JP3408300B2

JP3408300B2 - プリンタ

Info

Publication number: JP3408300B2
Application number: JP30325193A
Authority: JP
Inventors: 充中野
Original assignee: Citizen Watch Co Ltd
Current assignee: Citizen Watch Co Ltd
Priority date: 1993-11-10
Filing date: 1993-11-10
Publication date: 2003-05-19
Anticipated expiration: 2018-05-19
Also published as: JPH07132655A; US5553954A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、連続用紙の用
紙搬送路に用紙を横断する方向に用紙カッターが配置さ
れているプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】用紙搬送路に用紙を横断する方向に用紙
カッターが配置されているプリンタが広く知られてお
り、このものは、連続用紙の折り目を用紙カッターの刃
部でカットするものであるが、用紙カッターの刃部先端
が鋭利であるために、用紙の折り目が刃部上を移動する
際に用紙カッターの刃部に引っ掛かり易く、用紙ジャム
や印字中の改行の際の用紙送りに狂いが生ずる等のこと
がある。

【０００３】特に、連続用紙の退避動作や印字中のバッ
クラインフィードの際、プラテンの逆回転により連続用
紙が逆送りされると、連続用紙の折り目が用紙カッター
の刃部に引っ掛かかりやすい。なお、ここで言う印字中
のバックラインフィードとは、例えば、表の枠を印字し
た後に、用紙を逆送りして枠内に数字等を印字したり、
また、倍角文字を印字する場合に、倍角文字の印字に際
して、下半分を全角印字した後、上半分を全角印字する
ために用紙を逆送りすることである。

【０００４】また、単票用紙と連続用紙を使用でき、連
続用紙の用紙搬送路に用紙を横断する方向に用紙カッタ
ーが配置されているプリンタが知られている。例えば、
図６に示すものは、印字ヘッド７、プラテン８、連続用
紙搬送用のトラクタ９及び単票用紙及び連続用紙の排出
用の送りローラ１０を備えたプリンタ本体１と、プリン
タ本体１の上面側に配設され、単票用紙をセットし、プ
リンタ本体１へ単票用紙を給送する自動給紙装置として
のＡＳＦ２とにより構成される。

【０００５】プリンタ本体１内部には、プラテン８とプ
ラテン８の上方の用紙排出用の送りローラ１０とがプリ
ンタ本体１に軸支され、プラテン８の下部には、プラテ
ン８の外周面に沿って形成された下部ガイド板１１が設
けられている。印字ヘッド７は、プラテン８の前側に対
向して配設される。プラテン８の後側には、下部ガイド
板１１の上方に位置すると共に、プラテン８へ向けて下
降する傾斜がかけられた上部ガイド板１２が設けられて
いる。トラクタ９は、上部ガイド板１２の後端と下部ガ
イド板１１の後端の間に臨んで、プリンタ本体１後部に
配設される。トラクタ９の後方側は、プリンタ本体１に
形成された連続用紙入口１３に連通されている。

【０００６】なお、プラテン８は、図示していない用紙
送りモータで回転駆動される。また、送りローラ１０
は、図示しないギア等による回転伝達機構を介してプラ
テン８と同方向に回転される。トラクタ９は、連続用紙
モードの際に、用紙送りモータにより用紙送り方向に回
転駆動される。

【０００７】プリンタ本体１の上面には、プラテン８の
上方側が用紙の横幅方向に対応して開口部１４が形成さ
れている。プリンタ本体１の開口部１４より前方側に
は、先端に連続用紙をカットするための刃部４ａが形成
された用紙カッター３を一体に備えたトップカバー１
５′がプリンタ本体１に開閉自在に軸支されている。

【０００８】ＡＳＦ２は、プリンタ本体１の開口部１４
に臨んでプリンタ本体１の一側に装着される。ＡＳＦ２
は、ＡＳＦの外形を形成する枠体よりなるＡＳＦ本体２
２の前板２３及び後板２４が、各々の下端側が上端側よ
り前方となるように前後方向に傾斜がかけられて形成さ
れ、後板２４上端前方に後板２４に沿って上方に延出す
る背板２４′が一体に形成され、背板２４′前面側にス
プリング２５を介して前方に付勢される単票用紙カセッ
ト２６が配設され、単票用紙カセット２６には、単票用
紙２７が複数枚重ねて載置される。

【０００９】単票用紙カセット２６前面側に対向して単
票用紙送り出し用のフリクションローラ２８がＡＳＦ本
体２２の側板２９に軸支されている。フリクションロー
ラ２８の前方には、プリンタ本体１に設けられた送りロ
ーラ１０を経由して排出された単票用紙２７を受ける段
部３１と、該段部３１の前端側から下方の送りローラ１
０に向けて延出する分離板３２とが一体に形成されてい
る単票用紙受け３０が配置されている。

【００１０】スプリング２５の付勢により、単票用紙カ
セット２６の下端側は上端側より前方となるよう傾斜さ
れ、単票用紙２７がフリクションローラ２８に常時当接
される。

【００１１】前板２３の上端側は後方に向けて折曲して
僅かに延長されて用紙カッター３が設けられると共に、
その先端には幅方向に用紙カッター３の刃部４ｂが形成
されている。ＡＳＦ本体２２の側板２９の下端側には、
ＡＳＦ装着用の係合片３３が設けられている。

【００１２】ＡＳＦ２のプリンタ本体１上面への取付け
は、トップカバー１５′の基端側を軸として回動させて
開口部１４を開放した後、ＡＳＦ装着用の係合片３３を
プリンタ本体１の図示していないサイドフレーム側面に
設けた突出ピン３４に係合することにより行われる。

【００１３】単票用紙受け３０の分離板３２は、開口部
１４から上方側の空間を前後に仕切り、その下端がプリ
ンタ本体１に設けた送りローラ１０の上方に達してい
る。単票用紙受け３０によって仕切られた開口部の前方
側が連続用紙及び単票用紙の用紙排出口３５となり、開
口部１４の後方側が単票用紙給送入口３６となる。

【００１４】なお、図示を省略しているが、用紙切替え
レバーがプリンタ本体１に回動自在に設けられ、該用紙
切替えレバーの操作部が突出され、該用紙切替えレバー
の側方に、用紙送りモータの駆動を伝達する伝達ギア
が、連続用紙送り用のトラクタ９の駆動ギアとＡＳＦ２
に設けられたフリクションローラ２８の軸に固着したギ
アとに係脱自在に配設されており、用紙切替えレバーが
連続用紙側に回動操作された時に、伝達ギアが連続用紙
送り用のトラクタ９の駆動ギアに係合すると共にＡＳＦ
２に設けられたフリクションローラ２８のギアより離脱
し、用紙切替えレバーが単票用紙側に回動操作された時
には、該伝達ギアが連続用紙送り用のトラクタ９の駆動
ギアより離脱すると共に、ＡＳＦ２に設けられたフリク
ションローラ２８のギアに係合する。

【００１５】連続用紙３７が連続用紙入口１３より挿入
されると、トラクタ９の回転駆動により、連続用紙３７
の先端は上部ガイド板１２と下部ガイド板１１との間を
通り、プラテン８の回転により下部ガイド板１１に案内
され、プラテン８外周面に沿って屈曲されて印字ヘッド
７とプラテン８外周面との間隙に導入され、プラテン８
の回転により上方に送られ、送りローラ１０の回転によ
り引き上げられる。このため用紙３７の印字面は、プラ
テン８面に密接しながら印字ヘッド７によって印字され
る。一方、連続用紙３７の先端は用紙排出口３５よりプ
リンタ本体１上部側に至って、プリンタ本体１前方側に
排出される。

【００１６】単票用紙２７は、フリクションローラ２８
の回転により単票用紙カセット２６から下方に向けて送
り出される。単票用紙２７の先端は、単票用紙給送入口
３６を通った後、プラテン８の回転によって上部ガイド
板１２とプラテン８外周面との間隙に導入され、さらに
下部ガイド板１１に案内され、プラテン８外周面に沿っ
て屈曲されて印字ヘッド７とプラテン８外周面との間隙
に導入され、プラテン８の回転により上方に送られ、送
りローラ１０の回転により引き上げられる。連続用紙と
同様に単票用紙２７の印字面に印字ヘッド７により印字
される。一方、単票用紙２７の先端は用紙排出口３５よ
りプリンタ本体１上部側に至って、単票用紙受け３０の
段部３１上に排出される。

【００１７】図６のプリンタにおいて、連続用紙３７の
退避動作や印字中のバックラインフィードの際には、プ
ラテン８、送りローラ１０及びトラクタ９が逆回転さ
れ、連続用紙３７が逆送りされる。このとき、連続用紙
の折り目が用紙カッター３の刃部４に引っ掛かるのを防
止するため、従来トップカバー１５′にループワイヤ３
８を差し込んで、連続用紙３７の用紙搬送路をループワ
イヤ３８の屈曲部３８ａ上とすることによって、用紙カ
ッター３の刃部４に連続用紙３７が直接触れないように
浮かせて回避させ、連続用紙３７の逆送りの際に連続用
紙３７の折り目３７ａが用紙カッター３の刃部４ａ，４
ｂに引っ掛かることを防止していた。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、格別
に付属品を使用しなくとも、用紙搬送路上の用紙カッタ
ーの鋭利な刃部から連続用紙の折り目を回避させる用紙
カッターの刃部上を用紙搬送路として成立させることを
可能とするプリンタを提供することにある。

【００１９】

【課題を解決するための手段】本発明のプリンタは、上
記課題を解決するために、連続用紙の用紙搬送路に用紙
を横断する方向に配置された用紙カッターの刃部分の刃
渡り方向の一部に、連続用紙との接触部が、用紙送り方
向に沿った垂直面に現われる断面において略円弧状（以
下、接触面がほぼ円弧状、などと略する）である誘導突
起部が形成されていることを特徴とする。

【００２０】また、単票用紙を給送するＡＳＦを装着可
能とされている。

【００２１】次の構成を備えていることは好ましい。誘
導突起部が用紙カッターの刃渡り方向の中央近傍に設け
られていること。誘導突起部は、平面視において、連続
用紙との接触面に向かって幅が狭くなる台形状とされて
いること。

【００２２】

【作用】連続用紙が逆送りされる際、連続用紙の折り目
は、用紙カッターの誘導突起部における略円弧状をなし
た接触面と接触し、用紙カッターの刃部分に引っ掛るこ
となく滑らかに誘導される。

【００２３】誘導突起部がカッターの刃部分の中央近傍
に設けられている構成は、逆送りされる連続用紙の折り
目の移動を幅方向において一様に滑らかにすることを可
能とする。

【００２４】誘導突起部が、平面視において、連続用紙
との接触面に向かって幅が狭くなる台形状である構成
は、連続用紙を幅方向で傾斜させることにより、突起部
と接触していない連続用紙の折り目における幅方向の側
端を用紙カッターの刃部分によってカットすることを容
易にする。

【００２５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、第１の実施例におけるプリンタの側部断
面図である。図６に示されるＡＳＦ２が装着可能である
プリンタのトップカバー１５′及びＡＳＦ２の用紙カッ
ター３の刃部４ａ，４ｂにそれぞれ誘導突起部５を設け
た点のみが異なるだけであり、ＡＳＦ２及びプリンタ本
体１内に配設される各要素は、図６に示すプリンタと同
等であるので説明を省略する。

【００２６】用紙カッター３は連続用紙３７の用紙搬送
路に用紙を横断する方向に配置されており、用紙カッタ
ー３の刃部４の刃渡り方向の一部に連続用紙３７との接
触面が略円弧状である誘導突起部５が形成されている。

【００２７】図２に示すように、用紙カッター３の用紙
送り方向に沿った垂直面に現われる断面（前後方向の断
面）に刃傾斜面２０を重ねた図において、刃部４の先端
は下側であって鋭利に形成されると共に、刃部４下側か
ら上側まで刃傾斜面２０が形成されている。

【００２８】また、誘導突起部５は、刃部４下側から上
側にわたって形成されると共に、突起部５先端側、即
ち、連続用紙と接触する側に、略円弧状に接触面６が形
成されている。略円弧の曲率中心Ｏから刃部４先端まで
を半径として曲率中心Ｏに円を描いた場合、鋭利である
刃部４の先端は、曲率中心Ｏから描いた円の内側にあ
り、即ち、誘導突起部５より突出されることはなく、刃
部４の傾斜面２０からの略円弧状の誘導突起部５の突出
量は、刃部４の先端から刃部４の刃傾斜面２０を示す直
線と交わるまでの円弧側の中心角が、２４０°以上であ
って、曲率中心Ｏから刃部４先端までを半径は２ｍｍ程
度が好ましく、該半径が大きすぎると連続用紙を刃部４
でカットしにくくなり、小さすぎると連続用紙が引っ掛
かる虞れがでてくる。

【００２９】また、用紙カッター３の刃部４の刃渡り方
向に一致する誘導突起部５の略円弧状の接触面６の長さ
Ｈは、図３に示すように、所定範囲の長さであり、接触
面の長さＨが小さすぎると、連続用紙が逆送りされた時
に連続用紙の折り目が用紙カッター３の刃部４に引っ掛
かりやすくなり、大きすぎると連続用紙を刃部４でカッ
トしにくくなる。具体的には、２センチ程度が好まし
い。

【００３０】また、誘導突起部５は、図３及び図５に示
すように、平面視において、連続用紙との接触面６に向
かって幅が狭くなる台形状であり、接触面の両側が、接
触面６の頂部から刃傾斜面２０に向けて図４に示すよう
な横Ｕ字状の側方傾斜面２１に形成されている。側方傾
斜面２１の輪郭は円柱を斜断したときに現れる放物線形
状に類似することもある。

【００３１】図１に示すように、用紙排出口３５からプ
リンタ本体１上面側に排出される連続用紙３７の用紙搬
送路をＡＳＦ２及びトップカバー１５′に設けられたそ
れぞれの用紙カッター３の先端の誘導突起部５の略円弧
状の接触面６に接触させ、プリンタ本体１前方側に排出
するように設定する。

【００３２】この場合、接触面６の円弧形状は、連続用
紙３７の折り目３７ａに入り込むことはなく、折り目３
７ａを引っ掛けてしまうことはないから、この排出はス
ムーズに行われる。

【００３３】連続用紙３７から単票用紙２７へ切り替え
る時の連続用紙の退避動作や印字中のバックラインフィ
ードの際に、連続用紙３７が逆送りされると、図４に示
されるように、ＡＳＦ２及びトップカバー１５′のそれ
ぞれの誘導突起部５の略円弧状の接触面６が連続用紙３
７の折り目３７ａに接触することにより、連続用紙３７
の折り目３７ａが用紙カッター３の刃部４に引っ掛らず
に滑らかに誘導される。

【００３４】第１の実施例のプリンタでは、図６に示す
ループワイヤ３８等の付属品を使用しなくとも、連続用
紙３７ａの折り目を用紙搬送路上の用紙カッター３の鋭
利な刃部４から回避させることができ、用紙カッター３
の刃部４上を用紙搬送路として成立させることができ
る。

【００３５】図７は、第２実施例におけるプリンタ３９
の斜視図であり、図８は図７のプリンタ３９の側部断面
図であって、プリンタ３９は、単票用紙２７の自動給紙
機構２′をプリンタ本体１の後方側に内蔵しているもの
である。

【００３６】図８に示すように、プリンタ本体１内部に
は、プラテン８とプラテン８の上方の用紙排出用の送り
ローラ１０とプラテン８の下方側へ当接するフリクショ
ンローラ４０とがプリンタ本体１に軸支され、プラテン
８の下部には、プラテン８の外周面に沿って形成された
下部ガイド板１１が設けられている。印字ヘッド７は、
プラテン８の前側に対向して配設される。また、送りロ
ーラ１０の前方側には用紙案内受け４１がプリンタ本体
１と一体に設けられている。

【００３７】プラテン８の後側には、自動給紙機構２′
がプリンタ本体１と一体に配設されている。自動給紙機
構２′は、プリンタ本体１と一体の背板４２の前面側に
スプリング２５を介して前方に付勢される単票用紙カセ
ット２６を備える。単票用紙カセット２６には、単票用
紙２７が複数枚重ねて載置される。単票用紙カセット２
６前面側に対向して単票用紙送り出し用のフリクション
ローラ２８がプリンタ本体１に軸支されている。なお、
自動給紙機構２′の背板４２下端には、下部ガイド板１
１に向けて折曲された上部案内板４３が一体に形成され
ている。

【００３８】連続用紙搬送用のトラクタ９は、自動給紙
機構２′後側のプリンタ本体１後部に配設される。トラ
クタ９の前方側には、プリンタ本体１の底板４４が自動
給紙機構２′の背板４２下端に向けて上方に折曲して形
成されており、その上端にトラクタ９に向けて下部案内
板４５が一体に形成され、下部案内板４５と自動給紙機
構２′の背板４２下端に形成された上部案内板４３との
間で連続用紙入口１３が形成されている。

【００３９】プリンタ本体１の上面側にはトップカバー
１５が開閉自在に設けられている。トップカバー１５
は、その基端側をプリンタ本体１上部前方位置に回動自
在に軸支されると共に、トップカバー１５の先端には用
紙カッター３が斜め上方に向けて一体に連設されてい
る。用紙カッター３の先端位置は、自動給紙機構２′の
フリクションローラ２８の上方に位置し、用紙カッター
３先端とプリンタ本体１上面後縁間で用紙の横幅方向に
対応する開口部１４が形成され、自動給紙機構２′の単
票用紙カセット２６に載置された単票用紙２７の上端が
開口部１４から突出されると共に、開口部１４の用紙カ
ッター３側が連続用紙３７及び単票用紙２７の用紙排出
口３５となる。用紙カッター３は連続用紙の用紙搬送路
に用紙を横断する方向に配置されており、用紙カッター
３の刃部４の刃渡り方向の中央近傍に前述した図２及び
図３に示すのと同じ略円弧状の誘導突起部５が形成され
ている。

【００４０】トップカバー１５は、図９に示されるよう
に、その上面側が前後方向に凸となるように僅かに湾曲
されて形成された板状部１６を備え、板状部１６の後端
に用紙カッター３が一体に連設されてなる。

【００４１】トップカバー１５は、板状部１６の前部下
面の両側に、突片１７が一体に形成されると共に、突片
１７には、トップカバー１５の幅方向に突出するトップ
カバー取付用の突条１８が一体に形成されている。ま
た、板状部１６の後端は、幅方向の中間部が用紙カッタ
ー３に連設されると共に、両側縁寄りの後端縁に矩形状
に切欠れた欠切部１９が設けられている。なお、トップ
カバー１５のプリンタ本体１の上面側への取付けは、ト
ップカバー１５下面の突片１７に設けた突条１８をプリ
ンタ本体１の上面側の前方位置に設けた図示していない
係止穴へ挿入させることにより行う。

【００４２】また、プラテン８、連続用紙３７の搬送用
のトラクタ９及び送りローラ１０は、図示していない用
紙送りモータにより同方向に正逆回転駆動される。さら
に、第１実施例と同様に、単票用紙と連続用紙との切り
替えは、図示していない用紙切替えレバーにより行う。

【００４３】図８に示すように、トラクタ９の回転駆動
により連続用紙３７が連続用紙入口１３より挿入される
と、連続用紙３７の先端は下部ガイド板１１に案内さ
れ、プラテン８の回転によりフリクションローラ４０と
プラテン８との間に案内される。次いで、連続用紙３７
の先端は、プラテン８外周面に沿って屈曲されて印字ヘ
ッド７とプラテン８外周面との間隙に導入され、プラテ
ン８の回転により上方に送られる。そして、用紙案内受
け４１に案内されて送りローラ１０と用紙案内受け４１
との間隙に導かれ、送りローラ１０の回転により引き上
げられる。このため用紙３７の印字面は、プラテン８面
に密接しながら印字ヘッド７によって印字される。一
方、連続用紙３７の先端はプラテン８及び送りローラ１
０の回転と共に上方に送られ、用紙排出口３５よりトッ
プカバー１５上面側に至る。この後、連続用紙の用紙搬
送路は用紙カッター３の先端における誘導突起部５の略
円弧状の接触面６に接触してプリンタ本体１前方側に排
出されるものとする。

【００４４】この時、第１の実施例と同様、接触面６の
円弧形状は、連続用紙３７の折り目３７ａに入り込むこ
とはなく、折り目３７ａを引っ掛けてしまうことはない
から、この排出はスムーズに行われる。

【００４５】また、単票用紙２７は、フリクションロー
ラ２８の回転により単票用紙カセット２６から下方に向
けて送り出される。単票用紙２７の先端は、下部ガイド
板１１に当接した後、下部ガイド板１１に案内されて屈
曲され、プラテン８の回転によりフリクションローラ４
０とプラテン８との間に案内される。次いで、プラテン
８外周面に沿って屈曲されて印字ヘッド７とプラテン８
外周面との間隙に導入され、プラテン８の回転により上
方に送られる。さらに、単票用紙２７は、用紙案内受け
４１に案内されて送りローラ１０と用紙案内受け４１と
の間隙に導かれ、送りローラ１０の回転により引き上げ
られる。このため用紙３７の印字面は、プラテン８面に
密接しながら印字ヘッド７によって印字される。一方、
連続用紙３７の先端はプラテン８及び送りローラ１０の
回転と共に上方に送られ、用紙排出口３５よりトップカ
バー１５上面側に排出される。

【００４６】連続用紙３７から単票用紙２７へ切り替え
る時の連続用紙の退避動作や印字中のバックラインフィ
ードの際に、連続用紙３７が逆送りされると、図４に示
されると同様に、トップカバー１５の誘導突起部５の略
円弧状の接触面６が連続用紙３７の折り目３７ａに接触
することにより、連続用紙３７の折り目３７ａは用紙カ
ッター３の刃部４に引っ掛らずに滑らかに誘導される。

【００４７】誘導突起部５が用紙カッター３の刃部４の
中央近傍に設けられていると、連続用紙３７の中央を支
持して両側が浮く形となるので、折り目３７ａの移動を
幅方向において一様に滑らかにすることを可能とする。

【００４８】誘導突起部５が、連続用紙３７との接触面
６に向かって幅が狭くなる台形状であると、図５に示す
ように、連続用紙をカットする際、連続用紙５を誘導突
起部５の側方傾斜面２１に沿って屈曲させ易く、突起部
５と接触していない連続用紙３７の折り目３７ａにおけ
る側端３７ｂ側から刃部４によって容易にカットするこ
とができる。

【００４９】以上は実施例であって、本発明は図示され
た具体的な構成に限定されない。誘導突起部５の連続用
紙との略円弧状の接触面６は、連続用紙の折り目の移動
が滑らかに誘導される形状であればよく、例えば、高次
元の多角形を含む。

【００５０】

【発明の効果】本発明のプリンタは、連続用紙が逆送り
される際に、用紙を横断する方向に配置されている用紙
カッターの刃部の刃渡り方向の一部に形成されている誘
導突起部の略円弧状の接触面が連続用紙の折り目に接触
することにより、連続用紙の折り目の移動が用紙カッタ
ーの刃部に引っ掛らずに滑らかに誘導される。この結
果、印字中のバックラインフィードの際に、また単票用
紙を給送するＡＳＦが装着可能とされているプリンタに
おいては、連続用紙から単票用紙へ切り替える時の連続
用紙の退避動作の際にも、連続用紙の逆送りが滑らかに
行われ、用紙ジャムや印字中の改行の際に用紙送りが狂
う事故を低減することができる。

【００５１】用紙搬送路上の用紙カッターの鋭利な刃部
から連続用紙の折り目を回避させるために格別な付属品
を使用しなくとも、用紙カッターの刃部上を用紙搬送路
として成立させることができる。

【００５２】誘導突起部が用紙カッターの刃部の中央近
傍に設けられていると、逆送りされる連続用紙の折り目
の移動を用紙の幅方向において一様に滑らかにすること
を可能とする。

【００５３】誘導突起部が、平面視において、連続用紙
との接触面に向かって幅が狭くなる台形状であると、連
続用紙をカットする際に、用紙を誘導突起部の台形状の
側方面に沿って屈曲させ易く、突起部と接触していない
折り目の側端側から用紙をカッターの刃部に掛けて容易
にカットすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係るプリンタの側部断面
図

【図２】誘導突起部の拡大断面図

【図３】誘導突起部の正面図

【図４】誘導突起部の接触面に対する連続用紙の折り目
の誘導状態を示す側面図

【図５】用紙カッターの刃部で連続用紙をカットする状
態を示す概略の平面図

【図６】従来のプリンタの側部断面図

【図７】本発明の第２実施例に係るプリンタの斜視図

【図８】図７のプリンタをＡ−Ａ線で破断して示す拡大
断面図

【図９】図７のプリンタのトップカバーの斜視図

【符号の説明】

１プリンタ本体２自動給紙装置（ＡＳＦ）２′ 自動給紙機構３用紙カッター４刃部５誘導突起部６接触面７印字ヘッド８プラテン９トラクタ１０送りローラ１１下部ガイド板１２上部ガイド板１３連続用紙入口１４開口部１５トップカバー１５′ トップカバー１６板状部１７突片１８突条１９欠切部２０刃傾斜面２１側方傾斜面２２ＡＳＦ本体２３前板２４後板２５スプリング２６単票用紙カセット２７単票用紙２８フリクションローラ２９側板３０単票用紙受け３１段部３２分離板３３係合片３４突出ピン３５用紙排出口３６単票用紙給送入口３７連続用紙３７ａ折り目３８ループワイヤ３９プリンタ４０フリクションローラ４１用紙案内受け４２背板４３上部案内板４４底板４５下部案内板

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】用紙搬送路を横断する幅方向に用紙カッ
ターが配置されているプリンタであって、前記用紙カッ
ターは刃傾斜面とその先端に刃部を備えると共に前記幅
方向の一部に、用紙送り方向に沿った垂直面に現れる断
面において前記刃部の先端から刃傾斜面の上側へ、刃傾
斜面よりも突出した誘導突起を有することを特徴とする
プリンタ。
【請求項２】単票用紙を給送する自動給紙装置が装着
可能とされていることを特徴とする請求項１記載のプリ
ンタ。
【請求項３】前記誘導突起部が用紙カッターにおける
前記幅方向の中央近傍に設けられていることを特徴とす
る請求項１または請求項２に記載のプリンタ。
【請求項４】前記誘導突起部は、前記連続用紙との接
触部が、用紙送り方向に沿った垂直面に現われる断面に
おいて略円弧状の接触面となっていることを特徴とする
請求項１〜請求項３のいずれか１つに記載のプリンタ。
【請求項５】前記誘導突起部は、平面視において、連
続用紙との接触面に向かって幅が狭くなる台形状である
ことを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか１つに
記載のプリンタ。