JP3416708B2 - 高純度ビニルメチルエーテルモノマーからのポリ(ビニルメチルエーテル)の液相および水溶液 - Google Patents

高純度ビニルメチルエーテルモノマーからのポリ(ビニルメチルエーテル)の液相および水溶液

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、20,000より大きな数平均分子量Mn、80,000
より大きな重量平均分子量Mw、2.5未満の多分散度から
なる狭い分子量分布、クロロホルム中で測定して約0.4
−1.0の固有粘度を有し、ウォーターホワイトかつ無色
であり、残留不純物水準が低く、かつ不純物の存在が原
因で容易に分解することがない、非晶質ポリ(ビニルメ
チルエーテル)の液相および水溶液に関するものであ
る。本発明はまた、モノマーを着色する可能性がある不
純物を除去するためにビニルメチルエーテルモノマーを
精製することに関するものである。また本発明は、低い
触媒残渣を達成するためにポリ(ビニルメチルエーテ
ル)から触媒を除去することに関するものである。ビニ
ルメチルエーテルの非晶質ポリマーは特に接着剤用とし
て適している。
先行技術の説明 ビニルアルキルエーテルを精製および重合させて非晶
質ホモポリマーを形成することは周知である。米国特許
第3,378,537;3,459,723;3,718,634号明細書およびドイ
ツ特許第2,062,213号明細書を参照されたい。
ビニルアルキルエーテルホモポリマーのための幾つか
の商業的および実験室的方法があるにもかかわらず、含
有する不純物の痕跡が低水準である精製された無色のポ
リ(ビニルメチルエーテル)を製造するための改良法に
対する要望が依然としてある。不純物の痕跡が低水準で
あり、着色が低く、比較的高い分子量、および狭い分子
量分布を有する液相非晶質ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)およびその水溶液は、ホットメルト接着剤および感
圧接着剤の調製に有用である。分子量の高すぎるビニル
メチルエーテル非晶質ポリマーは、表面湿潤性の劣る高
粘度の接着剤配合物を与え、このためそれらは取り扱い
にくいものとなる。高水準の残留不純物を含有するビニ
ルメチルエーテル非晶質ポリマーは、ホットメルト接着
剤に必要な熱安定性を欠如する。無色でない非晶質ビニ
ルメチルエーテルポリマーは多くの接着剤用途、特にテ
ープおよびラベル用の感圧接着剤において不適切であ
る。
不純な液体ポリ(ビニルメチルエーテル)は、粘度を
含めた物理的特性のため精製が困難である。従ってモノ
マーを精製することが好ましい。
ビニルメチルエーテルを精製するための先行技術に教
示される多数の方法のうち、米国特許第3,378,537およ
び3,459,723号は下記を教示する:(1)モノマーをほ
ぼ室温から約50℃までの温度でナトリウムリボンもしく
はナトリウム分散液と反応させるか;または(2)モノ
マーを水洗し、モノマーを水酸化カリウムペレットで処
理し、次いで(1)の場合と同様にナトリウムリボンも
しくは分散液と反応させるか;または(3)モノマーを
適切な分留塔下にナトリウムリボンもしくは分散液上で
還流し、そして最良の留分をナトリウムリボンもしくは
分散液で処理する。他の特許は、活性金属水素化物、た
とえば水素化アルミニウムリチウムまたは水素化カルシ
ウムの使用を示唆している。米国特許第3,159,613およ
び3,157,626号はアルミニウムまたはチタンのアルコキ
シドの使用を示唆している。これらの方法はすべて、VM
Eからそれらを化学量論的量の試薬と反応させることに
より不純物を除去している。これらの試薬は極めて反応
性であり、従って取り扱いにくく、プロセス中に消費さ
れて著しい量の廃棄物を生じ、かつ極めて高価であるた
め、これは商業的大規模では非実用的である。
一般に不純物を吸着法により除去することが好まし
い。これはビニルメチルエーテルに関しては、このモノ
マーが著しく重合しやすい傾向をもつため極めて困難で
ある。従来ビニルエーテルモノマー類は不純物をアルカ
リ金属水酸化物、たとえば水酸化カリウムに吸着させる
ことにより精製されていた。これは米国特許第5,147,96
3;3,459,723;3,047,555;3,022,280および2,799,669号明
細書に述べられている。支持された形のアルカリ金属水
酸化物、すなわちアルミナ上の10−30%金属水酸化物が
ドイツ特許第2,062,213号明細書に記載されている。金
属水酸化物または支持された金属水酸化物による不純物
の吸着によれば前記の反応性精製試薬につき遭遇する多
くの難点が避けられるが、本発明者らは金属水酸化物が
ビニルメチルエーテルモノマーを着色し、従って無色の
ポリ(ビニルメチルエーテル)を製造するのには不適当
であることを見出した。米国特許第5,055,536および3,2
28,923号明細書には、分子篩がアルキルビニルエーテル
にとって重合触媒であり、従ってビニルメチルエーテル
モノマーの精製には不適当であると教示されている。
ビニルメチルエーテルを重合させて比較的高い分子量
および狭い分子量分布をもつ非晶質および結晶質ホモポ
リマーを製造するの先行技術に教示される多数の方法の
うち代表的方法は、不活性および無水の溶剤、たとえば
脂肪族または芳香族炭化水素、たとえばトルエン、クロ
ロカーボンまたはエーテルの溶液中における既知のルイ
ス酸開始剤に依存している。代表的方法は米国特許第5,
147,963;3,459,723;3,159,613;3,047,555;3,022,280;お
よび2,799,669号明細書に教示されている。それらの方
法により得られるホモポリマーは非晶質、結晶質、およ
び非晶質/結晶質であると記載されている。ホモポリマ
ーの重量平均分子量は10,000程度の低さ、および300,00
0程度の高さであり、比較的狭い分子量をもつと教示さ
れている。
先行技術に教示される溶剤の多くは、ポリマーを著し
く分解することなくポリ(ビニルメチルエーテル)から
除去するのは極めて困難である。多くの種類の接着剤用
途、特に皮膚に直接に接触するもの、または食品と直接
および間接に接触するものにおいては、これらの物質の
著しく低い水準を達成することが極めて重要である。
米国特許第3,332,924号明細書には、アルキルビニル
エーテルの重合に脂肪族炭化水素系溶剤を使用すること
につき述べられている。これらの溶剤、特に低分子量脂
肪族炭化水素、たとえばブタンはポリ(ビニルメチルエ
ーテル)ポリマーから容易に除去することができる。脂
肪族炭化水素系溶剤は大部分のアルキルビニルエーテル
の製造に適しているが、ポリ(ビニルメチルエーテル)
は脂肪族炭化水素系に溶解しない。ルイス酸により触媒
されるプロセスが脂肪族炭化水素中でははるかに緩慢に
起こることも、科学文献において周知である。
アルキルビニルエーテルの重合がエーテル系溶剤中で
行われている。しかし本発明者らは、大部分のエーテル
系溶剤は塩基性が高すぎ、重合速度を著しく低下させる
ことを見出した。
ビニルメチルエーテルの重合は数例において溶剤の不
在下で、すなわち純粋なモノマー中で行われている。こ
れは米国特許第5,147,963号およびドイツ特許第2,062,2
13号明細書に述べられている。米国特許第5,147,963号
は、添加された不活性ガスの約1.4−7.0kg/cm2(約20−
100psi)の圧力下でビニルメチルエーテルの単独重合を
実施し、従ってメチルビニルエーテルの蒸気に対する溶
剤が実質的に存在しない状態でメチルビニルエーテルの
蒸気が重合に際して液相へ吸収されると教示している。
米国特許第5,147,963号方法は、商業的水準の生産に際
して重要となる可能性のある熱の除去および反応制御の
問題を無視している。上記ドイツ特許においては、この
塊状重合を実施するために極めて特殊な1つの機械が必
要であった。本発明者らは、純粋なモノマー中で反応を
実施しうるが、反応速度が著しく急速であり、このため
反応の制御および大規模での安全な反応の実施において
重要な問題が生じることを確認した。本発明者らは、高
い反応初速度が重合中にしばしば著しい温度の変動をも
たらすことを見出した。このため変色したポリマーが生
成し、かつポリマー収率が低下する傾向がある。
ビニルアルキルエーテルの重合のために、多数のルイ
ス酸触媒が記載されている。これらの多くは不適当な分
子量のポリマーまたは着色した材料を生じる。他は極め
て低い温度での操作を必要とし、これは大規模な商業的
装置において達成するのは困難であり、かつ経費を要す
る。特にBF3ガスまたはBF3コンプレックス、たとえばエ
ーテレートが一般に用いられる。しかし本発明方法にお
いてBF3触媒を使用すると、ウォーターホワイト無色の
材料ではなく許容し得ない色、主として黄色の許容し得
ない生成物が得られることが見出された。本発明者らは
一般に、高いルイス酸性をもつ触媒、たとえばBF3また
はAlCl3を使用すると黄色のポリマーが生成する傾向が
あることを見出した。
米国特許第3,718,634号明細書は、有機アルミニウム
ハライドを助触媒量の水の存在下で用いる、ビニルメチ
ルエーテルの単独または共重合法を教示している。この
触媒は中程度の温度、すなわち−20ないし+20℃で作動
する。この触媒ジアルキルアルミニウムハライドは、溶
剤としてのトルエンの存在下におけるビニルメチルエー
テルの重合に際しての、モル比1/1−10/1のジエチルア
ルミニウムクロリド/水、すなわちDEAC/H2Oに例示され
る。例IVは、DEAC/H2O比5/1、ビニルメチルエーテル/
トルエン比1g/1cc、およびモノマーに対して0.50モル%
のDEACが、ベンゼン中0.1%において0.67の粘度をもつ
生成物を与えたことを示している。例IVはモノマーに対
して0.070モル%のDEACを用いる同様な方法を示してお
り、粘度数1.30を得ている。例VIは、同様であるが、た
だしDEAC/H2O比10:1、モノマー:トルエン比1:1、およ
びモノマーに対して0.50モル%のDEACを用いて、ベンゼ
ン中0.1%において粘度数2.1を得ている。
ポリ(ビニルメチルエーテル)から触媒不純物を除去
することは、接着剤配合物に使用するのに適した特性を
もつ生成物を得るために極めて重要である。特にホット
メルト接着剤は、分解を生じることなく長期間高温に保
持されるのに適した熱安定性をもたなければならない。
本発明者らは、ポリ(ビニルメチルエーテル)につきこ
の安定性を達成するためには適切な触媒除去が重要であ
ることを見出した。
米国特許第3,718,634号明細書には、過剰の低級アル
コールまたはメタノール性アンモニアもしくはアミンに
より反応停止し、そして水および/またはメタノールに
よる洗浄を含む方法で触媒残渣を除去することにより、
非晶質ポリ(ビニルメチルエーテル)反応溶液から残留
アルキルアルミニウムハライド触媒を除去することが教
示されている。ナカノらが英国特許第896,981号明細書
において同様な方法に従っている。キシモト(Kishimot
o)ら,Macromolecules(1989),22,3877、およびアオ
シマ(Aoshima)ら,Macromol.Chem.(1991),192,1749
は関連方法を採用しているが、ただし反応停止されたポ
リマー溶液を希酸で洗浄し、次いで塩基で中和する付加
工程を追加している。
本発明者らは、これらの方法は品質の劣るポリ(ビニ
ルメチルエーテル)を生成し、大規模生産には適さない
ことを見出した。特に反応混合物を過剰のアルコールで
反応停止したのち水洗すると、微細なアルミニウム粒子
が形成され、これはポリ(ビニルメチルエーテル)反応
溶液から容易には分離されない。これらの粒子は得られ
るポリ(ビニルメチルエーテル)生成物に曇りを与え、
それを多くの用途に使用するのに適さないものにする。
この問題はアオシマおよびキシモトにより示唆されるよ
うに最初の洗浄処理後に酸洗浄を行うことによって軽減
されるが、残留するビニルメチルエーテルは酸性の水に
よって急速に加水分解される。これは残留ビニルメチル
エーテルの回収および再循環をよりいっそう困難にす
る。本発明者らはさらに、水によるポリ(ビニルメチル
エーテル)反応溶液の洗浄はエマルジョンの形成によっ
てしばしばいっそう複雑になることを見出した。これら
のエマルジョンが形成されると、洗浄水とポリ(ビニル
メチルエーテル)反応混合物の相分離速度が大幅に阻害
される。迅速な相分離は効果的な、かつ経費的に有効な
触媒除去を達成するために重要である。
従って本発明の目的は、非晶質高分子ビニルメチルエ
ーテルの液体材料の形または粘稠な濃縮水溶液としての
ビニルメチルエーテル重合生成物であって、ポリマーが
20,000より大きな、好ましくは最高約120,000の数平均
分子量Mn、80,000より大きな、好ましくは最高約200,00
0の重量平均分子量Mw、2.5未満の分子量分布Mw/Mnを有
し、ポリマーが無色、ウォーターホワイトであり、I.V.
がウベローデ(Ubbelohde)粘度計を用いてクロロホル
ム中で測定して約0.4−1.0であるものを提供することで
ある。
本発明の他の目的は、比較的高い分子量および狭い分
子量分布をもつビニルメチルエーテル非晶質ポリマーで
あって、感圧接着剤およびホットメルト接着剤に極めて
適した非晶質ポリマーを製造するための、含有する不純
物の痕跡が低水準である精製ビニルメチルエーテルを製
造する改良法を提供することである。
本発明の他の目的は、不都合なアルカリ金属またはア
ルカリ土類化合物を用いる必要なしに実施される、ビニ
ルメチルエーテルの精製法を提供することである。さら
に他の目的は、室温付近で実施される精製法を提供する
ことである。
発明の概要 本発明は含有する不純物の痕跡が低水準である精製ビ
ニルメチルエーテルモノマーからのポリ(ビニルメチル
エーテル)の液相および水溶液に関するものである。無
色のビニルメチルエーテル非晶質ポリマーは、比較的高
い分子量、狭い分子量分布、0.4−1.0のI.V.をもち、液
体または粘稠な濃縮水溶液の形のポリマーである。モノ
マーの精製は、室温付近で実施される精製法を用いる。
発明の詳細な記述 本発明によればポリ(ビニルメチルエーテル)は、含
有する不純物の痕跡が低水準、好ましくは750ppm未満で
あるモノマーを得るように精製されたビニルメチルエー
テルモノマーから製造される。この精製法によれば−20
℃から+30℃までの範囲内の温度で不純物が除去され
る。+30℃より高い温度ではモノマーの重合が起こり、
モノマーの分解、変色、および収率損失が生じる。モノ
マーの精製により、不純物の存在が原因で容易に分解す
ることのない、高い分子量をもつ無色のポリマーの製造
が可能となる。精製ポリマーは長期間放置するとわずか
に結晶化する場合がある。純粋なポリマーが粘稠である
こと、および加熱下で水溶液からポリマーが容易に沈殿
することは、蒸留によるポリマーの精製処理を制限す
る。モノマーの精製法は、適切な液体抽出剤、たとえば
エチレングリコールによる蒸気/液体抽出法、または2
種類の固体吸着剤、すなわちa)非酸性/塩基性アルミ
ナもしくはb)最高10Åの孔径をもつ塩基処理された分
子篩のいずれかもしくは両方を用いる吸着法、または蒸
気/液体抽出法と固体吸着剤を用いる吸着法の組み合わ
せを利用することができる。
蒸気/液体抽出法においてエチレングリコールは、
水、メタノール、エタノール、1,1−ジメトキシエタン
およびアセトアルデヒドを含む不純物をビニルメチルエ
ーテルから抽出するために使用しうる。エチレングリコ
ールは、エチレングリコール液体と蒸気としてのモノマ
ーとを向流抽出において接触させることにより、これら
の不純物をモノマーから効果的に抽出するためにも使用
しうる。これは別個の蒸留工程を必要とせず、エチレン
グリコールの損失が制限されるという利点をもつ。
エチレングリコールに類似する他の液体、たとえばエ
チレングリコールのオリゴマー、たとえばトリエチレン
グリコール、および他の液体、たとえばジエチレングリ
コール、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、2−ブトキシエタノール、ブトキシトリグリコー
ル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノールなどを使
用しうる。
精製吸着法において、非酸性/塩基性アルミナまたは
本発明方法に従って処理された細孔分子篩以外の固体吸
着剤は、重合を生じる可能性がある。有効な精製処理の
ために、これらの吸着剤は厳重に制御された条件下で使
用されなければならない。吸着剤は、熱活性化後に炭化
水素または芳香族化合物などの不活性溶剤、たとえばヘ
キサンまたはトルエンで処理し、そして放冷されなけれ
ばならない。次いでビニルメチルエーテルを−20℃から
+30℃までの温度で吸着剤と接触させる。+30℃より高
い温度では重合が起こり、このためモノマーの変色およ
び分解が生じる。精製は一般に、吸着剤の充填床にモノ
マーが導通される固定床法であると考えることができ
る。
ビニルメチルエーテルの重合を防止するために、吸着
剤の熱活性化前に細孔分子篩吸着剤を塩基で前処理す
る。塩基は強塩基であり、その粒子は固定吸着剤の細孔
に入るには大きすぎることが好ましく、ただし不純物の
粒子は分子篩の細孔に進入しうるものである。
粗製ビニルメチルエーテルモノマーは、一般にモノマ
ーの重合にとって有害な多数の不純物を含有する。本発
明方法にはこれらの有害な不純物を除去するか、または
少なくとも低水準にまで濃度を低下させることが必須で
ある。存在する不純物は一般にメチルエチルエーテル、
ジメチルエーテル、1,1−ジメトキシエタン、エチルビ
ニルエーテル、アセトアルデヒド、メタノール、エチレ
ングリコールおよび水である。粗製モノマー中の不純物
の一般的水準を表1に示す。
本発明方法により除去される不純物は1,1−ジメトキ
シエタン、アセトアルデヒド、メタノール、エチレング
リコールおよび水である。
一般に単独重合または共重合法は、炭素原子2−20個
の非芳香族、非塩素化炭化水素系溶剤中の実質的に無水
のビニルメチルエーテルモノマーに、触媒量のジエチル
アルミニウムクロリドを添加したのち助触媒量の水を添
加することによに行われる。代表的溶剤はブタンからな
る。芳香族および塩素化された溶剤は食品および皮膚に
接触する用途には望ましくない。
ブタンなどの溶媒はビニルメチルエーテル重合の発熱
反応を制御するために用いられる。反応に添加した液体
ブタンの沸騰により反応熱を除去し、次いで外部冷却器
により蒸気を凝縮させる。反応に添加するブタンの量を
選ぶことにより、また反応の圧力および初期温度を制御
することにより、重合反応の温度を制御する。
ビニルメチルエーテル重合の温度制御が不適切である
と、分子量および分子量分布の制御ができず、かつ生成
物の熱分解を生じることが見出された。系から過剰の熱
を除去するための還流媒質としてブタンを用いると、還
流系の熱制御が可能となる。ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)はブタンに不溶性であるので、ブタンを系から還流
するのは系から熱を除去する作用をするにすぎない。
ビニルメチルエーテルモノマーの重合からの触媒残渣
は、重合後に除去しなければポリマーの分解を促進し、
その結果低分子量の、黄色に着色した、強い臭気をもつ
生成物を生じる。
10−50%のポリ(ビニルメチルエーテル)を含有する
粗製反応混合物を化学量論的量の塩基の存在下に第二ア
ルコール、たとえばイソプロパノールで処理する。この
溶液をpH5−9の水に50−90℃で添加して、ポリマー溶
液から触媒残渣を沈殿させる。触媒残渣の粒度は触媒残
渣を反応器の底に沈降させるのに十分なものである。残
渣を洗浄水により除去する。
より詳細には、第二アルコールの使用による触媒残渣
の除去は下記の方法で行うことができる:ポリ(ビニル
メチルエーテル)反応混合物を、まず炭素原子3−20個
の第二アルコールよりなる群から選ばれる第二アルコー
ルとアルカリ金属またはアルカリ土類水酸化物との混合
物に接触させ、その際触媒中のハライドに対する水酸化
物の比率はモル基準で0.9−1.1であり、次いで混合物を
pH6.5−7.5の水に40−80℃の温度で0.5−2時間撹拌し
ながら添加し、0.5−2時間沈降させ、そしてデカンテ
ーションしたのち洗浄水が前記温度で6.5−7.5になるま
で反復洗浄することにより水および触媒を除去する。
あるいは触媒残渣は下記により重合反応混合物から除
去しうる:ポリ(ビニルメチルエーテル)反応混合物
を、まずアルカリ金属またはアルカリ土類水酸化物を含
有する水と接触させ、その際水酸化物:触媒の比率はモ
ル基準で4:1−10:1であり、水混合物は35−80℃に維持
される。次いでこの混合物を0.5−2.0時間撹拌し、0.5
−2時間沈降させ、そしてデカンテーションしたのち洗
浄水がpH8.0−6.0になるまで反復水洗することにより水
および触媒を除去する。
純粋なポリ(ビニルメチルエーテル)は著しく粘稠性
であって取り扱いが困難なため、非晶質高分子ビニルメ
チルエーテルの粘稠な濃縮水溶液は有利である。好まし
い組成物は水性組成物である。水溶液は容易に水分散性
組成物、たとえば水分散性接着剤として配合することが
できるからである。固体ポリ(ビニルメチルエーテル)
を細断し、真空下で冷却しながら激しい撹拌および水の
添加によって均質化することができる。あるいは固体ポ
リ(ビニルメチルエーテル)を適切な溶剤、たとえばジ
エチルエーテル、メチルt−ブチルエーテルまたはビニ
ルメチルエーテルに溶解する。この溶剤/ポリ(ビニル
メチルエーテル)組成物を真空下で10−30℃において撹
拌しながら水に添加する。真空の付与により大部分の溶
剤が除去されたのち、真空を高めるか、または不活性ガ
スで系をパージして、残留溶剤水準を低下させる。
ビニルメチルエーテル中の痕跡量の不純物の存在は重
合に対して大きな影響をもつ可能性がある。メタノー
ル、アセトアルデヒドおよびエチレングリコールは潜在
的な触媒毒および連鎖移動剤である。少量のこれらの化
合物が一般に粗製ビニルメチルエーテル中に存在し、効
果的に除去されない場合には重合を阻害するか、または
ポリマーの分子量を低下させる。
前記のように従来の研究者らは不純なビニルメチルエ
ーテルモノマーを苛性アルカリに導通することによりモ
ノマーを精製していた。水酸化カリウムは不純物を除去
するが、モノマーを変色させる可能性がある。アルミナ
および分子篩は不純物を除去しうるが、酸性であるため
モノマーの重合を引き起こす可能性があることが知られ
ている。
驚くべきことに、かつ予想外に、塩基性アルミナおよ
び最高10Åの孔径をもつ特定のサイズの分子篩を、適正
な注意を払えばビニルメチルエーテル(VME)の精製に
使用しうることが見出された。吸着剤をまず活性化温
度、一般に200−250℃に加熱することにより活性化す
る。吸着剤床を窒素の定常流下で放冷する。吸着剤床が
冷却した時点でパシベーション剤(passivation agen
t)、たとえば不活性炭化水素系溶剤を、乾燥した吸着
剤床に添加する。乾燥した吸着剤が液体と接触すると、
一般にわずかな発熱がある。この段階でビニルメチルエ
ーテル(VME)が存在すると、重合が起こって吸着剤が
劣化するであろう。液体で満たされた吸着剤床が再び室
温に冷却したのち、VME液体を−20℃ないし+30℃の低
温で添加する。VMEを低温に保持することにより重合が
避けられる。その結果、高純度のウォーターホワイトの
モノマーが得られる。メタノール、水およびアセトアル
デヒドなどの物質は除去されている。吸着剤床が不純物
で満たされたのち、すべてのビニルメチルエーテルが取
り出されるまで床温度が上昇しないことを補償するため
に十分な注意を払いながら、それを標準法により再生す
る。
ビニルメチルエーテルの重合法は周知である。しかし
ポリ(ビニルメチルエーテル)は酸素、熱の影響を受け
やすく、解重合または分子量低下して低分子量ポリマー
に、またモノマーがそれから誘導されたアルコール類に
なることが知られている。アルコール類はさらに酸素、
熱および光の影響により酸化されてアルデヒド類、ケト
ン類および酸になる可能性がある。これらの影響は連鎖
開裂、架橋および酸素との反応を生じる可能性もある。
それらの反応は重合反応からの触媒不純物の存在によっ
て増大する可能性がある。
従って重合触媒残渣の除去は、不純物の存在のため容
易に劣化することのないポリ(ビニルメチルエーテル)
の存在にとって必須である。アルキルアルミニウムハラ
イドを含む触媒は常法により洗浄用水中で触媒残渣を沈
殿させることによって定量的に除去しうることが見出さ
れた。さらに、触媒残渣を除去するための水洗法の採用
は、ポリ(ビニルメチルエーテル)(PVME)の水溶液の
調製に対する補足となる。
特定の用途のための固体塊状100%PVMEポリマーの調
製の問題と対比してPVME水溶液の取り扱いは容易である
ため、水分散性接着剤などの用途には一般にPVME水溶液
の方が好ましい。しかしPVMEは熱湯には不溶性であり、
30−40℃より高い温度ではPVMEは突然に、ほぼ定量的な
相転移を伴って水から沈殿し始める。PVMEは一般に多く
の有機溶剤中において水中より可溶性であり、小割合の
有機溶剤がPVME中に存在すると、PVMEは完全に水不溶性
となる可能性がある。溶剤がある程度水溶性でない場合
には、それはPVME中に捕獲された状態になるであろう。
溶剤含量が低下するのに伴って、溶剤蒸気圧が低下す
る。PVME中の溶剤の蒸気圧が水の蒸気圧よりはるかに低
い場合、それはPVMEから容易には気化しないであろう。
溶剤の放出速度は、溶剤がPVMEから水へ拡散する速度に
より測定される。溶剤が水に極めて不溶性である場合、
PVME/溶剤相から水相へ拡散速度は極めて緩慢であろ
う。溶剤が極めて揮発性でない場合、極めて粘稠な、通
常の混合およびポンプ輸送装置では処理し得ないPVME/
溶剤スラッジが形成されるであろう。
PVMEの水溶液の調製は、ポリマーを適切な溶剤、極め
て好ましくは重合に用いたものと同一の溶剤系に溶解し
たのち、水と混合し、そして溶剤を除去することにより
達成されることが見出された。大部分の溶剤が、用いら
れる溶剤系の沸騰範囲および溶剤特性に応じて中程度の
圧力条件、すなわち中程度の真空ないし中程度のゲージ
圧で、極めて好都合に除去される。この工程に好ましい
圧力範囲は、温度を0−40℃、より好ましくは15−35℃
に維持した状態で、約500−1500mmHg(絶対)である。
大部分の溶剤が除去されたのち、残りの残留溶剤を除去
し、かつ脱蔵された(devolatilized)ポリマー水溶液
を形成するために、より強い真空を用いる。温度を約25
−約35℃に維持した状態で、約25−100mmHgの最終真空
が揮発性有機溶剤の完全な除去のために一般に十分であ
る。
水溶性溶剤も使用し得ない。それは第1に極性水溶性
溶剤中ではカチオン重合が起こらないからであり、第2
に水溶性溶剤に対する水の親和性のため低い残留水準に
達するのが極めて困難だからである。水および水溶性溶
剤、たとえばアセトンまたはメタノールに関する蒸気−
液相図は、一般に残留水準の低下に伴って蒸気相中に大
量の水が生じることを示す。わずかに部分的な水溶性
(0.5−10%が好ましく、4−6%が極めて好ましい)
を備え、低沸点(150℃未満が好ましく、80℃未満が極
めて好ましい)およびPVME溶解能をもつ溶剤または溶剤
系が必要である。ビニルメチルエーテル、ジエチルエー
テル、およびメチルt−ブチルエーテルを用いて、効果
的な水溶液形成が証明された。
要約すると、本発明は水、メタノール、エタノール、
アセトアルデヒド、1,1−ジメトキシエタンおよびエチ
レングリコールを含む不純物の含量が合計750ppm未満で
ある精製ビニルメチルエーテルモノマーからポリ(ビニ
ルメチルエーテル)ポリマーの液相および水溶液を調製
する方法であって、該ポリマーは水の不在下で前記不純
物の含量が合計100ppm未満であり、かつ炭素原子2−20
個の非芳香族、非塩素化炭化水素系溶剤の含量が250ppm
未満であり、該ポリマーはウォーターホワイト無色であ
り、20,000より大きな数平均分子量Mn、80,000より大き
な重量平均分子量Mw、2.5未満の分子量分布Mw/Mnを有す
るものである、下記を含む方法に関する: a)水、メタノール、エタノール、アセトアルデヒド、
1,1−ジメトキシエタンおよびエチレングリコールを含
む不純物を含有する不純なビニルメチルエーテルモノマ
ーを、蒸気−液体分離法、固体−液体分離法、およびそ
の組み合わせよりなる群から選ばれる分離法によってモ
ノマーから不純物を抽出することにより750ppm未満の水
準に精製し、該分離法は約−20℃から約+50℃の範囲の
温度で行われることを特色とし、かつ抽出されたモノマ
ーはウォーターホワイト色であることを特色とし; b)精製モノマーをポリ(ビニルメチルエーテル)ポリ
マーへのアルキルアルミニウムハライド触媒および助触
媒である活性化剤の存在下に、該モノマー、および炭素
原子2−20個の非芳香族、非塩素化炭化水素系溶剤を含
む反応混合物中において、約−10℃から約+20℃の範囲
の温度で、反応混合物を主として液体状態に保持するの
に十分な圧力において重合させて、反応混合物中のポリ
(ビニルメチルエーテル)ポリマーを調製し; c)反応混合物に水中または炭素原子3−20個の第二ア
ルコールよりなる第二アルコールの群から選ばれる第二
アルコール中の化学量論的量の塩基を添加し、得られた
反応混合物を洗浄用水(water wash)として存在する
過剰の水中へ約0−約90℃の温度および水相において5
以上のpHで添加することにより、反応混合物中のポリ
(ビニルメチルエーテル)から触媒および助触媒を抽出
し、その際、触媒および助触媒を洗浄用水中へ分配させ
るために、かつ触媒および助触媒を洗浄用水と共に、未
反応ビニルメチルエーテルの加水分解および重合ならび
にエマルジョン形成なしに反応混合物から除去するため
に、前記の温度およびpHを保持して、溶剤/ポリ(ビニ
ルメチルエーテル)混合物を調製し; d)溶剤/ポリ(ビニルメチルエーテル)混合物を水お
よび水/有機エーテルエーテル混合物よりなる群から選
ばれる溶剤と、約0−約35℃の温度で約0.1−約600mmHg
の真空下に接触させて溶剤の真空ストリッピングにより
溶剤を除去して水およびポリ(ビニルメチルエーテル)
の可溶性混合物を形成することにより、ポリ(ビニルメ
チルエーテル)水溶液を調製し、その際ポリ(ビニルメ
チルエーテル)水溶液は5−約70重量%のポリ(ビニル
メチルエーテル)濃度、残留溶剤水準250ppm未満を有
し、かつメタノール、エタノール、アセトアルデヒド、
1,1−ジメトキシエタンおよびエチレングリコールを含
む不純物の全濃度が100ppm未満であり;そして e)ポリ(ビニルメチルエーテル)水溶液を約40−約10
0℃の温度に加熱してポリ(ビニルメチルエーテル)を
溶液から固体として沈殿させ、固体/液体分離法により
固体を溶液から分離して固体ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)を回収し、そして固体ポリ(ビニルメチルエーテ
ル)を約0.1−約600mmHgの真空下で約100−約200℃の温
度に加熱して残留する水および溶剤を固体ポリ(ビニル
メチルエーテル)から除去することにより、固体ポリ
(ビニルメチルエーテル)ポリマーを調製する。
さらに要約すると本発明は、蒸気/液体分離法にエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレング
リコールエチルエーテルアセテート、2−ブトキシエタ
ノール、ブトキシトリグリコール、2−(2−エトキシ
エトキシ)エタノールなどよりなる群から選ばれる抽出
剤を使用し;固体−液体分離法が不純物を非酸性/塩基
性アルミナおよび最高10Åの孔径の細孔分子篩よりなる
群から選ばれる固体吸着剤と接触させることを含み;そ
の際、非酸性/塩基性アルミナが7より高い表面pHを有
し;細孔分子篩が分子篩表面の酸性を7より高いpHに変
性するために強塩基で処理されたNo.3A、4Aおよび5A分
子篩よりなる群から選ばれる方法に関するものである。
触媒はジエチルアルミニウムクロリドからなってもよ
く、助触媒は水からなってもよい。有機エーテルの水溶
性は25℃で100gの水につき約0.5−約7gである。有機エ
ーテルはジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、メ
チルt−ブチルエーテル、ビニルメチルエーテルおよび
ジエチルエーテルよりなる群から選ぶことができる。
さらに本発明は、メタノール、エタノール、アセトア
ルデヒド、1,1−ジメトキシエタンおよびエチレングリ
コールを含む不純物の含量が100ppm未満であるポリ(ビ
ニルメチルエーテル)ポリマーの液相および水溶液に関
するものであって、該ポリマーは炭素原子2−20個の非
芳香族、非塩素化炭化水素系溶剤の含量が250ppm未満で
あり、ウォーターホワイト、無色であり、20,000より大
きな数平均分子量Mn、80,000より大きな重量平均分子量
Mw、2.5未満の分子量分布Mw/Mnを有する。
以下の実施例は本発明を説明するものであるが、本発
明の範囲を制限するものと解すべきではない。
実施例1 以下に、水、メタノールおよびアセトアルデヒド(AC
H)、1,1−ジメトキシエタン(DMOE)の不純物を含有す
るビニルメチルエーテルモノマーを、モノマーから不純
物をスクラビングする抽出剤としてエチレングリコール
を用いる蒸気/液体抽出法および蒸留法により精製する
ことにつき説明する。
用いた塔は25−35の棚を有し、断熱のための真空ジャ
ケットを備えた標準的な直径5.08cm(2インチ)のオル
ダーショー(Oldershaw)ガラス篩棚段塔であった。リ
ボイラーの能力は小さかったが、冷却器の能力は精製VM
E蒸気全体の凝縮に十分であるように配慮された。約0.1
GPMの残液を水浴に浸漬した外部コイルを通して循環さ
せることにより残液入液(bottoms heat imput)を供
給した。水浴への入熱は目的とする残液温度が得られる
ように調整された。一般に水浴温度は残液温度より2−
4℃高かった。沸点が低いため、効果的な凝縮には極め
て低い冷却液温度を必要とした。これは冷却液としてダ
ウ・コーニング220シリコーン・フルイド(等級2.0cS
t)を使用し、その温度を維持するためにそれを外部ド
ライアイス浴を通して循環させることにより得られた。
冷却液供給温度は一般に約−50℃であった。凝縮し得な
かった検出しうるVMEはなかった。塔へのエチレングリ
コール供給材料の温度は、再循環式加熱/冷却水浴によ
るジャケットサービスを備えた小型の熱交換器に導通す
ることにより15−30℃に調整された。
VMEは窒素圧により液体VMEのボンベから塔へ供給され
た。VMEを約45℃の水浴に浸漬されたコイル(約9.5mm
(3/8インチ)のチューブ、長さ約2.7m(9フィー
ト))内で気化させた。これにより100%のVME気化が達
成され、VME蒸気が塔に25−28℃(すなわちわずかに過
熱されている)で送られた。
塔へのエチレングリコール供給材料は、水浴からの水
を供給した約0.19m2(2平方フィート)のヤング熱交換
器により加熱された。熱交換器は大形であり、従って要
求される温度差は無視しうるものであった。条件および
結果を表2に示す。
実施例2 以下に、水、メタノール、ジメトキシエタン、および
アセトアルデヒドの不純物を含有するビニルメチルエー
テルモノマーを、モノマーから不純物をスクラビングす
るために非酸性アルミナを用いる吸着法により精製する
ことにつき説明する。
アルミナ吸着剤を窒素下で200−250℃に加熱すること
により活性化した。次いで吸着剤を室温にまで放冷す
る。次いで吸着床を脂肪族炭化水素、たとえばブタン、
ペンタンまたはヘキサン、および芳香族炭化水素、たと
えばトルエンおよびキシレンよりなる群から選ばれる不
活性溶剤で湿潤させ、室温にまで放冷する。次いで溶剤
を吸着床から排出させ、液体VMEを導入する。VMEの導入
前に吸着床を湿潤させることにより、VMEの重合を開始
する発熱が避けられる。次いで粗製VMEを吸着床にVME1
−4リットル/吸着剤リットル/時の流量で貫流させ
る。精製VMEを採取し、この生成物の純度を常法、たと
えばガスクロマトグラフィーにより監視した。精製モノ
マー中に不純物の出現が検出された場合、VME流を停止
し、吸着床を元の粗製VME供給材料中へ排液し、窒素下
に、ただし加熱せずにブロー乾燥させる。次いで吸着床
を極性有機溶剤、たとえばアセトン、メタノールまたは
エタノールですすぐ。10分ないし2時間すすいだのち、
極性有機溶剤を排液し、窒素下で200−250℃に加熱する
ことにより吸着床を再生する。次いで精製プロセスを反
復することができる。
この例の方法には、アルミナム・カンパニー・オブ・
アメリカ(Alcoa)から入手した約4.8mm(3/16インチ)
の球の形のセレックスソルブCOSアルミナ約2000gを充填
した吸着床を用いた。吸着床を0.08−0.14標準m3/分
(3−5scfm)の弱い窒素流下で8時間にわたって200−
250℃に加熱した。次いで吸着床を窒素下に放冷した。
次いで吸着床にヘキサンを充填すると10−15℃の発熱を
生じ、これを放冷し、排液した。次いで液体VMEを添加
し、不純物、特にメタノールが精製VME生成物中に出現
し始めるまで、2500−4000g/時の流量で吸着床を貫流さ
せた。次いで吸着床を排液し、窒素で乾燥させ、アセト
ンで2−4時間すすぎ、0.08−0.14標準m3/分(3−5sc
fm、標準立方フィート毎分)の窒素流下で8時間にわた
って200℃に加熱することにより再生した。次いで吸着
床を精製に再使用することができた。
これによりメタノール、エチレングリコール、エタノ
ール、アセトアルデヒドおよび水の濃度が50ppm未満で
あり、かつガードナーカラーが1未満である精製ビニル
メチルエーテルが得られた。
実施例3 孔径3Å単位および4Å単位の分子篩、すなわち3Aお
よび4A分子篩を用いて実施例2を反復し、その際、重合
を防止するために吸着剤分子篩を塩基で前処理した。こ
れらの小さな細孔はメタノールおよび水など小型の分子
を容易に吸着する。3Aおよび4A分子篩を強塩基の大型の
分子で処理するが、これは分子篩の細孔に嵌まるには大
きすぎる。従って、酸性である分子篩の表面は非酸性に
変性されるが、分子篩細孔の内部は分子篩の酸性を保持
し、従って標準的な酸性分子篩の攻撃的吸着特性を保持
する。適切な塩基にはR3Nが含まれ、ここでRは脂肪族
もしくは芳香族の炭化水素または水素である。3個のR
基は同一でも異なってもよい。一例はブチルアミン、ト
リブチルアミンまたはメチルエチルアミンである。塩基
は芳香族アミン、たとえばピリジン、または多数の関連
化合物のうち任意のものでよい。塩基はアルコキシド、
たとえばカリウムt−ブトキシドまたは水酸化カリウム
であってもよい。分子篩と反応して分子篩表面の酸性度
をpHより高く変性させる強塩基はいずれも適切である。
この例にはデイビソン・ケミカル・ディビジョンから
入手した3Aおよび5A分子篩を用いた。これらを真空オー
ブン内で120℃に一夜加熱し、そして窒素下に放冷する
ことにより活性化した。分子篩をペンタン中の5%ピリ
ジン溶液中で1時間、渦撹拌することにより、それらを
溶液と反応させた。ピリジン溶液をデカントすることに
より分子篩を分離し、次いでペンタンで3回すすいだ。
分子篩を加熱せずに真空中で乾燥させた。
ビニルメチルエーテル(VME)を、バイアル(miniert
vial)に1gの分子篩を装入し、次いで10gのモノマー
を添加し、数時間または一夜平衡化することにより、分
子篩で処理した。VMEの組成を標準法により測定した。
結果を表3に示す。一般に未処理分子篩はDMOEおよび
ポリ(ビニルメチルエーテル)の両方を形成する。これ
らの生成物は両方とも酸触媒作用メカニズムにより形成
される。両方の場合とも分子篩を塩基で処理すると、前
記化合物種の形成が有意に低下する。しかしこの処理は
分子篩がメタノールおよびアセトアルデビドなどの不純
物を除去する効力を妨害しない。3A分子篩はアセトアル
デヒドを除去し得ない。この化合物種はその小さな3Å
の細孔に嵌まるには大きすぎるからである。詳細を表3
に示す。
実施例4 以下にビニルメチルエーテルの重合につき説明する。
ビニルメチルエーテルをブタン中でジエチルアルミニウ
ムクロリド/水触媒を用いて重合させる。反応を3−6
時間進行させ、次いで通常の実験室的方法で反応停止す
る。ポリマーを単離し、真空中で乾燥させ、固有粘度お
よびゲル透過クロマトグラフィーの両方により分析す
る。
2ガロンのステンレス鋼製反応器(PARRモデル4552)
を重合に用いた。この反応器は下記のものを備えてい
る:オーバーヘッド冷却器、外部冷却ジャケット、内部
冷却コイル、4枚羽根ピッチ付きタービン型撹拌機、底
部排液弁、VME添加口、触媒添加口、窒素/真空口、熱
電対および緊急リリーフライン。オーバーヘッド冷却
器、外部および内部冷却コイルは、ハーク(Haake)循
環冷却器を用いてシリコーン液により冷却される。
C.P.用n−ブタンはメートソン・ガス・プロダクツか
ら入手され、それ以上精製せずに用いられた。VMEは実
施例1の記載に従って精製された。ジエチルアルミニウ
ムクロリドはヘキサン中15重量%であり、入手したまま
用いられた。水はカートリッジ型脱イオン化システムに
より精製された。
反応器を排気し、次いで乾燥窒素を充填する。このサ
イクルを3回反復する。反応器へのVME供給ラインの試
料添加ループに水0.154gを添加する。次いでこの水は、
試料添加ラインへの1417.7gのVMEの添加により反応器内
へ運ばれる。次いでブタン607.3gを反応器に添加する。
次いで撹拌機を120rpmに設定し、冷却コイルを用いて反
応器を10℃に冷却する。次いでDEACの15重量%溶液を15
0mlのホーク(Hoke)容器に装填し、乾燥窒素で約1.8kg
/cm2(25psi)に加圧し、窒素圧により反応器へ添加す
る。反応の発熱がほとんど即座に認められる。この反応
熱はコイルおよび熱交換器への冷却シリコーン液の循環
により平衡化され、従ってほぼ一定の10℃の温度が保持
される。反応を5時間進行させた。次いで50gの硫酸ナ
トリウム10水和物および1000mlのトルエンを含有する5
リットルの排気された三首反応器内へ底部排液弁から反
応器内容物を空けることにより、反応を停止する。三首
反応器の1つのサイドアームを反応器内容物の添加に使
用し、他方を未反応VMEおよびブタンの排気に用いた。
三首反応器はオーバーヘッド撹拌機を備えていた。次い
で内容物を一夜撹拌し、室温にまで戻す。
次いで反応混合物をブフナーろうとにより濾過する。
これにより透明、濃厚なポリ(ビニルメチルエーテル)
溶液が得られる。次いで回転蒸発により大部分のトルエ
ンを除去し、真空オーブン内で一夜50−60℃に加熱する
ことによりポリマーをさらに乾燥させる。これにより透
明な無色ないしわずかに黄色の粘着性かつ粘稠な液体が
得られる。モノマー装填量を基準とした収率は反応温度
10℃で34重量%であった。PVMEポリマーは固有粘度(I
V){クロロホルム中0.6g/dLの生成物溶液}により特性
を表すことができる。Mn=30,000−55,000g/mole、Mw
70,000−120,000g/molについて、PVMEの典型的IVは0.6
−1.0である。この例の方法で得られたポリマーの固有
粘度(IV)は0.6であった。
実施例5 実施例4の場合と同じルイス酸触媒の存在下で重合さ
せたビニルメチルエーテルは、除去すべき触媒残渣を含
有する可能性がある。ポリ(ビニルエーテル)溶液から
アルキルアルミニウムクロリド触媒を除去するために種
々の技術が用いられている。前記のように、シュルツの
米国特許第3,718,634号では、まずメタノールで処理
し、次いで水洗することにより、またはメタノール/ア
ンモニア溶液で処理することにより、触媒を除去した。
ナカノらの英国特許第896,981号が同様な方法を採用し
ている。キシモト(Kishimoto)ら,Macromolecules,198
9,22,3877、アオシマ(Aoshima)ら,Macromol.Chem.,19
91,192,1749−1759は関連方法を採用し、ただし反応停
止されたポリマー溶液を希酸で洗浄し、次いで塩基で中
和する付加工程を追加している。
この例の方法においては、10−50%のポリ(アルキル
ビニルエーテル)を含有する粗製反応混合物をまず化学
量論的量の塩基の存在下に、炭素原子1−20個のアルコ
ール、たとえばイソプロパノールで処理する。次いでこ
の溶液をpH5−9の水に0−90℃で添加する。これによ
りポリマー溶液から触媒残渣を沈殿させる。この様式で
処理を行った場合、触媒残渣の粒度は残渣を洗浄用反応
器の底に沈降させるのに十分である。次いで残渣を洗浄
水から容易に除去することができる。その結果、かなり
迅速かつ効果的に触媒が分離される。この方法で得られ
るポリマーは無色であり、曇りがない。
この例は2工程を伴う。第1にMOHおよびROHの混合物
を粗製ポリ(アルキルビニルエーテル)/溶剤反応混合
物に添加する。Mは任意のI AまたはII A族金属、たと
えばリチウム、カリウム、ナトリウムなどであってよ
い。Rは任意のアルキル基であってよいが、第二アルキ
ル基、たとえばイソプロピル、s−ブチルなどが好まし
い。この反応は一般に重合温度、約0℃、またはその付
近で行われる。MOHおよびROHの量は触媒として用いるア
ルキルアルミニウムの量および種類に依存する。ROHの
量はモル標準でアルキルアルミニウムの量の3−100倍
とすべきである。MOHの量はモル基準でアルキルアルミ
ニウムクロリド中のクロリド量の0.9−1.1倍とすべきで
ある。MOH/クロリド比0.95−1.05が好ましい。第2工程
においては、この反応停止された溶液を50−70℃の水に
撹拌しながら添加する。
実施例6 以下にポリ(ビニルメチルエーテル)反応混合物から
触媒を除去するための別法を示す。反応混合物を洗浄液
としてのアルカリ金属水酸化物の溶液に添加する。その
際、水酸化物の量は触媒に対してモル基準で4:1−10:1
である。水を40−60℃の温度に保持し、0.5−2時間撹
拌する。次いで混合物を沈降させ、相分離させ、水性ア
ルカリ洗浄液層を除去する。分離後のこのアルカリ洗浄
液層のpHは12より高い。
次いでポリ(ビニルメチルエーテル)反応混合物を洗
浄用水と接触させる。その際、水は添加前にpH6.5−7.5
である。この混合物を40−60℃の温度に保持し、0.5−
2時間撹拌する。次いで混合物を沈降させ、相分離さ
せ、洗浄用水層を除去する。分離後のこの洗浄液層のpH
は10より高い。
ポリ(ビニルメチルエーテル)反応混合物を40−60℃
に保持しながらpH6.5−7.5の洗浄用水と接触させ、撹拌
し、沈降させ、洗浄用水層を除去するこのプロセスを、
分離した洗浄液が7.0−9.0のpHになるまで継続する。
この方法で、水層のpHが酸性になることなく、従って
未反応ビニルメチルエーテルの加水分解を避けて、触媒
を除去することができる。この方法によればさらに、最
初の2回の洗浄の高い最終pHが原因でコロイド状または
乳化した固体アルミナ種が形成することなしに、触媒を
除去することができる。
実施例7 以下の例は100%ポリマーからポリ(ビニルメチルエ
ーテル)(PVME)の水溶液を調製するのが困難であるこ
とを示す。PVMEは粘稠性の高い液体として存在する。ポ
リマーの水溶液は取り扱いの容易さおよび環境的観点か
ら好ましい。
固体PVMEを流体中に分散させるためには、固体の大き
さを流体中への溶解のための大きさの粒度に低下させる
必要がある。
乳化機、高速分散機およびアンカー(三枚羽根撹拌)
を備えたロス・ベルサ・ミックスを用いて、固体塊状PV
MEから30%PVME水溶液を調製した。
約4.5kg(10ポンド)の塊状PVMEを手で細断し、ロス
・ベルサ・ミックスを設置した3ガロンのステンレス鋼
製ビーカー中において約10.43kg(23ポンド)の蒸留水
に添加した。混合物を70rpmのアンカー速度および400rp
mの分散機速度で撹拌した。PVMEは周囲温度で12時間混
合したのち溶解した。
実施例8 以下の例はPVMEを溶解する溶剤を用いるPVME水溶液の
調製を示す。その際、水を添加し、同時に高真空を付与
して約10−約30℃の温度で溶剤/PVME溶液を脱蔵するこ
とにより、溶剤をPVME溶液から除去する。大部分の溶剤
が除去されたのち、真空を高めるか、または不活性ガス
を系にパージして、さらに残留溶剤水準を低下させる。
溶剤および条件を適宜選択することにより、100%液体P
VMEを単離する必要なしに、低い残留溶剤水準のPVME水
溶液を調製することができる。好ましい溶剤は大気圧で
150℃より低い沸点のものであることが見出された。沸
点が80℃より低く、水中での溶解度が25℃において少な
くとも0.5%、好ましくは4%より高い溶剤、たとえば
ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、メチルエチルエ
ーテル、メチルt−ブチルエーテルおよびビニルメチル
エーテルが好ましい。
PVMEを溶液状に保持するために、脱蔵は大気圧で10−
30℃の温度において行わなければならない。30−35℃を
越えるとPVMEは水からほぼ定量的な量で沈殿するからで
ある。従って、溶剤/水/PVME溶液から痕跡量の溶剤を
駆出するために30℃より高い温度を採用することはでき
ない。
すべての実験は、オーバーヘッド撹拌機、ポリマー溶
液供給ポンプ、水ジャケット、および溶剤受け器付きの
ドライアイス冷却器を備えた2Lの反応器内で実施され
た。最初に約500mlの水を反応器に装入し、反応器に真
空を付与した。使用圧力は溶剤が容易に除去されて効果
的に凝縮しうるように選ばれた。次いで溶剤中の20−30
%PVME溶液を、溶剤除去速度および反応器内容物の出現
に応じて1−2時間にわたって反応器に添加した。約40
%水溶液を形成する量のポリマー溶液を添加した。すべ
ての溶液を添加し、大部分の溶剤が除去されたのち、真
空を高めて脱蔵プロセスを終了した。幾つかの実験にお
いては、揮発性物質の水準をさらに低下させるために窒
素パージ流をも添加した。これらの実験の結果を表3に
挙げる。
個々の溶剤の効果は2変数、すなわち最終残留水準お
よび反応器内容物の均質性により測定しうることが見出
された。メタノールおよびアセトンのように溶剤が極め
て水溶性である場合、反応器内容物は均質性を維持し、
効果的な撹拌が可能であり、操作上の難点はなかった
が、低い残留水準には達し得なかった。水中における溶
解度が低い溶剤、たとえば塩化メチレンおよびトルエン
はかなり低い残留水準を与えたが、混合物は不均質であ
った。PVME相が処理中に分離し、粘度の高い粘稠物(go
o)が生成し、これは効果的な撹拌を著しく妨害した。
トルエンについては撹拌機が数箇所で停止した。
試験した溶剤のうちではエーテル類が最も良好に作動
した。ジエチルエーテルおよびメチルt−ブチルエーテ
ルはPVMEが粘稠相を形成するのを阻止するのに十分な水
溶性をもつと思われるが、それらを除去し得ないほど水
に可溶性ではない。メチルt−ブチルエーテルがより揮
発性である他の溶剤、たとえばアセトンおよびジクロロ
メタンより良好に作動したのは意外であった。これは恐
らく水溶性によるものであろう。VMEもその低い水溶性
にもかかわらず良好に作動した。VME系は確かに反応器
内で不均質になったが、高いVME蒸気圧が恐らくその低
い水溶性を補償したのであろう。
実施例9 以下の実施例は液相PVMEポリマーの調製を示す。実施
例8において水溶液として調製されたPVMEポリマーを大
気圧で約40℃より高い温度ないし約100℃に加熱してPVM
Eポリマーを相分離させ、高い固形分、低い含水率の生
成物として凝集させて、相分離した水を常法により除去
することができる。この高い固形分、低い含水率のポリ
マーを0.1−約600mmHgの真空下で約2重量%未満の含水
率になるまで乾燥させる。
実施例8で得たPVME水溶液600gを、加熱マントルおよ
び熱電対を備えた1Lの丸底フラスコに装入する。内容物
を窒素下に、ポリマー全体が凝集するまで55℃に加熱す
ると、PVMEが2相、すなわち水とポリマーに分離する。
水をデカントする。ポリマーを回転蒸発器により90℃の
温度および600mmHgの真空で120分間乾燥させる。PVMEポ
リマーは0.5%未満の含水率である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 43/16 C07C 43/16 (56)参考文献 米国特許3378537(US,A) 米国特許3459723(US,A) 米国特許3718634(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 6/00 - 6/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水、メタノール、エタノール、アセトアル
    デヒド、1,1−ジメトキシエタンおよびエチレングリコ
    ールを含む不純物の含量が合計750ppm未満である精製ビ
    ニルメチルエーテルモノマーからポリ(ビニルメチルエ
    ーテル)ポリマーの液相および水溶液を調製する方法で
    あって、該ポリマーは水の不在下で前記不純物の含量が
    合計100ppm未満であり、かつ炭素原子2−20個の非芳香
    族、非塩素化炭化水素系溶剤の含量が250ppm未満であ
    り、該ポリマーはウォーターホワイト、無色であり、2
    0,000より大きな数平均分子量Mn、80,000より大きな重
    量平均分子量Mw、2.5未満の分子量分布Mw/Mnを有するも
    のである、下記を含む方法: a)水、メタノール、エタノール、アセトアルデヒド、
    1,1−ジメトキシエタンおよびエチレングリコールを含
    む不純物を含有する不純なビニルメチルエーテルモノマ
    ーを、蒸気−液体分離法、固体−液体分離法、およびそ
    の組み合わせよりなる群から選ばれる分離法によってモ
    ノマーから不純物を抽出することにより750ppm未満の水
    準に精製し、該分離法は約−20℃から約+50℃の範囲の
    温度で行われることを特色とし、かつ抽出されたモノマ
    ーはウォーターホワイト色であることを特色とし; b)精製モノマーを、アルキルアルミニウムハライド触
    媒および助触媒である活性化剤の存在下で、該モノマ
    ー、および炭素原子2−20個の非芳香族、非塩素化炭化
    水素系溶剤を含む反応混合物中において、約−10℃から
    約+20℃の範囲の温度で、反応混合物を主として液体状
    態に保持するのに十分な圧力において、ポリ(ビニルメ
    チルエーテル)ポリマーへ重合させて、反応混合物中の
    ポリ(ビニルメチルエーテル)ポリマーを調製し、但
    し、ここで、アルキルアルミニウムハライド触媒は好ま
    しくはジエチルアルミニウムクロリドからなり、助触媒
    は好ましくは水からなり; c)反応混合物に水中または炭素原子3−20個の第二ア
    ルコールよりなる第二アルコールから選ばれる第二アル
    コール中の化学量論的量の塩基を添加し、得られた反応
    混合物を洗浄用水として存在する過剰の水中へ約0−約
    90℃の温度および水相において5以上のpHで添加するこ
    とにより、反応混合物中のポリ(ビニルメチルエーテ
    ル)から触媒および助触媒を抽出し、その際、触媒およ
    び助触媒を洗浄用水中へ分配させるために、かつ触媒お
    よび助触媒を洗浄用水と共に、未反応ビニルメチルエー
    テルの加水分解および重合ならびにエマルジョン形成な
    しに反応混合物から除去するために、前記の温度および
    pHを保持して、溶剤/ポリ(ビニルメチルエーテル)混
    合物を調製し; d)溶剤/ポリ(ビニルメチルエーテル)混合物を、水
    および水/有機エーテル混合物よりなる群から選ばれる
    溶剤と、約0−約35℃の温度で約0.1−約600mmHgの真空
    下に接触させて溶剤の真空ストリッピングにより溶剤を
    除去して水およびポリ(ビニルメチルエーテル)の可溶
    性混合物を形成することにより、ポリ(ビニルメチルエ
    ーテル)水溶液を調製し、その際ポリ(ビニルメチルエ
    ーテル)水溶液は5−約70重量%のポリ(ビニルメチル
    エーテル)濃度、残留溶剤水準250ppm未満を有し、かつ
    メタノール、エタノール、アセトアルデヒド、1,1−ジ
    メトキシエタンおよびエチレングリコールを含む不純物
    の全濃度が100ppm未満であり、但し、ここで、有機エー
    テルの水溶性は好ましくは25℃で100gの水につき約0.5
    −約7gであり、有機エーテルは好ましくはジメチルエー
    テル、メチルエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテ
    ル、ビニルメチルエーテルおよびジエチルエーテルから
    選ばれる、;そして、あるいは e)ポリ(ビニルメチルエーテル)水溶液を約40−約10
    0℃の温度に加熱してポリ(ビニルメチルエーテル)を
    溶液から固体として沈殿させ、固体/液体分離法により
    固体を溶液から分離して固体ポリ(ビニルメチルエーテ
    ル)を回収し、そして固体ポリ(ビニルメチルエーテ
    ル)を約0.1−約600mmHgの真空下で約100−約200℃の温
    度に加熱して残留する水および溶剤を固体ポリ(ビニル
    メチルエーテル)から除去することにより、固体ポリ
    (ビニルメチルエーテル)ポリマーを調製する。
  2. 【請求項2】蒸気/液体分離法による不純なビニルメチ
    ルエーテルモノマーの精製に、エチレングリコール、ジ
    エチレングリコール、ジエチレングリコールエチルエー
    テルアセテート、2−ブトキシエタノール、ブトキシト
    リグリコール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノー
    ルから選ばれる抽出剤を使用し、好ましくはエチレング
    リコールを使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】固体−液体分離法による不純なビニルメチ
    ルエーテルモノマーの精製が、不純物を非酸性/塩基性
    アルミナおよび強塩基で処理された最高10Åの孔径の細
    孔分子篩から選ばれる固体吸着剤と接触させることによ
    り不純物を抽出することを含み、その際、非酸性/塩基
    性アルミナが好ましくは7より高い表面pHを有し、強塩
    基で処理された細孔分子篩が好ましくは分子篩表面の酸
    性を7より高いpHに変性するために強塩基で処理された
    No.3A、4Aおよび5A分子篩から選ばれる、請求項1に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】モノマー中の不純物の抽出が、不純物を非
    酸性/塩基性アルミナおよび強塩基で処理された細孔分
    子篩から選ばれる固体吸着剤と接触させることによる、
    請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】エチレングリコールを使用する不純物の蒸
    気/液体分離法、不純物を非酸性/塩基性アルミナ及び
    強塩基で処理された細孔分子篩から選ばれる固体吸着剤
    と接触させることを含む固体−液体分離法、ならびにそ
    の組み合わせから選ばれる方法により、モノマー中の不
    純物の水準を低下させる、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】ポリ(ビニルメチルエーテル)反応混合物
    をまず、炭素原子3−20個の第二アルコールよりなる第
    二アルコールの群から選ばれる第二アルコールとアルカ
    リ金属またはアルカリ土類水酸化物との混合物に接触さ
    せ、その際触媒中のハライドに対する水酸化物の比率は
    モル基準で0.9−1.1であり、次いで混合物をpH6.5−7.5
    の水に40−80℃の温度で0.5−2時間撹拌しながら添加
    し、0.5−2時間沈降させ、そして水および触媒をデカ
    ンテーションにより除去したのち、洗浄液が6.5−7.5に
    なるまで前記温度で洗浄を反復する、請求項1に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】ポリ(ビニルメチルエーテル)反応混合物
    をまず、アルカリ金属またはアルカリ土類水酸化物を含
    有する水と接触させ、その際水酸化物:触媒の比率はモ
    ル基準で4:1−10:1であり、水混合物は35−80℃の温度
    に保持され、次いで混合物を0.5−2時間撹拌し、0.5−
    2時間沈降させ、そして水および触媒をデカンテーショ
    ンにより除去したのち、洗浄水が8.0−6.0のpHになるま
    で水洗浄を反復する、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】メタノール、エタノール、アセトアルデヒ
    ド、1,1−ジメトキシエタンおよびエチレングリコール
    を含む不純物の含量が100ppm未満であるポリ(ビニルメ
    チルエーテル)ポリマーであって、炭素原子2−20個の
    非芳香族、非塩素化炭化水素系溶剤の含量が250ppm未満
    であり、ウォーターホワイト、無色であり、20,000より
    大きな数平均分子量Mn、80,000より大きな重量平均分子
    量Mw、2.5未満の分子量分布Mw/Mnを有するポリマー。
  9. 【請求項9】ポリマーが水約95−30重量%の水溶液であ
    る、請求項8に記載のポリ(ビニルメチルエーテル)ポ
    リマー。
  10. 【請求項10】ポリマーが水相である、請求項8に記載
    のポリ(ビニルメチルエーテル)ポリマー。
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