JP3414796B2 - 二酢酸セルロース樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

二酢酸セルロース樹脂フィルムの製造方法

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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高品質の二酢酸セルロー
ス樹脂フィルムの製造方法に関するものであり、更に詳
しくは、厚み精度、透明性等に優れた二酢酸セルロース
樹脂フィルムを得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】二酢酸セルロース樹脂フィルムは、透明
性、光沢、染色性、触感に優れている等の特徴を有して
いるため、ブリスターパッケージ、食品包装、ラミネー
ト品としての包装材料や、電気絶縁材料、本のカバー、
真空蒸着した装飾品、安全眼鏡、保護具などに使用され
ている。
【0003】二酢酸セルロース樹脂フィルムの代表的な
製造方法としては、溶液流延法と押出し法とがあり、押
出し法で得られたフィルムは、溶液流延法によるフィル
ムと比較して透明性、厚み精度等が劣っているという問
題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは押出
し法により厚み精度、透明性等に優れた二酢酸セルロー
ス樹脂フィルムの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、共押出
インフレーション成形法により二酢酸セルロース樹脂層
(A)の両側に熱可塑性樹脂層(B)を配した三層フィ
ルムを製膜した後、熱可塑性樹脂層(B)を剥離するこ
とにより二酢酸セルロース樹脂フィルムを得ることを特
徴とする二酢酸セルロース樹脂フィルムの製造方法が提
供される。
【0006】以下に、本発明を具体的に説明する。熱可
塑性樹脂フィルムの押出し成形のうち、インフレーショ
ン成形法による製造方法は、一般に環状ダイスから吐出
した溶融樹脂を空冷により冷却固化し、更にこのチュー
ブ状のフィルムを安定板で徐々に偏平状とし、最終的に
引き取り用のピンチロールで完全に偏平とし巻取るもの
である。
【0007】ところが、通常の空冷方式では微妙な冷却
制御が困難であり、ダイスから吐出した樹脂が規定厚み
に至るまでの冷却過程がフィルムの厚み精度や透明性に
大きく影響を及ぼす二酢酸セルロース樹脂の場合には、
インフレーション成形法では高品質のフィルムを得るこ
とができないのが現状であった。
【0008】本発明者等は、種々の冷却条件を検討した
結果、二酢酸セルロース樹脂層(A)の両側に熱可塑性
樹脂層(B)を配して三層構成で共押出すると両側に配
した熱可塑性樹脂層(B)の効果で、二酢酸セルロース
樹脂層の冷却を適度に調節することができ、インフレー
ション成形法でも厚み精度、透明性等に優れたフィルム
が得られることを見いだした。
【0009】本発明の製造方法は、まず、別々の押出機
に二酢酸セルロース樹脂及び熱可塑性樹脂を供給して溶
融混練し、二酢酸セルロース樹脂層(A)の両側に熱可
塑性樹脂層(B)が配するように三層の環状ダイスから
押し出した後、空冷インフレーション成形することによ
りチューブ状のフィルムとする。このため、二酢酸セル
ロース樹脂層の冷却は適度に調節される。なお、成形時
の、ブローアップ比は1.0〜2.5程度にするのが好
ましい。ブローアップ比が2.5を超えると製膜安定性
が不良となるので好ましくない。次いで、二酢酸セルロ
ース樹脂が他の熱可塑性樹脂との接着性が悪く容易に剥
離することを利用して、得られた三層フィルムから熱可
塑性樹脂層を剥離して、フラット状の二酢酸セルロース
樹脂フィルムとするのである。
【0010】本発明の製造方法で得られるフィルムの厚
みは特に限定されるものではないが、二酢酸セルロース
樹脂層の厚みは10〜100μ程度の冷却の影響を受け
やすい比較的厚みの薄いものの方がより効果的であり、
熱可塑性樹脂層は30〜100μ程度が好ましい。
【0011】本発明において、二酢酸セルロースとはコ
ットン或いはパルプ等のセルロースを酢化度約53〜5
6%となるようにアセテート化したものにジエチルフタ
レート、ジメチルフタレート等の可塑剤を約25〜30
重量%含んだものである。
【0012】また、熱可塑性樹脂とはポリエチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等のうち、二酢酸セ
ルロース系樹脂の加工温度でインフレーション加工可能
なものであれば特に限定されるものではないが、コスト
面等を考慮するとポリエチレン系樹脂或いはポリプロピ
レン系樹脂が好ましい。
【0013】尚、本発明の二酢酸セルロース系樹脂層
(A)及び熱可塑性樹脂層(B)には本発明の目的を損
なわない範囲で滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、熱安
定剤、着色剤、無機充填剤等の添加剤を適宜配合しても
差し支えない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の二酢酸セルロース樹脂フィル
ムの製造方法について、実施例により更に詳しく説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、評
価は以下の方法に従って行った。 (1)厚み精度(単位:%) 安立社製連続式フィルム厚さ測定器(電子マイクロメー
ター使用)により、フィルムの横方向の厚さを測定し、
数1より算出した。
【0015】
【数1】
【0016】(2)透明性(単位:%) JIS K6714によるヘイズ値を透明性とした。
【0017】実施例1 二酢酸セルロース樹脂(MI=0.2、酢化度=54.
7%、可塑剤としてフタル酸ジメチル6.48重量%、
フタル酸ジエチル19.44重量%(可塑剤の総含有
量:25.92重量%)、帝人(株)製、グレード名:
テネックスNBT−0011)を口径40mmの押出機
を用い、一方低密度ポリエチレン樹脂(MI=0.3、
住友化学工業(株)製、グレード名:スミカセンF10
1)別の2台の口径50mmの押出機を用いそれぞれ溶
融混練し、内層および外層が低密度ポリエチレン樹脂、
芯層が二酢酸セルロース樹脂となるように、口径200
mmの環状ダイスから樹脂温度210℃で押し出した
後、引き続きブローアップ比1.4、引き取り速度4m
/分の条件で空冷インフレーション成形することによ
り、二酢酸セルロース樹脂層の厚みが20μ、低密度ポ
リエチレン樹脂層が内層、外層ともにそれぞれ40μの
三層フィルムを製膜した。この三層フィルムから低密度ポリ
エチレン樹脂層を剥離し、二酢酸セルロース樹脂フィル
ムを得た。この二酢酸セルロース樹脂フィルムの厚み精
度、透明性を測定し、結果を表1に示した。
【0018】実施例2 二酢酸セルロース樹脂層の厚みを40μに変えた以外は
実施例1と同様な方法により二酢酸セルロース樹脂フィ
ルムを作成し、このフィルムの厚み精度、透明性を測定
し、結果を表1に示した。
【0019】実施例3 ブローアップ比を1.7に変えた以外は実施例1と同様
な方法により二酢酸セルロース樹脂フィルムを作成し、
このフィルムの厚み精度、透明性を測定し、結果を表1
に示した。
【0020】比較例1 二酢酸セルロース樹脂(MI=0.2、帝人(株)製、
グレード名:テネックスNBT−0011)を口径50
mmの押出機を用い溶融混練し、口径200mmの環状
ダイスから樹脂温度210℃で押し出した後、引き続き
ブローアップ比1.4、引き取り速度4m/分の条件で
空冷インフレーション成形することにより、厚みが20
μの二酢酸セルロース樹脂フィルムを得た。この二酢酸
セルロース樹脂フィルムの厚み精度、透明性を測定し、
結果を表1に示した。
【0021】比較例2 二酢酸セルロース樹脂層の厚みを40μに代えた以外は
比較例1と同様な方法により二酢酸セルロース樹脂フィ
ルムを作成し、このフィルムの厚み精度、透明性を測定
し、結果を表1に示した。
【0022】比較例3 ブローアップ比を1.7に代えた以外は比較例1と同様
な方法により二酢酸セルロース樹脂フィルムを作成し、
このフィルムの厚み精度、透明性を測定し、結果を表1
に示した。
【0023】比較例4 二酢酸セルロース樹脂(MI=0.2、帝人(株)製、
グレード名:テネックスNBT−0011)を口径40
mmの押出機を用い、一方、低密度ポリエチレン樹脂
(MI=0.3、住友化学工業(株)製、グレード名:
スミカセンF101)別の口径50mmの押出機を用い
それぞれ溶融混練し、外層が低密度ポリエチレン樹脂、
内層が二酢酸セルロース樹脂となるように、口径200
mmの環状ダイスから樹脂温度210℃で押し出した
後、引き続きブローアップ比1.4、引き取り速度4m
/分の条件で空冷インフレーション成形することによ
り、二酢酸セルロース樹脂層の厚みが20μ、低密度ポ
リエチレン樹脂層の厚みが40μの二層フィルムを製膜
した。この二層フィルムから低密度ポリエチレン樹脂層
を剥離し、二酢酸セルロース樹脂フィルムを得た。この
二酢酸セルロース樹脂フィルムの厚み精度、透明性を測
定し、結果を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果から、本発明の方法で製膜した
フィルムは比較例のように二酢酸セルロース樹脂を単層
もしくは外層のみに熱可塑性樹脂層を配して二層で製膜
したフィルムに比べて厚み精度、透明性に優れたもので
あった。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法により、厚み精度と透明性
に優れた二酢酸セルロース樹脂フィルムを空冷のインフ
レーション成形法で容易に製造することができた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−208650(JP,A) 特開 平4−49026(JP,A) 特開 平4−152125(JP,A) 特開 平4−259537(JP,A) 特開 平4−363333(JP,A) 特開 昭50−139153(JP,A) 特開 昭60−230827(JP,A) 特開 昭60−250053(JP,A) 特表 平6−501040(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 55/00 - 55/30 B29C 47/00 - 47/96 B29D 7/00 - 7/01 C08J 5/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共押出インフレーション成形法により、
    ルロースを酢化度53〜56%となるようにアセテート
    化したものに可塑剤を25〜30重量%含んだ二酢酸セ
    ルロース樹脂層(A)の両側に熱可塑性樹脂層(B)を
    配した三層フィルムを製膜した後、熱可塑性樹脂層を剥
    離することにより二酢酸セルロース樹脂フィルムを得る
    ことを特徴とする二酢酸セルロース樹脂フィルムの製造
    方法。
  2. 【請求項2】インフレーション成形時のブローアップ比
    が1.0〜2.5である請求項1記載の二酢酸セルロー
    ス樹脂フィルムの製造方法。
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UA116785C2 (uk) * 2012-12-04 2018-05-10 Філіп Морріс Продактс С.А. Курильний виріб з прозорою обгорткою

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