JP3412278B2 - 光造形装置及び方法 - Google Patents
光造形装置及び方法Info
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- JP3412278B2 JP3412278B2 JP22448394A JP22448394A JP3412278B2 JP 3412278 B2 JP3412278 B2 JP 3412278B2 JP 22448394 A JP22448394 A JP 22448394A JP 22448394 A JP22448394 A JP 22448394A JP 3412278 B2 JP3412278 B2 JP 3412278B2
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- Japan
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- laser beam
- stacking pitch
- laser
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ照射により紫外
線硬化樹脂を硬化させ、硬化層を積層して立体形状モデ
ルを作成する光造形方法およびその装置に関わり、特に
積層数、レーザスポットのフォーカスおよびレーザパワ
−をコントロールすることにより、高速高精度に光造形
する方法および装置に関する。
線硬化樹脂を硬化させ、硬化層を積層して立体形状モデ
ルを作成する光造形方法およびその装置に関わり、特に
積層数、レーザスポットのフォーカスおよびレーザパワ
−をコントロールすることにより、高速高精度に光造形
する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】三次元CADデータから形状モデルを短
期に作成する技術として光造形技術が知られている。丸
谷他:光造形法:日刊工業新聞社に示されているよう
に、CADの形状データを輪切りにして変換された等高
線データにしたがって、UV硬化樹脂にUVレーザを照
射して、一層一層硬化積層を繰り返して造形するもので
ある。このとき、レーザ照射によりUV硬化樹脂が如何
に硬化するかは丸谷他:光造形法:日刊工業新聞社に示
されている。
期に作成する技術として光造形技術が知られている。丸
谷他:光造形法:日刊工業新聞社に示されているよう
に、CADの形状データを輪切りにして変換された等高
線データにしたがって、UV硬化樹脂にUVレーザを照
射して、一層一層硬化積層を繰り返して造形するもので
ある。このとき、レーザ照射によりUV硬化樹脂が如何
に硬化するかは丸谷他:光造形法:日刊工業新聞社に示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光造形は短期に形状モ
デルを造形できるとはいうものの、原理的に等高線デー
タの一層一層の積層であるので、積層に要する時間がか
なり大きなものとなってしまう。例えば、積層ピッチを
0.1mmとして高さ200mmの形状モデルを造形す
る場合、2000層の積層が必要であり、一層当たり3
分の時間を要すれば、造形完了まで6000分すなわち
100時間も要してしまう。このため、より高速に造形
できることが必要である。
デルを造形できるとはいうものの、原理的に等高線デー
タの一層一層の積層であるので、積層に要する時間がか
なり大きなものとなってしまう。例えば、積層ピッチを
0.1mmとして高さ200mmの形状モデルを造形す
る場合、2000層の積層が必要であり、一層当たり3
分の時間を要すれば、造形完了まで6000分すなわち
100時間も要してしまう。このため、より高速に造形
できることが必要である。
【0004】高速に造形するために単に積層ピッチを大
きくして積層数を低減すると、積層方向の分解能が低下
して寸法精度が悪くなってしまう。また、部分的に例え
ば垂直壁の造形において積層ピッチを大きくすることは
分解能低下にならないが、その部分だけを単に積層ピッ
チを大きくすると硬化パワー不足により、上下層の接合
ができない問題を生じる。また、その接合を得るために
硬化パワーを増大させると、接合はできるが、硬化幅が
広がり、その部分だけが太く造形され、寸法精度が低下
する問題がある。
きくして積層数を低減すると、積層方向の分解能が低下
して寸法精度が悪くなってしまう。また、部分的に例え
ば垂直壁の造形において積層ピッチを大きくすることは
分解能低下にならないが、その部分だけを単に積層ピッ
チを大きくすると硬化パワー不足により、上下層の接合
ができない問題を生じる。また、その接合を得るために
硬化パワーを増大させると、接合はできるが、硬化幅が
広がり、その部分だけが太く造形され、寸法精度が低下
する問題がある。
【0005】本発明の目的は上記のような問題を解決
し、光造形において、高速かつ高精度に光造形する方法
および装置を提供することにある。
し、光造形において、高速かつ高精度に光造形する方法
および装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、UV硬化樹
脂に照射するUVレーザビームスポットのフォーカスを
通常デフォーカス状態に設定し、デフォーカスのレーザ
ビームで造形を行い、垂直壁面等において積層ピッチを
大きくするときにレーザビームスポットのフォーカスを
ジャストフォーカス方向にシフトさせるとともに、必要
に応じてレーザパワーを増大させることにより達成され
る。
脂に照射するUVレーザビームスポットのフォーカスを
通常デフォーカス状態に設定し、デフォーカスのレーザ
ビームで造形を行い、垂直壁面等において積層ピッチを
大きくするときにレーザビームスポットのフォーカスを
ジャストフォーカス方向にシフトさせるとともに、必要
に応じてレーザパワーを増大させることにより達成され
る。
【0007】
【作用】レーザパワーを一定にして、レーザビームスポ
ットのフォーカスを変化させたときのUV硬化樹脂の硬
化形状を調べると、 (1)デフォーカスさせたとき 硬化幅は広がり、硬化する深さは浅くなる。
ットのフォーカスを変化させたときのUV硬化樹脂の硬
化形状を調べると、 (1)デフォーカスさせたとき 硬化幅は広がり、硬化する深さは浅くなる。
【0008】(2)ジャストフォーカス方向にシフトし
たとき 硬化幅は狭くなり、硬化深さは深くなる。
たとき 硬化幅は狭くなり、硬化深さは深くなる。
【0009】光造形を通常デフォーカス状態で行うこと
により、UV硬化樹脂を浅く硬化させながら、上下層の
接合が可能な小さな積層ピッチで順次積層する。積層ピ
ッチは小さいので高分解能で造形できる。このとき、垂
直壁面等の部位の造形に際しては積層ピッチを増大させ
るとともに、レーザビームスポットのフォーカスをジャ
ストフォーカス方向にシフトさせる。硬化深さは前述の
ように深くなるので上下層の接合が可能であり、垂直面
においては積層ピッチを大きくすることは分解能低下に
ならないので寸法精度の低下はなく高精度に造形でき
る。ジャストフォーカス方向へのシフトにより硬化幅が
狭くなることに対しては、必要に応じて硬化レーザパワ
ーを増大させて硬化幅を広げ、デフォーカス時と同様の
硬化幅にすることにより、その部位での造形物が太くな
ったり細くなったりすることを無くすことが可能であ
る。以上のように、寸法精度の低下のない、かつ積層数
を低減することが可能であるので、高速高精度の光造形
が可能である。
により、UV硬化樹脂を浅く硬化させながら、上下層の
接合が可能な小さな積層ピッチで順次積層する。積層ピ
ッチは小さいので高分解能で造形できる。このとき、垂
直壁面等の部位の造形に際しては積層ピッチを増大させ
るとともに、レーザビームスポットのフォーカスをジャ
ストフォーカス方向にシフトさせる。硬化深さは前述の
ように深くなるので上下層の接合が可能であり、垂直面
においては積層ピッチを大きくすることは分解能低下に
ならないので寸法精度の低下はなく高精度に造形でき
る。ジャストフォーカス方向へのシフトにより硬化幅が
狭くなることに対しては、必要に応じて硬化レーザパワ
ーを増大させて硬化幅を広げ、デフォーカス時と同様の
硬化幅にすることにより、その部位での造形物が太くな
ったり細くなったりすることを無くすことが可能であ
る。以上のように、寸法精度の低下のない、かつ積層数
を低減することが可能であるので、高速高精度の光造形
が可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
る。
【0011】図1は本発明の第一実施例を示す光造形装
置の構成説明図である。UV硬化樹脂1はUV硬化樹脂
タンク2の中に注入されている。光造形用ワークテーブ
ル3はワークテーブルZ軸移動手段4により、UV硬化
樹脂タンク2の中でUV硬化樹脂1の液面に平行を保ち
つつZ軸(深さ)方向に移動制御される。UVレーザ光
5はレーザパワー制御回路6により制御されたレーザ発
振器7に発し、コリメータレンズ8を介してAOM(音
響光学変調器)9に入り、AOM制御回路10によりレ
ーザ光のON、OFFを可能としている。AOMを出た
レーザ光5はコリメータレンズ11に入り平行ビームと
なり、ミラー12を介して対物レンズ13に入射されて
いる。対物レンズ13はフォーカス制御回路14により
UV硬化樹脂1の液面でのフォーカス状態が制御されて
いる。対物レンズ13を出射したレーザ光はX軸ガルバ
ノミラー15、Y軸ガルバノミラー16を経てUV硬化
樹脂1の液面に照射される。X軸ガルバノミラー15、
Y軸ガルバノメータ16はガルバノミラー制御回路17
により制御され、レーザ光5がUV硬化樹脂1の液面を
走査できる構成になっている。ガルバノミラー制御回路
17、ワークテーブル移動手段4、レーザパワー制御回
路6、AOM制御回路10、フォーカス制御回路14は
光造形システム制御回路18により制御されている。特
に、レーザパワー制御回路6およびフォーカス制御回路
14は可変積層ピッチ制御回路21により制御されてい
る。可変積層ピッチ制御回路21については後述する。
光造形システム制御回路18は等高線描画データ19に
従ってガルバノミラー制御回路17を介してX、Y軸の
ガルバノミラー15、16を作動させ、レーザビーム光
5がUV硬化樹脂1の液面を走査する。UV硬化樹脂1
のレーザ光5を照射された部位は直ちに硬化する。図2
にUV樹脂タンクおよびワークテーブルを示す。一層分
の走査が完了すると、光造形システム制御回路18は次
の層の等高線描画データ19’を読み込むとともに、図
2に示すように、積層ピッチに対応したZ軸制御データ
20に従ってワークテーブル移動手段4を介してワーク
テーブル3を積層ピッチPだけさらに深くUV硬化樹脂
1の液面より沈める。沈めることにより、既硬化層の上
に新たに未硬化のUV硬化樹脂2を乗せ、等高線描画デ
ータ19’に従って硬化させる。このとき、可変積層ピ
ッチ制御回路21では積層ピッチPに対応して、レーザ
ビームスポットのフォーカス状態をデフォーカスもしく
はジャストフォーカス方向にシフトさせ、それに応じて
レーザパワーの増減を制御し、レーザパワー制御回路6
およびフォーカス制御回路14を介して前記過程を経て
レーザビーム光5がUV硬化樹脂1の液面を走査し、硬
化させる。このように一層一層硬化積層を繰り返して立
体形状モデルを作成する。
置の構成説明図である。UV硬化樹脂1はUV硬化樹脂
タンク2の中に注入されている。光造形用ワークテーブ
ル3はワークテーブルZ軸移動手段4により、UV硬化
樹脂タンク2の中でUV硬化樹脂1の液面に平行を保ち
つつZ軸(深さ)方向に移動制御される。UVレーザ光
5はレーザパワー制御回路6により制御されたレーザ発
振器7に発し、コリメータレンズ8を介してAOM(音
響光学変調器)9に入り、AOM制御回路10によりレ
ーザ光のON、OFFを可能としている。AOMを出た
レーザ光5はコリメータレンズ11に入り平行ビームと
なり、ミラー12を介して対物レンズ13に入射されて
いる。対物レンズ13はフォーカス制御回路14により
UV硬化樹脂1の液面でのフォーカス状態が制御されて
いる。対物レンズ13を出射したレーザ光はX軸ガルバ
ノミラー15、Y軸ガルバノミラー16を経てUV硬化
樹脂1の液面に照射される。X軸ガルバノミラー15、
Y軸ガルバノメータ16はガルバノミラー制御回路17
により制御され、レーザ光5がUV硬化樹脂1の液面を
走査できる構成になっている。ガルバノミラー制御回路
17、ワークテーブル移動手段4、レーザパワー制御回
路6、AOM制御回路10、フォーカス制御回路14は
光造形システム制御回路18により制御されている。特
に、レーザパワー制御回路6およびフォーカス制御回路
14は可変積層ピッチ制御回路21により制御されてい
る。可変積層ピッチ制御回路21については後述する。
光造形システム制御回路18は等高線描画データ19に
従ってガルバノミラー制御回路17を介してX、Y軸の
ガルバノミラー15、16を作動させ、レーザビーム光
5がUV硬化樹脂1の液面を走査する。UV硬化樹脂1
のレーザ光5を照射された部位は直ちに硬化する。図2
にUV樹脂タンクおよびワークテーブルを示す。一層分
の走査が完了すると、光造形システム制御回路18は次
の層の等高線描画データ19’を読み込むとともに、図
2に示すように、積層ピッチに対応したZ軸制御データ
20に従ってワークテーブル移動手段4を介してワーク
テーブル3を積層ピッチPだけさらに深くUV硬化樹脂
1の液面より沈める。沈めることにより、既硬化層の上
に新たに未硬化のUV硬化樹脂2を乗せ、等高線描画デ
ータ19’に従って硬化させる。このとき、可変積層ピ
ッチ制御回路21では積層ピッチPに対応して、レーザ
ビームスポットのフォーカス状態をデフォーカスもしく
はジャストフォーカス方向にシフトさせ、それに応じて
レーザパワーの増減を制御し、レーザパワー制御回路6
およびフォーカス制御回路14を介して前記過程を経て
レーザビーム光5がUV硬化樹脂1の液面を走査し、硬
化させる。このように一層一層硬化積層を繰り返して立
体形状モデルを作成する。
【0012】可変積層ピッチ制御回路21の制御は、通
常フォーカスをデフォーカス状態に設定し、造形モデル
の垂直壁面等において積層ピッチPを大きくするときに
フォーカスをジャストフォーカス方向にシフトさせると
ともに、必要に応じてレーザパワーを増大させる。
常フォーカスをデフォーカス状態に設定し、造形モデル
の垂直壁面等において積層ピッチPを大きくするときに
フォーカスをジャストフォーカス方向にシフトさせると
ともに、必要に応じてレーザパワーを増大させる。
【0013】以上のような装置により、寸法精度の低下
がなく、かつ積層数を低減することが可能であるので、
高速高精度の光造形が可能である。
がなく、かつ積層数を低減することが可能であるので、
高速高精度の光造形が可能である。
【0014】図3は本発明の第二実施例を示す光造形装
置の構成説明図である。図1に示す光造形装置におい
て、フォーカス制御回路14がガルバノミラー制御回路
17および可変積層ピッチ制御回路21によって制御さ
れる構成となっている。
置の構成説明図である。図1に示す光造形装置におい
て、フォーカス制御回路14がガルバノミラー制御回路
17および可変積層ピッチ制御回路21によって制御さ
れる構成となっている。
【0015】これにより、フォーカス状態をガルバノミ
ラー15,16からUV硬化樹脂1の液面でのレーザ走
査点への距離を加味して制御することが可能となる。
ラー15,16からUV硬化樹脂1の液面でのレーザ走
査点への距離を加味して制御することが可能となる。
【0016】以上のような装置により、寸法精度の低下
がなく、かつ積層数を低減することが可能であるので、
高速高精度の光造形が可能である。
がなく、かつ積層数を低減することが可能であるので、
高速高精度の光造形が可能である。
【0017】図4は本発明の第三実施例を示す光造形方
法である。UV硬化樹脂に照射するUVレーザビームス
ポットのフォーカスを通常デフォーカス状態に設定し、
デフォーカスのレーザビームで造形を行い、垂直壁面等
において積層ピッチを大きくするときにレーザビームス
ポットのフォーカスをジャストフォーカス方向にシフト
させる(ジャストフォーカス点を含む)とともに、必要
に応じてレーザパワーを増大させる。図4に示すモデル
では、球面部をA領域、垂直壁面部をB領域、斜面部を
C領域として各領域における積層ピッチP、レーザビー
ムスポットのフォーカス状態およびレーザパワーを表1
のように設定し造形する。
法である。UV硬化樹脂に照射するUVレーザビームス
ポットのフォーカスを通常デフォーカス状態に設定し、
デフォーカスのレーザビームで造形を行い、垂直壁面等
において積層ピッチを大きくするときにレーザビームス
ポットのフォーカスをジャストフォーカス方向にシフト
させる(ジャストフォーカス点を含む)とともに、必要
に応じてレーザパワーを増大させる。図4に示すモデル
では、球面部をA領域、垂直壁面部をB領域、斜面部を
C領域として各領域における積層ピッチP、レーザビー
ムスポットのフォーカス状態およびレーザパワーを表1
のように設定し造形する。
【0018】
表 1
領域 積層ピッチ(P) デフォーカス量(D) レーザパワー
A 0.1mm D1 40 mW
B 0.5mm D2 60 mW
C 0.1mm D1 40 mW (D1
<D2)
ここで、積層ピッチP、レーザビームスポットのフォー
カス状態およびレーザパワ−の関係について説明する。
カス状態およびレーザパワ−の関係について説明する。
【0019】図5にレーザパワーを一定にしてレーザビ
ームスポットのフォーカスをデフォーカス状態及びジャ
ストフォーカス方向にシフトさせたときのUV樹脂の硬
化断面形状を示す。図6に同様にフォーカスを変化させ
たときの硬化幅及び硬化深さの挙動を示す。
ームスポットのフォーカスをデフォーカス状態及びジャ
ストフォーカス方向にシフトさせたときのUV樹脂の硬
化断面形状を示す。図6に同様にフォーカスを変化させ
たときの硬化幅及び硬化深さの挙動を示す。
【0020】(1)デフォーカスさせたとき
硬化幅は広がり、硬化する深さは浅くなる。
【0021】(2)ジャストフォーカス方向にシフトし
たとき 硬化幅は狭くなり、硬化深さは深くなる。
たとき 硬化幅は狭くなり、硬化深さは深くなる。
【0022】従って、光造形を通常デフォーカス状態で
行うことにより、UV硬化樹脂を浅く硬化させながら、
上下層の接合が可能な小さな積層ピッチで順次積層す
る。積層ピッチは小さいので高分解能で造形できる。こ
のとき、垂直壁面等の部位の造形に際しては積層ピッチ
を増大させるとともに、レーザビームスポットのフォー
カスをジャストフォーカス方向にシフトさせる。硬化深
さは前述のように深くなるので上下層の接合が可能であ
り、垂直面においては積層ピッチを大きくすることは分
解能低下にならないので寸法精度の低下はなく高精度に
造形できる。図7にフォーカス状態一定で照射パワーを
変化させたときの硬化深さと硬化幅の挙動を示す。照射
パワーを大きくすることにより、硬化幅および硬化深さ
は大きくなる。従って、上記のジャストフォーカス方向
へのシフトにより硬化幅が狭くなることに対しては、必
要に応じて硬化レーザパワーを増大させて硬化幅を広
げ、デフォーカス時と同様の硬化幅にすることにより、
その部位での造形物が太くなったり細くなったりするこ
とを無くすことが可能である。
行うことにより、UV硬化樹脂を浅く硬化させながら、
上下層の接合が可能な小さな積層ピッチで順次積層す
る。積層ピッチは小さいので高分解能で造形できる。こ
のとき、垂直壁面等の部位の造形に際しては積層ピッチ
を増大させるとともに、レーザビームスポットのフォー
カスをジャストフォーカス方向にシフトさせる。硬化深
さは前述のように深くなるので上下層の接合が可能であ
り、垂直面においては積層ピッチを大きくすることは分
解能低下にならないので寸法精度の低下はなく高精度に
造形できる。図7にフォーカス状態一定で照射パワーを
変化させたときの硬化深さと硬化幅の挙動を示す。照射
パワーを大きくすることにより、硬化幅および硬化深さ
は大きくなる。従って、上記のジャストフォーカス方向
へのシフトにより硬化幅が狭くなることに対しては、必
要に応じて硬化レーザパワーを増大させて硬化幅を広
げ、デフォーカス時と同様の硬化幅にすることにより、
その部位での造形物が太くなったり細くなったりするこ
とを無くすことが可能である。
【0023】以上により、寸法精度の低下なしに積層数
を低減することが可能であるので、高速高精度の光造形
が可能である。
を低減することが可能であるので、高速高精度の光造形
が可能である。
【0024】表2に本発明の第四実施例である光造形方
法を示す。図4に示すモデルにおけるA、B、C領域に
おいて、積層ピッチP、フォーカス状態、レーザパワー
を表2のように設定し造形を行なう。
法を示す。図4に示すモデルにおけるA、B、C領域に
おいて、積層ピッチP、フォーカス状態、レーザパワー
を表2のように設定し造形を行なう。
【0025】
表 2
領域 積層ピッチ(P) デフォーカス量(D) レーザパワー
A 0.1mm D2 40 mW
B 0.7mm D1 100 mW
C 0.1mm D2 40 mW (D1<
D2)
以上のように、寸法精度の低下のない、かつ積層数を低
減することが可能であるので、高速高精度の光造形が可
能である。
減することが可能であるので、高速高精度の光造形が可
能である。
【0026】図8は本発明の第五実施例を示す光造形方
法である。図8に示すモデルでは、球面部の比較的緩や
かに変化する部分をA領域、特に曲率変化の激しい部分
をD領域、垂直壁面部をB領域、斜面部をC領域として
各領域における積層ピッチP、レーザビームスポットの
フォーカス状態およびレーザパワーを表3のように設定
し造形する。
法である。図8に示すモデルでは、球面部の比較的緩や
かに変化する部分をA領域、特に曲率変化の激しい部分
をD領域、垂直壁面部をB領域、斜面部をC領域として
各領域における積層ピッチP、レーザビームスポットの
フォーカス状態およびレーザパワーを表3のように設定
し造形する。
【0027】
表 3
領域 積層ピッチ(P) デフォーカス量(D) レーザパワー
A 0.2mm D2 45 mW
B 0.7mm D1 100 mW
C 0.2mm D2 45 mW
D 0.1mm D3 40 mW (D1<D
2<D3)
このように、積層ピッチPを3値に定めても、積層ピッ
チPに対応してデフォーカス量Dを変化させることによ
り、寸法精度の低下なしに積層数を低減することが可能
である。
チPに対応してデフォーカス量Dを変化させることによ
り、寸法精度の低下なしに積層数を低減することが可能
である。
【0028】また、積層ピッチをPとデフォーカス量D
の関係は D=f(P) で表現され、関数f(P)は単調変化関数であり、これ
に従い積層ピッチおよびデフォーカス量Dをコントロー
ルすることにより、同様の効果が得られるのは明白であ
る。
の関係は D=f(P) で表現され、関数f(P)は単調変化関数であり、これ
に従い積層ピッチおよびデフォーカス量Dをコントロー
ルすることにより、同様の効果が得られるのは明白であ
る。
【0029】以上により、高速高精度の光造形が可能で
ある。
ある。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、寸法精度の低下なし
に、部分的にモデルの積層ピッチを大きくして積層数を
低減することが可能となり、高速高精度の光造形が可能
となる効果がある。
に、部分的にモデルの積層ピッチを大きくして積層数を
低減することが可能となり、高速高精度の光造形が可能
となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例における光造形装置の構成
図である。
図である。
【図2】本発明の第一実施例における光造形装置の積層
ピッチを示す図である。
ピッチを示す図である。
【図3】本発明の第二実施例における光造形装置の構成
図である。
図である。
【図4】本発明の第三実施例における光造形方法を示す
図である。
図である。
【図5】本発明の第三実施例におけるUV硬化樹脂の硬
化断面形状を示す図である。
化断面形状を示す図である。
【図6】本発明の第三実施例におけるフォーカスと硬化
幅および硬化深さの関係図である。
幅および硬化深さの関係図である。
【図7】本発明の第三実施例における照射パワーと硬化
幅および硬化深さの関係図である。
幅および硬化深さの関係図である。
【図8】本発明の第四実施例における光造形方法を示す
図である。
図である。
P…積層ピッチ、
D…デフォーカス量。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 遠藤 敏朗
神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株
式会社日立製作所AV機器事業部内
(72)発明者 大久保 賢勉
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
株式会社日立製作所内
(72)発明者 青木 恒夫
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
株式会社日立製作所内
(56)参考文献 特開 平6−254971(JP,A)
特表 平10−505799(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B29C 67/00
Claims (2)
- 【請求項1】UV硬化樹脂の液面を形状データに従って
レーザビームで走査し、該レーザビーム照射部位を硬化
し、該硬化層を逐次積層して形状モデルを造形する光造
形装置において、 UV硬化樹脂の液面でレーザビームのフォーカス状態を
可変にできるフォーカス制御手段と、 レーザパワーを可変にできるレーザパワー制御手段とを
有し、 積層ピッチが小の場合には、前記フォーカス制御手段に
よりデフォーカス状態とし、 積層ピッチが大の場合には、前記フォーカス制御手段に
よりジャストフォーカス方向にシフトするように制御す
ると共に、前記レーザパワー制御手段により積層ピッチ
が小の場合よりもレーザパワーを増大するように構成し
たことを特徴とする光造形装置。 - 【請求項2】UV硬化樹脂の液面を形状データに従って
レーザビームで走査し、該レーザビーム照射部位を硬化
し、該硬化層を逐次積層して形状モデルを造形する光造
形方法において、 積層ピッチを少なくとも大小の2値に定め、積層ピッチ
が小のときはレーザビームスポットのフォーカス状態を
デフォーカス状態とし、積層ピッチが大のときはレーザ
ビームスポットのフォーカス状態をジャストフォーカス
方向へシフトすると共に、積層ピッチが小の場合よりも
レーザパワーを増大するようにしたことを特徴とする光
造形方法。
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