JP3411805B2 - 耐食性に優れたフィン及びヒレ用鉄鋼材料 - Google Patents

耐食性に優れたフィン及びヒレ用鉄鋼材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた耐食性及び溶
接性を有するとともに適切な熱膨張率を有し、腐食環境
が厳しいボイラでの使用に適したフィン及びヒレ用鉄鋼
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】製紙工程で用いられる回収ボイラやゴミ
焼却炉のように火炉の腐食環境が厳しいボイラでは、火
炉蒸発管に高Cr系材を肉盛した管や外層材に高Cr系
材を用いた密着二重管が採用される場合がある。図1に
回収ボイラの1例を模式的に示す。図1中の1は火炉、
2は火炉壁、3は過熱器を示す。火炉壁2はA部拡大図
に示すように蒸発管4をフィン5で接続した構成となっ
ており、蒸発管4及びフィン5の火炉側は18Cr(図
の7)が肉盛りされている。フィン5の部分は管頂部6
に比較して火炉の輻射を受け難いことから、この部分の
温度は管頂部6に比べ50℃程度低くなっている。ま
た、火炉壁2は図2に示すような密着二重管で構成され
る場合もある。この構成で火炉壁2に空気口部8を設け
る場合には、蒸発管4の一部を曲げて空気ノズル9を接
続する。この際に形成される隙間(開口部)を塞ぐ板材
としてヒレ10が使用される。
【0003】ここで高Cr系材を肉盛した管を採用した
場合、管と管との間に配されるフィン材や開口部に用い
られるヒレ材としては、溶接性や熱膨張率の点から、炭
素鋼や低合金鋼が採用され、耐食性の不足は管同様、高
Cr系材の肉盛により補われている。このため、フィン
及びヒレの加工に際しては肉盛溶接工程が必要となり、
工数の増加、すなわちコスト高となっており、肉盛溶接
工程が不要な、優れた耐食性及び溶接性を有するととも
に適切な熱膨張率を有する材料が望まれている。ここで
オーステナイト系ステンレス鋼は熱膨張率が管材(炭素
鋼)と大きく異なることから使用できず、適切な熱膨張
率を得るためにはフェライト相、マルテンサイト相又は
両者の混相組織を有する鋼に限られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術の実状に鑑み、腐食環境が厳しいボイラにおいて
も肉盛り溶接を必要とせず、そのままフィン材やヒレ材
として使用が可能な、優れた耐食性及び溶接性を有する
とともに適切な熱膨張率を有する鉄鋼材料を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
する手段として、次の(1)〜(4)の構成を含むもの
である。 (1)重量%で、C:0.07〜0.14%、Si:
0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:0.03%以
下、S:0.03%以下、Cr:13〜17%、Nb:
0.6〜1.5%で残部がFeと製鋼上不可避な元素か
らなり、フェライト・マルテンサイト二相組織となって
いることを特徴とするフィン及びヒレ用鉄鋼材料。
【0006】(2)重量%で、C:0.05〜0.12
%、Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:
0.03%以下、S:0.03%以下、Ni:0.2〜
1.5%、Cr:13〜17%、Nb:0.6〜1.5
%で残部がFeと製鋼上不可避な元素からなり、フェラ
イト・マルテンサイト二相組織となっていることを特徴
とするフィン及びヒレ用鉄鋼材料。
【0007】(3)重量%で、C:0.05〜0.12
%、Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:
0.03%以下、S:0.03%以下、Cr:13〜1
7%、Nb:0.6〜1.5%、N:0.03〜0.0
7%で残部がFeと製鋼上不可避な元素からなり、フェ
ライト・マルテンサイト二相組織となっていることを特
徴とするフィン及びヒレ用鉄鋼材料。
【0008】(4)重量%で、C:0.05〜0.12
%、Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:
0.03%以下、S:0.03%以下、Cr:13〜1
7%、Nb:0.6〜1%、Ta:0.1〜0.5%で
残部がFeと製鋼上不可避な元素からなり、フェライト
・マルテンサイト二相組織となっていることを特徴とす
るフィン及びヒレ用鉄鋼材料。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のフィン及びヒレ用鉄鋼材
料において、各成分の組成範囲の設定理由は以下のとお
りである。前記(1)の発明の鉄鋼材料において。 C:鉄鋼材料の基本的な構成元素であり、添加により強
度等を上昇させるが、マルテンサイト相を増加させると
ともに、靱性の低下や溶接性の劣化の原因となるので
0.14%を上限とする。また、不足するとフェライト
相単相となること及び後述するNbとの化合物形成に伴
う結晶粒微細化が不十分となることから、溶接性が損な
われるので、0.07%を下限する。
【0010】Si:一般的な製鋼法では不可欠な元素で
主に脱酸を目的として用いられる。しかし過度の添加は
靱性を低下させ、溶接性を損なうことから、0.8%を
上限とする。 Mn:一般的な製鋼法では脱硫等を目的として用いられ
る。しかし過度の添加は耐食性を劣化させるので、1.
5%を上限とする。なお、Si及びMnについては添加
量の下限値は不可避不純物として含まれる量である。
【0011】P、S:偏折により脆化等を引き起こすた
め少ない方が望ましく、0.03%を上限とする。
【0012】Cr:耐食性を向上させる主たる元素であ
るが、13%未満では耐食性が十分得られないので13
%を下限とする。また過度の添加は靱性の低下を招き溶
接性を劣化させるため、17%を上限とする。
【0013】Nb:Cと化合し、微細な炭化物を形成す
ることで、結晶粒を微細化して靱性を向上させ、溶接性
を向上させる元素である。ただし、0.6%未満では十
分な効果が得られないため、0.6%を下限とする。ま
た過度の添加は逆に靱性を低下させるので1.5%を上
限とする。
【0014】前記(2)の発明の鉄鋼材料において。 C:鉄鋼材料の基本的な構成元素であり、添加により強
度等を上昇させるが、粒界に炭化物を析出させることか
ら、環境によっては、過度の添加により粒界腐食が生じ
る。このため、0.12%を上限とする。また不足する
とフェライト単相となること及び後述するNbとの化合
物形成に伴う結晶粒微細化が不十分となることから溶接
性が損なわれるので、0.05%を下限とする。基本的
には前記(1)の材料の場合と同じであるが、この材料
の場合は後述するNi添加の効果によりCの量を若干低
くすることができる。
【0015】Ni:焼入れ性を向上させ、マルテンサイ
ト相の形成を促すが、過度の添加によりマルテンサイト
相の相比が増加して溶接性を劣化させるので、1.5%
を上限とする。これにより粒界腐食を発生させるCの添
加量を低減させることができる。Si、Mn、P、S、
Cr及びNbについては前記(1)の材料の場合と同様
である。
【0016】前記(3)の発明の鉄鋼材料において。 C:前記(2)の材料の場合と設定範囲は同じである
が、この材料の場合は(1)の材料に比較してCの量を
若干低くすることができるのは後述するNの添加効果に
よる。
【0017】N:Cと同様の効果を有し、添加によりマ
ルテンサイト相を形成しやすくなるが、Cと異なり粒界
にCrを含む化合物を形成し難いことから、粒界腐食を
生じ難い。Nの添加は少量では有為な効果は得られない
ことから0.03%を下限とする。また過度の添加は靱
性の低下を招くことから0.07%を上限とする。S
i、Mn、P、S、Cr及びNbについては前記(1)
の材料の場合と同様である。
【0018】前記(4)の発明の鉄鋼材料において。 C:前記(2)の材料の場合と設定範囲は同じである
が、この材料の場合は(1)の材料に比較してCの量を
若干低くすることができるのは後述するTaの添加効果
による。
【0019】Nb:下限については前記(1)の材料と
同じであるが、上限を1%とする。これは後述するTa
の影響でより低い量から靱性の低下が生じるようになる
ためである。
【0020】Ta:Cと化合し、微細な炭化物を形成す
ることで結晶粒を微細化して靱性を向上させる。この効
果はNbと同様であるが、Taはより少量でも効果を発
揮できるので下限値を0.1%とする。ただし過度の添
加はNb同様靱性値の低下を招くことから上限値を0.
5%とする。Taの効果はNbより強く作用することか
らより低Cで必要な特性が得られるので、この効果によ
り粒界腐食を誘起するCの含有量を低減させることがで
きる。Si、Mn、P、S及びCrについては前記
(1)の材料の場合と同様である。
【0021】本発明に係る前記(1)〜(4)の鉄鋼材
料は、いずれもフェライト・マルテンサイト二相組織と
なっており、優れた耐食性及び溶接性を有するととも
に、火炉蒸発管の基材に用いられる炭素鋼に近い熱膨張
率を有し、製紙工程で用いられる回収ボイラやゴミ焼却
炉のように火炉の腐食環境が厳しいボイラにおけるフィ
ン材やヒレ材として使用が可能な鉄鋼材料である。鉄鋼
材料は大別するとフェライト、マルテンサイト及びオー
ステナイトの3種の相のいずれかとなる。このうちオー
ステナイトは一般に耐食性に優れるが、他の2種とは熱
膨張率の差が大きい。これに対しフェライト及びマルテ
ンサイトは熱膨張率については顕著な差はみられず、管
材である炭素鋼と大差ない範囲にある。
【0022】これらの材料について熱膨張率の1例を示
すと管材に用いられるフェライト系材料(STB41
0、0%Cr)では12.9×10-6/K(0〜300
℃)であるが、フェライト・マルテンサイト系材料(S
US410J2TB、12%Cr)は10.7×10-6
/K(0〜300℃)であるのに対し、オーステナイト
系材料(SUS304、18%Cr)は17.1×10
-6/K(0〜300℃)となっている。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明の鉄鋼材料について
さらに具体的に説明する。 〔実施例1:前記発明(1)の鉄鋼材料の試験)〕表1
に示す成分組成を有する材料を真空溶解炉により溶製
(各15kg)した後、鋳造(鋳造比7)、熱処理(溶
体化:1050℃/15min、焼戻し:725℃/6
0min)を行って鉄鋼材料を作製した。得られた材料
を供試材として腐食試験及び曲げ試験を行った。
【0024】(A)腐食試験 腐食試験(耐食性試験)は回収ボイラを対象として実施
した。回収ボイラは製紙工程で生じる廃液(黒液と呼ば
れる)からNaを回収することを目的としたボイラで、
廃液を燃料として、スメルトと呼ばれる物質を回収す
る。スメルトはS 2-を多量に含むことから腐食性が強
く、火炉を構成する材料は耐食性が要求される。現在管
材としては炭素鋼管の外面に18Cr肉盛を行ったもの
が一般的で、管表面温度400℃(管頂部予想最大値)
で必要とされる耐食性が得られている。図1の回収ボイ
ラにおいて、火炉壁2はA部拡大断面図に示すように蒸
発管4をフィン5で接続した構成となっており、蒸発管
4及びフィン5の火炉側は18Crが肉盛りされてい
る。図1に示すようにフィン5の部分は管頂部6に比較
して火炉の輻射を受け難いことから、この部分の温度は
管表面(管頂部)に比べ50℃程度低くなる。そのた
め、この部分に使用する材料としてはスメルト中で35
0℃程度の環境下における腐食量が、18Cr肉盛材が
スメルト中で400℃の場合に受ける腐食量と同等とな
るような耐腐食性を有する材質が必要とされる。
【0025】腐食試験は、#100以下に粉砕したスメ
ルト(重量%で7.8%S2-、41.3%CO3 2-
6.0%K+ 、40.9%Na+ 、残部SO4 2- 等の微
量成分)8g中に供試材を埋没し、所定の温度(供試材
16のみ400℃、他は350℃)に昇温した後、容量
%で1%SO2 −2%O2 −15%CO2 −残N2 のガ
スを100cc/minの流量で流した。試験時間は1
00hとした。供試材寸法は長さ14mm、幅14m
m、厚さ3mmで、#600(エメリー紙の粗さ単位を
表す)迄エメリー研磨して用いた。試験前の供試材はア
セトンにより脱脂し、十分乾燥した後重量測定を行っ
た。また試験後の供試材は18%NaOH−3%KMn
4 水溶液(重量%)中で煮沸した後、10重量%クエ
ン酸アンモニウム水溶液で煮沸して脱スケールを行い、
十分乾燥したのち重量測定を行った。腐食試験前後の重
量差を腐食量として評価した。各供試材は毎々3個腐食
試験に供し、平均値を求めた。
【0026】試験結果を表2及び図3に示す。これらの
結果から、腐食量は概ねCr量に依存し、13%以上の
Crを含む本発明(1)の供試材1〜9は350℃の条
件下において、400℃における18Cr肉盛材と同等
以上の耐食性(同等以下の腐食量)を有することが分か
る。
【0027】(B)曲げ試験 曲げ試験はJIS Z3122に準じて実施した。SS
400と表1の供試材とを18Cr系溶接材(全溶着金
属にて重量%でC:0.09%、Si:0.46%、M
n:0.41%、P:0.021%、S:0.002
%、Cr:17.4%、Nb:0.82%)を用いて突
き合わせ溶接(100〜110A)により溶接した。板
の形状は長さ300mm、幅150mm、厚さ6mmと
した。溶接後、余盛を削除するとともに、中心に供試材
の溶接熱影響部がくるようにして、長さ250mm、幅
20mm、厚さ6mmの形状に加工した。供試材は雄型
R=2t=12mmの治具により表曲げ試験を行った。
【0028】試験後、供試材の溶接熱影響部の割れ有無
を調査した。結果を表2に示す。C、Nbの含有量が本
発明の範囲を外れた供試材(10、11、14、15)
及びCrの含有量が上限値を超えた供試材(13)では
曲げ後に割れが生じた。これはマルテンサイト相が過剰
に存在しているか、結晶粒径が十分小さくないこと、あ
るいは元来の靱性値が低い等により溶接熱影響部が脆化
したことによる。このような割れが発生する供試材は構
造部材として好ましくなく、不適である。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】〔実施例2:前記発明(2)の鉄鋼材料の
試験)〕実施例1と同じ手順にて表3に示す成分組成を
有する鉄鋼材料を作製した。得られた材料を供試材とし
て腐食試験及び曲げ試験を行った。
【0032】(A)腐食試験 実施例1と同じ手法により試験を行った。ただし、スメ
ルトとしては重量%で8.6%S2-、35.6%CO3
2- 、9.2%K+ 、36.2%Na+ 、4.6%Cl
- 、残部SO4 2- 等の微量成分の組成のものを使用し、
試験後、重量測定とともに断面ミクロ観察により粒界腐
食有無を評価した。結果を表4に示す。表4から、Cl
- が多い環境下においては本発明(1)の供試材のうち
C量の多いもの(供試材番号4)では粒界腐食が観察さ
れ、C量の増加により粒界腐食による侵食深さが大きく
なることが分かる。
【0033】(B)曲げ試験 実施例1と同じ手法により試験を行った。結果を表4に
示す。表4から、Niの添加によりC量が若干少なくて
も十分な特性が得られることが分かる(供試材番号1
8、20、23と26との比較)。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】〔実施例3:前記発明(3)の鉄鋼材料の
試験)〕実施例1と同じ手順にて表5に示す成分組成を
有する鉄鋼材料を作製した。得られた材料を供試材とし
て腐食試験及び曲げ試験を行った。
【0037】(A)腐食試験 実施例2と同じ手法により試験を行った。結果を表6に
示す。この結果から、Cの代替としてNを添加すること
で粒界腐食の発生を防止できることが分かる。 (B)曲げ試験 実施例1と同じ手法にり試験を行った。結果を表6に示
す。この結果から、Nの添加によりC量が若干少なくて
も十分な特性が得られることが分かる。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】〔実施例4:前記発明(4)の鉄鋼材料の
試験)〕実施例1と同じ手順にて表7に示す成分組成を
有する鉄鋼材料を作製した。得られた材料を供試材とし
て腐食試験及び曲げ試験を行った。 (A)腐食試験 実施例2と同じ手法により試験を行った。結果を表8に
示す。この結果から、Taの添加によりCを低減でき粒
界腐食が防止できることが分かる。 (B)曲げ試験 実施例1と同じ手法により試験を行った。結果を表8に
示す。この結果から、Taの添加によりC量が若干少な
くても十分な特性が得られることが分かる。
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】
【発明の効果】本発明の鉄鋼材料は、腐食環境が厳しい
ボイラにおいても肉盛り溶接を必要とせず、そのままフ
ィン材やヒレ材として使用が可能な、優れた耐食性及び
溶接性を有するとともに適切な熱膨張率を有する鉄鋼材
料である。本発明の鉄鋼材料を使用して火炉壁を構成す
ることにより、十分な耐食性が得られるとともに、十分
な溶接性が確保でき、管材との熱膨張率も大きくなく、
信頼性の高い火炉壁を構成できるとともに、製作コスト
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回収ボイラの1例を模式的に示す説明図。
【図2】回収ボイラの火炉壁の他の1例を模式的に示す
説明図。
【図3】実施例1の腐食試験におけるCr量と腐食量と
の関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 隆之 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社 長崎造船所内 (72)発明者 山口 哲治 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社 長崎造船所内 (72)発明者 土井 祐一 長崎県長崎市深堀町五丁目717番地1 長菱エンジニアリング株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.07〜0.14%、
    Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:0.0
    3%以下、S:0.03%以下、Cr:13〜17%、
    Nb:0.6〜1.5%で残部がFeと製鋼上不可避な
    元素からなり、フェライト・マルテンサイト二相組織と
    なっていることを特徴とするフィン及びヒレ用鉄鋼材
    料。
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.05〜0.12%、
    Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:0.0
    3%以下、S:0.03%以下、Ni:0.2〜1.5
    %、Cr:13〜17%、Nb:0.6〜1.5%で残
    部がFeと製鋼上不可避な元素からなり、フェライト・
    マルテンサイト二相組織となっていることを特徴とする
    フィン及びヒレ用鉄鋼材料。
  3. 【請求項3】 重量%で、C:0.05〜0.12%、
    Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:0.0
    3%以下、S:0.03%以下、Cr:13〜17%、
    Nb:0.6〜1.5%、N:0.03〜0.07%で
    残部がFeと製鋼上不可避な元素からなり、フェライト
    ・マルテンサイト二相組織となっていることを特徴とす
    るフィン及びヒレ用鉄鋼材料。
  4. 【請求項4】 重量%で、C:0.05〜0.12%、
    Si:0.8%以下、Mn:1.5%以下、P:0.0
    3%以下、S:0.03%以下、Cr:13〜17%、
    Nb:0.6〜1%、Ta:0.1〜0.5%で残部が
    Feと製鋼上不可避な元素からなり、フェライト・マル
    テンサイト二相組織となっていることを特徴とするフィ
    ン及びヒレ用鉄鋼材料。
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