JP3416853B2 - スパッタリング方法 - Google Patents

スパッタリング方法

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JP3416853B2 JP35712492A JP35712492A JP3416853B2 JP 3416853 B2 JP3416853 B2 JP 3416853B2 JP 35712492 A JP35712492 A JP 35712492A JP 35712492 A JP35712492 A JP 35712492A JP 3416853 B2 JP3416853 B2 JP 3416853B2
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俊彦 宮嶋
政一 尾高
善弘 飯田
英昭 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、インジウム−スズ
の金属酸化膜(以下、「ITO膜」という。)を低比抵
抗率のものとしてガラス基板の板面に成膜するに適用す
るスパッタリング方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、ITO膜は液晶ディスプレイ用
の透明導電膜としてガラス基板の板面に成膜することが
行われている。そのITO膜としては、低抵抗,高透過
率,低温成膜等の特性から信頼性の高いものが要請され
ている。 【0003】また、カラー液晶の需要が高まるのに伴っ
て、有機系の樹脂フィルムをガラス基板の板面に形成す
ることが行なわれている。唯、この有機系樹脂フィルム
を形成する場合、損傷防止から、ガラス基板を200℃
以上で加熱できないため、その加熱温度から、ITO膜
としては比抵抗率3〜4×10−4Ω・cm以下に成膜
できない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、インライン
スパッタリング方式を適用し、フラズマによるガラス基
板の基板温度を低温に抑えることにより、ITO膜を3
×10−4Ω・cm以下の低比抵抗率のものに成膜可能
なスパッタリング方法を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明に係るスパッタリ
ング方法においては、インジウム−スズの金属酸化膜を
低比抵抗率のものとしてガラス基板の板面に成膜するべ
く、インジウム−スズ酸化物の高燒結密度材をターゲッ
トとし、ガラス基板並びにターゲットが収容される真空
チャンバーの内部圧力を5×10−4pa以下に排気し
た後、アルゴンガスをターゲットの直上から真空チャン
バーの内部に導入し、該チャンバー内の成膜圧力を0.
07〜0.2paに調整してから、その真空チャンバー
の内部で250〜350Gの磁場をマグネットより水冷
されたターゲットにかけると共に、13.56MHzの
高周波電圧をターゲット電極に印加させてグロー放電す
るという条件設定の下に、フラズマによるガラス基板の
基板温度を80℃以下の低温に抑えることから、インジ
ウム−スズの金属酸化膜を3×10−4Ω・cm以下の
低比抵抗率のものにガラス基板の板面に成膜するように
されている。 【0006】 【作用】本発明に係るスパッタリング方法では、インラ
インスパッタリング方式を適用し、所定の条件設定の下
に、高周波電源とマグネトロンスパッタリングとを併用
することから、プラズマによるガラス基板の基板温度を
80℃以下に抑えられるため、インジウム−スズの金属
酸化膜を3×10−4Ω・cm以下の低比抵抗率のもの
に成膜できるばかりでなく、有機系樹脂フィルムの形成
されたガラス基板に対しても、2×10−4Ω・cm以
下の低比抵抗率のものに成膜できる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して説明す
ると、図1はインラインスパッタリング装置の内部構造
を真空チャンバーの断面で概略的に示す。同図中、符号
1は真空チャンバー、2はターゲット、3は基板搭載用
トレー、Gはガラス基板を示す。 【0008】真空チャンバー1は、チャンバー内に導入
されるガスの放出が少なくて切削加工が容易なアルミ材
で形成されている。ターゲット2としては、インジウム
−スズの酸化物で純度4〜5N(ナイン)の高燒結密度
材が真空チャンバー1のスパッタ室内に装備されてい
る。 【0009】真空チャンバー1の内部には、板面をター
ゲット2に向けてガラス基板Gをトレー3で搬送する基
板の搬送系も配設されている。また、ターゲット2の配
置位置から直上に相対させて、アルゴンガスを放電ガス
として真空チャンバー1の内部に導入するガス導入口4
が設けられている。 【0010】ターゲット2には、水冷を常時施すよう冷
却水の循環系5が近接配置されている。そのターゲット
2には、13.56MHzの高周波電圧を印加する高周
波電源6がターゲット電極と接続することにより装備さ
れている。 【0011】そのターゲット2の近傍には、N,S極を
交互にターゲット2に向けて配列させることから、複数
個のマグネット7a,7b…が250〜350Gの磁場
をターゲット2にかけるよう配置されている。このマグ
ネット7a,7b…の装備位置を含めて、ターゲット2
の配置周辺にはチャンバー1をターゲット2から絶縁す
る絶縁用碍子1aが取り付けられている。 【0012】図2は、基板の搬送系を概略的に示す。ト
レー3は、ガラス基板の搭載面を横方向に向けてトレー
ホルダー30で縦に取り付けられている。そのトレーホ
ルダー30は、真空チャンバー1の内部に配設された上
下のガイドレール31,32に沿って移動するよう装備
されている。 【0013】トレーホルダー30には、トレー3のふら
つきを防止するべく、各ガイドレール31,32を上下
から挟持するロールベアリング33a,33b、34
a,34bが備え付けられている。このトレーホルダー
30は、プーリー35を介して連繋される駆動モータ
(図示せず)を駆動源とし、トレーホルダー30の下部
側に装備された回転体36との摺接摩擦で走行移動する
よう装備されている。 【0014】回転体36は、磁気シール等で気密に軸受
けすることにより真空チャンバー1の内部に挿通配置さ
れた回転シャフト37の軸端に取り付けられている。こ
の回転体36は、円周面をトレーホルダー30の下部側
に設けられた張出しフランジ部30aと当接し、図2の
手前乃至は奥方向に向ってトレーホルダー30を往復動
させるよう可逆回動可能に装備されている。 【0015】回転体36の円周面には、シリコンゴム等
のゴムリング36aが嵌着固定されている。また、ゴム
リング36aが当接する張出しフランジ部30aには、
シリコンゴム等のゴム弾性層30bがトレー3の移動方
向全長に亘って取り付けられている。 【0016】図3は、真空チャンバー1並びにガス供給
系,ガス排気系を示す。真空チャンバー1の内部は、仕
込室10,スパッタ室11,バッファ室12とに区画さ
れている。そのうち、仕込室10とスパッタ室11とは
スパッタ室11を開閉するゲートバルブ13で仕切られ
ている。 【0017】スパッタ室11には、上述したガス導入口
4を介してアルゴンガスを内部に供給するガス供給系4
0が接続されている。このガス供給系40には、真空チ
ャンバー1の内部圧力を監視することによりガス圧をフ
ィードバック制御する自動流量弁制御機能型のリークバ
ルブ41が組み付けられている。 【0018】そのガス供給系40の他に、真空チャンバ
ー1には同等の排気量を有するガス排気系8a,8bが
真空チャンバー1のスパッタ室11を介し、トレー3が
移動する始端,終端側の仕込み室10,バッファ室12
に夫々接続されている。このガス排気系8a,8bに
は、コントロールゲートバルブ80,80を介してクラ
イオポンプ等の排気ポンプ81,81が装備されてい
る。また、同等な排気量のアングルバルブ82,82を
介し、別のガス排気系8c,8dが仕込み室10,バッ
ファ室12に並列的に装備されている。 【0019】各ガス排気系8a,8b、8c,8dは、
共通のロータリーポンプ83に接続することにより、全
排気系としては純粋なアルゴンガスのイオンが衝突する
ようスパッタ室11のガス圧を常時一定に保つと共に、
アルゴンガスがガス導入口4から供給されるスパッタ室
11を均一なガス圧に保つよう構成されている。 【0020】このスパッタリング装置においては、ター
ゲット2としてインジウム−スズ酸化物(In
SnO)を装備し、ガラス基板Gをトレー3に搭載さ
せて仕込み室10からスパッタ室11にトレーホルダー
30による搬送系で移動することにより、ITO膜をガ
ラス基板Gの板面に成膜する。 【0021】その成膜にあたっては、まず、真空チャン
バー1の内部圧力を5×10−4Pa以下にまで排気す
る。これと共に、真空チャンバー1の内部にはキャリア
ガスとしてアルゴンガスをターゲット2の配置位置直上
のガス導入口4から送り込むことによりガス圧を0.0
7〜0.2Paに調整する。 【0022】ガラス基板を真空チャンバー1のスパッタ
室11に送り込む際、ターゲット2には予め水冷処理が
冷却水の循環系5で施され、また、250〜350Gの
磁場がマグネット7a,7b…よりかけられている。こ
の雰囲気下のスパッタ室11に、ガラス基板を送り込む
と共に、13.56MHzの高周波電圧をターゲット電
極からターゲット2に印加する。 【0023】その高周波電圧を金属のターゲット2に印
加すると、グロー放電が起き、ターゲット面におけるス
パッタリング,ターゲット2から放出された放電空間の
飛行並びにガラス基板に対するスパッタ粒子の入射と凝
縮を経て、ITO膜がガラス基板の板面に形成される。 【0024】その高周波電圧の印加によると、ターゲッ
ト2が帯電しないことから、電位の上昇を防げると共
に、マグネトロン放電で基板に対する原子等の衝突を抑
えられるので、ガラス基板の基板温度は80℃以下に抑
えられてITO膜を低温基板に形成できる。 【0025】また、真空チャンバー内の成膜圧力を0.
07〜0.2Paに調整することにより、図4で示すよ
うにITO膜を3×10−4Ω・cm以下の低比抵抗率
のものに成膜できるばかりでなく、有機系樹脂フィルム
の形成されたガラス基板にでも、比抵抗率2×10−4
Ω・cm以下に成膜できる。なお、成膜圧力を0.07
Pa以下にすると、グロー放電が安定せず、異常放電が
起き易くなるから好ましくない。 【0026】このスパッタリング装置においては、ガラ
ス基板をトレー搬送するときには回転体36のゴムリン
グ36aがトレーホルダー30のゴム弾性層30bと摺
接摩擦することによりトレー3を走行移動するから、パ
ーティクルの発生原因となる金属摩擦による金属粉が発
生するのを防げる。 【0027】また、同等の排気量を有するガス排気系8
a,8bがスパッタ室11の離れた位置に設置されてス
パッタ室11の圧力が一定に保たれているため、グロー
放電が安定よく起こせて信頼性の高いITO膜の成膜を
行える。 【0028】 【発明の効果】以上の如く、本発明に係るスパッタリン
グ方法に依れば、ITO膜を低圧,低温で低比抵抗率に
成膜することから、液晶ディスプレイ用の透明導電膜等
を信頼性の高いものに形成できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るスパッタリング方法を適用する真
空チャンバーを概略的に示す説明図である。 【図2】図1のスパッタリング装置に装備する基板トレ
ー搬送系を概略的に示す説明図である。 【図3】図1のスパッタリング装置に装備するガス供
給,排気系を概略的に示す説明図である。 【図4】本発明に係るスパッタリング方法で成膜される
ITO膜の比抵抗率と成膜圧力との関係を示すグラフで
ある。 【符号の説明】 G ガラス基板 1 真空チャンバー 11 スパッタ室 2 ターゲット 3 トレー 4 ガス導入口 5 ターゲット水冷用冷却水の循環
系 6 高周波電源 7a,7b… マグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 英昭 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−237423(JP,A) 特開 平1−137520(JP,A) 特開 平4−125222(JP,A) 特開 平3−97862(JP,A) 実開 昭55−15261(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01B 13/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 インジウム−スズの金属酸化膜を低比抵
    抗率のものとしてガラス基板の板面に成膜するべく、イ
    ンジウム−スズ酸化物の高燒結密度材をターゲットと
    し、ガラス基板並びにターゲットが収容される真空チャ
    ンバーの内部圧力を5×10−4pa以下に排気した
    後、アルゴンガスをターゲットの直上から真空チャンバ
    ーの内部に導入し、該チャンバー内の成膜圧力を0.0
    7〜0.2paに調整してから、その真空チャンバーの
    内部で250〜350Gの磁場をマグネットより水冷さ
    れたターゲットにかけると共に、13.56MHzの高
    周波電圧をターゲット電極に印加させてグロー放電する
    という条件設定の下に、フラズマによるガラス基板の基
    板温度を80℃以下の低温に抑えることから、インジウ
    ム−スズの金属酸化膜を3×10−4Ω・cm以下の低
    比抵抗率のものにガラス基板の板面に成膜するようにし
    たことを特徴とするスパッタリング方法。
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JP5318434B2 (ja) * 2008-02-28 2013-10-16 昭和電工株式会社 磁気記録媒体の製造装置および製造方法
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CN103938164B (zh) * 2013-01-22 2016-08-31 北京北方微电子基地设备工艺研究中心有限责任公司 Ito薄膜溅射工艺方法及ito薄膜溅射设备
CN110885967A (zh) * 2019-12-06 2020-03-17 天津美泰真空技术有限公司 一种高阻抗膜及其制备方法

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