JP3408685B2 - カーニング処理方法 - Google Patents

カーニング処理方法

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JP3408685B2
JP3408685B2 JP34554695A JP34554695A JP3408685B2 JP 3408685 B2 JP3408685 B2 JP 3408685B2 JP 34554695 A JP34554695 A JP 34554695A JP 34554695 A JP34554695 A JP 34554695A JP 3408685 B2 JP3408685 B2 JP 3408685B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デスク・トップ・
パブリッシング(DTP)等で利用される文字組版編集
装置の文字組版等に係り、特に、文字間の詰め処理を行
うする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のコンピュータを利用した電子組版
においては、文字組版編集装置が取り扱う文字は、か
な、漢字などの文字種にかかわらず、各文字の字面は、
所定の大きさをもつ枠の中に収まるように規定されてい
る。まず、文字の構成要素を図18の模式図を参照して
定義しておく。なお、以下の説明において、「文字」と
は通常の文章、単語を形成するのに用いられる狭義の文
字(アルファベットなどの外国語も含む)の他、数字や
各種の記号を含むものとする。
【0003】<文字構成> この模式図は、一例として、文字「し」の構成要素を示
している。文字の字面形状は、文字の最小配置単位を示
す矩形状の枠(文字枠)である『仮想ボディ』IB内に
収められ、仮想ボディIBの横方向の長さXを『文字
幅』とし、縦方向の長さYを『文字高さ』とする。一般
的には、文字幅Xと文字高さYとは同じ値で構成され
る。
【0004】仮想ボディIBの内方には、文字の字体形
状を示す『字面』Fが配置され、この字面Fは、点の集
まりからなるドットデータや数学的に形状を表すベクト
ルデータにより構成される。字面Fの最大外形を囲うよ
うな矩形状の枠を、バウンディングボックス(字面枠)
BBとし、バウンディングボックスBBの横方向の長さ
Wを『字面幅』とし、縦方向の長さHを『字面高さ』と
する。これらの字面幅Wと字面高さHの両者を併せて、
字面寸法と呼ぶことにする。
【0005】仮想ボディIB内に配置されている字面F
の字面幅Wと仮想ボディIBの文字幅Xとの差(空き
幅)を、図示するように前間隔aおよび後間隔bとし、
字面高さHと文字高さYとの差を、上間隔cおよび下間
隔dとする。これらの間隔は、仮想ボディIB内に収め
られる字面Fの大きさや形状によって、すなわち、文字
毎に異なる。
【0006】なお、上記のバウンディングボックスBB
は、字面Fの周囲に必要に応じて適宜の隙間(サイドベ
アリング)を設けて、その隙間を含む矩形状の枠をいう
こともあるが、以下の説明においては、特に付記しない
限りバウンディングボックスBBはサイドベアリングを
含まないものとして扱う。また、通常、欧文アルファベ
ットの場合は、仮想ボディとバウンディングボックスB
Bとの間に各間隔a〜dがない形態、つまり仮想ボディ
IBが即バウンディングボックスBBという形態である
ことが多いが、この明細書では欧文アルファベットの場
合も、便宜上、各間隔a〜dが存在する形態として説明
することにする。なお、これらの間隔がない場合は一般
的な説明において、各間隔a〜dが0である、として扱
えばよいから、本発明の理解の上では何らの不都合もな
い。
【0007】文字列の各文字を所定の配列方向に配置す
るときに、配置位置が既に確定している基準文字に対し
て隣接して配置しようとする対象文字の配置位置を調整
するカーニング処理方法として、最も一般的なものとし
ては、予め定められた文字のペアに対して詰め量がテー
ブルに設定されており、基準文字と対象文字のペアにつ
いて詰め量をテーブルから読み出し、その詰め量によっ
て文字を配置してゆく(いわゆるペアカーニングなどと
呼ばれる)方法がある。
【0008】この他、例えば、特開昭50−65223
号公報に示す方法がある。このカーニング処理方法の場
合、両文字の字面のドットパターンのドット間隔を、文
字の配列方向について求め、このドット間隔が所望する
字面間隔量となるように文字を配置している。また、近
年においては、例えば、特開平2−243343号公報
や特開平3−269490号公報に示すカーニング処理
方法の場合、両文字の字面同士の間隔を文字の配列方向
について算出し、この間隔が、所望する字面間隔量とな
るように、文字を配置している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例の場合には、次のような問題がある。すなわ
ち、従来のカーニング処理方法によると、文字列中に字
面の小さな文字、例えば、「・」(中黒)や「。」(句
点)が存在する場合、「・」や「。」がその前に配置さ
れている文字(基準文字)に近づき過ぎたり、その後に
配置される文字(対象文字)が「・」や「。」に近づき
過ぎてしまい、視認性や審美性を低下させるという問題
がある。特に、基準文字が「す」のような場合には、こ
の「す」に対象文字「。」が近づき過ぎて顕著な視認性
・審美性の低下を招くことになる。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、文字列中に小さな文字が存在する場合
であっても、小さな文字とその前後に配置された文字と
が近づき過ぎることなく、バランスの良い適切な文字の
配置とすることができる実用的なカーニング処理方法を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、文字パターン(字面)を
内に配置してなる文字枠(仮想ボディ)に基づき、2個
以上の各文字を所定の配列方向に順に配置するときに、
直前に配置された文字を基準文字とし、次に続く文字を
対象文字として、基準文字のあとへ対象文字を詰めて配
置調整する過程を含んでなるカーニング処理方法であっ
て、(a)前記基準文字と前記対象文字との字面同士に
ついて、所望する間隔(指示字面間隔)を指定する過程
と、(b)前記基準文字および前記対象文字のそれぞれ
の仮想ボディ内に前記配列方向とは直交する方向に延び
る補正ラインを字面の一部として付加する過程と、
(c)前記補正ラインが付加された基準文字(付加基準
文字)および対象文字(付加対象文字)について、字面
同士の最短間隔(字面最短間隔)を算出する過程と、
(d)前記字面最短間隔が前記指示字面間隔に一致する
ように、前記付加基準文字に対する前記付加対象文字の
詰め量を算出する詰め量算出過程と、(e)前記算出さ
れた詰め量によって、前記対象文字を前記基準文字に対
して詰めて配置する過程とを有し、前記過程(b)で付
加する補正ラインを、前記文字の文字配列方向の仮想ボ
ディの中央に付加するか、前記文字の文字配列方向の字
面の中央に付加するかを示す設定情報を予め文字種毎に
記憶しておく過程(f)を前記過程(a)に先立ち行っ
ておくとともに、前記過程(b)において、前記基準文
字および前記対象文字に補正ラインを付加するに際し
て、前記設定情報を参照することによりそれぞれの文字
種に応じた各々の位置に補正ラインを付加することを特
徴とするものである。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のカーニング処理方法において、前記過程(b)
で付加する補正ラインを、前記各文字の文字配列方向の
仮想ボディの中央に付加することを特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載のカーニング処理方法において、前記過程(b)
で付加する補正ラインを、前記各文字の文字配列方向の
字面の中央に付加することを特徴とするものである。
【0014】また、請求項に記載の発明は、請求項1
に記載のカーニング処理方法において、前記過程(b)
で付加する補正ラインの幅を可変とすることを特徴とす
るものである。
【0015】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
請求項1に記載の発明によれば、基準文字および対象文
字のそれぞれの仮想ボディ内に、文字が配列されてゆく
方向と直交する方向に延びる補正ラインを字面の一部と
して付加し(過程(b))、これらの付加基準文字と付
加対象文字とについて、字面同士の最短間隔(字面最短
間隔)を算出し(過程(c))、この字面最短間隔が、
〔過程(a)で指定された〕指示字面間隔に一致するよ
うに付加基準文字に対して付加対象文字を詰める際の詰
め量を算出し(過程(d))、この詰め量により〔補正
ラインを付加する前の〕対象文字を基準文字に対して詰
め配置する(過程(e))。また、基準文字および対象
文字のそれぞれに付加する補正ラインを、文字配列方向
の仮想ボディの中央に付加するか、字面の中央に付加す
るかを示す設定情報を文字種毎に予め記憶しておき(過
程(f))、補正ラインを付加する際に(過程
(b))、その設定情報を参照して文字種に応じた各々
の位置に補正ラインを付加するようにする。
【0016】例えば、基準文字『す』に対して対象文字
『。』を横方向に配置する場合を想定し、単に字面最短
間隔を算出してこれが指示字面間隔に一致するように詰
め配置する場合には、基準文字『す』のはらいの部分と
『。』の最も左側の部分が字面最短間隔となり、この部
分が指示字面間隔となるように詰め量が決定されるの
で、基準文字『す』の横棒部分の下方に対象文字『。』
が深くくい込むことになるが、その一方、補正ラインを
字面の一部として付加することにより、それらの文字に
おける字面最短間隔は、基準文字『す』の横棒の右側部
分と対象文字『。』の補正ラインとの間隔となり、この
間隔が指示字面間隔となるように詰め量が決定されるこ
とになるので、両文字が近づき過ぎることなく、文字詰
めを行うことができる。
【0017】また、請求項2に記載の発明によれば、各
文字の字面に付加する補正ラインを、各文字の文字配列
方向の仮想ボディの中央に付加することにより、漢字や
ひらがな等の文字の間に配置される、仮想ボディの中央
より左右のいずれか一方に偏って字面が配置されている
文字、例えば、中央より左側に偏って字面が配置されて
いる句読点(。、)の詰め量を、その前後の文字間隔の
中央より前の文字に近づけて配置することができ、前の
文字に従属するという句読点の意味合いを保つことがで
きる。また、句読点以外にも、例えば、閉じ括弧)や閉
じ鍵括弧」なども前の文字に近づくことになるので、そ
の意味合いを保持することができる。さらに、中央より
右側に偏って字面が配置されている括弧(や鍵括弧「な
どは、後の文字に近づくことになるので、後の文字に従
属するという意味合いを保持することができる。
【0018】また、請求項3に記載の発明によれば、各
文字の字面に付加する補正ラインを、各文字の文字配列
方向の字面の中央に付加することにより、両文字が近づ
き過ぎることなく、かつ両文字の字面の形状に応じた自
然な詰め配置とすることができる。
【0019】例えば、。、」)などの、仮想ボディの左
寄りに字面が配置されているような文字種や“「(など
の仮想ボディの右寄りに字面が配置されているような文
字に対しては、補正ラインを配列方向の仮想ボディの中
央に付加し、・!?や平仮名や漢字などの文字種に対し
ては、補正ラインを配列方向の字面幅の中央に付加する
という設定情報を予め記憶しておく。すると、例えば、
基準文字が「す」であり、対象文字が「。」であり、さ
らに、対象文字に続いて「く」などが配置されてゆく場
合、すなわち、「す。く」となるような場合には、最初
の基準文字「す」に対してはその字面の中央に補正ライ
ンが付加され、最初の対象文字「。」に対してはその仮
想ボディの中央に補正ラインが付加れることになるの
で、文字「す」と文字「。」とが近づいて配置され、そ
の後の基準文字「。」に対して対象文字「く」がその間
隔よりも空いて配置されることになる。したがって、句
点「。」は後の文字「く」よりも前の文字「す」に近づ
くので、前の文字に従属するという句点の意味合いを保
ちつつ、字面形状に応じた自然な詰め配置とすることが
できる。
【0020】また、請求項に記載の発明によると、各
文字の字面に付加する補正ラインの幅を変えた場合、付
加基準文字および付加対象文字についての字面最短間隔
が変わり、それに伴って詰め量も変わることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。 <第1実施例> 図1は、実施例に係るカーニング処理方法を使用する電
子組版編集装置の概略構成を示したブロック図である。
図2は、カーニング処理が施される文字列を、各々の仮
想ボディが接するように配置した、いわゆる「ベタ組
み」と称される状態を示す説明図である。この実施例で
は、第1文字M1 の「す」、第2文字M2の「。」、第
3文字M3 の「く」、第4文字M4 の「く」、第5文字
5 の「は」の5つの文字群に対して横組み(前の文字
に対して次の文字を横方向に並べる、文字の配列方向が
横である)のカーニング処理を施すことになる。
【0022】図中、符号1は、主に本発明方法を実行す
る制御部である。この制御部1は、図示しないCPUや
ROM,RAM等のメモリで構成されている。文字列入
力部2は、ワードプロセッサなどで作成された文字列デ
ータファイル(例えば、フォント名,文字サイズ,文字
コード等を含む)を格納した媒体等から文字列データを
取り込むものである。この取り込まれた文字列データ
は、制御部1によって文字列情報格納部3に格納され
る。文字列情報格納部3に格納された文字列データは、
制御部1によって参照される。字面間隔指示部4は、オ
ペレータによって隣合う文字の字面同士の間隔(指示字
面間隔)を入力指示され、この指示字面間隔は、指示字
面間隔格納部5に格納される。指示字面間隔格納部5に
格納された指示字面間隔は、制御部1によって適宜参照
される。
【0023】制御部1は、文字列情報格納部3に格納さ
れた文字列データに対応するベクトルフォントデータを
フォント格納部6から読み出す。文字データ化処理部1
1は、読み出されたベクトルフォントデータを指定され
た文字サイズに応じたベクトルデータ(例えば、サイズ
100×100のデータ)、あるいは、このベクトルデ
ータをもとにして所定の構成のドット数(ベクトルデー
タと1:1に対応する100×100、あるいは、ベク
トルデータと2:1に対応する50×50、あるいは、
ベクトルデータと10:1に対応する10×10などの
ドット数)としたドットパターンデータなどに変換して
から、文字データ格納部12に格納して、後の処理に備
える。
【0024】なお、ベクトルフォントデータとは、文字
の字体形状を示す字面が数学的に関数表現されたもので
あり、その関数によって表された閉図形内が字面(文字
パターン)部分に相当する黒画素であり、それ以外が白
画素である。図2は、文字サイズに応じたベクトルデー
タで表されたものと対応しており、仮想ボディIB1
IB5 内の字面(文字パターン)F1 〜F5 の(「す」
や「。」)の白抜き表示部分が黒画素であり、その他の
部分が白画素である。また、ドットパターンデータと
は、字面がビットマップ(例えば、2値データの“1”
など)で構成されたものであり、ドットパターンデータ
としては、文字パターンに位置するドットが、例えば、
2値データ“1”とされ、その他の部分が、2値データ
の“0”とされる。
【0025】文字データ格納部12に格納されたデータ
は、適宜、補正ライン付加処理部15によって後述する
補正ラインを付加されて、付加文字データ格納部16に
格納される。詰め量演算部20は、付加文字データ格納
部16に格納されている、補正ラインが付加された文字
データに基づき、前の文字を基準文字として、これに対
する後の文字を対象文字として、これらの字面同士の最
短間隔(字面最短間隔)を算出し、この字面最短間隔が
指示字面間隔格納部5に格納されている指示字面間隔と
なるように詰め量を算出して、詰め量格納部21に格納
する。ここに格納された詰め量は、文字列情報格納部3
に格納されている文字列データに付加される。文字列情
報格納部3に格納され、詰め量が付加された文字列デー
タは、制御部1によって表示・出力部25に送られる。
これによってCRT等の表示装置に表示されたり、ある
いはプリンタ等から構成される出力装置に出力されるこ
とになる。
【0026】設定情報格納部30は、詳細については後
述するが簡単に説明すると、文字種に応じた補正ライン
の付加の仕方をある一定の規則に基づき記載した設定情
報を予め記憶するものであり、この設定情報は、カーニ
ング処理を施す以前にオペレータなどにより入力指示さ
れるものである。この設定情報格納部30に格納されて
いる設定情報は、補正ライン付加処理部15によって適
宜に参照されるようになっている。
【0027】補正ライン幅指示部40は、後述するよう
な補正ラインの幅を入力指示するものであり、この入力
指示された補正ラインの幅は、補正ライン幅格納部41
に格納されるようになっている。補正ライン幅格納部4
1に格納されている補正ラインの幅は、補正ライン付加
処理部15により参照され、付加する補正ラインの幅を
決定付ける。
【0028】次いで、図2に示す5つの文字が、上記の
ように構成される装置によりカーニング処理される様子
について説明する。図3は、カーニング処理全体の流れ
を示すフローチャートである。この例におけるカーニン
グ処理の概要は、まず、第1文字M1 「す」と基準文字
とし、第2文字M2 「。」を対象文字とし、それぞれの
字面に縦線からなる補正ラインを付加し、それらの最短
間隔(字面最短間隔)が、入力された指示字面間隔にな
るように第1文字M1 「す」の後に第2文字M2 「。」
を詰めて配置調整し、さらに第2文字M2 「。」を基準
文字とし、第3文字M3 「く」を対象文字とし、それぞ
れの字面に縦線からなる補正ラインを付加して、上記の
ようにして詰めて配置調整するというものである。
【0029】図2は、カーニング処理を施す5つの文字
を示しており、「ベタ組み」(すなわち、詰め量0)で
配置した状態を示している。この例では、第1文字M1
の「す」、第2文字M2 の「。」、第3文字M3
「く」、第4文字M4 の「く」、第5文字M5 の「は」
を、文字の配列方向(この例では横方向)についてカー
ニング処理することになる。したがって、実線矢印の示
す方向が文字の詰め方向となり、これとは逆の破線矢印
の示す方向が詰め逆方向となる。
【0030】ステップS1(所望する字面間隔の入力・
格納):オペレータの所望する字面同士の間隔Ld (指
示字面間隔であり、図4中に示す)が入力されて、これ
が指示字面間隔格納部5に格納される。さらに場合によ
っては、文字の配列方向「横」、フォント名、文字サイ
ズSなどを入力する。指示字面間隔Ld を除く、これら
の情報は後のステップで文字列情報格納部3に格納され
る文字列情報に付加される。
【0031】ステップS2(カーニング処理を行う文字
列の入力・格納):ワードプロセッサ等で作成された文
字列データファイル(文字コードなどを含む)を格納し
た媒体など(例えば、フロッピーディスク)から、文字
列入力部2を介して、文字列データが取り込まれて文字
列情報格納部3に格納される。そして、文字列情報格納
部3に格納された文字列データに対応するベクトルフォ
ントデータをフォント格納部6から読み出し、文字デー
タ化処理部11により読み出されたベクトルフォントデ
ータを、指定された文字サイズSに応じたベクトルデー
タをもとにして、D×Dドットで構成されるドットパタ
ーンデータに変換して、文字データ格納部12に格納す
る。後述する補正ラインの関係上、変換するドットパタ
ーンデータの構成ドット数Dは、多い方が好ましい。
【0032】ステップS3(補正ラインを付加して格
納): 補正ライン付加処理部15は、文字データ格納部12に
格納されているドットパターンデータのうち、第1文字
1 「す」と第2文字M2 「。」とを取り出して、文字
の配列方向(「横」)とは直交する方向(すなわち
「縦」)に、文字の配列方向(「横」)の仮想ボディI
1 ,IB2 幅(文字幅X)の中央に、線からなる字面
である補正ラインCF1 ,CF2 を付加する(図4参
照)。すなわち、補正ラインCF1 ,CF2 は、図4中
に点線で示すように、『縦線』から構成される字面であ
る。これらの補正ラインCF1 ,CF2 が付加された第
1文字M1 ’「す」および第2文字M2 ’「。」(それ
ぞれ付加基準文字および付加対象文字である)は、付加
文字データ格納部16に格納される。なお、これらの補
正ラインCF1 ,CF2 の各々の幅は、文字サイズSと
ドットパターンデータの構成ドット数によって決定すれ
ばよく、この例ではS/D(文字サイズ/ドット数)で
算出される最小の幅とする。また、構成ドット数が偶数
である場合には、仮想ボディIB1 ,IB2 の完全な中
央に位置するドットは存在しないが、その場合には中央
に最も近い左右いずれか一方のドット列を中央として扱
うようにすればよい。したがって、補正ラインが仮想ボ
ディの中央近くとなるように、文字データ化処理部11
によるドットパターンデータへの変換は、多くの構成ド
ット数へと行うのが好ましい。
【0033】ステップS4(字面最短間隔を求め、詰め
量の算出・格納): 詰め量演算部20における詰め量の算出は、付加基準文
字である第1文字M1’「す」に対する付加対象文字で
ある第2文字M2 ’「。」の詰め量を算出することにな
る。なお、初期状態を「ベタ組み」として、この状態を
詰め量0とする。
【0034】付加基準文字に対する付加対象文字の詰め
量の算出方法は特に限定されないが、この例では、以下
のようにして行う。付加基準文字である第1文字M1
「す」の字面F1 ,CF1 と、付加対象文字である第2
文字M2 ’「。」の字面F2 ,CF2 との字面最短間隔
s 、すなわち、両字面同士における詰め方向に平行な
方向でみた間隔のうち最小の字面間隔Ls1を求める。こ
の場合には、図4に示すように、付加基準文字である第
1文字M1 ’「す」の横棒右側部分と、付加対象文字で
ある第2文字M2 ’「。」の補正ラインCF2 との間隔
が字面最短間隔Ls1であることは明らかである。具体的
には、第1文字M1 ’「す」と第2文字M2 ’「。」の
フォント情報から全ての字面間隔を求めたり、文字デー
タ上でのいわゆる水平走査によって全ての字面間隔を求
めたり、水平方向に向き合う両字面ドット間の距離を求
めたりした後、それらの中から最小のものを選びだすこ
とにより、字面最短間隔Ls1を求めることになる。因み
に、従来例によると字面最短間隔は、図4中に二点鎖線
で示す部分となる。
【0035】付加基準文字である第1文字M1 ’「す」
に対する付加対象文字である第2文字M2 ’「。」の詰
め量は、字面最短間隔Ls1と指示字面間隔Ld との差分
により算出することができる。すなわち、詰め量U1
字面最短間隔Ls1−指示字面間隔Ld である。つまり、
字面最短間隔Ls1が指示字面間隔Ld に一致するよう
に、詰め量U1 を決定する。この状態を模式的に示した
のが、図5である。このようにして算出された詰め量U
1 は、詰め量格納部21に格納される。なお、上記の詰
め量U1 が負となった場合には、第1文字M1 「す」か
ら第2文字M2 「。」を遠ざける、詰め逆方向への詰め
(拡げ)を行うことを意味する。
【0036】ステップS5(全文字の処理終了判断): 補正ライン付加処理部15は、文字データ格納部12を
参照して、全ての文字に対する処理が終了したか否かを
判断する。ここでは、ステップS3に戻って、第2文字
2 「。」を基準文字とし、第3文字M3 「く」を対象
文字として、再び上記の処理を上述したようにして行っ
て、各文字の詰め量Un (この例ではnは2〜4)を算
出する。
【0037】その結果、図6に示すように、第2文字M
2 ’「。」と第3文字M3 ’「く」との字面最短間隔L
s2と、第3文字M3 ’「く」と第4文字M4 ’「く」と
の字面最短間隔Ls3と、第4文字M4 ’「く」と第5文
字M5 ’「は」との字面最短間隔Ls4とが、全て同一の
指示字面間隔Ld となる各詰め量U2 〜U4 が算出され
る。各詰め量U2 〜U4 は、同様にして詰め量格納部2
1に格納される。
【0038】ステップS6(文字列情報に詰め量を付
加): 文字列情報格納部3に格納されている文字列情報の各文
字コードに、各詰め量U1 〜Un を付加して格納する。
このようにして各詰め量U1 〜Un が格納された状態を
図7に示す。
【0039】ステップS7(文字列の出力): 以上のような処理の後、制御部1は、文字列情報格納部
3とフォント格納部6を参照して、最終的な配置調整が
なされた文字列を表示・出力部25に表示出力する。つ
まり、基準文字である第1文字M1 「す」に対して対象
文字である第2文字M2 「。」が詰め量U1 で配置さ
れ、基準文字である第2文字M2 「。」に対して対象文
字である第3文字M3 「く」が詰め量U2 で詰め配置さ
れ、基準文字である第3文字M3 「く」に対して対象文
字である第4文字M4 「く」が詰め量U3 で詰め配置さ
れ、基準文字である第4文字M4 「く」に対して対象文
字である第5文字「は」が詰め量U4 で詰め配置され
る。この状態の模式図を図8に示す。
【0040】また、比較のために従来例に係るカーニン
グ処理方法により詰め配置した例を、図9に示す。図9
に示す従来例では、第1文字M1 「す」に対して第2文
字M2 「。」が深く食い込んでいるが、図8に示す本発
明に係るカーニング処理方法によれば、その食い込みが
緩和されていることがわかる。さらに、第2文字
2「。」に対する第3文字M3 「く」の食い込みや、
第3文字M3 「く」に対する第4文字M4 「く」の食い
込みも明らかに緩和されていることがわかる。これは図
6に示したように、本カーニング処理方法によると、第
1文字M1 「す」と第2文字M2 「。」との字面最短間
隔が、第1文字M1 「す」のはらいの字面部分と第2文
字M2 「。」の字面部分との間隔(図4中の二点鎖線)
ではなく、補正ラインが付加された第1文字M1
「す」の横棒の字面部分と、補正ラインが付加された第
2文字M2 ’「。」の補正ラインCF2 の字面部分との
間隔Ls1となっているためである。また同様に、第2文
字M2 「。」と第3文字M3 「く」との字面最短間隔
も、第2文字M2 ’「。」の補正ラインCF2 の字面部
分と第3文字M3 ’「く」の字面部分との間隔Ls2とな
っているためである。しかしながら、文字を詰め配置し
たとしても食い込みを生じない、第4文字M4 「く」と
第5文字M5 「は」との字面最短間隔は、補正ラインを
付加する前の第4文字M4「く」および第5文字M5
「は」における字面最短間隔と不変であり、これらの字
面最短間隔Ls4は本発明も従来例と同じとなる。
【0041】すなわち、補正ラインを付加した両文字間
の字面最短間隔が、付加した補正ラインのいずれか一方
にかかる場合には、その字面最短間隔が、補正ラインを
付加する前とは異なる位置に生じて字面最短間隔が従来
に比較して短くなるので、詰め量が抑制されることにな
って食い込みを抑制することができる。上述した両文字
間の字面最短間隔が、付加した補正ラインのいずれか一
方にかかる場合とは、この例では句点「。」や文字
「く」などの文字の配列方向の字面幅W(図18を参
照)が狭い文字、すなわち、字面が小さな文字である。
したがって、文字列中に小さな文字が存在するような場
合であっても、小さな文字とその前後に配置された文字
とが近づき過ぎることなく、バランスの良い適切な文字
配置することができる。
【0042】上記の第1実施例では、補正ラインを、文
字の配列方向(「横」)の各文字の仮想ボディ幅の中
央、すなわち、仮想ボディの横方向の長さXの中央(文
字幅Xの1/2)位置に付加する場合について説明した
が、次に、補正ラインを字面寸法の中央、すなわち、バ
ウンディングボックスの横方向の長さWの中央(字面幅
Wの1/2)に付加する場合について説明する。
【0043】<第2実施例> 図10ないし図13を参照して説明するが、装置の構成
や処理の流れは上記の第1実施例と同じであるので、そ
の部分の説明については省略する。つまり、図1に示し
たブロック図では、補正ライン付加処理部15が、基準
文字および対象文字のそれぞれの字面幅Wの1/2の位
置に補正ラインを付加し、図3のフローチャートでは、
ステップS3において、上記のように補正ラインを付加
することになる。
【0044】図10は、第1文字M1 「す」および第2
文字M2 「。」の、それぞれのバウンディングボックス
BB1 の横方向の長さWの中央位置に補正ラインCF
1 ,CF2 を付加した状態(付加基準文字としての第1
文字M1 ’「す」および付加対象文字としての第2文字
2 ’「。」)を示している。この状態における第1文
字M1 ’「す」と第2文字M2 ’「。」との字面最短間
隔Ls1は、第1文字M1’「す」の字面F1 のうち横棒
の右端部と、これと水平方向で対向する第2文字M2
「。」に付加された補正ラインCF2 部分である。そし
て、図11に示すように、この字面最短間隔Ls1が指示
字面間隔Ld に一致するように詰め量U1を算出し、こ
の処理以降は上述した第1実施例と同様である。
【0045】このような処理を第2文字M2 ’「。」と
第3文字M3 ’「く」、第3文字M3 ’「く」と第4文
字M4 ’「く」、第4文字M4 ’「く」と第5文字M
5 ’「は」について行って、各詰め量U2 〜U4 を算出
する。この状態を模式的に示したのが図12である。
【0046】算出された各詰め量U1 〜U4 に従って、
各文字M2 〜M5 を前の文字に対して詰め配置すると、
図13に示すようになる。この図と従来例に係る図9と
から明らかなように、第1文字M1 「す」に対する第2
文字M2 「。」の食い込みが緩和されていることがわか
る。さらに、第2文字M2 「。」に対する第3文字M3
「く」の食い込みや、第3文字M3 「く」に対する第4
文字M4 「く」の食い込みも明らかに緩和されているこ
とがわかる。これは図12に示すように、本カーニング
処理によると、第1文字M1 「す」と第2文字M
2 「。」との字面最短間隔が、補正ラインが付加された
第1文字M1 ’「す」の横棒右端部と、補正ラインが付
加された第2文字M2 ’「。」の補正ラインCF2 との
間隔Ls1、つまり、第1文字M1 ’「す」の横棒右端部
と第2文字M2 ’「。」の字面中央部との間隔となって
いるためである。また同様に、第2文字M2 「。」と第
3文字M3 「く」との字面最短間隔も、第2文字M2
「。」の補正ラインCF2 の字面部分と第3文字M3
「く」の字面部分との間隔Ls2となっているためであ
る。しかしながら、文字を詰め配置したとしても食い込
みを生じない、第4文字M4「く」と第5文字M5
「は」との字面最短間隔Ls4は、従来例および上記第1
実施例の場合と同じである。すなわち、上述したよう
に、補正ラインを付加した両文字間の字面最短間隔が、
付加した補正ラインのいずれか一方にかかる場合には、
その字面最短間隔が、補正ラインを付加する前とは異な
る位置に生じて、字面最短間隔が短くなるので、詰め量
が抑制されることになって食い込みを抑制することがで
きる。
【0047】ここで、第1実施例による図8および第2
実施例に係る図13とを比較すると、第1実施例では、
第2文字M2 「。」が、その前後の文字のうち、前の文
字である第1文字M1 「す」側に近づいて配置されてい
る一方、第2実施例では、後の文字である第3文字M3
「く」に近づいて配置されている。しかしながら、第2
文字M2 「。」である句点は、文章(文字列)の区切り
を意味しているので、この意味合いを保つ観点からする
と、第2実施例よりも第1実施例での配置の方が好まし
いことになる。これは第2文字M2 「。」に付加する補
正ラインCF2の位置が、仮想ボディIB2 の中央であ
るか字面F2 の中央であるかの違いによって生じている
ものであるので、補正ラインを付加する位置を、文字種
に応じて変えることが好ましいことがわかる。つまり句
点「。」,読点「、」,カンマ「,」,括弧「(」,閉
じ括弧「)」,鍵括弧「「」,閉じ鍵括弧「」」などの
ように、字面が仮想ボディ中において文字の配列方向に
偏って配置されているような文字種については、補正ラ
インを仮想ボディの中央に付加するようにし、中黒
「・」,感嘆符「!」,疑問符「?」,コロン「:」,
セミコロン「;」などのように、字面が仮想ボディ中央
に配置されているような文字種や、その他の文字は、補
正ラインを字面の中央に付加するようにすることによ
り、前者の文字種の、文字列中における意味合いを保ち
つつも文字が近づき過ぎることを抑制することができ
る。
【0048】このように補正ラインの付加位置を切り替
えるためには、例えば、以下に説明するような手法が挙
げられる。つまり、図14(a)に示すように、補正ラ
インを仮想ボディ幅の中央に付加する文字種と、補正ラ
インを字面幅の中央に付加する文字種とに予め分類して
格納した設定情報を作成しておき、この設定情報を設定
情報格納部30に格納しておく。そして、補正ライン付
加処理部15が補正ラインを付加する際に、この設定情
報を参照して、〔ステップS3において〕補正ラインを
付加する位置を切り替えるようにすればよい。また、こ
のような設定情報に含まれない文字については、例え
ば、字面幅の中央に補正ラインを付加するように予め補
正ライン付加処理部15の機能を設定しておく。なお、
図14(a)に示す設定情報は、実際には、文字コード
を格納するようにしておく。
【0049】また、設定情報としては、図14(b)に
示すような形態としてもよい。すなわち、仮想ボディ幅
の中央に補正ラインを付加する文字種だけを記載してお
き、これ以外の文字種である場合には、補正ラインを字
面幅の中央に付加するように補正ライン付加処理部15
の機能を設定しておく。
【0050】上述したような設定情報を予め設定情報格
納部30に格納しておき、この設定情報に基づいて補正
ラインの付加位置を切り替えることにより、文字列中に
おける文字の意味合いを保ちつつも、小さな文字がその
前後の文字に近づき過ぎる不具合を解消することができ
る。したがって、より自然なバランスで文字を配置する
ことができる。
【0051】<第3実施例> 次に、上述した<第1実施例>にて詰め配置された文字
列を対象とし、その詰め配置を補正する処理について、
図15〜図17を参照して説明する。なお、図15は補
正処理の流れを示したフローチャートであり、図16は
3種類の補正ラインを付加した状態の文字列を示し、図
17は3種類の幅の補正ラインを付加したことによる補
正処理後の文字列を示した模式図である。また、以下に
説明する補正処理は、主として上述したようにしてカー
ニング処理した場合に、各文字間が詰まり過ぎた場合に
行うものである。
【0052】図16(a)は、上記<第1実施例>で詰
め配置した文字列「す。くくは」を示しており、この場
合の各補正ラインCF1 〜CF5 の幅は、上述したよう
に文字サイズSとドットパターンデータの構成ドット数
によって決定される、S/D(文字サイズ/ドット数)
で算出される最小の幅であり、ここでこの幅をg0 とす
る。
【0053】ステップT1(補正ラインの幅を入力・格
納): オペレータが所望する補正ラインの幅gを、補正ライン
幅指示部40を介して入力し、この入力された補正ライ
ンの幅gを補正ライン幅格納部41に格納する。この補
正ラインの幅gとしては、例えば、最小幅g0 の偶数倍
とし、例えば、補正ラインの幅g1 (補正ライン幅g0
より広い)が入力されたものとする。
【0054】ステップT2(補正ラインを付加して格
納): 上記の各実施例で説明したようにして、入力された幅g
1 の補正ラインCF1,CF2 をそれぞれ第1文字M1
「す」および第2文字M2 「。」に付加して格納する。
【0055】ステップT3(字面最短間隔を求め、詰め
量を算出・格納): 上記の各実施例で説明したようにして、字面最短間隔L
s1を求め、これが指示字面間隔Ld になるように詰め量
を算出して格納する。
【0056】ステップT4(全文字の処理終了判断): 全ての文字に対する処理が終了したか否かによって処理
を分岐して、全文字に対して処理を施す。
【0057】全文字の処理が終了すると、算出した各詰
め量を文字列情報に付加し(ステップT5)、文字列を
表示・出力部25に出力する(ステップT6)。そし
て、この表示(図17(b))を見て、各文字間が適切
であると判断した場合(ステップT7)には、処理を終
了し、不適切であると判断した場合には、ステップT2
へ戻って、新たな補正ライン幅g2 (補正ライン幅g1
より広い)を入力して上記各ステップを再び実行する。
その結果、図16(c)に示すようになったとする。
【0058】上述した各補正ラインの幅g0 ,g1 ,g
2 による詰め配置の出力結果は、図17(a),
(b),(c)のようになる。各字面最短間隔Ls1〜L
s4は(図16(a)〜(c))、当然のことながら指示
字面間隔Ld と同一であるが、各補正ラインCF1 〜C
5 の幅をそれぞれ変えているので(g0 <g1 <g
2 )、順に〔補正ラインを除いた〕各字面の最短間隔は
拡がることになる。つまり、図17(a)と図17
(b)とを比較すると、第1文字M1 「す」と第2文字
2「。」との間が拡がり、第2文字M2 「。」と第3
文字M3 「く」との間が拡がり、第3文字M3 「く」と
第4文字M4 「く」との間が拡がり、第4文字M4
「く」と第5文字M5 「は」との間が僅かに拡がってい
る。また、図17(b)と図17(c)とを比較する
と、上記同様に文字間が拡がっていることが分かる。こ
のように各文字の詰め量を直接変更する代わりに、補正
ラインの幅を変えることにより、各文字の字面を考慮し
た詰め量の変更を自動的に行うことができる。すなわ
ち、字面最短間隔が補正ラインにかかっている文字、す
なわち、字面の小さな文字(この例では「。」)の詰め
量が減じられ(文字間距離が伸ばされ)、次いでそれよ
り字面幅の大きな文字(この例では「く」)の詰め量が
減じられる。
【0059】また、上記の<第1実施例>および<第2
実施例>では、補正ラインの幅を最小の幅g0 とした
が、例えば、幅g2 を補正ライン幅格納部41に予め格
納しておき、その幅g2 に応じて詰め量を算出すること
により、文字のくい込み量を意図的に制限することがで
きるようになる。したがって、編集内容などに応じてく
い込み量を揃えたい場合などに特に効果的である。
【0060】なお、上記各実施例では、文字の配列方向
を「横」(横組み)として取り扱うカーニング処理方法
を例にとって説明したが、本発明は文字の配列方向を
「縦」(縦組み)として取り扱う場合であっても適用す
ることができる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、基準文字および対象文字のそ
れぞれの仮想ボディ内に、文字が配列されてゆく方向と
直交する方向に延びる補正ラインを字面の一部として付
加し、これらの付加基準文字と付加対象文字とについ
て、字面同士の最短間隔を算出して詰め量を算出するの
で、文字列中に小さな文字がある場合でも、小さな文字
とその前後に配置された文字とが近づき過ぎることな
く、バランスの良い適切な文字配置とすることができ
る。また、予め格納しておいた設定情報を参照して文字
種に応じた各々の位置に補正ラインを付加することによ
り、文字列中におけるその文字の意味合いを保つか、字
面の形状に応じた自然な詰め配置を行うかを自動的に選
択することができる。
【0062】また、請求項2に記載の発明によれば、各
文字の字面に付加する補正ラインを、各文字の文字配列
方向の仮想ボディの中央に付加することにより、漢字や
ひらがな等の文字の間に配置される、仮想ボディの中央
より左右のいずれか一方に偏って字面が配置されている
文字の詰め量を、文字列中におけるその文字の意味合い
を保ちつつ、小さな文字とその前後に配置された文字と
が近づき過ぎることなく、自然な文字配置とすることが
できる。
【0063】また、請求項3に記載の発明によれば、各
文字の字面に付加する補正ラインを、各文字の文字配列
方向の字面の中央に付加することにより、両文字が近づ
き過ぎることなく、かつ両文字の字面の形状に応じた自
然な詰め配置とすることができる。
【0064】また、請求項に記載の発明によれば、各
文字の字面に付加する補正ラインの幅を変えることによ
って、付加基準文字および付加対象文字についての字面
最短間隔が変わり、それに伴って詰め量を変えることが
できるので、補正ライン幅を適宜可変することによっ
て、最適な詰め量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る電子組版編集装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図2】カーニング処理対象である文字列の「ベタ組
み」状態を示す説明図である。
【図3】カーニング処理方法を示すフローチャートであ
る。
【図4】第1実施例に係る詰め量算出過程の説明に供す
る図である。
【図5】第1実施例に係る詰め量算出過程の説明に供す
る図である。
【図6】第1実施例に係る詰め量算出過程の説明に供す
る図である。
【図7】文字列情報を示す模式図である。
【図8】第1実施例に係る詰め量算出結果に基づく文字
列の配置を示す図である。
【図9】従来例に係る詰め量算出結果に基づく文字列の
配置を示す図である。
【図10】第2実施例に係る詰め量算出過程の説明に供
する図である。
【図11】第2実施例に係る詰め量算出過程の説明に供
する図である。
【図12】第2実施例に係る詰め量算出過程の説明に供
する図である。
【図13】第2実施例に係る詰め量算出結果に基づく文
字列の配置を示す図である。
【図14】設定情報の模式図である。
【図15】補正処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図16】第3実施例に係る補正処理の説明に供する図
である。
【図17】補正処理に基づく文字列の配置を示す図であ
る。
【図18】文字構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 … 制御部 15 … 補正ライン付加処理部 16 … 付加文字データ格納部 20 … 詰め量演算部 21 … 詰め量格納部 Ld … 指定字面間隔 Ls1〜Ls4 … 字面最短間隔 U1 〜U4 … 詰め量 CF1 〜CF5 … 補正ライン g0 〜g5 … 補正ラインの幅
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−206822(JP,A) 特開 平2−243343(JP,A) 特開 平7−96594(JP,A) 特開 平7−137222(JP,A) 特開 平8−328537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 5/32 630 B41B 19/00 B41B 27/00 G06F 3/12 G06F 17/21

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字パターン(字面)を内に配置してな
    る文字枠(仮想ボディ)に基づき、2個以上の各文字を
    所定の配列方向に順に配置するときに、直前に配置され
    た文字を基準文字とし、次に続く文字を対象文字とし
    て、基準文字のあとへ対象文字を詰めて配置調整する過
    程を含んでなるカーニング処理方法であって、 (a)前記基準文字と前記対象文字との字面同士につい
    て、所望する間隔(指示字面間隔)を指定する過程と、 (b)前記基準文字および前記対象文字のそれぞれの仮
    想ボディ内に前記配列方向とは直交する方向に延びる補
    正ラインを字面の一部として付加する過程と、 (c)前記補正ラインが付加された基準文字(付加基準
    文字)および対象文字(付加対象文字)について、字面
    同士の最短間隔(字面最短間隔)を算出する過程と、 (d)前記字面最短間隔が前記指示字面間隔に一致する
    ように、前記付加基準文字に対する前記付加対象文字の
    詰め量を算出する詰め量算出過程と、 (e)前記算出された詰め量によって、前記対象文字を
    前記基準文字に対して詰めて配置する過程とを有し、 前記過程(b)で付加する補正ラインを、前記文字の文
    字配列方向の仮想ボディの中央に付加するか、前記文字
    の文字配列方向の字面の中央に付加するかを示す設定情
    報を予め文字種毎に記憶しておく過程(f)を前記過程
    (a)に先立ち行っておくとともに、前記過程(b)に
    おいて、前記基準文字および前記対象文字に補正ライン
    を付加するに際して、前記設定情報を参照することによ
    りそれぞれの文字種に応じた各々の位置に補正ラインを
    付加する ことを特徴とするカーニング処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカーニング処理方法に
    おいて、前記過程(b)で付加する補正ラインを、前記
    各文字の文字配列方向の仮想ボディの中央に付加するこ
    とを特徴とするカーニング処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のカーニング処理方法に
    おいて、前記過程(b)で付加する補正ラインを、前記
    各文字の文字配列方向の字面の中央に付加することを特
    徴とするカーニング処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のカーニング処理方法に
    おいて、前記過程(b)で付加する補正ラインの幅を可
    変とすることを特徴とするカーニング処理方法。
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