JP3416636B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JP3416636B2
JP3416636B2 JP2000324522A JP2000324522A JP3416636B2 JP 3416636 B2 JP3416636 B2 JP 3416636B2 JP 2000324522 A JP2000324522 A JP 2000324522A JP 2000324522 A JP2000324522 A JP 2000324522A JP 3416636 B2 JP3416636 B2 JP 3416636B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム、タ
ンタル、ニオブなどの弁作用金属を陽極として用い、導
電性高分子、二酸化マンガンなどの固体電解質を電解質
として用いる固体電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】陽極として弁作用金属を用いた固体電解
コンデンサは、一般に、以下の方法で作製される。ま
ず、表面を粗面化したアルミニウム、または粉末焼結し
たタンタル、ニオブなどの弁作用金属多孔体を陽極と
し、この弁作用金属多孔体の全表面に誘電体酸化皮膜を
形成する。次いで、誘電体酸化皮膜の表面上に固体電解
質層としてポリピロールなどの導電性高分子または二酸
化マンガンなどを形成する。続いて、カーボン層、銀層
などからなる陰極層を固体電解質層上に形成する。その
後、陽極リード部に陽極引き出し端子を溶接などによ
り、陰極層に陰極引き出し端子を導電性接着剤などを用
いてそれぞれ取り付ける。最後に、陰極引き出し端子お
よび陽極引き出し端子の一部が外部に露出するように、
素子全体を外装樹脂で被覆する。陰極層を形成せず、固
体電解質層から陰極引き出し端子に直接電気的接続をと
る方法が採用されることもある。
【0003】外装樹脂は、外部との気密性を保つ役割を
担うため、外装樹脂からの端子引き出し部において、引
き出し端子と外装樹脂との密着強度を確保する必要があ
る。特に固体電解質として導電性高分子を用いた場合に
は、気密性が十分でないと劣化が激しく、長期間の電気
特性の維持が困難となる。従って、気密性を確保するた
めに、外装樹脂は、一般に、エポキシ系の熱硬化性樹脂
を使用して、モールド成型(チップタイプ)またはディ
ップ成型(リード線タイプ)により、形成される。
【0004】外装ケースを用いた固体電解コンデンサも
知られている。このコンデンサは、陰極引き出し端子お
よび陽極引き出し端子の一部を外部に引き出した状態
で、ケース内に素子全体を挿入し、ケースの開口部を封
止樹脂などを用いて封止して作製される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、固体電解コン
デンサは、はんだ実装などにより、基板に実装されて使
用される。この実装工程における加熱および冷却によ
り、固体電解コンデンサの内部には歪が発生する。この
歪は、基板、はんだ、予め基板に形成される仮止め剤な
どと固体電解コンデンサとの熱膨張率の差や、固体電解
コンデンサの内部における各材料の熱膨張率の差により
発生する応力に起因するものである。特開平3−276
621号公報に開示されているようなケース挿入タイプ
の固体電解コンデンサであれば、内部空間で歪を吸収で
きる。しかし、特開平5−243096号公報に開示さ
れているようなディップ成型品や、特開平8−2132
85号公報に開示されているようなモールド成型品で
は、この熱応力に伴う歪が、固体電解コンデンサの内部
における部分的な剥離を引き起こす場合がある。
【0006】この剥離は、密着力(接合力)が最も弱い
部分で発生する。従来の固体電解コンデンサでは、剥離
は、固体電解質層と陰極層との間、または固体電解質層
と陰極引き出し端子との間で発生することが多かった。
剥離が発生すると、陰極引き出し効率が低下し、製品の
電気特性が低下する。
【0007】そこで、本発明は、基板への実装時にも、
素子内部の剥離を抑制できる固体電解コンデンサを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の固体電解コンデンサは、弁作用金属からな
る陽極、この陽極の表面に形成された酸化皮膜層、この
酸化皮膜層上に形成された固体電解質層、およびこの固
体電解質層に電気的に接続された陰極を有するコンデン
サ素子と、このコンデンサ素子を被覆するように形成さ
れた外装樹脂とを含んでいる。そして、本発明の第1の
固体電解コンデンサでは、さらに、上記陽極に接続され
た陽極引き出し端子と、上記陰極に接続された陰極引き
出し端子とを含み、上記陽極引き出し端子および上記陰
極引き出し端子が上記外装樹脂の互いに対向する一対の
外面に引き出されており、上記陰極と上記外装樹脂との
界面の一部であって上記一対の外面と実質的に垂直に配
置された領域の少なくとも一部に中間層を配置した。こ
の中間層と上記陰極および上記外装樹脂から選ばれる少
なくとも一方との間の接合力は、上記固体電解質層と上
記陰極との間に存在する接合力よりも小さい。これによ
り、加熱されたときに、中間層が配置された領域の少な
くとも一部において、上記コンデンサ素子と上記外層樹
脂との間に剥離が生じるようにした。 本発明の第2の固
体電解コンデンサは、上記コンデンサ素子と上記外装樹
脂とを含み、さらに、上記陰極と上記外装樹脂との界面
の一部に、上記固体電解質層と上記陰極とを剥離させる
最小引張応力よりも小さい引張応力の印加により変形す
る中間層として、樹脂を主成分とする多孔体を配置した
ことを特徴とする。 本発明の第3の固体電解コンデンサ
は、上記コンデンサ素子と上記外装樹脂とを含み、さら
に、上記陰極と上記外装樹脂との界面の一部に、上記陰
極および上記外装樹脂から選ばれる少なくとも一方との
間の接合力が、上記固体電解質層と上記陰極との間に存
在する接合力よりも小さい中間層として、上記陰極に部
分的に貼り付けた金属フィルムおよび樹脂フィルムから
選ばれる少なくとも一方を配置したことを特徴とする。
本発明の第4の固体電解コンデンサは、上記コンデンサ
素子と上記外装樹脂とを含み、さらに、上記陰極と上記
外装樹脂との界面の一部に、上記陰極および上 記外装樹
脂から選ばれる少なくとも一方との間の接合力が、上記
固体電解質層と上記陰極との間に存在する接合力よりも
小さい中間層として、フッ素含有カップリング剤が塗布
されたことを特徴とする。
【0009】本発明によれば、発生した応力が中間層が
形成されている領域で緩和されるため、固体電解質層と
陰極との剥離を抑制できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい形態につ
いて説明する。
【0011】固体電解コンデンサを基板に実装する際の
固体電解質層と陰極との剥離の要因は、熱膨張率の差、
特に、外装樹脂と、外装樹脂が被覆するコンデンサ素子
との熱膨張率の差にある。すなわち、加熱に伴って、相
対的に熱膨張率が大きい外装樹脂が相対的に熱膨張率が
小さいコンデンサ素子の表層を外側へと引っ張る引張応
力が作用するために、コンデンサ素子内部において接合
力が弱い固体電解質層と陰極との間が剥離する。また、
実装時には、熱膨張率の差などにより、外装樹脂とコン
デンサ素子との界面では、ずり応力も作用する。この応
力によっても、固体電解質層と陰極との間ですべりが生
じ剥離する。したがって、この剥離を抑制するために
は、外装樹脂とコンデンサ素子との界面に作用するこれ
らの応力を緩和すればよい。
【0012】中間層は、この応力を緩和する層であり、
応力に伴って生ずる歪を抑制する作用を有する。中間層
は、加熱に伴い、コンデンサ素子と外装樹脂との熱膨張
率の差に起因して発生する応力を、コンデンサ素子の内
部での剥離による緩和に先立って、中間層に面する陰極
の表面と外装樹脂の表面との間隔の拡大を許容すること
により、あるいは両表面間のずれを許容することによ
り、緩和する層であることが好ましい。
【0013】中間層による応力の緩和は、例えば、中間
層が応力に応じて変形することにより、行うことができ
る。中間層の変形は、弾性変形、塑性変形のいずれであ
ってもよい。また、中間層内部における層間剥離などの
内部破壊を伴う変形であっても構わない。応力に対する
中間層の応答性が低すぎると、固体電解質層と陰極との
剥離を十分に抑制できない。そこで、中間層は、少なく
とも、固体電解質層と陰極とを剥離させる最小応力より
も小さい応力の印加により変形して、この応力を緩和で
きる程度に、変形しやすい層であることが好ましい。
【0014】このような中間層としては、樹脂層および
多孔体から選ばれる少なくとも一方が好適である。樹脂
層の種類は、本発明の目的が達成される程度に変形する
限り特に制限されないが、例えば、ゴム層、可塑性を付
与した樹脂層などが挙げられる。多孔体は、内部の空隙
の存在により変形しやすい。多孔体は、金属であっても
よいが、樹脂を主成分とすることが好ましい。多孔体の
構造は、石綿構造(繊維質の集合体で空孔が開気孔)、
軽石構造(空孔が独立で閉気孔)に加え、ネット構造で
あってもよい。例えば軽石構造を有する多孔体は、発泡
樹脂粉を分散させた樹脂を成形した後に発泡させること
により形成できる。このように、多孔体は、発泡性の樹
脂粉を支持樹脂層中で発泡させて得られた多孔質な樹脂
層が好適である。
【0015】中間層としては、剥離しやすい界面を含む
多層構成の層を用いてもよい。この中間層は、内部の層
間剥離により変形して応力を緩和する。
【0016】中間層による応力の緩和は、また例えば、
中間層が、陰極および/または外装樹脂と少なくとも部
分的に剥離することにより、行うことができる。この場
合、中間層は、固体電解質層と陰極との間の接合力より
も小さい接合力を、陰極および外装樹脂から選ばれる少
なくとも一方との間に有することが好ましい。
【0017】このような中間層の一例は、金属フィルム
および樹脂フィルムから選ばれる少なくとも一方からな
る層である。フィルムは、陰極と外装樹脂との間に接合
させずに単に介在させるか、または陰極に部分的に貼り
付けておくことが好ましい。ただし、外装樹脂形成時に
所定の位置に維持する工法上の困難を考慮すると、後者
が好ましい。
【0018】上記中間層の別の一例は、オイルおよびカ
ップリング剤から選ばれる少なくとも一方を塗布して形
成された層である。これらの材料は、陰極に直接塗布し
てもよく、溶剤で希釈してから塗布した後に乾燥させて
もよい。オイルは、沸点が150℃以上であることが好
ましい。加熱により気体が発生すると、内圧が高くなっ
て剥離を誘発するからである。はんだ実装時は、比較的
短時間で熱処理されるので、実装温度(230℃程度)
以下であっても、150℃以上の沸点であれば、急激な
気化が生じない。一方、カップリング剤は、陰極表面に
化学反応して結合するため、反応前の材料の沸点は特に
限定されず、反応後の耐熱性が200℃以上あればよ
い。オイルとしてはシリコーンオイルが、カップリング
剤としてはフッ素含有カップリング剤がそれぞれ好適で
ある。
【0019】上記中間層のまた別の一例は、シリコーン
樹脂およびフッ素含有樹脂から選ばれる少なくとも一方
からなる層である。これらの好ましい材料(シリコーン
系、フッ素系樹脂)を用いれば、外装樹脂や陰極との間
の接合力が実質的に無視できる中間層を形成できる。
【0020】中間層による応力の緩和は、変形と剥離と
の双方を伴うものであってもよい。また、変形および/
または剥離は、中間層の一部にのみ生じるものであって
も構わない。例えば、コンデンサ素子内部に剥離が生じ
なければ、中間層の剥離は部分的なものであってもよ
い。また例えば、剥離のみによる応力の緩和が十分でな
くても、同時に生ずる中間層の変形が応力の緩和を補完
すれば、本発明の目的を達成することは可能である。
【0021】上記説明からも明らかであるが、本発明の
固体電解コンデンサを基板への実装などのために加熱す
ると、中間層の界面(場合によっては内部)の剥離によ
り、コンデンサ内部に空間が生じることがある。この空
間は、コンデンサ内部で発生する気体による内圧を緩和
する作用も有する。特に、長期間大気中に放置される
と、固体電解コンデンサの内部に結露が生じることがあ
る。このようなコンデンサを基板に実装するために加熱
すると、水分が急激に気化してコンデンサの内圧が上が
り、剥離の一因となることもあった。しかし、中間層の
剥離や変形により空間が生じることで、コンデンサ素子
内部での剥離を引き起こすことなく、このような内圧を
緩和することもできる。
【0022】以下、図面を参照しながら、本発明の固体
電解コンデンサを例示して説明する。
【0023】図1に示す固体電解コンデンサでは、コン
デンサ素子20が外装樹脂8により被覆されている。コ
ンデンサ素子20は、図2に示すように、陽極1、陽極
の表面に形成された誘電体酸化皮膜2、誘電体酸化皮膜
上に形成された固体電解質層3、固体電解質層上に形成
された陰極10から構成されている。
【0024】本明細書では、固体電解質層上に配置され
た導体部(電極として有効に作用する部分)を、陰極と
する。図示した形態では、陰極10は、陰極層4、導電
性接着剤層5および接着剤層を介して形成された陰極引
き出し端子の一部6aの3層から構成される。陰極引き
出し端子6であっても、固体電解質層からの集電に寄与
せず、単に電極引き出しのために用いられている部分6
bは、陰極10として考慮しない(この部分6bは、コ
ンデンサ素子の一部と定義しない)。
【0025】コンデンサ素子20は、その全体が外装樹
脂8により覆われている。ただし、導通を確保するため
に、コンデンサ素子からは、陰極引き出し端子6(6
b)および陽極引き出し端子7が外装樹脂を貫通して外
部に引き出されている。
【0026】陰極10と外装樹脂8との界面の一部に
は、中間層9が配置される。中間層9は、図1では陰極
層4に接して設けられているが、図3に示すように陰極
引き出し端子6aに接して設けてもよい。また、図1お
よび図3に示されていない面に、中間層9を形成しても
よい。例えば、固体電解コンデンサの短手方向に沿った
断面(斜視図である図4のII−II断面)を示す図である
図5に示した位置に、中間層9を配置してもよい。さら
に、図5の中間層9は、左側面に配置しているが、右側
面でもよく両側面に配置してもよい。また、図1,図3
および図5に示した中間層を組み合わせて用いてもよ
く、その際、互いにコーナー部で中間層9が連続してい
てもよい。なお、図1および図3は、図4のI−I断面
に相当する。
【0027】このように、中間層9を形成する領域は、
特に制限されない。しかし、引き出し端子が露出してい
る面8a,8bに垂直な方向への外装樹脂の膨張は、一
対の引き出し端子6,7との密着により、他の方向への
膨張よりも抑制される。また、引き出し端子6,7の規
制により、面8a,8bに平行な方向へのコンデンサ素
子と外装樹脂との間のずり応力も抑制される。したがっ
て、陽極引き出し端子および陰極引き出し端子が引き出
されて、外装樹脂の互いに対向する一対の外面の少なく
とも一部をそれぞれ覆う場合(チップ型コンデンサの典
型的な一形態である場合)には、中間層9は、図1,図
3および図5に例示したように、上記一対の外面と実質
的に垂直に配置された界面(端子露出面とは非平行の界
面)の少なくとも一部に形成することが好ましい。
【0028】以下、各部材についてさらに説明する。
【0029】陽極1は、弁作用金属からなる。弁作用金
属としては、好ましくは、アルミニウム、タンタルまた
はニオブを使用できる。図示を省略するが、陽極は、外
面に連通する多数の微細な空孔ないし細孔を有する多孔
体となっている。
【0030】陽極としてアルミニウムを用いる場合は、
アルミニウム箔にエッチング処理などの粗面化処理を施
して多数の小孔を形成した多孔体を用いればよい。タン
タルやニオブを用いる場合は、弁作用金属粉末をプレス
成形した後に焼結した多孔体を用いればよい。弁作用金
属粉末をシート状に塗布した後に焼結して多孔体として
もよい。これらの多孔体箔は、捲回または積層して用い
ても構わない。
【0031】誘電体酸化皮膜層2は、弁作用金属多孔体
の表面を陽極酸化して形成される。ここでも図示を省略
するが、誘電体酸化皮膜層は、通常、陽極引き出し端子
に接合するための陽極リード部を残して弁作用金属の全
ての表面に形成され、多孔体の微細な空孔の表面にも形
成される。
【0032】固体電解質層3は、二酸化マンガンや導電
性高分子材料から形成される。ここでも図示を省略する
が、この層は、多孔体の微細な空孔内にも形成される。
固体電解質は、特に限定されないが、ポリピロール、ポ
リアニリン、ポリチオフェンなどの導電性高分子が好適
である。
【0033】陰極層4は、カーボン層、銀層などから構
成され、固体電解質層によって引き出される容量を集電
するために形成される。陰極層は、陽極の弁作用金属多
孔体が箔状の場合には箔表面に形成される。しかし、多
孔体として箔の捲回体または積層体を用いる場合には、
多孔体全体の外表面に形成してもよい。多孔体が粉末焼
結体である場合には、その外表面に形成される。
【0034】陰極層は、必須ではなく、構造および材料
によっては固体電解質層3と陰極引き出し端子6とを直
接接合してもよい。この場合は、上記で説明した陰極引
き出し端子の一部6aに相当する領域のみが陰極とな
る。
【0035】陰極引き出し端子6は、通常、銀接着剤な
どの導電性接着剤層5により、陰極層と接合される。た
だし、陰極引き出し端子を固体電解層に直接接合する場
合には、導電性接着剤層が必要とされない場合がある。
【0036】陽極引き出し端子7は、誘電体酸化皮膜層
を形成していない陽極リード部において、溶接などによ
り接合される。
【0037】外装樹脂8は、コンデンサ素子を被覆し、
陰極引き出し端子6および陽極引き出し端子7の貫通部
分を除いて、素子全体を密閉している。外装樹脂として
は、エポキシ樹脂が好適である。外装樹脂は、モールド
成型またはディップ成型により形成することが好まし
い。
【0038】外装樹脂の成型後、引き出された両端子を
所定方向に折り曲げて、図示したような固体電解コンデ
ンサを得る。両端子に接続する外部端子をさらに設けて
もよい。
【0039】中間層を形成する領域の広さは、特に制限
されないが、コンデンサ素子と外装樹脂との界面の10
%以上、特に25%以上であることが好ましい。十分な
応力緩和が得られるからである。
【0040】また、図示したように、陰極が、固体電解
質層上に形成された導電層である陰極層4と、陰極層に
接合された陰極引き出し端子の一部6aとを含む場合に
は、陰極層4に接して中間層9を配置することが好まし
い。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものでは
ない。
【0042】(比較例)まず、比較のために、中間層を
配置しない固体電解コンデンサを作製した。タンタル粉
末をリードとともに成形し、焼成して、1.4mm×
3.0mm×3.8mmの弁作用金属多孔体を形成し
た。次いで、リード先端を除く多孔体の空孔を含む全表
面に、リン酸水溶液中における化成電圧30Vの陽極酸
化処理を施して、誘電体酸化皮膜層を形成した。さら
に、細孔内を含む誘電体酸化皮膜層の表面上に、ピロー
ルモノマーの化学酸化重合により、ポリピロールからな
る固体電解質層を形成した。
【0043】引き続き、カーボン層および銀層を、多孔
体の外側表面の固体電解質層上に積層して陰極層とし
た。その後、陰極層に、銀接着剤(導電性接着剤)を用
いて陰極引き出し端子を接着した。一方、陽極となる弁
作用金属多孔体のリード部には、陽極引き出し端子を溶
接で接合した。さらに、エポキシ系樹脂のトランスファ
ーモールド成型によって、外装樹脂を形成した。陰極引
き出し端子および陽極引き出し端子の露出部分を折り曲
げて、図4に示したような外観を有する固体電解コンデ
ンサを得た。
【0044】(実施例1)陰極層の表面の一部に、中間
層として、厚み20μmのポリイソプレンゴムシートを
貼り付けた点を除いては、比較例と同様にして固体電解
コンデンサを得た。ゴムシートは、接着剤を用いてその
全面を陰極層に貼り付けた。ゴムシートからなる中間層
は、図1に示した領域に貼り付けた。この領域は、コン
デンサ素子と外装樹脂との界面の約25%に相当する。
【0045】(実施例2)陰極層の表面の一部に、中間
層として、厚み25μmのエポキシ樹脂膜を形成した点
を除いては、比較例と同様にして固体電解コンデンサを
得た。エポキシ樹脂には、予めオイルを添加することに
より可塑性を付与して柔らかくした。エポキシ樹脂膜
は、接着剤を用いてその全面を陰極層に貼り付けた。エ
ポキシ樹脂膜からなる中間層は、実施例1と同様、図1
に示した領域に貼り付けた。
【0046】(実施例3)陰極層の表面の一部に、中間
層として、厚み50μmのポーラスな樹脂シートを配置
した点を除いては、比較例と同様にして固体電解コンデ
ンサを得た。ポーラスな樹脂シートは、ブチラール樹脂
を溶かした溶剤(酢酸ブチル)に発泡性の樹脂を分散さ
せた樹脂溶液を陰極層に塗布し、さらに加熱して溶剤を
蒸発させるとともに発泡性の樹脂粉を発泡させることに
より形成した。なお、発泡性の樹脂粉としては、熱可塑
性樹脂の殻に低沸点炭化水素を充填したマイクロカプセ
ル(松本油脂製薬製「マイクロパール」;平均粒径10
μm)を用いた。また、加熱は、120℃で行った。ポ
ーラスな樹脂シートからなる中間層は、実施例1と同
様、図1に示した領域に形成した。
【0047】(実施例4)陰極の一部を構成する陰極引
き出し端子の表面の一部に、中間層として、厚み50μ
mのポーラスな樹脂シートを配置した点を除いては、比
較例と同様にして固体電解コンデンサを得た。ポーラス
な樹脂シートは、実施例3と同様にして形成した。ポー
ラスな樹脂シートからなる中間層は、図3に示した領域
に形成した。この領域は、コンデンサ素子と外装樹脂と
の界面の約25%に相当する。
【0048】(実施例5)陰極層の表面の一部に、中間
層として、厚み25μmのポリイミドフィルムを形成し
た点を除いては、比較例と同様にして固体電解コンデン
サを得た。ポリイミドフィルムは、その両端のみを接着
剤で陰極に対して貼り付け、全面の固定は行わなかっ
た。ポリイミドフィルムからなる中間層は、実施例1と
同様、図1に示した領域に形成した。
【0049】(実施例6)陰極の一部を構成する陰極引
き出し端子の表面の一部に、中間層として、厚み25μ
mのポリイミドフィルムを形成した点を除いては、比較
例と同様にして固体電解コンデンサを得た。ポリイミド
フィルムは、その両端のみを接着剤で陰極に対して貼り
付け、全面の固定は行わなかった。ポリイミドフィルム
からなる中間層は、実施例4と同様、図3に示した領域
に形成した。
【0050】(実施例7)陰極引き出し端子および陽極
引き出し端子を、図3に示した方向とは反対側に折り曲
げた点を除いては実施例6と同様として、固体電解コン
デンサを得た。
【0051】(実施例8)陰極層の表面の一部に、中間
層として、厚み10μmのシリコーン樹脂膜を形成した
点を除いては、比較例と同様にして固体電解コンデンサ
を得た。シリコーン樹脂膜からなる中間層は、実施例1
と同様、図1に示した領域に形成した。
【0052】(実施例9)陰極層の表面の一部に、中間
層として、シリコーンオイルを塗布した点を除いては、
比較例と同様にして固体電解コンデンサを得た。シリコ
ーンオイルからなる中間層は、実施例1と同様、図1に
示した領域に形成した。
【0053】(実施例10)陰極層の表面の一部に、中
間層として、末端がフッ素修飾されたシランカップリン
グ剤を塗布した点を除いては、比較例と同様にして固体
電解コンデンサを得た。この中間層は、シランカップリ
ング剤を3重量%程度含む溶剤(イソプロピルアルコー
ル)を陰極層に塗布し、加熱して溶剤を蒸発させて形成
した。シランカップリング剤からなる中間層は、図1に
示した領域に形成した。
【0054】(実施例11)中間層の形成位置を図5に
示した領域とした点を除いては、実施例10と同様にし
て固体電解コンデンサを得た。この領域は、コンデンサ
素子と外装樹脂との界面の約10%に相当する。
【0055】以上より得た固体電解コンデンサの等価直
列抵抗は、いずれも約30mΩであった。
【0056】これらの固体電解コンデンサを、実装用の
基板に仮止め用の硬化樹脂で下面(端子を折り曲げた方
の面)中央部を基板に固定した後、はんだリフローによ
ってはんだ実装を行った。ここで、はんだリフローは、
昇降温を含めて全処理時間を3分とし、最高温度230
℃での保持時間を10秒とした。この熱処理試験を、比
較例および各実施例のコンデンサ各100個について実
施し、はんだリフロー後に、再び等価直列抵抗を測定し
た。
【0057】以下の表に、当初の抵抗値R0に対するリ
フロー後の抵抗値R1の比率(R1/R0)が、1.5
倍以上2倍未満となったコンデンサ、および2倍以上と
なったコンデンサの数をそれぞれ示す。
【0058】 ―――――――――――――――――――――――――――― サンプル 1.5≦R1/R0<2 R1/R0≧2 ―――――――――――――――――――――――――――― 比較例 28 40 実施例1 6 0 実施例2 5 0 実施例3 3 0 実施例4 11 5 実施例5 0 0 実施例6 15 8 実施例7 12 0 実施例8 5 0 実施例9 0 0 実施例10 0 0 実施例11 1 0 ――――――――――――――――――――――――――――
【0059】以上の結果から、中間層を形成すると、実
装時の加熱に伴う固体電解コンデンサの電気特性の劣化
を抑制できることが確認できた。
【0060】また、リフロー後のコンデンサの内部構造
を調査した。この調査は、コンデンサを包埋用樹脂に埋
め込み、樹脂を硬化させ、研磨によりコンデンサ断面を
露出させたサンプルを走査型電子顕微鏡(SEM)を用
いて観察することにより行った。実施例からのサンプル
としては、上記比率(R1/R0)が1.5倍未満であ
ったコンデンサを用いた。また、比較例については全数
観察を行った。
【0061】その結果、比較例のコンデンサでは、固体
電解質層と陰極層との間に剥離が多発していた。
【0062】一方、実施例1〜4のコンデンサでは、コ
ンデンサ内部における剥離が確認できなかった。これら
のコンデンサでは、固体電解質層と陰極層とを剥離させ
る応力を、中間層が変形して緩和したと考えられる。
【0063】実施例5では、陰極層と中間層(フィル
ム)との間に剥離が確認されたが、固体電解質層と陰極
層との間には剥離は見られなかった。実施例6,7で
は、陰極引き出し端子と中間層(フィルム)との間に剥
離が生じていた。実施例8では、中間層の両界面(陰極
層および外装樹脂との界面)において剥離が観察され
た。実施例9,10,11では、外装樹脂と陰極層との
間で剥離が生じていた。オイル層およびシランカップリ
ング剤層の存在は、SEMでは確認できなかった。これ
は、これらの層が薄く、しかも剥離した表面に付着して
いることが原因と考えられる。しかし、実施例9,1
0,11では、剥離は、中間層(オイル層またはカップ
リング剤層)を形成した部分に発生したことが確認でき
た。実施例5〜11のコンデンサでは、コンデンサ素子
と外装樹脂との間に剥離が生じ、この剥離が固体電解質
層と陰極層とを剥離させる応力を緩和したと考えられ
る。
【0064】上記結果によると、剥離可能な中間層を陰
極層に接して形成したコンデンサにおいて、高い等価直
列抵抗の増加抑制効果、すなわちコンデンサ素子内部で
の高い剥離抑制効果が得られている。この傾向は、固体
電解コンデンサが吸湿している場合に特に顕著となる。
中間層が陰極層から剥離すると、加熱時に固体電解質層
に保持されていた水分のガス化に伴う素子内部の内圧の
上昇を中間層が陰極層から剥離することで緩和できるか
らである。
【0065】特に、実施例5および9のコンデンサのよ
うに、中間層が陰極層から非常に剥離しやすい状態とす
ると、固体電解質層からの急激なガス発生に対しても特
性低下を抑制する効果が得られる。また、実施例9およ
び10のように、中間層が薄くガス透過性を有する状態
とすると、同様に、急激なガス発生に対する特性低下を
抑制する効果が大きくなる。
【0066】上記結果によると、引き出し端子を折り曲
げる方向によっても、剥離抑制効果に差異が生じた。コ
ンデンサ内部における応力の分布が端子の折り曲げ方向
によって異なるためであると考えられる。
【0067】なお、上記実施例は、陰極層を有する固体
電解コンデンサを対象としたが、陰極層を形成すること
なく、陰極引き出し端子を直接固体電解質層に接合した
固体電解コンデンサにおいても、同様の剥離抑制効果が
確認された。また、上記実施例は、モールド成型品を対
象としたが、ディップ成型品についても同様の効果が確
認された。さらに、上記実施例では、タンタル固体電解
コンデンサを対象としたが、アルミ固体電解コンデンサ
などについても同様の効果が確認できた。また、上記実
施例では、固体電解質としてポリピロールを用いた固体
電解コンデンサを対象としたが、他の固体電解質でも効
果が得られる。
【0068】また、上記実施例では、図示した構造の固
体電解コンデンサについてその効果を示したが、構造に
ついてはこれに限定されるものではない。例えば、両引
き出し端子が同一方向に引き出されたものについても同
様の効果が得られる。この場合、一対の引き出し端子
が、固体電解コンデンサの対向する面を規制しないた
め、引き出し端子が存在する反対の面も加熱膨張の影響
を受けやすくなる。したがって、引き出し端子の反対の
面と平行なコンデンサ素子表面に中間層を設けた場合に
も、顕著な効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板への実装時にも、発生した応力を中間層を形成した
領域で緩和して、固体電解質層と陰極との剥離を抑制で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の固体電解コンデンサの一例を示す断
面図である。
【図2】 図1の固体電解コンデンサにおけるコンデン
サ素子を示す図である。
【図3】 本発明の固体電解コンデンサの別の一例を示
す断面図である。
【図4】 本発明の固体電解コンデンサの一例の斜視図
である。
【図5】 図4の固体電解コンデンサのII−II断面に相
当する断面図である。
【符号の説明】
1 陽極 2 誘電体酸化皮膜 3 固体電解質層 4 陰極層 5 導電性接着剤層 6 陰極引き出し端子 7 陽極引き出し端子 8 外装樹脂 9 中間層 10 陰極 20 コンデンサ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 芳樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−190015(JP,A) 特開 平3−38817(JP,A) 特開 平5−136009(JP,A) 特開 平8−148392(JP,A) 実開 平3−77429(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 9/08 H01G 9/04 H01G 9/012 H01G 9/025

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる陽極、前記陽極の表
    面に形成された酸化皮膜層、前記酸化皮膜層上に形成さ
    れた固体電解質層、および前記固体電解質層に電気的に
    接続された陰極を有するコンデンサ素子と、前記コンデ
    ンサ素子を被覆するように形成された外装樹脂と、前記
    陽極に接続された陽極引き出し端子と、前記陰極に接続
    された陰極引き出し端子とを含み、前記陽極引き出し端
    子および前記陰極引き出し端子が前記外装樹脂の互いに
    対向する一対の外面に引き出された固体電解コンデンサ
    であって、 前記陰極と前記外装樹脂との界面の一部であって前記一
    対の外面と実質的に垂直に配置された領域の少なくとも
    一部に、前記陰極および前記外装樹脂から選ばれる少な
    くとも一方との間の接合力が、前記固体電解質層と前記
    陰極との間に存在する接合力よりも小さい中間層を配置
    することにより、加熱されたときに、前記中間層が配置
    された領域の少なくとも一部において、前記コンデンサ
    素子と前記外層樹脂との間に剥離が生じるようにした
    とを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 中間層が、金属フィルムおよび樹脂フィ
    ルムから選ばれる少なくとも一方からなる請求項に記
    載の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 中間層が、陰極に部分的に貼り付けられ
    た請求項に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 中間層が、オイルおよびカップリング剤
    から選ばれる少なくとも一方を塗布して形成された請求
    に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 中間層が、シリコーンオイルおよびフッ
    素含有カップリング剤から選ばれる少なくとも一方を塗
    布して形成された請求項に記載の固体電解コンデン
    サ。
  6. 【請求項6】 中間層が、シリコーン樹脂およびフッ素
    含有樹脂から選ばれる少なくとも一方からなる請求項
    に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】 弁作用金属からなる陽極、前記陽極の表
    面に形成された酸化皮膜層、前記酸化皮膜層上に形成さ
    れた固体電解質層、および前記固体電解質層に電気的に
    接続された陰極を有するコンデンサ素子と、前記コンデ
    ンサ素子を被覆 するように形成された外装樹脂とを含む
    固体電解コンデンサであって、 前記陰極と前記外装樹脂との界面の一部に、前記固体電
    解質層と前記陰極とを剥離させる最小引張応力よりも小
    さい引張応力の印加により変形する中間層として、樹脂
    を主成分とする多孔体を配置したことを特徴とする固体
    電解コンデンサ。
  8. 【請求項8】 多孔体が、発泡性の樹脂粉を支持樹脂層
    中で発泡させて得られた多孔質な樹脂層である請求項
    に記載の固体電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】 弁作用金属からなる陽極、前記陽極の表
    面に形成された酸化皮膜層、前記酸化皮膜層上に形成さ
    れた固体電解質層、および前記固体電解質層に電気的に
    接続された陰極を有するコンデンサ素子と、前記コンデ
    ンサ素子を被覆するように形成された外装樹脂とを含む
    固体電解コンデンサであって、 前記陰極と前記外装樹脂との界面の一部に、前記陰極お
    よび前記外装樹脂から選ばれる少なくとも一方との間の
    接合力が、前記固体電解質層と前記陰極との間に存在す
    る接合力よりも小さい中間層として、前記陰極に部分的
    に貼り付けた金属フィルムおよび樹脂フィルムから選ば
    れる少なくとも一方を配置したことを特徴とする固体電
    解コンデンサ。
  10. 【請求項10】 弁作用金属からなる陽極、前記陽極の
    表面に形成された酸化皮膜層、前記酸化皮膜層上に形成
    された固体電解質層、および前記固体電解質層に電気的
    に接続された陰極を有するコンデンサ素子と、前記コン
    デンサ素子を被覆するように形成された外装樹脂とを含
    む固体電解コンデンサであって、 前記陰極と前記外装樹脂との界面の一部に、前記陰極お
    よび前記外装樹脂から選ばれる少なくとも一方との間の
    接合力が、前記固体電解質層と前記陰極との間に存在す
    る接合力よりも小さい中間層として、フッ素含有カップ
    リング剤が塗布されたことを特徴とする固体電解コンデ
    ンサ。
  11. 【請求項11】 中間層が、コンデンサ素子と外装樹脂
    との界面の10%以上の領域に配置された請求項1
    7、9または10に記載の固体電解コンデンサ。
  12. 【請求項12】 陰極が、固体電解質層上に形成された
    導電層である陰極層を含み、前記陰極層に接して中間層
    を配置した請求項1、7、9または10に記載の固体電
    解コンデンサ。
  13. 【請求項13】 陽極に接続する陽極引き出し端子と、
    陰極に接続する陰極引き出し端子とをさらに有し、前記
    陽極引き出し端子および前記陰極引き出し端子が前記外
    装樹脂の互いに対向する一対の外面に引き出され、前記
    一対の外面と実質的に垂直に配置された領域の少なくと
    も一部に、中間層を配置した請求項7、9または10
    記載の固体電解コンデンサ。
  14. 【請求項14】 固体電解質層が導電性高分子を含む請
    求項1、7、9または10に記載の固体電解コンデン
    サ。
  15. 【請求項15】 請求項1、9または10に記載の固体
    電解コンデンサが加熱され、中間層が配置された領域の
    少なくとも一部において、コンデンサ素子と外装樹脂と
    の間に剥離が生じていることを特徴とする固体電解コン
    デンサ。
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