JP3417426B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP3417426B2
JP3417426B2 JP13324894A JP13324894A JP3417426B2 JP 3417426 B2 JP3417426 B2 JP 3417426B2 JP 13324894 A JP13324894 A JP 13324894A JP 13324894 A JP13324894 A JP 13324894A JP 3417426 B2 JP3417426 B2 JP 3417426B2
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力されるプリントデ
ータを記録用紙に印刷する画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、1台の画像記録装置を複数の利用
者で共有することが行われている。これによれば、画像
記録装置の稼働率を向上させ、コストやスペースを低減
することが可能である。このような方式では、複数の利
用者が印刷要求を行った場合には、画像記録装置側で複
数の印刷要求を受け付け、これらのプリントジョブに順
序付けを行って管理を行い、定められた順番にプリント
ジョブの画像記録処理を行っていく。
【0003】このとき、印刷処理中のプリントジョブが
記録用紙の紙詰まり、あるいは用紙切れ等の原因によっ
て長時間印刷処理が行われない状態になった場合には、
そのプリントジョブのイメージが展開されているページ
バッファ内のデータは、印刷処理が可能な状態になるま
で保持されなければならない。そのために、ページバッ
ファのこの保持されるべきイメージデータが書き込まれ
ている領域はクリアすることができず、次のページの展
開等に用いることができないのでページバッファの利用
効率が低下するという問題があった。
【0004】これに対して、複数ページ分のページバッ
ファを用意しておき、印刷処理が不可能な状態にある場
合にもページバッファの空き容量を用いて展開処理を行
うことが行われている。例えば、特開平2−29718
1号公報においては、印刷要求されたページ数とページ
バッファの空き容量を比較して、ページバッファに展開
できるページ数分のプリントデータを読み込み、そのプ
リントデータを順次ページバッファに展開していき、そ
れに平行して、ページバッファに空きが生じた場合に
は、その空いた領域に新たなイメージを展開していくこ
とが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の画像記録装置においては、印刷を行おう
とした記録用紙が画像記録装置内の給紙トレイに存在し
ていない場合、あるいは使いきってしまった場合等に
は、給紙トレイに所望の用紙サイズの記録用紙を補給し
てやる動作が必要となり、当該用紙が補給されるまでは
紙詰まり等が発生した場合と同様に印刷処理が行えない
という問題を有しているものである。
【0006】これに対して、紙切れ等によって印刷処理
が停止した場合、この段階で待ち状態になっているその
他のプリントジョブが給紙トレイに存在する用紙を用い
る印刷要求であった場合には、割り込み処理により当該
プリントジョブの印刷処理を行うことが可能となるが、
上述したような従来のページバッファの使用方法によれ
ば、ページバッファには給紙トレイに存在しない用紙サ
イズに対応する領域が確保されているので、クリアでき
ないページバッファの領域が増大していき、このような
状態で他のプリントジョブを割り込ませたとしても、ペ
ージバッファに空き容量がないため、印刷処理は滞って
しまうものである。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、紙切れが生じた場合には当該プリントジョブは一
旦停止するが、サイズが異なる用紙を用いる他のプリン
トジョブを行うことによって、停滞するプリントジョブ
の数を減らし、全体として印刷処理の待ち時間を低減さ
せることができる画像記録装置を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の画像記録装置は、印刷要求を受け
付けるジョブ管理手段と、給紙トレイ内の記録用紙の有
無とその用紙サイズを検出する用紙サイズ検出手段とを
備え、前記用紙サイズ検出手段によって、現在実行中の
プリントジョブで要求されているサイズの用紙が給紙ト
レイに存在しないことが検出されたときには、前記ジョ
ブ管理手段によって待ち状態になされているプリントジ
ョブを、現在実行中のプリントジョブに代えて処理する
ことを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の画像記録装置は、請
求項1記載の画像記録装置において、入力されたプリン
トデータを記憶するスプール手段と、ページバッファ
と、スプール手段に記憶されたプリントデータを読み出
してイメージデータに変換してページバッファに展開す
る画像データ展開手段と、画像データ展開手段がページ
バッファにイメージデータを展開する際に、設定されて
いる用紙サイズに対応するサイズ分をページバッファに
確保するページバッファ管理手段と、ページバッファ管
理手段によってあるサイズがページバッファに確保され
ており、且つ画像データ展開手段がページバッファに当
該サイズのイメージデータを展開している場合におい
て、用紙サイズ検出手段によって当該サイズの用紙が給
紙トレイに存在しないことが検出されたときにはページ
バッファ管理手段に対してページバッファの解放を指示
する制御手段とを備えることを特徴とする。請求項3記
載の画像記録装置は、請求項1記載の画像記録装置にお
いて、ページバッファと、プリントデータを読み出して
イメージデータに変換してページバッファに展開する画
像データ展開手段と、画像データ展開手段がページバッ
ファにイメージデータを展開する際に、設定されている
用紙サイズに対応するサイズ分をページバッファに確保
するページバッファ管理手段と、用紙サイズ検出手段に
よって用紙がないと判断された場合には、ページバッフ
ァ管理手段に対して、ページバッファへの当該用紙サイ
ズに対応するサイズの確保要求を禁止する制御手段とを
備えることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1記載の画像記録装置の作用は次のよう
である。請求項1記載の画像記録装置は、印刷要求を受
け付けるジョブ管理手段と、給紙トレイ内の記録用紙の
有無とその用紙サイズを検出する用紙サイズ検出手段と
を備え、前記用紙サイズ検出手段によって、現在実行中
のプリントジョブで要求されているサイズの用紙が給紙
トレイに存在しないことが検出されたときには、前記ジ
ョブ管理手段によって待ち状態になされているプリント
ジョブを、現在実行中のプリントジョブに代えて処理す
る。
【0011】これによって、待ち状態にあるプリントジ
ョブのうち、紙切れ状態にある用紙サイズ以外の用紙を
用いるプリントジョブがページバッファを使用すること
が可能となり、このプリントジョブの印刷処理を行うこ
とが可能となるので、現在実行中のジョブの用紙補給待
ちによる不要な待ち状態を回避することができる。
【0012】請求項2記載の画像記録装置の作用は次の
ようである。入力されたプリントデータはスプール手段
に記憶され、画像データ展開手段によってイメージデー
タに展開されてページバッファに書き込まれる。その
後、ページバッファに展開されたイメージデータは印刷
処理が施されることになるが、当該プリントジョブで設
定されているサイズの用紙が給紙トレイに存在しないこ
とが用紙サイズ検出手段によって検出された場合には、
制御手段はページバッファ管理手段に対してページバッ
ファを解放することを指示する。この指示を受けると、
ページバッファ管理手段は、現在ページバッファに書き
込まれているイメージデータをクリアし、ページバッフ
ァを解放する。これによって、待ち状態にあるプリント
ジョブのうち、紙切れ状態にある用紙サイズ以外の用紙
を用いるプリントジョブがページバッファを使用するこ
とが可能となるので、このプリントジョブの印刷処理を
行うことが可能となる。
【0013】次に、請求項3記載の画像記録装置の作用
について説明すると次のようである。
【0014】印刷要求はジョブ管理手段によって受け付
けられると画像データ展開手段に展開され、イメージデ
ータに展開されることになるが、その際には、まず当該
印刷要求で設定されているサイズの用紙が給紙トレイに
存在するかどうかが判断され、用紙サイズ検出手段によ
って当該サイズの用紙が給紙トレイに存在しないことが
検出されると、制御手段は、ページバッファ管理手段に
対して、ページバッファへの当該用紙サイズに対応する
サイズの確保要求を禁止する。
【0015】これによって、印刷要求によって設定され
ているサイズの用紙が給紙トレイに存在しない場合に
は、当該印刷要求は停止され、その他の印刷要求のプリ
ントジョブが行われることになる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
図1は本発明に係る画像記録装置の第1の実施例の構成
を示す図であり、図中、1はホストインターフェース、
2は画像データ展開手段、3はページバッファ、4はペ
ージバッファ管理手段、5は印刷手段、6は給紙トレ
イ、7は用紙サイズ検出手段、8はジョブ管理手段、9
は制御手段、10はスプーラ、11はアドレス記憶テー
ブル、12は待ち行列テーブルを示す。
【0017】図1において、ホストインターフェース1
はLAN等のネットワーク(図示せず)に接続されてお
り、ホストコンピュータからの印刷要求等のデータを受
信するものである。
【0018】スプーラ10は、ホストインターフェース
1で受信したプリントデータを記憶するためのものであ
り、ハードディスク装置等で構成される。
【0019】ジョブ管理手段8は印刷要求があった場合
に、その印刷要求をプリントジョブとして管理するもの
であり、印刷要求を受け付けると、所定の順序、例えば
受け付け順にプリントジョブを待ち行列テーブル12に
キューイングする。
【0020】画像データ展開手段2は、ジョブ管理手段
8によってプリントデータの展開が指示されると、指示
されたプリントデータをスプーラ10から読み出してビ
ットマップのイメージデータに展開するものである。
【0021】ページバッファ3は、画像データ展開手段
2によって展開されたイメージデータが書き込まれるも
のであり、DRAM等の記憶装置で構成される。なお、
ここではページバッファ3は複数ページ分のイメージデ
ータを格納できるサイズを備えているものとする。そし
て、このページバッファ3はページバッファ管理手段4
によって管理される。
【0022】アドレス記憶テーブル11は、画像データ
展開手段2がページバッファ3内の1ページ分の領域に
イメージデータを展開する際にスプーラ10に記憶され
ているプリントデータのページの先頭アドレスを記憶す
るためのものである。
【0023】印刷手段5は、ページバッファ3に展開さ
れたイメージデータをプリントデータで設定されている
サイズの記録用紙に印刷するものである。なお、この印
刷手段5は周知のものであるので、詳細な説明は省略す
る。
【0024】給紙トレイ61 ,62 ,…,6n は印刷手
段5に供給する記録用紙を収納するものであり、用紙サ
イズ毎に異なる給紙トレイに収納されている。そして、
各給紙トレイ61 ,62 ,…,6n に収納されている記
録用紙の用紙サイズ及びその有無は用紙サイズ検出手段
7により検出される。なお、給紙トレイに収納されてい
る記録用紙の用紙サイズの検出は、給紙トレイ61 〜6
n の筐体に設けられたマグネット等をセンサで検出する
等の手法によって検出することができ、また用紙の有無
の検出は、印刷手段5へ記録用紙を供給する搬送経路上
に設けた光学センサ等で検出することができることは当
業者に明らかである。
【0025】制御手段9は、当該画像記録装置の動作を
全体的に統括して管理するものである。
【0026】なお、この実施例において、制御手段9、
ジョブ管理手段8、ページバッファ管理手段4及び画像
データ展開手段2は、並列処理が可能なCPU上で動作
するようになされ、これらの各手段はそれぞれ1つのプ
ロセスとして動作するようになされている。更に、各プ
ロセスは他のプロセスとプロセス間通信(以下、IPC
メッセージと称す)により通信することができるように
なされている。また、アドレス記憶テーブル11や待ち
行列テーブル12はCPUが使用する主メモリ上に作成
されるものとする。そして、ここでは待ち行列テーブル
12はFIFO構造を持つテーブルであり、FIFO内
の順番をジョブ管理手段8によって変更できるものとす
る。
【0027】次に、図1に示す画像記録装置の各部の動
作について、図2〜図5を参照して説明する。図2はジ
ョブ管理手段8の動作を示すフローチャートであり、図
3は制御手段9の動作を示すフローチャートであり、図
4は画像データ展開手段2の動作を示すフローチャート
であり、図5はページバッファ管理手段4の動作を示す
フローチャートである。なお、上述したところから明ら
かなように、これらのフローチャートで示す処理は各部
において同時並行的に行われるものであることは当然で
ある。
【0028】まず、図2を参照して、ジョブ管理手段8
の動作について説明する。ジョブ管理手段8はイベント
駆動型の動作を行うものであり、ホストインターフェー
ス1からの印刷要求受信の信号、及び制御手段9からの
割り込み処理の指示を待機する(S10,S15)。
【0029】そして、ホストインターフェース1から印
刷要求を受信した旨の信号を受けると、ジョブ管理手段
8は、プリントデータが入力されたというイベントが発
生したとして、このプリントデータを一つのジョブとし
てジョブIDを採番する(S11)。このジョブID
は、例えばこの画像記録装置の電源投入時から1ずつイ
ンクリメントされる整数値とすればよい。
【0030】ジョブIDを採番すると、ジョブ管理手段
8は、当該プリントデータをスプーラ10に格納する
(S12)。
【0031】次に、ジョブ管理手段8は、画像データ展
開手段2が前のプリントジョブの実行中であるか否か、
即ち前のプリントジョブのプリントデータを展開中であ
るかどうかを画像データ展開手段2からのIPCメッセ
ージによって判断し(S13)、画像データ展開手段2
が前のプリントジョブを終了している場合には、画像デ
ータ展開手段2に対して、スプーラ10に格納された当
該プリントデータのイメージデータへの展開指示をIP
Cメッセージにより送信する(S17)。なお、図2に
おいて20で示す記号はIPCメッセージ送信を行うこ
とを示している。以下、同様である。但し、以下におい
ては20の符号は省略する。
【0032】しかし、ステップS13の判断で画像デー
タ展開手段2が前のプリントジョブの処理を終了してい
ない場合には、今回受け付けたプリントジョブに関する
情報、例えばジョブID、スプーラ10内のスプーリン
グ・アドレス、データ量等の情報を待ち行列テーブル1
2に格納(S14)し、画像データ展開手段2が前のプ
リントジョブの処理を終了するのを待機する。そして、
画像データ展開手段2が前のプリントジョブの処理を終
了すると、ジョブ管理手段8は当該プリントジョブのイ
メージデータへの展開指示をIPCメッセージにより送
信する。ジョブ管理手段8は、以上の処理をホストイン
タフェース1が印刷要求を受信する度毎に繰り返す。
【0033】また、ジョブ管理手段8は、制御手段9か
ら割り込み処理開始の指示のIPCメッセージ(後述す
る図3のS27で送信されるIPCメッセージ)を受信
すると(S15)、待ち行列テーブル12内に格納され
ているプリントジョブの先頭のものと現行のプリントジ
ョブとの順番を入れ換える(S16)。これにより現行
のプリントジョブは待ち行列の先頭に置かれ、逆に待ち
行列の先頭に位置していたプリントジョブが画像データ
展開手段2によってイメージデータに展開されることに
なる。このため、ジョブ管理手段8は、このプリントジ
ョブの入れ換えの後、画像データ展開手段8に対して画
像データ展開を指示するIPCメッセージを送信する
(S17)。
【0034】なお、ジョブ管理手段8は、制御手段9か
ら割り込み復帰処理開始を指示するIPCメッセージ
(後述する図3のS32で送信されるIPCメッセー
ジ)を受信した場合にも、このステップS16及びステ
ップS17の処理を行う。
【0035】このようにジョブ管理手段8は、印刷要求
があった場合のプリントジョブの管理及び制御と、割り
込み処理の制御及び管理を行っているのである。
【0036】次に、制御手段9の動作について図3を参
照して説明する。制御手段9は図1に示す画像記録装置
の全体的な制御を行うプロセスであるが、ここではこれ
らの全体の制御に関する動作については言及せず、特に
本発明に係る動作について説明する。
【0037】制御手段9は、用紙サイズ検出手段7から
の信号を待機する(S20)。この用紙サイズ検出手段
7からの信号としては、給紙トレイ61 〜6n の中のあ
る給紙トレイ内の記録用紙がなくなったことを示す信号
と、空になっていた給紙トレイに記録用紙が補給された
ことを示す信号の2種類の信号がある。
【0038】さて、いま、給紙トレイ61 内の記録用紙
が無くなったとする。そしてこの給紙トレイ61 がA4
サイズの記録用紙を収納するトレイであったとすると、
用紙サイズ検出手段7は、制御手段9に対して給紙トレ
イ61 のA4サイズの記録用紙が用紙切れである旨の信
号を送出する。
【0039】この信号を受信すると、ステップS21の
判断によりステップS22の処理に移行する。このステ
ップS22の処理において、制御手段9はジョブ管理手
段8によって管理されている待ち行列テーブル12を参
照して、待ち状態にあるプリントジョブが存在するかど
うかを判定する。
【0040】ステップS22の判断において、待ち状態
にあるプリントジョブが存在している場合には、ページ
バッファ管理手段4に対して、ページバッファ3にA4
サイズの確保要求を拒絶する指示をIPCメッセージに
より送信する(S23)。しかし、待ち状態にあるプリ
ントジョブが存在していない場合には、給紙トレイ61
にA4サイズの記録用紙が補給されるのを待つしかない
ので、ステップS20に戻る。
【0041】さて、ページバッファ管理手段4に対して
ページバッファ確保拒絶の指示を送信すると、制御手段
9は、次に画像データ展開手段2が現在プリントジョブ
を実行しているかどうかをチェックし(S25)、プリ
ントジョブを実行中であれば、画像データ展開手段2か
らの情報を参照して、現在ページバッファ3に割り当て
られている領域が用紙切れになっているサイズ、この場
合はA4サイズであるかどうかをチェックして、A4サ
イズの領域が使用されている場合には、画像データ展開
手段2に対して、現在使用しているページバッファの領
域を解放する指示をIPCメッセージにより送信する
(S26)。
【0042】その後、制御手段9は、ジョブ管理手段8
に対して、現在行っているプリントジョブを中断して代
わりに待ち行列テーブル12の先頭のプリントジョブを
割り込ませることを指示する割り込み処理開始の指示を
IPCメッセージを用いて送信する(S27)。そし
て、現在ジョブ管理手段8に行わせているプリントジョ
ブの処理が割り込み処理であることを示すために、割り
込みフラグをオンとして(S28)、再び用紙サイズ検
出手段7からの信号を待機する。
【0043】なお、ステップS25の判断で、画像デー
タ展開手段2が現在プリントジョブを実行していない場
合には、ステップS27の処理に移行する。
【0044】このような状態において、給紙トレイ61
にA4サイズの記録用紙が補給されると、用紙サイズ検
出手段7から給紙トレイ61 にA4サイズの記録用紙が
補給されたことを示す信号が送出される。この信号を受
信すると、制御手段9は、ステップS21からステップ
S29に移行し、この記録用紙が補給されたというイベ
ントに対応して、これまで出していたページバッファ3
にA4サイズの領域を確保することを拒絶する指示を解
除するために、ページバッファ確保拒絶解除の指示をI
PCメッセージによりページバッファ管理手段4に対し
て送信する。
【0045】制御手段9は、次に割り込みフラグがオン
であるか否かをチェックし(S31)、割り込みフラグ
がオンであったら、ジョブ管理手段8に対して、割り込
まれていたプリントジョブを復帰させ、印刷処理を開始
する指示をIPCメッセージを用いて送信する(S3
2)。その後、制御手段9は割り込みフラグをオフにし
(S33)、ステップS20に戻る。なお、ステップS
31で割り込みフラグがオンでなかった場合にはそのま
まステップS20に戻る。
【0046】以上のように、制御手段9は、用紙サイズ
検出手段7から送出されるイベント信号によって、上述
した処理を繰り返す。これによって、給紙トレイ内の特
定サイズの記録用紙の有無に応じてページバッファ3の
割り当てを制御すると共に、用紙切れになったサイズの
記録用紙を必要としているプリントジョブの実行を中断
させる制御を行う。
【0047】次に、図4を参照して、画像データ展開手
段2の動作について説明する。画像データ展開手段2
は、ジョブ管理手段8から送信される画像データ展開指
示のIPCメッセージ(図2のS17で送信されるIP
Cメッセージ)をイベントとして受信すると(S4
0)、スプーラ10に記憶されているプリントデータを
読み込む(S41)。そして、読み込んだプリントデー
タを所定のコード単位毎に解読して、イメージデータに
展開するためのデータや制御情報を取得していく。
【0048】このとき、読み込んだプリントデータがあ
るページの先頭のデータであるかどうかを判断する(S
42)。この判断は、プリントデータ中の改ページ記号
等を識別することによって容易に行うことができること
は当業者に明らかである。
【0049】そして、あるページの先頭データであるこ
とが判別されたら、画像データ展開手段2は、そのデー
タのスプーラ10上でのアドレス、もしくはスプーラ1
0内に格納されているスプーリングファイルの先頭から
のオフセット、をアドレス記憶テーブル11に格納する
(S43)。また、ページの先頭でない場合にはステッ
プS48の処理に移行して、ページバッファ3内に確保
した領域にプリントデータを展開してイメージデータと
したビットイメージをレンダリングしていく処理を行
う。
【0050】その後、そのページのプリントデータをイ
メージデータに展開する際に、どのような記録用紙サイ
ズに印刷するかの制御コードをプリントデータ内から抽
出し、識別することによって、そのページの要求用紙サ
イズを検出する(S44)。そして、検出された用紙サ
イズに基づいて、そのサイズの記録用紙に印刷するため
に必要となるバッファサイズをページバッファ管理手段
4にIPCメッセージにより要求する(S45)。
【0051】そして、ページバッファ管理手段4からの
応答、即ち要求したバッファサイズの確保に成功した
か、拒絶されたかのメッセージを待機する(S46)。
そして、ページバッファ管理手段4からのメッセージ
が、ページバッファ確保成功を示すものである場合に
は、ページバッファ3内に確保した領域にプリントデー
タを展開してイメージデータとしたビットイメージをレ
ンダリングしていく(S48)。画像データ展開手段2
は、以上の処理をプリントデータがなくなるまで繰り返
す。
【0052】しかし、ページバッファ管理手段4からの
メッセージが、ページバッファ確保拒絶を示すものであ
る場合には、画像データ展開手段2は、制御手段9から
のページバッファ解放指示メッセージ(図3のS26で
送信されるIPCメッセージ)を受信したかどうか判断
し(S49)、ページバッファ解放指示があった場合に
はアドレス記憶テーブル11に格納されたページ先頭ア
ドレスを読み出して、スプーラ10内のリードアドレス
をこの値に戻す(S50)。
【0053】これによって、もしこのプリントデータを
イメージデータに展開するジョブがジョブ管理手段8に
よって中断され、他のプリントジョブが割り込まれた場
合に、この割り込み処理から復帰した段階で展開完了で
きなかった当該ページの先頭から展開処理を復帰させる
ことが可能となる。
【0054】このように、リードアドレスを戻した展開
途中のプリントデータは、そのイメージデータを格納し
たページバッファを解放する要求を、ページバッファ管
理手段4にIPCメッセージを用いて送信する(S5
1)。これにより、処理中断の準備が完了したことにな
る。
【0055】また、ステップS54で制御手段9からペ
ージバッファ解放指示が送信されていない場合には、再
度ステップS45に戻り、ページバッファ要求をページ
バッファ管理手段4にIPCメッセージにより送信す
る。
【0056】以上のように、画像データ展開手段2は、
ジョブ管理手段8からの画像データ展開指示によってペ
ージ単位の画像データ展開処理を行い、ページバッファ
管理手段4によって割り当てられたページバッファ3の
領域を用いて展開処理を行っている。そして、制御手段
9からのページバッファ解放指示に従って、確保された
ページバッファ3の領域を即座に解放して、当該プリン
トジョブの展開処理の中断準備を整える動作を行うので
ある。
【0057】次に、画像データ展開手段2からの要求に
対してページバッファ3の領域割り当てを管理、制御す
るページバッファ管理手段4の動作フローを図5を用い
て説明する。
【0058】ページバッファ管理手段4は、画像データ
展開手段2からのページバッファ要求メッセージ(図4
のS45で送信されるIPCメッセージ)を受信する
と、割当て禁止サイズテーブルを参照する(S61)。
この割り当て禁止サイズテーブルは、ページバッファ管
理手段4が内部に備えるテーブルであり、アドレス記憶
テーブル11や、待ち行列テーブル12と同様にCPU
の主メモリ上に割当てられるものである。
【0059】そして、この割り当て禁止サイズテーブル
は、制御手段9からページバッファ確保拒絶指示メッセ
ージ(図3のS23で送信されるIPCメッセージ)を
受信したとき(ステップS66の判断がYesの場合)
や、ページバッファ確保拒絶解除指示メッセージ(図3
のS29で送信されるIPCメッセージ)を受信したと
き(ステップS68の判断がYesの場合)に、割り当
てを禁止するバッファサイズをそれに対応する用紙サイ
ズと併せて登録したり(ステップS67)、登録抹消し
たり(ステップS69)するために用いられるものであ
る。
【0060】従って上述した例では、割り当て禁止サイ
ズテーブルには、A4サイズの記録用紙用のバッファサ
イズをページバッファに確保することを禁止する旨の情
報が登録されている。
【0061】この割り当て禁止サイズテーブルを参照す
ることによって(S61)、ページバッファ管理手段4
は、画像データ展開手段2が要求しているバッファサイ
ズが禁止対象となっているかどうかを判断し(S6
2)、禁止されているサイズであればページバッファの
割り当て拒絶する旨のIPCメッセージを画像データ展
開手段2に送信する(S63)が、禁止されているサイ
ズでなければ、ページバッファ3内に要求されているサ
イズ分の空き領域を探索して、空き容量があれば領域の
割り当てを行って、その情報をページバッファ割り当て
テーブル(図1には図示せず)に登録する(S65)。
【0062】このページバッファ割り当てテーブルは、
ページバッファ3内のどの領域が空き領域であり、どの
領域がどれくらいのサイズ使用されているかを登録して
おくテーブルであり、割り当て禁止サイズテーブルと同
様にCPUの主メモリ上に割り当てられているものであ
る。
【0063】そして、ページバッファ管理手段4は、ペ
ージバッファの割り当てを行った後に、確保が成功した
旨を、その確保した領域の先頭アドレスと共に画像デー
タ展開手段2にIPCメッセージ送信する(S64)。
【0064】また、ページバッファ管理手段4は、制御
手段9からページバッファ確保拒絶指示メッセージ(図
3のS23で送信されるIPCメッセージ)を受信する
と、割り当てを禁止されたバッファサイズをそれに対応
する用紙サイズと併せて割り当て禁止サイズテーブルに
登録(S67)して、ステップS60に戻り、また、制
御手段9からページバッファ確保拒絶解除指示メッセー
ジ(図3のS29で送信されるIPCメッセージ)を受
信したときには、割り当て禁止サイズテーブルに登録さ
れていた情報を抹消(S69)してステップS60に戻
る。
【0065】更に、画像データ展開手段2からページバ
ッファ解放要求メッセージ(図4のS51で送信される
IPCメッセージ)を受信した場合には、図5Bに示す
ように、ページバッファ3の該当する領域内のデータを
クリアし(S71)、ページバッファ割り当てテーブル
に登録してある当該ページバッファ情報の登録を抹消す
る(S72)。
【0066】以上のように、ページバッファ管理手段4
は、ページバッファ割り当てテーブル及び割り当て禁止
サイズテーブルを参照することにより、画像データ展開
手段2からのページバッファ確保要求を受諾してバッフ
ァ割り当てや拒絶を制御すると共に、ページバッファの
解放要求に対してページバッファ3内のデータをクリア
する等の動作を行うのである。
【0067】以上のように各手段が連携して動作するこ
とにより、用紙切れが発生した用紙サイズのバッファ確
保要求を拒絶し、待ち状態にあるプリントジョブを割り
込み処理することによって、この待ち状態にあるプリン
トジョブが用紙切れになっていない記録用紙を使用する
ジョブの場合であれば、現在実行中のジョブの用紙補給
待ちによる不要な待ち状態を回避することができる。
【0068】また、制御手段9は、図3のステップS2
2において待ち行列テーブルにプリントジョブがない場
合は、ページバッファ管理手段4に対してページバッフ
ァ確保拒絶指示のIPCメッセージを送信していない
が、これは、待ち状態のプリントジョブがない場合に
は、ページバッファ3内に確保できる空き領域が存在す
る限り、当該プリントジョブのイメージデータ展開処理
を画像データ展開手段2に行わせておけば、用紙補給後
に印刷手段5による印刷処理が展開処理が終了している
分素早く行えるようにするための処理である。
【0069】しかし、長時間用紙補給動作が行われなか
った場合等には、ページバッファ3の空き領域を当該ジ
ョブの展開処理に全て使いきってしまい、尚かつその後
にホストインタフェース1に印刷要求のデータが入力さ
れてしまう場合が考えられるが、このような場合には、
後から入力されてきた印刷要求が用紙切れになった用紙
サイズではない記録用紙への印刷処理であったとして
も、ページバッファ3内にはすでに空き領域が存在せ
ず、割り込み印刷処理ができないといった事態が発生し
得る。このような事態を回避するためには、図3のステ
ップS22の判断処理において待ち状態のプリントジョ
ブが待ち行列テーブル12内に存在していなくても、ペ
ージバッファ確保拒絶指示を送信するようにすることが
必要である。従って、ステップS22の判断ルーチンを
スキップさせるような処理を、制御手段9で行えばよい
ことになる。
【0070】なお、上記実施例においては各部間の通信
の手段としてIPCメッセージを用いたが、他の通信手
段を用いてもよいことは当然である。
【0071】以上、第1の実施例について説明したが、
次に、第2の実施例について説明する。
【0072】図6は、本発明の第2の実施例の構成を示
す図であり、図1に示す構成要素と同等なものについて
は同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0073】図1と図6とを比較すれば明らかなよう
に、図6に示す構成は、図1の構成からスプーラ10と
アドレス記憶テーブル11とを除いた構成となってい
る。なお、ホストインターフェース1の前段には印刷要
求を記憶しているサーバを備えていることが望ましいも
のである。この実施例においてはホストインターフェー
ス1の前段にサーバが備えられているものとする。
【0074】次に、図6に示す画像記録装置の各部の動
作について、図7〜図10を参照して説明する。図7は
ジョブ管理手段8の動作を示すフローチャートであり、
図8は制御手段9の動作を示すフローチャートであり、
図9は画像データ展開手段2の動作を示すフローチャー
トであり、図10はページバッファ管理手段4の動作を
示すフローチャートである。
【0075】まず、図7を参照して、ジョブ管理手段8
の動作について説明する。ジョブ管理手段8はイベント
駆動型の動作を行うものであり、ホストインターフェー
ス1からの印刷要求受信の信号、及び制御手段9からの
割り込み処理の指示を待機する(S80,S84)。
【0076】そして、ホストインターフェース1から印
刷要求を受信した旨の信号を受けると、ジョブ管理手段
8は、プリントデータが入力されたというイベントが発
生したとして、このプリントデータを一つのジョブとし
てジョブIDを採番する(S11)。
【0077】次に、ジョブ管理手段8は、画像データ展
開手段2が前のプリントジョブの実行中であるか否か、
即ち前のプリントジョブのプリントデータを展開中であ
るかどうかを画像データ展開手段2からのIPCメッセ
ージによって判断し(S82)、画像データ展開手段2
が前のプリントジョブを終了している場合には、画像デ
ータ展開手段2に対して、受信したプリントデータのイ
メージデータへの展開指示をIPCメッセージにより送
信する(S86)。
【0078】しかし、ステップS82の判断で画像デー
タ展開手段2が前のプリントジョブの処理を終了してい
ない場合には、今回受け付けたプリントジョブに関する
情報、例えばジョブID、ホストインターフェースの種
類等の情報を待ち行列テーブル12に格納(S83)
し、画像データ展開手段2が前のプリントジョブの処理
を終了するのを待機する。そして、画像データ展開手段
2が前のプリントジョブの処理を終了すると、ジョブ管
理手段8は当該プリントジョブのイメージデータへの展
開指示をIPCメッセージにより送信する。ジョブ管理
手段8は、以上の処理をホストインタフェース1が印刷
要求を受信する度毎に繰り返す。
【0079】また、ジョブ管理手段8は、制御手段9か
ら割り込み処理開始の指示のIPCメッセージ(後述す
る図8のS94で送信されるIPCメッセージ)を受信
すると(S84)、待ち行列テーブル12内に格納され
ているプリントジョブの先頭のものと現行のプリントジ
ョブとの順番を入れ換える(S85)。これにより現行
のプリントジョブは待ち行列の先頭に置かれ、逆に待ち
行列の先頭に位置していたプリントジョブが画像データ
展開手段2によってイメージデータに展開されることに
なる。このため、ジョブ管理手段8は、このプリントジ
ョブの入れ換えの後、画像データ展開手段8に対して画
像データ展開を指示するIPCメッセージを送信する
(S86)。
【0080】なお、ジョブ管理手段8は、制御手段9か
ら割り込み復帰処理開始を指示するIPCメッセージ
(後述する図8のS98で送信されるIPCメッセー
ジ)を受信した場合にも、このステップS85及びステ
ップS86の処理を行う。
【0081】このようにジョブ管理手段8は、印刷要求
があった場合のプリントジョブの管理及び制御と、割り
込み処理の制御及び管理を行っているのである。
【0082】次に、制御手段9の動作について図8を参
照して説明する。制御手段9は図6に示す画像記録装置
の全体的な制御を行うプロセスであるが、ここではこれ
らの全体の制御に関する動作については言及せず、特に
本発明に係る動作について説明する。
【0083】制御手段9は、用紙サイズ検出手段7から
の信号を待機する(S90)。この用紙サイズ検出手段
7からの信号としては、給紙トレイ61 〜6n の中のあ
る給紙トレイ内の記録用紙がなくなったことを示す信号
と、空になっていた給紙トレイに記録用紙が補給された
ことを示す信号の2種類の信号がある。
【0084】さて、いま、給紙トレイ61 内の記録用紙
が無くなったとする。そしてこの給紙トレイ61 がA4
サイズの記録用紙を収納するトレイであったとすると、
用紙サイズ検出手段7は、制御手段9に対して給紙トレ
イ61 のA4サイズの記録用紙が用紙切れである旨の信
号を送出する。
【0085】この信号を受信すると、ステップS91の
判断によりステップS92の処理に移行する。このステ
ップS92の処理において、制御手段9はジョブ管理手
段8によって管理されている待ち行列テーブル12を参
照して、待ち状態にあるプリントジョブが存在するかど
うかを判定する。
【0086】ステップS92の判断において、待ち状態
にあるプリントジョブが存在している場合には、ページ
バッファ管理手段4に対して、ページバッファ3にA4
サイズの確保要求を拒絶する指示をIPCメッセージに
より送信する(S93)。しかし、待ち状態にあるプリ
ントジョブが存在していない場合には、給紙トレイ61
にA4サイズの記録用紙が補給されるのを待つしかない
ので、ステップS90に戻る。
【0087】さて、ページバッファ管理手段4に対して
ページバッファ確保拒絶の指示を送信すると、制御手段
9は、次にジョブ管理手段8に対して、現在行っている
プリントジョブを中断して、代わりに待ち行列テーブル
12の先頭のプリントジョブを割り込ませることを指示
する割り込み処理開始の指示をIPCメッセージを用い
て送信する(S94)。
【0088】そして、現在ジョブ管理手段8に行わせて
いるプリントジョブの処理が割り込み処理であることを
示すために、割り込みフラグをオンとして(S95)、
再び用紙サイズ検出手段7からの信号を待機する。
【0089】このような状態において、給紙トレイ61
にA4サイズの記録用紙が補給されると、用紙サイズ検
出手段7から給紙トレイ61 にA4サイズの記録用紙が
補給されたことを示す信号が送出される。この信号を受
信すると、制御手段9は、ステップS91からステップ
S96に移行し、この記録用紙が補給されたというイベ
ントに対応して、これまで出していたページバッファ3
にA4サイズの領域を確保することを拒絶する指示を解
除するために、ページバッファ確保拒絶解除の指示をI
PCメッセージによりページバッファ管理手段4に対し
て送信する。
【0090】制御手段9は、次に割り込みフラグがオン
であるか否かをチェックし(S96)、割り込みフラグ
がオンであったら、ジョブ管理手段8に対して、割り込
まれていたプリントジョブを復帰させ、印刷処理を開始
する指示をIPCメッセージを用いて送信する(S9
8)。その後、制御手段9は割り込みフラグをオフにし
(S99)、ステップS90に戻る。なお、ステップS
97で割り込みフラグがオンでなかった場合にはそのま
まステップS90に戻る。
【0091】以上のように、制御手段9は、用紙サイズ
検出手段7から送出されるイベント信号によって、上述
した処理を繰り返す。これによって、給紙トレイ内の記
録用紙の有無に応じてページバッファ3の割り当てを制
御すると共に、用紙切れになったサイズの記録用紙を必
要としているプリントジョブの実行を中断させる制御を
行う。
【0092】次に、図9を参照して、画像データ展開手
段2の動作について説明する。画像データ展開手段2
は、ジョブ管理手段8から送信される画像データ展開指
示のIPCメッセージ(図7のS86で送信されるIP
Cメッセージ)をイベントとして受信すると(S10
0)、受信したプリントデータまたはサーバから取り込
んだプリントデータを読み込む(S101)。そして、
読み込んだプリントデータを所定のコード単位毎に解読
して、イメージデータに展開するためのデータや制御情
報を取得していく。
【0093】このとき、読み込んだプリントデータがあ
るページの先頭のデータであるかどうかを判断する(S
102)。
【0094】そして、あるページの先頭データであるこ
とが判別されたら、そのページのプリントデータをイメ
ージデータに展開する際に、どのような記録用紙サイズ
に印刷するかの制御コードをプリントデータ内から抽出
し、識別することによって、そのページの要求用紙サイ
ズを検出する(S103)。そして、検出された用紙サ
イズに基づいて、そのサイズの記録用紙に印刷するため
に必要となるサイズをページバッファ管理手段4にIP
Cメッセージにより要求する(S104)。
【0095】そして、ページバッファ管理手段4からの
応答、即ち要求したバッファサイズの確保に成功した
か、拒絶されたかのメッセージを待機する(S10
5)。そして、ページバッファ管理手段4からのメッセ
ージが、ページバッファ確保成功を示すものである場合
には、ページバッファ3内に確保した領域にプリントデ
ータを展開してイメージデータとしたビットイメージを
レンダリングしていく(S107)。画像データ展開手
段2は、以上の処理をプリントデータがなくなるまで繰
り返す。
【0096】しかし、ページバッファ管理手段4からの
メッセージが、ページバッファ確保拒絶を示すものであ
る場合には、画像データ展開手段2は、ステップS10
4に戻って、検出された用紙サイズに基づいて、そのサ
イズの記録用紙に印刷するために必要となるサイズをペ
ージバッファ管理手段4にIPCメッセージにより要求
する。
【0097】以上のように、画像データ展開手段2は、
ジョブ管理手段8からの画像データ展開指示によってペ
ージ単位の画像データ展開処理を行い、ページバッファ
管理手段4によって割り当てられたページバッファ3の
領域を用いて展開処理を行っているのである。
【0098】次に、画像データ展開手段2からの要求に
対してページバッファ3の領域割り当てを管理、制御す
るページバッファ管理手段4の動作フローを図10を用
いて説明する。
【0099】ページバッファ管理手段4は、画像データ
展開手段2からのページバッファ要求メッセージ(図9
のS104で送信されるIPCメッセージ)を受信する
と、割り当て禁止サイズテーブルを参照する(S11
1)。この割り当て禁止サイズテーブルは、ページバッ
ファ管理手段4が内部に備えるテーブルであり、アドレ
ス記憶テーブル11や、待ち行列テーブル12と同様に
CPUの主メモリ上に割当てられるものである。
【0100】そして、この割り当て禁止サイズテーブル
は、制御手段9からページバッファ確保拒絶指示メッセ
ージ(図8のS93で送信されるIPCメッセージ)を
受信したとき(ステップS116の判断がYesの場
合)や、ページバッファ確保拒絶解除指示メッセージ
(図8のS96で送信されるIPCメッセージ)を受信
したとき(ステップS118の判断がYesの場合)
に、割り当てを禁止するバッファサイズをそれに対応す
る用紙サイズと併せて登録したり(ステップS11
7)、登録抹消したり(ステップS119)するために
用いられるものである。
【0101】従って上述した例では、割り当て禁止サイ
ズテーブルには、A4サイズの記録用紙用のバッファサ
イズをページバッファに確保することを禁止する旨の情
報が登録されている。
【0102】この割り当て禁止サイズテーブルを参照す
ることによって(S111)、ページバッファ管理手段
4は、画像データ展開手段2が要求しているバッファサ
イズが禁止対象となっているかどうかを判断し(S11
2)、禁止されているサイズであればページバッファの
割り当て拒絶する旨のIPCメッセージを画像データ展
開手段2に送信する(S113)が、禁止されているサ
イズでなければ、ページバッファ3内に要求されている
サイズ分の空き領域を探索して、空き容量があれば領域
の割り当てを行って、その情報をページバッファ割り当
てテーブル(図6には図示せず)に登録する(S11
4)。
【0103】このページバッファ割り当てテーブルは、
ページバッファ3内のどの領域が空き領域であり、どの
領域がどれくらいのサイズ使用されているかを登録して
おくテーブルであり、割り当て禁止サイズテーブルと同
様にCPUの主メモリ上に割り当てられているものであ
る。
【0104】そして、ページバッファ管理手段4は、ペ
ージバッファの割り当てを行った後に、確保が成功した
旨を、その確保した領域の先頭アドレスと共に画像デー
タ展開手段2にIPCメッセージ送信する(S11
5)。
【0105】また、ページバッファ管理手段4は、制御
手段9からページバッファ確保拒絶指示メッセージ(図
8のS93で送信されるIPCメッセージ)を受信する
と、割り当てを禁止されたバッファサイズをそれに対応
する用紙サイズと併せて割り当て禁止サイズテーブルに
登録し(S117)、ステップS110に戻り、また、
制御手段9からページバッファ確保拒絶解除指示メッセ
ージ(図8のS96で送信されるIPCメッセージ)を
受信したときには、割り当て禁止サイズテーブルに登録
されていた情報を抹消して(S119)、ステップS1
10に戻る。
【0106】以上のように各手段が連携して動作するこ
とにより、用紙切れが発生した用紙サイズのバッファ確
保要求を拒絶し、待ち状態にあるプリントジョブを割り
込み処理することによって、この待ち状態にあるプリン
トジョブが用紙切れになっていない記録用紙を使用する
ジョブの場合であれば、現在実行中のジョブの用紙補給
待ちによる不要な待ち状態を回避することができる。
【0107】また、制御手段9は、図8のステップS9
2において待ち行列テーブルにプリントジョブがない場
合は、ページバッファ管理手段4に対してページバッフ
ァ確保拒絶指示のIPCメッセージを送信していない
が、これは、待ち状態のプリントジョブがない場合に
は、ページバッファ3内に確保できる空き領域が存在す
る限り、当該プリントジョブのイメージデータ展開処理
を画像データ展開手段2に行わせておけば、用紙補給後
に印刷手段5による印刷処理が展開処理が終了している
分素早く行えるようにするための処理である。
【0108】しかし、長時間用紙補給動作が行われなか
った場合等には、ページバッファ3の空き領域を当該ジ
ョブの展開処理に全て使いきってしまい、尚かつその後
にホストインタフェース1に印刷要求のデータが入力さ
れてしまう場合が考えられるが、このような場合には、
後から入力されてきた印刷要求が用紙切れになった用紙
サイズではない記録用紙への印刷処理であったとして
も、ページバッファ3内にはすでに空き領域が存在せ
ず、割り込み印刷処理ができないといった事態が発生し
得る。このような事態を回避するためには、図8のステ
ップS92の判断処理において待ち状態のプリントジョ
ブが待ち行列テーブル12内に存在していなくても、ペ
ージバッファ確保拒絶指示を送信するようにすることが
必要である。従って、ステップS92の判断ルーチンを
スキップさせるような処理を、制御手段9で行えばよい
ことになる。
【0109】なお、上記実施例においては各部間の通信
の手段としてIPCメッセージを用いたが、他の通信手
段を用いてもよいことは当然である。
【0110】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の変形が可能であることは当業者に明らかであろう。
【0111】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、用紙切れになったサイズの記録用紙へのプリ
ントジョブは中断され、他のプリントジョブで用紙切れ
でないサイズの用紙を用いるプリントジョブが実行され
るので、不要な待ち時間を回避することが可能となる。
それにより、用紙切れに伴って停滞するプリントジョブ
の数を減少させることができ、全体として印刷処理の待
ち時間を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の構成を示す図であ
る。
【図2】 第1の実施例におけるジョブ管理手段8の動
作を示すフローチャートである。
【図3】 第1の実施例における制御手段9の動を示す
作フローチャートである。
【図4】 第1の実施例における画像データ展開手段2
の動作を示すフローチャートである。
【図5】 第1の実施例におけるページバッファ管理手
段4の動作を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第2の実施例の構成を示す図であ
る。
【図7】 第2の実施例におけるジョブ管理手段8の動
作を示すフローチャートである。
【図8】 第2の実施例における制御手段9の動を示す
作フローチャートである。
【図9】 第2の実施例における画像データ展開手段2
の動作を示すフローチャートである。
【図10】 第2の実施例におけるページバッファ管理
手段4の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ホストインターフェース、2…画像データ展開手
段、3…ページバッファ、4…ページバッファ管理手
段、5…印刷手段、6…給紙トレイ、7…用紙サイズ検
出手段、8…ジョブ管理手段、9…制御手段、10…ス
プーラ、11…アドレス記憶テーブル、12…待ち行列
テーブル。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷要求を受け付けるジョブ管理手段と、 給紙トレイ内の記録用紙の有無とその用紙サイズを検出
    する用紙サイズ検出手段とを備え、 前記用紙サイズ検出手段によって、現在実行中のプリン
    トジョブで要求されているサイズの用紙が給紙トレイに
    存在しないことが検出されたときには、前記ジョブ管理
    手段によって待ち状態になされているプリントジョブ
    を、現在実行中のプリントジョブに代えて処理すること
    を特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像記録装置において、 入力されたプリントデータを記憶するスプール手段と、 ページバッファと、 スプール手段に記憶されたプリントデータを読み出して
    イメージデータに変換してページバッファに展開する画
    像データ展開手段と、 画像データ展開手段がページバッファにイメージデータ
    を展開する際に、設定されている用紙サイズに対応する
    サイズ分をページバッファに確保するページバッファ管
    理手段と、 ページバッファ管理手段によってあるサイズがページバ
    ッファに確保されており、且つ画像データ展開手段がペ
    ージバッファに当該サイズのイメージデータを展開して
    いる場合において、用紙サイズ検出手段によって当該サ
    イズの用紙が給紙トレイに存在しないことが検出された
    ときにはページバッファ管理手段に対してページバッフ
    ァの解放を指示する制御手段とを備えることを特徴とす
    る画像記録装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の画像記録装置において、 ページバッファと、 プリントデータを読み出してイメージデータに変換して
    ページバッファに展開する画像データ展開手段と、 画像データ展開手段がページバッファにイメージデータ
    を展開する際に、設定されている用紙サイズに対応する
    サイズ分をページバッファに確保するページバッファ管
    理手段と、 用紙サイズ検出手段によって用紙がないと判断された場
    合には、ページバッファ管理手段に対して、ページバッ
    ファへの当該用紙サイズに対応するサイズの確保要求を
    禁止する制御手段とを備えることを特徴とする画像記録
    装置。
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