JP3409575B2 - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

車両の駆動力制御装置

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JP3409575B2
JP3409575B2 JP09678696A JP9678696A JP3409575B2 JP 3409575 B2 JP3409575 B2 JP 3409575B2 JP 09678696 A JP09678696 A JP 09678696A JP 9678696 A JP9678696 A JP 9678696A JP 3409575 B2 JP3409575 B2 JP 3409575B2
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control
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動輪の駆動力を
制御して駆動輪のスリップを防止するようにした車両の
駆動力制御装置であって、特に駆動輪のスリップを駆動
輪に伝達される回転駆動力及び駆動輪に対する制動力の
双方を制御して防止するようにした車両の駆動力制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両の駆動力制御装置としては、
例えば特開平4−66336号公報(以下、単に従来例
と称す)に記載されたものがある。
【0003】この従来例は、各駆動輪及び従動輪の車輪
速度を検出し、これら車輪速度からスロットル制御用の
スリップ値及びブレーキ制御用のスリップ値を算出し、
且つスロットル制御用目標スリップ値及びブレーキ制御
用目標スリップ値を設定すると共に、小閾値及び大閾値
でなる2つの制御開始閾値を設定し、駆動輪の車輪速度
が小閾値を越えたときに、スロットル制御用のスリップ
値がスロットル制御用目標スリップ値と一致するように
フィードバック制御するスロットル制御を行うと共に、
ブレーキ制御用のスリップ値がブレーキ制御用目標スリ
ップ値と一致するようにフィードバック制御するブレー
キ制御を行うようにした車両のトラクションコントロー
ル装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の駆動力制御装置にあっては、駆動輪の車輪速度が小
閾値を越えたときに、スロットル制御及びブレーキ制御
でなる駆動力制御を開始するようにしているので、アン
チロックブレーキ制御装置を搭載した車両においては、
アンチロックブレーキ制御中に駆動力制御が開始されて
しまい、運転者に違和感を与えると共に、停止距離の増
加や駆動力制御頻度の増加による駆動力制御部品の耐久
性が低下するなどの未解決の課題がある。
【0005】すなわち、アンチロックブレーキ制御装置
を搭載した車両では、駆動力制御におけるブレーキ制御
のアクチュエータとアンチロックブレーキ制御装置のア
クチュエータとを共用するようにしていると共に、アン
チロックブレーキ制御中では駆動輪のロック状態を回避
するために駆動輪の車輪速度が加減速制御されることか
ら、駆動輪の車輪速度が小閾値を越える場合が頻繁に生
じることになり、アンチロックブレーキ制御では減圧モ
ードとなって車輪速が増加傾向にあるときに、駆動輪の
車輪速度が小閾値を越えると駆動力制御では増圧モード
が設定されて早めに増圧が開始されることにより、車輪
速の回復が中途半端に行われることにより、推定車体速
度が実際の車体速度より下回って、アンチロックブレー
キ制御精度が低下すると共に、駆動力制御部品の耐久性
が低下する。
【0006】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、駆動力制御を実際
に必要とする場合のみに行うようにして、部品の耐久性
を向上させると共に、アンチロックブレーキ制御への影
響を抑制するようにした車両の駆動力制御装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る車両の駆動力制御装置は、各車輪の
車輪速度を検出する車輪速検出手段と、該車輪速検出手
段の車輪速度検出値に基づいて回転駆動源の駆動力が伝
達される駆動輪のスリップ状態を検出する駆動輪スリッ
プ状態検出手段と、該駆動輪スリップ状態検出手段で検
出したスリップ状態検出値が設定値以上であるときに前
記駆動輪に対する制動力及び前記回転駆動源から出力さ
れる回転駆動力を調整して駆動力制御を行うようにした
制御手段とを備えた車両の駆動力制御装置において、前
記車輪速検出手段の車輪速度検出値に基づいて各車輪が
減速状態であることを検出する車輪減速状態検出手段
と、車両の車体速度を推定する推定車体速度演算手段
と、前記車輪減速状態検出手段で全ての車輪が減速状態
であることを検出し、且つ前記車輪速検出手段で検出し
た駆動輪の車輪速度検出値が前記推定車体速度演算手段
の車体速度推定値に基づいて設定される閾値未満であ
り、さらに前記制御手段で駆動力非制御中であるときに
当該制御手段による駆動力制御を中断する駆動力制御中
断手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】また、請求項2に係る車両の駆動力制御装
置は、請求項1の発明において、前記駆動力制御中断手
段が、駆動力制御を中断した後、アンチロックブレーキ
制御中で駆動輪の車輪速度検出値が推定車体速度より低
下する時点での推定車体速度に基づいて設定される閾値
を越えたときに駆動力制御の中断を解除するように構成
されていることを特徴としている。
【0009】さらに、請求項3に係る車両の駆動力制御
装置は、請求項1又は2の発明において、前記駆動力制
御中断手段が、駆動力制御を中断した後、アンチロック
ブレーキ制御を終了したときに駆動力制御の中断を解除
するように構成されていることを特徴としている。
【0010】さらにまた、請求項4に係る車両の駆動力
制御装置は、請求項1乃至3の何れかの発明において、
前記駆動力制御中断手段が、駆動力制御を中断した後、
アンチロックブレーキ制御が非制御中で且つ全ての車輪
速度検出値が加速状態を表すときに駆動力制御の中断を
解除するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、駆動力制御中
断手段で、前記車輪減速状態検出手段で全ての車輪が減
速状態であることを検出し、且つ前記車輪速検出手段で
検出した駆動輪の車輪速度検出値が前記推定車体速度演
算手段の車体速度推定値に基づいて設定される閾値未満
であり、さらに前記制御手段で駆動力非制御中であると
きに、当該制御手段による駆動力制御を中断するので、
実際に駆動力制御を必要とする駆動輪のスリップ状態で
のみ駆動力制御を行うことができ、アンチロックブレー
キ制御への影響を確実に防止して、良好なアンチロック
ブレーキ制御を行うことができると共に、駆動力制御頻
度が減少することにより、この制御に必要な部品の耐久
性を向上させることができるという効果が得られる。
【0012】また、請求項2の発明によれば、駆動力制
御を中断した後、アンチロックブレーキ制御中で駆動輪
の車輪速度検出値が推定車体速度より低下する時点での
推定車体速度に基づいて設定される閾値を越えたときに
駆動力制御の中断を解除するので、アンチロックブレー
キ制御中に加速状態に移行したときに、駆動力制御を確
実に実行することができるという効果が得られる。
【0013】さらに、請求項3の発明によれば、駆動力
制御を中断した後、アンチロックブレーキ制御を終了し
たときに駆動力制御の中断を解除するので、制動後に加
速状態とした場合に、駆動力制御を確実に実行すること
ができるという効果が得られる。
【0014】さらにまた、請求項4の発明によれば、駆
動力制御を中断した後、アンチロックブレーキ制御が非
制御中で且つ全ての車輪速度検出値が加速状態を表すと
きに駆動力制御の中断を解除するので、車両の非制動時
で加速状態となったときに駆動力制御を確実に実行する
ことができるという効果が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係るアンチロック
ブレーキ制御装置を後輪駆動車に適用した場合の概略構
成図である。図中、1FL,1FRは左右前輪、1R
L,1RRは左右後輪であり、後輪1RL,1RRに
は、エンジン2の回転駆動力が変速機3、プロペラシャ
フト4及び終減速装置5を介して伝達されるよう構成さ
れる。
【0016】各車輪1FL〜1RRには、それぞれ制動
用シリンダ6FL〜6RRが取付けられている。また、
各前輪1FL,1FRには、これらの車輪の回転速度に
応じた周波数の正弦波でなる車輪速信号を出力する車輪
速検出手段としての車輪速センサ7FL,7FRが各々
取付けられ、各後輪1RL,1RRにも、これらの回転
速度に応じた周波数の正弦波でなる車輪速信号を出力す
る同じく車輪速検出手段としての車輪速センサ7RL,
7RRが取付けられている。
【0017】そして、各制動用シリンダ6FL〜6RR
には、ブレーキペダル8の踏込み力が電動モータで駆動
される油圧ポンプを内蔵して所定圧に保持された油圧ブ
ースタHBで倍力されて伝達されるマスタシリンダ9で
発生される2系統のマスタシリンダ圧がアクチュエータ
10で制御されて供給される。
【0018】そして、各制動用シリンダ6FL〜6RR
には、ブレーキペダル8の踏込み力これらソレノイドバ
ルブ12FL及び12FRは、供給ポート12sが制動
用シリンダ6FL及び6FRに接続され、排出ポート1
2rが絞り13FL及び13FRを介して互いに接続さ
れてインレットバルブ14Fを介して後述するコントロ
ーラ21により駆動制御される共通の電動モータ15に
よって往復駆動されるピストンポンプで構成される前輪
側ポンプ部16Fの吸込側に接続され、絞り13FL及
び13FRの接続点とインレットバルブ14Fとの間に
前輪側リザーバタンク17Fが接続されている。
【0019】ここで、リザーバタンク17Fは、コイル
スプリング17aによって付勢されたピストン45を有
し、マスタシリンダ圧が低下したときに、リザーバタン
ク17F内に残留するブレーキ流体をコイルスプリング
17aの弾性によって押し出し、非制動時にブレーキ流
体が残留することがないように構成されている。
【0020】また、ソレノイドバルブ12FL及び12
FRは、ソレノイドSLに通電され、且つ排出ポート1
2rを遮断する増圧位置となり、ソレノイドSLに通電
される励磁電流が中電流値であるときに、入力ポート1
2i、供給ポート12s及び排出ポート12rを全て遮
断する保持位置となり、ソレノイドSLに通電される励
磁電流が高電流値であるときに、入力ポート12iを遮
断し、且つ供給ポート12s及び排出ポート12rを連
通する減圧位置となる。
【0021】さらに、前輪側ポンプ部16Fの吐出側
は、アウトレットバルブ18F及びポンプ部16Fで発
生する吐出圧を吸収してマスタシリンダ9側へ伝達され
ることを防止するダンパ室19Fを介して前記油圧配管
11Fに接続されている。
【0022】また、各ソレノイドバルブ12FL及び1
2FRには、その供給ポート12sから入力ポート12
iへのブレーキ流体の通過を許容するバイパス用チェッ
クバルブ20FL及び20FRが接続されている。
【0023】後輪側アクチュエータ10Rは、マスター
シリンダ9にダンピングユニット20を介して接続され
る油圧配管11Rに駆動力制御用切換弁21Aが介挿さ
れていると共に、この駆動力制御用切換弁21Aとソレ
ノイドバルブ12RL,12RRとの接続点に油圧ブー
スタHBからの所定油圧が駆動力制御用切換弁21Bを
介して供給されることを除いては前輪側アクチュエータ
10Fと同様の構成を有し、対応部分には前輪側を表す
符号Fを後輪側を表す符号Rに置換した符号を付して詳
細説明はこれを省略する。
【0024】ここで、駆動力制御用切換弁21Aは、そ
のソレノイドが非通電状態であるときに油圧配管11R
を連通状態とするノーマル位置となり、ソレノイドを通
電状態とすることにより、マスタシリンダ9からの作動
油の流入を阻止する逆止弁を介挿したオフセット位置に
切換えられる。
【0025】また、駆動力制御切換弁21Bは、逆にソ
レノイドが非通電状態であるときに油圧ブースタHBか
らの作動油の流入を遮断するノーマル位置となり、ソレ
ノイドを通電状態とすることにより、油圧ブースタHB
からの所定圧の作動油をソレノイドバルブ12RL,1
2RRに供給するオフセット位置に切換えられる。
【0026】さらに、ブレーキペダル8には、図1に示
すように、その踏み込みに応動するストップランプスイ
ッチ8aが取付けられ、このスイッチ8aから、ブレー
キペダル8を開放しているときにはローレベルのスイッ
チ信号、ブレーキペダル8を踏み込んでいるときにはハ
イレベルのスイッチ信号が出力される。
【0027】なおさらに、エンジン2の吸気管路(具体
的にはインテークマニホールド)25には、アクセルペ
ダル26の踏込み量に応じて開度が調整されるメインス
ロットルバルブ27と、後述するコントローラ31によ
って制御されるステップモータ28に連結されてそのス
テップ数に応じた回転角で開度が調整されるサブスロッ
トルバルブ29とが配設されている。ここで、サブスロ
ットルバルブ29の開度を、メインスロットルバルブ2
7の開度以下にすることにより、エンジン出力を減少さ
せることができる。
【0028】そして、車輪速センサ7FL〜7R及びス
トップランプスイッチ8aの各検出信号はコントローラ
31に入力される。コントローラ31は、図3に示すよ
うに、車輪速センサ7FL〜7RRの交流電圧信号を増
幅し、且つ波形整形して矩形波に変換する波形整形回路
32と、波形整形回路32から出力された矩形波信号、
ストップランプスイッチ8aのスイッチ信号を入力する
入力インタフェース回路33a、車輪速・推定車体速度
を演算し車輪のスリップ状態に応じてアンチロックブレ
ーキ制御処理及び駆動力制御処理を実行してアクチュエ
ータ10の各ソレノイドバルブ12FL〜12RRを増
圧・保持・減圧モードの何れかに制御する演算処理装置
33b、処理手順及び演算結果等を記憶する記憶装置3
3c、及び処理結果に応じて制御信号を出力する出力イ
ンタフェース回路33dとを有するマイクロコンピュー
タ33とを備えている。
【0029】また、コントローラ31は、マイクロコン
ピュータ33の出力インタフェース回路33dから出力
されたモータ駆動信号SM がベースに供給されるモータ
リレー駆動用トランジスタ34と、出力インタフェース
回路33dから出力されたアクチュエータリレー駆動信
号SA がベースに供給されるアクチュエータリレー駆動
用トランジスタ35と、同じく出力インタフェース回路
33dから出力された減圧信号DSFL〜DSRR及び保持
信号HSFL〜HSRRが供給されるソレノイド駆動回路3
6FL〜36RRと、出力インタフェース回路33dか
ら出力されるスロットル開度制御信号SCが入力され、
このスロットル開度制御信号SCに応じてサブスロット
ルバルブ29のステップモータ28を駆動するモータ駆
動回路37と、出力インタフェース33dから出力され
た駆動力制御信号ST がベースに供給される駆動力制御
用トランジスタ42とを備えている。
【0030】モータリレー駆動用トランジスタ34は、
コレクタがバッテリー40と電動モータ15との間に介
挿されたモータリレー38の一端がイグニッションスイ
ッチ39を介してバッテリ40に接続されたリレーコイ
ル38aの他端に接続され、エミッタが接地され、入力
されるモータ駆動信号SM が低レベルであるときに、リ
レーコイル38aの通電を遮断して、モータリレー38
をオフ状態とし、モータ駆動信号SM が高レベルである
ときにリレーコイル38aの通電を許容して、モータリ
レー38をオン状態とする。
【0031】アクチュエータリレー駆動用トランジスタ
35は、コレクタがバッテリ40とアクチュエータ10
のソレノイドバルブ12FL〜12RRのソレノイドS
Lとの間に介挿したアクチュエータリレー41の、一端
がイグニッションスイッチ39に接続されたリレーコイ
ル41aの他端に接続され、エミッタが接地され、入力
されるアクチュエータ駆動信号SA が低レベルであると
きにリレーコイル41aの通電を遮断して、アクチュエ
ータリレー41をオフ状態とし、アクチュエータ駆動信
号SA が高レベルであるときにリレーコイル41aの通
電を許容してアクチュエータリレー41をオン状態に制
御する。
【0032】ソレノイド駆動回路36FL〜36RRの
夫々は、出力インタフェース回路33dから出力される
減圧信号DSFL〜DSRR及び保持信号HSFL〜HSRR
入力され、減圧信号DSi 及び保持信号HSi (i=F
L〜RR)が共に低レベルであるときに各ソレノイドバ
ルブ12FL〜12RRに対する通電を遮断し、保持信
号HSi のみが高レベルであるときには中電流値の励磁
電流をソレノイドバルブ12iのソレノイドSLに通電
し、減圧信号DSi のみが高レベルであるときには高電
流値の励磁電流をソレノイドバルブ12iのソレノイド
SLに通電する。
【0033】駆動力制御用トランジスタ42は、コレク
タが駆動力制御用切換弁21A及び21Bのソレノイド
SLを介してアクチュエータリレー41に接続され、エ
ミッタが接地され、入力される駆動力制御信号ST が高
レベルであるときには駆動力制御用切換弁21A及び2
1BのソレノイドSLに通電してノーマル位置からオフ
セット位置に切換え、駆動力制御信号ST が低レベルで
あるときは駆動力制御用切換弁21A及び21Bへの通
電を遮断してノーマル位置に保持する。
【0034】次に、上記実施形態の動作をマイクロコン
ピュータ23の演算処理装置23bで実行する制御処理
を示す図4、図5及び図6のフローチャートを伴って説
明する。
【0035】図4の制御処理は、所定時間(例えば5m
sec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ずステ
ップS1で、各車輪速センサ7FL〜7RRの車輪速検
出値VFL〜VRRを読込み、これらとタイヤ径とから車輪
の周速度即ち車輪速VwFL〜VwRRを算出する。
【0036】次いで、ステップS2に移行して、車輪速
VwFL〜VwRRのうち最も高い車輪速をセレクトハイ車
輪速VwH として抽出し、これに基づいて所定のフィル
タ処理を行うことによって推定車体速度VC を算出する
と共に、算出した推定車体速度VC を記憶装置33cの
推定車体速度記憶領域に更新記憶する。
【0037】具体的には、制動開始時にセレクトハイ車
輪速VwH がそれまでの推定車体速度VC より所定値だ
け下回ったときにそのときのセレクトハイ車輪速Vfo
初期値としてこれから所定勾配で推定車体速度VC を減
少させ、推定車体速度VC とセレクトハイ車輪速VwH
とが一致したときに所定遅延時間後に急勾配で推定車体
速度VC を上昇させ、次にセレクトハイ車輪速VwH
推定車体速度VC より所定オフセット値(例えば0.5
km/h)だけ下回ったときにそのときのセレクトハイ
車輪速VP を初期値としてこれからこのセレクトハイ車
輪速VP と前回のセレクトハイ車輪速VwH の低下時の
推定車体速度VC とによって決まる勾配で推定車体速度
C を減少させることを繰り返して推定車体速度VC
求める。そして、推定車体速度VC より所定オフセット
値だけセレクトハイ車輪速VwHが低下したときのセレ
クトハイ車輪速Vfo及びVP が順次記憶装置33cに形
成された初期値記憶領域に更新記憶される。
【0038】次いで、ステップS3に移行して、車輪速
VwFL〜VwRRを微分して車輪加減速度VwFL′〜Vw
RR′を算出すると共に、これらを記憶装置23cの車輪
加減速度記憶領域に記憶する。
【0039】次いでステップS4に移行して、駆動力制
御禁止フラグFCが“1”にセットされているか否かを
判定し、駆動力制御禁止フラグFCが“1”にセットさ
れているときには、ステップS5に移行して、推定車体
速度VC と各車輪速Vwi (i=FL,FR,RL,R
R)とに基づいて下記(1)式の演算を行ってアンチロ
ックブレーキ制御用の車輪スリップ率SUi を算出して
からステップS6に移行する。
【0040】 SUi ={(VC −Vwi )/VC }×100 …………(1) ステップS6では、アンチロックブレーキ制御処理を実
行してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプロ
グラムに復帰する。
【0041】このアンチロックブレーキ制御処理は、非
制動状態でアンチロックブレーキ制御処理の処理状態を
表すアンチロックブレーキ制御中フラグASが“0”に
リセットされているときには、各アクチュエータ10
F,10Rのソレノイドバルブ12FL〜12RRを通
常ブレーキに相当する急増圧モードを制御する。
【0042】この状態から制動状態として何れかの車輪
スリップ率Si が目標スリップ率S 0 (例えば15%)
より大きくなり且つ車輪加減速度Vwi ′が予め設定さ
れた加速度閾値βより小さい値となったときに該当する
アクチュエータ10F又は10Rを減圧モードに制御
し、且つアンチロックブレーキ制御中フラグASを
“1”にセットすると共に、高レベルのモータ制御信号
M をモータリレー用トランジスタ24に出力する。
【0043】その後車輪加減速度Vwi ′及び車輪スリ
ップ率Si に基づいて図7の制御マップを参照して、ア
クチュエータ10F,10Rのソレノイドバルブ12i
を緩増圧モード、保持モード及び減圧モードの何れかに
制御し、例えばブレーキペダル8が解放された等の所定
の終了条件を満足したときに各アクチュエータ10F,
10Rを急増圧モードに制御すると共に処理中フラグF
Sを“0”にリセットする。
【0044】ここで、アクチュエータ10F,10Rの
ソレノイドバルブ12iの制御は、緩増圧モードでは、
減圧信号DSi を論理値“0”に維持したまま保持信号
HS i を所定時間間隔で論理値“0”及び論理値“1”
を交互に繰り返すことにより、ソレノイド駆動回路26
iで中電流値の励磁電流をIi を断続させて、ソレノイ
ドバルブ12iを増圧位置及び保持位置に交互に切換え
ることにより、制動用シリンダ6iのブレーキ流体圧を
ステップ状に増加させる。
【0045】また、保持モードでは、減圧信号DSi
論理値“0”に維持したまま保持信号HSi を論理値
“1”に維持して、ソレノイド駆動回路26iで中電流
値の励磁電流Ii を出力し、これによってソレノイドバ
ルブ12iを保持位置に維持し、制動用シリンダ6iの
ブレーキ流体圧を保持する。
【0046】さらに、減圧モードでは、保持信号HSi
を論理値“0”に維持したまま減圧信号DSi を論理値
“1”に維持して、ソレノイド駆動回路26iで高電流
値の励磁電流Ii を出力し、これによってソレノイドバ
ルブ12iを減圧位置に維持し、制動用シリンダ6iの
ブレーキ流体をリザーバタンク17F,17Rに流出さ
せて、ブレーキ流体圧を減圧する。
【0047】一方、ステップS4の判定結果が、駆動力
制御禁止フラグFCが“0”にリセットされているとき
には、ステップS7に移行する。このステップS7で
は、駆動輪1RL,1RRのスリップ状態に応じてブレ
ーキ制御処理及びスロットル制御処理を行う駆動力制御
処理を実行してからタイマ割込処理を終了して所定のメ
インプログラムに復帰する。
【0048】このステップS7の駆動力制御処理は、図
5に示すように、先ず、ステップS11で車輪速Vwi
に基づいて下記(2)及び(3)式の演算を行って駆動
輪としての後輪1RL,1RRのブレーキ制御用スリッ
プ量SBRL,SBRRを算出する。
【0049】 SBRL=VwRL−(VwFL+VwFR)/2 …………(2) SBRR=VwRR−(VwFL+VwFR)/2 …………(3) 次いで、ステップS12に移行して、スリップ量S
RL,SBRRの何れかがブレーキ制御開始閾値KH 以上
である否かを判定し、スリップ量SBRL,SBRRの何れ
かが閾値KH 以上であるときには、ステップS13に移
行して、高レベルの駆動力制御信号ST を駆動力制御用
トランジスタ42に出力し、次いでステップS14に移
行して、ブレーキ制御を維持する制御変数NB を“0”
にクリアしてからステップS15に移行する。
【0050】このステップS15では、車輪速Vwi
基づいて下記(4)及び(5)式の演算を行って駆動輪
となる後輪1RL,1RRの現在のスリップ率SL (n),
R(n) を算出すると共に、記憶装置33cの現在値記
憶領域に格納されている前回のスリップ率SL (n-1),S
R (n-1) を前回値記憶領域に格納し、且つ算出した現在
値SL (n),SR (n) を現在値記憶領域に格納する。
【0051】 SL (n) =(VwRL−VwFL)/VFL …………(4) SR (n) =(VwRR−VwFR)/VFR …………(5) 次いで、ステップS16に移行して、現在値記憶領域及
び前回値記憶領域に記憶されているスリップ率の現在値
L (n),SR (n) と前回値SL (n-1),SR (n-1) とをも
とに下記(6)及び(7)式の演算を行ってスリップ率
変化量αL ,α R を算出する。
【0052】 αL =SL (n) −SL (n-1) …………(6) αR =SR (n) −SR (n-1) …………(7) 次いで、ステップS17に移行して、スリップ率の現在
値SL (n),SR (n) とスリップ率変化量αL,αR とをも
とに、図9のブレーキ圧制御マップを参照してアクチュ
エータ10の各ソレノイドバルブ12RL,12RRに
対する制御モードを設定し、次いでステップS18に移
行して、設定された制御モードに対応した減圧信号DS
RL,DSRR及び保持信号HSRL,HSRRをソレノイド駆
動回路36RL,36RRに出力してからステップS2
3に移行する。
【0053】一方、前記ステップS12の判定結果が、
SBj <KH であるときには、ステップS19に移行し
て、制御変数NB が予め設定した設定値NBS以上となっ
たか否かを判定し、NB <NBSであるときにはステップ
S20に移行して、変数NBをインクリメントしてから
ステップS21に移行して緩減圧モードを設定してから
ステップS23に移行し、NB ≧NBSであるときにはス
テップS22に移行して低レベルの駆動力制御信号ST
を駆動力制御用トランジスタ42に出力してからステッ
プS23に移行する。
【0054】ステップS23では、各車輪速VwFL〜V
RRに基づいて下記(8)式の演算を行ってスロットル
制御用スリップ率SSを算出すると共に、記憶装置33
cに形成されたスロットル制御用スリップ率の現在値記
憶領域に格納されているスリップ率の前回値SS(n-1)
を前回値記憶領域に格納し、且つ算出した現在値SS
(n) を現在値記憶領域に格納する。
【0055】 SS(n) ={(VwRL+VwRR)/2}−{(VwFL+VwFR)/2}…(8) 次いで、ステップS24に移行して、現在値記憶領域及
び前回値記憶領域に格納されているスロットル制御用ス
リップ率の現在値SS(n) 及び前回値SS(n-1) をもと
に下記(9)式の演算を行ってスリップ率変化量βを算
出する。
【0056】 β=SS(n) −SS(n-1) …………(9) 次いで、ステップS25に移行して、スリップ率の現在
値SS(n) が予め設定した前述したブレーキ制御開始閾
値KH より小さいスロットル制御開始閾値KL以上であ
るか否かを判定し、SS(n) <KL であるときには、ス
テップS26に移行して、スロットル開度θをステップ
状に増加させるための待機時間を表す変数NS が“0”
であるか否かを判定し、NS =0であるときには、ステ
ップS27に移行して変数NS をインクリメントしてか
らステップS28に移行する。
【0057】このステップS28では、スロットル開度
θが全開状態を表す設定値θMAX に達したか否かを判定
し、θ<θMAX であるときにはステップS29に移行し
て、スロットル開度θに所定値ΔθU を加算した値を新
たなスロットル開度θに設定して、これをモータ駆動回
路37に出力してから処理を終了し、θ=θMAX である
ときにはステップS30に移行してスロットル制御開始
時に“1”にセットされる制御フラグFSを“0”にリ
セットし、次いでステップS31に移行して変数NS
“0”にクリアしてから処理を終了する。
【0058】また、ステップS26の判定結果が、N≠
0であるときには、ステップS32に移行して、変数N
S をインクリメントし、次いでステップS33に移行し
て、変数NS が予め設定した待機時間に対応する設定値
SSに達したか否かを判定し、NS =NSSであるときに
は前記ステップS31に移行し、NS <NSSであるとき
にはそのまま処理を終了する。
【0059】一方、前記ステップS25の判定結果がス
リップ率SS(n) が閾値KL 以上であるときには、ステ
ップS34に移行して、制御フラグFSが“1”にセッ
トされているか否かを判定し、これが“0”にリセット
されているときには、スロットル制御開始時であると判
断してステップS35に移行し、スロットル開度θとし
て全閉状態に近い最小設定値θMIN に設定して、これを
モータ駆動回路37に出力し、次いでステップS36に
移行して、制御フラグFSを“1”にセットしてから処
理を終了する。
【0060】また、前記ステップS34の判定結果が、
制御フラグFSが“1”にセットされているものである
ときには、2回目以降の処理であると判断してステップ
S37に移行し、スリップ率変化量βが正であるか否か
を判定する。この判定は、スリップ率SS(n) が増加傾
向にあるか否かを判定するものであり、β≦0であると
きにはスリップ率が変化しないか減少しているものと判
断してそのまま処理を終了することにより、スロットル
開度θが前回値に保持され、β>0であるときには、ス
リップ率が増加しているものと判断して、ステップS3
8に移行して、現在のスロットル開度θから所定値Δθ
D を減算した値を新たなスロットル開度θとして設定
し、これをモータ駆動回路37に出力してから処理を終
了する。
【0061】また、演算処理装置23bでは、図6に示
す駆動力制御処理を実行するか否かを決定する処理も実
行する。この処理は、先ず、ステップS41で記憶装置
33cの車輪加減速度記憶領域に記憶されている全ての
車輪加減速度VwFL′〜VwRR′が負であるか否かを判
定し、何れか1つの車輪加減速度が正又は零であるとき
には減速状態ではないと判断して直接ステップS45に
移行し、全ての車輪加減速度VwFL′〜VwRR′が負で
あるときには、減速状態であると判断してステップS4
2に移行する。
【0062】このステップS42では、駆動輪となる後
輪1RL,1RRの車輪速VwRL,VwRRが共に推定車
体速度VC にオフセット値γ(例えば0.5km/h程
度)を加算した値(VC +γ)を下回ったか否かを判定
し、車輪速VwRL,VwRRの何れか一方が値(VC
γ)以上であるときにはそのままステップS45に移行
し、車輪速VwRL,VwRRが共に値(VC +γ)を下回
ったときにはステップS43に移行する。
【0063】このステップS43では、駆動力制御中で
あるか否かを表す制御フラグFSが“0”にリセットさ
れているか否かを判定し、制御フラグFCが“1”にセ
ットされているときには駆動力制御中であると判断して
そのままステップS45に移行し、制御フラグFSが
“0”にリセットされているときには、減速状態にある
ものと判断してステップS44に移行して、駆動力制御
禁止フラグFCを“1”にセットしてからステップS4
5に移行する。
【0064】ステップS45では、アンチロックブレー
キ非制御中であるか否かを判定する。この判定はアンチ
ロックブレーキ制御中フラグASが“0”にリセットさ
れているか否かによって判断し、制御中フラグASが
“0”にリセットされているときには、ステップS46
に移行して、前回の処理時にアンチロックブレーキ制御
中フラグASが“1”にセットされていたか否かを判定
し、これが“1”にセットされていたときにはアンチロ
ックブレーキ制御を終了したものと判断してステップS
47に移行し、駆動力制御禁止フラグFCを“0”にリ
セットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメイン
プログラムに復帰する。
【0065】一方、ステップS46の判定結果が、前回
アンチロックブレーキ制御中フラグASが“0”にリセ
ットされているときには、アンチロックブレーキ非制御
状態を継続しているものと判断してステップS48に移
行し、記憶装置33cの車輪加減速度記憶領域に記憶さ
れている全ての車輪加減速度VwFL′〜VwRR′が零又
は正である加速状態であるか否かを判定し、全ての車輪
加減速度VwFL′〜VwRR′が零又は正であるときには
前記ステップS47に移行して、駆動力制御禁止フラグ
FCを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了
して所定のメインプログラムに復帰し、何れかの車輪加
減速度が負であるときには加速状態ではないと判断して
そのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログ
ラムに復帰する。
【0066】一方、ステップS45の半径結果がアンチ
ロックブレーキ制御中フラグASが“1”にセットされ
ているものであるときにはステップS49に移行し、駆
動輪としての後輪1RL,1RRの車輪速VwRL,Vw
RRが記憶装置33cの初期値記憶領域に記憶されている
初期車輪速Vfoにオフセット値δ(例えば1km/h程
度)を加算した値(Vfo+δ)を越えているか否かを判
定し、両車輪速VwRL,VwRRが共に値(Vfo+δ)を
越えているときには、ステップS50に移行して、アン
チロックブレーキ制御の1サイクル目であるか否かを判
定し、1サイクル目であるときには前記ステップS47
に移行する。
【0067】また、ステップS49で車輪速VwRL,V
RRの何れかが値(Vfo+δ)以下であるとき又はステ
ップS50でアンチロックブレーキ制御の1サイクル目
ではないときにはステップS51に移行し、後輪1R
L,1RRの車輪速VwRL,VwRRが記憶装置33cの
初期値記憶領域に記憶されているセレクトハイ車輪速V
P にオフセット値ε(例えば1km/h程度)を加算し
た値(VP +ε)を越えているか否かを判定し、両車輪
速VwRL,VwRRが共に値(VP +ε)を越えていると
きには、ステップS52に移行して、アンチロックブレ
ーキ制御の2サイクル目以降であるか否かを判定し、2
サイクル目以降であるときには前記ステップS47に移
行する。
【0068】さらに、ステップS51で車輪速VwRL
VwRRの何れかが値(VP +ε)以下であるとき又はス
テップS52でアンチロックブレーキ制御の2サイクル
目以降ではないときにはそのままタイマ割込処理を終了
して所定のメインプログラムに復帰する。
【0069】ここで、図4及び図5の処理が制御手段に
対応し、図6の処理が駆動力制御中断手段に対応してい
る。次に、全体的な動作について説明する。
【0070】今、車両がイグニッションスイッチ39を
オフ状態として停車している状態からブレーキペダル8
を踏込んだ状態でイグニッションスイッチ39をオン状
態とすると、これによってマイクロコンピュータ33に
電源が投入され、初期状態で各種フラグが“0”にリセ
ットされると共に、スロットル開度θが全開状態を表す
θMAX に設定され、且つアクチュエータ駆動信号SA
高レベルとなってアクチュエータリレー41がオン状態
に制御される。
【0071】次いで、図4、図5及び図6の処理が実行
されるが、車両が停車中であるので、各輪1FL〜1R
Rの車輪速VwFL〜VwRR及び車輪加減速度VwFL′〜
Vw RR′が零であると共に、推定車体速度VC も零であ
り、図6の判断処理が実行されたときにステップS41
からステップS45に移行し、アンチロックブレーキ制
御が開始されていないので、ステップS46を経てステ
ップS48に移行し、全ての車輪加減速度VwFL′〜V
RR′が零であるので、ステップS47に移行して駆動
力制御禁止フラグFCを“0”にリセットした状態に保
持する。
【0072】一方、図4の処理では駆動力制御禁止フラ
グFCが“0”にリセットされていることにより、ステ
ップS4からステップS7に移行して、図5に示す駆動
力制御処理を実行する。
【0073】このとき、ステップS11で算出されるブ
レーキ制御用スリップ量SBRL,SBRRは共に“0”で
あるので、ステップS12からステップS19に移行
し、初期状態で制御変数NB が所定値NBSに設定されて
いるので、ステップS22に移行して、低レベルの駆動
力制御信号ST が駆動力制御用トランジスタ42に出力
され、このトランジスタ42がオフ状態を維持し、アク
チュエータ10Rの駆動力制御用切換弁20A,20B
が共にノーマル位置を維持する。
【0074】このため、アクチュエータ10Rのソレノ
イドバルブ12RL,12RRの入力ポート12iはマ
スタシリンダ9には連通されるが油圧ブースタHBとは
遮断された状態となる。
【0075】そして、この状態では全ての減圧信号DS
i 及び保持信号HSi は共に論理値“0”の状態を維持
するので、各ソレノイドバルブ12FL〜12RRに対
して増圧モードが設定されて、マスタシリンダ9の高ブ
レーキ流体圧がホイールシリンダ6FL〜6RRに供給
されて制動状態が維持されている。
【0076】この状態からブレーキペダル8を解放する
と、マスタシリンダ圧が零となることにより、ホイール
シリンダ6FL〜6RRのブレーキ流体圧が零となって
制動状態が解除され、この状態でアクセルペダル26を
踏込むことにより車両を発進させることができる。
【0077】このとき、アクセルペダル26の踏込みを
軽く行うことにより、車両を緩発進させるときには、駆
動輪となる後輪1RL,1RRでスリップを生じること
なく発進するので、図6の判断処理が実行されたとき
に、ステップS41で全ての車輪1FL〜1RRが加速
状態となることから車輪加減速度VwFL′〜VwRR′が
正となり、前述した停車時と同様に駆動力制御禁止フラ
グFCが“0”にリセットされた状態を維持する。
【0078】このため、図4の処理において、図5の駆
動力制御処理が実行されることになるが、駆動輪となる
後輪1RL,1RRにスリップを生じていないので、ス
テップS11で算出されるブレーキ制御用スリップ量S
RL,SBRRが共に零となり、ステップS12からステ
ップS19を経てステップS22に移行することによ
り、アクチュエータ10Rの駆動力制御用切換弁22
A,21Bがノーマル位置を維持する。
【0079】また、ステップS23で算出されるスロッ
トル制御用スリップ量SSも零であるので、ステップS
25からステップS26に移行し、初期状態で変数NS
が“0”にクリアされているので、ステップS27で変
数NS をインクリメントしてからステップS28に移行
し、初期状態でスロットル開度θがθMAX に設定されて
いるので、ステップS30に移行して,制御フラグFS
を“0”にリセットした状態に維持し、次いでステップ
S31で変数NS を“0”にクリアする。このため、ス
ロットル開度θの変更が行われないので、サブスロット
ルバルブ29は全開状態を維持する。
【0080】ところが、発進時にアクセルペダル26の
踏込み量を大きくして急発進状態とすると、図9(a)
に示すように、駆動輪となる後輪1j(j=RL,R
R)の車輪速Vwj が前輪の平均車輪速VwFMより速く
なってスリップ状態となり、時点t1 でスロットル制御
用スリップ量SSがスロットル制御開始閾値KL 以上と
なると、図5の処理において、ステップS25からステ
ップS34に移行し、制御フラグFSが“0”にリセッ
トされているので、ステップS35に移行して、最小設
定値θMIN が設定され、これがモータ駆動回路37に出
力される。
【0081】このため、ステップモータ28が回転駆動
されて、サブスロットルバルブ29のスロットル開度θ
が図9(b)に示すように急激に減少されて、これによ
ってエンジン出力が低下される。
【0082】その後、時点t2 でブレーキ制御用スリッ
プ量SBj が閾値KH 以上となる車輪速Vwj となる
と、図5の処理でステップS12からステップS13に
移行して、高レベルの駆動力制御信号ST を駆動力制御
用トランジスタ42に出力することにより、このトラン
ジスタ42がオン状態となり、アクチュエータ10Rの
駆動力制御用切換弁21A,21Bのソレノイドに通電
されて、これら切換弁21A,21Bがオフセット位置
に切換えられる。
【0083】このため、アクチュエータ10Rのソレノ
イドバルブ12RL,12RRがマスタシリンダ9に代
えて所定圧力に保持された油圧ブースタHBに連通され
る状態となり、次いで制御変数NB が“0”にクリアさ
れる。
【0084】次いで、ステップS15に移行して、ブレ
ーキ制御用スリップ量Sj を算出すると共に、ステップ
S16でスリップ量変化量αj を算出する。そして、ス
テップS17でスリップ率Sj とスリップ率変化量αj
とをもとに図8の制御マップを参照することにより、急
増圧モードが設定され、減圧信号DSj 及び保持信号H
j が共に論理値“0”に設定される。
【0085】このため、ソレノイドバルブ12jが増圧
位置に維持されて、油圧ブースタHBの高ブレーキ流体
圧がホイールシリンダ6jに供給されることにより、ホ
イールシリンダ圧が図9(c)に示すように急増して、
駆動輪となる後輪1RL,1RRに大きな制動力が作用
される。
【0086】このように、エンジン出力が低下すると共
に、後輪1RL,1RRに対する制動力が作用されるこ
とにより、車輪速Vwj の増加傾向が抑制されて、時点
3でスリップ率変化量αj が零から負に変わると、保
持モードが設定され、これによって保持信号HSj が論
理値“1”に反転されることにより、ソレノイドバルブ
12jが保持位置に切換わって、ホイールシリンダ6j
のブレーキ流体圧が図9(c)に示すように保持され
る。
【0087】その後、時点t4 でブレーキ制御用スリッ
プ量SBj が閾値KH より低下する車輪速Vwj となる
と、図5の処理においてステップS12からステップS
19,S20を経てステップS21に移行して、緩減圧
モードが設定されて、減圧信号DSj 及び保持信号HS
j が所定のデューティ比で互いに逆関係に論理値“1”
及び論理値“0”を繰り返すことにより、ソレノイドバ
ルブ12jが減圧位置と保持位置とに所定間隔で切換え
られてホイールシリンダ6jのブレーキ流体圧が図9
(c)に示すようにステップ状に低下する。
【0088】次いで、時点t5 でスロットル制御用スリ
ップ量SSが閾値KL 未満となると、図5の処理におい
て、ステップS25からステップS26に移行し、変数
Sが“0”にクリアされているので、ステップS27
に移行して変数NS がインクリメトされ、スロットル角
θが最小値θMIN であるので、ステップS28からステ
ップS29に移行して、現在のスロットル角θに所定値
ΔθU を加算した値を新たなスロットル角θとして設定
する共に、これをモータ駆動回路37に出力することに
より、スロットル角θが図9(b)で破線図示のように
ステップ状に増加される。
【0089】その後、スロットル制御用スリップ量SS
が閾値KL 未満の状態を継続し、このとき、変数NS
“0”ではない正の値となるので、ステップS26から
ステップS32に移行して、順次変数NS をインクリメ
ントするが、スロットル開度θは変更されず、これが繰
り返されて変数NS が所定数NSSに達するとステップS
33からステップS31に移行して、変数NS が“0”
にクリアされる。
【0090】このため、変数NS が“0”にリセットさ
れた後に図5の処理が実行された時点t6 でステップS
25、S27、S28を経てステップS29に移行する
ことにより、スロットル開度θが再度ΔθU 分ステップ
状に増加され、エンジン出力が増加される。
【0091】このように、スロットル制御用スリップ量
SSが閾値KL 未満の状態を継続している間スロットル
開度θがステップ状に増加され、この間にブレーキ制御
では、緩減圧モードが継続されているので、時点t7
ホイールシリンダ6jのブレーキ流体圧が零となると共
に、制御変数NB が所定値NBS に達したときにステッ
プS22に移行して低レベルの駆動力制御信号ST が駆
動力制御用トランジスタ42に出力されることにより、
アクチュエータ10Rの駆動力制御用切換弁21A,2
1Bがノーマル位置に切換えられて、ソレノイドバルブ
12RL,12RRが油圧ブースタHBに代えてマスタ
シリンダ9に連通される。
【0092】その後、時点t8 でスロットル制御用スリ
ップ量SSが閾値KL 以上となると、ステップS25か
らステップS34に移行し、制御フラグFSが“1”に
セットされているので、ステップS37に移行し、スリ
ップ量変化量βが正であるので、ステップS38に移行
して、現在のスロット開度θから所定値ΔθD を減算し
た値を新たなスロット開度θとして設定する共に、この
スロット開度θをモータ駆動回路37に出力し、これに
よってスロットル開度θが図9(b)に示すように減少
し、エンジン出力が低下される。
【0093】その後、時点t9 でスリップ量変化量βが
零となって減少傾向に変化すると、ステップS37から
そのまま処理を終了することにより、スロットル開度θ
が保持状態となり、時点t10でスロットル制御用スリッ
プ量SSが閾値KL 未満となると、スロットル開度θが
ステップ状態に増加されてエンジン出力が徐々に増加さ
れる。
【0094】その後、スロットル制御用スリップ量SS
が閾値KL 未満の状態を継続して、スロットル開度θが
最大値θMAX に達すると、ステップS28からステップ
S30に移行して、制御フラグFSが“0”にリセット
され、次いでステップS31で変数Nも“0”にクリア
されて、駆動力制御が終了される。
【0095】その後、アクセルペダル26の踏込を開放
すると共に、ブレーキペダル8を踏込んで制動状態に移
行すると、前述したように、時点t7 でアクチュエータ
10Rの駆動力制御用切換弁21A,21Bがノーマル
位置に切換えられてマスタシリンダ9に連通されている
ので、ブレーキペダル8の踏込みによるマスタシリンダ
9で発生される高圧のブレーキ流体圧がソレノイドバル
ブ12FL〜12RRを介してホイールシリンダ6FL
〜6RRに供給されて車輪1FL〜1RRに制動力が作
用される。
【0096】このため、各車輪速VwFL〜VwRRが図1
0の時点t11に示すように低下し、これに応じて、全て
の車輪加減速度VwFL′〜V VwRR′が負となるので、
図6の処理が実行されたときに、ステップS41からス
テップS42に移行し、後輪1RL,1RRの車輪速V
RL, VwRRが図10に示すように推定車体速度VC
オフセット値γを加算した値(VC +γ)より小さいの
で、ステップS43に移行し、前述したように駆動力制
御処理が終了して制御フラグFSが“0”にリセットさ
れているのでステップS44に移行して、駆動力制御禁
止フラグFCが図10(c)に示すように“1”にセッ
トされる。
【0097】このため、図4の処理において、ステップ
S4からステップS5,S6のアンチロックブレーキ制
御処理に移行する。このとき、非駆動輪となる前輪1F
L,1FRの車輪速VwFL, VwFRが図10で破線図示
のように先に減速するので、これら前輪1FL,1FR
の車輪加減速度VwFL, VwFR′が減速度閾値β未満
となると、保持モードが設定されて、前輪側アクチュエ
ータ10Fのソレルイドバルブ12FL,12FRが保
持位置となり、ホイールシリンダ6FL,6FRが高圧
状態に保持される。
【0098】この状態で、時点t12で前輪側の車輪スリ
ップ率SUFL,SUFRが目標スリップ率S0 以上となる
と、減圧モードが設定されて、前輪側アクチュエータ1
0Fのソレルイドバルブ12FL,12FRが減圧位置
となり、ホイールシリンダ6FL,6FRのブレーキ流
体圧が減圧される。これと同時にアンチロックブレーキ
制御中フラグASが“1”にセットされると共に、高レ
ベルのモータ駆動信号SM がモータ駆動用トランジスタ
35に出力されて電動モータ15が回転駆動される。
【0099】このアンチロックブレーキ制御中では、図
6の処理において、ステップS45からステップS49
に移行し、後輪の車輪速VwRL, VwRRが初期車輪速V
foを越えることはないので、ステップS51に移行し、
初期車輪速VP は設定されておらず“0”であるので、
Vwj >VP +εとなるが、制御サイクルが1回目であ
るので、そのままタイマ割込処理を終了することにな
り、駆動力制御禁止フラグFCは“0”にリセットされ
ることはなく、“1”にセットされた状態を維持するの
で、図4のステップS7の駆動力制御処理は禁止されて
おり、図10に示すように後輪車輪速VwRL, VwRR
前輪車輪速VwFL, VwFRより大きくなって駆動力制御
用のスリップ量SBRL, SBRR及びSSが閾値を越えた
としても、駆動力制御が行われることを確実に阻止する
ことができる。
【0100】その後、前輪の車輪速VwFL, VwFRが回
復して、車輪加減速度VwFL′,VwFR′が加速度閾値
α以上となると、低圧側の保持モードが設定されて、こ
れによって車輪スリップ率SFL, FRが目標スリップ率
0 未満となると共に、車輪加減速度VwFL,
FR′が加速度閾値α以下となると、緩増圧モードが設
定されてホイールシリンダ6FL,6FRのブレーキ流
体圧がステップ状に増加して、制動力が増加され、車輪
速VwFL, VwFRが低下する。
【0101】同様に、後輪1RL,1RRについても図
10で実線図示のように低下し、前輪と同様のアンチロ
ックブレーキ制御が行われて、減圧モード、低圧側保持
モード、緩増圧モード、高圧側保持モードが順次繰り返
されて、車輪ロックを防止しして車輪スリップ率を目標
値に一致させる良好なアンチロックブレーキ制御効果が
発揮される。
【0102】その後、時点t13で、図4のステップS2
における推定車体速度算出処理で初期車輪速VP が設定
されるが、アンチロックブレーキ制御処理を行っている
間は、Vwj ≦VP +εであるので、駆動力制御禁止フ
ラグFCは“1”にセットされた状態を維持し、駆動力
制御処理が禁止される。
【0103】そして、時点t14で、ブレーキペダル8の
踏込みを解放すると共に、アクセルペダル26を踏込ん
で加速状態とすると、ブレーキペダル8の踏込みの解放
によってアンチロックブレーキ制御中フラグASが
“0”にリセットされて急増圧モードに復帰されるの
で、図6の処理において、ステップS45からステップ
S46を経てステップS47に移行し、駆動力制御禁止
フラグFCが“0”にリセットされるので、図4の処理
において、ステップS4からステップS7に移行して、
前述した図6の駆動力制御処理を開始可能な状態に直ち
に復帰する。
【0104】このとき、アンチロックブレーキ制御中フ
ラグASの“0”へのリセットが遅れた場合には、図6
の処理において、時点t15で後輪車輪速度Vwj が(V
P +ε)を越えたときにステップS52を経てステップ
S47に移行して、駆動力制御禁止フラグFCが“0”
にリセットされて、駆動力制御処理を開始可能な状態に
復帰する。
【0105】また、前述したように、時点t11で制動状
態として、駆動力制御禁止フラグFCが“1”にセット
された後に、アンチロックブレーキ制御中フラグASが
“1”にセットされる前にブレーキペダル8の踏込みを
解除すると共に、アクセルペダル26を踏込んだときに
は、図6の処理において、ステップS45からステップ
S46を経てす48に移行し、全ての車輪加減速度Vw
FL′〜VwRR′が零又は正となったときにステップS4
7に移行して、駆動力制御禁止フラグFCが“0”にリ
セットされて、駆動力制御処理を開始可能な状態に復帰
する。
【0106】同様に、アンチロックブレーキ制御中であ
っても、1サイクル目で後輪車輪速Vwj が初期車輪速
foとオフセット値δとの加算値を越えるか又は2サイ
クル目以降で後輪車輪速Vwj が初期車輪速VP とオフ
セット値εとの加算値を越える状態となると、ステップ
S47に移行して、駆動力制御禁止フラグFCが“0”
にリセットされて、駆動力制御処理を開始可能な状態に
復帰する。
【0107】このように、上記実施形態によると、全車
輪加減速度VwFL′〜VwRR′が負となり、且つ駆動輪
車輪速Vwj が推定車体速度VC にオフセット値γを加
算した値未満となり、駆動力制御処理中を表す制御フラ
グFSが“0”にリセットされているときに、駆動力制
御禁止フラグFCが“1”にセットされて駆動力制御が
禁止されるので、アンチロックブレーキ制御を行った際
に、駆動力制御が行われることを確実に阻止することが
でき、良好なアンチロックブレーキ制御を行うことがで
きると共に、駆動力制御用部品の使用頻度を低下させて
それらの耐久性を向上させることができる。
【0108】また、駆動力制御の禁止状態であっても、
所定の解除条件が成立すると、駆動力禁止フラグFCが
“0”にリセットされて、直ちに駆動力制御を開始する
ことが可能な状態に復帰されるので、駆動力制御の実行
に障害を与えることを確実に回避することができる。
【0109】なお、上記実施形態においては、アクチュ
エータ10を3ポート3位置のソレノイドバルブ12F
L〜12RRで構成する場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、これらソレノイドバルブ1
2FL〜12RRの夫々を2ポート2位置の流入側電磁
切換弁及び流出側電磁切換弁の2つの切換弁で置換する
ようにしてもよい。
【0110】また、上記実施形態においては、油圧ブー
スタHBを適用して、これを駆動力制御用の油圧源とす
る場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、別途電動モータで駆動される流体圧ポンプを適用
して、これを駆動力制御用の油圧源とするようにしても
よい。
【0111】さらに、上記実施形態においては、マイク
ロコンピュータ33でアンチロックブレーキ制御処理及
び駆動力制御処理の双方を行う場合について説明した
が、これに限らず、両処理を個別の連携をとったマイク
ロコンピュータで実行するようにしてもよい。
【0112】さらにまた、上記実施形態においては、駆
動力制御処理においてブレーキ制御とスロットル制御の
双方を行う場合について説明したが、これに限定される
ものではなく、ブレーキ制御又はスロットル制御のみを
行うようにしてもよい。
【0113】また、上記実施形態においては、後輪のホ
イールシリンダ6RL,6RRを個別に制御する場合に
ついて説明したが、これらを共通のアクチュエータで制
御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1のアクチュエータの具体例を示す構成図で
ある。
【図3】図1のコントローラの具体例を示すブロック図
である。
【図4】図3の演算処理装置の制御処理手順の一例を示
すフローチャートである。
【図5】図4の制動力制御処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図6】図3の演算処理装置の判断処理手順の一例を示
すフローチャートである。
【図7】アンチロックブレーキ制御用制御マップを示す
図である。
【図8】駆動力制御におけるブレーキ制御用制御マップ
を示す図である。
【図9】駆動力制御の動作説明に供するタイムチャート
である。
【図10】アンチロックブレーキ制御の動作に供するタ
イムチャートである。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪 1RL,1RR 後輪 6FL〜6RR ホイールシリンダ 7FL〜7RR 車輪速センサ 8 ブレーキペダル 9 マスタシリンダ HB 油圧ブースタ 10 アクチュエータ 10F 前輪側アクチュエータ 10R 後輪側アクチュエータ 12FL〜12RR ソレノイドバルブ 21A,21B 駆動力制御用切換弁 26 アクセルペダル 27 メインスロットルバルブ 28 電動モータ 29 サブスロットルバルブ 31 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 29/02 311 F02D 29/02 311A 341 341 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 F02D 29/00 B60T 8/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各車輪の車輪速度を検出する車輪速検出
    手段と、該車輪速検出手段の車輪速度検出値に基づいて
    回転駆動源の駆動力が伝達される駆動輪のスリップ状態
    を検出する駆動輪スリップ状態検出手段と、該駆動輪ス
    リップ状態検出手段で検出したスリップ状態検出値が設
    定値以上であるときに前記駆動輪に対する制動力及び前
    記回転駆動源から出力される回転駆動力を調整して駆動
    力制御を行うようにした制御手段とを備えた車両の駆動
    力制御装置において、 前記車輪速検出手段の車輪速度検出値に基づいて各車輪
    が減速状態であることを検出する車輪減速状態検出手段
    と、車両の車体速度を推定する推定車体速度演算手段
    と、前記車輪減速状態検出手段で全ての車輪が減速状態
    であることを検出し、且つ前記車輪速検出手段で検出し
    た駆動輪の車輪速度検出値が前記推定車体速度演算手段
    の車体速度推定値に基づいて設定される閾値未満であ
    り、さらに前記制御手段で駆動力非制御中であるときに
    当該制御手段による駆動力制御を中断する駆動力制御中
    断手段とを備えたことを特徴とする車両の駆動力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記駆動力制御中断手段は、駆動力制御
    を中断した後、アンチロックブレーキ制御中で駆動輪の
    車輪速度検出値が推定車体速度より低下する時点での推
    定車体速度に基づいて設定される閾値を越えたときに駆
    動力制御の中断を解除するように構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動力制御中断手段は、駆動力制御
    を中断した後、アンチロックブレーキ制御を終了したと
    きに駆動力制御の中断を解除するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両の駆動力制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動力制御中断手段は、駆動力制御
    を中断した後、アンチロックブレーキ制御が非制御中で
    且つ全ての車輪速度検出値が加速状態を表すときに駆動
    力制御の中断を解除するように構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両の駆動力
    制御装置。
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