JP3411196B2 - 線形電子加速器 - Google Patents
線形電子加速器Info
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- JP3411196B2 JP3411196B2 JP23120697A JP23120697A JP3411196B2 JP 3411196 B2 JP3411196 B2 JP 3411196B2 JP 23120697 A JP23120697 A JP 23120697A JP 23120697 A JP23120697 A JP 23120697A JP 3411196 B2 JP3411196 B2 JP 3411196B2
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- linear electron
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- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05H—PLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
- H05H7/00—Details of devices of the types covered by groups H05H9/00, H05H11/00, H05H13/00
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Particle Accelerators (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線形電子加速器、
特に電子ビームのビーム集束性を向上した線形電子加速
器に関する。
特に電子ビームのビーム集束性を向上した線形電子加速
器に関する。
【0002】
【従来の技術】線形電子加速器は、米国特許第4,64
1,103号などにおいて公知であり、図11にはこの
ような従来の線形電子加速器の例が示される。
1,103号などにおいて公知であり、図11にはこの
ような従来の線形電子加速器の例が示される。
【0003】図11において、カソード支持筒15には
熱電子を放出するカソードが設けられている。この熱電
子は、RF電子銃空洞12においてRF源13から発生
したマイクロ波により電子の加速管14の方向に引き出
される。
熱電子を放出するカソードが設けられている。この熱電
子は、RF電子銃空洞12においてRF源13から発生
したマイクロ波により電子の加速管14の方向に引き出
される。
【0004】図12には、図11に示されたカソード支
持筒15の先端付近の拡大図が示される。図12におい
て、カソード支持筒15にはその先端部に熱電子を放出
するカソード10が設けられており、カソード10はカ
ソードヒータ16によって加熱される。加熱されたカソ
ード10の1つの面11からは熱電子が放出される。カ
ソード10の熱電子放出面11の前方は前述のRF電子
銃空洞12であり、このRF電子銃空洞12には同じく
前述したRF源13から発生し、熱電子25を加速管1
4の方向に導くマイクロ波の電界30が存在する。熱電
子25は、この電界30によりカソード10の熱電子放
出面11の付近から引き出され、RF電子銃から加速管
14に入射して、高エネルギーに加速される。
持筒15の先端付近の拡大図が示される。図12におい
て、カソード支持筒15にはその先端部に熱電子を放出
するカソード10が設けられており、カソード10はカ
ソードヒータ16によって加熱される。加熱されたカソ
ード10の1つの面11からは熱電子が放出される。カ
ソード10の熱電子放出面11の前方は前述のRF電子
銃空洞12であり、このRF電子銃空洞12には同じく
前述したRF源13から発生し、熱電子25を加速管1
4の方向に導くマイクロ波の電界30が存在する。熱電
子25は、この電界30によりカソード10の熱電子放
出面11の付近から引き出され、RF電子銃から加速管
14に入射して、高エネルギーに加速される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の線形電子加速器においては、図12に示されるよう
に、カソード10の付近の熱電子25を引き出す電界3
0の分布が不均一になり易い。すなわち、電界30の分
布が熱電子放出面11に平行にならない。このため、熱
電子25が加速管14(図11)に向って互いに平行に
移動せず電子ビームが発散してしまうので、電子のエミ
ッタンスあるいは電子ビームの集束性などのビーム性能
が悪化するという問題があった。
来の線形電子加速器においては、図12に示されるよう
に、カソード10の付近の熱電子25を引き出す電界3
0の分布が不均一になり易い。すなわち、電界30の分
布が熱電子放出面11に平行にならない。このため、熱
電子25が加速管14(図11)に向って互いに平行に
移動せず電子ビームが発散してしまうので、電子のエミ
ッタンスあるいは電子ビームの集束性などのビーム性能
が悪化するという問題があった。
【0006】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、カソード付近の引き出し電界の
分布を一様にし、ビーム性能が向上した線形電子加速器
を提供することにある。
のであり、その目的は、カソード付近の引き出し電界の
分布を一様にし、ビーム性能が向上した線形電子加速器
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の第1の発明は、熱電子放出面を有するカソー
ドを有し、前記カソードから放出された熱電子がマイク
ロ波により形成された電界により加速管方向に引き出さ
れるRF電子銃を備えた線形電子加速器であって、前記
熱電子放出面の周囲を前記熱電子放出面とほぼ同一平面
で包囲するカーボンの表面を有し、前記カソードとの反
応を抑制しつつ前記マイクロ波により形成された電界の
分布を一様にする電界分布調整手段を備えたことを特徴
とする。
に、本願の第1の発明は、熱電子放出面を有するカソー
ドを有し、前記カソードから放出された熱電子がマイク
ロ波により形成された電界により加速管方向に引き出さ
れるRF電子銃を備えた線形電子加速器であって、前記
熱電子放出面の周囲を前記熱電子放出面とほぼ同一平面
で包囲するカーボンの表面を有し、前記カソードとの反
応を抑制しつつ前記マイクロ波により形成された電界の
分布を一様にする電界分布調整手段を備えたことを特徴
とする。
【0008】また、本願第2の発明は、熱電子放出面を
有するカソードを有し、前記カソードから放出された熱
電子がマイクロ波により形成された電界により加速管方
向に引き出されるRF電子銃を備えた線形電子加速器で
あって、前記熱電子放出面の周囲を前記熱電子放出面と
ほぼ同一平面で包囲するカーボンの表面を有し、前記カ
ソードとの反応を抑制しつつ前記マイクロ波により形成
された電界の分布を一様にする電界分布調整手段と前記
カソードの端部を挟んでこれに接触し、前記カソードを
直接加熱するカーボンヒータと、を備え、前記電界分布
調整手段が、前記カソードの端部と前記カーボンヒータ
との間に挟み込まれたことを特徴とする。
有するカソードを有し、前記カソードから放出された熱
電子がマイクロ波により形成された電界により加速管方
向に引き出されるRF電子銃を備えた線形電子加速器で
あって、前記熱電子放出面の周囲を前記熱電子放出面と
ほぼ同一平面で包囲するカーボンの表面を有し、前記カ
ソードとの反応を抑制しつつ前記マイクロ波により形成
された電界の分布を一様にする電界分布調整手段と前記
カソードの端部を挟んでこれに接触し、前記カソードを
直接加熱するカーボンヒータと、を備え、前記電界分布
調整手段が、前記カソードの端部と前記カーボンヒータ
との間に挟み込まれたことを特徴とする。
【0009】また、本願第3の発明は、上記カーボンの
表面が、前記熱電子放出面を囲むように、かつテーパ状
に形成されていてもよい。 また、本願第4の発明は、上
記カソードはLaB 6 を材料とし、前記電界分布調整手
段を構成するカーボンは等方性カーボンを材料としても
よい。 また、本願第5の発明は、上記カソードが、前記
熱電子放出面に代えて、光によって励起され、光電子を
放出する光電子放出面を有していてもよい。
表面が、前記熱電子放出面を囲むように、かつテーパ状
に形成されていてもよい。 また、本願第4の発明は、上
記カソードはLaB 6 を材料とし、前記電界分布調整手
段を構成するカーボンは等方性カーボンを材料としても
よい。 また、本願第5の発明は、上記カソードが、前記
熱電子放出面に代えて、光によって励起され、光電子を
放出する光電子放出面を有していてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を図面に基づいて説明する。
実施形態という)を図面に基づいて説明する。
【0011】実施形態1.図1には、本発明の実施形態
1が示され、前述した図11、図12における従来例と
同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
1が示され、前述した図11、図12における従来例と
同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0012】図1(a)には本実施形態に係る線形電子
加速器のカソード10周辺の断面図が示され、図1
(b)にはカソード10を前方、すなわちRF電子銃空
洞12の方向から見た図が示される。
加速器のカソード10周辺の断面図が示され、図1
(b)にはカソード10を前方、すなわちRF電子銃空
洞12の方向から見た図が示される。
【0013】図1(a)において、カソード10が傍熱
型のカソードヒータ16により加熱され、熱電子放出面
11から熱電子25を放出する。熱電子放出面11の前
方のRF電子銃空洞12には、熱電子25を図11に示
される加速管14の方向に引き出す電界30が形成され
ており、これにより熱電子放出面11から放出された熱
電子25が加速管14へ導かれる。また、RF電子銃空
洞12の内壁22の中には、電界30の分布を一様に調
整する電界分布調整手段としての電界分布調整筒20が
差し込まれており、電界分布調整筒20の先端にはカー
ボン17が形成されている。このカーボン17の表面は
熱電子放出面11とほぼ同一平面となっている。
型のカソードヒータ16により加熱され、熱電子放出面
11から熱電子25を放出する。熱電子放出面11の前
方のRF電子銃空洞12には、熱電子25を図11に示
される加速管14の方向に引き出す電界30が形成され
ており、これにより熱電子放出面11から放出された熱
電子25が加速管14へ導かれる。また、RF電子銃空
洞12の内壁22の中には、電界30の分布を一様に調
整する電界分布調整手段としての電界分布調整筒20が
差し込まれており、電界分布調整筒20の先端にはカー
ボン17が形成されている。このカーボン17の表面は
熱電子放出面11とほぼ同一平面となっている。
【0014】なお、本実施形態の場合、電界分布調整筒
20は導体で形成されている。しかし、この電界分布調
整筒20をカーボンで形成し、図2に示されるように、
カーボン17と一体的に構成してもよい。
20は導体で形成されている。しかし、この電界分布調
整筒20をカーボンで形成し、図2に示されるように、
カーボン17と一体的に構成してもよい。
【0015】本実施形態において特徴的なことは、図1
(b)に示されるように、カソード10の熱電子放出面
11の周囲がカーボン17によって包囲されていること
である。
(b)に示されるように、カソード10の熱電子放出面
11の周囲がカーボン17によって包囲されていること
である。
【0016】以上の構成により、本実施形態において
は、RF電子銃空洞12に形成された、熱電子25を引
き出すための電界30の分布が、カソード10の熱電子
放出面11上で一様になる。すなわち、図1(a)に示
されるように、電界30の分布が熱電子放出面11に平
行となる。このため、熱電子放出面11から放出された
熱電子25の流線は発散することがなく、電子のビーム
が図11に示された加速管14に向って平行な流線とな
る。
は、RF電子銃空洞12に形成された、熱電子25を引
き出すための電界30の分布が、カソード10の熱電子
放出面11上で一様になる。すなわち、図1(a)に示
されるように、電界30の分布が熱電子放出面11に平
行となる。このため、熱電子放出面11から放出された
熱電子25の流線は発散することがなく、電子のビーム
が図11に示された加速管14に向って平行な流線とな
る。
【0017】以上により、ビーム性能が向上された線形
電子加速器を得ることができる。
電子加速器を得ることができる。
【0018】実施形態2.図3には、本発明の実施形態
2が示されている。
2が示されている。
【0019】上述の実施形態1においては、カソード1
0は傍熱型のカソードヒータ16によって間接的に加熱
されていたが、本実施形態においては、カソード10は
カーボンヒータ18によって直接加熱される。
0は傍熱型のカソードヒータ16によって間接的に加熱
されていたが、本実施形態においては、カソード10は
カーボンヒータ18によって直接加熱される。
【0020】図3(a)に示されるように、カソード1
0の熱電子放出面11の反対側の端部は矩形に加工され
ている。そして、その矩形部がカーボンヒータ18とカ
ーボン17によって上下から挟まれており、カーボンヒ
ータ18がカソード支持棒19により挟まれて固定され
ている。これを熱電子放出面11の側から見た様子が図
3(b)に示されている。図3(b)においては、カー
ボンヒータ18とカソード支持棒19とは、カソード1
0の裏側に隠れるので破線で示されている。ここで、カ
ーボンヒータ18は、パイロカーボンと呼ばれ、結晶化
していて、電流を流す方向によって抵抗が生じ、熱を発
生する。一方、カソード10を包囲するカーボン17
は、等方性カーボンと呼ばれ、電流を流しても熱を発生
しない。カソードがLaB6 である場合、この物質は他
の物質と反応しやすいので、保持する場合はカーボンが
使用される。
0の熱電子放出面11の反対側の端部は矩形に加工され
ている。そして、その矩形部がカーボンヒータ18とカ
ーボン17によって上下から挟まれており、カーボンヒ
ータ18がカソード支持棒19により挟まれて固定され
ている。これを熱電子放出面11の側から見た様子が図
3(b)に示されている。図3(b)においては、カー
ボンヒータ18とカソード支持棒19とは、カソード1
0の裏側に隠れるので破線で示されている。ここで、カ
ーボンヒータ18は、パイロカーボンと呼ばれ、結晶化
していて、電流を流す方向によって抵抗が生じ、熱を発
生する。一方、カソード10を包囲するカーボン17
は、等方性カーボンと呼ばれ、電流を流しても熱を発生
しない。カソードがLaB6 である場合、この物質は他
の物質と反応しやすいので、保持する場合はカーボンが
使用される。
【0021】本実施形態においてはフィラメントを使用
していないので、フィラメントの切れ等のトラブルがな
く信頼性を高めることができる。また、傍熱型ヒータの
場合に比べて、部品数を減らせるという効果もある。
していないので、フィラメントの切れ等のトラブルがな
く信頼性を高めることができる。また、傍熱型ヒータの
場合に比べて、部品数を減らせるという効果もある。
【0022】実施形態3.図4には本発明の実施形態3
が示されている。本実施形態でも実施形態2の場合と同
様に、カソード10がカーボンヒータ18により上下か
ら挟まれた構造となっている。
が示されている。本実施形態でも実施形態2の場合と同
様に、カソード10がカーボンヒータ18により上下か
ら挟まれた構造となっている。
【0023】本実施形態においては、電界分布調整筒2
0は絶縁体で形成されており、熱電子放出面11の周囲
を包囲するカーボン17は、電界分布調整筒20の先端
表面に蒸着により形成されている。
0は絶縁体で形成されており、熱電子放出面11の周囲
を包囲するカーボン17は、電界分布調整筒20の先端
表面に蒸着により形成されている。
【0024】このように絶縁体で構成された電界分布調
整筒20を使用することにより、カソード支持棒19お
よびRF電子銃空洞12の内壁22との間に絶縁加工を
施す必要がなくなり、製造が容易になるという効果があ
る。
整筒20を使用することにより、カソード支持棒19お
よびRF電子銃空洞12の内壁22との間に絶縁加工を
施す必要がなくなり、製造が容易になるという効果があ
る。
【0025】なおカーボン17の形成方法としては蒸着
に限るものではなく、スパッタリングなどにより形成し
た膜でも良い。
に限るものではなく、スパッタリングなどにより形成し
た膜でも良い。
【0026】実施形態4.図5には、本発明の実施形態
4が示されている。本実施形態でも実施形態2の場合と
同様に、カソード10がカーボンヒータ18により上下
から挟まれた構造となっている。
4が示されている。本実施形態でも実施形態2の場合と
同様に、カソード10がカーボンヒータ18により上下
から挟まれた構造となっている。
【0027】本実施形態においては、電界分布調整筒2
0は導体で形成されているが、図4(a)に示されるよ
うに、熱電子放出面11の周囲のみ肉厚となっており、
その他の部分においては、RF電子銃空洞12の内壁2
2との間で中空の領域ができるような構造となってい
る。これにより、RF電子銃空洞12の内壁22と電界
分布調整筒20との間に絶縁加工を施す必要がなくな
り、製造が容易になるという効果がある。
0は導体で形成されているが、図4(a)に示されるよ
うに、熱電子放出面11の周囲のみ肉厚となっており、
その他の部分においては、RF電子銃空洞12の内壁2
2との間で中空の領域ができるような構造となってい
る。これにより、RF電子銃空洞12の内壁22と電界
分布調整筒20との間に絶縁加工を施す必要がなくな
り、製造が容易になるという効果がある。
【0028】実施形態5.図6及び図7には、本発明の
実施形態5が示されている。本実施形態では、図1また
は図2に示された例において、熱電子放出面11の周囲
のカーボン17の表面がテーパ状に加工されている。こ
のような構成により、熱電子放出面11の前方に形成さ
れる電界30が、なめらかな曲線状となる。このため、
熱電子放出面11から放出された熱電子25の流線を収
束させることができる。従って、ビーム性能をさらに向
上させることができる。
実施形態5が示されている。本実施形態では、図1また
は図2に示された例において、熱電子放出面11の周囲
のカーボン17の表面がテーパ状に加工されている。こ
のような構成により、熱電子放出面11の前方に形成さ
れる電界30が、なめらかな曲線状となる。このため、
熱電子放出面11から放出された熱電子25の流線を収
束させることができる。従って、ビーム性能をさらに向
上させることができる。
【0029】実施形態6.図8には、本発明の実施形態
6が示されている。本実施形態では、図3に示された例
において、熱電子放出面11の周囲のカーボン17の表
面がテーパ状に加工されている。このような構成によ
り、実施形態5と同様の原理で、ビーム性能の向上を図
ることができる。
6が示されている。本実施形態では、図3に示された例
において、熱電子放出面11の周囲のカーボン17の表
面がテーパ状に加工されている。このような構成によ
り、実施形態5と同様の原理で、ビーム性能の向上を図
ることができる。
【0030】実施形態7.図9には、本発明の実施形態
7が示されている。本実施形態では、図4に示された例
において、電界分布調整筒20の先端がテーパ状に加工
されており、この先端表面にカーボン17が蒸着、スパ
ッタリング等により形成されている。従って、熱電子放
出面11の周囲のカーボン17の表面もテーパ状とな
り、実施形態5と同様の原理で、ビーム性能の向上を図
ることができる。
7が示されている。本実施形態では、図4に示された例
において、電界分布調整筒20の先端がテーパ状に加工
されており、この先端表面にカーボン17が蒸着、スパ
ッタリング等により形成されている。従って、熱電子放
出面11の周囲のカーボン17の表面もテーパ状とな
り、実施形態5と同様の原理で、ビーム性能の向上を図
ることができる。
【0031】実施形態8.図10には、本発明の実施形
態8が示されている。本実施形態では、図5に示された
例において、熱電子放出面11の周囲のカーボン17の
表面がテーパ状に加工されている。このような構成によ
り、実施形態5と同様の原理で、ビーム性能の向上を図
ることができる。
態8が示されている。本実施形態では、図5に示された
例において、熱電子放出面11の周囲のカーボン17の
表面がテーパ状に加工されている。このような構成によ
り、実施形態5と同様の原理で、ビーム性能の向上を図
ることができる。
【0032】実施形態9.以上に述べた各実施形態にお
いては、熱カソードRF電子銃が使用されているが、レ
ーザなどによりカソードを励起して光電子を発生させる
フォトカソードRF電子銃を使用することもでき、同様
の効果を奏することができる。これにより、用途に応じ
た適切な電子銃の使用が可能になる。
いては、熱カソードRF電子銃が使用されているが、レ
ーザなどによりカソードを励起して光電子を発生させる
フォトカソードRF電子銃を使用することもでき、同様
の効果を奏することができる。これにより、用途に応じ
た適切な電子銃の使用が可能になる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本願の第1の発明
によれば、カソードの熱電子放出面の周囲をカーボンに
よって包囲したので、熱電子放出面の前方の、熱電子を
引き出す電界の分布を適宜制御することができ、熱電子
の流線が発散することなく加速管まで導かれる。この結
果ビーム性能が向上した線形電子加速器が得られる。
によれば、カソードの熱電子放出面の周囲をカーボンに
よって包囲したので、熱電子放出面の前方の、熱電子を
引き出す電界の分布を適宜制御することができ、熱電子
の流線が発散することなく加速管まで導かれる。この結
果ビーム性能が向上した線形電子加速器が得られる。
【0034】また、第2の発明によれば、カソードの熱
電子放出面を囲むカーボンの表面がテーパ状に加工され
ており、電子線の収束度が増し、ビーム性能をさらに向
上できる。
電子放出面を囲むカーボンの表面がテーパ状に加工され
ており、電子線の収束度が増し、ビーム性能をさらに向
上できる。
【0035】また、第3の発明によれば、電子銃として
フォトカソードRF電子銃を使用することができ、用途
に応じた適切な電子銃の使用が可能になる。
フォトカソードRF電子銃を使用することができ、用途
に応じた適切な電子銃の使用が可能になる。
【図1】 (a)は本発明の実施形態1の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図2】 (a)は本発明の実施形態1の線形電子加速
器の変形例の断面図であり、(b)はカソードの正面図
である。
器の変形例の断面図であり、(b)はカソードの正面図
である。
【図3】 (a)は本発明の実施形態2の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図4】 (a)は本発明の実施形態3の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図5】 (a)は本発明の実施形態4の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図6】 (a)は本発明の実施形態5の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図7】 (a)は本発明の実施形態5の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図8】 (a)は本発明の実施形態6の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図9】 (a)は本発明の実施形態7の線形電子加速
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
器の断面図であり、(b)はカソードの正面図である。
【図10】 (a)は本発明の実施形態8の線形電子加
速器の断面図であり、(b)はカソードの正面図であ
る。
速器の断面図であり、(b)はカソードの正面図であ
る。
【図11】 従来の線形電子加速器の構成を示す説明図
である。
である。
【図12】 図11に示された線形電子加速器のカソー
ド支持筒の先端付近の拡大図である。
ド支持筒の先端付近の拡大図である。
10 カソード、11 熱電子放出面、12 RF電子
銃空洞、16 カソードヒータ、17 カーボン、18
カーボンヒータ、19 カソード支持棒、20 電界
分布調整筒、22 RF電子銃空洞の内壁、25 熱電
子、30 電界。
銃空洞、16 カソードヒータ、17 カーボン、18
カーボンヒータ、19 カソード支持棒、20 電界
分布調整筒、22 RF電子銃空洞の内壁、25 熱電
子、30 電界。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−335400(JP,A)
特開 平6−243776(JP,A)
特開 平8−316150(JP,A)
特開 平4−342998(JP,A)
特開 平2−160400(JP,A)
特開 昭63−160200(JP,A)
特開 平5−2994(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H05H 9/00
Claims (5)
- 【請求項1】 熱電子放出面を有するカソードを有し、
前記カソードから放出された熱電子がマイクロ波により
形成された電界により加速管方向に引き出されるRF電
子銃を備えた線形電子加速器であって、 前記熱電子放出面の周囲を前記熱電子放出面とほぼ同一
平面で包囲するカーボンの表面を有し、前記カソードと
の反応を抑制しつつ前記マイクロ波により形成された電
界の分布を一様にする電界分布調整手段と、 前記カソードの端部を挟んでこれに接触し、前記カソー
ドを直接加熱するカーボンヒータと、 を備え、 前記電界分布調整手段が、前記カソードの端部と前記カ
ーボンヒータとの間に挟み込まれたことを特徴とする線
形電子加速器。 - 【請求項2】 熱電子放出面を有するカソードを有し、
前記カソードから放出された熱電子がマイクロ波により
形成された電界により加速管方向に引き出されるRF電
子銃を備えた線形電子加速器であって、 前記熱電子放出面の周囲を前記熱電子放出面とほぼ同一
平面で包囲するカーボンの表面を有し、前記カソードと
の反応を抑制しつつ前記マイクロ波により形成された電
界の分布を一様にする電界分布調整手段を備えたことを
特徴とする線形電子加速器。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の線形電子加速器
であって、前記カーボンの表面が、前記熱電子放出面を
囲むように、かつテーパ状に形成されていることを特徴
とする線形電子加速器。 - 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1つに記載の
線形電子加速器であって、前記カソードはLaB 6 を材
料とし、前記電界分布調整手段を構成するカーボンは等
方性カーボンを材料とすることを特徴とする線形電子加
速器。 - 【請求項5】 請求項1から3のいずれか1つに記載の
線形電子加速器であって、前記カソードが、前記熱電子
放出面に代えて、光によって励起され、光電子を放出す
る光電子放出面を有することを特徴とする線形電子加速
器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23120697A JP3411196B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 線形電子加速器 |
US09/016,787 US5986415A (en) | 1997-08-27 | 1998-01-30 | Linear electron accelerator |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23120697A JP3411196B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 線形電子加速器 |
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JPH1167499A JPH1167499A (ja) | 1999-03-09 |
JP3411196B2 true JP3411196B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=16920012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23120697A Expired - Fee Related JP3411196B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | 線形電子加速器 |
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JP (1) | JP3411196B2 (ja) |
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US5029259A (en) * | 1988-08-04 | 1991-07-02 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Microwave electron gun |
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1998
- 1998-01-30 US US09/016,787 patent/US5986415A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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US5986415A (en) | 1999-11-16 |
JPH1167499A (ja) | 1999-03-09 |
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