JPH06347993A - 位相シフトマスクおよびその製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクおよびその製造方法

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JPH06347993A
JPH06347993A JP14056093A JP14056093A JPH06347993A JP H06347993 A JPH06347993 A JP H06347993A JP 14056093 A JP14056093 A JP 14056093A JP 14056093 A JP14056093 A JP 14056093A JP H06347993 A JPH06347993 A JP H06347993A
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light
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JP14056093A
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English (en)
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Yuichi Fukushima
祐一 福島
Toshio Konishi
敏雄 小西
Kinji Okubo
欽司 大久保
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】位相シフトパターン側壁部からの入射光の漏れ
により生じていたパターン解像度の低下や転写パターン
の寸法精度の低下を防止して、位相シフト効果が最大限
に得られ、解像度が向上し、寸法精度が良好な転写パタ
ーンが得られる位相シフトマスクとその製造方法とを提
供する。 【構成】透明基板上に、少なくとも、第一の遮光部、光
透過部そして位相シフト部とを備えた位相シフトマスク
において、前記位相シフト部を形成する位相シフトパタ
ーンの側壁に第二の遮光部を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はLSI、VLSIさらに
はULSIをはじめとした半導体集積回路の製造に代表
される極めて微細なパターンを形成する際に、フォトフ
ァブリケーション用の原版として使用されるフォトマス
ク、いわゆる位相シフトマスクに関するものであり、特
にはその構成と製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフォトマスクでは、微細なパター
ンの投影露光に際し、近接したパターンはマスクの光透
過部を通過した光が回折し、干渉し合うことによって、
パターン境界部での光強度を強め合い、感光して、ウェ
ハー上に転写されたパターンが分離解像しないという問
題が生じていた。この現象は露光波長に近い微細なパタ
ーンほどその傾向が強く、原理的には従来のフォトマス
クと従来の露光光学系では光の波長以下の微細パターン
を解像することは不可能であった。そこで、隣接するパ
ターンを透過する投影光の位相を互いに180度とする
ことにより微細パターンの解像力を向上させるという、
いわゆる位相シフト技術を用いたフォトマスク(一般に
は位相シフトマスクと称される)が開発された。
【0003】すなわち、隣接する開口部の片側に透明材
料よりなる位相シフト部を設けることにより、透過光が
回折し干渉し合う際、位相が反転しているために境界部
の光強度は逆に弱め合い、強度ゼロになり、その結果転
写パターンは分離解像する。この関係は焦点の前後でも
成り立っているため、焦点が多少ずれていても解像度は
従来法よりも向上し、焦点裕度が改善される。上記のよ
うな位相シフト法はIBMのLevensonらによっ
て提唱され、特開昭58−173744号公報に示さ
れ、また原理としては公告昭62−50811号に記載
されている。
【0004】なお、位相シフト効果を最大にするために
は、位相反転量を180゜にすることが望ましい。この
ための基本的な考え方が、次式(i)に基づいて位相シ
フトマスクを製造するものである。すなわち、 d=λ/{2(n−1)} ・・・(i) の関係を満たすdの値が位相シフト層の膜厚となるよう
に製造するわけである。ただし、ここでλは露光する光
の波長、またnは位相シフト層を形成する部材の屈折率
を示す。
【0005】さて、(図2)(a)〜(f)には従来の
技術に関わる位相シフトマスクの製造方法を示してあ
る。まず図2(a)では、透明基板11上にエッチング
停止層12、位相シフト層13、遮光層14、電子線レ
ジスト層15をこの順に設けたことを示す。ついで図2
(b)に示すように、所定のリソグラフィ工程により遮
光パターンを形成した後、前記電子線レジストを除去す
る。次に(図2)(c)では、この基板上に所定の手段
でHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理を施し、そ
の上に電子線レジスト層15’、導電性高分子層16を
この順に設け、所定の露光条件で電子線を用いた重ね合
わせ描画17を行う。
【0006】この重ね合わせ描画は、下層にある遮光パ
ターンに対して重ね合わせを行うものであり、遮光パタ
ーン中に形成されたアライメントマークを描画装置が電
子線走査により読み取り、その情報に基づいて遮光パタ
ーンと描画位置との位置座標のずれを補正して位相シフ
トパターンの描画を行うものである。
【0007】続いて、(図2)(d)に示すように、所
定の方法で現像してレジストパターンを形成し、次に
(図2)(e)に示すように前記レジストパターンおよ
びその下層の遮光パターンをマスクとして位相シフト層
13をエッチングし、位相シフトパターン13’を形成
する。最後に、(図2)(f)のように残ったレジスト
を除去して位相シフトマスクを得る。
【0008】前記工程中で、遮光層14の材質は一般に
クロムの単層構成もしくはクロムや酸化クロム・窒化ク
ロムなどの金属あるいは金属酸化物、金属窒化物の多層
構成からなり、位相シフト層13の材質は二酸化珪素
(SiO2 )のような透明性の高い物質からなる。また
エッチング停止層12は酸化アルミニウム(Al
2 3)あるいは窒化珪素(Si3 4 )などの、透明
性が高くかつ位相シフト層のエッチングを行なう条件で
はエッチングされない物質からなる。
【0009】そして、導電性高分子層16は電子線描画
を精度よく行うために設けるものであり、その作用と
は、電子線レジストに対して電子線を照射するに際し、
透明基板、エッチング停止層、位相シフト層および電子
線レジストのいずれもが絶縁性を有するために起こる帯
電現象の発生を、前記導電性高分子層16のもつ導電性
によって防止するものである。前記導電性高分子層16
は一般に溶剤または水への浸漬処理により容易に除去で
き、アルカリ性レジスト現像液で除去できるものもあ
る。
【0010】また、前記HMDSとはいわゆるシランカ
ップリング剤の一種であり、親水性表面にこれを塗布す
ることにより疎水化するための界面活性剤としての効果
を有する。このときHMDSは、SiO2 からなる材質
の表面に存在する親水性の−OH基とカップリング反応
を起こし、表面に疎水性の基をつくることができ、これ
によって親水性のSiO2 と疎水性のレジストとの中間
層としての役割を果たし、接着性を改善する。なお、H
MDS自身は常温では揮発性を有し、表面改質にあずか
った分子層以外は揮発するため、その後のリソグラフィ
処理工程においては何ら影響を与えず、HMDSの除去
処理は必要ない。
【0011】なお、前記位相シフト層のエッチング方法
としてはウェットエッチングあるいはドライエッチング
のうちのいずれも可能であるが、エッチングストッパー
層材料としてはこれらのエッチング方法に対応した耐性
の高い材料を用いる。また、本発明で称するマスクと
は、半導体集積回路の主要な製造装置のひとつである投
影露光装置もしくは縮小投影露光装置(一般にはステッ
パーと称する)に装着して使用される露光用原版を表す
が、一般にはフォトマスクあるいはレチクルと表現する
場合もある。
【0012】しかしながら上記の方法で作製されたマス
クは、投影露光装置に装着して露光した際に、位相シフ
トパターンのパターン側壁部から漏れ出る透過光によ
り、前記の位相シフト効果が充分に得られないという欠
点があった。すなわち、図4(a)に示すように、マス
クを透過する入射光のうち、斜方向からの入射光は基板
を通過した後、位相シフト層の側壁を通過していく。位
相シフト層の材料であるSiO2 の屈折率は約1.5で
あり、空気の屈折率は1であるため、この場合の斜入射
光は、基板を通過して空気中を通る垂直入射光に対して
位相がずれる。
【0013】位相のずれ量は最適値から多少外れた量と
なるため、斜方向入射光と前記垂直入射光との間で生じ
た干渉効果は、前記の位相シフト効果に対してノイズ成
分となってしまい、充分な効果が得られなくなる。この
とき、位相シフトマスクを用いてウェハー上のレジスト
に露光転写を行った場合、レジストパターンの解像度が
低下し、本来の解像度向上効果が得られないばかりか、
転写パターン寸法のばらつきも増大し、寸法精度が位相
シフトを用いない従来露光のときよりも劣化してしまう
という不具合が生じていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは、位
相シフトパターン側壁部からの入射光の漏れにより生じ
ていたパターン解像度の低下や転写パターンの寸法精度
の低下を防止して、位相シフト効果が最大限に得られ、
解像度が向上し、寸法精度が良好な転写パターンが得ら
れる技術を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明が提供する手段とは、すなわち、透明基板上
に、少なくとも、第一の遮光部、光透過部そして位相シ
フト部とを備えた位相シフトマスクにおいて、前記位相
シフト部を形成する位相シフトパターンの側壁に第二の
遮光部を有することを特徴とする位相シフトマスクであ
る。
【0016】透明基板上に、少なくとも、第一の遮光
部、光透過部そして位相シフト部とを備えた位相シフト
マスクの製造方法において、(イ)透明基板上にエッチ
ング停止層、位相シフト層そして第一の遮光層をこの順
に形成する工程、(ロ)次に、リソグラフィによって遮
光パターンを形成する工程、(ハ)次に、リソグラフィ
によって位相シフトパターンを形成する工程、(ニ)し
かる後に前記基板上の少なくとも位相シフトパターンを
含む全面に第二の遮光層を被着する工程、(ホ)そして
異方性エッチングを行うことにより前記第二の遮光層の
上側部分を除去し、かつ位相シフトパターンの側壁部に
被着した部分のみを残す工程以上(イ)から(ホ)の工
程を少なくとも具備することを特徴とする位相シフトマ
スクの製造方法である。
【0017】透明基板上に、少なくとも、第一の遮光
部、光透過部そして位相シフト部とを備えた位相シフト
マスクの製造方法において、(ト)透明基板上に第一の
遮光層を形成する工程、(チ)次にリソグラフィにより
遮光パターンを形成する工程、(リ)次にリソグラフィ
により前記透明基板をエッチング加工し、位相シフトパ
ターンを形成する工程、(ヌ)しかる後に前記基板上の
少なくとも位相シフトパターンを含む全面に第二の遮光
層を被着する工程、(ル)そして異方性エッチングを行
うことにより前記第二の遮光層の上側部分を除去し、か
つ位相シフトパターンの側壁部に被着した部分のみを残
す工程以上(ト)から(ル)の工程を少なくとも具備す
ることを特徴とする位相シフトマスクの製造方法であ
る。
【0018】位相シフトマスクの構成としては、前記透
明基板と位相シフト層との間に、エッチング停止層を有
するもの、あるいは前記透明基板の少なくとも一部分を
エッチング加工して位相シフトパターンを形成されるも
の等々、も適応される。
【0019】以下、添付図面を参照して本発明をさらに
詳述する。(図1)(a)〜(g)は本発明に係わる位
相シフトマスクの構成を示すものである。まず(図1)
(a)に示すように、透明基板1上に、エッチング停止
層2、位相シフト層3、第一の遮光層4、電子線レジス
ト層5をこの順に設ける。そして(図1)(b)のよう
に、所定の電子線描画を行い、現像及び第一の遮光層4
のエッチングを行って遮光パターンを形成し、レジスト
を除去する。続いて、(図1)(c)に示すように、前
記基板上にまずHMDS処理を施した後、電子線レジス
ト層5’と導電性高分子層6とをこの順に設け、所定の
露光条件で電子線重ね合わせ描画7を行う。次に、(図
1)(d)のように現像処理を行って、レジストパター
ンを形成する。
【0020】なお、エッチング停止層2、位相シフト層
3、第一の遮光層4の材質については、それぞれ公知の
薄膜形成法を用いればよく、例えばスパッタリング法、
蒸着法、CVD法そしてイオンプレーティング法に代表
される気相成長法や、あるいは液相成長法などがある
が、特にこれらに限定されるものではない。
【0021】また、位相シフト層3の膜厚の最適値は前
記(i)式から算出される。例えばSiO2 の屈折率が
1.47、露光波長λが365nmとして、膜厚dは約
390nmとなる。ただし位相反転量180゜に対して
±10゜の範囲内にあれば前記効果は充分に得られるこ
とから、膜厚dは370〜410nmの範囲内にあるこ
とが望ましい。また第一の遮光層4の膜厚は特に制限は
ないが、70〜200nmの範囲内にあることが望まし
い。またエッチング停止層2の膜厚も特に制限はない
が、5〜200nmの範囲内が望ましい。
【0022】次に、(図1)(e)に示すように、前記
レジストパターン及び前記遮光パターンをマスクとし
て、前記位相シフト層3を所定のエッチング方法でエッ
チングし、位相シフトパターン3’を得る。このときの
エッチング方法はドライエッチング、ウェットエッチン
グのどちらでもよいが、下層のエッチング停止層2の材
料はエッチングに耐えるものとする。さらに(図1)
(f)に示すように、まずレジストを除去した後、前記
基板上の全面に第二の遮光層8を形成する。
【0023】このとき第二の遮光層8の形成方法には、
公知の薄膜形成法を用いればよいが、例えばスパッタリ
ング法やCVD法など、基板表面および位相シフトパタ
ーンの側壁部に対し被覆性(一般にステップカバレッジ
と称する)が良く、かつ膜厚均一性の良い薄膜形成法を
用いることが望ましい。また第二の遮光層8の材料とし
ては、遮光性を持つものであればよいが、特に第一の遮
光層4およびエッチング停止層2に対してエッチング選
択性を持つこと、すなわち第一の遮光層およびエッチン
グ停止層はエッチングされにくく、第二の遮光層のエッ
チング速度が大きいことが望ましい。例えば第一の遮光
層をクロムとした場合には、第二の遮光層にはタンタ
ル、モリブデン、タングステン、シリコン等を用いるこ
とができる。
【0024】続いて(図1)(g)に示すように、所定
の異方性エッチングによって、前記第二の遮光層8を基
板に対し垂直方向にエッチングする。このとき、所定の
エッチング終点検出法を用いるか、またはエッチング時
間の制御により、前記第一の遮光層表面および前記エッ
チング停止層の表面が露出した時点でエッチングを終了
させる。これによって第二の遮光層8は、前記位相シフ
トパターン側壁部のものが残り、所望の位相シフトマス
クが得られる。
【0025】また、(図3)(a)〜(g)は本発明に
関わる第二の方法としての位相シフトマスクの構成を示
すものである。(図3)(a)に示すように、透明基板
21上に第一の遮光層22、電子線レジスト層23をこ
の順に設ける。そして図3(b)に示すように、所定の
電子線描画を行い、現像した後第一の遮光層22のエッ
チングを行って遮光パターンを形成し、レジストを除去
する。次に(図3)(c)に示すように、基板上にまず
HMDS処理を施した後、再度電子線レジスト層23’
及び導電性高分子層24とをこの順に設け、所定の露光
条件で電子線重ね合わせ描画25を行う。さらに(図
3)(d)に示すように、所定の現像を行ってレジスト
パターン26を形成する。続いて(図3)(e)に示す
ように、前記レジストパターン26及び遮光パターンを
マスクとして、所定のエッチング方法、例えば反応性イ
オンエッチングを用いて前記透明基板21をエッチング
し、位相シフトパターンを得る。ただしこのときのエッ
チング方法は、レジストと基板とのエッチング選択比が
充分に確保できる方法であればよく、特に前記の方法に
限定されるものではない。
【0026】さらに(図3)(f)に示すように、まず
レジストを除去した後、前記基板上の全面に第二の遮光
層27を、所定の薄膜形成法を用いて設ける。このとき
の薄膜形成法は特に限定されるものではないが、基板面
の段差に対し被覆性が良く、かつ膜厚均一性の良い方法
が望ましい。また第二の遮光層の材料としては、遮光性
をもつものであればよいが、第一の遮光層および透明基
板に対してエッチング選択性をもつ、すなわちエッチン
グ速度比が大であるものが望ましい。
【0027】次に(図3)(g)に示すように、異方性
エッチングによって、前記第二の遮光層を基板に対し垂
直方向にエッチングする。このとき、所定のエッチング
終点検出法を用いるか、あるいはエッチング時間の制御
により、前記第一の遮光層の表面および前記透明基板の
表面および透明基板のエッチング部表面が露出した時点
でエッチングを終了させる。これによって第二の遮光層
は、前記位相シフトパターン側壁部のものが残り、所望
の位相シフトマスクが得られる。
【0028】
【作用】本発明によれば、(図4)(b)あるいは(図
4)(c)に示すように、位相シフトパターンの側壁部
に第二の遮光層を設けることによって、透明基板側から
の斜方向入射光が側壁部から透過することを防ぐことが
でき、これにより側壁からの透過光成分の位相ずれによ
り生じる位相シフト効果の減衰のない、充分な位相シフ
ト効果を得ることができる。
【0029】
【実施例】
<実施例1>まず清浄な合成石英ガラス基板(厚さ2.
3mm、大きさ5インチ(約127mm)角)上の全面
に、エッチング停止層としてマグネシアスピネル膜を約
30nmの厚さに成膜し、次に位相シフト層としてSi
2 (二酸化珪素)膜を約390nmの厚さに成膜し
た。更に第一の遮光層として、酸化クロム膜と金属クロ
ム膜と酸化クロム膜とをこの順に積層した低反射遮光膜
(膜厚約110nm)を形成した。なお、成膜法はいず
れもスパッタリング法を用いた。
【0030】そしてこの上にポジ型電子線レジスト(商
品名:PBS)を約500nmの厚さに塗布し、所定の
プリベーク処理を行い、ラスタースキャン型電子線描画
装置を用いて加速電圧10kV、ドーズ量約2.5μC
/cm2 の条件にて所定のパターンを描画し、現像処理
を行ってレジストパターンを得た。更に所定のポストベ
ーク処理後、前記レジストパターンをマスクパターンと
して、前記第一の遮光層をクロム用エッチング液(硝酸
第二セリウムアンモニウム)を用いてウェットエッチン
グを行い、遮光パターンを形成した。その後レジスト剥
離液を用いてレジストを剥離することにより(図1)
(b)に示した構造の遮光マスクを得た。
【0031】次に前記基板を所定の方法で洗浄、乾燥し
た後、基板上の全面にポジ型電子線レジスト(東亜合成
化学製、商品名:TTCR、膜厚500nm)及び導電
性高分子(昭和電工製、商品名:ESPACER10
0、膜厚約30nm)をスピンコート法によりこの順に
塗布し、所定のプリベーク処理後ベクタースキャン型電
子線描画装置を用いて、加速電圧20kV、ドーズ量約
10μC/cm2 の条件にて所定のパターンを重ね合わ
せ描画し、その後所定の現像液(メチルイソブチルケト
ンとn−プロパノールとの5:5混合液)を用いて現像
し、レジストパターンを得た。
【0032】次に前記レジストパターンおよびその下の
遮光パターンをエッチング用マスクパターンとして、前
記位相シフト層のドライエッチングを平行平板型反応性
イオンエッチング装置(RIE装置)を用いて行い、異
方性および直線性の良いエッチング形状で、かつ寸法再
現性も良い位相シフトパターンが得られた。
【0033】なお、このときのドライエッチング条件
は、C2 6 ガスとH2 ガスを用い、混合比C2 6
2 =10:1、パワー300W、ガス圧0.03To
rrとした。エッチング時間は約15分で、SiO2
エッチングが前記エッチング停止層に達するまで行っ
た。
【0034】次に残ったレジストパターンを専用剥離液
を用いて剥離した後、(図1)(f)に示したように、
前記基板上の全面に、第二の遮光層としてタンタル膜
を、スパッタリング法を用いて約100nmの厚さに成
膜した。続いてこのタンタル膜の層のドライエッチング
を、平行平板型イオンエッチング装置を用いて、前記第
一の遮光層パターンの表面が露出し、かつ前記エッチン
グ停止層の表面が露出するまで行った。
【0035】なお、ドライエッチング条件は、CF3
rガスを用いてパワー300W、ガス圧0.03Tor
rであり、エッチング時間は約5分であった。これによ
って、(図1)(g)に示したような位相シフトパター
ンの側壁部に第二の遮光層が形成された位相シフトマス
クが得られた。
【0036】得られたマスクは位相シフトパターンの欠
落や遮光パターンの欠落などの異常はなく、ドライエッ
チング時のエッチング残渣もない高精度なパターンが得
られた。また、タンタル層の膜厚均一性および段差被覆
性は良好であり、位相シフトパターンの側壁部の遮光性
も良好で、透過パターン部のタンタル残渣などもないマ
スクが得られた。
【0037】更にこのマスクを用いて、従来使用してい
る投影露光装置で露光転写したところ、転写ウェハー上
のレジストパターンにおいて最小約0.3μmの微細パ
ターンが寸法再現性よく得られ、かつウェハー面内の寸
法の均一性も±0.05μm以内と良好であり、従来の
位相シフトマスクを用いた場合の寸法精度±0.15μ
mに比べ、高い精度向上効果が得られた。なお、本実施
例において、前記電子線レジストにはポジ型を用いた
が、ネガ型電子線レジストを用いても何ら差し支えな
い。また電子線レジストのみならず、描画装置としてレ
ーザービーム描画装置を用いる場合は、紫外光用フォト
レジストを用いることもできる。
【0038】<実施例2>まず清浄な合成石英ガラス基
板(厚さ2.3mm、大きさ5インチ(約127mm)
角)上の全面に、第一の遮光層として、酸化クロム膜と
金属クロム膜と酸化クロム膜とをこの順に積層した低反
射遮光膜(膜厚約110nm)を、スパッタリング法を
用いて形成した。
【0039】そしてこの上にポジ型電子線レジスト(商
品名:PBS)を約500nmの厚さに塗布し、所定の
プリベーク処理を行い、ラスタースキャン型電子線描画
装置を用いて加速電圧10kV、ドーズ量約2.5μC
/cm2 の条件にて所定のパターンを描画し、現像処理
を行ってレジストパターンを得た。更に所定のポストベ
ーク処理後、前記レジストパターンをマスクパターンと
して、前記第一の遮光層をクロム用エッチング液(硝酸
第二セリウムアンモニウム)を用いてウェットエッチン
グを行い、遮光パターンを形成した。その後レジスト剥
離液を用いてレジストを剥離することにより図3(b)
に示した構造の遮光マスクを得た。
【0040】次に前記基板を所定の方法で洗浄、乾燥し
た後、基板上の全面にポジ型電子線レジスト(東亜合成
化学製、商品名:TTCR、膜厚約30nm)をそれぞ
れスピンコート法により塗布し、さらに導電性高分子
(昭和電工製、商品名:ESPACER100、膜厚約
30nm)所定のプリベーク処理後ベクタースキャン型
電子線描画装置を用いて、加速電圧20kV、ドーズ量
約10μC/cm2 の条件にて所定のパターンを重ね合
わせ描画し、その後所定の現像液(メチルイソブチルケ
トンとn−プロパノールとの5:5混合液)を用いて現
像し、レジストパターンを得た。
【0041】次に前記レジストパターンおよびその下の
遮光パターンをエッチング用マスクパターンとして、前
記透明基板のドライエッチングを平行平板型反応性イオ
ンエッチング装置(RIE装置)を用いて行い、異方性
および直線性の良いエッチング形状で、かつ寸法再現性
も良い位相シフトパターンが得られた。
【0042】なお、このときのドライエッチング条件
は、C2 6 ガスとH2 ガスを用い、混合比C2 6
2 =10:1、パワー300W、ガス圧0.03To
rrとした。エッチング時間は約15分であった。
【0043】次に残ったレジストパターンを専用剥離液
を用いて剥離した後、図3(e)に示したように、前記
基板上の全面に、第二の遮光層としてタンタル膜を、ス
パッタリング法を用いて約100nmの厚さに成膜し
た。続いて前記第二の遮光層のドライエッチングを、平
行平板型イオンエッチング装置を用いて、前記第一の遮
光層パターンの表面が露出し、かつ前記透明基板の表面
および前記透明基板のエッチング部表面が露出するまで
行った。
【0044】なお、このときのドライエッチング条件
は、CF3 Brガスを用いて、パワー300W、ガス圧
0.03Torrとし、エッチング時間は約5分であっ
た。これによって、(図3)(g)に示したような位相
シフトパターンの側壁部に第二の遮光層が形成された位
相シフトマスクが得られた。そして、本実施例により得
られた位相シフトマスクを用いて、<実施例1>と同様
な位相シフト効果を得ることができた。
【0045】
【発明の効果】従来の技術によると、次のような不具合
が生じていた、すなわち、入射する透過光の斜方向成分
が位相シフトパターン側壁部を通過して位相ずれを生じ
ながら漏れ出てしまい入射光の垂直方向成分に対する無
用な干渉効果を引き起こして干渉光のノイズ成分となっ
て位相シフト効果を減衰させるというものであった。し
かしながら、本発明に係わる位相シフトマスクおよびそ
の製造方法によると、位相シフトパターンの側壁部に遮
光層を備えさせることによって、前記の不具合の発生を
防止できる。従って、位相シフトパターン側壁部からの
入射光の漏れにより生じていたパターン解像度の低下や
転写パターンの寸法精度の低下が無くなり、従って位相
シフト効果が最大限に得られ、解像度が向上し、寸法精
度が良好な転写パターンが得られる技術として新規な位
相シフトマスクとその製造方法を提供することが出来
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる位相シフトマスクの構成の一実
施例について、断面図を用いて製造工程の概略を順に示
す説明図である。(a)〜(g)
【図2】従来の技術に係わる位相シフトマスクの構成の
一例を、断面図を用いて製造工程の概略を順に示す断面
図である。(a)〜(f)
【図3】本発明に係わる位相シフトマスクの構成の第二
の実施例について、断面図を用いて製造工程の概略を順
に示す説明図である。(a)〜(g)
【図4】本発明に係わる位相シフトマスクにより生じる
作用を従来方法と比較した様子についての、断面図を用
いた模式図による説明図である。(a)〜(c) (a)従来の構成の位相シフトマスクを用いた場合 (b)図1に示した構成の位相シフトマスクを用いた場
合 (c)図3に示した構成の位相シフトマスクを用いた場
【符合の説明】
1・・・透明基板 2・・・エッチング停止層 3・・・位相シフト層 3’・・・位相シフトパターン 4・・・第一の遮光層 5・・・電子線レジスト層 5’・・・電子線レジスト層 6・・・導電性高分子層 7・・・電子線重ね合わせ描画 8・・・第二の遮光層 11・・・透明基板 12・・・エッチング停止層 13・・・位相シフト層 14・・・遮光層 15・・・電子線レジスト層 15’・・・電子線レジスト層 16・・・導電性高分子層 17・・・電子線重ね合わせ描画 21・・・透明基板 22・・・第一の遮光層 23、23’・・・電子線レジスト層 24・・・導電性高分子層 25・・・電子線重ね合わせ描画 26・・・レジストパターン 27・・・第二の遮光層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、少なくとも、第一の遮光
    部、光透過部そして位相シフト部とを備えた位相シフト
    マスクにおいて、該位相シフト部を形成する位相シフト
    パターンの側壁に第二の遮光部を有することを特徴とす
    る位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】透明基板上に、少なくとも、第一の遮光
    部、光透過部そして位相シフト部とを備えた位相シフト
    マスクの製造方法において、(イ)透明基板上にエッチ
    ング停止層、位相シフト層そして第一の遮光層をこの順
    に形成する工程、(ロ)次に、リソグラフィによって遮
    光パターンを形成する工程、(ハ)次に、リソグラフィ
    によって位相シフトパターンを形成する工程、(ニ)し
    かる後に該基板上の少なくとも位相シフトパターンを含
    む全面に第二の遮光層を被着する工程、(ホ)そして異
    方性エッチングを行うことにより該第二の遮光層の上側
    部分を除去し、かつ位相シフトパターンの側壁部に被着
    した部分のみを残す工程、以上(イ)から(ホ)の工程
    を少なくとも具備することを特徴とする位相シフトマス
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】透明基板上に、少なくとも、第一の遮光
    部、光透過部そして位相シフト部とを備えた位相シフト
    マスクの製造方法において、(ト)透明基板上に第一の
    遮光層を形成する工程、(チ)次にリソグラフィにより
    遮光パターンを形成する工程、(リ)次にリソグラフィ
    により該透明基板をエッチング加工し、位相シフトパタ
    ーンを形成する工程、(ヌ)しかる後に該基板上の少な
    くとも位相シフトパターンを含む全面に第二の遮光層を
    被着する工程、(ル)そして異方性エッチングを行うこ
    とにより該第二の遮光層の上側部分を除去し、かつ位相
    シフトパターンの側壁部に被着した部分のみを残す工
    程、以上(ト)から(ル)の工程を少なくとも具備する
    ことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180048573A (ko) * 2015-08-31 2018-05-10 호야 가부시키가이샤 마스크 블랭크, 위상 시프트 마스크 및 그 제조 방법, 그리고 반도체 디바이스의 제조 방법

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