JP3414658B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP3414658B2
JP3414658B2 JP34200898A JP34200898A JP3414658B2 JP 3414658 B2 JP3414658 B2 JP 3414658B2 JP 34200898 A JP34200898 A JP 34200898A JP 34200898 A JP34200898 A JP 34200898A JP 3414658 B2 JP3414658 B2 JP 3414658B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の油圧
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両に使用される自動
変速機は、プラネタリギヤユニット等を有する変速装置
を備え、該変速装置は、クラッチ、ブレーキ等の複数の
摩擦係合要素を備え、各摩擦係合要素を所定の組合せで
係脱させることによって、前記プラネタリギヤユニット
のサンギヤ、リングギヤ、キャリヤ等の歯車要素から選
択的に回転を出力させ、複数の変速段を達成するように
なっている。
【0003】前記摩擦係合要素は、油圧回路の油圧サー
ボを作動させることによって係脱させられる。そして、
前記油圧サーボは、外周壁及び内周壁を有する油圧サー
ボドラム、該油圧サーボドラム内に摺(しゅう)動自在
に嵌(は)め込まれた環状ピストン等を備え、前記油圧
サーボドラムと環状ピストンとの間に形成されるアプラ
イ油室に対して油を給排することによって環状ピストン
を移動させ、該環状ピストンに対向させて配設される摩
擦係合要素を係脱するようになっている。
【0004】また、油圧回路には、各種のソレノイドバ
ルブ、切換弁等が配設され、所定のソレノイドバルブの
ソレノイドを通電させると、所定の切換弁が切り換えら
れ、該切換弁に接続された油圧サーボに油圧が供給され
る。ところで、前記構成の自動変速機において、ある変
速段を達成しようとする場合、一つ以上の所定の摩擦係
合要素が係合させられるようになっているが、ソレノイ
ドバルブにフェール(異常)が発生して、係合させる必
要がない摩擦係合要素が係合させられると、変速装置に
インターロックが発生してしまう。
【0005】そこで、係合させる必要がない摩擦係合要
素の油圧サーボに油圧が供給されると、該油圧によって
所定の切換弁が切り換えられ、所定の摩擦係合要素の油
圧サーボに油圧が供給されるのを停止させ、変速装置に
インターロックが発生するのを防止するようにした油圧
制御装置が提供されている(特開昭63−210443
号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の自動変速機の油圧制御装置においては、ソレノイド
バルブと油圧サーボとの間に前記切換弁が配設されるの
で、該切換弁のスプールとバルブボディとの間から油が
漏れてしまう。また、ソレノイドバルブと油圧サーボと
の間にあるバルブが管路抵抗を発生させてしまう。
【0007】したがって、設定された油圧を油圧サーボ
に供給することができないので、ソレノイドバルブを作
動させることによる摩擦係合要素における係合及び解放
の過渡制御、すなわち、直接制御を行う場合、油圧サー
ボに対する油圧の給排の精度を高くすることができず、
変速ショックが発生してしまう。そこで、油の漏れ量に
対応させてソレノイドの通電を制御することが考えられ
るが、油の漏れ量は油温、バルブボディの経年変化等に
よって変化するので、時間が経過するのに伴って油圧サ
ーボに対する油圧の給排の精度が低くなってしまう。
【0008】本発明は、前記従来の自動変速機の油圧制
御装置の問題点を解決して、変速装置にインターロック
が発生するのを防止することができ、油圧サーボに対す
る油圧の給排の精度を高くすることができ、変速ショッ
クが発生するのを防止することができる自動変速機の油
圧制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機の油圧制御装置においては、複数の摩擦係合要
素と、油圧の給排に伴って前記各摩擦係合要素を係脱さ
せる複数の油圧サーボと、油圧源と、該油圧源からの油
圧を受けて所定の油圧を発生させ、該所定の油圧を前記
油圧サーボに供給するための複数のソレノイドバルブ
と、前記油圧源と前記各ソレノイドバルブのうちの一つ
のソレノイドバルブとの間に配設され、達成しようとす
る変速段に対応させて選択された油圧サーボに供給する
ための油圧、及び他の油圧サーボに供給するための油圧
が発生したときに、前記一つのソレノイドバルブへの油
圧の供給を遮断する遮断弁とを有する。
【0010】そして、該遮断弁は、前記所定の油圧を選
択された油圧サーボに供給するためのアプライ位置、及
び前記一つのソレノイドバルブへの油圧の供給を遮断す
る遮断位置を採り、前記アプライ位置において、前記他
の油圧サーボに供給するための油圧と対向させて形成さ
れた対向油圧が制御油室に供給され、前記遮断位置にお
いて、前記制御油室への対向油圧の供給が遮断される。
本発明の他の自動変速機の油圧制御装置においては、さ
らに、達成しようとする変速段に対応させて選択された
油圧サーボに供給するための前記油圧は、前記遮断弁に
供給される。
【0011】本発明の更に他の自動変速機の油圧制御装
置においては、さらに、前記他の油圧サーボは、達成す
る変速段に対応させて選択された油圧サーボの摩擦係合
要素と同時に係合させようとすると、インターロックを
発生させる摩擦係合要素の油圧サーボである。本発明の
更に他の自動変速機の油圧制御装置においては、さら
に、前記対向油圧を制御するための油路は、前記遮断弁
と前記一つのソレノイドバルブとを連通する油路と連通
する。
【0012】本発明の更に他の自動変速機の油圧制御装
置においては、さらに、前記遮断弁は、第2ブレーキの
油圧サーボに油圧を供給するためのB−2アプライコン
トロールバルブである。本発明の更に他の自動変速機の
油圧制御装置においては、さらに、前記遮断弁は、第1
ブレーキの油圧サーボに油圧を供給するためのB−1ア
プライコントロールバルブである。
【0013】本発明の更に他の自動変速機の油圧制御装
置においては、さらに、前記遮断弁は、第2ブレーキの
油圧サーボに油圧を供給するためのB−2アプライコン
トロールバルブ、及び第1ブレーキの油圧サーボに油圧
を供給するためのB−1アプライコントロールバルブで
あり、前記B−2アプライコントロールバルブは、第1
ブレーキの油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、第
2ブレーキの油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、
第4クラッチの油圧サーボだけに油圧が供給されたと
き、並びに第1ブレーキ及び第4クラッチの各油圧サー
ボだけに油圧が供給されたときに、前記所定の油圧を選
択された油圧サーボに供給するためのアプライ位置を採
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図2は本発明の
第1の実施の形態における自動変速機の概念図、図3は
本発明の第1の実施の形態における自動変速機の作動表
を示す図である。図において、11は自動変速機であ
り、該自動変速機11は、歯車要素としてのフロントプ
ラネタリギヤユニット25、リヤプラネタリギヤユニッ
ト26及びプラネタリギヤユニット33を備えるととも
に、摩擦係合要素として第1クラッチC1、第2クラッ
チC2、第3クラッチC3、第4クラッチC0、第1ブ
レーキB1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3を
有する。
【0015】そして、12は図示されないエンジンを駆
動することによって発生させられた矢印A方向の回転を
前記自動変速機11に伝達するトルクコンバータ、13
は該トルクコンバータ12から伝達された回転を変速し
て出力する変速装置である。前記トルクコンバータ12
は、エンジンの回転が出力される出力軸14と連結され
たポンプインペラ15、変速装置13に回転を入力する
入力軸16と連結されたタービンランナ17、ワンウェ
イクラッチ18上に取り付けられたステータ19、所定
の条件が成立したときにロックして出力軸14と入力軸
16との間を連結するロックアップクラッチ20、ダン
パ21等から成る。
【0016】また、前記変速装置13は主変速機23及
び副変速機24から成る。そして、前記主変速機23は
フロントプラネタリギヤユニット25及びリヤプラネタ
リギヤユニット26を有する。前記フロントプラネタリ
ギヤユニット25は、サンギヤSF、該サンギヤSFと
同心状に配設されたリングギヤRF、前記サンギヤSF
及びリングギヤRFと噛(し)合させられるピニオンP
F、及び該ピニオンPFを回転自在に支持するキャリヤ
CFから成る。一方、前記リヤプラネタリギヤユニット
26は、サンギヤSR、該サンギヤSRと同心状に配設
されたリングギヤRR、前記サンギヤSR及びリングギ
ヤRRと噛合させられるピニオンPR、及び該ピニオン
PRを回転自在に支持するキャリヤCRから成る。
【0017】そして、前記キャリヤCFとリングギヤR
Rとが連結要素27によって連結され、キャリヤCRと
リングギヤRFとが連結要素28によって連結される。
また、サンギヤSFと前記入力軸16とが第1クラッチ
C1を介して、リングギヤRFと自動変速機ケース30
とが、互いに並列に配設された第2ブレーキB2及び第
1のワンウェイクラッチF1を介してそれぞれ選択的に
連結されるとともに、キャリヤCFとカウンタドライブ
ギヤ31とが連結される。さらに、サンギヤSRと入力
軸16とが第2クラッチC2を介して、サンギヤSRと
自動変速機ケース30とが第1ブレーキB1を介して、
キャリヤCRと入力軸16とが第4クラッチC0を介し
て、キャリヤCRと自動変速機ケース30とが互いに並
列に配設された第2ブレーキB2及び第1のワンウェイ
クラッチF1を介してそれぞれ選択的に連結される。
【0018】また、前記副変速機24はプラネタリギヤ
ユニット33を備え、該プラネタリギヤユニット33
は、サンギヤSS、該サンギヤSSと同心状に配設され
たリングギヤRS、前記サンギヤSS及びリングギヤR
Sと噛合させられるピニオンPS、及び該ピニオンPS
を回転自在に支持するキャリヤCSから成る。そして、
前記サンギヤSSと自動変速機ケース30とが互いに並
列に配設された第3ブレーキB3及び第2のワンウェイ
クラッチF2を介して、サンギヤSSとキャリヤCSと
が第3クラッチC3を介してそれぞれ選択的に連結され
るとともに、リングギヤRSとカウンタドリブンギヤ3
2とが連結される。
【0019】さらに、前記カウンタドライブギヤ31と
カウンタドリブンギヤ32とが噛合させられ、前記主変
速機23の回転を副変速機24に伝達することができる
ようになっている。また、前記キャリヤCSとカウンタ
シャフト34とが連結され、該カウンタシャフト34に
固定された出力ギヤ35とディファレンシャル装置37
の大リングギヤ36とが噛合させられる。前記ディファ
レンシャル装置37は、左右のサイドギヤ38、39、
該各サイドギヤ38、39と噛合させられるピニオン4
0を備え、前記大リングギヤ36を介して伝達された回
転を分配して駆動軸41、42に伝達する。
【0020】前記第1のワンウェイクラッチF1は、図
示されないアウタレースが自動変速機ケース30に固定
され、キャリヤCRと共に図示されないインナレースが
矢印A方向と同じ方向(正方向)に回転しようとすると
フリーになり、インナレースが矢印A方向と反対の方向
(逆方向)に回転しようとするとロックされる。また、
第2のワンウェイクラッチF2は、図示されないアウタ
レースが自動変速機ケース30に固定され、サンギヤS
Sと共に図示されないインナレースが矢印A方向と同じ
方向に回転しようとするとロックされ、インナレースが
矢印A方向と反対の方向に回転しようとするとフリーに
なる。
【0021】次に、前記構成の自動変速機11の動作に
ついて説明する。図3において、SL1〜SL3はノー
マルオープン型の第1〜第3のソレノイドバルブ、S
4、S5はノーマルクローズ型の第4、第5のソレノイ
ドバルブ、DSLはノーマルクローズ型の第6のソレノ
イドバルブ、C1は第1クラッチ、C2は第2クラッ
チ、C3は第3クラッチ、C0は第4クラッチ、B1は
第1ブレーキ、B2は第2ブレーキ、B3は第3ブレー
キ、F1は第1のワンウェイクラッチ(OWC)、F2
は第2のワンウェイクラッチである。
【0022】そして、シフトポジションにおいて、Pは
パーキングレンジ、Rは後進レンジ、Nはニュートラル
レンジ、Dは前進レンジ、3はサードレンジ、2はセカ
ンドレンジ、Lはローレンジ、1stは1速、2ndは
2速、3rdは3速、4thは4速、5thは5速であ
る。また、○は、第1〜第3のソレノイドバルブSL1
〜SL3、第4、第5のソレノイドバルブS4、S5及
び第6のソレノイドバルブDSLにおいてはオン(通
電)の状態を、第1クラッチC1、第2クラッチC2、
第3クラッチC3、第4クラッチC0、第1ブレーキB
1、第2ブレーキB2及び第3ブレーキB3においては
係合させられた状態を、第1、第2のワンウェイクラッ
チF1、F2においてはロックされた状態を示す。そし
て、×は、第1〜第3のソレノイドバルブSL1〜SL
3、第4、第5のソレノイドバルブS4、S5及び第6
のソレノイドバルブDSLにおいてはオフ(非通電)の
状態を、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3ク
ラッチC3、第4クラッチC0、第1ブレーキB1、第
2ブレーキB2及び第3ブレーキB3においては解放さ
れた状態を、第1、第2のワンウェイクラッチF1、F
2においてはフリーの状態を示す。さらに、◎はロック
アップクラッチ20(図2)が係合させられたとき(L
−UP ON)にオン(ON)になり、ロックアップク
ラッチ20が解放されたとき(L−UP OFF)にオ
フ(OFF)になることを示す。
【0023】そして、前進レンジDの1速においては、
第1クラッチC1及び第3ブレーキB3が係合させられ
る。この場合、主変速機23において、入力軸16に伝
達されたエンジンの回転(正方向の回転)は前記第1ク
ラッチC1を介してサンギヤSFに伝達される。該サン
ギヤSFとピニオンPFとが噛合させられているので、
前記サンギヤSFはキャリヤCFを正方向に回転させよ
うとするが、該キャリヤCFは、カウンタドライブギヤ
31及び副変速機24を介して駆動輪41、42に連結
されているので反力を発生させる。その結果、リングギ
ヤRFが逆方向に回転しようとする。ところが、前記リ
ングギヤRFは、連結要素28を介して第1のワンウェ
イクラッチF1と連結されているので、逆方向の回転が
阻止される。その結果、減速された正方向の回転がキャ
リヤCFから出力され、カウンタドライブギヤ31を介
して副変速機24に伝達される。
【0024】このとき、該副変速機24においては、カ
ウンタドライブギヤ31の回転によってカウンタドリブ
ンギヤ32が逆方向に回転させられるのに伴って、リン
グギヤRSも逆方向に回転させられる。そして、リング
ギヤRSの回転に伴って、サンギヤSSは正方向に回転
しようとするが、該サンギヤSSは、第2のワンウェイ
クラッチF2と連結されているので、正方向の回転が阻
止される。その結果、副変速機24はアンダードライブ
状態に置かれ、正方向の1速の回転がキャリヤCSから
出力され、出力ギヤ35を介してディファレンシャル装
置37に伝達される。
【0025】また、前進レンジDの2速においては、前
記第1クラッチC1、第1ブレーキB1及び第3ブレー
キB3が係合させられる。この場合、主変速機23にお
いて、サンギヤSRが前記第1ブレーキB1の係合に伴
って固定される。その結果、減速された回転がキャリヤ
CFから出力され、カウンタドライブギヤ31を介して
副変速機24に伝達される。
【0026】そして、該副変速機24はアンダードライ
ブ状態に置かれ、正方向の2速の回転がキャリヤCSか
ら出力され、出力ギヤ35を介してディファレンシャル
装置37に伝達される。また、前進レンジDの3速にお
いては、第1クラッチC1、第4クラッチC0及び第3
ブレーキB3が係合させられる。この場合、主変速機2
3において、第1クラッチC1及び第4クラッチC0の
係合に伴って、フロントプラネタリギヤユニット25及
びリヤプラネタリギヤユニット26が直結状態になり、
エンジンと同じ回転数の正方向の回転がキャリヤCFか
ら出力され、カウンタドライブギヤ31を介して副変速
機24に伝達される。
【0027】そして、該副変速機24はアンダードライ
ブ状態に置かれ、正方向の3速の回転がキャリヤCSか
ら出力され、出力ギヤ35を介してディファレンシャル
装置37に伝達される。また、前進レンジDの4速にお
いては、第4クラッチC0、第1ブレーキB1及び第3
ブレーキB3が係合させられる。この場合、サンギヤS
Rが固定され、キャリヤCRには第4クラッチC0を介
してエンジンと同じ回転数の正方向の回転が伝達される
ので、増速された回転がリングギヤRR及びキャリヤC
Fから出力され、カウンタドライブギヤ31を介して副
変速機24に伝達される。
【0028】そして、該副変速機24はアンダードライ
ブ状態に置かれ、正方向の4速の回転がキャリヤCSか
ら出力され、出力ギヤ35を介してディファレンシャル
装置37に伝達される。また、前進レンジDの5速にお
いては、第3クラッチC3、第4クラッチC0及び第1
ブレーキB1が係合させられる。この場合、サンギヤS
Rが固定され、キャリヤCRには第4クラッチC0を介
してエンジンと同じ回転数の正方向の回転が伝達される
ので、増速された回転がリングギヤRR及びキャリヤC
Fから出力され、カウンタドライブギヤ31を介して副
変速機24に伝達される。
【0029】また、該副変速機24はオーバードライブ
状態に置かれ、第3クラッチC3の係合に伴ってプラネ
タリギヤユニット33が直結状態に置かれ、カウンタド
ライブギヤ31を介して伝達された正方向の5速の回転
がキャリヤCSから出力され、出力ギヤ35を介してデ
ィファレンシャル装置37に伝達される。次に、自動変
速機11の油圧回路について説明する。
【0030】図1は本発明の第1の実施の形態における
油圧回路を示す右半図、図4は本発明の第1の実施の形
態における油圧回路を示す左半図である。図において、
C−1、C−2、C−3、C−0、B−1、B−2、B
−3は油圧の給排に伴ってそれぞれ第1クラッチC1
(図2)、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第4
クラッチC0、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及
び第3ブレーキB3を係脱させる油圧サーボであり、図
示されない制御装置の変速手段によって、達成しようと
する変速段が選択されると、該変速段に対応させて前記
各油圧サーボC−1、C−2、C−3、C−0、B−
1、B−2、B−3のうちの所定の油圧サーボが選択さ
れ、選択された油圧サーボにアプライ用の所定の油圧が
供給される。
【0031】また、50はストレーナ、51は図示され
ない油タンク内の油を前記ストレーナ50を介して吸引
し、吐出する油圧源としてのオイルポンプ、52はプラ
イマリレギュレータバルブであり、該プライマリレギュ
レータバルブ52は、油路L−1内の油圧を調圧して所
定のライン圧PL を発生させる。該ライン圧PL は、油
路L−2を介してソレノイドモジュレータバルブ53に
供給され、該ソレノイドモジュレータバルブ53によっ
て調圧され、ソレノイドモジュレータ圧を発生させる。
【0032】そして、前記プライマリレギュレータバル
ブ52によって発生させられたライン圧PL は、油路L
−1、L−3を介して第4のソレノイドバルブS4に、
油路L−1、L−4を介して第5のソレノイドバルブS
5に供給される。また、前記ソレノイドモジュレータバ
ルブ53によって発生させられたソレノイドモジュレー
タ圧は、油路L−5を介して第6のソレノイドバルブD
SLに、油路L−6を介して第1のソレノイドバルブS
L1に、油路L−7を介して第2のソレノイドバルブS
L2に、油路L−8を介して第3のソレノイドバルブS
L3に供給される。
【0033】なお、前記第1〜第3のソレノイドバルブ
SL1〜SL3はノーマルオープン型のソレノイドバル
ブであるので、各ソレノイドがオン(通電)にされたと
きに信号油圧が発生させられず、オフ(非通電)にされ
たときに信号油圧が発生させられる。また、第4、第5
のソレノイドバルブS4、S5及び第6のソレノイドバ
ルブDSLはノーマルクローズ型のソレノイドバルブで
あるので、各ソレノイドがオンにされたときに信号油圧
が発生させられ、オフにされたときに信号油圧が発生さ
せられない。
【0034】さらに、前記ライン圧PL は、油路L−1
から油路L−9、L−10を介してマニュアルバルブ5
4に供給される。該マニュアルバルブ54は、図示され
ないシフトレバー、スイッチ等の選速装置を操作するこ
とによって切り換えられ、前進レンジD(図3)が選択
されたときにDレンジ圧PD を油路L−11に、後進レ
ンジRが選択されたときにRレンジ圧PR を油路L−1
2にそれぞれ発生させる。
【0035】前記第1のソレノイドバルブSL1は、前
記制御装置から第1ソレノイド信号を受けて、前記ソレ
ノイドモジュレータバルブ53から供給されたソレノイ
ドモジュレータ圧を調圧し、信号油圧を発生させ、該信
号油圧を油路L−15を介してB−1コントロールバル
ブ155に供給する。また、前記第2のソレノイドバル
ブSL2は、前記制御装置から第2ソレノイド信号を受
けて、前記ソレノイドモジュレータバルブ53から供給
されたソレノイドモジュレータ圧を調圧し、信号油圧を
発生させ、該信号油圧を油路L−16を介してソレノイ
ドリレーバルブ56に供給する。そして、前記第3のソ
レノイドバルブSL3は、前記制御装置から第3ソレノ
イド信号を受けて、前記ソレノイドモジュレータバルブ
53から供給されたソレノイドモジュレータ圧を調圧
し、信号油圧を発生させ、該信号油圧を油路L−17を
介してC−1コントロールバルブ157に供給する。
【0036】また、第4のソレノイドバルブS4は、前
記制御装置から第4ソレノイド信号を受けてオン・オフ
させられ、信号油圧を発生させ、該信号油圧を油路L−
18を介して4−5シフトバルブ61に供給する。そし
て、第5のソレノイドバルブS5は、前記制御装置から
第5ソレノイド信号を受けてオン・オフさせられ、信号
油圧を発生させ、該信号油圧を油路L−19を介してソ
レノイドリレーバルブ56に供給する。さらに、第6の
ソレノイドバルブDSLは、前記制御装置から第6ソレ
ノイド信号を受けて、前記ソレノイドモジュレータバル
ブ53から供給されたソレノイドモジュレータ圧を調圧
し、信号油圧を発生させ、該信号油圧を油路L−22を
介してソレノイドリレーバルブ56に供給する。
【0037】該ソレノイドリレーバルブ56は、油路L
−19を介して供給される信号油圧によって切り換えら
れ、3速以上において左半位置を採り、油路L−21、
L−31間を連通させて、油路L−5、L−21を介し
て供給されたソレノイドモジュレータ圧をC−0コント
ロールバルブ164に供給するとともに、2速以下及び
2−3変速中において右半位置を採り、油路L−16、
L−31間、及び油路L−22、L−32間を連通さ
せ、油路L−16を介して供給された信号油圧をC−0
コントロールバルブ164に供給し、かつ、油路L−2
2を介して供給された信号油圧をB−2コントロールバ
ルブ165に供給する。
【0038】なお、前記第2、第6のソレノイドバルブ
SL2、DSLは、3速以上においてトルクコンバータ
12のロックアップ制御のために使用される。したがっ
て、3速以上において、前記ソレノイドリレーバルブ5
6が左半位置を採ったとき、油路L−16を介して供給
された信号油圧は図示されないロックアップコントロー
ルバルブに供給され、油路L−22を介して供給された
信号油圧は図示されないロックアップリレーバルブに供
給される。
【0039】また、遮断弁としてのB−2アプライコン
トロールバルブ167は、アプライ位置としての左半位
置、及び遮断位置としての右半位置を採る。そして、B
−2アプライコントロールバルブ167は、スプール
a、b、eを備え、スプールa、b間、及びスプール
b、e間はいずれも接離自在にされる。また、スプール
a、e間にスプリングcが配設され、前記スプールa、
bはスプリングcによる荷重を受けて左半位置側に付勢
される。前記B−2アプライコントロールバルブ167
は、スプリングcによって左半位置を採るとともに、油
路L−11、L−101を介してB−2アプライコント
ロールバルブ167に供給されたDレンジ圧PD を、さ
らに油路L−151を介してB−2アプライコントロー
ルバルブ167の端部に供給し、B−2アプライコント
ロールバルブ167が左半位置を採るように作用させ
る。そして、油路L−11、L−101を介して供給さ
れたDレンジ圧PD を、油路L−102を介してB−2
コントロールバルブ165に供給するとともに、前記D
レンジ圧PD を対向油圧として、油路L−102と連通
させて形成された油路L−151を介して制御油室dに
供給する。この場合、油路L−151が油路L−102
と連通させて形成されるので、油路を1本少なくするこ
とができる。すなわち、前記対向油圧を、B−2アプラ
イコントロールバルブ167の上流側の油路L−101
に形成しようとすると、フェール状態になってB−2ア
プライコントロールバルブ167が切り換わり、B−2
コントロールバルブ165への油圧の供給が遮断されて
も、B−2アプライコントロールバルブ167を正常状
態(左半位置)に維持する油圧は、そのまま維持され
る。そこで、フェールが発生したときにB−2コントロ
ールバルブ165をフェール状態(右半位置)に維持す
るための油路が必要になる。ところが、本実施の形態に
おいては、該油路が不要であるので、油圧回路を簡素化
することができる。また、対向油圧として、常に所定の
油圧に維持されるDレンジ圧が使用されるので、対向油
圧を確実にスプールeと対向させて発生させることがで
きる。
【0040】油路L−85、L−96を介してB−2ア
プライコントロールバルブ167に供給される油圧は、
該B−2アプライコントロールバルブ167のスプール
a、bを、右半位置に切り換えるように作用する。この
場合、油路L−97を介して前記B−2アプライコント
ロールバルブ167に供給される油圧が作用するスプー
ルaの断面積と、油路L−96を介してB−2アプライ
コントロールバルブ167に供給される油圧が作用する
スプールbの断面積とは等しいので、前記油圧サーボB
−1、C−0の係合圧のうちの一方が作用する場合と、
油圧サーボB−1、C−0が作用する場合とを比較した
場合、スプールaを右半位置に切り換えようとする力は
等しくなる。
【0041】また、運転者の操作によってRレンジが選
択されると、油路L−12、L−94を介して供給され
るRレンジ圧PR が、B−2アプライコントロールバル
ブ167に左半位置を採らせるための油圧として作用
し、B−2アプライコントロールバルブ167を確実に
左半位置に固定する。なお、4−5シフトバルブ61に
おいては、油路L−18を介して信号油圧が供給され、
1速〜4速において左半位置を採り、油路L−1、L−
9、L−81を介して供給されたライン圧PL を、油路
L−98を介して油圧サーボB−3に供給し、5速にお
いて右半位置を採り、油路L−11を介して供給された
Dレンジ圧PD を、油路L−99を介して油圧サーボC
−3に供給する。
【0042】そして、前記B−2コントロールバルブ1
65においては、油路L−32を介して信号油圧が供給
され、油路L−102を介して供給されたDレンジ圧P
D を調圧し、B−2コントロール圧PB2を発生させ、該
B−2コントロール圧PB2を、油路L−103を介して
油圧サーボB−2に供給するとともに、油路L−104
を介して前記B−2アプライコントロールバルブ167
に供給され、スプールaを右半位置に切り換えるように
作用させる。
【0043】また、遮断弁としての第1のB−1アプラ
イコントロールバルブ171は、アプライ位置としての
左半位置、及び遮断位置としての右半位置を採る。前記
第1のB−1アプライコントロールバルブ171は、ス
プールeを備え、該スプールeはスプリングSP1の荷
重を受けて左半位置側に付勢される。そして、第1のB
−1アプライコントロールバルブ171は、油路L−1
1、L−23、L−105を介して供給されたDレンジ
圧PD を、油路L−124を介してB−1コントロール
バルブ155に供給するとともに、前記Dレンジ圧PD
を対向油圧として、油路L−124と分離させて形成さ
れた油路L−152を介して制御油室fに供給し、前記
スプールeを左半位置側に付勢する。この場合、油路L
−152が油路L−124と分離させて形成されるの
で、油路を1本少なくすることができる。したがって、
油圧回路を簡素化することができる。また、対向油圧と
して、常に所定の油圧に維持されるDレンジ圧が使用さ
れるので、対応油圧を確実にスプールdと対向させるこ
とができる。
【0044】前記B−1コントロールバルブ155は、
油路L−15を介して信号油圧が供給され、油路L−1
24を介して供給されたDレンジ圧PD を調圧し、B−
1コントロール圧PB1を発生させ、該B−1コントロー
ル圧PB1を油路L−125を介してフェールセーフ手段
としての第2のB−1アプライコントロールバルブ16
2に供給する。
【0045】また、前記C−1コントロールバルブ15
7は、油路L−17を介して信号油圧が供給され、油路
L−11、L−23、L−34を介して供給されたDレ
ンジ圧PD を調圧し、C−1コントロール圧PC1を発生
させ、該C−1コントロール圧PC1を油路L−35を介
してフェールセーフ手段としてのクラッチアプライコン
トロールバルブ66に供給する。そして、前記C−0コ
ントロールバルブ164は、油路L−31を介して信号
油圧が供給され、油路L−11、L−23、L−36を
介して供給されたDレンジ圧PD を調圧し、C−0コン
トロール圧PC0を発生させ、該C−0コントロール圧P
C0を油路L−37を介して前記クラッチアプライコント
ロールバルブ66に供給する。
【0046】該クラッチアプライコントロールバルブ6
6は、第1の位置として左半位置を、第2の位置として
右半位置を選択的に採る。そして、前記クラッチアプラ
イコントロールバルブ66は、油路L−37、L−51
を介してC−0コントロール圧PC0が供給されて左半位
置を採り、油路L−37、L−52を介して供給された
C−0コントロール圧PC0を、油路L−53を介して油
圧サーボC−0に供給する。また、前記クラッチアプラ
イコントロールバルブ66は、油路L−35、L−54
又は油路L−35、L−55を介してC−1コントロー
ル圧PC1が供給されて左半位置を採り、油路L−35、
L−56を介して供給されたC−1コントロール圧PC1
を、油路L−57、L−58を介して油圧サーボC−1
に供給する。
【0047】さらに、クラッチアプライコントロールバ
ルブ66には、Dレンジ圧PD が、油路L−11、L−
23、L−61、又は油路L−11、L−23、L−6
2を介して供給される。そして、クラッチアプライコン
トロールバルブ66が右半位置を採る場合には、油路L
−61、油路L−57間が、また、油路L−62、L−
53間が連通させられ、油圧サーボC−1、C−0にD
レンジ圧PD が供給される。また、クラッチアプライコ
ントロールバルブ66が左半位置を採る場合には、前記
油路L−61、油路L−57間が、また、油路L−6
2、L−53間が遮断される。なお、クラッチアプライ
コントロールバルブ66の左半位置から右半位置への切
換えについては後述される。
【0048】また、前記第2のB−1アプライコントロ
ールバルブ162は、第1の位置として左半位置を、第
2の位置として右半位置を選択的に採る。そして、前記
第2のB−1アプライコントロールバルブ162は、油
路L−125、L−63又は油路L−125、L−64
を介してB−1コントロール圧PB1が供給され、又は、
第1クラッチC1の油圧サーボC−1に供給される油圧
(C−1コントロール圧PC1又はDレンジ圧PD )が油
路L−65、L−66を介して供給されて左半位置を採
り、油路L−125、L−67を介して供給されたB−
1コントロール圧PB1を、油路L−71を介して第1ブ
レーキB1の油圧サーボB−1に供給するとともに、油
路L−71、L−153を介して第1のB−1アプライ
コントロールバルブ171に供給し、該第1のB−1ア
プライコントロールバルブ171を右半位置に切り換え
るように作用する。さらに、油圧サーボB−1に供給さ
れる油圧は、油路L−97を介してB−2アプライコン
トロールバルブ167におけるスプールaとスプールb
との間に供給され、スプールaを右半位置に切り換える
ように作用する。
【0049】そして、第2のB−1アプライコントロー
ルバルブ162が右半位置を採る場合には、油路L−6
8、L−71間が連通させられ、油路L−71を介して
第1のB−1アプライコントロールバルブ71にDレン
ジ圧PD が供給される。また、第2のB−1アプライコ
ントロールバルブ162が左半位置を採る場合には、油
路L−68、L−71間が遮断される。なお、第2のB
−1アプライコントロールバルブ162の左半位置から
右半位置への切換えについては後述される。
【0050】次に、図1及び4の油圧回路並びに図3の
作動表を参照して各変速段における油圧回路の動作につ
いて説明する。まず、Lレンジ以外の1速において、プ
ライマリレギュレータバルブ52によって調圧されたラ
イン圧PL は、油路L−1、L−9、L−81を介し
て、4−5シフトバルブ61に供給される。4−5シフ
トバルブ61は、第4のソレノイドバルブS4から供給
される信号油圧によって左半位置を採る。これにより、
油路L−81、L−98間が連通させられ、ライン圧P
L が油圧サーボB−3に供給され、第3ブレーキB3が
係合させられる。また、第1のソレノイドバルブSL1
は通電され、油路L−6、L−15間が遮断されるの
で、油路L−15に信号油圧は発生させられず、B−1
コントロールバルブ155に油圧は供給されない。
【0051】したがって、油路L−124、L−25間
が遮断されるので、油路L−125にB−1コントロー
ル圧PB1は発生しない。同様に、第2のソレノイドバル
ブSL2も通電され、油路L−7、L−16間が遮断さ
れる。したがって、第5のソレノイドバルブS5が非通
電になってソレノイドリレーバルブ56が右半位置を採
り、油路L−16、L−31間が連通されても、油路L
−16に信号油圧は発生させられず、C−0コントロー
ルバルブ164に供給されない。
【0052】したがって、油路L−36、L−37間が
遮断されるので、油路L−37にC−0コントロール圧
C0は発生しない。次に、第3のソレノイドバルブSL
3は、油路L−8のソレノイドモジュレータ圧を元圧と
して、図示されない制御装置からの信号に応じた所定の
信号油圧を油路L−17に発生させる。該油路L−17
に発生させられた信号油圧がC−1コントロールバルブ
157に送られ、油路L−11、L−23、L−34を
介して供給されるDレンジ圧PD をC−1コントロール
圧PC1にして、油路L−35、L−54、油路L−3
5、L−55、又は油路L−35、L−56を介してク
ラッチアプライコントロールバルブ66に供給する。油
路L−35、L−54、又は油路L−35、L−55を
介してクラッチアプライコントロールバルブ66に供給
されたC−1コントロール圧PC1は、前記クラッチアプ
ライコントロールバルブ66が左半位置を採るように作
用する。
【0053】したがって、油路L−35、L−56を介
してクラッチアプライコントロールバルブ66に供給さ
れたC−1コントロール圧PC1は、油路L−57、L−
58を介して油圧サーボC−1に供給され、第1クラッ
チC1を係合させる。さらに、前記油路L−57は、油
路L−65、L−66を介して、第2のB−1アプライ
コントロールバルブ162に連通しているので、C−1
コントロール圧PC1は、第2のB−1アプライコントロ
ールバルブ162を左半位置に維持する。また、前記油
路L−57は、油路L−65、L−87を介して、第1
のB−1アプライコントロールバルブ171に連通す
る。該第1のB−1アプライコントロールバルブ171
に供給された油圧は、該第1のB−1アプライコントロ
ールバルブ171を右半位置に切り換えるようにスプー
ルeに作用するが、前記第1のB−1アプライコントロ
ールバルブ171を右半位置に切り換える力(油路L−
87を介して供給される油圧と該油圧が加わるスプール
eの面の面積との積)が、第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171を左半位置に維持するための力(油
路L−152を介して供給されるDレンジ圧PD と該D
レンジ圧PD が加わるスプールaの面の面積との積+ス
プリングSPの荷重)に負けるので、第1のB−1アプ
ライコントロールバルブ171は左半位置に維持され
る。
【0054】次に、第6のソレノイドバルブDSLは非
電通になり、油路L−5、L−22間が遮断される。そ
して、油路L−22に油圧は発生させられないので、第
5のソレノイドバルブS5が非通電になってソレノイド
リレーバルブ56が右半位置を採り、油路L−22、L
−32間が連通されても、B−2コントロールバルブ1
65には油圧は供給されず、該B−2コントロールバル
ブ165は左半位置を採る。
【0055】したがって、油路L−40、L−41間が
遮断されるので、油路L−41にB−2コントロール圧
B2は発生しない。このように、第1クラッチC1及び
第3ブレーキB3が係合させられ、第1のワンウェイク
ラッチF1がロックされて1速が達成される。また、L
レンジの場合には、エンジンブレーキを効かせるため
に、第2ブレーキB2を係合する必要がある。そこで、
前記制御装置から第6のソレノイドバルブDSLに第6
ソレノイド信号が送られ、第2ブレーキB2が係合させ
られる。油路L−5を介して供給されるソレノイドモジ
ュレータ圧を元圧として、前記第6のソレノイドバルブ
DSLは、図示されない制御装置から送られる第6ソレ
ノイド信号に対応する信号油圧を油路L−22に発生さ
せる。
【0056】また、第5のソレノイドバルブS5が非通
電になり、ソレノイドリレーバルブ56が右半位置を採
るので油路L−22、L−32が連通させられるので、
第6のソレノイドバルブDSLから供給された信号油圧
は、油路L−32を介してB−2コントロールバルブ1
65に供給される。そして、油路L−11、L−101
を介して前記B−2アプライコントロールバルブ167
に供給されたDレンジ圧PD は、油路L−151を介し
て制御油室dに供給され、B−2アプライコントロール
バルブ167が左半位置を採るように作用する。したが
って、油路L−11、L−101を介して前記B−2ア
プライコントロールバルブ167に供給されたDレンジ
圧PD は、油路L−102を介してB−2コントロール
バルブ165に供給される。
【0057】また、該B−2コントロールバルブ165
は、第6のソレノイドバルブDSLからの信号油圧に応
じて、油路L−102、L−103間の連通度合いを制
御し、B−2コントロール圧PB2を油路L−103に発
生させる。前記B−2コントロール圧PB2は、油路L−
103、L−104を介してB−2アプライコントロー
ルバルブ167に供給される。
【0058】また、前記B−2コントロール圧PB2は、
油路L−95を介して第2ブレーキB2の油圧サーボB
−2に供給され、第2ブレーキB2を係合させる。その
結果、1速のエンジンブレーキが達成される。次に2速
について説明する。2速は、Lレンジ以外の1速の状態
に加え、第1ブレーキB1を係合させることによって達
成される。1速時に通電されていた第1ソレノイドバル
ブSL1に対して、前記制御装置によって、第1ソレノ
イド信号が出力され、油路L−6からの油圧を元圧とし
て、前記第1ソレノイド信号に対応する油圧が、L−1
5に発生させられる。1速においては、油路L−12
4、L−125間が遮断され、油路L−125は、ドレ
ーンポートと連通させられていたが、2速においては、
油路L−15を介して供給される信号油圧に基づいて、
油路L−124、L−125間の連通度合いが、前記制
御装置からの第1ソレノイド信号に対応して制御される
ことになる。その結果、B−1コントロールバルブ15
5において、B1コントロール圧PB1が発生させられ
る。
【0059】該B1コントロール圧PB1は、油路L−1
25、L−63又は油路L−125、L−64を介して
第2のB−1アプライコントロールバルブ162に供給
され、該第2のB−1アプライコントロールバルブ16
2が左半位置を採るように作用する。ところが、該第2
のB−1アプライコントロールバルブ162には油路L
−65、L−66が接続され、C−1コントロール圧P
C1が前記第2のB−1アプライコントロールバルブ16
2が左半位置を採るように作用しているので、第2のB
−1アプライコントロールバルブ162は左半位置に維
持される。
【0060】そして、油路L−125に発生させられた
B−1コントロール圧PB1が油路L−67を介して第2
のB−1アプライコントロールバルブ162に供給さ
れ、更に油路L−71、L−153を介して第1のB−
1アプライコントロールバルブ171に供給される。こ
のとき、前記第1のB−1アプライコントロールバルブ
171を右半位置に切り換える力(油路L−153を介
して供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の
面積との積+油路L−87を介して供給される油圧と該
油圧が加わるスプールeの面の面積との積)が、第1の
B−1アプライコントロールバルブ171を左半位置に
維持するための力(油路L−152を介して供給される
Dレンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わるスプールa
の面の面積との積+スプリングSP1の荷重))に負け
るので、第1のB−1アプライコントロールバルブ17
1は左半位置を維持する。一方、油路L−71を介して
供給されたB−1コントロール圧PB1は油圧サーボB−
1に供給される。
【0061】また、前記B−1コントロール圧PB1は、
油路L−71から分岐した油路L−97を介してB−2
アプライコントロールバルブ167に供給され、該B−
2アプライコントロールバルブ167を右半位置に切り
換えるように作用する。ところが、該B−2アプライコ
ントロールバルブ167を右半位置に切り換える力(油
路L−97を介して供給される油圧と該油圧が加わるス
プールaの面の面積との積)が、B−2アプライコント
ロールバルブ167を左半位置に採るための力(油路L
−151を介して供給されるDレンジ圧PD と該Dレン
ジ圧PD が加わるスプールeの面の面積との積+スプリ
ングcの荷重)に負けるので、B−2アプライコントロ
ールバルブ167は左半位置を採る。
【0062】次に、3速について説明する。3速は、2
速の状態に加えて、第4クラッチC0を係合させ、第1
ブレーキB1を解放して達成する。つまり、第1クラッ
チC1、第4クラッチC0及び第3ブレーキB3の係合
によって3速が達成される。2速状態において係合され
ていた第1ブレーキB1の油圧サーボB−1内の油圧
は、前記制御装置からの第1ソレノイド信号に対応して
第1のソレノイドバルブSL1に動作させられると、油
路L−71、第2のB−1アプライコントロールバルブ
162、油路L−67、L−125及びB−1アプライ
コントロールバルブ155を介してドレーンポートと連
通され、ドレーンされる。これと同時に、油路L−97
を介してB−2アプライコントロールバルブ167に作
用していた油圧もドレーンされる。
【0063】また、第2のソレノイドバルブSL2は、
油路L−7のソレノイドモジュレータ圧を元圧として、
前記制御装置からの第2ソレノイド信号に基づいて、所
定の信号油圧を油路L−16に発生させるように制御さ
れる。該油路L−16はソレノイドリレーバルブ56に
接続され、該ソレノイドリレーバルブ56は、3速以上
で左半位置を採るが、3速が達成されるまでの間、すな
わち、2−3変速中は、右半位置を維持する。
【0064】したがって、2−3変速中は、油路L−1
6は、ソレノイドリレーバルブ56を介して油路L−3
1と接続される。そして、油路L−16、ソレノイドリ
レーバルブ56及び油路L−31を介して信号油圧がC
−0コントロールバルブ164に供給されると、油路L
−11、L−23、L−36を介して供給されるDレン
ジ圧PD が調圧され、C−0コントロール圧PC0にな
り、油路L−37、L−51及び油路L−37、L−5
2を介してクラッチアプライコントロールバルブ66に
供給される。また、油路L−37、L−51を介してク
ラッチアプライコントロールバルブ66に供給されたC
−0コントロール圧PC0は、前記クラッチアプライコン
トロールバルブ66が左半位置を採るように作用する。
したがって、油路L−37、L−52を介してクラッチ
アプライコントロールバルブ66に供給されたC−0コ
ントロール圧PC0は、油路L−53を介して第4クラッ
チC0の油圧サーボC−0に供給され、第4クラッチC
0を係合させる。
【0065】また、油圧サーボC−0の係合圧は、油路
L−85、L−86を介して第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171に供給され、該第1のB−1アプ
ライコントロールバルブ171を右半位置に切り換える
ように作用する。しかし、第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171を右半位置に切り換える力(油路L
−86を介して供給される第4クラッチC0の係合圧と
該係合圧が加わるスプールeの面の面積との積+油路L
−87を介して供給される第1クラッチC1の係合圧と
該係合圧が加わるスプールeの面の面積との積)が、第
1のB−1アプライコントロールバルブ171を左半位
置に採るための力(油路L−152を介して供給される
Dレンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わるスプールa
の面の面積との積+スプリングSPの荷重)に負けるの
で、第1のB−1アプライコントロールバルブ171は
左半位置を維持する。
【0066】さらに、油圧サーボC−0の係合圧は、油
路L−85、L−96を介してB−2アプライコントロ
ールバルブ167に供給され、該B−2アプライコント
ロールバルブ167を右半位置に切り換えるように作用
する。しかし、B−2アプライコントロールバルブ16
7を右半位置に切り換える力(油路L−96を介して供
給される第4クラッチC0の係合圧と該係合圧が加わる
スプールaの面の面積との積)が、B−2アプライコン
トロールバルブ167を左半位置に採るための力(油路
L−151を介して供給されるDレンジ圧PD と該Dレ
ンジ圧PD が加わるスプールaの面の面積との積)に負
けるので、B−2アプライコントロールバルブ167は
左半位置を維持する。
【0067】そして、3速への変速が終了すると、前記
制御装置からの第5ソレノイド信号によって、第5ソレ
ノイドバルブS5は通電され、油路L−1、L−4から
のライン圧PL を元圧として、信号油圧を油路L−19
に発生させる。これによって、前記第5ソレノイドバル
ブS5は左半位置に切り換えられ、第2のソレノイドバ
ルブSL2及び第6のソレノイドバルブDSLは、図示
されないロックアップ制御用のバルブを制御するために
用いられる。
【0068】また、ソレノイドリレーバルブ56が左半
位置に切り換えられることにより、ソレノイドモジュレ
ータバルブ53から出力されるソレノイドモジュレータ
圧が、油路L−5、L−21、ソレノイドリレーバルブ
56、油路L−31を介して、C−0コントロールバル
ブ164に供給され、油路L−36、L−37間の連通
を維持するように作用する。これによって、3速以上の
変速段においては、第4クラッチC0の係合状態が維持
される。さらに、B−2コントロールバルブ165を制
御するための信号油圧を供給していた油路L−32は、
ソレノイドレリレーバルブ56が左半位置に切り換えら
れることによってドレーンポートに接続されるので、B
−2コントロールバルブ165は左半位置を維持するこ
とになり、油路L−102、L−41間が遮断される。
【0069】次に、4速について説明する。4速は、3
速の状態に加えて、第1ブレーキB1を係合させ、第1
クラッチC1を解放することによって達成される。つま
り、第4クラッチC0、第1ブレーキB1及び第3ブレ
ーキB3の係合によって4速が達成される。3速におい
て係合されていた第1クラッチC1の油圧サーボC−1
内の油圧は、前記制御装置からの第3ソレノイド信号に
よって第3のソレノイドバルブSL3が作動させられる
と、油路L−58、L−57、クラッチアプライコント
ロールバルブ66、油路L−56、L−35及びC−1
クラッチコントロールバルブ157を介してドレーンポ
ートと連通され、ドレーンされる。
【0070】また、第1のソレノイドバルブSL1は、
油路L−6のソレノイドモジュレータ圧を元圧として、
前記制御装置からの第1ソレノイド信号によって信号油
圧を油路L−15に発生させる。前記信号油圧は油路L
−15を介してB−1クラッチコントロールバルブ15
5に作用し、油路L−124のDレンジ圧PD を元圧と
して、油路L−125にB−1コントロール圧PB1を発
生させる。B−1コントロール圧PB1は、油路L−12
5、L−63及び油路L−125、L−64を介して、
第2のB−1アプライコントロールバルブ162を左半
位置に採るように作用する。ここで、第2のB−1アプ
ライコントロールバルブ162は、3−4変速によって
油圧サーボC−1の油圧がドレーンされるので、左半位
置に採るための力が無くなってしまうが、油路L−12
5、L−63及び油路L−125、L−64を介してB
−1コントロール圧PB1が供給されるので、左半位置に
維持される。
【0071】そして、油路L−125、L−67を介し
て第2のB−1アプライコントロールバルブ162に供
給されたB−1コントロール圧PB1は、油路L−71、
L−153を介して第1のB−1アプライコントールバ
ルブ171に供給される。そして、該第1のB−1アプ
ライコントールバルブ171に供給された油圧は、第1
のB−1アプライコントールバルブ171を右半位置に
切り換えるように作用する。ところが、該第1のB−1
アプライコントールバルブ171を右半位置に切り換え
る力(油路L−153によって供給される油圧と該油圧
が加わるスプールeの面の面積との積+油路L−86に
よって供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面
の面積との積)が、第1のB−1アプライコントールバ
ルブ171が左半位置を採るための力(油路L−152
を介して供給されるDレンジ圧P D と該Dレンジ圧PD
が加わるスプールaの面の面積との積+スプリングSP
1の荷重)に負けるので、第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171は左半位置を維持する。一方、油路
L−71に供給されたB−1コントロール圧PB1は油圧
サーボB−1に供給される。
【0072】さらに、油圧サーボB−1の係合圧は、油
路L−97を介してB−2アプライコントロールバルブ
167に供給され、該B−2アプライコントロールバル
ブ167を右半位置に切り換えるように作用する。そし
て、B−2アプライコントロールバルブ167を右半位
置に切り換える力(油路L−96を介して供給される第
4クラッチC0の係合圧と該係合圧が加わるスプールb
の面の面積との積、又は油路L−97を介して供給され
る第1ブレーキB1の係合圧と該係合圧が加わるスプー
ルaの面の面積との積)が、B−2アプライコントロー
ルバルブ167を左半位置に採るための力(油路L−1
51を介して供給されるDレンジ圧PDと該Dレンジ圧
D が加わるスプールeの面の面積との積)に負けるの
で、B−2アプライコントロールバルブ167は左半位
置を維持する。
【0073】次に、5速について説明する。5速は、4
速の状態に加えて、第3クラッチC3が係合させられ、
第3ブレーキB3が解放される。つまり、第3クラッチ
C3、第4クラッチC0及び第1ブレーキB1の係合に
よって5速が達成される。前記制御装置からの第4ソレ
ノイド信号によって、第4のソレノイドバルブS4から
信号油圧が発生され、左半位置を採っていた4−5シフ
トバルブ61が右半位置に切り換えられる。これによ
り、油路L−81、L−98間が遮断され、油路L−9
8は4−5シフトバルブ61を介してドレーンポートに
連通させられ、油圧サーボB−3の油圧がドレーンされ
る。また、油路L−99は4−5シフトバルブ61を介
してドレーンポートと連通させられていたが、前記4−
5シフトバルブの右半位置への切換えによって、油路L
−11と連通させられる。これにより、Dレンジ圧PD
が、油路L−11、4−5シフトバルブ61、油路L−
99を介して第3クラッチC3の油圧サーボC−3に供
給される。
【0074】次に、後進段について説明する。後進段
は、運転者がシフトレバーを操作し、マニュアルバルブ
54を切り換えることによって達成される。すなわち、
マニュアルバルブ54の切換えによって、油路L−12
にRレンジ圧PR が発生させられる。ここで、各ソレノ
イドバルブの状態について説明する。第1〜第3のソレ
ノイドバルブSL1〜SL3は通電され、それぞれ信号
油圧を発生させない状態になるので、B−1コントロー
ルバルブ155、C−0コントロールバルブ164及び
C−1コントロールバルブ157からは、B−1コント
ロール圧PB1、C−0コントロール圧PC0及びC−1コ
ントロール圧PC1が出力されない。さらに、前記B−1
コントロールバルブ155、C−0コントロールバルブ
164及びC−1コントロールバルブ157は、Dレン
ジ圧PD を元圧としているので、第1〜第3のソレノイ
ドバルブSL1〜SL3にフェールが発生しても、誤っ
て油圧が出力されることはない。
【0075】また、第4のソレノイドバルブS4は非通
電にされ、油路L−18に信号油圧は発生させられず、
4−5シフトバルブ61は左半位置になる。油路L−8
1を介して4−5シフトバルブ61に供給されたライン
圧PL は、油路L−98を介して油圧サーボB−3に供
給される。また、ソレノイドリレーバルブ56は、第5
のソレノイドバルブS5から信号油圧が供給されないこ
とによって右半位置を採るので、油路L−22、L−3
2間が連通させられるが、第6のソレノイドバルブDS
Lが非電通にされ、油路L−22に信号油圧が発生させ
られないので、B−2コントロールバルブ165は左半
位置を採ることになる。これによって、マニュアルバル
ブ54から出力されるRレンジ圧PR は、油路L−1
2、L−38、L−42、B−2コントロールバルブ1
65及び油路L−43を介して油圧サーボC−2に供給
される。
【0076】そして、前記Rレンジ圧PR は、油路L−
12、L−38、L−39、B−2コントロールバルブ
165及び油路L−103、L−104を介してB−2
アプライコントロールバルブ167に供給され、該B−
2アプライコントロールバルブ167を右半位置に切り
換えるように作用する。ところが、B−2アプライコン
トロールバルブ167を右半位置に切り換える力(油路
L−104を介して供給されるRレンジ圧PR と該Rレ
ンジ圧PR が加わるスプールa面の面積との積)が、該
B−2アプライコントロールバルブ167を左半位置に
採るための力(油路L−94を介して供給されるRレン
ジ圧PR と該Rレンジ圧PR が加わるスプールaの面の
面積との積+スプリングcの荷重)に負けるので、B−
2アプライコントロールバルブ167は左半位置を維持
する。一方、油路L−103を介して供給されるB−2
コントロール圧PB2は、油圧サーボB−2に供給され
る。
【0077】ところで、第1ブレーキB1と第2ブレー
キB2との組合せ、第4クラッチC0と第2ブレーキB
2との組合せ、又は第1クラッチC1と第4クラッチC
0と第1ブレーキB1との組合せの同時係合が発生する
と、インターロックが発生してしまう。本実施の形態に
おいては、ソレノイドバルブ等のフェールが発生した場
合でも、同時係合が発生することがないようになってい
る。そこで、各変速段において、第1クラッチC1、第
4クラッチC0及び第1ブレーキB1、第2ブレーキB
2の係合圧を制御するためのバルブ及びソレノイドバル
ブにフェールが発生した場合の油圧回路の動作について
説明する。
【0078】Lレンジ以外の1速において、正常状態で
は、第1クラッチC1及び第3ブレーキB3が係合させ
られる。まず、第6のソレノイドバルブDSL又はB−
2コントロールバルブ165にフェールが発生した場合
について説明する。この場合、油路L−103に油圧が
供給され、該油圧は油圧サーボB−2に供給され、第2
ブレーキB2が係合されられる。したがって、エンジン
ブレーキの得られる1速が達成される。
【0079】次に、第1のソレノイドバルブSL1又は
B−1コントロールバルブ155にフェールが発生した
場合について説明する。この場合、油路L−125に油
圧が供給され、該油圧は、油路L−67を介して第2の
B−1アプライコントロールバルブ162に供給され
る。1速においては油圧サーボC−1にC−1コントロ
ール圧PC1が供給されているので、該C−1コントロー
ル圧PC1が油路L−66を介して供給され、第2のB−
1アプライコントロールバルブ162は左半位置を採
る。したがって、油路L−67、L−71間が連通させ
られる。第1のB−1アプライコントロールバルブ17
1には、油路L−71、L−153を介して前記第1の
B−1アプライコントロールバルブ171を右半位置に
切り換えるように油圧が加わるが、第1のB−1アプラ
イコントロールバルブ171を左半位置に維持する力に
負けるので、該第1のB−1アプライコントロールバル
ブ171は切り換わらない。また、油路L−71を介し
て油圧が油圧サーボB−1に供給されて第1ブレーキB
1が係合させられる。
【0080】その結果、2速を達成することができる。
次に、第2のソレノイドバルブSL2又はC−0コント
ロールバルブ64にフェールが発生した場合について説
明する。この場合、油路L−37に油圧が供給され、該
油圧は、油路L−52を介してクラッチアプライコント
ロールバルブ66に供給される。1速においてはC−1
コントロールバルブ157から油圧が出力されているの
で、油路L−54又は油路L−55からの油圧によっ
て、クラッチアプライコントロールバルブ66は左半位
置を採る。したがって、油路L−52の油圧は油路L−
53を介して油圧サーボC−0に供給される。そして、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171に対し
て、第4クラッチC0の係合圧及び第1クラッチC1の
係合圧が、前記第1のB−1アプライコントロールバル
ブ71を右半位置に切り換えるように作用するが、左半
位置に維持する力に負けるので、第1のB−1アプライ
コントロールバルブ171は切り換わらない。また、B
−2アプライコントロールバルブ167にも第4クラッ
チC0の係合圧が作用するが、B−2アプライコントロ
ールバルブ167も同様に左半位置を維持する。
【0081】したがって、3速を達成することができ
る。次に、第3のソレノイドバルブSL3又はC−1コ
ントロールバルブ157にフェールが発生した場合につ
いて説明する。この場合、油路L−34、L−35間が
遮断され、油路L−35がドレーンポートと連通させら
れる。したがって、油路L−54、L−55には油圧が
供給されなくなり、左半位置を採っていた前記クラッチ
アプライコントロールバルブ66は右半位置に切り換わ
る。クラッチアプライコントロールバルブ66に右半位
置への切換えにより、Dレンジ圧PD が供給されている
油路L−61、L−62はそれぞれ油路L−57、L−
53と連通させられ、油圧サーボC−0、C−1にDレ
ンジ圧PD が供給される。また、油圧サーボC−0、C
−1への油圧の供給によって、第4クラッチC0の係合
圧及び第1クラッチC1の係合圧が、前記第1のB−1
アプライコントロールバルブ171を右半位置に切り換
えるように作用するが、左半位置に維持する力に負ける
ので、第1のB−1アプライコントロールバルブ171
は切り換わらない。そして、B−2アプライコントロー
ルバルブ167にも第4クラッチC0の係合圧が作用す
るが、B−2アプライコントロールバルブ167も同様
に左半位置を維持する。
【0082】したがって、3速を達成することができ
る。次に、Lレンジの1速においてフェールが発生した
ときの油圧回路の動作について説明する。Lレンジの1
速において、正常状態では、第1クラッチC1、第2ブ
レーキB2及び第3ブレーキB3が係合させられる。
【0083】まず、第6のソレノイドバルブDSL又は
B−2コントロールバルブ165にフェールが発生した
場合について説明する。この場合、油路L−102、L
−103間が遮断され、油路L−39、L−103間が
連通させられる。したがって、油圧サーボB−2は、油
路L−103、B−2コントロールバルブ165、油路
L−39、L−38、L−12及びマニュアルバルブ5
4を介してドレーンポートに連通させられる。これによ
り、油圧サーボB−2の油圧はドレーンされ、第2ブレ
ーキB2は解放される。
【0084】したがって、エンジンブレーキの得られな
い1速を達成することができる。次に、第1のソレノイ
ドバルブSL1又はB−1コントロールバルブ155に
フェールが発生した場合、油路L−11、L−23、L
−105、第1のB−1アプライコントロールバルブ1
71及び油路L−124を介して供給されるDレンジ圧
D が油路L−125、L−67を介して第2のB−1
アプライコントロールバルブ162に供給される。そし
て、前記油圧サーボC−1に供給される油圧が、第2の
B−1アプライコントロールバルブ162が左半位置を
採るように作用するので、油路L−67、L−71間が
連通させられ、B−1コントロール圧PB1が油圧サーボ
B−1に供給され、第1ブレーキB1が係合させられ
る。
【0085】また、油圧サーボB−1に供給される油圧
は、油路L−153を介して第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171に供給され、該第1のB−1アプ
ライコントロールバルブ171が右半位置に採るように
作用する。しかし、第1のB−1アプライコントロール
バルブ171を右半位置に切り換えようとする力(油路
L−153を介して油圧サーボB−1に供給される油圧
と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積+油路L
−87を介して油圧サーボC−1に供給される油圧と該
油圧が加わるスプールeの面の面積との積)が、前記第
1のB−1アプライコントロールバルブ171が左半位
置を維持しようとする力(スプリングSP1の荷重+油
路L−152を介して供給されるDレンジ圧PD と該D
レンジ圧PD が加わるスプールaの面の面積との積)に
負けるので、第1のB−1アプライコントロールバルブ
171は左半位置を維持する。
【0086】そして、油圧サーボB−1に供給される油
圧は、油路L−97を介してB−2アプライコントロー
ルバルブ167に供給され、該B−2アプライコントロ
ールバルブ167のスプールaが右半位置を採るように
作用する。これにより、B−2アプライコントロールバ
ルブ167を右半位置に切り換えようとする力(油路L
−97を介して油圧サーボB−1に供給される油圧と該
油圧が加わるスプールaの面の面積との積+油路L−1
04を介してB−2に供給される油圧と該油圧が加わる
スプールaの面の面積との積)が、B−2アプライコン
トロールバルブ167を左半位置に維持しようとする力
(スプリングcの荷重+油路L−151を介して供給さ
れるDレンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わるスプー
ルeの面の面積との積)に勝つので、前記B−2アプラ
イコントロールバルブ167は右半位置に切り換わる。
該B−2アプライコントロールバルブ167の右半位置
への切換えによって、油路L−101、L−102間が
遮断され、B−2コントロール圧PB2の元圧であるDレ
ンジ圧PD はB−2コントロールバルブ165に供給さ
れなくなる。
【0087】また、油圧サーボB−2は、油路L−10
3、B−2コントロールバルブ165、油路L−10
2、B−2アプライコントロールバルブ167、油路L
−94、L−12及びマニュアルバルブ54を介してド
レーンポートと連通させられ、第2ブレーキB2は解放
される。そして、B−2アプライコントロールバルブ1
67の右半位置への切換えに伴って、油路L−104内
の油圧はドレーンされるので、前記B−2アプライコン
トロールバルブ167を右半位置に切り換える力が、油
圧サーボB−1に関わる力だけとなるが、油路L−15
1、L−101が遮断され、油路L−151、L−94
間が連通させられるとともに、油路L−94は油路L−
12、マニュアルバルブ54を介してドレーンポートと
連通させられるので、B−2アプライコントロールバル
ブ167を左半位置に切り換えようとする力はスプリン
グcの荷重だけになる。これにより、前記B−2アプラ
イコントロールバルブ167が右半位置を採る力(油路
L−97を介して油圧サーボB−1に供給される油圧と
該油圧が加わるスプールaの面の面積との積)が、B−
2アプライコントロールバルブ167を左半位置に切り
換えようとする力(スプリングcの荷重)に勝つので、
B−2アプライコントロールバルブ167は右半位置を
維持する。
【0088】したがって、2速を達成することができ
る。次に、第2のソレノイドバルブSL2又はC−0コ
ントロールバルブ164にフェールが発生した場合、油
路L−36、L−37が連通させられ、油路L−52内
の油圧がクラッチアプライコントロールバルブ66に供
給される。該クラッチアプライコントロールバルブ66
は、C−1コントロール圧PC1の作用によって、左半位
置を採っているので、油路L−52内の油圧は、油路L
−53を介して油圧サーボC−0に供給され、第4クラ
ッチC0が係合させられる。
【0089】また、油圧サーボC−0に供給される油圧
は、油路L−85、L−86を介して第1のB−1アプ
ライコントロールバルブ171に供給され、該第1のB
−1アプライコントロールバルブ171が右半位置を採
るように作用する。しかし、第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171を右半位置に切り換えようとする
力(油路L−86を介して油圧サーボC−0に供給され
る油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積+
油路L−87を介して油圧サーボC−1に供給される油
圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積)が、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171が左半
位置を維持しようとする力(スプリングSP1の荷重+
油路L−152を介して供給されるDレンジ圧PD と該
Dレンジ圧PD が加わるスプールaの面の面積との積)
に負けるので、前記第1のB−1アプライコントロール
バルブ171が左半位置を維持する。
【0090】また、油圧サーボC−0に供給される油圧
は、油路L−85、L−96を介してB−2アプライコ
ントロールバルブ167に供給され、該B−2アプライ
コントロールバルブ167が右半位置を採るように作用
する。これによって、B−2アプライコントロールバル
ブ167を右半位置に切り換えようとする力(油路L−
96を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該油
圧が加わるスプールbの面の面積との積+油路L−10
4を介して油圧サーボB−2に供給される油圧と該油圧
が加わるスプールaの面の面積との積)が、B−2アプ
ライコントロールバルブ167が左半位置を維持しよう
とする力(スプリングcの荷重+油路L−151を介し
て供給されるDレンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わ
るスプールeの面の面積との積)に勝つので、B−2ア
プライコントロールバルブ167は右半位置に切り換わ
る。そして、B−2アプライコントロールバルブ167
の右半位置への切換えに伴って、油路L−101とL−
102間が遮断され、B−2コントロール圧PB2の元圧
であるDレンジ圧PD がB−2コントロールバルブ16
5に供給されなくなる。
【0091】また、第2ブレーキB2の油圧サーボB−
2は、油路L−103、B−2コントロールバルブ16
5、油路L−102、B−2アプライコントロールバル
ブ167、油路L−94、L−12及びマニュアルバル
ブ54を介してドレーンポートと連通させられ、第2ブ
レーキB2は解放される。また、B−2アプライコント
ロールバルブ167の右半位置への切換えに伴って、油
路L−104内の油圧はドレーンされるので、B−2ア
プライコントロールバルブ167を右半位置に切り換え
る力が、油圧サーボC−0に関わる力だけになるが、油
路L−151、L−101間が遮断され、油路L−15
1、L−94間が連通させられるとともに、油路L−9
4は油路L−12及びマニュアルバルブ54を介してド
レーンポートと連通させられるので、B−2アプライコ
ントロールバルブ167を左半位置に切り換えようとす
る力はスプリングcの荷重だけになる。
【0092】これにより、前記B−2アプライコントロ
ールバルブ167が右半位置を採るための力(油路L−
96を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該油
圧が加わるスプールbの面の面積との積)が、B−2ア
プライコントロールバルブ167を左半位置に切り換え
ようとする力(スプリングcの荷重)に勝つので、B−
2アプライコントロールバルブ167は右半位置を維持
する。
【0093】したがって、3速を達成することができ
る。次に、第3のソレノイドバルブSL3又はC−1コ
ントロールバルブ66にフェールが発生した場合、油路
L−34、L−35間が遮断され、油路L−35はドレ
ーンポートと連通させられる。したがって、クラッチア
プライコントロールバルブ66に左半位置を採らせてい
た油圧が油路L−54、L−55に供給されなくなり、
前記クラッチアプライコントロールバルブ66は右半位
置に切り換わる。そして、クラッチアプライコントロー
ルバルブ66に右半位置への切換えに伴って、油路L−
61、L−62と油路L−57、L−53とが連通させ
られ、油圧サーボC−0、C−1にDレンジ圧PD が供
給される。また、前記油圧サーボC−0、C−1への油
圧の供給に伴って、第4クラッチC0の係合圧及び第1
クラッチC1の係合圧が、前記第1のB−1アプライコ
ントロールバルブ171を右半位置に切り換えるように
作用するが、左半位置に維持する力に負けるので、第1
のB−1アプライコントロールバルブ171は切り換わ
らない。
【0094】そして、油圧サーボC−1に供給される油
圧は、油路L−65、L−87を介して第1のB−1ア
プライコントロールバルブ171に供給され、該第1の
B−1アプライコントロールバルブ171が右半位置を
採るように作用する。ところが、第1のB−1アプライ
コントロールバルブ171を右半位置に切り換えようと
する力(油路L−86を介して油圧サーボC−0に供給
される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との
積+油路L−87を介して油圧サーボC−1に供給され
る油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積)
が、第1のB−1アプライコントロールバルブ171が
左半位置を維持しようとする力(スプリングSP1の荷
重+油路L−152を介して供給されるDレンジ圧PD
と該油圧が加わるスプールaの面の面積との積)に負け
るので、第1のB−1アプライコントロールバルブ17
1は左半位置を維持する。
【0095】また、油圧サーボC−0に供給される油圧
は、油路L−85、L−96を介してB−2アプライコ
ントロールバルブ167に供給され、該B−2アプライ
コントロールバルブ167が右半位置を採るように作用
する。これにより、B−2アプライコントロールバルブ
167を右半位置に切り換えようとする力(油路L−9
6を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧
が加わるスプールbの面の面積との積+油路L−104
を介して油圧サーボB−2に供給される油圧と該油圧が
加わるスプールaの面の面積との積)が、B−2アプラ
イコントロールバルブ167が左半位置を維持しようと
する力(スプリングcの荷重+油路L−151を介して
供給されるDレンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わる
スプールeの面の面積との積)に勝つので、B−2アプ
ライコントロールバルブ167は右半位置に切り換えら
れる。
【0096】そして、該B−2アプライコントロールバ
ルブ167の右半位置への切換えに伴って、油路L−1
01、L−102間が遮断され、B−2コントロール圧
B2の元圧であるDレンジ圧PD はB−2コントロール
バルブ165に供給されなくなる。また、油圧サーボB
−2は、油路L−103、B−2コントロールバルブ1
65、油路L−102、B−2アプライコントロールバ
ルブ167、油路L−94、L−12及びマニュアルバ
ルブ54を介してドレーンポートと連通させられ、第2
ブレーキB2は解放される。
【0097】また、B−2アプライコントロールバルブ
167の右半位置への切換えに伴って、油路L−104
内の油圧はドレーンされるので、前記B−2アプライコ
ントロールバルブ167を右半位置に切り換える力が、
油圧サーボC−0に関わる力だけになるが、油路L−1
51、L−101間が遮断され、油路L−151、L−
94間が連通させられるとともに、油路L−94は油路
L−12及びマニュアルバルブ54を介してドレーンポ
ートと連通させられるので、B−2アプライコントロー
ルバルブ167を左半位置に切り換えようとする力はス
プリングcの荷重だけになる。これにより、B−2アプ
ライコントロールバルブ167が右半位置を採る力(油
路L−96を介して油圧サーボC−0に供給される油圧
と該油圧が加わるスプールbの面の面積との積)が、前
記B−2アプライコントロールバルブ167を左半位置
に切り換えようとする力(スプリングcの荷重)に勝つ
ので、B−2アプライコントロールバルブ167は右半
位置を維持する。
【0098】したがって、3速を達成することができ
る。次に、2速について説明する。2速において、正常
状態では、第1クラッチC1、第1ブレーキB1、第3
ブレーキB3が係合させられる。まず、第6のソレノイ
ドバルブDSL又はB−2コントロールバルブ165に
フェールが発生した場合、油路L−11、L−101、
B−2アプライコントロールバルブ167及び油路L−
102を介してB−2コントロールバルブ165に供給
されたDレンジ圧PD が、油路L−103を介して、油
圧サーボB−2に供給されるとともに、油路L−104
を介してB−2アプライコントロールバルブ167に供
給され、該B−2アプライコントロールバルブ167が
右半位置を採るように作用する。
【0099】ところで、2速においては、油路L−97
を介して油圧サーボB−1に供給される油圧がB−2ア
プライコントロールバルブ167を右半位置に切り換え
るように作用する。これにより、B−2アプライコント
ロールバルブ167を右半位置に切り換えようとする力
(油路L−97を介して油圧サーボB−1に供給される
油圧と該油圧が加わるスプールaの面の面積との積+油
路L−104を介して油圧サーボB−2に供給される油
圧と該油圧が加わるスプールaの面の面積との積)が、
B−2アプライコントロールバルブ167が左半位置を
維持しようとする力(スプリングcの荷重+油路L−1
51を介して供給されるDレンジ圧PDと該Dレンジ圧
D が加わるスプールeの面の面積との積)に勝つの
で、B−2アプライコントロールバルブ167は右半位
置に切り換わる。
【0100】そして、B−2アプライコントロールバル
ブ167の右半位置への切換えに伴って、油路L−10
1、L−102間が遮断され、B−2コントロール圧P
B2の元圧であるDレンジ圧PD はB−2コントロールバ
ルブ165に供給されなくなる。また、油圧サーボB−
2は、油路L−103、B−2コントロールバルブ16
5、油路L−102、B−2アプライコントロールバル
ブ167、油路L−94、L−12及びマニュアルバル
ブ54を介してドレーンポートと連通させられ、第2ブ
レーキB2は解放される。また、B−2アプライコント
ロールバルブ167の右半位置への切換えに伴って、油
路L−104内の油圧はドレーンされるので、B−2ア
プライコントロールバルブ167を右半位置に切り換え
る力が、油圧サーボB−1に関わる力だけになるが、油
路L−151、L−101間が遮断され、油路L−15
1、L−94間が連通させられるとともに、油路L−9
4は油路L−12、マニュアルバルブ54を介してドレ
ーンポートと連通させられるので、B−2アプライコン
トロールバルブ167を左半位置に切り換えようとする
力はスプリングcの荷重になる。これにより、前記B−
2アプライコントロールバルブ167が右半位置を採る
力(油路L−97を介して油圧サーボB−1に供給され
る油圧と該油圧が加わるスプールaの面の面積との積)
は、B−2アプライコントロールバルブ167を左半位
置に切り換えようとする力(スプリングcの荷重)に勝
つので、B−2アプライコントロールバルブ167は右
半位置を維持する。
【0101】したがって、2速を達成することができ
る。次に、第1のソレノイドバルブSL1又はB−1コ
ントロールバルブ155にフェールが発生した場合につ
いて説明する。この場合、油路L−125、L−124
間が遮断され、油路L−125がドレーンポートと連通
させられる。ところが、第2のB−1アプライコントロ
ールバルブ162は油路L−66からの油圧によって左
半位置を採るので、油路L−67、L−71間の連通が
維持される。これにより、油圧サーボB−1内の油圧
は、油路L−71、第2のB−1アプライコントロール
バルブ162及び油路L−67、L−125を介してド
レーンされる。
【0102】したがって、エンジンブレーキが得られな
い1速を達成することができる。次に、第2のソレノイ
ドバルブSL2又はC−0コントロールバルブ164に
フェールが発生した場合、油路L−36、L−37間が
連通させられて、油路L−52、クラッチアプライコン
トロールバルブ66及び油路L−53を介して油圧サー
ボC−0に油圧が供給される。また、油圧サーボC−0
に供給される油圧は、油路L−85、L−86を介し
て、第1のB−1アプライコントロールバルブ171に
供給され、該第1のB−1アプライコントロールバルブ
171を右半位置に切り換えるように作用する。これに
より、第1のB−1アプライコントロールバルブ171
を右半位置に切り換えようとする力(油路L−153を
介して油圧サーボB−1に供給される油圧と該油圧が加
わるスプールeの面の面積との積+油路L−87を介し
て油圧サーボC−1に供給される油圧と該油圧が加わる
スプールeの面の面積との積+油路L−86を介して油
圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧が加わるスプ
ールeの面の面積との積)が、第1のB−1アプライコ
ントロールバルブ171が左半位置を維持しようとする
力(スプリングSP1の荷重+油路L−152を介して
供給されるDレンジ圧PD と該油圧が加わるスプールa
の面の面積との積)に勝つので、第1のB−1アプライ
コントロールバルブ171の右半位置への切換えに伴っ
て、油路L−105、L−124間が遮断され、B−1
コントロール圧PB1の元圧であるDレンジ圧PD がB−
1コントロールバルブ155に供給されなくなる。
【0103】また、油圧サーボB−1は、油路L−7
1、第2のB−1アプライコントロールバルブ162、
油路L−67、L−125、B−1コントロールバルブ
155、油路L−124及び第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171を介してドレーンポートと連通さ
せられ、第1ブレーキB1は解放される。そして、第1
のB−1アプライコントロールバルブ171の右半位置
への切換えに伴って、油路L−153内の油圧はドレー
ンされるので、第1のB−1アプライコントロールバル
ブ171を右半位置に切り換える力が、油圧サーボC−
0、C−1に関わる力だけになるが、油路L−152、
L−105間が遮断され、油路L−152がドレーンポ
ートと連通させられるので、第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171を左半位置に切り換えようとする
力はスプリングSP1の荷重だけになる。これにより、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171が右半
位置を採るための力(油路L−86を介して油圧サーボ
C−0に供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの
面の面積との積+油路L−87を介して油圧サーボC−
1に供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の
面積との積)が、第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171を左半位置に切り換えようとする力(スプリ
ングSP1の荷重)に勝つので、第1のB−1アプライ
コントロールバルブ171は右半位置を維持する。
【0104】したがって、3速を達成することができ
る。次に、第3のソレノイドバルブSL3又はC−1コ
ントロールバルブ157にフェールが発生した場合につ
いて説明する。この場合、油路L−34、L−35間が
遮断され、油路L−35がドレーンポートに連通させら
れる。したがって、クラッチアプライコントロールバル
ブ66に左半位置を採らせていた油圧が油路L−54、
L−55に供給されなくなり、前記クラッチアプライコ
ントロールバルブ66は右半位置に切り換わる。そし
て、クラッチアプライコントロールバルブ66に右半位
置への切換えに伴って、油路L−61、L−62と油路
L−57、L−53とが連通させられ、油圧サーボC−
0、C−1にDレンジ圧PD が供給される。
【0105】また、油圧サーボC−0、C−1に供給さ
れる油圧は、第1のB−1アプライコントロールバルブ
171に供給され、該第1のB−1アプライコントロー
ルバルブ171を右半位置に切り換えるように作用す
る。これにより、第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171を右半位置に切り換えようとする力(油路L
−153を介して油圧サーボB−1に供給される油圧と
該油圧が加わるスプールeの面の面積との積+油路L−
87を介して油圧サーボC−1に供給される油圧と該油
圧が加わるスプールeの面の面積との積+油路L−86
を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧が
加わるスプールeの面の面積との積)が、第1のB−1
アプライコントロールバルブ171が左半位置を維持し
ようとする力(スプリングSP1の荷重+油路L−15
2を介して供給されるDレンジ圧P D と該Dレンジ圧P
D が加わるスプールaの面の面積との積)に勝つので、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171は右半
位置に切り換えられる。その結果、油路L−105、L
−124間が遮断され、B−1コントロール圧PB1の元
圧であるDレンジ圧PD はB−1コントロールバルブ1
55に供給されなくなる。また、第1ブレーキB1の油
圧サーボB−1は、油路L−71、第2のB−1アプラ
イコントロールバルブ162、油路L−67、L−12
5、B−1コントロールバルブ155、油路L−124
及び第1のB−1アプライコントロールバルブ171を
介してドレーンポートと連通させられ、第1ブレーキB
1は解放される。
【0106】そして、第1のB−1アプライコントロー
ルバルブ171の右半位置への切換えに伴って、油路L
−153内の油圧はドレーンされるので、第1のB−1
アプライコントロールバルブ171を右半位置に切り換
える力が、油圧サーボC−0、C−1に関わる力だけに
なるが、油路L−152、L−105間が遮断され、油
路L−152がドレーンポートと連通させられるので、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171を左半
位置に切り換えようとする力はスプリングSP1の荷重
だけになる。これにより、第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171が右半位置を採るための力(油路L
−86を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該
油圧が加わるスプールeの面の面積との積+油路L−8
7を介して油圧サーボC−1に供給される油圧と該油圧
が加わるスプールeの面の面積との積)が、第1のB−
1アプライコントロールバルブ171を左半位置に切り
換えようとする力(スプリングSP1の荷重)に勝つの
で、第1のB−1アプライコントロールバルブ171は
右半位置を維持する。
【0107】したがって、3速を達成することができ
る。次に、3速について説明する。3速において、正常
状態では、第1クラッチC1、第4クラッチC0及び第
3ブレーキB3が係合させられる。まず、第6のソレノ
イドバルブDSL又はB−2コントロールバルブ165
にフェールが発生した場合、油路L−11、L−10
1、B−2アプライコントロールバルブ167及び油路
L−102を介してB−2コントロールバルブ165に
供給されたDレンジ圧PD が、油路L−103に供給さ
れ、油圧サーボB−2に油圧が供給されるとともに、油
路L−104を介してB−2アプライコントロールバル
ブ167に供給され、該B−2アプライコントロールバ
ルブ167を右半位置に切り換えるように作用する。3
速においては、油路L−96を介して油圧サーボC−0
に供給される油圧がB−2アプライコントロールバルブ
167を右半位置に切り換えるように作用している。こ
れにより、B−2アプライコントロールバルブ167を
右半位置に切り換えようとする力(油路L−96を介し
て油圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧が加わる
スプールbの面の面積との積+油路L−104を介して
油圧サーボB−2に供給される油圧と該油圧が加わるス
プールaの面積との積)が、B−2アプライコントロー
ルバルブ167を左半位置に維持しようとする力(スプ
リングcの荷重+油路L−151を介して供給されるD
レンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わるスプールeの
面の面積との積)に勝つので、B−2アプライコントロ
ールバルブ167は右半位置に切り換わる。
【0108】そして、B−2アプライコントロールバル
ブ167の右半位置への切換えに伴って、油路L−10
1、L−102間が遮断され、B−2コントロール圧P
B2の元圧であるDレンジ圧PD はB−2コントロールバ
ルブ165に供給されなくなる。また、油圧サーボB−
2は、油路L−103、B−2コントロールバルブ16
5、油路L−102、B−2アプライコントロールバル
ブ167、油路L−94、L−12及びマニュアルバル
ブ54を介してドレーンポートと連通させられ、第2ブ
レーキB2は解放される。
【0109】そして、B−2アプライコントロールバル
ブ167の右半位置への切換えに伴って、油路L−10
4内の油圧はドレーンされるので、B−2アプライコン
トロールバルブ167を右半位置に切り換える力が、油
圧サーボC−0に関わる力だけになるが、油路L−15
1、L−101間が遮断され、油路L−151、L−9
4間が連通させられるとともに、油路L−94は油路L
−12、マニュアルバルブ54を介してドレーンポート
と連通させられるので、B−2アプライコントロールバ
ルブ167を左半位置に切り換えようとする力はスプリ
ングcの荷重だけになる。これにより、B−2アプライ
コントロールバルブ167が右半位置を採るための力
(油路L−96を介して油圧サーボC−0に供給される
油圧と該油圧が加わるスプールbの面の面積との積)
が、B−2アプライコントロールバルブ167を左半位
置に切り換えようとする力(スプリングcの荷重)に勝
つので、B−2アプライコントロールバルブ167は右
半位置を維持する。したがって、3速を達成することが
できる。
【0110】次に、第1のソレノイドバルブSL1又は
B−1コントロールバルブ155にフェールが発生した
場合、油路L−11、L−23、L−105、第1のB
−1アプライコントロールバルブ171及び油路L−1
24を介してB−1コントロールバルブ155に供給さ
れるDレンジ圧PD が、油路L−125、L−67、第
2のB−1アプライコントロールバルブ162及び油路
L−71を介して油圧サーボB−1に供給される。それ
とともに、油圧サーボB−1に供給される油圧が油路L
−153を介して第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171に供給され、該第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171を右半位置に切り換えようとする力
(油路L−153を介して油圧サーボB−1に供給され
る油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積+
油路L−87を介して油圧サーボC−1に供給される油
圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積+油圧
サーボL−86を介して油圧サーボC−0に供給される
油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積との積)
が、第1のB−1アプライコントロールバルブ171が
左半位置を維持しようとする力(スプリングSP1の荷
重+油路L−152を介して供給されるDレンジ圧PD
と該Dレンジ圧PD が加わるスプールaの面の面積との
積)に勝つので、第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171は右半位置に切り換わる。
【0111】そして、第1のB−1アプライコントロー
ルバルブ171の右半位置への切換えに伴って、油路L
−105、L−124間が遮断され、B−1コントロー
ル圧PB1の元圧であるDレンジ圧PD はB−1コントロ
ールバルブ155に供給されなくなる。また、第1ブレ
ーキB1の油圧サーボB−1は、油路L−71、第2の
B−1アプライコントロールバルブ162、油路L−6
7、L−125、B−1コントロールバルブ155、油
路L−124及び第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171を介してドレーンポートと連通させられ、第
1ブレーキB1は解放される。
【0112】そして、第1のB−1アプライコントロー
ルバルブ171の右半位置への切換えに伴って、油路L
−153内の油圧はドレーンされるので、第1のB−1
アプライコントロールバルブ171を右半位置に切り換
える力が、油圧サーボC−0、C−1に関わる力だけに
なるが、油路L−152、L−105間が遮断され、油
路L−152がドレーンポートと連通させられるので、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171を左半
位置に切り換えようとする力はスプリングSP1の荷重
だけになる。これにより、第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171が右半位置を採るための力(油路L
−86を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該
油圧が加わるスプールeの面の面積との積+油路L−8
7を介して油圧サーボC−1に供給される油圧と該油圧
が加わるスプールeの面の面積との積)が、第1のB−
1アプライコントロールバルブ171を左半位置に切り
換えようとする力(スプリングSP1の荷重)に勝つの
で、第1のB−1アプライコントロールバルブ171は
右半位置を維持する。
【0113】したがって、3速を達成することができ
る。次に、第2のソレノイドバルブSL2又はC−0コ
ントロールバルブ64にフェールが発生した場合につい
て説明する。この場合、油路L−36、L−37間が遮
断され、油路L−37はC−0コントロールバルブ16
4を介してドレーンポートと連通させられる。クラッチ
アプライコントロールバルブ66は、油路L−54、L
−55から供給される油圧によって左半位置を維持させ
られるので、油路L−52、L−53間が連通させられ
る。したがって、油圧サーボC−0は、油路L−53、
クラッチアプライコントロールバルブ66及び油路L−
52、L−37を介してドレーンされる。
【0114】したがって、エンジンブレーキが得られな
い1速を達成することができる。次に、第3のソレノイ
ドバルブSL3又はC−1コントロールバルブ57にフ
ェールが発生した場合について説明する。この場合、油
路L−34、L−35間が遮断され、油路L−35がド
レーンポートに連通させられる。クラッチアプライコン
トロールバルブ66は、油路L−51から供給される油
圧によって、左半位置を維持させられるので、油路L−
56、L−57間の連通が維持される。したがって、油
圧サーボC−1内の油圧は、油路L−58、L−57、
クラッチアプライコントロールバルブ66及び油路L−
56、L−35を介してドレーンされ、第1クラッチC
1は解放される。
【0115】また、油圧サーボC−1内の油圧のドレー
ンに伴って、第2のB−1アプライコントロールバルブ
162を左半位置に維持していた油圧がドレーンされ、
前記第2のB−1アプライコントロールバルブ162は
右半位置に切り換わる。これにより、油路L−68、L
−71間が連通させられ、油路L−68のDレンジ圧P
D が油路L−71、L−73を介して第1のB−1アプ
ライコントロールバルブ71を右半位置に切り換えるよ
うに作用する。ところが、油圧サーボC−1がドレーン
されているので、第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171を右半位置に切り換えようとする力は、油路
L−86から供給される油圧に基づく力だけになり、第
1のB−1アプライコントロールバルブ171を左半位
置に切り換える力に負けるので、第1のB−1アプライ
コントロールバルブ171は左半位置を維持する。
【0116】また、B−2アプライコントロールバルブ
167は、油路L−96を介して油圧サーボC−0に供
給される油圧が、油路L−97を介して油圧サーボB−
1に供給される油圧が、B−2アプライコントロールバ
ルブ167を右半位置に切り換えるように作用する。と
ころが、B−2アプライコントロールバルブ167は、
互いに接離自在なスプールa、bを備え、油路L−97
を介して供給される油圧が、スプールbを左半位置に維
持するように作用するとともに、スプールaを右半位置
に切り換えるように作用する。スプールa、bにおける
油圧が加わる面の面積は等しいので、スプールbに加わ
る力は相殺され、その結果、スプールaを右半位置に切
り換えるように作用する力は、油路L−97を介して供
給される油圧に関わる力だけになる。これにより、B−
2アプライコントロールバルブ167を右半位置に切り
換えようとする力が、左半位置を維持する力に負けるの
で、B−2アプライコントロールバルブ167は左半位
置に維持される。
【0117】したがって、4速を達成することができ
る。次に、4速について説明する。4速において、正常
状態では、第4クラッチC0、第1ブレーキB1及び第
3ブレーキB3が係合させられる。まず、第6のソレノ
イドバルブDSL又はB−2コントロールバルブ165
にフェールが発生した場合、油路L−11、L−10
1、B−2アプライコントロールバルブ167及び油路
L−102を介してB−2コントロールバルブ165に
供給されたDレンジ圧PD が、油路L−103に供給さ
れ、油圧サーボB−2に供給されるとともに、油路L−
104を介してB−2アプライコントロールバルブ16
7に供給され、右半位置に切り換えるように作用する。
4速においては、油圧サーボC−0に供給される油圧が
油路L−96を介してB−2アプライコントロールバル
ブ167を右半位置に切り換えるように作用している。
これによって、B−2アプライコントロールバルブ16
7を右半位置に切り換えようとする力(油路L−96を
介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧が加
わるスプールbの面の面積との積+油路L−104を介
して油圧サーボB−2に供給される油圧と該油圧が加わ
るスプールaの面の面積との積)が、B−2アプライコ
ントロールバルブ167を左半位置に維持しようとする
力(スプリングcの荷重+油路L−151を介して供給
されるDレンジ圧PD と該油圧が加わるスプールeの面
の面積との積)に勝つので、B−2アプライコントロー
ルバルブ167は右半位置に切り換わる。
【0118】そして、B−2アプライコントロールバル
ブ167の右半位置への切換えに伴って、油路L−10
1、L−102間が遮断され、B−2コントロール圧P
B2の元圧であるDレンジ圧PD がB−2コントロールバ
ルブ165に供給されなくなる。また、油圧サーボB−
2は、油路L−103、B−2コントロールバルブ16
5、油路L−102、B−2アプライコントロールバル
ブ167、油路L−94、L−12及びマニュアルバル
ブ54を介してドレーンポートと連通させられ、第2ブ
レーキB2は解放される。そして、B−2アプライコン
トロールバルブ167の右半位置への切換えに伴って、
油路L−104内の油圧はドレーンされるので、B−2
アプライコントロールバルブ167を右半位置に切り換
える力が、油圧サーボC−0に関わる力だけになるが、
油路L−151、L−101間が遮断され、油路L−1
51、L−94間が連通させられるとともに、油路L−
94は油路L−12及びマニュアルバルブ54を介して
ドレーンポートと連通させられるので、B−2アプライ
コントロールバルブ1657左半位置に切り換えようと
する力はスプリングcの荷重だけになる。これにより、
B−2アプライコントロールバルブ167が右半位置を
採るための力(油路L−96を介して油圧サーボC−0
に供給される油圧と該油圧が加わるスプールbの面の面
積との積)が、B−2アプライコントロールバルブ16
7を左半位置に切り換えようとする力(スプリングcの
荷重)に勝つので、B−2アプライコントロールバルブ
167は右半位置を維持する。
【0119】したがって、4速を達成することができ
る。次に、第1のソレノイドバルブSL1又はB−1コ
ントロールバルブ55にフェールが発生した場合につい
て説明する。この場合、油路L−124、L−125間
が遮断され、油圧サーボB−1の油圧は、油路L−7
1、第2のB−1アプライコントロールバルブ162及
び油路L−67、L−125を介してドレーンされる。
これにより、油路L−63又は油路L−64を介して、
第2のB−1アプライコントロールバルブ62が左半位
置を採るように作用していた油圧がドレーンされ、前記
第2のB−1アプライコントロールバルブ62は右半位
置に切り換わる。そして、L−68、L−71間が連通
させられる。この場合、B−1コントロール圧PB1に代
えてDレンジ圧P D が油路L−71に供給されるので、
第1のB−1アプライコントロールバルブ171及びB
−2アプライコントロールバルブ167は切り換わらな
い。
【0120】したがって、4速を維持することができ
る。次に、第2のソレノイドバルブSL2又はC−0コ
ントロールバルブ164にフェールが発生した場合につ
いて説明する。この場合、油路L−36、L−37間が
遮断され、油路L−37はC−0コントロールバルブ1
64を介して、ドレーンポートと連通させられる。これ
により、油圧サーボC−0内の油圧は、油路L−53、
クラッチアプライコントロールバルブ66及び油路L−
52、L−37を介してドレーンされる。したがって、
クラッチアプライコントロールバルブ66が左半位置を
維持するように作用していた油圧が油路L−51に供給
されなくなり、クラッチアプライコントロールバルブ6
6は右半位置に切り換わる。その結果、油路L−61、
L−62と油路L−57、L−53とが連通させられ、
油圧サーボC−0、C−1にDレンジ圧P D が供給され
る。また、油圧サーボC−0、C−1に供給される油圧
は、第1のB−1アプライコントロールバルブ171に
供給され、該第1のB−1アプライコントロールバルブ
171を右半位置に切り換えるように作用する。これに
より、第1のB−1アプライコントロールバルブ171
を右半位置に切り換えようとする力(油路L−153を
介して油圧サーボB−1に供給される油圧と該油圧が加
わるスプールeの面の面積との積+油路L−87を介し
て油圧サーボC−1に供給される油圧と該油圧が加わる
スプールeの面の面積との積+油路L−86を介して油
圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧が加わるスプ
ールeの面の面積との積)が、第1のB−1アプライコ
ントロールバルブ171を左半位置に維持しようとする
力(スプリングSP1の荷重+油路L−152を介して
供給されるDレンジ圧PD と該Dレンジ圧PD が加わる
スプールaの面の面積との積)に勝つので、第1のB−
1アプライコントロールバルブ171は右半位置に切り
換わる。そして、第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ171の右半位置への切換えに伴って、油路L−1
05、L−124間が遮断され、B−1コントロール圧
B1の元圧であるDレンジ圧PD はB−1コントロール
バルブ155に供給されなくなる。
【0121】また、油圧サーボB−1は、油路L−7
1、第2のB−1アプライコントロールバルブ162、
油路L−67、L−125、B−1コントロールバルブ
155、油路L−124及び第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171を介してドレーンポートと連通さ
せられ、第1ブレーキB1は解放される。そして、第1
のB−1アプライコントロールバルブ171の右半位置
への切換えに伴って、油路L−153内の油圧はドレー
ンされるので、前記第1のB−1アプライコントロール
バルブ171を右半位置に切り換えようとする力が、油
圧サーボC−0、C−1に関わる力だけになるが、油路
L−152、L−105間が遮断され、油路L−152
とドレーンポートとが連通させられるので、第1のB−
1アプライコントロールバルブ171を左半位置に切り
換えようとする力はスプリングSP1の荷重だけにな
る。これによって、第1のB−1アプライコントロール
バルブ171が右半位置を採るための力(油路L−86
を介して油圧サーボC−0に供給される油圧と該油圧が
加わるスプールeの面の面積との積+油路L−87を介
して油圧サーボC−1に供給される油圧と該油圧が加わ
るスプールeの面の面積との積)が、第1のB−1アプ
ライコントロールバルブ171を左半位置に切り換えよ
うとする力(スプリングSP1の荷重)に勝つので、第
1のB−1アプライコントロールバルブ171は右半位
置を維持する。
【0122】したがって、3速を達成することができ
る。次に、第3のソレノイドバルブSL3又はC−1コ
ントロールバルブ157にフェールが発生した場合、油
路L−34、L−35間が連通させられて、油路L−5
6、クラッチアプライコントロールバルブ66及び油路
L−57、L−58を介して油圧サーボC−1に油圧が
供給される。また、油圧サーボC−1に供給される油圧
は、油路L−65、L−87を介して、第1のB−1ア
プライコントロールバルブ171に供給され、該第1の
B−1アプライコントロールバルブ171を右半位置に
切り換えるように作用する。これにより、第1のB−1
アプライコントロールバルブ171を右半位置に切り換
えようとする力(油路L−153を介して油圧サーボB
−1に供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面
の面積との積+油路L−87を介して油圧サーボC−1
に供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面
積との積+油路L−86を介して油圧サーボC−0に供
給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積と
の積)が、第1のB−1アプライコントロールバルブ1
71が左半位置を維持しようとする力(スプリングSP
1の荷重+油路L−152を介して供給されるDレンジ
圧PD と該Dレンジ圧PD が加わるスプールaの面の面
積との積)に勝つので、第1のB−1アプライコントロ
ールバルブ171は右半位置に切り換わる。該第1のB
−1アプライコントロールバルブ171の右半位置への
切換えに伴って、油路L−105、L−124間が遮断
され、B−1コントロール圧PB1の元圧であるDレンジ
圧PD がB−1コントロールバルブ155に供給されな
くなる。そして、油圧サーボB−1は、油路L−71、
第2のB−1アプライコントロールバルブ162、油路
L−67、L−125、B−1コントロールバルブ15
5、油路L−124及び第1のB−1アプライコントロ
ールバルブ171を介してドレーンポートと連通させら
れ、第1ブレーキB1は解放される。また、第1のB−
1アプライコントロールバルブ171の右半位置への切
換えに伴って、油路L−153への油圧はドレーンされ
るので、第1のB−1アプライコントロールバルブ17
1を右半位置に切り換える力が、油圧サーボC−0、C
−1に関わる力だけになるが、油路L−152、L−1
05間が遮断され、油路L−152がドレーンポートと
連通させられるので、第1のB−1アプライコントロー
ルバルブ171を左半位置に切り換えようとする力はス
プリングSP1の荷重だけになる。これにより、第1の
B−1アプライコントロールバルブ171が右半位置を
採るための力(油路L−86を介して油圧サーボC−0
に供給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面
積との積+油路L−87を介して油圧サーボC−1に供
給される油圧と該油圧が加わるスプールeの面の面積と
の積)が、第1のB−1アプライコントロールバルブ1
71を左半位置に切り換えようとする力(スプリングS
P1の荷重)に勝つので、第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171は右半位置を維持する。
【0123】したがって、3速を達成することができ
る。また、前記第1のB−1アプライコントロールバル
ブ171が右半位置に置かれた状態でバルブスティック
が発生すると、油路L−105、L−124間が遮断さ
れたままになり、B−1コントロール圧PB1が油圧サー
ボB−1に供給されなくなってしまう。その場合、2速
又は4速において、第1ブレーキB1を係合させること
ができず、2速又は4速を達成することができなくな
る。
【0124】そこで、前記第1のB−1アプライコント
ロールバルブ171が右半位置に置かれると、フェール
セーフ用の油圧として、Dレンジ圧PD が、油路L−1
1、L−23、L−105を介して第1のB−1アプラ
イコントロールバルブ171に供給され、さらに、油路
L−192を介してクラッチアプライコントロールバル
ブ66に供給される。その結果、該クラッチアプライコ
ントロールバルブ66が強制的に右半位置に置かれ、D
レンジ圧PD が油圧サーボC−1、C−0に供給され
る。なお、前記第2のB−1アプライコントロールバル
ブ162、クラッチアプライコントロールバルブ66及
びB−2アプライコントロールバルブ167は切換弁か
ら成る。
【0125】この場合、第1クラッチC1及び第4クラ
ッチC0を係合させることができるので、自動変速機1
1は3速を達成することができる。その結果、自動変速
機11によって動力を確実に伝達することができるの
で、車両を走行させることができる。また、前記Dレン
ジ圧PD が、B−2アプライコントロールバルブ167
に供給された後、B−2コントロールバルブ165に供
給されるようになっているので、前記B−2アプライコ
ントロールバルブ167が、Dレンジ圧PD の供給系に
おいて第6のソレノイドバルブDSL、ソレノイドリレ
ーバルブ56及びB−2コントロールバルブ165より
上流側に位置する。そして、前記Dレンジ圧P D が、第
1のB−1アプライコントロールバルブ171に供給さ
れた後、B−1コントロールバルブ155に供給される
ようになっているので、前記第1のB−1アプライコン
トロールバルブ171が、Dレンジ圧PD の供給系にお
いて第1のソレノイドSL1及びB−1コントロールバ
ルブ155より上流側に位置する。したがって、B−2
コントロールバルブ165と油圧サーボB−2との間に
おける油の漏れ量、及びB−1コントロールバルブ15
5と油圧サーボB−1との間における油の漏れ量を少な
くすることができるだけでなく、管路抵抗を小さくする
ことができる。
【0126】また、B−2コントロールバルブ165及
びB−1コントロールバルブ155、油圧サーボB−
2、B−1との間にバルブがないので、管路抵抗が少な
い。したがって、第1、第6のソレノイドバルブSL
1、DSLの制御性を向上させることができる。また、
設定されたB−2コントロール圧PB2及びB−1コント
ロール圧PB1を油圧サーボB−2、B−1にそれぞれ供
給することができるので、直接制御を行う場合に、油圧
サーボB−2、B−1に対するB−2コントロール圧P
B2及びB−1コントロール圧PB1の給排の精度を高くす
ることができる。したがって、変速ショックが発生する
のを防止することができる。
【0127】なお、4−5シフトバルブ61において
は、油路L−18を介して信号油圧が供給され、1速〜
4速において左半位置を採り、油路L−9、L−81を
介して供給されたライン圧PL を、油路L−98を介し
て油圧サーボB−3に供給し、5速において右半位置を
採り、油路L−11を介して供給されたDレンジ圧PD
を、油路L−99を介して油圧サーボC−3に供給す
る。
【0128】次に、5速について説明する。5速におい
て、4−5シフトバルブの切換えによって、第3ブレー
キB3が解放され、第3クラッチC3が係合させられる
こと以外は、4速の場合と同じであるので、フェールが
発生したときの動作は4速の場合と同じである。本実施
の形態においては、自動変速機11によって動力を確実
に伝達するために所定の変速段を達成するようになって
いるが、他の任意の変速段を達成するようにすることも
できる。
【0129】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有する
ものについては、同じ符号を付与することによってその
説明を省略する。また、油圧回路の左半図は図4を援用
する。図5は本発明の第2の実施の形態における油圧回
路を示す右半図である。この場合、遮断弁としての第1
のB−1アプライコントロールバルブ271は、通常、
スプリングSP2による付勢力によってアプライ位置と
しての左半位置を採り、油路L−11、L−23、L−
105を介して供給されたDレンジ圧P D を、油路L−
124を介してB−1コントロールバルブ155に供給
する。また、第1のB−1アプライコントロールバルブ
271がスプリングSP2の付勢力によって左半位置を
採るので、油路L−105を介して前記第1のB−1ア
プライコントロールバルブ271に供給されるDレンジ
圧PD は、前記第1のB−1アプライコントロールバル
ブ271、油路L−152を介して第1のB−1アプラ
イコントロールバルブ271に対して、左半位置を採る
ように作用する。
【0130】前記B−1コントロールバルブ155は、
油路L−15を介して信号油圧が供給され、油路L−1
24を介して供給されたDレンジ圧PD を調圧し、B−
1コントロール圧PB1を発生させ、該B−1コントロー
ル圧PB1を油路L−125を介してフェールセーフ手段
としての第2のB−1アプライコントロールバルブ26
2に供給する。なお、該第2のB−1アプライコントロ
ールバルブ262は切換弁から成る。
【0131】前記第2のB−1アプライコントロールバ
ルブ262は、第1の位置として左半位置を、第2の位
置として右半位置を選択的に採る。そして、前記第2の
B−1アプライコントロールバルブ262は、油路L−
125、L−63又は油路L−125、L−64を介し
てB−1コントロール圧PB1が供給され、又は、油路L
−57、L−65、L−66を介して油圧サーボC−1
に供給される油圧(C−1コントロール圧PC1又はDレ
ンジ圧PD )が供給されて左半位置を採り、油路L−1
25、L−67を介して供給されたB−1コントロール
圧PB1を、油路L−71を介して第1のB−1アプライ
コントロールバルブ271に供給する。
【0132】本実施の形態においては、バルブの作動状
態は、第1の実施の形態と同様であるが、第2のB−1
アプライコントロールバルブ262が右半位置に切り換
わったときに、B−1コントロール圧PB1に代えて、第
1のB−1アプライコントロールバルブ271に供給さ
れる油圧として油圧サーボC−0に供給される油圧(C
−0コントロール圧PC0又はDレンジ圧PD )を使用し
た点が異なる。また、油圧サーボC−0に供給される油
圧は、油路L−85、L−201を介して第1のB−1
アプライコントロールバルブ271に供給される。そし
て、該第1のB−1アプライコントロールバルブ271
が左半位置を採るとき、油路L−201、L−202間
が連通させられ、第1のB−1アプライコントロールバ
ルブ271と第2のB−1アプライコントロールバルブ
262とが接続される。また、第1のB−1アプライコ
ントロールバルブ271が右半位置を採る場合には、油
路L−201、L−202間が遮断される。なお、油圧
サーボC−0に供給される油圧を第1のB−1アプライ
コントロールバルブ271を介して第2のB−1アプラ
イコントロールバルブ262に供給するのは、第1クラ
ッチC1、第4クラッチC0及び第1ブレーキB1が同
時に係合させられるのを防止するためである。
【0133】なお、油圧サーボC−0に供給される油圧
が第1のB−1アプライコントロールバルブ271を介
することなく第2のB−1アプライコントロールバルブ
262に供給されると、3速が達成されるときに第2の
B−1アプライコントロールバルブ262が右半位置に
置かれた状態でバルブスティックが発生すると、油圧サ
ーボC−0に供給される油圧が油路L−71を介して油
圧サーボB−1に供給されてしまう。このような状態に
おいては、各油圧サーボC−0、C−1、B−1に油圧
が供給されるので、第1のB−1アプライコントロール
バルブ271が右半位置に切り換わるが、切換えに伴っ
て油圧サーボC−0から油圧サーボB−1への油路は遮
断されない。その場合、第1ブレーキB1も係合させら
れ、インターロックが発生してしまうが、本実施の形態
においては、インターロックが発生するのを防止するこ
とができる。
【0134】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0135】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、自動変速機の油圧制御装置においては、複数の摩
擦係合要素と、油圧の給排に伴って前記各摩擦係合要素
を係脱させる複数の油圧サーボと、油圧源と、該油圧源
からの油圧を受けて所定の油圧を発生させ、該所定の油
圧を前記油圧サーボに供給するための複数のソレノイド
バルブと、前記油圧源と前記各ソレノイドバルブのうち
の一つのソレノイドバルブとの間に配設され、達成しよ
うとする変速段に対応させて選択された油圧サーボに供
給するための油圧、及び他の油圧サーボに供給するため
の油圧が発生したときに、前記一つのソレノイドバルブ
への油圧の供給を遮断する遮断弁とを有する。そして、
該遮断弁は、前記所定の油圧を選択された油圧サーボに
供給するためのアプライ位置、及び前記一つのソレノイ
ドバルブへの油圧の供給を遮断する遮断位置を採り、前
記アプライ位置において、前記他の油圧サーボに供給す
るための油圧と対向させて形成された対向油圧が制御油
室に供給され、前記遮断位置において、前記制御油室へ
の対向油圧の供給が遮断される。
【0136】この場合、達成しようとする変速段に対応
させて選択された油圧サーボに供給するための油圧、及
び他の油圧サーボに供給するための油圧が発生したとき
に、前記ソレノイドバルブへの油圧の供給が遮断される
ので、変速装置にインターロックが発生するのを防止す
ることができる。また、油圧源とソレノイドバルブとの
間に遮断弁が配設されるので、遮断弁がソレノイドバル
ブの下流側にある場合と比べて、ソレノイドバルブと油
圧サーボとの間における油の漏れ量を少なくすることが
できるだけでなく、管路抵抗を小さくすることができ
る。したがって、ソレノイドバルブを作動させることに
よって摩擦係合要素の直接制御を行う場合、油圧サーボ
に対する油圧の給排の精度を高くすることができ、変速
ショックが発生するのを防止することができる。
【0137】さらに、一つのソレノイドバルブへの油圧
の供給を遮断するだけであるので、油路を増加させるこ
となく、所定の変速段を達成することができる。
【0138】そして、前記遮断位置において、前記制御
油室への油圧の供給が遮断されるので、スプールをアプ
ライ位置側に付勢する油圧がなくなる。したがって、前
記遮断弁は遮断位置に安定して置かれ、ハンチングを起
こすことはない。しかも、遮断弁を遮断位置に置くため
に特別の油路を形成する必要がない。
【0139】本発明の他の自動変速機の油圧制御装置に
おいては、さらに、前記他の油圧サーボは、達成する変
速段に対応させて選択された油圧サーボの摩擦係合要素
と同時に係合させようとすると、インターロックを発生
させる摩擦係合要素の油圧サーボである。この場合、油
路を1本少なくすることができるので、油圧回路を簡素
化することができる。
【0140】本発明の更に他の自動変速機の油圧制御装
置においては、さらに、前記対向油圧を制御するための
油路は、前記遮断弁と前記一つのソレノイドバルブとを
連通する油路と連通する。この場合、対向油圧を遮断弁
の上流から供給する場合と比べて、油路を1本少なくす
ることができるので、油圧回路を簡素化することができ
る。
【0141】本発明の更に他の自動変速機の油圧制御装
置においては、さらに、前記遮断弁は、第2ブレーキの
油圧サーボに油圧を供給するためのB−2アプライコン
トロールバルブ、及び第1ブレーキの油圧サーボに油圧
を供給するためのB−1アプライコントロールバルブで
あり、前記B−2アプライコントロールバルブは、第1
ブレーキの油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、第
2ブレーキの油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、
第4クラッチの油圧サーボだけに油圧が供給されたと
き、並びに第1ブレーキ及び第4クラッチの各油圧サー
ボだけに油圧が供給されたときに、前記所定の油圧を選
択された油圧サーボに供給するためのアプライ位置を採
る。
【0142】前記第2ブレーキの油圧サーボに油圧が供
給されていない場合、第1ブレーキ及び第4クラッチの
各油圧サーボに油圧が供給されるだけでは、遮断弁は遮
断位置には置かれず、アプライ位置に置かれたままにな
る。したがって、前記遮断弁をアプライ位置に置いた状
態で、常に第2ブレーキの油圧サーボに供給される油圧
を発生させることができるので、ローレンジに切り換え
て1速のエンジンブレーキを効かせる必要が生じた場
合、第2ブレーキを係合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における油圧回路を
示す右半図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における自動変速機
の概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における自動変速機
の作動表を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における油圧回路を
示す左半図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における油圧回路を
示す右半図である。
【符号の説明】
11 自動変速機 51 オイルポンプ 167 B−2アプライコントロールバルブ 171、271 第1のB−1アプライコントロール
バルブ B1〜B3 第1〜第3ブレーキ B−1〜B−3、C−0〜C−3 油圧サーボ C0 第4クラッチ C1〜C3 第1〜第3クラッチ DSL 第6のソレノイドバルブ d、f 制御油室 L−102、L−124、L−151、L−152
油路 PB1 B−1コントロール圧 PC0 C−0コントロール圧 PC1 C−1コントロール圧 PD Dレンジ圧 S4、S5 第4、第5のソレノイドバルブ SL1〜SL3 第1〜第3のソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正泰 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 加納 威倍 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 飯島 祥浩 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−60271(JP,A) 特開 平9−303547(JP,A) 特開 平9−303545(JP,A) 特開 平8−247280(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦係合要素と、油圧の給排に伴
    って前記各摩擦係合要素を係脱させる複数の油圧サーボ
    と、油圧源と、該油圧源からの油圧を受けて所定の油圧
    を発生させ、該所定の油圧を前記油圧サーボに供給する
    ための複数のソレノイドバルブと、前記油圧源と前記各
    ソレノイドバルブのうちの一つのソレノイドバルブとの
    間に配設され、達成しようとする変速段に対応させて選
    択された油圧サーボに供給するための油圧、及び他の油
    圧サーボに供給するための油圧が発生したときに、前記
    一つのソレノイドバルブへの油圧の供給を遮断する遮断
    弁とを有するとともに、該遮断弁は、前記所定の油圧を
    選択された油圧サーボに供給するためのアプライ位置、
    及び前記一つのソレノイドバルブへの油圧の供給を遮断
    する遮断位置を採り、前記アプライ位置において、前記
    他の油圧サーボに供給するための油圧と対向させて形成
    された対向油圧が制御油室に供給され、前記遮断位置に
    おいて、前記制御油室への対向油圧の供給が遮断される
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 達成しようとする変速段に対応させて
    択された油圧サーボに供給するための前記油圧は、前記
    遮断弁に供給される請求項1に記載の自動変速機の油圧
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記他の油圧サーボは、達成する変速段
    に対応させて選択された油圧サーボの摩擦係合要素と同
    時に係合させようとすると、インターロックを発生させ
    る摩擦係合要素の油圧サーボである請求項1に記載の自
    動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記対向油圧を制御するための油路は、
    前記遮断弁と前記一つのソレノイドバルブとを連通する
    油路と連通する請求項に記載の自動変速機の油圧制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記遮断弁は、第2ブレーキの油圧サー
    ボに油圧を供給するためのB−2アプライコントロール
    バルブである請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記遮断弁は、第1ブレーキの油圧サー
    ボに油圧を供給するためのB−1アプライコントロール
    バルブである請求項1に記載の自動変速機の油圧制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記遮断弁は、第2ブレーキの油圧サー
    ボに油圧を供給するためのB−2アプライコントロール
    バルブ、及び第1ブレーキの油圧サーボに油圧を供給す
    るためのB−1アプライコントロールバルブであり、前
    記B−2アプライコントロールバルブは、第1ブレーキ
    の油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、第2ブレー
    キの油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、第4クラ
    ッチの油圧サーボだけに油圧が供給されたとき、並びに
    第1ブレーキ及び第4クラッチの各油圧サーボだけに油
    圧が供給されたときに、前記所定の油圧を選択された油
    圧サーボに供給するためのアプライ位置を採る請求項1
    に記載の自動変速機の油圧制御装置。
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