JP3415265B2 - 飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
飽和ポリエステル樹脂組成物Info
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Description
成物に関し、さらに詳しくは、低温耐衝撃性などの機械
的強度、耐加水分解性、成形性などに優れた飽和ポリエ
ステル樹脂組成物に関するものである。
フィンをブレンドすることにより機械的強度に優れる樹
脂組成物が得られることが古くから知られている。この
ような樹脂組成物としては、たとえば、飽和ポリエステ
ルとエチレン・不飽和カルボン酸共重合体金属塩とから
なる組成物、飽和ポリエステルとグラフト変性エチレン
・α-オレフィン共重合ゴムとからなる組成物、また
は、飽和ポリエステルとポリカーボネート樹脂とからな
る組成物などが知られている。
テル組成物は、射出成形時の流動性がよくないことがあ
り、自動車用外板材等のように長尺の成形物を射出成形
により形成する際、あるいはビンを区別けする中じきの
あるコンテナ等のように薄い部分を備えた成形物を成形
する際、飽和ポリエステル組成物が充分に射出されない
部分が生ずることがあった。
み鋭意検討したところ、飽和ポリエステルと、エチレン
・不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩とからな
る組成物、あるいは飽和ポリエステルと、エチレン・不
飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩と、1分子内
に、カルボキシル基、無水カルボン酸基、水酸基および
グリシジル基から選ばれる少なくとも1種の基を有する
熱可塑性エラストマーとからなる組成物に、ポリオレフ
ィンを特定量配合することにより、機械的強度、特に低
温衝撃性に優れ、かつ成形性に優れた飽和ポリエステル
樹脂組成物が得られることを見い出して、本発明を完成
するに至った。
飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とし
ている。
脂組成物は、 (Ia) (A)テレフタル酸単位と、イソフタル酸単位および/
またはオルソフタル酸単位とからなるジカルボン酸成分
単位と、エチレングリコール単位と、ジエチレングリコ
ール単位および/またはシクロヘキサンジメタノール単
位とからなるジヒドロキシ化合物成分単位とからなる飽
和ポリエステル:50〜99重量部と、 (B)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体またはその
金属塩:50〜1重量部とからなる組成物と、 (II) (D)ポリオレフィンとからなり、前記ポリオレフィン
(D)が、前記組成物(Ia)100重量部に対して5〜
80重量部の量で存在していることを特徴としている。
組成物は、 (Ib) (A)テレフタル酸単位と、イソフタル酸単位および/
またはオルソフタル酸単位とからなるジカルボン酸成分
単位と、エチレングリコール単位と、ジエチレングリコ
ール単位および/またはシクロヘキサンジメタノール単
位とからなるジヒドロキシ化合物成分単位とからなる飽
和ポリエステル:50〜99重量部と、 (B)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体またはその
金属塩:30〜0.5重量部と、 (C)1分子内に、カルボキシル基、無水カルボン酸
基、水酸基およびグリシジル基から選ばれる少なくとも
1種の基を有する熱可塑性エラストマー:30〜0.5
重量部とからなる組成物と、 (II) (D)ポリオレフィンとからなり、前記ポリオレフィン
(D)が、前記組成物(Ib)100重量部に対して5〜
80重量部の量で存在していることを特徴としている。
粘度[η]が0.5〜1.4dl/gの範囲にあることが望
ましい。
カルボン酸共重合体またはその金属塩を形成する不飽和
カルボン酸単位が、アクリル酸単位およびメタクリル酸
単位から選ばれる少なくとも1種の成分単位であること
が望ましい。
マーが、エチレン・α-オレフィン共重合ゴムにマレイ
ン酸単位、無水マレイン酸単位もしくはグリシジル基が
グラフト共重合されてなる変性エチレン・α-オレフィ
ン共重合ゴムであることが望ましく、エチレン・プロピ
レン共重合ゴムにマレイン酸単位、無水マレイン酸単位
もしくはグリシジル基がグラフト共重合されてなる変性
エチレン・プロピレン共重合ゴムであることが特に望ま
しい。また前記エチレン・プロピレン共重合ゴムは、エ
チレン単位の含有量が50〜95モル%であることが望
ましい。
メルトフローレートが0.1〜100g/10分、好まし
くは2.0〜40g/10分、さらに好ましくは2.5〜2
5g/10分の化合物であることが望ましい。
ル樹脂組成物について、より具体的に説明する。
は、 [I](A)飽和ポリエステルと、(B)エチレン・不
飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩と、必要に応
じて、(C)1分子内に、カルボキシル基、無水カルボ
ン酸基、水酸基およびグリシジル基から選ばれる少なく
とも1種の基を有する熱可塑性エラストマー(以下単に
「熱可塑性エラストマー」ということがある。)からな
る組成物と、 [II](D)ポリオレフィンとから形成されている。
物を形成する各成分について説明する。(A)飽和ポリエステル 本発明で用いられる飽和ポリエステルは、テレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体(たとえば低級アルキ
ルエステル、フェニルエステルなど)などのジカルボン
酸と、エチレングリコールまたはそのエステル形成性誘
導体(たとえばモノカルボン酸エステルエチレンオキサ
イドなど)などのジヒドロキシ化合物と、必要に応じて
多官能性化合物とから得られる飽和ポリエステルであ
る。
のジカルボン酸および/または他のジヒドロキシ化合物
から誘導される構成単位を40モル%以下の量で含有し
ていてもよい。
体以外の他のジカルボン酸から誘導される構成単位とし
て、具体的には、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシ
エタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;アジピ
ン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸
などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン
酸などの脂環族ジカルボン酸などから誘導される構成単
位が挙げられる。
位は、1種または2種以上含有されていてもよく、特に
イソフタル酸、オルソフタル酸から誘導される構成単位
であることが好ましい。
ル形成誘導体以外の他のジヒドロキシ化合物から誘導さ
れる構成単位として、具体的には、トリメチレングリコ
ール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ドデカメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ルなどの脂肪族グリコール;シクロヘキサンジメタノー
ルなどの脂環族グリコール;ビスフェノール類、ハイド
ロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニ
ル)プロパンなどの芳香族ジオール類などから誘導され
る構成単位が挙げられる。
構成単位は、1種または2種以上含有されていてもよ
く、特に、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノールから誘導される構成単位であることが好まし
い。
ルは、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタ
ン、ペンタエルスリトールなどの多官能化合物から誘導
される構成単位を少量、たとえば2モル%以下の量で含
有していてもよい。
て、(i)ポリエチレンテレフタレート、または(ii)
テレフタル酸単位70〜99.5モル%と、イソフタル
酸単位および/またはオルソフタル酸単位30〜0.5
モル%とからなるジカルボン酸成分単位と、エチレング
リコール単位50〜99.5モル%と、ジエチレングリ
コール単位および/またはシクロヘキサンジメタノール
単位50〜0.5モル%とからなるジヒドロキシ化合物
成分単位とからなる飽和ポリエステルが、好ましく用い
られる。
チレンテレフタレート成分単位単独で、あるいは該エチ
レンテレフタレート成分単位およびジオキシエチレンテ
レフタレート成分単位がランダムに配列してエステル結
合を形成することによりポリエステルを形成している。
ル中で25℃で測定した極限粘度[η]は、0.5〜1.
4dl/g、好ましくは0.55〜1.2dl/g、より好
ましくは0.6〜1.1dl/gの範囲にあることが望まし
い。
のような範囲にあると、溶融成形性および機械的強度に
優れる。また、飽和ポリエステルの融点は、通常210
℃〜270℃、好ましくは220〜265℃の範囲にあ
ることが望ましく、ガラス転移温度は、通常50〜12
0℃、好ましくは60〜100℃の範囲にあることが望
ましい。
て、飽和ポリエステルを一たんボトルなどの成形物と
し、この成形物を回収して粉砕するなどして得られた飽
和ポリエステルを用いることもできる。
体またはその金属塩 本発明で用いられるエチレン・不飽和カルボン酸共重合
体とは、エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体であ
り、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属塩(以
下「アイオノマー」ということがある)とは、エチレン
と1価または2価の金属塩を含む不飽和カルボン酸のイ
オン性塩との共重合体である。
て、具体的には、エチレンと、アクリル酸、メタクリル
酸などのα,β-不飽和カルボン酸とのランダム共重合
体、あるいは、エチレンと、マレイン酸、イタコン酸な
どの不飽和ジカルボン酸とのランダム共重合体が挙げら
れる。またエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属
塩として、具体的には、前記エチレン・不飽和カルボン
酸共重合体のカルボキシル基の一部または全部がナトリ
ウム、カリウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム、カル
シウムなどの1価または2価の金属で中和された共重合
体(アイオノマー)が挙げられる。本発明では、カルボ
キシル基の一部が1価または2価の金属で中和され、残
余のカルボキシル基の一部が低級アルコールでエステル
化されたものも使用できる。
ボン酸共重合体中の不飽和カルボン酸成分の含有量は、
1〜20モル%、好ましくは2〜15モル%の範囲にあ
ることが望ましい。カルボキシル基の中和度は、15〜
100%、好ましくは20〜80%、より好ましくは3
0〜70%の範囲内にあることが望ましく、カルボキシ
ル基の中和度が、20〜80%の範囲内にあると、得ら
れる組成物は溶融押出性に優れる。
チレンと、アクリル酸またはメタクリル酸との共重合体
(不飽和カルボン酸成分の割合が、2〜15モル%)で
あって、カルボキシル基の30〜70%が、ナトリウ
ム、亜鉛などの金属で中和されたものを挙げることがで
きる。
重合体としては、商品名「ニュクレル」(三井・デュポ
ン ポリケミカル社製)として市販されているものを使
用することができる。またアイオノマーとしては、商品
名「ハイミラン」(三井・デュポン ポリケミカル社
製)として市販されているものを使用することができ
る。
に、カルボキシル基、無水カルボン酸基、水酸基および
グリシジル基から選ばれる少なくとも1種の基を有する
熱可塑性エラストマーであり、このような熱可塑性エラ
ストマーとしては、エチレン・α-オレフィン共重合ゴ
ムに、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれる
モノマーから導かれる成分単位、あるいはグリシジル基
がグラフト共重合されている変性エチレン・α-オレフ
ィン共重合ゴム、不飽和カルボン酸またはその誘導体か
ら選ばれるモノマーから導かれる成分単位、あるいはグ
リシジル基がグラフト共重合されている変性スチレン系
ブロック共重合体、およびポリエステル系エラストマー
を好適な例として挙げることができる。
レフィン共重合ゴムを構成する基材共重合体であるエチ
レン・α-オレフィン共重合ゴムは、プロピレン、1-ブ
テン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンなどのエチレン
以外のα-オレフィンと、エチレンとから得られる低結
晶性共重合体である。本発明では、基材共重合体である
エチレン・α-オレフィン共重合ゴムは、エチレン・プ
ロピレン共重合ゴムであることが望ましい。
中の、エチレン単位含有率は、通常50〜95モル%、
好ましくは55〜93モル%の範囲にあることが望まし
い。結晶化度は、通常40%以下、好ましくは30%以
下であることが望ましく、極限粘度[η]は、通常0.
5〜7dl/g、好ましくは0.7〜5dl/gの範囲
にあることが望ましい。また、ガラス転移温度は、通常
−10℃以下、好ましくは−20℃以下であることが望
ましい。
を構成するグラフトモノマー成分としては、たとえばア
クリル酸、メタクリル酸、α-メチルアクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸などの
不飽和ジカルボン酸、または前記不飽和ジカルボン酸の
酸ハライド、アミド、イミド、酸無水物、エステルなど
の不飽和ジカルボン酸の誘導体、塩化グリシジルなどの
グリシジル基を有するエポキシ誘導体から導かれる成分
単位が挙げられ、具体的には、塩化マレニル、マレイミ
ド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート
などから導かれる成分単位が例示される。
はその酸無水物から導かれる成分単位であることが好ま
しく、特にマレイン酸、ナジツク酸またはこれらの酸無
水物から導かれる成分単位であることが好ましい。
共重合ゴムの中では、エチレン・プロピレン共重合ゴム
に、マレイン酸、ナジツク酸またはこれらの酸無水物か
ら導かれる成分単位がグラフト共重合されている変性エ
チレン・プロピレン共重合ゴムが特に好ましい。
ク共重合体を構成する基材共重合体は、一般にポリスチ
レンブロックとゴム中間ブロックとを有するスチレン系
ブロック共重合体である。このようなスチレン系ブロッ
ク共重合体としては、ゴム中間ブロックにポリブタジエ
ンを有するスチレン系ブロック共重合体(S−B−
S)、ゴム中間ブロックにポリイソプレンを有するスチ
レン系ブロック共重合体(S−I−S)、ゴム中間ブロ
ックにポリ(エチレン−ブテン)を有するスチレン系ブ
ロック共重合体(S−EB−S)などが挙げられる。
るグラフトモノマー成分としては、上記と同様のものが
挙げられる。このような変性スチレン系共重合体の中で
は、スチレン系ブロック共重合体(S−EB−S)に、
マレイン酸、ナジツク酸またはこれらの酸無水物から導
かれる成分単位がグラフト共重合されている変性スチレ
ン系共重合体が特に好ましい。
トマーとしては、ポリエステル−ポリエーテルエラスト
マー、ポリエステル−ポリエステルエラストマーなどが
挙げられる。
種以上混合して用いることができる。また、変性エチレ
ン・α-オレフィン共重合ゴムと、未変性のエチレン・
α-オレフィン共重合ゴムとを混合して用いることもで
きる。
ロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オク
テン、1-デセン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィ
ンの単独重合体または共重合体であり、具体的にはポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリ-4-メ
チル-1-ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチ
レン・1-ブテン共重合体、エチレン・1-ペンテン共重合
体、エチレン-1-ヘキセン共重合体、プロピレン・1-ブテ
ン共重合体、プロピレン・1-オクテン共重合体等を挙げ
ることができる。これらのうちではポリエチレンあるい
はポリプロピレン等の結晶性高分子を用いると、剛性に
富む組成物が得られるため好ましい。これらのポリオレ
フィンは、メルトフローインデックス(ASTM-D-1
238E法:230℃)が0.1〜100とくに1〜1
0の範囲にあることが好ましい。
ン酸等でグラフト変性されていてもよい。本発明に係る
第1の飽和ポリエステル樹脂組成物は、 (Ia)(A)飽和ポリエステル:50〜99重量部、好
ましくは60〜99重量部と、(B)エチレン・不飽和
カルボン酸共重合体またはその金属塩:50〜1重量
部、好ましくは40〜1重量部、特に好ましくは30〜
5重量%とからなる組成物と、 (II)(D)ポリオレフィンとからなり、前記ポリオレ
フィン(D)は、前記組成物[I]100重量部に対し
て5〜80重量部、好ましくは10〜60重量部、さら
に好ましくは25〜55重量部の量で含有されている。
カルボン酸共重合体またはその金属塩の量が50重量部
を超えると、射出成形中にゲル化が進行し、成形が困難
となることがある。一方、組成物(Ia)中の(B)エチ
レン・不飽和カルボン酸共重合体またはその金属塩の量
が1重量部未満では、成形物の低温でのアイゾット衝撃
強度が不充分なことがある。
(Ia)100重量部に対し80重量部を超えると、飽和
ポリエステル樹脂組成物の相溶性が悪くなり、衝撃強度
が不充分となることがある。一方、(D)ポリオレフィ
ンの量が組成物(Ia)100重量部に対し5重量部未満
では、成形物の流動性が不充分なことがある。
組成物は、 (Ib)(A)飽和ポリエステル:40〜99重量部、好
ましくは50〜99重量部と、(B)エチレン・不飽和
カルボン酸共重合体またはその金属塩:30〜0.5重
量部、好ましくは25〜0.5重量部、特に好ましくは
20〜1重量%と、(C)1分子内に、カルボキシル
基、無水カルボン酸基、水酸基およびグリシジル基から
選ばれる少なくとも1種の基を有する熱可塑性エラスト
マー:30〜0.5重量部、好ましくは25〜0.5重量
部、特に好ましくは20〜1重量%とからなる組成物
と、 (II)(D)ポリオレフィンとからなり、前記ポリオレ
フイン(D)は、前記組成物[Ib]100重量部に対し
て、5〜80重量部、好ましくは10〜60重量部、さ
らに好ましくは25〜55重量部の量で含有されてい
る。
重量部に対し80重量部を超えると、飽和ポリエステル
樹脂組成物の相溶性が悪くなり、衝撃強度が不充分とな
ることがある。一方、(D)ポリオレフィンの量が組成
物(Ib)100重量部に対し5重量部未満では、成形物
の流動性が不充分なことがある。
公知の任意の方法を採用でき、たとえば、(A)飽和ポ
リエステルと、(B)エチレン・不飽和カルボン酸共重
合体またはその金属塩と、(D)ポリオレフィンと、必
要に応じて(C)熱可塑性エラストマーを、タンブラー
ブレンダー、ヘンシェルミキサーなどの混合機で混合
し、次いで押出機、ニーダーなどを用いて溶融混練する
方法が挙げられる。
と、(A)飽和ポリエステルと、(B)エチレン・不飽
和カルボン酸共重合体またはその金属塩と、必要に応じ
て(C)熱可塑性エラストマーを混合し、次いで溶融混
練して飽和ポリエステル樹脂組成物を調製してもよい。
ルと、(B)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体また
はその金属塩と、必要に応じて(C)熱可塑性エラスト
マーからなる組成物を溶融混練し、次いで前記ポリオレ
フィンとを混合し、溶融混練して飽和ポリエステル樹脂
組成物を調製してもよい。
は、必要に応じて、耐候安定剤、顔料、染料、滑剤、熱
安定剤、帯電防止剤など、またはこれらを配合した樹脂
組成物を必要量ブレンドしてもよい。さらに本発明で
は、上記以外の他の樹脂、たとえばポリカーボネートな
どを必要に応じてブレンドしてもよい。
からポリエステル樹脂射出成形物を成形する際には、公
知の方法が採用できる。たとえば、射出成形機を用い
て、飽和ポリエステル樹脂組成物を、飽和ポリエステル
樹脂の融点以上の温度、たとえば220〜350℃、好
ましくは240〜300℃の温度に加熱して溶融し、金
型内に射出成形、冷却、固化することにより成形でき
る。
物は、機械的特性、特に低温耐衝撃性に優れると共に、
成形性に優れている。
組成物は、たとえば、パレット、自動車用外装材、自動
車用内装材、コンテナー、電気部品、植木鉢などの園芸
用品などの射出成形体用として好適に用いることができ
る。
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
[η]=0.66、三井ペット樹脂(株)製):80重
量部と、 (B)アイオノマー(エチレン・不飽和カルボン酸共重
合体のナトリウム塩、三井・デュポン ポリケミカル
(株)製):10重量部と、 (C)熱可塑性エラストマー(マレイン酸変性エチレン
・プロピレン共重合ゴム):10重量部とからなる組成
物に、 (D)ポリプロピレン(ハイポールTMJ440(MF
R:5.0g/10分、密度0.91g/cm3、三井石油化学
工業(株)製)を、前記組成物100重量部に対し33
重量部をドライブレンドした後、2軸押出機にて造粒し
た。各成分の配合割合を第1表に示す。
いて、アイゾット衝撃試験、成形性の評価、引張試験を
行った。結果を第1表に示す。なお、アイゾット衝撃試
験、成形性の評価、引張試験は下記のようにして行っ
た。
エステル樹脂組成物を用い、射出成形機にてアイゾット
衝撃試験用サンプル(幅3mm、ノッチあり)を成形し
た。
78に従いアイゾット衝撃試験を行った。なお、試験片
は−20℃で20分以上放置し、−20℃また23℃で
20分以上放置し、23℃で測定した。結果を第1表に
示す。
mmのうず巻き状のスパイラルを成形することにより評価
した。
℃、射出圧力(樹脂圧力):1400kg/cm2、射出速
度90%、設定温度275℃にて成形した。
L/T)を第1表に示す。 [引張試験]射出成形した試験片TYPE IVダンベル(3m
m厚)を、ASTM D638にしたがい、引張試験を行った。
ステル、(B)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体ま
たはその金属塩、(C)熱可塑性エラストマーおよび
(D)ポリエチレンまたはポリプロピレンの種類および
配合量を第1表に示すように変更した以外は、参考例1
と同様にして飽和ポリエステル樹脂組成物を製造した。
いて、実施例1と同様にしてアイゾット衝撃試験、成形
性の評価、引張試験を行った。結果を第1表に示す。
Claims (7)
- 【請求項1】(Ia) (A)テレフタル酸単位と、イソフタル酸単位および/
またはオルソフタル酸単位とからなるジカルボン酸成分
単位と、 エチレングリコール単位と、ジエチレングリコール単位
および/またはシクロヘキサンジメタノール単位とから
なるジヒドロキシ化合物成分単位とからなる飽和ポリエ
ステル:50〜99重量部と、 (B)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体またはその
金属塩:50〜1重量部とからなる組成物と、 (II) (D)ASTM-D-1238E法、230℃で測定した
メルトフローレートMFR(g/10分)が0.1〜10
0であるポリオレフィンとからなり、 前記ポリオレフィン(D)が、前記組成物(Ia)100
重量部に対して5〜80重量部の量で存在していること
を特徴とするポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】(Ib) (A)テレフタル酸単位と、イソフタル酸単位および/
またはオルソフタル酸単位とからなるジカルボン酸成分
単位と、 エチレングリコール単位と、ジエチレングリコール単位
および/またはシクロヘキサンジメタノール単位とから
なるジヒドロキシ化合物成分単位とからなる飽和ポリエ
ステル:50〜99重量部と、 (B)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体またはその
金属塩:30〜0.5重量部と、 (C)1分子内に、カルボキシル基、無水カルボン酸
基、水酸基およびグリシジル基から選ばれる少なくとも
1種の基を有する熱可塑性エラストマー:30〜0.5
重量部とからなる組成物と、 (II) (D)メルトフローレートMFR(g/10分)が0.1
〜100であるポリオレフィンとからなり、 前記ポリオレフィン(D)が、前記組成物(Ib)100
重量部に対して5〜80重量部の量で存在していること
を特徴とするポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】前記飽和ポリエステルの極限粘度[η]が
0.5〜1.4dl/gの範囲にある請求項1または2に記
載の飽和ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項4】前記(B)エチレン・不飽和カルボン酸共
重合体またはその金属塩を形成する不飽和カルボン酸単
位が、アクリル酸単位およびメタクリル酸単位から選ば
れる少なくとも1種の成分単位であることを特徴とする
請求項1〜3のいずれか1項に記載の飽和ポリエステル
樹脂組成物。 - 【請求項5】前記(C)熱可塑性エラストマーが、エチ
レン・α-オレフィン共重合ゴムにマレイン酸単位、無
水マレイン酸単位もしくはグリシジル基がグラフト共重
合されてなる変性エチレン・α-オレフィン共重合ゴム
である請求項1〜4のいずれか1項に記載の飽和ポリエ
ステル樹脂組成物。 - 【請求項6】 前記エチレン・α-オレフィン共重合ゴム
が、エチレン・プロピレン共重合ゴムである請求項5に
記載の飽和ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記エチレン・プロピレン共重合ゴムにお
けるエチレン単位の含有量が50〜95モル%である請
求項6に記載の飽和ポリエステル樹脂組成物。
Priority Applications (1)
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JP11306794A JP3415265B2 (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | 飽和ポリエステル樹脂組成物 |
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1994
- 1994-05-26 JP JP11306794A patent/JP3415265B2/ja not_active Expired - Lifetime
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