JP3408019B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法

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JP3408019B2
JP3408019B2 JP14488095A JP14488095A JP3408019B2 JP 3408019 B2 JP3408019 B2 JP 3408019B2 JP 14488095 A JP14488095 A JP 14488095A JP 14488095 A JP14488095 A JP 14488095A JP 3408019 B2 JP3408019 B2 JP 3408019B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属酸化物を誘電体と
するキャパシタと配線とが同一基板上に形成されたMM
IC等の半導体装置に関し、特に、キャパシタの下部電
極と下層配線とを共通化した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信装置等に搭載する高周
波半導体装置(マイクロ波モノリシックIC:MMI
C)の開発が進められている。このMMICには、直流
成分のカットやグランドラインへのバイパスコンデンサ
用に巨大なキャパシタが必要であり、時には、キャパシ
タの面積がチップの面積の30%〜50%を占めてしま
うことがある。このため、現在、MMICにおいて、チ
ップコストの低減のためにキャパシタの小型化を図るこ
とが一つの課題となっている。
【0003】上記課題を解決するために、誘電体材料と
して、SrTiO3等の金属酸化物を用いた半導体装置
が知られている。これらの金属酸化物は従来用いられて
いた酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(Si
N)等に比して、比誘電率が高く、キャパシタ面積を1
/10〜1/60にできるメリットがある。以下にその
例について示す。
【0004】〔第1の従来例(GaAs IC Sym
posium TecnicalDigest,p32
9−p332,1993,”ADVANCED GaA
s−MMIC PROCESS TECHNOLOGY
USING HIGH−DIELECTRIC CO
NSTANT THIN FILM CAPACITO
RS BY LOW−TEMPERATURE RF
SPUTTERING METHOD”)〕:ここで
は、誘電体材料として比誘電率が100のSrTiO3
(STO)を、下部電極にPt/Ti(PtとTiの積
層構造であり、上側がPt:以下、上側がAであるAと
Bの積層構造をA/Bと記す)を、上部電極にAu/T
i/WSiN電極を採用し、MMICにおいて良好な特
性を得ることができることが記載されている。尚、下部
電極のPt/Tiは高誘電体の形成に必要な高温焼成
や、基板と電極との密着性のために採用されており、上
部電極のAu/Ti/WSiNは熱的安定性及び密着性
のために採用されている。また、STOはRFスパッタ
法により200〜300℃で形成されている。
【0005】〔第2の従来例(信学技報TECHNIC
AL REPORT OF IEICE.ED93−1
65,MW93−122,ICD93−180(199
4−01),P55−P60”低温スパッタリング法に
よる高誘電体SrTiO3薄膜容量素子のGaAs−I
Cプロセスへの適用”)〕:ここでは、高誘電体SrT
iO3を誘電体材料として用いた場合において、上部電
極としてAu/Ti/WSiNを採用することにより良
好な特性が得られることが記載されている。また、IC
配線に用いられるAu/TiやAl、または、Ni等の
電極はp−CVDのプロセス中に生じる熱工程でリーク
電流の増大を招き、上部電極として使用できないこと、
及び、Ptは熱的に安定であるが、STOとの密着性が
悪く、電極としての信頼性に不安があることが述べられ
ている。
【0006】上記の第1の従来例及び第2の従来例で
は、キャパシタの電極とIC配線とは異なる材料からな
っており、別々の工程で形成されているが、誘電体材料
としてSiN等の絶縁膜を使用する従来のMMICにお
いては、上層のIC配線及び下層のIC配線をそれぞれ
キャパシタの上部電極及び下部電極にも併用することに
より、MMICの作製工程を簡略化することが行われて
いる。このキャパシタは、上層配線と下層配線の重なる
面積を所望の容量に合わせて調整し、誘電体材料を間に
挟むだけで形成される。実際に、下層配線Au/Tiと
上層配線Au/Tiの間にSiNの絶縁体を形成したM
IM(メタル/絶縁体/メタル)キャパシタが使用され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したSiNを誘電
体としたキャパシタでは、下部電極と下層配線とを共通
化するために、通常、下部電極としてAuやAl等の低
抵抗なものが使用されている。
【0008】しかしながら、誘電体材料として金属酸化
物を使用したキャパシタの電極としては、低抵抗である
ことの他に、更に、その金属酸化物と密着性が良いこと
が要求される。また、電極の信頼性を考えると、下部電
極形成後に加える熱工程により変質しないように、耐熱
性のあることが要求される。
【0009】第1の従来例及び第2の従来例では、下部
電極にPt/Tiを採用している。Pt/Tiは熱的に
安定で、500〜600℃の熱処理を行っても表面の凹
凸は50〜100Å以下であるため、平坦性が重要なキ
ャパシタの下部電極として優れている。しかしながら、
Pt/TiはAu系の電極に比べて抵抗が4倍〜6倍以
上高く、Au系の材料と同一の抵抗にするためには4倍
〜6倍の厚みが必要となる。ところが、通常、Pt/T
iの加工はArイオンミーリングにより行われ、Pt/
Tiとマスク材料との選択比が取れ難く、長時間のミー
リングは基板へのダメージを大きくするため、Ptの厚
みは数千Åが上限である。また、厚膜のPt/Tiは、
金属酸化物との密着性が悪いという問題もある。以上の
ことから、下層配線にPt/Tiを用いることは実際上
不可能である。
【0010】また、Au系の材料を下部電極に使用する
ことも不可能である。なぜなら、Au系の材料は200
〜300℃で金属が反応し始め、表面モホロジーが劣化
するため、平坦度が得られず、金属酸化物の形成等の高
温での熱処理が必要な系には向かない。更に、Au系の
材料と金属酸化物の密着性が悪いという問題もある。例
えば、Au系の材料であるAu/Tiは、金属酸化物の
STOと密着性が悪く、Au/Ti上にSTOを形成す
ることはできない。
【0011】以上のように、従来の半導体装置ではキャ
パシタの下部電極と下層配線とを共通化することはでき
なかった。このため、それらを別々に作製する必要があ
り、工程数が増え、コスト高になるという問題があっ
た。
【0012】ところで、MMIC等の半導体装置では、
高容量のバイパスコンデンサやDCカット用のコンデン
サの他に、整合回路に用いる高精度・小容量のキャパシ
タが必要である。このようなキャパシタは容量が数pF
で容量の精度が5%以内のものである。高誘電体を用い
たキャパシタは、高誘電率のために、上記のような高精
度・小容量のキャパシタを形成することは困難である。
このため、MMICにおいては、高誘電体を用いた大容
量のキャパシタと精度の高い小容量のキャパシタを共存
させることが望ましい。
【0013】しかしながら、従来の高誘電体を用いたキ
ャパシタでは下層配線と下部電極を共通化できないた
め、高誘電体を用いた大容量のキャパシタと精度の高い
小容量のキャパシタを共存させる場合、その工程は非常
に複雑なものとなる。このため、現在まで上記2種類の
キャパシタの共存化は行われていなかった。
【0014】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であって、低抵抗で高誘電体との密着性の優れた下層配
線を用いることにより、キャパシタ下部電極とその下層
配線とを共通化することのできる半導体装置、及び、そ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
半導体基板あるいは該半導体基板上の絶縁層に接して形
成された下層配線を下部電極とし、前記下層配線上に接
して形成された高誘電率の金属酸化物を誘電体とする酸
化物キャパシタと、前記下層配線上に接して形成された
金属窒化物を誘電体とする窒化物 キャパシタと、を有
し、前記下層配線が、少なくとも、前記半導体基板ある
いは前記絶縁層との密着性の高い金属からなる最下層の
第1の金属層と、低抵抗金属からなる第2の金属層と、
前記金属酸化物との密着性の高い金属からなる最上層の
第3の金属層と、からなり、前記第1の金属層は100
0Å以下のTiからなり、前記第2の金属層はAuから
なり、前記第3の金属層は500Å以上のPtからなる
ことを特徴とする。
【0016】
【0017】
【0018】本発明の半導体製造方法は、上記半導体装
置の作製方法であって、前記下層配線を形成する第1の
工程と、該第1の工程後に、前記酸化物キャパシタの形
成部分に前記金属酸化物を堆積する第2の工程と、該第
2の工程後に、前記半導体基板上に前記金属窒化物を堆
積する第3の工程と、前記金属酸化物上に形成された前
記金属窒化物を取り除く第4の工程と、該第4の工程後
に、前記酸化物キャパシタの上部電極、及び、前記窒化
物キャパシタの上部電極を兼ねる上層配線を形成する第
5の工程と、を含むものである。
【0019】本発明の半導体製造方法は、上記半導体装
置の作製方法であって、前記半導体基板上に前記下層配
線を形成する第1の工程と、該第1の工程後に、前記酸
化物キャパシタの形成部分に前記金属酸化物を堆積する
第2の工程と、前記金属酸化物上に前記酸化物キャパシ
タの上部電極を形成する第3の工程と、該第3の工程後
に、前記半導体基板上に前記金属窒化物を堆積する第4
の工程と、前記金属酸化物上に形成された前記金属窒化
物を取り除く第5の工程と、該第5の工程後に、前記窒
化物キャパシタの上部電極を兼ねる上層配線を形成する
第6の工程と、を含むものである。
【0020】
【作用】本発明の半導体装置では、下層配線は、半導体
基板あるいはその上に形成した絶縁層との密着性のよい
金属からなる第1の金属を有しているため、半導体基板
や絶縁層から剥がれることが少なくなり信頼性が向上す
る。
【0021】また、低抵抗金属からなる第2の金属を有
しているため、配線全体の抵抗を下げることができる。
【0022】更に、金属酸化物との密着性のよい第3の
金属層を有しているため、この配線上に金属酸化物を形
成することが容易となる。
【0023】また、下層配線が上記のような3つの金属
層を有しているため、この下層配線を酸化物キャパシタ
に使用することが可能となり、半導体装置の作製工程を
簡略化することができる。
【0024】特に、第1の金属層をTi層とし、第2の
金属層をAu層とし、第3の金属層をPt層としたとき
には、それらの厚さを最適化することにより、450℃
での熱処理後にも優れた平坦性を有し、下層配線として
適していることを、本願発明者は実験により確認した。
【0025】また、上記のTi層とAu層との間にPt
等のバリアメタルからなる第4の金属層を挿入しておけ
ば、熱工程による電極の劣化が生じなくなる。
【0026】本発明の半導体装置は、高精度で小容量の
コンデンサである金属窒化物を誘電体とする窒化物キャ
パシタを有しているため、整合回路等に用いる小容量コ
ンデンサとバイパスコンデンサ等の大容量コンデンサを
共存させることができる。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法によれば
上記半導体装置を簡単に安価に作製することが可能とな
る。
【0028】
【実施例】
(第1の実施例)以下、図面に基づいて本発明を説明す
る。
【0029】図1は本発明の半導体装置をMMICに適
用した場合の一構造例を示す断面図である。図におい
て、1はGaAs基板である。10はトランジスタであ
り、n+活性層11,n活性層12、オーミック電極1
3,ゲート電極14で構成されている。20はSiN層
6を誘電体としたキャパシタ(以下、SiNキャパシタ
と記す(請求項における窒化物キャパシタ))であり、
下層配線3及び上層配線8を電極としている。30は金
属酸化物からなるSTO層4を誘電体としたキャパシタ
(以下、STOキャパシタと記す(請求項における酸化
物キャパシタ))であり、下層配線3及び上層配線8を
電極としている。SiN膜2はトランジスタ10をカバ
ーするために形成されている。
【0030】上層配線8には、通常のIC配線に使用す
るAu/Tiを使用している。
【0031】下層配線3は図2に示すような3層構造の
ものとなっている。図中31はGaAs基板1あるいは
SiN層6との密着性のよい材料からなる層(第1の金
属層)であり、ここではTi層を使用している。32は
下部配線3を低抵抗にするための層(第2の金属層)で
あり、Au層を使用している。33はSTO層4と密着
性のよい材料からなる層(第3の金属層)であり、ここ
ではPtを使用している。本例ではこのように下層配線
3を構成しているため、STO層4及びSiN層6と密
着性がよく、低抵抗な下層配線3を実現することができ
る。
【0032】本例の下層配線3はSTOキャパシタ30
の下部電極としても作用する。このため、下層配線3上
にSTO層4等を形成することを考慮すると、平坦性の
よいものでなければならない(従来STOキャパシタの
下部電極に使用されているPt/Tiの表面粗さは50
〜100Åである)。図3,図4は下層配線3の表面粗
さの処理温度依存性を示す図である。これらの図からT
i層31が薄いほど、また、Pt層33が厚いほど平坦
性が向上し、高い温度の処理に耐え得ることがわかる。
STO膜4の形成温度300〜400℃の範囲で、従来
と同様に下層配線3の表面粗さを100Å以内に保つた
めには、Pt層33が500Å以上でTi層31が10
00Å以下であれば、上記の条件を満たすことができ
る。そこで、本例ではTi層31を50Å,Au層32
を5000Å,Pt層33を500Åとした。
【0033】本例の半導体装置は、上記のような下層配
線3をキャパシタ30の下部電極としても使用している
ため、その作製工程の工程数を減らすことができ、コス
トダウンを実現できる。
【0034】また、本例の半導体装置ではSiNキャパ
シタ20と高誘電体キャパシタ30を共存させており、
SiNキャパシタ20により、STOキャパシタ30で
は実現困難な高精度・小容量のキャパシタを構成してい
るため、整合回路用のキャパシタを含んだ半導体装置を
実現することができる。
【0035】以下に、本例の半導体装置の作製方法につ
いて詳細に説明する。図5はその作製工程を示す図であ
る。
【0036】(1)半絶縁性GaAs基板1の所望領域
に、Siのイオン注入によって活性化領域(n活性層1
2、n+活性層11)を形成し、900℃のアニール工
程を行う。n活性層12,n+活性層11のキャリア濃
度はそれぞれ、5×1012/cm2,2×1013/cm2
である。
【0037】(2)フォトリソグラフによってオーミッ
ク電極パターンを形成し、Au/Ni/Au−Geを蒸
着・リソグラフ法で形成する。そして、熱工程を施して
オーミック電極13を形成する。その後、フォトリソグ
ラフによってゲート電極パターンを形成し、Au/Pt
/Ti/Alからなる金属を蒸着・リフトオフ法によっ
てゲート電極14を形成する(図5(a))。
【0038】(3)p−CVD法のよりSiN層2を2
000Åの厚みでウエハー全面にデポする。次に、ゲー
ト電極14の引き出し口及びオーミック電極13の上側
の一部のSiN層2をフォトリソグラフを用いてレジス
ト40のパターンを形成し、バッファードフッ酸によっ
て開口41を形成する(図5(b))。
【0039】(4)フォトリソグラフで、下層配線3の
パターンを形成し、Tiを100Å,Auを5000
Å,Ptを1000Å、この順番で電子線蒸着により堆
積し、リフトオフを行う(図5(C))。
【0040】(5)RFスパッタによって、Ar:O2
=5:5の比率のガス2Paの条件で、基板温度を35
0℃に保ち、STO層4を2500Åデポする(図5
(d))。
【0041】(6)上記の(5)で作製したSTO層4
の必要な領域にフォトリソグラフにより、レジストマス
ク40を形成しバッファードフッ酸と塩酸と水との混合
エッチャントによって、STO層4のマスクされていな
い部分をエッチングする(図5(e))。
【0042】(7)基板全面に、p−CVD法により、
2000Åの厚さのSiN層6を堆積する。このときの
基板温度は300℃である(図5(f))。
【0043】(8)STO層4の上部及び下層配線3と
コンタクトを形成する領域のSiN層6を、フォトレジ
スト40によってパターンを形成し、バッファードフッ
酸によりエッチングして開口41を形成する(図5
(g))。
【0044】(9)上層配線8のパターンをフォトリソ
グラフにより形成し、電子線蒸着によってTiを500
Å、Auを1μm蒸着し、上層配線8を形成する(図5
(h))。
【0045】以上の(1)〜(9)の工程により本例の
MMICの作製を行うことができる。この工程では、S
iN層6を形成した後、その所望領域を開口して、その
開口41に上部電極8を形成しているため、SiNキャ
パシタ20とSTOキャパシタ30との共存を非常に簡
単な工程で行うことができる。
【0046】更に、SiN層6の形成時における熱処理
の影響が上部電極8に加わることがなくなり、上部電極
8の熱に起因するリーク特性の劣化をある程度抑制する
ことができる。
【0047】上記の工程で作製したMMICのSiNキ
ャパシタ20は、面積が1×104μm2で2.8pFの
容量であった。一方、STOキャパシタ30は面積が4
00μm2で2.5pFの容量であった、ここから比誘
電率を見積もると156となる。
【0048】また、このSTOキャパシタ30のリーク
電流は、キャパシタの両端に10V印加時、1.0×1
-7A/cm2の値を示した。
【0049】尚、本例のSTOキャパシタ30と、従来
のSTOキャパシタ(下部電極:Pt(2000Å)/
Ti(1000Å)、上部電極:Au(1μm)/Ti
(500Å))の高周波領域でのSパラメータ測定を行
い、等価フィッティングによって図10に示すような等
価回路の値を求めたところ、図11に示すような結果と
なった。本例では、下層配線3が低抵抗のAu層32を
含んでいるため、従来のSTOキャパシタに比べて、抵
抗成分が1/4以下になっている。
【0050】(第2の実施例)以下に本例のMMICの
構造について説明する。但し、本例は図1に示した構造
とほぼ同一の構造であるため、図1と同一部分について
は同一記号を付し、説明を省略する。
【0051】本例のMMICの構造が第1の実施例と異
なっているのは、下層配線8の構造である。図6は本例
の下層配線の構造を示す断面図である。図6に示すよう
に、本例の下層配線は4層構造のものとなっている。図
中31はGaAs基板1あるいはSiN層6との密着性
のよい材料からなるTi層(第1の金属層)である。3
2は下部配線3を低抵抗にするためのAu層(第2の金
属層)である。33はSTO層4と密着性のよいPt層
(第3の金属層)である。34は、Ti層31とAu層
32との間に挿入されるものであり、Ti層31とAu
層32との熱反応を抑えるためのバリアメタル層(第4
の金属層)である。本例ではそのバリアメタルにPtを
使用している。また、上記各層の膜厚を以下のように設
定した。Ti層31=1000Å,Pt層34=100
0Å,Au層32=5000Å,Pt層33=1000
Å。
【0052】下層配線3は、その上にSTO層4等を形
成することを考慮すると、平坦性のよいものでなければ
ならない。図7は下層配線3の表面粗さの処理温度依存
性を示す図である。この図から、本例においても、処理
温度が450℃以下において、表面粗さが100Å以下
であり、下部電極としても使用する下層配線3に要求さ
れる平坦度を満たすことがわかる。
【0053】本例の半導体装置は、上記のように構成し
た下層配線3をキャパシタ30の下部電極として使用し
ているため、その作製工程の工程数を減らすことがで
き、コストダウンを実現できる。また、バリアメタル層
34を挿入しているため、Ti層31とAu層32との
間の熱反応を抑えることができ、信頼性が向上する。
【0054】本例のMMICを第1の実施例と同様の方
法で形成した(但し、STO層4は基板温度400℃で
形成した)ところ、SiNキャパシタ20は、面積が1
×104μm2で2.8pFの容量であった。一方、ST
Oキャパシタ30は面積が400μm2で3pFの容量
であった、ここから比誘電率を見積もると187とな
る。
【0055】また、このSTOキャパシタ30のリーク
電流は、キャパシタの両端に10V印加時、0.5×1
-7A/cm2の値を示した。この値は、第1の実施例
よりも良好な値であり、バリアメタルPt層34の効果
が現れている。
【0056】尚、本例のSTOキャパシタ30と、従来
のSTOキャパシタ(下部電極:Pt(2000Å)/
Ti(1000Å)、上部電極:Au(1μm)/Ti
(500Å))の高周波領域でのSパラメータ測定を行
い、等価フィッティングによって図10に示すような等
価回路の値を求めたところ、図11に示すような結果と
なった。本例では、下層配線3が低抵抗のAu層32を
含んでいるため、従来のSTOキャパシタに比べて、抵
抗成分が約1/8となっている。
【0057】(第3の実施例)図8は第3の実施例を示
す断面図である。本例は、図1の半導体装置(MMI
C)において、上層配線8とSTOキャパシタ30の上
部電極とを分離したものであり、図1と同一部分につい
ては同一符号を付し、説明を省略する。
【0058】図8において、9が上部電極であり、Pt
を使用している。
【0059】以下に、本例のMMICの作製工程につい
て図9を用いて説明する。
【0060】(1)半絶縁性GaAs基板1の所望領域
に、Siのイオン注入によって活性化領域(n活性層1
2、n+活性層11)を形成し、900℃のアニール工
程を行う。n活性層12,n+活性層11のキャリア濃
度はそれぞれ、5×1012/cm2,2×1013/cm2
である。
【0061】(2)フォトリソグラフによってオーミッ
ク電極パターンを形成し、Au/Ni/Au−Geを蒸
着・リソグラフ法で形成する。そして、熱工程を施して
オーミック電極13を形成する。その後、フォトリソグ
ラフによってゲート電極パターンを形成し、Au/Pt
/Ti/Alからなる金属を蒸着・リフトオフ法によっ
てゲート電極14を形成する。
【0062】(3)p−CVD法のよりSiN層2を2
000Åの厚みでウエハー全面にデポする。次に、ゲー
ト電極14の引き出し口及びオーミック電極13の上側
の一部のSiN層2をフォトリソグラフを用いてパター
ン形成し、バッファードフッ酸によって開口させる。
【0063】(4)フォトリソグラフで、下層配線のパ
ターンを形成し、Tiを100Å,Auを5000Å,
Ptを1000Å、この順番で電子線蒸着により堆積
し、リフトオフを行う。
【0064】(5)RFスパッタによって、Ar:O2
=5:5の比率のガス2Paの条件で、基板温度を33
0℃に保ち、STO層4を2500Åデポする。
【0065】(6)上記の(5)で作製したSTO層4
の必要な領域にフォトリソグラフにより、レジストマス
ク40を形成しバッファードフッ酸と塩酸と水との混合
エッチャントによって、STO層4のマスクされていな
い部分をエッチングする(図9(a))。
【0066】(7)フォトリソグラフでパターンを形成
し、STO層4上に、Pt=2000Åを電子線蒸着に
よって蒸着し、リフトオフを行う。これにより、上部電
極9が形成される(図9(b))。
【0067】(8)基板全面に、p−CVD法により、
2000Åの厚さのSiN層6を堆積する。このときの
基板温度は300℃である(図9(c))。
【0068】(9)STO層4の上部及び下層配線3と
コンタクトを形成する領域のSiN層6を、フォトレジ
スト40によってパターンを形成し、バッファードフッ
酸によりエッチングして開口41を形成する(図9
(d))。
【0069】(10)上層配線のパターンをフォトリソ
グラフにより形成し、電子線蒸着によってTiを500
Å、Auを1μm蒸着し、上層配線8を形成する(図9
(e))。
【0070】以上の(1)〜(10)の工程により本例
のMMICの作製を行うことができる。このMMICの
SiNキャパシタ20は、面積が1×104μm2で2.
8pFの容量であった。一方、STOキャパシタ30は
面積が400μm2で2.1pFの容量であった、ここ
から比誘電率を見積もると131となる。
【0071】また、STOキャパシタ30のリーク電流
は、キャパシタの両端に10V印加時、1.2×10-7
A/cm2の値を示した。
【0072】尚、本例のキャパシタ30と、従来のST
Oキャパシタ(下部電極:Pt(2000Å)/Ti
(1000Å)、上部電極:Au(1μm)/Ti(5
00Å))の高周波領域でのSパラメータ測定を行い、
等価フィッティングによって図10に示すような等価回
路の値を求めたところ、図11に示すような結果となっ
た。本例では、下層配線3が低抵抗のAu層32を含ん
でいるため、従来のSTOキャパシタに比べて、抵抗成
分が約1/4となっている。
【0073】尚、第1の実施例〜第3の実施例では、金
属酸化物としてSTO層4を使用しているが、その他の
金属酸化物(PbTiO3,PZT,PLZT等)を使
用することも可能である。また、金属酸化物の製膜方法
も、スパッタ法に限らず、ゾルゲル法であってもよい。
更に、下層配線30も上記実施例に示したものに限らな
い。例えば、第1の金属層(Ti層)31にはNi等
が、第2の金属層(Au層)32にはAg,Cu,Al
等が、第3の金属層(Pt層)33にはRuO2等が、
第4の金属層(Pt層)34にはTa等が使用できる。
【0074】
【発明の効果】本発明の半導体装置は、金属窒化物を誘
電体とする、小容量で高精度なキャパシタを有している
ため、バイパスコンデンサ等の高容量のコンデンサと整
合回路等に用いる小容量のコンデンサを共存化すること
ができる。 また、金属酸化物を誘電体とするキャパシタ
の下部電極と、下層配線と、を共通化することができる
ため、上記のキャパシタを有する半導体装置の作製工程
数を減らすことができ、その作製を簡単に安価に行うこ
とができる。
【0075】
【0076】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
金属酸化物を誘電体とする酸化物キャパシタと金属窒素
化物を誘電体とする窒化物キャパシタとを含む半導体装
置を、簡単な作製工程により作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構造を示す断面図である。
【図2】第1の実施例の下層配線の構造を示す断面図で
ある。
【図3】Ti層の膜厚を変化させたときの下層配線の平
坦度の熱処理温度依存性を示す図である。
【図4】Pt層の膜厚を変化させたときの下層配線の平
坦度の熱処理温度依存性を示す図である。
【図5】第1の実施例の製造方法を示す工程図である。
【図6】第2の実施例の下層配線の構造を示す断面図で
ある。
【図7】第2の実施例の下層配線の平坦度の熱処理温度
依存性を示す図である。
【図8】第3の実施例の構造を示す断面図である。
【図9】第3の実施例の製造方法を示す工程図である。
【図10】STOキャパシタの評価に用いた等価回路を
示す回路図である。
【図11】Sパラメータフィッチングにより得られた回
路パラメータを示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 SiN層 3 下層配線 4 STO層 6 SiN層 8 上層配線 9 上部電極 20 SiNキャパシタ 30 STOキャパシタ 31 Ti層 32 Au層 33 Pt層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板あるいは該半導体基板上の絶
    縁層に接して形成された下層配線を下部電極とし、前記下層配線上に接して形成された高誘電率の金属酸化
    物を誘電体とする酸化物キャパシタと、前記下層配線上
    に接して形成された金属窒化物を誘電体とする窒化物
    キャパシタと、を有し、 前記下層配線が、少なくとも、前記半導体基板あるいは
    前記絶縁層との密着性の高い金属からなる最下層の第1
    の金属層と、低抵抗金属からなる第2の金属層と、前記
    金属酸化物との密着性の高い金属からなる最上層の第3
    の金属層と、からなり、前記第1の金属層は1000Å以下のTiからなり、前
    記第2の金属層はAuからなり、前記第3の金属層は5
    00Å以上のPtからなる ことを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置の作製方法
    であって、 前記下層配線を形成する第1の工程と、 該第1の工程後に、前記酸化物キャパシタの形成部分に
    前記金属酸化物を堆積する第2の工程と、 該第2の工程後に、前記半導体基板上に前記金属窒化物
    を堆積する第3の工程と、 前記金属酸化物上に形成された前記金属窒化物を取り除
    く第4の工程と、 該第4の工程後に、前記酸化物キャパシタの上部電極、
    及び、前記窒化物キャパシタの上部電極を兼ねる上層配
    線を形成する第5の工程と、を含むことを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体装置の作製方法
    であって、 前記半導体基板上に前記下層配線を形成する第1の工程
    と、 該第1の工程後に、前記酸化物キャパシタの形成部分に
    前記金属酸化物を堆積する第2の工程と、 前記金属酸化物上に前記酸化物キャパシタの上部電極を
    形成する第3の工程と、 該第3の工程後に、前記半導体基板上に前記金属窒化物
    を堆積する第4の工程と、 前記金属酸化物上に形成された前記金属窒化物を取り除
    く第5の工程と、 該第5の工程後に、前記窒化物キャパシタの上部電極を
    兼ねる上層配線を形成する第6の工程と、を含むことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
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