【0070】次に、図15に示すように、前記透明膜7
表面に、マスク用パターンとなるクロム(Cr)膜など
の遮光膜3を形成する。
【0071】次に、前記遮光膜3を含む前記透明膜7表
面に、フォトエッチング用マスクとなる前記フォトレジ
スト膜2を形成する。
【0072】次に、図16に示すように、前記フォトレ
ジスト膜2をフォトエッチング用マスクとして用いて、
ドライエッチングにより前記透明膜7を前記エッチング
ストッパ膜6が露出するまでエッチングを行い、側面が
垂直な形状の溝を形成する。
【0073】次に、図17に示すように、不要となった
前記フォトレジスト膜2を取り除いた後、前記フォトレ
ジスト膜2をフォトエッチング用マスクとして用いて、
ウエットエッチングにより前記透明膜7における前記溝
の形状が台形となるまでエッチングを行う。
【0074】この場合、前記透明膜7に含まれているリ
ン(P)の濃度が、前記透明膜7の溝が深くなるにした
がって高濃度になっていることより、高濃度領域のほう
が低濃度領域よりもエッチング速度が速いために、図1
7に示すような台形の形状を有する溝を備えた前記透明
膜7を製造することができる。
【0075】次に、不要となった前記フォトレジスト膜
2を取り除くことにより、一定の膜厚を有する位相シフ
タとしての透明膜7を備えた位相シフトマスクを製造す
る。
【0076】先述した本実施例により製造された位相シ
フトマスクは、位相シフタとしての前記透明膜7の膜厚
が均一に形成され得るため、前記位相シフトマスクを用
いて露光する場合において、転写されたマスクパターン
は、前記位相シフトマスクに対応した寸法精度となり、
高精度の寸法精度をもって転写を行うことができる。
【0077】また、前記透明膜7における台形の断面形
状の溝の構造により、転写の際に用いる露光用光がいわ
ゆるパーシャルコヒーレント光と呼ばれる斜め入射成分
も含む光が存在しても、掘り込まれた部分内で光が干渉
により打ち消し合うこともなくなることより、露光用の
光量が低下することがなく、転写されたパターンの寸法
が不均一になるという効果がある。
【0078】また、前述した本実施例における前記位相
シフトマスクは、半導体集積回路装置の製造に適用でき
る以外に、種々のパターンをフォトエッチング技術を用
いて形成するものに適用でき、マスクパターンの寸法と
誤差が少ない高精密なパターンを転写によって得ること
ができる。
【0079】以上述べた位相シフトマスクとその製造方
法においては、フォトエッチング用位相シフトマスクに
ついて記載したものであるが、本発明は、マスクブラン
ク上に遮光膜によるパターン像を形成したマスクブラン
ク、位相シフトマスクを作成する前段階のマスクである
レチクル、パターン原画が描かれている広義のマスクに
適用できるものである。また、前述したフォトエッチン
グ用マスクとしてフォトレジスト膜を使用したものにつ
いて記載しているが、電子ビーム用レジスト膜などの種
々のレジスト膜を用いることができる。
【0080】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0081】
【発明の効果】本願によって開示された発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0082】本発明によれば、マスク基板の表面とマス
クパターンとなる遮光膜の表面とが同一平面を形成して
いることにより、前記遮光膜を含む前記マスク基板表面
の選択的領域に設けられている位相シフタとなる透明膜
の膜厚は、種々の領域に配置されていても一定となって
いることより、それらの位相シフト現象は一定に調整で
きる。
【0083】また、本発明により製造された位相シフト
マスクは、位相シフタとしての前記透明膜の膜厚が均一
に形成され得るため、前記位相シフトマスクを用いて露
光する場合において、転写されたマスクパターンは、前
記位相シフトマスクに対応した寸法精度となり、高精度
の寸法精度をもって転写を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である位相シフトマスクの製
造工程を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例である位相シフトマスクの製
造工程を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例である位相シフトマスクの製
造工程を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例である位相シフトマスクの製
造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例である位相シフトマスクの
製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施例である位相シフトマスクの
製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施例である位相シフトマスクの
製造工程を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例である位相シフトマスクの
製造工程を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施例である位相シフトマスクの
製造工程を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図12】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図13】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図14】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図15】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図16】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施例である位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図18】本発明者により検討された位相シフトマスク
を示す断面図である。
【図19】本発明者により検討された位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図20】本発明者により検討された位相シフトマスク
の製造工程を示す断面図である。
【図21】本発明者により検討された位相シフトマスク
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 石英基板(マスク基板) 2 フォトレジスト膜 3 遮光膜 4 透明膜 5 透明膜 6 エッチングストッパ膜 7 透明膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明材料からなるマスク基板と、 前記マスク基板表面の選択的領域に埋め込まれている遮
    光膜であって、前記マスク基板表面と同一平面を形成し
    ている前記遮光膜と、 前記遮光膜を含む前記マスク基板表面の選択的領域に設
    けられている位相シフタとなる透明膜とを有することを
    特徴とする位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 透明材料からなるマスク基板と、 前記マスク基板表面の選択的領域に設けられている遮光
    膜と、 前記マスク基板表面の選択的領域に設けられている透明
    膜であって、前記遮光膜の膜厚と同一の膜厚を有する前
    記透明膜と、 前記遮光膜および前記透明膜を含む前記マスク基板表面
    の選択的領域に設けられている位相シフタとなる透明膜
    とを有することを特徴とする位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】 透明材料からなるマスク基板と、 前記マスク基板表面の選択的領域に設けられている遮光
    膜と、 前記遮光膜を含む前記マスク基板表面の選択的領域に設
    けられている位相シフタとなる透明膜であって、前記遮
    光膜の膜厚よりも大きい膜厚を有する前記透明膜とを有
    することを特徴とする位相シフトマスク。
  4. 【請求項4】 透明材料からなるマスク基板と、 前記マスク基板表面の選択的領域に設けられている遮光
    膜と、 前記遮光膜を含む前記マスク基板の全表面に設けられて
    いる透明膜と、 前記透明膜表面の選択的領域に一定の膜厚をもって設け
    られており、前記透明膜と同一材料でかつ一体となって
    いる透明膜とを有することを特徴とする位相シフトマス
    ク。
  5. 【請求項5】 透明材料からなるマスク基板と、 前記マスク基板上の選択的領域に設けられている透明膜
    と、 前記透明膜に設けられている断面形状が斜線形状の溝
    と、 前記透明膜表面の選択的領域に設けられている遮光膜と
    を有することを特徴とする位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】 透明材料からなるマスク基板表面の選択
    的領域に溝を形成する工程と、 前記マスク基板表面に前記溝に埋め込まれるように遮光
    膜を形成する工程と、 前記遮光膜の表面と前記マスク基板の表面とが同一平面
    となるまで、前記遮光膜を前記遮光膜表面から取り除い
    ていく工程と、 前記遮光膜を有する前記マスク基板表面の選択的領域に
    位相シフタとなる透明膜を形成する工程とを有すること
    を特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 透明材料からなるマスク基板表面の選択
    的領域に遮光膜を形成する工程と、 前記遮光膜を有する前記マスク基板表面に透明膜を形成
    する工程と、 前記マクス基板表面の前記遮光膜の表面と前記透明膜の
    表面とが同一平面となるまで、前記透明膜を前記透明膜
    表面から取り除いていく工程と、 前記遮光膜および前記透明膜を有する前記マスク基板表
    面の選択的領域に位相シフタとなる透明膜を形成する工
    程とを有することを特徴とする位相シフトマスクの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 透明材料からなるマスク基板表面の選択
    的領域に遮光膜を形成する工程と、 前記遮光膜を有する前記マスク基板表面に透明膜を形成
    する工程と、 前記マクス基板表面の前記透明膜の膜厚が位相シフタと
    しての膜厚となるまで、前記透明膜の選択的領域を前記
    透明膜表面から取り除いていく工程とを有することを特
    徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 透明材料からなるマスク基板表面にリフ
    トオフ用の厚膜を形成する工程と、 前記厚膜をフォトエッチング用マスクとして前記マスク
    基板表面をエッチングして前記マスク基板表面に溝を形
    成する工程と、 前記厚膜表面の選択的領域に遮光膜を形成すると同時
    に、前記厚膜表面に形成する前記遮光膜と切り離された
    状態をもつと共に前記マスク基板の表面と前記溝に形成
    する遮光膜の表面とが同一平面となるような膜厚となる
    ように、前記遮光膜を前記マスク基板における前記溝に
    形成する工程と、 前記厚膜を取り去ると共に前記厚膜表面に形成されてい
    る前記遮光膜を取り去る工程と、 前記遮光膜を有する前記マスク基板表面の選択的領域に
    位相シフタとなる透明膜を形成する工程とを有すること
    を特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 透明材料からなるマスク基板表面にエ
    ッチングストッパ膜を形成する工程と、 前記エッチングストッパ膜表面に透明膜を形成する工程
    であって、前記エッチングストッパ膜表面に接する領域
    が高濃度であり前記透明膜の膜厚が大きくなるにしたが
    い低濃度になる不純物を含有する前記透明膜を形成する
    工程と、 前記透明膜表面の選択的領域に遮光膜を形成する工程
    と、 前記遮光膜を有する前記透明膜表面の選択的領域にスル
    ーホールを有するフォトエッチング用マスク膜を形成す
    る工程と、 前記フォトエッチング用マスク膜における前記スルーホ
    ールによって表面が露出している前記透明膜を前記透明
    膜の表面からエッチングを行って取り除いていき前記エ
    ッチングストッパ膜の表面が露出するまでエッチングを
    行い前記透明膜に溝を形成する工程とを有することを特
    徴とする位相シフトマスクの製造方法。
JP30150393A 1993-12-01 1993-12-01 位相シフトマスクおよびその製造方法 Pending JPH07159969A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000206671A (ja) * 1999-01-13 2000-07-28 Mitsubishi Electric Corp フォトマスク、フォトマスクの製造方法、および半導体集積回路装置の製造方法
DE4413821B4 (de) * 1994-03-04 2007-12-13 Goldstar Electron Co., Ltd., Cheongju Phasenschiebemaske und Verfahren zu deren Herstellung
CN114744065A (zh) * 2022-03-23 2022-07-12 中国电子科技集团公司第十一研究所 台面结构芯片的非接触式光刻方法

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