JP3409259B2 - 高温観察装置 - Google Patents
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Description
化する様子をリアルタイムで観察することができる高温
観察装置に関する。
して環境負荷を軽減するかが重要な課題になっている。
そのため、地球規模での生活環境の改善が図られてい
る。特に、製造業では極力環境負荷の少ない製品の開発
に大きな努力が払われている。
造過程で種々の重金属類が使用され、中には環境負荷が
大きく、人体に有害なものも多く含まれている。そのた
め、このような物質を極力使用しない努力が日々なされ
ている。例えば、半田一つを取り上げてみてもそのこと
が判る。半田には鉛が多く含まれているが、鉛は環境に
も人体にも好ましくないため、鉛を含まない、いわゆる
鉛フリーの半田の開発にしのぎが削られている。
の都度、実用に耐え得る材料であるか否かについて種々
の評価が行われる。例えば、鉛フリーの半田が開発され
場合、その温度特性を評価するために、半田が何度の温
度で溶融し、何度で固化するかを目視観察し、あるいは
半田の濡れ特性等を目視観察することがある。従来は、
例えばホットプレート上で半田を加熱し、半田の状態を
目視観察し、溶融状態応じてホットプレートの温度を記
録することで半田の溶融温度や濡れ特性等の高温観察を
行い、半田の評価を行っていた。半田に限らず、電子部
品の半田付けの状態の評価や、その他種々の無機、有機
材料の高温特性や耐熱特性等の性能を同様の手法で観
察、評価していた。
プレートを使用した従来の高温観察の場合、昇温速度や
検出温度の精度が悪く、しかもホットプレートの場所に
よっても昇温速度や温度が異なり、高温観察としては精
度が粗く、新規材料等の試料の評価手法としては信頼性
に欠けるという課題があった。
れたもので、試料の温度による変化をリアルタイムで確
実に観察することができると共に試料の温度による大き
さの変化量を三次元的に確実に測定することができ、し
かも試料の温度を連続的に高精度で検出して信頼性の高
い試料の材料評価をすることができ、信頼度の高い高温
観察を行うことができる高温観察装置を提供することを
目的としている。
の高温観察装置は、試料の加熱温度による変化を観察す
る高温観察装置であって、気密構造の高温室と、この高
温室内の中央部に配置され且つ試料を載置する試料台
と、この試料台上の試料を加熱、冷却する加熱手段及び
冷却手段と、これらの加熱手段及び冷却手段によって加
熱、冷却される試料の温度を検出する温度検出手段と、
この温度検出手段の検出結果に基づいて上記加熱手段及
び冷却手段を制御する制御手段と、この制御手段で温度
制御された上記試料を上記高温室に設けられた観察窓を
介して撮像する少なくとも二つの撮像手段と、これらの
撮像手段で撮像された映像を映し出す少なくとも二つの
モニタとを備え、上記各モニタ上で上記試料の温度に伴
って変化する映像に基づいて上記各撮像手段をそれぞれ
前後左右及び上下に移動操作する少なくとも二つの操作
手段を設けると共に、上記各撮像手段の水平方向及び上
下方向の移動量を上記各モニタ上で測定する測定手段を
少なくとも二つ設けたことを特徴とするものである。
装置は、請求項1に記載の発明において、上記試料台
は、上記試料を載置する基板と、この基板に断熱部材を
介して連結された支持体とを有することを特徴とするも
のである。
装置は、請求項1または請求項2に記載の発明におい
て、上記加熱手段は、上記試料台両側の斜め上方で上記
試料台を挟むように並設された2本の上側ヒータと、上
記試料台両側の斜め下方で上記試料台を挟む位置に並設
され且つ上記両上側ヒータの間隔よりも狭く配置された
2本の下側ヒータとを有することを特徴とするものであ
る。
装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発
明において、上記冷却手段は、上記高温室の複数の壁面
にそれぞれ互いに連通して形成された冷媒通路と、これ
らの冷媒通路に冷媒を循環させる冷媒循環装置とを有す
ることを特徴とするものである。
装置は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発
明において、上記温度検出手段は熱電対を有し、上記熱
電対を上記基板の裏面に形成された凹陥部に挿入したこ
とを特徴とするものである。
装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発
明において、上記高温室に真空排気手段を接続すると共
に気体供給源を接続したことを特徴とするものである。
装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発
明において、上記制御手段は、上記試料の温度、測定寸
法及び観察時間を上記モニタに表示するスーパーインポ
ーズコントローラを有することを特徴とするものであ
る。
装置は、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の発
明において、上記試料台は回転可能に構成されているこ
とを特徴とするものである。
に基づいて本発明を説明する。尚、図1は本発明の高温
観察装置の高温室の外観斜視図、図2は図1に示す高温
室の扉が開いた状態の要部斜視図、図3は図1の示す高
温室の前後方向の断面図、図4は図1に示す高温室の左
右方向の断面図、図5は図1に示す高温室内に配置され
た試料台の分解斜視図、図6は図1に示す高温室の冷却
手段を示す説明図、図7は本発明の高温観察装置の撮像
手段を示す図で、(a)は第1撮像手段の斜視図、
(b)は第2撮像手段の斜視図、図8は図1に示す高温
観察装置のブロック図である。
示すよう外観が矩形状に形成されており、半田等の無機
材料、合成樹脂等の有機材料、あるいは電子部品等の試
料の加熱温度による外観の変化を観察する場合に使用さ
れる。この高温観察装置は、図1、図2に示すように、
ケーシング1と、ケーシング1内収納された高温室(以
下、「高温チャンバ」と称す。)2と、高温チャンバ2
の全面に取り付けられた片開きの扉3とを備えている。
図2に示すように、高温チャンバ2の正面中央には丸い
開口部2Aが形成され、この開口部2Aから試料の出し
入れを行う。高温チャンバ2の正面右側には角柱状の固
定具2Bが取り付けられている。そして、扉3の右側に
は把手付きの雄ネジ3Aが取り付けられていると共に固
定具2Bには雄ネジ3Aに対応する雌ネジ2Cが設けられ
ている。また、扉3の内側には開口部2Aに嵌入する蓋
部3Bが形成され、扉3を閉じると蓋部3Bが開口部2
Aに嵌入し、開口部2Aを密閉する。この状態で雄ネジ
3Aを雌ネジ2Cに締め付けて高温チャンバ2を密閉す
ることができる。
ように、矩形状のブロックを左右方向にくり貫いた断面
が円形状のトンネル空間として形成されている。トンネ
ル空間の左右開口は図4に示すようにそれぞれ厚板状の
側板2D、2Eによって閉塞され、高温チャンバ2内の
気密を保持する構造になっている。高温チャンバ2の内
面には例えば金メッキが施されている。そして、この高
温チャンバ2の中央部に試料台5が配置されている。こ
の試料台5は、図3〜図5に示すように、試料(図示せ
ず)を載置し且つ熱伝導性に優れた金属(例えばニッケ
ル)により形成された基板5Aと、この基板5Aに対し
て石英等の断熱材料からなる円筒状の断熱部材5Bを介
して連結された円筒状の支持体5Cとを有している。基
板5Aをニッケル等の熱伝導性に優れた金属により形成
することで、基板5Aが短時間で均等に加熱され、温度
分布をなくし、全面の温度を均一化することができる。
支持体5Cは図5に示すように複数の部材から構成さ
れ、その上端に十字状の連結部5Dを有している。この
連結部5Dには図5に示すように位置決めネジ5E、5
Fが通る孔5Gが4箇所に形成されている。また、基板
5Aには孔5Gに対応する雌ネジ5Hが4箇所に形成さ
れている。そして、基板5Aと連結部5D間に断熱部材
5Bを挟み、位置決めネジ5E、5Fを連結部5Dの裏
面から円筒状の断熱部材5Bを介して基板5Aの雌ネジ
5Hに締結し、基板5Aと支持体5Cを一体化する。こ
の状態で基板5Aと連結部5Dは離間している。また、
図示してないが、雄ネジ5Fは円筒状の断熱部材5Bに
遊嵌している。このような構成により基板5Aから支持
体5C側へ熱が逃げず、基板5Aから支持体5Cへの熱
伝達を抑制し、基板5Aの放熱による温度低下を防止し
ている。
すように、高温チャンバ2の底部を貫通し、高温チャン
バ2を支持する基台6との間に形成された隙間に達して
いる。この支持体5Cの下端には歯車受け7Aを介して
歯車7が装着されている。また、この図3に示すように
歯車7には回転操作用の操作歯車8が噛合している。こ
の操作歯車8の一部は高温チャンバ2の正面の下方に形
成された開口部から突出している。この突出形態は図1
を見ればより明瞭である。従って、操作用歯車8を高温
チャンバ2の正面側から回転操作することで、試料台5
は歯車7及び支持体5を介して正逆方向へ回転する。
9が設けられている。この加熱手段9は上下二対の棒状
のヒータ9A、9B、9C、9Dを有し、これらのヒー
タ9A、9B、9C、9Dはトンネル状の空間の軸方向
に沿って配置されている。一対の上側ヒータ9A、9B
は、図3に示すように、基板5A前後端の斜め上方で基
板5Aを挟む位置に平行して配置されている。また、一
対の下側ヒータ9C、9Dは、基板5A前後端の斜め下
方で基板5Aを挟む位置に平行して配置されている。下
側ヒータ9C、9D間の間隔は上側ヒータ9A、9B間
の間隔よりも狭くなっている。下側ヒータ9C、9D
は、図3にも示すように、それぞれの軸芯が基板5Aの
前後端に略真下に位置している。加熱手段9の各ヒータ
9A、9B、9C、9Dがこのように配置されることに
よって基板5全体を可能な限り均一で効率良く加熱する
ようにしてある。これらのヒータ9は後述する温度検出
手段の検出結果に基づいて作動する。
上記高温チャンバ2のトンネル状空間を囲む壁面内及び
扉3には冷却手段10として冷媒(例えば、水道水)が
流通する冷媒流路10Aがそれぞれ設けられ、これらの
冷媒流路10Aは互いに連通し、その出入口に冷却水循
環装置10Bが配管10Cを介して連結されている。配
管10Cの往路にはレギュレータ10Dが配設され、配
管10Cの復路にはフロースイッチ10Eが配設されて
いる。従って、高温チャンバ2を冷却する時にはフロー
スイッチ10Eを投入し、レギュレータ10Dを用いて
水道水の流量を調節する。この冷却手段10は加熱手段
9と同様に後述する温度検出手段の検出結果に基づいて
作動する。尚、図6は冷却手段10全体の配置状態を模
式的に示した図である。
熱電対11が設けられている。この熱電対11は、図3
の(a)に示すように円筒状の上記支持体5Cの内部を
貫通し、その温度検出部11Aが基板5Aの裏面に接触
し、基板5Aを介して試料の温度を検出するようになっ
ている。この温度検出部11Aは、同図の(b)に示す
ように、例えば基板5Aの中央に設けられた凹陥部内に
嵌入して基板5Aに接触し、押さえ板5Hによって固定
されている。基板5Aの凹陥部の最奥部は基板5Aの表
面近傍に達し、最奥部における基板5Aの肉厚を可能な
限り薄くなっている。これにより温度検出部11Aで可
能な限り正確な試料温度を検出することができる。熱電
対11は少なくとも一つあれば良い。加熱手段9で基板
5A全体を可能な限り均一に加熱するようにしてある
が、複数の熱電対11で複数箇所の温度を検出し、その
平均値を採用することでより精度の高い試料温度を検出
することができる。
参照)に接続され、この制御ユニット12には加熱手段
9及び冷却手段10が接続されている。従って、制御ユ
ニット12は、その設定プログラムを介して熱電対11
の検出温度に基づいて加熱手段9及び冷却手段10を駆
動制御し、所望の温度プロファイルに従って試料の温度
を昇降温させることができる。また、この制御ユニット
12には後述する撮像手段及びそれぞれに対応するモニ
タが接続され、制御ユニット12を介して撮像手段の撮
像画像をそれぞれのモニタに映し出す。
はその内部で加熱処理される試料を撮像する撮像手段と
して第1、第2のCCDカメラ13、14が設けられて
いる。第1、第2のCCDカメラ13、14はビデオ機
能を有し、高温観察記録を必要に応じて適宜編集でき
る。これらのCCDカメラ13、14のレンズ13A、
14Aはそれぞれ例えば20〜80倍のズーム機能を有
し、肉眼では観察し難い小さな試料でも肉眼で観察でき
る大きさまで拡大して撮像することができる。また、高
温チャンバ2の上面及び左側面には観察窓15、16が
形成され、第1、第2のCCDカメラ13、14はこれ
らの観察窓15、16を介して試料を撮像するようにな
っている。観察窓15、16は例えば二重ガラス窓15
A、15B及び16A、16Bを有し、高温チャンバ2
に対して気密を保持して取り付けられている。第1のC
CDカメラ13は、試料を真上から撮像し、第2のCC
Dカメラ14は例えば15°の傾斜角で配置され、試料
を斜め上方から撮像するようになっている。第1、第2
のCCDカメラ13、14には専用のモニタ17、18
(図8参照)に接続され、これらで撮像された映像をリ
アルタイムでモニタ17、18の画面に映し出すことが
できる。尚、観察窓16は図4に示すように第2のCC
Dカメラ14の軸芯と直交するように配置されている。
また、右側面には開口部2Hが形成され、この開口部2
HはシリコンゴムSで密封されている。そして、この開
口部2Hから熱電対等を挿入し、内部の特定箇所の温度
測定が新たに必要になった場合等に使用することができ
る。
7の(a)、(b)に示すようにそれぞれアームを介し
て第1、第2の操作機構19、20に連結されている。
第1のCCDカメラ13は、第1の操作機構19を介し
て左右方向(以下、「X方向」と称す。)、前後方向
(以下、「Y方向」と称す。)及び上下方向(以下、
「Z方向」と称す。)で移動し、試料台5上の試料を撮
像する。第1の操作機構19は、同図の(a)に示すよ
うに、第1のCCDカメラ13をX方向、Y方向及びZ
方向へ移動案内するX、Y、Zテーブル19A、19
B、19Cと、これらのテーブル19A、19B、19
Cに沿ってCCDカメラ13を移動させる移動用ノブ1
9D、19E、19Fを有している。第1のCCDカメ
ラ13のX方向への移動量は第1のデジタルマイクロメ
ータ21Aを介して測定することができる。また、第2
の操作機構20は、図7の(b)に示すように、X方向
に配置されたガイドシャフト20Aと、このガイドシャ
フト20Aに沿って第2のCCDカメラ14を移動させ
て所定の位置に固定する固定用ノブ20Bと、第2のC
CDカメラ14をピントを調整するためのスライドテー
ブル20C及びピント調整ノブ20Dと、Zテーブル2
0E及びその移動用ノブ20Fとを有している。第2の
CCDカメラ14のZ方向への移動量は第2のデジタル
マイクロメータ21Bを介して測定することができる。
照明する照明手段(図示せず)が設けられている。この
照明手段としては2本の光ファイバが用いられる。そし
て、高温チャンバ2の上面には、図1、図2に示すよう
に、光ファイバの臨む照明用窓22、23が形成され、
第1、第2のCCDカメラ13、14によって高温チャ
ンバ2内の試料を撮像するに当たり照明用窓22、23
に装着された光ファイバを介して観察用光源24、25
(図8参照)から光を照射し、試料台5上の試料を照明
する。
当たり、高温チャンバ2内を適宜のガス雰囲気に切り換
えることができる。即ち、図3に示すように、高温チャ
ンバ2の背面には排気孔2Fが形成され、この排気孔2
Fに真空排気ユニット26(図8参照)に連なる排気管
27が接続されている。また、排気孔2Fの上方には計
測用の孔2Gが形成され、この孔2Gに高温チャンバ2
内の真空度を計測する真空計28が装着されている。更
に、計測用孔2Gの上方にはガス供給孔(図示せず)が
形成され、このガス供給孔には図示しないガス供給源に
連通するガス供給管29が接続されている。ガス供給管
29には手動式のガスバルブ30が取り付けられ、ガス
バルブ30のハンドル30Aを操作することでガス流量
を適宜調節することができる。従って、真空排気ユニッ
ト26及びガスバルブ30を介して高温チャンバ2内の
空気を観察環境に合ったガスで置換することができる。
また、試料の昇温過程で試料から発煙すると、撮像手段
で試料の様子を撮像できなくなる虞がある。このような
場合には真空ポンプを駆動させることで高温チャンバ2
内の煙を排気することで試料を明瞭に撮像することがで
きる。真空雰囲気下で観察できることは云うまでもな
い。
ンポーズコントローラを有し、高温観察時の検出温度、
測定寸法及び時間をモニタ17、18に表示することが
できる。従って、第1、第2のCCDカメラ13、14
で撮像した撮像画像の一部に検出温度、測定寸法及び時
間が表示され、ビデオ編集しても試料の観察結果を評価
資料として正しく保存することができる。
等の試料を高温チャンバ2内の試料台5上に載置し、扉
3を閉じて高温チャンバ2内を密閉する。次いで、第
1、第2CCDカメラ13、14で試料を撮像し、モニ
タ17、18を介して観察に適したカメラの倍率、ピン
ト、絞り等の諸条件を設定する。その後、第1、第2C
CDカメラ13、14を用いてそれぞれの観察ポイント
を決める。次いで、この試料の温度プロファイルを制御
ユニット12に設定した後、高温観察装置の始動スイッ
チを投入すると、加熱手段9、冷却手段10及び熱電対
11が制御ユニット12に設定された温度プロファイル
に従って試料を加熱する。試料温度の上昇に伴って試料
の形態が徐々に変化するが、この様子は第1、第2のC
CDカメラ、13、14で克明に撮像し、記録する。第
1、第2のCCDカメラ13、14の移動だけでは試料
全体を観察できない場合には、操作歯車8を操作して試
料台5を回転させることで、試料全体を確実に観察する
ことができる。また、試料によっては空気雰囲気ではな
く、例えば窒素ガス等の他のガス雰囲気で観察する場合
もある。この場合には真空排気ユニット26及び所望の
ガス供給源を用いてガス置換し、所望のガス雰囲気を作
ることができる。
法が変われば、その都度第1、第2のデジタルマイクロ
メータ21A、21Bを用いて寸法を測定することがで
きる。具体的には、モニタ17、18の画面上で試料の
一端に細線を記入し、この位置から第1、第2のCCD
カメラ13、14を第1、第2の操作機構19、20を
介して移動操作すると、第1、第2のデジタルマイクロ
メータ21A、21Bでそれぞれの移動距離を自動的に
測定し、その測定結果をモニタ17、18の画面に表示
する。そして、測定すべき距離まで移動すれば、その測
定寸法が温度上昇によって変化した寸法になる。例え
ば、新規に開発された鉛フリーの半田であれば溶融温度
が高くなるが、この半田が実用に耐える溶融温度を有す
るものであるか否かをリアルタイムで観察することがで
きる。実用的でない高い温度で溶融すれば、実用温度と
の差から如何なる成分を選択し、あるいは如何なる成分
の含有率を増減すれば良いか等、その後の開発に指針と
なる資料をこの高温観察から得ることができ、ビデオ編
集によって観察記録を残すこともできる。
気密構造の高温チャンバ2と、この高温チャンバ2内の
中央部に配置され且つ試料を載置する試料台5と、この
試料台5上の試料を加熱、冷却する加熱手段9及び冷却
手段10と、これらの加熱手段9及び冷却手段10によ
って加熱、冷却される試料の温度を検出する熱電対11
と、この熱電対11の検出結果に基づいて加熱手段9及
び冷却手段10を制御する制御ユニット12と、この制
御ユニット12で温度制御された試料を高温チャンバ2
に設けられた観察窓15、16を介して撮像する第1、
第2のCCDカメラ13、14と、第1、第2のCCD
カメラ13、14で撮像された映像を映し出すモニタ1
7、18とを備え、モニタ17、18上で試料の温度に
伴って変化する映像の大きさに即して第1、第2のCC
Dカメラ13、14を前後左右及び上下に移動操作する
操作機構19、20を設けると共に、第1、第2のCC
Dカメラ13、14の前後左右及び上下の移動量をそれ
ぞれモニタ17、18上で測定する第1、第2デジタル
マイクロメータ21A、21Bを設けたため、第1、第
2のCCDカメラ13、14及びモニタ17、18を介
して試料の温度変化をリアルタイムで確実に観察するこ
とができると共に第1、第2デジタルマイクロメータ2
1A、21Bを介して試料の温度による大きさの変化量
を前後左右及び上下に渡って三次元的に確実に測定する
ことができ、しかも熱電対11を介して試料の温度を連
続的に高精度で検出して信頼度の高い試料の材料評価を
することができ、信頼度の高い高温観察を行うことがで
きる。また、制御ユニット12に対して試料に即した温
度プロファイルを設定し、試料の温度特性を観察するこ
とができる。また、必要に応じて高温チャンバ2内を所
望のガス雰囲気に設定することができる。
のCCDカメラを用いているが、少なくとも1台のCC
Dカメラがあれば、高温観察を行うことができる。要
は、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではな
く、本発明の構成要素を含む発明であれば、その形態が
異なっていても本発明に包含される。
明によれば、試料の温度による変化をリアルタイムで確
実に観察することができると共に試料の温度による大き
さの変化量を三次元的に確実に測定することができ、し
かも試料の温度を連続的に高精度で検出して信頼度の高
い試料の材料評価をすることができ、延いては信頼度の
高い高温観察を行うことができる高温観察装置を提供す
ることができる。
ある。
図である。
斜視図である。
る。
(a)は第1撮像手段の斜視図、(b)は第2撮像手段
の斜視図である。
(測定手段) 26 真空排気ユニット(真空排気装置)
Claims (8)
- 【請求項1】 試料の加熱温度による変化を観察する高
温観察装置であって、気密構造の高温室と、この高温室
内の中央部に配置され且つ試料を載置する試料台と、こ
の試料台上の試料を加熱、冷却する加熱手段及び冷却手
段と、これらの加熱手段及び冷却手段によって加熱、冷
却される試料の温度を検出する温度検出手段と、この温
度検出手段の検出結果に基づいて上記加熱手段及び冷却
手段を制御する制御手段と、この制御手段で温度制御さ
れた上記試料を上記高温室に設けられた観察窓を介して
撮像する少なくとも二つの撮像手段と、これらの撮像手
段で撮像された映像を映し出す少なくとも二つのモニタ
とを備え、上記各モニタ上で上記試料の温度に伴って変
化する映像に基づいて上記各撮像手段をそれぞれ前後左
右及び上下に移動操作する少なくとも二つの操作手段を
設けると共に、上記各撮像手段の水平方向及び上下方向
の移動量を上記各モニタ上で測定する測定手段を少なく
とも二つ設けたことを特徴とする高温観察装置。 - 【請求項2】 上記試料台は、上記試料を載置する基板
と、この基板に断熱部材を介して連結された支持体とを
有することを特徴とする請求項1に記載の高温観察装
置。 - 【請求項3】 上記加熱手段は、上記試料台両側の斜め
上方で上記試料台を挟むように並設された2本の上側ヒ
ータと、上記試料台両側の斜め下方で上記試料台を挟む
位置に並設され且つ上記両上側ヒータの間隔よりも狭く
配置された2本の下側ヒータとを有することを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載の高温観察装置。 - 【請求項4】 上記冷却手段は、上記高温室の複数の壁
面にそれぞれ互いに連通して形成された冷媒通路と、こ
れらの冷媒通路に冷媒を循環させる冷媒循環装置とを有
することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1
項に記載の高温観察装置。 - 【請求項5】 上記温度検出手段は熱電対を有し、上記
熱電対を上記基板の裏面に形成された凹陥部に挿入した
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に
記載の高温観察装置。 - 【請求項6】 上記高温室に真空排気手段を接続すると
共に気体供給源を接続したことを特徴とする請求項1〜
請求項5のいずれか1項に記載の高温観察装置。 - 【請求項7】 上記制御手段は、上記試料の温度、測定
寸法及び観察時間を上記モニタに表示するスーパーイン
ポーズコントローラを有することを特徴とする請求項1
〜請求項6のいずれか1項に記載の高温観察装置。 - 【請求項8】 上記試料台は回転可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に
記載の高温観察装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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