JP3409266B2 - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ及びその製造方法

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JP3409266B2
JP3409266B2 JP13917294A JP13917294A JP3409266B2 JP 3409266 B2 JP3409266 B2 JP 3409266B2 JP 13917294 A JP13917294 A JP 13917294A JP 13917294 A JP13917294 A JP 13917294A JP 3409266 B2 JP3409266 B2 JP 3409266B2
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英明 堀川
幸治 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体レーザとその製
造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の構造の埋込型半導体レ
ーザが提案されている。いずれの埋込型においても、基
本的には、下側クラッド層及び上側クラッド層を順次に
基板上に設け、これらクラッド層の間に活性層ストライ
プを設ける。そして活性層ストライプの幅方向における
両側部を電流ブロック層で埋め込む。この埋込型半導体
レーザにおいて横シングルモードでレーザ発振させるた
めには、活性層ストライプの幅を1〜1.5μm程度の
非常に幅狭なものとすることが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来の埋込型半導体レーザにおいては、活性層ストライ
プの幅を上述のように幅狭に形成すると、活性層ストラ
イプへ電流を注入するための電極間において、直列抵抗
が高くなる。その結果、レーザ発振時の発熱量特に上側
クラッド層での発熱量が多くなり、このため電流注入量
が少なくてもレーザ発振出力が飽和してしまうことがあ
った。
【0004】また上述した従来の埋込型半導体レーザの
製造に当っては、上述のように幅狭な活性層ストライプ
を、精度良く形成することは難しい。また活性層ストラ
イプの両側部を埋め込む電流ブロック層の表面を平坦化
することが難しい。
【0005】第一発明の目的は、上述した従来の問題点
を解決し、活性層ストライプへ電流を注入するための電
極間において従来よりも直列抵抗を低減できる構造の埋
込型半導体レーザを提供することにある。
【0006】第二発明の目的は、第一発明の埋込型半導
体レーザを製造するに当り、活性層ストライプの幅を精
度良く制御でき、しかも電流ブロック層表面の平坦化を
図れる埋込型半導体レーザの製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、第一発明の半導体レーザは、基板上に順次に設けら
れた下側クラッド層及び上側クラッド層と、これら下側
クラッド層及び上側クラッド層の間に設けられた活性層
ストライプと、活性層ストライプの幅方向における両側
部を埋め込む電流ブロック層とを備えて成る埋込型の半
導体レーザにおいて、上側クラッド層は、活性層ストラ
イプ側から順次に設けられた低不純物濃度のクラッド層
及び高不純物濃度のクラッド層を有し、高不純物濃度の
クラッド層をストライプ形状と成して活性層ストライプ
に対応する位置に設けて成ることを特徴とする。
【0008】また第二発明の半導体レーザの製造方法
は、第一発明の半導体レーザを製造するに当り、基板上
に順次に下側クラッド層、活性層、低不純物濃度の上側
第一クラッド層及びダミー層を積層する工程と、ダミー
層上に活性層ストライプ形成用の透光性エッチングマス
クを形成する工程と、透光性エッチングマスクを介し活
性層をエッチングして、活性層ストライプを形成すると
共にダミー層の幅を透光性エッチングマスクよりも狭く
する工程と、透光性エッチングマスク及びダミー層を残
存させたまま、活性層ストライプの幅方向における両側
部を、電流ブロック層で埋め込む工程と、透光性エッチ
ングマスク及びダミー層の除去後、上側第一クラッド層
上に順次に低不純物濃度の上側第二クラッド層及び高不
純物濃度の上側第三クラッド層を積層する工程と、上側
第三クラッド層をエッチングして、活性層ストライプに
対応する位置にストライプ状の上側第三クラッド層を形
成する工程とを含んで成ることを特徴とする。
【0009】
【作用】第一発明によれば、上側クラッド層は活性層ス
トライプ側から順次に設けられた低不純物濃度のクラッ
ド層及び高不純物濃度のクラッド層を有する。従って高
不純物濃度のクラッド層の不純物濃度を高めることによ
り、上側クラッド層の抵抗を低減できる。
【0010】しかも低不純物濃度のクラッド層は、高不
純物濃度のクラッド層と活性層ストライプとの間、或
は、高不純物濃度のクラッド層と活性層ストライプ及び
電流ブロック層との間に介在する。従って高不純物濃度
のクラッド層の不純物濃度を高めたとしても、この低不
純物濃度のクラッド層により、高不純物濃度のクラッド
層から、活性層或はこれに加え電流ブロック層へ不純物
が拡散するのを防止できる。すなわち低不純物濃度のク
ラッド層を、不純物拡散防止用のバリア層として機能さ
せることができる。
【0011】また高不純物濃度のクラッド層をストライ
プ形状と成して活性層ストライプに対応する位置に設け
るので、レーザ発振のための電流を、高不純物濃度のク
ラッド層を介し、活性層ストライプへ局所的に集中させ
て注入できる。
【0012】さらに第二発明によれば、活性層ストライ
プ形成用のエッチングマスクと活性層との間には、上側
第一クラッド層及びダミー層のみが介在するだけであ
る。従ってこれら上側第一クラッド層及びダミー層の層
厚を薄くすることにより、ダミー層のエッチング進行状
態を活性層のエッチング進行状態に近づけることができ
る。しかも活性層ストライプ形成用のエッチングマスク
は透光性を有するので、ダミー層のエッチング進行状態
を顕微鏡観察しながらエッチングを制御することによ
り、活性層ストライプの幅を精度良く制御することがで
きる。
【0013】しかも上側第一クラッド層の層厚を薄くし
ても、上側第二クラッド層及び上側第三クラッド層の層
厚を厚くすることにより、上側クラッド層全体の層厚
(上側第一クラッド層、上側第二クラッド層及び上側第
三クラッド層の層厚の和)を、半導体レーザのクラッド
として設計上要求される層厚にすることができる。
【0014】またダミー層の幅を活性層ストライプ形成
用のエッチングマスクよりも狭くするので、活性層スト
ライプ形成用のエッチングマスクはダミー層から庇状に
延出する状態となる。従ってこれらダミー層及びエッチ
ングマスクを残存させたまま電流ブロック層を積層する
ことにより、電流ブロック層表面の平坦化を図れ、特に
電流ブロック層とエッチングマスクとの境界部分におい
て電流ブロック層に凹凸が生じるのを、効果的に回避で
きる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照し、発明の実施例につき説
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるにすぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
【0016】図1は第一発明の実施例の構成を概略的に
示す断面図であって、活性層ストライプの幅方向に沿っ
て取った断面を示す。
【0017】同図に示す埋込型の半導体レーザは、基板
10上に順次に設けられた下側クラッド層12及び上側
クラッド層14と、これら下側クラッド層12及び上側
クラッド層14の間に設けられた活性層ストライプ16
aと、活性層ストライプ16aの幅方向Pにおける両側
部を埋め込む電流ブロック層18とを備える。
【0018】上側クラッド層14は、活性層ストライプ
16a側から順次に設けられた低不純物濃度のクラッド
層141及び高不純物濃度のクラッド層142aを有
し、この高不純物濃度のクラッド層142aをストライ
プ状と成して活性層ストライプ16aに対応する位置に
設ける。
【0019】この実施例では、n−GaAs基板10の
一方の基板面10a上に順次に、n−InGaP下側ク
ラッド層12、InGaAs/GaAs歪み量子井戸構
造の活性層ストライプ16a、低不純物濃度のp−In
GaP上側クラッド層141及び高不純物濃度のp−I
nGaP上側クラッド層142を設ける。
【0020】下側クラッド層12及び低不純物濃度の上
側クラッド層141は活性層ストライプ16aの長さ方
向(共振器長方向)Qにストライプ状に延在するストラ
イプ部12a及び141aを有し、これらストライプ部
12a及び141aの間に活性層ストライプ16aを設
けてストライプ構造20を構成する。ここでは下側クラ
ッド層12及び低不純物濃度の上側クラッド層141
を、ストライプ部12a及び141aを凸部とする平凸
状の形状に、構成する。
【0021】そして活性層ストライプ16aの幅方向P
におけるストライプ構造20の両側部を電流ブロック層
18で埋め込む。電流ブロック層18はp−InGaP
半導体層181及びn−InGaP半導体層182から
成り、基板10側から順次にp型半導体層181及びn
型半導体層182を設ける。
【0022】さらに低不純物濃度の上側クラッド層14
1上に順次に、高不純物濃度のp−InGaP上側クラ
ッド層142及びp−GaAsコンタクト層22を設け
る。高不純物濃度の上側クラッド層142とコンタクト
層22とをそれぞれ、分離溝24及び26で分断し、こ
れら分離溝24及び26の間に、高不純物濃度のストラ
イプ状上側クラッド層142aとストライプ状コンタク
ト層22aとを構成する。ストライプ状上側クラッド層
142aとこれ以外の残りの上側クラッド層142と
を、分離溝24及び26により電気的に絶縁分離し、同
様に、ストライプ状コンタクト層22aとこれ以外の残
りのコンタクト層22とを、分離溝24及び26により
電気的に絶縁分離する。
【0023】そしてストライプ状上側クラッド層142
aとストライプ状コンタクト層22aとをそれぞれ、活
性層ストライプ16aの長さ方向(共振器長方向)Pに
ストライプ状に延在させ、これらストライプ状の上側ク
ラッド層142a及びコンタクト層22aを、活性層ス
トライプ16aに対応する位置に配置し従って基板面1
0aの法線方向Hから見て活性層ストライプ16aと重
なり合うように配置する。
【0024】さらにストライプ状上側クラッド層142
a上に順次に、SiO2 層間絶縁膜28及び電極30を
設ける。層間絶縁膜28はストライプ状上側クラッド層
142aを露出する窓28aを有し、この窓28aを介
し電極30をストライプ状上側クラッド層142aと電
気接続する。また基板10の他方の基板面10b上に電
極32を設ける。
【0025】このような構成のこの実施例の半導体レー
ザにおいては、高不純物濃度の上側クラッド層142特
にストライプ状上側クラッド層142aの不純物濃度を
高めることにより電極30、32間の直列抵抗を低減で
きるので、レーザ発振時の発熱量を低減できる。従って
活性層ストライプ16aへの電流注入量を多くしてもレ
ーザ発振出力の飽和が従来より起きにくくなるので、レ
ーザ発振出力を改善できる。
【0026】またストライプ状上側クラッド層142a
を活性層ストライプ16aに対応する位置に配置してい
るので、電流を活性層ストライプ16aへ局所的に集中
させて効率よく注入できる。
【0027】さらにこの実施例によれば、低不純物濃度
の上側クラッド層141を、高不純物濃度の上側クラッ
ド層142と活性層ストライプ16a及び電流ブロック
層18との間に介在させる。低不純物濃度の上側クラッ
ド層141の不純物濃度を低くすることにより、この上
側クラッド層141を不純物拡散防止用のバリア層とし
て機能させることができるので、高不純物濃度の上側ク
ラッド層142から活性層ストライプ16a及び電流ブ
ロック層18へ不純物が拡散するのを防止できる。
【0028】尚、上述した実施例の変形例として、例え
ば次に述べるものを挙げることができる。例えば、下側
クラッド層12をストライプ部12aのみから成る構成
としても良い。また電流ブロック層18を、高抵抗の半
導体層で構成しても良い。また高不純物濃度の上側クラ
ッド層142をストライプ状上側クラッド層142aの
みから成る構成とし、ストライプ状上側クラッド層14
2a以外の残りの上側クラッド層142を除去するよう
にしても良い。また低不純物濃度の上側クラッド層14
1をバリア層として機能させることができるのであれ
ば、平凸形状以外の任意好適な形状とすることができ
る。
【0029】次に第二発明の第一実施例につき説明す
る。この実施例は、上述した図1の半導体レーザにNA
M(Non-absorbing Mirrors )構造及び光ガイド層を設
け、この半導体レーザを製造する場合の例である。
【0030】図2〜図14はこの実施例の説明に供する
製造工程図である。これら図2〜図14において、同一
図番の分図(A)及び(B)は同一工程段階を示す断面
図及び平面図である。そして図2〜図7にあっては、分
図(A)は、活性層ストライプの長さ方向Qに沿って取
った断面であって対応する分図(B)のX−X線に沿っ
て取った断面を示す。また図8〜図14にあっては、分
図(A)は、活性層ストライプの幅方向Pに沿って取っ
た断面であって対応する分図(B)のY−Y線に沿って
取った断面を示す。
【0031】(1−1)基板10上に順次に下側クラッ
ド層12、活性層16、低不純物濃度の上側第一クラッ
ド層34及びダミー層36を積層する工程。
【0032】この実施例では、低不純物濃度の上側第一
クラッド層34を、第1層目の上側第一クラッド層34
1及び第2層目の上側第一クラッド層342から成る2
層構造とする。そしてまず、n−GaAs基板10の一
方の(100)基板面10a上に順次に、MOVPE
(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy )法により、n
−InGaP下側クラッド層12、アンドープInGa
AsP光ガイド層38、アンドープInGaPエッチン
グストップ層40、InX Ga1-X As/GaAs歪量
子井戸活性層16及び第1層目のp−InGaP上側第
一クラッド層341を積層する(図2)。
【0033】光ガイド層38の組成及び厚さは半導体レ
ーザの発振特性に影響を与え、ここでは基板10に格子
整合しバンドギャップ波長が760〜830nm程度及
び厚さが0.1〜0.2μm程度のInGaAsP層
を、光ガイド層38とする。また活性層16を構成する
InX Ga1-X P層の組成X及び活性層16の厚さは所
望の発振波長が得られるように適宜決定されるが、ここ
では発振波長を980nm程度とするため、InX Ga
1-X P層の組成Xを0.15〜0.18及び活性層16
の厚さを6〜7nmとする。
【0034】次いで上側第一クラッド層341上にNA
M構造形成用のSiO2 エッチングマスク42を形成す
る(図3)。NAM構造とは、半導体レーザにおいて一
方及び他方の光共振器端面に隣接させて活性層の存在し
ない一方及び他方の光非吸収領域を設け、これら光非吸
収領域の間に島状に活性層を設けた構造である。このN
AM構造を形成するため、これら光非吸収領域の形成予
定領域44及び46は露出させるようにしながら、これ
ら光非吸収領域の形成予定領域44及び46の間の島状
領域48をエッチングマスク42で覆う。
【0035】活性層ストライプの長さ方向Qにおける一
方及び他方の光共振器端面位置A1及びA2の離間距離
は、光共振器長となるものであり半導体レーザの発振閾
値、発振効率及び最高出力に強く関係している。ここで
は活性層ストライプの長さ方向Qを後掲の表1に示す方
向イとし、光共振器長を700〜1500μm程度とす
る。
【0036】また一方の光共振器端面位置A1から、他
方の光共振器端面位置A2側へ所定距離だけ離れた位置
B1までの領域を、一方の光非吸収領域の形成予定領域
44とし、同様に、他方の光共振器端面位置A2から、
一方の光共振器端面位置A側へ所定距離だけ離れた位置
B2までの領域を、他方の光非吸収領域の形成予定領域
46とする。これら位置B1からB2までの間の領域
が、島状領域48である。ここでは、活性層ストライプ
の長さ方向Qにおける位置A1及びB1の離間距離を2
5μm程度とし、また活性層ストライプの長さ方向Qに
おける位置A2及びB2の離間距離を25μm程度とす
る。
【0037】次いで塩素系エッチャント例えばHCl及
びH2 Oを4:1の体積比で混合して成るエッチャント
を用いて、エッチングマスク42を介し上側第一クラッ
ド層341をエッチングする。このエッチングにより、
光非吸収領域の形成予定領域44及び46に対応する部
分の上側第一クラッド層341を除去し、島状領域48
に残存する島状の第1層目上側第一クラッド層341を
形成する(図4)。
【0038】次いで弗酸等のエッチャントを用いてエッ
チングマスク42を除去する。然る後、アンモニア及び
過酸化水素の混合液例えば市販の工業用アンモニア溶
液、市販の工業用過酸化水素水及び純水を1:4:15
の体積比で混合したものをエッチャントに用い、島状の
第1層目上側第一クラッド層341をエッチングマスク
として、活性層16をエッチングする。このエッチング
により、光非吸収領域の形成予定領域44及び46に対
応する部分の活性層16を除去し、島状領域48に残存
する島状の活性層16を形成する(図5)。ここでNA
M構造を形成するためのエッチング工程が終了する。
【0039】このエッチングの際、第1層目の上側第一
クラッド層341により、活性層16を保護する。また
エッチングストップ層40及び上側第一クラッド層34
1は実質的にエッチングせずに、活性層16を選択的に
エッチングする。光非吸収領域の形成予定領域44及び
46の活性層16をエッチング除去した後は、基板面1
0aに沿う方向に活性層16のエッチングが進むので、
光非吸収領域の形成予定領域44及び46の活性層16
をエッチング除去したら例えば上述したエッチャントの
温度を約20℃として約10秒間エッチングしたら、速
やかに、基板10を洗浄してエッチングを終了する。
【0040】次いで光非吸収領域の形成予定領域44、
46のエッチングストップ層40上及び島状領域48の
第1層目上側第一クラッド層341上に順次に、MOV
PE法により、第2層目のp−InGaP上側第一クラ
ッド層342及びアンドープGaAsダミー層36を積
層する(図6)。これにより、第1層目上側第一クラッ
ド層341及び第2層目上側第一クラッド層342から
成る2層構造の上側第一クラッド層34を得る。
【0041】ここでは、島状活性層16に対応する部分
の第1層目上側第一クラッド層341、第2層目上側第
一クラッド層342及びダミー層36の層厚をそれぞ
れ、0.1μm程度の薄い層厚とする。
【0042】(1−2)ダミー層36上に活性層ストラ
イプ形成用の透光性エッチングマスク50を形成する工
程。
【0043】この実施例では、ダミー層36上に、活性
層ストライプ形成用のSiO2 透光性エッチングマスク
50を形成する(図7)。エッチングマスク50はスト
ライプ形状を有し、一方の光共振器端面位置A1から他
方の光共振器端面位置A2まで、活性層ストライプの長
さ方向Qに延在する。活性層ストライプを含むストライ
プ構造の形成予定領域52をエッチングマスク50で覆
い、電流ブロック層の形成予定領域54、56をエッチ
ングマスク50で覆わずに露出させる。ここでは、活性
層ストライプの幅方向Pを後掲の表1に示す方向ロと
し、この幅方向Pにおけるエッチングマスク50の幅を
2〜3μm程度とする。
【0044】(1−3)透光性エッチングマスク50を
介し活性層16をエッチングして、活性層ストライプ1
6aを形成すると共にダミー層36の幅を透光性エッチ
ングマスク50よりも狭くする工程。
【0045】この実施例では、エッチャントとしてHB
r、H22 及びH2 Oの混合液を用い、エッチングマ
スク50を介して電流ブロック層の形成予定領域54、
56をダミー層36から下側クラッド層12に至る深さ
までエッチングする(図8)。基板10は露出させない
ようにエッチングするのが好ましい。
【0046】このエッチングにより、それぞれエッチン
グマスク50の形状に対応したストライプ形状を有する
ダミー層36、上側第一クラッド層342、341、活
性層16(活性層ストライプ16a)、エッチングスト
ップ層40及び光ガイド層38を、ストライプ構造の形
成予定領域52に形成し、さらに平凸形状の下側クラッ
ド層12を形成する。この下側クラッド層12の層厚は
電流ブロック層の形成予定領域54、56では薄くスト
ライプ構造の形成予定領域52では厚くなり、従ってこ
の下側クラッド層12はストライプ構造の形成予定領域
52において凸となるストライプ部12aを有する。
【0047】このエッチングにおいては、エッチングマ
スク50と活性層16との間にはダミー層36及び上側
第一クラッド層341、342のみが介在するだけであ
り、これらダミー層36及び上側第一クラッド層34
1、342の層厚はそれぞれ薄い。従ってダミー層36
のエッチング進行状態は活性層16のエッチング進行状
態と極めて近似するので、ダミー層36のエッチング進
行状態を透光性のエッチングマスク50を介し顕微鏡観
察しながらエッチングを制御することにより、活性層ス
トライプの幅を1〜1.5μm程度の幅狭に精度良く制
御できる。
【0048】また活性層16をエッチングしている間
に、ダミー層36のサイドエッチングも進むので、活性
層ストライプの幅方向Pにおいてダミー層36の幅をエ
ッチングマスク50よりも狭くすることができる。この
結果、エッチングマスク50をダミー層36から庇状に
延出させることができる。
【0049】(1−4)透光性エッチングマスク50及
びダミー層36を残存させたまま、活性層ストライプ1
6aの幅方向Pにおける両側部を、電流ブロック層18
で埋め込む工程。
【0050】この実施例では、電流ブロック層の形成予
定領域54、56の下側クラッド層12上に順次に、M
OVPE法により、p−InGaP半導体層181及び
n−InGaP半導体層182を積層し、これらp型半
導体層181及びn型半導体層182により、活性層ス
トライプ16aの幅方向Pにおける両側部を埋め込む
(図9)。電流ブロック層18を、これらp型半導体層
181及びn型半導体層182により構成する。
【0051】エッチングマスク50はダミー層36から
庇状に延出しているので、エッチングマスク50及び電
流ブロック層18の境界領域K(図9(A)参照)にお
いて電流ブロック層18表面に段差が発生するのを防止
でき或は段差が発生したとしてもその段差を非常に小さ
くでき、従って電流ブロック層18表面を全体にわたっ
て平坦化することができる。
【0052】(1−5)透光性エッチングマスク50及
びダミー層36の除去後、上側第一クラッド層34上に
順次に低不純物濃度の上側第二クラッド層58及び高不
純物濃度の上側第三クラッド層142を積層する工程。
【0053】この実施例では、弗酸等のエッチャントを
用いてエッチングマスク50を除去し、然る後、例えば
アンモニア及び過酸化水素の混合液をエッチャントとし
て用いて、ダミー層36をエッチング除去し第2層目上
側第一クラッド層342を露出させる。このエッチング
は、n型半導体層182及び上側第一クラッド層342
は実質的にエッチングしないように、ダミー層36を選
択的にエッチングする(図10)。
【0054】次いで第2層目の上側第一クラッド層34
2上と電流ブロック層18のn型半導体層182上とに
順次に、MOVPE法により、p−InGaP上側第二
クラッド層58、p−InGaP上側第三クラッド層1
42及びp−GaAsコンタクト層22を積層する(図
11)。
【0055】上側第一クラッド層341、342及び上
側第二クラッド層58は低不純物濃度のクラッド層14
1を構成し、この低不純物濃度のクラッド層141と高
不純物濃度のクラッド層142とにより上側クラッド層
14を構成する。上側クラッド層14の層厚(クラッド
層341、342、58及び142の層厚の和)は、光
の閉じ込めが充分可能な厚さとする必要があり、ここで
はクラッド層58の層厚を0.3μm及びクラッド層1
42の層厚を0.6μmとし、上側クラッド層14の層
厚を1μm程度とする。コンタクト層22の層厚は例え
ば0.3μm程度とすれば良い。
【0056】高不純物濃度のクラッド層142の不純物
濃度は、レーザ発振のための電流注入に用いる電極間の
直列抵抗を低減するためなるべく高くすることが望まし
く、例えば2×1018cm-3以上とするのが良い。しか
し不純物濃度を高くすると、不純物が拡散しやすくな
る。高不純物濃度のクラッド層142から電流ブロック
層18や活性層16へ不純物が拡散すると、半導体レー
ザの特性を劣化させる。例えば、2×1018cm-3以上
の不純物濃度において不純物にZnを用いるとZnの拡
散が生じ易くなる。これを防止するため、低不純物濃度
のクラッド層141の不純物濃度を低く例えば1×10
18cm-3程度とし、この低不純物濃度のクラッド層14
1を、高不純物濃度のクラッド層142と電流ブロック
層18及び活性層16との間に介在させる。これにより
低不純物濃度のクラッド層141を不純物拡散防止用の
バリヤ層として機能させ、不純物が高不純物濃度のクラ
ッド層142から活性層16や電流ブロック層18へ拡
散するのを防止する。
【0057】また既に述べたように、電流ブロック層1
8表面の平坦性は非常に良好なので、電流ブロック層1
8上及び第2層目の上側第一クラッド層342上に積層
する半導体層特に低不純物濃度の上側第二クラッド層5
8に、段切れが発生する確率は非常に低くなる。
【0058】(1−6)上側第三クラッド層142をエ
ッチングして、活性層ストライプ16aに対応する位置
にストライプ状の上側第三クラッド層142aを形成す
る工程。
【0059】この実施例では、上側第三クラッド層14
2を分離溝24、26で分断して、これら分離溝24、
26の間にストライプ状の上側第三クラッド層142a
を形成する。
【0060】このため、コンタクト層22上にレジスト
から成るエッチングマスク60を形成する(図12)。
エッチングマスク60は分離溝の形成予定領域62、6
4を露出し、それ以外の領域を覆う。これら分離溝の形
成予定領域62、64は、活性層ストライプの長さ方向
Qに沿って延在するストライプ形状を有する。ここでは
これら領域62、64を、光共振器の端面位置A1から
A2まで設ける。分離溝の形成予定領域62、64が挟
むストライプ領域をストライプ状の上側第三クラッド層
142aの形成予定領域66とし、この領域66を平面
的に見て(基板面10aの法線方向から見て)活性層ス
トライプ16aに重ね合わせるように配置する。この領
域66も、活性層ストライプの長さ方向Qに沿って延在
するストライプ形状を有し、この領域66を光共振器の
端面位置A1からA2まで設ける。
【0061】次いでアンモニア及び過酸化水素の混合液
例えば市販の工業用アンモニア溶液、市販の工業用過酸
化水素水及び純水を1:4:15の体積比で混合したも
のをエッチャントに用い、分離溝の形成予定領域62、
64をエッチングして、分離溝24、26を形成し、然
る後、エッチングマスク60を除去する(図13)。こ
のエッチングにより領域66にストライプ状のコンタク
ト層22aを形成し、ストライプ状のコンタクト層22
aと残りの部分のコンタクト層22とを分離溝24、2
6で電気的に絶縁分離する。同様に、領域66にストラ
イプ状の上側第三クラッド層142aを形成し、ストラ
イプ状の上側第三クラッド層142aと残りの部分の上
側第三クラッド層142とを分離溝24、26で電気的
に絶縁分離する。
【0062】このようにこれらストライプ状のコンタク
ト層22a及びストライプ状の上側第三クラッド層14
2aを分離できる深さに、分離溝24、26を形成すれ
ば良い。但し、分離溝24、26の深さを電流ブロック
層18に至る深さとすると、電流ブロック層18の機能
を損ねるおそれがある。従って電流ブロック層18の機
能を損なわないためには、分離溝24、26の深さの上
限を、上側第二クラッド層58に至る深さとするのが好
ましい。また半導体レーザの分離溝24、26側を接着
材料を介しヒートシンクに接着する場合、分離溝24、
26に対応する凹部T(図15参照)を半田等の熱伝導
率の良い接着材料で埋め込むことができるように分離溝
24、26の幅や深さを設計するのが好ましい。これ
は、凹部Tが接着材料で埋め込まれないと、凹部Tから
の放熱が妨げられ熱抵抗が増加するからである。凹部T
を熱伝導率の良い接着材料で埋め込むことにより、放熱
効率を高める効果も期待できる。
【0063】活性層ストライプの幅方向Pにおける上側
第三クラッド層142aの幅H1の下限は活性層ストラ
イプ幅hと同程度、及びこの幅H1の上限はh+10μ
m程度とすれば良い。また活性層ストライプの幅方向P
における分離溝24、26の幅H2、H3は1μm以上
とすれば良い。これら幅h、H1〜H3については図1
3(B)参照。
【0064】またこの実施例では、コンタクト層22及
び上側第三クラッド層142の双方を、アンモニア及び
過酸化水素の混合液でエッチングすることにより、分離
溝24、26を形成したが、このほか、コンタクト層2
2はアンモニア及び過酸化水素の混合液でエッチング
し、上側第三クラッド層142は塩素系のエッチャント
例えば塩酸でエッチングするようにしても良い。塩素系
のエッチャントの組成を調整して上側第三クラッド層1
42のエッチング速度を遅くすることにより、分離溝2
4、26の深さ制御が行ない易くなる。
【0065】(1−7)活性層ストライプ16aに電流
を注入するための電極30、32を形成する工程。
【0066】この実施例では、コンタクト層22上及び
分離溝24、26上に、SiO2 層間絶縁膜68を形成
する(図14)。層間絶縁膜68はストライプ状のコン
タクト層22aを露出する窓68aを有する。平面的に
見て(基板面10aの法線方向から見て)、活性層スト
ライプ16aとほぼ重なり合う領域を窓68aを介し露
出させ、活性層ストライプ16aと重なり合わない領域
を層間絶縁膜68で覆う。
【0067】次いで層間絶縁膜68上に電極30を形成
し、さらに基板10の他方の基板面10b上に電極32
を形成する(図15)。
【0068】次いで一方の光共振器端面70aに図示せ
ずも高反射膜(High Reflecting Film)を、及び他方の
光共振器端面70bに図示せずも低反射膜(Anti-Refle
cting Film )を形成し、半導体レーザを完成する。
【0069】この実施例で製造した半導体レーザにおい
ては、レーザ発振光は活性層ストライプ16aから出射
され光非吸収領域44或は46を伝搬して光共振器端面
70a或は70bに至り、光共振器端面70a或は70
bで反射されて再び活性層ストライプ16aに入射す
る。この再入射の際にレーザ発振光を効率良く活性層ス
トライプ16aに入射させるため、光ガイド層38のバ
ンドギャップを、下側クラッド層12、エッチングスト
ップ層40及び上側クラッド層14よりも小さくし、か
つ、活性層ストライプ16aよりも大きくする。これと
共に光ガイド層38を、ストライプ形状と成し平面的に
見て活性層ストライプ16aと重ね合わせるように設け
る。このように、バンドギャップを定めると共に光ガイ
ド層38を設けることにより、レーザ発振光を活性層ス
トライプ16aへ効率良く再入射させることができる。
【0070】また下側クラッド層12(光非吸収領域4
4、46を埋め込む下側クラッド層12を含む)、光ガ
イド層38、エッチングストップ層40及び上側クラッ
ド層14を発振波長に対し透明な波長とすることによ
り、光非吸収領域44及び46におけるレーザ発振光の
吸収を抑制する。この結果、光吸収による光共振器の光
学的損傷(COD:Catastrophic Optical Damage )を
抑制できる。
【0071】次に第二発明の第一実施例の変形例につき
説明する。この変形例の説明では、主として、上述した
第二発明の第一実施例と相違する点につき説明し、第二
発明の第一実施例と同様の点についてはその詳細な説明
を省略する。
【0072】図16はこの変形例の説明に供する製造工
程図である。同図(A)及び(B)は、活性層ストライ
プの幅方向Pに沿って取った断面であって図8〜図14
の分図(A)と同様の断面を示す。この変形例では、エ
ッチングマスク50及びダミー層36を除去するまで
は、第一実施例と同様である。
【0073】これらエッチングマスク50及びダミー層
36を除去したら(図10参照)、次いで第2層目の上
側第一クラッド層342上と電流ブロック層18のn型
半導体層182上とに順次に、MOVPE法により、p
−InGaP上側第二クラッド層58、p−GaAsエ
ッチングストップ層72、p−InGaP上側第三クラ
ッド層142及びp−GaAsコンタクト層22を積層
する(図16(A))。エッチングストップ層72の層
厚を100Å程度とする。
【0074】このようにこの変形例では、上側第二クラ
ッド層58と上側第三クラッド層142との間に、エッ
チングストップ層72を挿入する。このエッチングスト
ップ層72は、分離溝24、26の深さを制御するため
のものであり、低不純物濃度の上側第二クラッド層或は
高不純物濃度の上側第三クラッド層としても機能する。
エッチングストップ層72の不純物濃度は第一実施例に
おける低不純物濃度の上側第一クラッド層341、34
2と同程度とするか高不純物濃度の上側第二クラッド層
58と同程度とすれば良い。上側クラッド層14の層厚
は、クラッド層341、342、58及び142の層厚
の和にエッチングストップ層72の層厚を加えたものと
なり、この上側クラッド層14の層厚を光の閉じ込めが
充分可能な厚さとする。
【0075】次いでコンタクト層22上にレジストから
成るエッチングマスク60を形成し、このエッチングマ
スク60を介しコンタクト層22及び上側第二クラッド
層142を順次にエッチングして分離溝24、26を形
成する(図16(B))。
【0076】ここでは、アンモニア及び過酸化水素の混
合液例えば市販の工業用アンモニア溶液、市販の工業用
過酸化水素水及び純水を1:4:15の体積比で混合し
たものをエッチャントに用いて、コンタクト層22をエ
ッチングし、次いで、塩素系のエッチャント例えば塩酸
を用いて、上側第二クラッド層142をエッチングし
て、分離溝の形成予定領域62、64に分離溝24、2
6を形成する。然る後、エッチングマスク60を除去す
る。
【0077】この場合、エッチングストップ層72は塩
素系エッチャントによりエッチングされないので、エッ
チングはエッチングストップ層72に至る深さで停止
し、従って分離溝24、26の深さを精度良く制御でき
る。さらにアンモニア及び過酸化水素の混合液例えば市
販の工業用アンモニア溶液、市販の工業用過酸化水素水
及び純水を1:4:15の体積比で混合したものをエッ
チャントに用いて、エッチングストップ層72をエッチ
ングしても良い。この場合、アンモニア及び過酸化水素
の混合液により、第2層目の上側第二クラッド層58は
エッチングされないので、エッチングは第2層目の上側
第二クラッド層58に至る深さで停止し、従ってこの場
合も、分離溝24、26の深さを精度良く制御できる。
【0078】エッチングマスク60を除去した後は、上
述した第二発明の第一実施例と同様に半導体レーザを完
成する。
【0079】この実施例で製造した半導体レーザにおい
ては、光ガイド層38のバンドギャップを、下側クラッ
ド層12、エッチングストップ層40及び上側クラッド
層14(上側クラッド層14はエッチングストップ層7
2を含む)よりも小さくし、かつ、活性層ストライプ1
6aよりも大きくする。これと共に光ガイド層38を、
ストライプ形状と成し平面的に見て活性層ストライプ1
6aと重ね合わせるように設ける。このように、バンド
ギャップを定めると共に光ガイド層38を設けることに
より、レーザ発振光を活性層ストライプ16aへ効率良
く再入射させることができる。
【0080】次に第二発明の第二実施例につき説明す
る。この実施例は、上述した図1の半導体レーザに光ガ
イド層を設け、この半導体レーザをファブリペロー型の
半導体レーザとして製造する場合の例である。
【0081】図17〜図26はこの実施例の説明に供す
る製造工程図である。これら図17〜図26において、
同一図番の分図(A)及び(B)は同一工程段階を示す
断面図及び平面図である。そして図17〜図18にあっ
ては、分図(A)は、活性層ストライプの長さ方向Qに
沿って取った断面であって対応する分図(B)のX−X
線に沿って取った断面を示す。また図19〜図26にあ
っては、分図(A)は、活性層ストライプの幅方向Pに
沿って取った断面であって対応する分図(B)のY−Y
線に沿って取った断面を示す。
【0082】(2−1)基板10上に順次に下側クラッ
ド層12、活性層16、低不純物濃度の上側第一クラッ
ド層34及びダミー層36を積層する工程。
【0083】この実施例では、低不純物濃度の上側第一
クラッド層34を、1層構造とする。そしてまず、n−
GaAs基板10の一方の(100)基板面10a上に
順次に、MOVPE法により、n−InGaP下側クラ
ッド層12、アンドープInGaAsP光ガイド層3
8、InX Ga1-X As/GaAs歪量子井戸活性層1
6、低不純物濃度のp−InGaP上側第一クラッド層
34及びアンドープGaAsダミー層36を積層する
(図17)。
【0084】(2−2)ダミー層36上に活性層ストラ
イプ形成用の透光性エッチングマスク50を形成する工
程。
【0085】この実施例では、ダミー層36上に、活性
層ストライプ形成用のSiO2 透光性エッチングマスク
50を形成する(図18)。エッチングマスク50はス
トライプ形状を有し、一方の光共振器端面位置A1から
他方の光共振器端面位置A2まで、活性層ストライプの
長さ方向Qに延在する。活性層ストライプを含むストラ
イプ構造の形成予定領域52をエッチングマスク50で
覆い、電流ブロック層の形成予定領域54、56をエッ
チングマスク50で覆わずに露出させる。
【0086】(2−3)透光性エッチングマスク50を
介し活性層16をエッチングして、活性層ストライプ1
6aを形成すると共にダミー層36の幅を透光性エッチ
ングマスク50よりも狭くする工程。
【0087】この実施例では、エッチャントとしてHB
r、H22 及びH2 Oの混合液を用い、エッチングマ
スク50を介して電流ブロック層の形成予定領域54、
56をダミー層36から下側クラッド層12に至る深さ
までエッチングする(図19)。基板10は露出させな
いようにエッチングするのが好ましい。
【0088】このエッチングにより、それぞれエッチン
グマスク50の形状に対応したストライプ形状を有する
ダミー層36、上側第一クラッド層34、活性層16
(活性層ストライプ16a)及び光ガイド層38を、ス
トライプ構造の形成予定領域52に形成し、さらに平凸
形状の下側クラッド層12を形成する。
【0089】このエッチングにおいては、エッチングマ
スク50と活性層16との間にはダミー層36及び上側
第一クラッド層34のみが介在するだけであり、これら
ダミー層36及び上側第一クラッド層34の層厚はそれ
ぞれ薄い。従ってダミー層36のエッチング進行状態は
活性層16のエッチング進行状態と極めて近似するの
で、ダミー層36のエッチング進行状態を透光性のエッ
チングマスク50を介し顕微鏡観察しながらエッチング
を制御することにより、活性層ストライプの幅を1〜
1.5μm程度の幅狭に精度良く制御できる。
【0090】また活性層16をエッチングしている間
に、ダミー層36のサイドエッチングも進むので、活性
層ストライプの幅方向Pにおいてダミー層36の幅をエ
ッチングマスク50よりも狭くすることができる。この
結果、エッチングマスク50をダミー層36から庇状に
延出させることができる。
【0091】(2−4)透光性エッチングマスク50及
びダミー層36を残存させたまま、活性層ストライプ1
6aの幅方向Pにおける両側部を、電流ブロック層18
で埋め込む工程。
【0092】この実施例では、電流ブロック層の形成予
定領域54、56の下側クラッド層12上に順次に、M
OVPE法により、p−InGaP半導体層181及び
n−InGaP半導体層182を積層し、これらp型半
導体層181及びn型半導体層182により、活性層ス
トライプ16aの幅方向Pにおける両側部を埋め込む
(図20)。電流ブロック層18を、これらp型半導体
層181及びn型半導体層182により構成する。
【0093】エッチングマスク50はダミー層36から
庇状に延出しているので、エッチングマスク50及び電
流ブロック層18の境界領域K(図20(A)参照)に
おいて電流ブロック層18表面に段差が発生するのを防
止でき或は段差が発生したとしてもその段差を非常に小
さくでき、従って電流ブロック層18表面を全体にわた
って平坦化することができる。
【0094】(2−5)透光性エッチングマスク50及
びダミー層36の除去後、上側第一クラッド層34上に
順次に低不純物濃度の上側第二クラッド層58及び高不
純物濃度の上側第三クラッド層142を積層する工程。
【0095】この実施例では、弗酸等のエッチャントを
用いてエッチングマスク50を除去し、然る後、例えば
アンモニア及び過酸化水素の混合液をエッチャントとし
て用いて、ダミー層36をエッチング除去し上側第一ク
ラッド層34を露出させる(図21)。このエッチング
はn型半導体層182及び上側第一クラッド層34は実
質的にエッチングしないように、ダミー層36を選択的
にエッチングする。
【0096】次いで上側第一クラッド層34上と電流ブ
ロック層18のn型半導体層182上とに順次に、MO
VPE法により、p−InGaP上側第二クラッド層5
8、p−InGaP上側第三クラッド層142及びp−
GaAsコンタクト層22を積層する(図22)。
【0097】上側第一クラッド層34及び上側第二クラ
ッド層58は低不純物濃度のクラッド層141を構成
し、この低不純物濃度のクラッド層141と高不純物濃
度のクラッド層142とにより上側クラッド層14を構
成する。上側クラッド層14の層厚(クラッド層34、
58及び142の層厚の和)は、光の閉じ込めが充分可
能な厚さとする必要がある。
【0098】高不純物濃度のクラッド層142の不純物
濃度は、レーザ発振のための電流注入に用いる電極間の
直列抵抗を低減するためなるべく高くすることが望まし
く、例えば2×1018cm-3以上とするのが良い。また
低不純物濃度のクラッド層141の不純物濃度を低く例
えば1×1018cm-3程度とし、この低不純物濃度のク
ラッド層141を、高不純物濃度のクラッド層142と
電流ブロック層18及び活性層16との間に介在させ
る。これにより低不純物濃度のクラッド層141を不純
物拡散防止用のバリヤ層として機能させ、不純物が高不
純物濃度のクラッド層142から活性層16や電流ブロ
ック層18へ拡散するのを防止する。
【0099】また既に述べたように、電流ブロック層1
8表面の平坦性は非常に良好なので、電流ブロック層1
8上及び上側第一クラッド層34上に積層する半導体層
特に低不純物濃度の上側第二クラッド層58に、段切れ
が発生する確率は非常に低くなる。
【0100】(2−6)上側第三クラッド層142をエ
ッチングして、活性層ストライプ16aに対応する位置
にストライプ状の上側第三クラッド層142aを形成す
る工程。
【0101】この実施例では、上側第三クラッド層14
2を分離溝24、26で分断して、これら分離溝24、
26の間にストライプ状の上側第三クラッド層142a
を形成する。
【0102】このため、コンタクト層22上にレジスト
から成るエッチングマスク60を形成する(図23)。
エッチングマスク60は分離溝の形成予定領域62、6
4を露出し、それ以外の領域を覆う。これら分離溝の形
成予定領域62、64は、活性層ストライプの長さ方向
Qに沿って延在するストライプ形状を有する。ここでは
これら領域62、64を、光共振器の端面位置A1から
A2まで設ける。分離溝の形成予定領域62、64が挟
むストライプ領域をストライプ状の上側第三クラッド層
142aの形成予定領域66とし、この領域66を平面
的に見て(基板面10aの法線方向から見て)活性層ス
トライプ16aに重ね合わせるように配置する。この領
域66も、活性層ストライプの長さ方向Qに沿って延在
するストライプ形状を有し、この領域66を光共振器の
端面位置A1からA2まで設ける。
【0103】次いでアンモニア及び過酸化水素の混合液
例えば市販の工業用アンモニア溶液、市販の工業用過酸
化水素水及び純水を1:4:15の体積比で混合したも
のをエッチャントに用い、分離溝の形成予定領域62、
64をエッチングして、分離溝24、26を形成し、然
る後、エッチングマスク60を除去する(図24)。こ
のエッチングにより領域66にストライプ状のコンタク
ト層22aを形成し、ストライプ状のコンタクト層22
aと残りの部分のコンタクト層22とを分離溝24、2
6で電気的に絶縁分離する。同様に、領域66にストラ
イプ状の上側第三クラッド層142aを形成し、ストラ
イプ状の上側第三クラッド層142aと残りの部分の上
側第三クラッド層142とを分離溝24、26で電気的
に絶縁分離する。
【0104】(2−7)活性層ストライプ16aに電流
を注入するための電極30、32を形成する工程。
【0105】この実施例では、コンタクト層22上及び
分離溝24、26上に、SiO2 層間絶縁膜68を形成
する(図25)。層間絶縁膜68はストライプ状のコン
タクト層22aを露出する窓68aを有する。平面的に
見て、活性層ストライプ16aとほぼ重なり合う領域を
窓68aを介し露出させ、活性層ストライプ16aと重
なり合わない領域を層間絶縁膜68で覆う。
【0106】次いで層間絶縁膜68上に電極30を形成
し、さらに基板10の他方の基板面10b上に電極32
を形成する(図26)。
【0107】次いで一方の光共振器端面70aに図示せ
ずも高反射膜(High Reflecting Film)を、及び他方の
光共振器端面70bに図示せずも低反射膜(Anti-Refle
cting Film )を形成し、半導体レーザを完成する。
【0108】尚、上述した第二発明の第二実施例で製造
した半導体レーザにおいて、下側クラッド層12のスト
ライプ部12a及び活性層ストライプ16aの界面に回
折格子を設け、分布帰還型の半導体レーザを構成するこ
ともできる。この場合は、基板面10a上に下側クラッ
ド層12を積層した後、下側クラッド層12の活性層ス
トライプ16aに対応する部分に回折格子を形成する。
次いでこの回折格子上に順次に光ガイド層38、活性層
16、上側第一クラッド層34及びダミー層36を積層
し、その後は上述した第二発明の第二実施例と同様にし
て半導体レーザを製造すれば良い。
【0109】発明は上述した実施例にのみ限定されるも
のではなく、従って各構成成分の形状、寸法、配設位
置、形成材料、エッチングに用いるエッチャント、導電
型及びそのほかを任意好適に変更できる。
【0110】例えば上述した実施例において、半導体の
導電型をそれぞれ反対導電型とすることができる。
【0111】また各クラッド層をInGaP層とし、或
はInGaAsP層とすることができる。また活性層
を、GaAs/InGaAs量子井戸活性層とし、或は
InGaAsP/GaAs/InGaAs量子井戸活性
層とすることができる。また電流ブロック層を、p型及
びn型のInGaP層により構成し、或は高抵抗のIn
GaP層により構成し、或はp型及びn型のInGaA
sP層により構成し、或は高抵抗のInGaAsP層に
より構成することができる。
【0112】
【表1】
【0113】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、第
一発明の半導体レーザによれば、上側クラッド層は低不
純物濃度のクラッド層及び高不純物濃度のクラッド層を
有し、従ってこの高不純物濃度のクラッド層の不純物濃
度を高めることにより、上側クラッド層の抵抗を低減で
きる。これがため、活性層ストライプへ電流を注入する
ための電極間において従来よりも直列抵抗を低減でき
る。
【0114】しかも高不純物濃度のクラッド層の不純物
濃度を高めたとしても、低不純物濃度のクラッド層によ
り、高不純物濃度のクラッド層から、活性層或はこれに
加え電流ブロック層へ不純物が拡散するのを防止でき
る。
【0115】また高不純物濃度のクラッド層をストライ
プ形状と成して活性層ストライプに対応する位置に設け
るので、レーザ発振のための電流を、高不純物濃度のク
ラッド層を介し、活性層ストライプへ局所的に集中させ
て注入できる。
【0116】さらに第二発明の半導体レーザの製造方法
によれば、活性層ストライプ形成用の透光性エッチング
マスクと活性層との間には、上側第一クラッド層及びダ
ミー層のみが介在するだけであるので、これら上側第一
クラッド層及びダミー層の層厚を薄くすることにより、
ダミー層のエッチング進行状態を顕微鏡観察しながらエ
ッチングを制御することにより、活性層ストライプの幅
を精度良く制御できる。従って幅狭な活性層ストライプ
を、精度良く形成できる。
【0117】しかも上側第一クラッド層の層厚を薄くし
ても、上側第二クラッド層及び上側第三クラッド層の層
厚を厚くすることにより、上側クラッド層全体の層厚
を、半導体レーザのクラッドとして設計上要求される層
厚にすることができる。
【0118】またダミー層の幅を活性層ストライプ形成
用のエッチングマスクよりも狭くするので、活性層スト
ライプ形成用のエッチングマスクはダミー層から庇状に
延出する状態となる。従ってこれらダミー層及びエッチ
ングマスクを残存させたまま電流ブロック層を積層する
ことにより、電流ブロック層表面の平坦化を図れ、その
結果、電流ブロック層上に積層する半導体層の段切れを
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一発明の実施例の構成を概略的に示す断面図
である。
【図2】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図3】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図4】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図5】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図6】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図7】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図8】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図9】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の説
明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子を
概略的に示す断面図及び平面図である。
【図10】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図11】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図12】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図13】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図14】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図15】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図16】(A)及び(B)は第二発明の第一実施例の
変形例の説明に供する製造工程図である。
【図17】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図18】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図19】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図20】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図21】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図22】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図23】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図24】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図25】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【図26】(A)及び(B)は第二発明の第二実施例の
説明に供する製造工程図であって、同一工程段階の様子
を概略的に示す断面図及び平面図である。
【符号の説明】
10:基板 12:下側クラッド層 14:上側クラッド層 141:低不純物濃度のクラッド層 142:高不純物濃度のクラッド層又は高不純物濃度の
上側第三クラッド層 142a:高不純物濃度のストライプ状クラッド層 16:活性層 16a:活性層ストライプ 18:電流ブロック層 24、26:分離溝 34:低不純物濃度の上側第一クラッド層 341:第1層目上側第一クラッド層 342:第2層目上側第一クラッド層 36:ダミー層 58:低不純物濃度の上側第二クラッド層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−183233(JP,A) 特開 昭64−82587(JP,A) 特開 平6−61579(JP,A) 特開 平8−51255(JP,A) 特開 平6−164069(JP,A) 特開 平7−254750(JP,A) 特開 平5−136526(JP,A) 特開 平5−206581(JP,A) 特開 昭60−169184(JP,A) 特開 平5−48210(JP,A) 特開 平5−160506(JP,A) 特開 平3−106026(JP,A) 特開 平6−216165(JP,A) 特開 平3−62582(JP,A) 特開 平3−112185(JP,A) 特開 平5−90700(JP,A) 特開 昭59−129473(JP,A) 特開 昭63−169094(JP,A) 特表 昭63−500279(JP,A) 特表 平1−501586(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に順次に設けられた下側クラッド
    層及び上側クラッド層と、これら下側クラッド層及び上
    側クラッド層の間に設けられた活性層ストライプと、該
    活性層ストライプの幅方向における両側部を埋め込む電
    流ブロック層とを備えて成る埋込型の半導体レーザにお
    いて、 前記上側クラッド層は、活性層ストライプ側から順次に
    設けられた低不純物濃度のクラッド層及び高不純物濃度
    のクラッド層を有し、 前記高不純物濃度のクラッド層をストライプ形状と成し
    て前記活性層ストライプに対応する位置に設けて成るこ
    とを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体レーザを製造する
    に当り、 基板上に順次に下側クラッド層、活性層、低不純物濃度
    の上側第一クラッド層及びダミー層を積層する工程と、 前記ダミー層上に活性層ストライプ形成用の透光性エッ
    チングマスクを形成する工程と、 前記透光性エッチングマスクを介し前記活性層をエッチ
    ングして、活性層ストライプを形成すると共に前記ダミ
    ー層の幅を透光性エッチングマスクよりも狭くする工程
    と、 前記透光性エッチングマスク及びダミー層を残存させた
    まま、前記活性層ストライプの幅方向における両側部
    を、電流ブロック層で埋め込む工程と、 前記透光性エッチングマスク及びダミー層の除去後、前
    記上側第一クラッド層上に順次に低不純物濃度の上側第
    二クラッド層及び高不純物濃度の上側第三クラッド層を
    積層する工程と、 前記上側第三クラッド層をエッチングして、前記活性層
    ストライプに対応する位置にストライプ状の上側第三ク
    ラッド層を形成する工程とを含んで成ることを特徴とす
    る半導体レーザの製造方法。
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