JP3409500B2 - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリング装置

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JP3409500B2 JP10256695A JP10256695A JP3409500B2 JP 3409500 B2 JP3409500 B2 JP 3409500B2 JP 10256695 A JP10256695 A JP 10256695A JP 10256695 A JP10256695 A JP 10256695A JP 3409500 B2 JP3409500 B2 JP 3409500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る衝撃吸収式ステア
リング装置は、キャブオーバー型自動車の様に、比較的
ステアリングシャフトが直立した自動車に装着し、二次
衝突時にステアリングホイールを前方に変位させて、運
転者の身体に大きな衝撃が加わらない様にする。
【0002】
【従来の技術】衝突事故の際には、自動車が他の自動車
等に衝突する一次衝突に続いて、運転者がステアリング
ホイールにぶつかる二次衝突が発生する。この様な二次
衝突時に運転者の身体に大きな衝撃が加わらない様にす
る事が、運転者の生命保護を図る上から望まれている。
この様な目的で従来から、図9〜10に示す様な衝撃吸
収式ステアリング装置が、一般の乗用車に組み付けられ
ている。
【0003】ステアリングコラム1はアウターコラム2
とインナーコラム3とをテレスコープ状に組み合わせて
成り、その内側にステアリングシャフト4を回転のみ自
在に支持している。図示しないステアリングホイール
は、このステアリングシャフト4の後端部で上記アウタ
ーコラム2の後端部から突出した部分に固定される。
又、上記ステアリングシャフト4は、中間部にスプライ
ン係合部等の伸縮部を設けて、全長を収縮自在としてい
る。
【0004】上記アウターコラム2の中間部下面には昇
降ブラケットを溶接等により固定している。又、車体6
には支持ブラケット5を支持している。即ち、図10に
示す様に、この支持ブラケット5に設けた左右1対の取
付板部7、7には、各取付板部7、7の後端縁に開口す
る切り欠き8、8を形成している。そして、この切り欠
き8、8を挿通した取付ボルト(図示省略)により、上
記支持ブラケット5を車体6の下面に支持している。こ
の車体6の下面と上記各取付板部7、7の上面との間、
並びにこれら各取付板部7、7の下面と上記各取付ボル
トの頭部の上面との間には、それぞれ滑り板9、9を挟
持している。
【0005】上記昇降ブラケットは、上記支持ブラケッ
ト5を構成する左右1対の支持板部11の間に挟持して
いる。そして、上記昇降ブラケットを車体の幅方向(図
9の表裏方向、図10の上下方向)に挿通したチルトボ
ルト10を、上記各支持板部11に形成した、次述する
横軸16を中心とする円弧形で上下方向に長い長孔12
に遊合させている。従って上記ステアリングコラム1
は、その前端部(図9の左端部)に設けた横軸16を中
心に揺動自在であり、揺動に伴って上記ステアリングシ
ャフト4の後端部に固定したステアリングホイールの高
さ位置を調節できる。即ち、チルトレバー13を所定方
向に揺動させる事により、上記チルトボルト10の頭部
とこのチルトボルト10に螺合したナットとの距離を広
げれば、上記昇降ブラケットの左右両外側面と上記1対
の支持板部11の内側面との間に作用する摩擦力が低減
し、上記高さ位置を調節自在となる。これに対して、チ
ルトレバー13を逆方向に揺動させる事により、上記チ
ルトボルト10の頭部とこのチルトボルト10に螺合し
たナットとの距離を縮めれば、上記昇降ブラケットの左
右両外側面と上記1対の支持板部11の内側面との間に
作用する摩擦力が増大し、上記ステアリングホイールの
高さ位置が調節後の位置に固定される。
【0006】衝突事故に伴う二次衝突の際には、ステア
リングホイールからステアリングシャフト4を介して上
記ステアリングコラム1に、前方(図9の左方)に向い
た強い衝撃力が加わる。この結果、この衝撃のエネルギ
を吸収しつつ、上記ステアリングコラム1の全長が縮ま
る。具体的には、前記アウターコラム2の前端部がイン
ナーコラム3の外周面に対し摺動する事で、このアウタ
ーコラム2が前方に変位する。この際、上記ステアリン
グシャフト4の全長が縮むと同時に、前記取付ボルトが
前記取付板部7、7の切り欠き8、8から抜け出し、上
記アウターコラム2が前方に変位する事を許容する。こ
の結果、上記ステアリングホイールに衝突した運転者の
身体に加わる衝撃が緩和される。
【0007】一方、所謂ワンボックスカーやトラック等
のキャブオーバー型の自動車は、操舵輪である前輪の上
方に運転席が存在する為、図11に示す様に、前記図9
に示した一般の乗用車に比べてステアリングシャフトが
直立した(水平方向に対する角度θが大きい)状態とな
る。従って、二次衝突時に運転者14の身体がステアリ
ングホイール15にぶつかると、ステアリングコラム1
には圧縮方向の力があまり加わらずに、横軸16を中心
として図11で反時計方向のモーメントが加わる。この
様なモーメントが加わった場合に上記ステアリングホイ
ール15は、チルトボルト10が長孔12の端部に移動
する範囲(位置調節可能な範囲)でしか、前方に変位し
ない。従って、図11に示す様な構造では、キャブオー
バ型の自動車で二次衝突時に運転者14の身体に加わる
衝撃を緩和する事はできない。
【0008】これに対して実開平4−110672号公
報には、キャブオーバ型の自動車で二次衝突時に運転者
の身体に加わる衝撃を緩和できる構造として、図12〜
13に示す様な構造の衝撃吸収式ステアリング装置が記
載されている。次に、この従来構造の第2例に就いて説
明する。
【0009】十分な剛性を有する金属板をプレス成形す
る事により造られた取付ブラケット17に設けられた、
互いに平行な左右1対の支持板部18、18の前端部
は、それぞれ外方に向け直角に折り曲げて取付板部19
とし、この取付板部19を車体6に対し螺子止め固定し
ている。上端部にステアリングホイール(図示せず)を
固定するステアリングシャフト4は、ステアリングコラ
ム20の内側に、上下1対の転がり軸受21、21によ
り、回転のみ自在に支持されている。又、上記ステアリ
ングコラム20の中間部外周面には、塑性変形自在な板
材により造られた衝撃吸収板22を固定している。
【0010】この衝撃吸収板22は、左右1対の結合板
部23、23を両端部に、上記ステアリングコラム20
を抱持固定する為の抱持部24を中央部に、この抱持部
24と上記1対の結合板部23、23との間にU字形の
折り返し部25、25を、それぞれ設ける事で構成され
ている。そして、上記抱持部24の内周面を前記ステア
リングコラム20の中間部外周面に当接させ、この抱持
部24の端縁とステアリングコラム20の外周面とを溶
接する事で、このステアリングコラム20の中間部に固
定している。
【0011】上記1対の結合板部23、23の基端部内
面同士の間に掛け渡した突っ張り板26と上記抱持部2
4との間部分に於いて、上記各結合板部23、23に、
斜め上下方向に亙る長孔27、27を形成している。
又、上記1対の支持板部18、18の上部で、各長孔2
7、27と整合自在な位置には、斜め前後方向に亙る長
孔28、28を形成している。そして、各長孔27、2
8に1本のボルト29を挿通している。
【0012】一方、上記ステアリングコラム20の下端
部には継手カバー30を固定し、前記ステアリングシャ
フト4の下端部に結合する自在継手(図示せず)の周囲
を覆う様にしている。そして、この継手カバー30の前
面に、前記取付ブラケット17の支持板部18、18の
間隔に合わせて、左右1対の支え壁31を溶接固定し、
両支え壁31の内側面同士の間に補強板32を設けてい
る。そして、この補強板32と上記継手カバー30の前
面との間部分に於いて、両支え壁31に、上下方向に亙
る長孔33を設けている。上記取付ブラケット17の支
持板部18、18下部内面で、この長孔33に対向する
部分にはガイドピン34を突設し、このガイドピン34
を上記各長孔33にがたつきなく遊合させている。
【0013】上述の様に構成される衝撃吸収式ステアリ
ング装置は、通常状態に於いては、螺子筒35の内端縁
により押圧板36を取付ブラケット17の支持板部18
の外側面に強く押圧しておく。この結果、取付ブラケッ
ト17を構成する1対の支持板部18、18の間隔が縮
まる傾向となり、各支持板部18、18の内側面と前記
衝撃吸収板22を構成する1対の結合板部23、23の
外側面との間に大きな摩擦力が作用する様になって、上
記衝撃吸収板22をその中間部に固定したステアリング
コラム20が、取付ブラケット17に対して固定され、
ステアリングシャフト4の上端部に装着されたステアリ
ングホイールの位置が固定される。
【0014】運転者の体格や運転姿勢に合わせて、ステ
アリングホイールの前後位置、或は上下位置を調節する
場合には、調節レバー37により上記螺子筒35を弛め
る事で、取付ブラケット17を構成する1対の支持板部
18、18の間隔を広げる傾向とする。この様にして、
各支持板部18、18の内側面と1対の結合板部23、
23の外側面との間に働く摩擦力を小さくし、前記衝撃
吸収板22をその中間部に固定したステアリングコラム
20が、取付ブラケット17に対して変位自在な状態と
する。
【0015】この状態で、前記ステアリングホイールを
前後方向、或は上下方向に移動させれば、前記ボルト2
9を長孔27、28内で変位させつつ、取付ブラケット
17を構成する1対の支持板部18、18の間で衝撃吸
収板22が変位し、前記ステアリングホイールが所望の
方向に移動するのを許容する。ステアリングホイールを
上下させる場合には、前記ガイドピン34が長孔33の
内側で変位する。ステアリングホイールを所望位置に迄
移動させたならば、上記調節レバー37を逆方向に操作
して、再び上記衝撃吸収板22を取付ブラケット17に
固定する。この結果、前記ステアリングホイールが、調
節後の位置に固定される。
【0016】二次衝突に伴って、ステアリングホイール
に前方に向いた大きな衝撃力が加わった場合には、上記
衝撃吸収板22が塑性変形しつつ、上記ステアリングホ
イールが前方に変位するのを許容し、このステアリング
ホイールにぶつかった運転者の身体に、大きな衝撃力が
加わるのを防止する。即ち、ステアリングホイールに運
転者の身体がぶつかる事に伴い、ステアリングコラム2
0が前方に強く押されると、このステアリングコラム2
0と取付ブラケット17との間に設けた衝撃吸収板22
が塑性変形し、上記ステアリングコラム20が前方に変
位するのを許容する。衝撃吸収板22は、この様に塑性
変形する際、ステアリングホイールからステアリングコ
ラム20に加わる衝撃エネルギーを吸収する。この為、
このステアリングホイールにぶつかった運転者の身体
に、大きな衝撃が加わるのを防止して、運転者の生命の
安全を図る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】図12〜13に示した
従来構造の場合には、二次衝突時にステアリングコラム
20の変位量を確保しようとすると、このステアリング
コラム20の左右方向に亙る支持剛性が弱くなる。即
ち、二次衝突時に運転者の保護を十分に図るべく、上記
ステアリングコラム20の前方への変位量を十分に確保
する為には、このステアリングコラム20に固定した衝
撃吸収板22とボルト29との距離L(図13)を大き
くする必要がある。ところが、この距離Lを大きくする
と、上記衝撃吸収板22が上記ステアリングコラム20
を支持する剛性が弱くなり、ステアリングホイールを操
作する運転者に違和感を与える。具体的には、ステアリ
ングホイールに横方向(自動車の幅方向)に亙る強い力
が加わった場合に、このステアリングホイールが横方向
に変位してしまう。勿論、上記衝撃吸収板22の板厚を
大きくする等により、この衝撃吸収板22の剛性を高く
すれば、上記違和感をなくせるが、代わりに二次衝突時
にこの衝撃吸収板22が塑性変形しにくくなって、運転
者の保護を図りにくくなる。本発明の衝撃吸収式ステア
リング装置は、この様な事情に鑑みて発明したものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の衝撃吸収式ステ
アリング装置は、次の〜を備える。 車体に固定
の部分にこの車体の幅方向に離隔して設けられた、左右
1対の取付部。 これら両取付部の間に前方に凹む状
態で設けられた空間部。 左右1対の支持板部と、各
支持板部の前端縁部を車両の幅方向に関して互いに逆方
向に折り曲げる事で形成された取付板部と、これら各取
付板部の幅方向外端縁に開口する状態でこれら各取付板
部に形成された切り欠きとを備え、これら各切り欠きに
挿通した第一の結合部材により上記取付部に、上記各取
付板部の内端部を上記空間部に突出させた状態で結合固
定された取付ブラケット。 略上下方向に配置されて
その中間部を上記1対の支持板部の間に位置させた筒状
のステアリングコラム。 このステアリングコラムの
中間部で上記1対の支持板部の間部分の後側面に固定さ
れたブラケット。 このブラケットを上記1対の支持
板部に結合支持する為の第二の結合部材。 上記ステ
アリングコラムの内側に回転のみ自在に支持されたステ
アリングシャフト。
【0019】
【作用】上述の様に構成される本発明の衝撃吸収式ステ
アリングの場合には、二次衝突時にはステアリングコラ
ムが前方に変位し、このステアリングコラムが空間部に
進入する。この際、取付ブラケットを構成する取付板部
に形成された切り欠きから第一の結合部材が抜け出ると
共に、この取付ブラケットが塑性変形する。この塑性変
形の分だけ、運転者の身体からステアリングコラムに加
えられた衝撃エネルギが吸収され、この運転者の身体に
加わる衝撃エネルギが緩和される。
【0020】
【実施例】図1〜5は、請求項1〜2に対応する、本発
明の第一実施例を示している。車体6の一部には、ダッ
シュボードの下側部分等に於いて、左右1対の取付部3
8、38を設けている。これら両取付部38、38は、
上記車体6の幅方向(図1の上下方向)に離隔して設け
られている。そして、これら両取付部38、38の間に
空間部53を、前方(図1の左方)に凹む状態で設けて
いる。
【0021】上記1対の取付部38、38の間に取付ブ
ラケット39を、これら両取付部38、38同士の間に
掛け渡す状態で固定している。この取付ブラケット39
は、軟鋼板等の塑性変形自在な金属板を折り曲げ形成す
る事により一体に造られており、互いに平行な左右1対
の支持板部40、40を有する。これら各支持板部4
0、40の後端縁(図1の右端縁)同士は、連結板部4
1により互いに連結している。又、これら両支持板部4
0、40の前端縁部(図1の左端縁部)には、それぞれ
を車体6の幅方向に関して互いに逆方向に、ほぼ直角に
折り曲げる事で、左右1対の取付板部42、42を形成
している。そして、これら各取付板部42、42にはそ
れぞれU字形の切り欠き43、43を、これら各取付板
部42、42の幅方向外端縁(互いに反対側の端縁)
開口する状態で形成している。
【0022】一方、上記各取付部38、38には、それ
ぞれが第一の結合部材であるスタッド44、44を植設
している。上述の様に構成される上記取付ブラケット3
9は、上記各切り欠き43、43にこれら各スタッド4
4、44を挿通し、更にこれら各スタッド44、44の
先端部にナット45、45を螺合し更に緊締する事で、
上記各取付部38、38に固定している。尚、上記各取
付板部42、42の両面と、上記各取付部38、38及
びナット45、45との間には、図4に示す様な滑り板
9、9を挟持している。この滑り板9、9は、少なくと
も上記各取付板部42、42と当接する片側面にポリ四
弗化エチレン等の低摩擦材製の滑り層を形成した金属薄
板をコ字形に折り曲げ、更に上記スタッド44、44を
挿通する為の通孔46、46を形成して成る。又、上記
各取付板部42、42を上記各取付部38、38に固定
した状態で、これら各取付板部42、42の内端部は、
前記空間部53に突出(オーバハング)している。
【0023】前述の様に構成され、上述の様に取付部3
8、38に固定された取付ブラケット39を構成する、
上記1対の支持板部40、40の間には、略上下方向に
配置された円筒状のステアリングコラム20の中間部を
位置させている。このステアリングコラム20の中間部
で上記1対の支持板部40、40の間部分の後側面に
は、ブラケット47を、溶接等により固定している。こ
のブラケット47を構成する、互いに平行な1対の被支
持板部48、48には、例えば上下方向(図1の表裏方
向)に長い長孔を形成している。又、上記支持板部4
0、40の一部でこの長孔と整合する部分には、前後方
向(図1の左右方向)に亙る長孔を形成している。
【0024】そして、これら両長孔に、第二の結合部材
であるボルト49を挿通している。このボルト49の頭
部50は、何れか(図1の下側)の支持板部40に形成
した長孔と、この長孔に沿った移動のみ自在(回転不
能)に係合している。又、このボルト49の先端部で他
(図1の上側)の支持板部40の外側面から突出した部
分にはナット51を螺合し、調節レバー52により、こ
のナット51を回転自在としている。
【0025】上記調節レバー52の操作に基づいて上記
ナット51と頭部50との間隔を狭めた状態では、上記
各支持板部40、40の内側面と上記各被支持板部4
8、48の外側面との間に作用する摩擦力が大きくな
り、上記取付ブラケット39に対し上記ブラケット47
を固定できる。これに対して、やはり上記調節レバー5
2の操作に基づいて上記ナット51と頭部50との間隔
を広げた状態では、上記各支持板部40、40の内側面
と上記各被支持板部48、48の外側面との間に作用す
る摩擦力が小さくなり、上記取付ブラケット39に対し
て上記ブラケット47が変位自在となる。この状態で
は、上記ボルト49が上記両長孔の内側で動き得る範囲
内で、前記ステアリングコラム20の上下位置及び前後
位置を調節自在である。この様にステアリングコラム2
0の位置調節を行なう部分の構成及び作用は、前記図1
2〜13に示した従来構造と類似しているので、詳しい
説明は省略する。
【0026】尚、上記ステアリングコラム20の内側に
はステアリングシャフト4を、深溝型玉軸受等を介して
回転のみ自在に支持している。そして、このステアリン
グシャフト4の上端部に、ステアリングホイールを固定
している。上述の様に、ステアリングコラム20の上下
位置及び前後位置を調節すれば、このステアリングホイ
ールの上下位置及び前後位置が調節される。
【0027】上述の様に構成される本発明の衝撃吸収式
ステアリングの場合には、二次衝突時にステアリングホ
イールに運転者の身体が勢い良くぶつかり、この結果、
ステアリングコラム20が前方に変位した場合には、こ
のステアリングコラム20が、図5に示す様に、前記空
間部53に進入する。この際、前記取付ブラケット39
を構成する左右1対の取付板部42、42に形成された
切り欠き43、43からスタッド44、44が抜け出る
と共に、この取付ブラケット39が塑性変形する。
【0028】即ち、上記各取付板部42、42が前記滑
り板9、9の間から抜け出ると共に、これら各取付板部
42、42と支持板部40、40との連続部が折り返さ
れる様に塑性変形し、上記ステアリングコラム20が上
記空間部53に進入する事を許容する。そして、上記取
付ブラケット39の塑性変形の分だけ、ステアリングホ
イールにぶつかった運転者の身体からステアリングコラ
ム20に加えられた衝撃エネルギが吸収され、この運転
者の身体に加わる衝撃エネルギが緩和される。
【0029】上記空間部53の深さDは、上記取付ブラ
ケット39の剛性に関係なく、十分に大きくできる。従
って、二次衝突時に運転者の保護を十分に図るべく、上
記ステアリングコラム20の前方への変位量を十分に確
保する事と、上記ステアリングコラム20を支持する剛
性の確保とを両立させて、衝突事故の際の運転者の保護
と違和感防止とを両立させる事が可能になる。
【0030】次に、図6は、請求項1〜3に対応する、
本発明の第二実施例を示している。本実施例の場合に
は、取付ブラケット39を構成する取付板部42に形成
する切り欠き43aの後側縁を、取付板部42の外端縁
に向かう程後方(図6の上方)に向かう方向に傾斜させ
ている。従って本実施例の場合には、スタッド44(図
1)がこの切り欠き43aから完全に抜け出す以前か
ら、ステアリングコラム20(図1)が前方に変位し始
める。この結果、運転者の身体に加わる衝撃を、より一
層緩和できる。その他の構成及び作用は、前述した第一
実施例と同様である。
【0031】次に、図7は、請求項1〜2に対応する、
本発明の第三実施例を示している。本実施例の場合に
は、支持ブラケット39aを構成する左右1対の取付板
部42a、42aを、それぞれ支持板部40、40に対
して鋭角に折り曲げている。そして、これら各取付板部
42a、42aを左右1対の取付部38、38に対し
て、くさび状の滑りブロック54、54を介して固定し
ている。これら各滑りブロック54、54は、ポリアミ
ド樹脂、ポリ四弗化エチレン等の滑り易い合成樹脂によ
り造られている。
【0032】本実施例の場合には、この様に左右1対の
取付板部42a、42aを、それぞれ支持板部40、4
0に対し鋭角に折り曲げている為、二次衝突の際に上記
取付ブラケット39aの塑性変形開始が円滑に行なわれ
る様になり、運転者の身体に加わる衝撃を、より一層緩
和できる。その他の構成及び作用は、前述した第一実施
例と同様である。
【0033】次に、図8は、請求項1〜2に対応する、
本発明の第四実施例を示している。本実施例の場合に
は、取付ブラケット39bを構成する左右1対の取付板
部42、42の端縁に、略V字形の切り欠き43b、4
3bを形成している。そして、これら各切り欠き43
b、43bの内側に、アルミニウム合金等により造られ
た、周知形状のカプセル55、55を支持している。こ
れら各カプセル55、55と上記各取付板部42、42
との互いに整合する位置には、それぞれ小円孔56、5
6が形成されており、各小円孔56、56内に合成樹脂
57、57が充填固化されている。又、各カプセル5
5、55の表裏両面は、何れも上記各取付板部42、4
2の表裏両面よりも突出している。上記各切り欠き43
b、43bの側縁部は、上記各カプセル55、55の両
側に形成した凹溝に係合している。従って上記各カプセ
ル55、55は、通常時には上記各切り欠き43b、4
3bから抜け出る事はないが、強い力が加わった場合に
は、上記各合成樹脂57、57を裂断する事で、これら
各切り欠き43b、43bから抜け出る。従って、上記
各カプセル55、55に形成した通孔58、58に挿通
したスタッド44、44(図1)により、上記各カプセ
ル55、55を車体6の取付部38、38(図1)に固
定すれば、前述した第一実施例と同様の作用効果を得ら
れる。
【0034】
【発明の効果】本発明の衝撃吸収式ステアリング装置
は、以上に述べた通り構成され作用するので、キャブオ
ーバー型自動車の様に、比較的ステアリングシャフトが
直立した自動車に装着して、運転者保護の為にステアリ
ングコラムの変位量を十分に確保し、しかもステアリン
グコラムの支持剛性を確保できる。従って、衝突時の運
転者保護の充実と、通常時の違和感防止とを高次元で両
立させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す、図11の拡大A−
A断面に相当する図。
【図2】車体の取付部を省略して図1の左方から見た
図。
【図3】滑り板を省略して図2の左上部を示す図。
【図4】滑り板の斜視図。
【図5】二次衝突により取付ブラケットが変形した状態
を示す、図1と同様の図。
【図6】本発明の第二実施例を示す、図3と同様の図。
【図7】本発明の第三実施例を示す、図1と同様の図。
【図8】同第四実施例を示す、図2と同様の図。
【図9】従来の衝撃吸収式ステアリング装置の1例を示
す側面図。
【図10】車体を省略して図9の上方から見た図。
【図11】図9〜10の構造をそのままキャブオーバ型
自動車に組み付けた場合の不都合を説明する為の側面
図。
【図12】従来のキャブオーバ型自動車用衝撃吸収式ス
テアリングの1例を示す縦断側面図。
【図13】図12のB−B断面図。
【符号の説明】
1 ステアリングコラム 2 アウターコラム 3 インナーコラム 4 ステアリングシャフト 5 支持ブラケット 6 車体 7 取付板部 8 切り欠き 9 滑り板 10 チルトボルト 11 支持板部 12 長孔 13 チルトレバー 14 運転者 15 ステアリングホイール 16 横軸 17 取付ブラケット 18 支持板部 19 取付板部 20 ステアリングコラム 21 転がり軸受 22 衝撃吸収板 23 結合板部 24 抱持部 25 折り返し部 26 突っ張り板 27、28 長孔 29 ボルト 30 継手カバー 31 支え壁 32 補強板 33 長孔 34 ガイドピン 35 螺子筒 36 押圧板 37 調節レバー 38 取付部 39、39a、39b 取付ブラケット 40 支持板部 41 連結板部 42、42a 取付板部 43、43a、43b 切り欠き 44 スタッド 45 ナット 46 通孔 47 ブラケット 48 被支持板部 49 ボルト 50 頭部 51 ナット 52 調節レバー 53 空間部 54 滑りブロック 55 カプセル 56 小円孔 57 合成樹脂 58 通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/00 - 1/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の〜を備える衝撃吸収式ステアリ
    ング装置。 車体に固定の部分にこの車体の幅方向に
    離隔して設けられた、左右1対の取付部。 これら両
    取付部の間に前方に凹む状態で設けられた空間部。
    左右1対の支持板部と、各支持板部の前端縁部を車両の
    幅方向に関して互いに逆方向に折り曲げる事で形成され
    た取付板部と、これら各取付板部の幅方向外端縁に開口
    する状態でこれら各取付板部に形成された切り欠きとを
    備え、これら各切り欠きに挿通した第一の結合部材によ
    上記取付部に、上記各取付板部の内端部を上記空間部
    に突出させた状態で結合固定された取付ブラケット。
    略上下方向に配置されてその中間部を上記1対の支持
    板部の間に位置させた筒状のステアリングコラム。
    このステアリングコラムの中間部で上記1対の支持板部
    の間部分の後側面に固定されたブラケット。 このブ
    ラケットを上記1対の支持板部に結合支持する為の第二
    の結合部材。 上記ステアリングコラムの内側に回転
    のみ自在に支持されたステアリングシャフト。
  2. 【請求項2】 塑性変形自在な金属板を折り曲げ形成す
    る事により一体に造られて、左右1対の取付板部と左右
    1対の支持板部とこれら両支持板部の後端縁同士を連結
    する連結板部とを備えた取付ブラケットを、1対の取付
    部の間に掛け渡す状態で固定した、請求項1に記載した
    衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 【請求項3】 各切り欠きの後側縁を、左右1対の取付
    板部の外端縁に向かう程後方に向かう方向に傾斜させ
    た、請求項1〜2の何れかに記載した衝撃吸収式ステア
    リングコラム装置。
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