JP3407364B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はポリアミド樹脂組成物に
関するものである。詳しくはブロー成形用の材料として
好適なポリアミド樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来技術】ポリアミド樹脂は、機械的強度に優れ、耐
熱性及び耐薬品性が良好であるため、広範な用途に使用
されているが、中空成形の用途には精度が低いため大型
成形品や複雑な成形品を得ることが困難であった。ま
た、一般に剛性が高い為に柔軟性を要求される用途には
不適当であった。 【0003】かかる性質を改良する為に、変性エチレン
共重合体を配合したり、脂肪族エステル類やリン酸エス
テル類をはじめとする可塑剤を配合することが知られて
いたが、変性エチレン共重合体を配合するのみでは柔軟
性が不十分であり、また、可塑剤は一般的に耐熱性に難
があることから溶融加工時の熱安定性が不良となる等の
欠点があった。 【0004】かかる問題を解決する方法として、ポリア
ミド樹脂に特定の変性ポリオレフィン樹脂とエステル化
合物とを特定の割合で配合した組成物が柔軟性、耐衝撃
性及び耐熱性に優れ、ブロー成形用として好適であるこ
とを見い出した(特願平4−154,146)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記発明に
よる樹脂組成物は、比較的低温では良好なブロー成形品
を安定して得ることができるものの、大型成形品を得る
べく高温成形しようとする場合は、溶融加工時の熱安定
性が必ずしも十分ではないため、ブロー成形品内面に樹
脂のヤケが発生してしまう等の欠点があった。 【0006】よって、柔軟性、耐衝撃性及び耐熱性に優
れかつ熱安定性に卓越した、ブロー成形用として好適な
ポリアミド樹脂組成物は、未だ工業的に得られていない
のが実情である。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、上記ポリアミド樹脂
組成物に、更に特定の安定剤を特定の割合で配合した組
成物が、かかる目的に適合することを見い出し、本発明
に到達した。即ち本発明の要旨は、ポリアミド樹脂組成
物全量に対して(A)ナイロン11樹脂及び/又はナイ
ロン12樹脂:40〜80重量%、(B)エチレン成分
及び/又はプロピレン成分を主たる構成成分とするオレ
フィンとα,β−不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
との共重合物、及び、上記オレフィンの重合体にα,β
−不飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフトさせ
たグラフト重合物から選ばれた少くとも1種の変性ポリ
オレフィン樹脂:10〜50重量%、(C)p−ヒドロ
キシ安息香酸及び/又はo−ヒドロキシ安息香酸と分岐
を有する炭素数12〜22の脂肪族アルコールとのエス
テル化合物:2〜15重量%、(D)ヒンダードフェノ
ール系化合物:0.05〜3重量%、(E)リン系安定
剤及び/又はイオウ系安定剤:0.05〜3重量%、を
含有してなるポリアミド樹脂組成物に存する。 【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
組成物において、(A)成分として使用されるナイロン
11樹脂は、11−アミノウンデカン酸又はω−ラウロ
ラクタムから製造することができ、市販品としては、例
えば東レ社のリルサン〔商標〕が挙げられる。また、ナ
イロン12樹脂は12−アミノドデカン酸から製造さ
れ、市販品としては、例えば、ダイセル−ヒュルス社の
ダイアミド〔商標〕及びエムス・ジャパン社のグリルア
ミド〔商標〕等が挙げられる。 【0009】本発明の組成物中の(B)成分である変性
ポリオレフィン樹脂としては、エチレン及び/又はプロ
ピレンを主たる構成成分とするオレフィンと、α,β−
不飽和カルボン酸又はその誘導体とを共重合させて得ら
れる変性ポリオレフィン樹脂;あるいは上記オレフィン
の重合物にα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体を
グラフトさせて得られるグラフト重合物が挙げられる。 【0010】エチレン成分及び/又はプロピレン成分を
主たる構成成分とするオレフィンとα,β−不飽和カル
ボン酸もしくはその誘導体との共重合物において、共重
合成分のα,β−不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メチル
メタクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸亜
鉛、酢酸ビニル、グリシジルメタクリレート等が挙げら
れ、全分子鎖中の40モル%以下の範囲で含有させる。
上記共重合物の具体例としては、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エ
チレン−エチルアクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸ナトリウム共重合体等が挙げられる。 【0011】一方、オレフィンの重合物にα,β−不飽
和カルボン酸又はその誘導体をグラフトさせて得られる
グラフト重合物において、グラフトされるオレフィンの
重合物としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン
−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリル酸
共重合体、エチレン−アクリル酸ナトリウム共重合体等
が使用される。 【0012】また、グラフトさせるα,β−不飽和カル
ボン酸又はその誘導体としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸又はこれら
の酸無水物、あるいは、これらの酸、例えばアクリル
酸、メタクリル酸等とテトラヒドロフルフリルアルコー
ル等とのエステルが挙げられ、中でも無水マレインが好
適である。グラフト量は、通常オレフィン重合物に対し
0.05〜1.5重量%の範囲から選ばれる。 【0013】グラフト重合は、常法に従って両成分を混
合し樹脂温度150〜300℃で溶融させることにより
実施される。グラフト重合に際して、α,α′−ビス−
t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピルベンゼンの
ような有機過酸化物を、ポリオレフィンに対し0.00
1〜0.05重量%配合すると効率よく反応を実施する
ことができる。 【0014】本発明の組成物中の(C)成分として使用
されるエステル化合物は、p−ヒドロキシ安息香酸及び
/又はo−ヒドロキシ安息香酸と、分岐鎖を有する炭素
数12〜22の脂肪族アルコールとのエステル化合物で
ある。脂肪族アルコールの炭素数が12未満であると、
組成物の耐熱性が低下し溶融加工時に飛散して所望の性
質が得られず、また金型の汚染が激しく成形加工性の向
上も見られない。一方、脂肪族アルコールの炭素数が2
2を超えるとポリアミドとの相溶性が低下して機械的性
質の低下を招く。また、分岐鎖の無い脂肪族アルコール
の場合はポリアミドとの相溶性に乏しく、かつ柔軟化が
不充分である。 【0015】本発明の組成物における(A)成分である
ナイロン樹脂、(B)成分である変性ポリオレフィン樹
脂及び(C)成分である前記エステル化合物との配合量
は、組成物全量に対して、(A)成分を40〜80重量
%、(B)成分を10〜50重量%、(C)成分を2〜
15重量%の範囲とすることが必須の要件である。
(A)成分であるナイロン樹脂の配合量が40重量%未
満の場合には、ナイロン樹脂の有する本来の特性が発揮
されず、また配合量が80重量%を超えるとナイロン樹
脂のみに比べて性能の向上が認められず、何れの場合も
所期の物性を有する組成物を得ることができない。 【0016】また、(B)成分である変性ポリオレフィ
ン樹脂の配合量が10重量%より少ないと、組成物のブ
ロー成形性が低下してブロー時にパンクと称される破損
が生じて成形品が得られなかったり、成形品は得られて
も肉厚が著しく不均一であったり、充分な肉厚が得られ
なかったりする。しかも耐衝撃性の改良効果が不充分で
ある。また、(B)成分の配合量が50重量%より多い
場合は、耐熱性や機械的性質が低下し、機械的性質の低
下が著しい場合は、ブロー成形時の延伸に耐えられずパ
ンクすることがある。 【0017】ブロー成形においては、ブローに供される
バリソン形成の際にドローダウンと称する自重変形が少
ないことが要求され、しかも、ブロー成形品がパンクせ
ずに延伸され得る強度を有し、かつ偏肉が少なく均一な
肉厚分布を有し、必要な場合には充分な肉厚が確保され
ることが望ましい。このためには、樹脂組成物の樹脂温
度250℃、剪断速度100sec-1での見掛けの溶融
粘度が8000ポアズ以上、特に12000ポアズ以上
であるのが望ましいが、このような溶融粘度の樹脂組成
物を得るには、(B)成分の配合量を組成物全量の10
〜50重量%に選ぶことが必要である。 【0018】更に、(C)成分であるエステル化合物の
配合量が2重量%よりも少ないと柔軟性が付与されず、
逆に15重量%よりも多い場合は、得られる組成物の粘
度低下が著しくブロー成形性が阻害され、しかもナイロ
ン樹脂(A)との相溶性が低下して機械的性質の劣化を
招く。樹脂組成物の柔軟性としては、23℃での曲げ弾
性率が3000kg/cm2 以下であるのが望ましい
が、このためには、本発明組成物中の(C)成分の配合
量を2〜15重量%の範囲とすることが必要である。 【0019】本発明の(D)成分として使用されるヒン
ダードフェノール系化合物は、一般的に酸化防止剤、加
工安定剤として使用される、分子中に2,6もしくは
2,4−アルキル置換フェノール構造を有する化合物で
あり、そのヒドロキシ基は、亜リン酸などの酸でエステ
ル化されていてもよい。さらに、アルキル置換フェノー
ル構造は、分子中の1か所以上の箇所に存在していても
よい。 【0020】具体的には、トリエチレングリコール−ビ
ス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオ
ール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロ
キシ−フェニルプロピオネート〕、ペンタエリスリチル
−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒド
ロキシ−フェニルプロピオネート〕、N,N−ヘキサメ
チレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシナ
マミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシ−ベ
ンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、2,4−ビス−(n−オ
クチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2
−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等が挙
げられる。 【0021】ヒンダードフェノールの配合量は組成物全
量に対して0.05〜3重量%であり、より好ましくは
0.1〜2重量%である。0.05重量%未満では熱安
定性改良効果が不十分であり、一方3重量%を越える
と、効果が飽和に達してしまったり、表面へのブルーミ
ングによる成形品の表面不良等が生じるなどの欠点があ
る。 【0022】本発明の(E)成分として使用されるリン
系安定剤としては、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォス
ファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,
4′−ビフェニレンジフォスフォナイト等を例示するこ
とができ、これらは1種単独で、または2種以上を組み
合わせて使用することができる。 【0023】イオウ系安定剤としては、テトラキス〔メ
チレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート〕メタ
ン、ビス〔2−メチル−4−{3−n−アルキル(C12
又はC 14)チオプロピオニルオキシ}−5−t−ブチル
フェニル〕スルフィド、ジ−トリデシル−チオ−ジ−プ
ロピオネート、ジ−ステアリル−チオ−ジ−プロピオネ
ート、ジ−ラウリル−チオ−ジ−プロピオネート等を例
示することができ、これらは1種単独で、また2種以上
を組み合わせて使用することができる。 【0024】本発明では、上記リン系安定剤およびイオ
ン系安定剤のうちから選ばれた1種または2種以上を組
み合わせて添加する。配合量は組成物全量に対して0.
05〜3重量%であり、より好ましくは0.1〜2重量
%である。0.05重量%未満では熱安定性改良効果が
不十分であり、一方3重量%を越えると、効果が飽和に
達してしまったり、表面へのブルーミングによる成形品
の表面不良等が生じるなどの欠点がある。 【0025】上記(A)、(B)、(C)、(D)及び
(E)成分を配合するには、それ自体周知の手段を適用
することができ、例えば、バンバリーミキサー、スーパ
ーミキサー、押出機などが使用されるが、中でも、押出
機により溶融混合する方法が好適である。 【0026】本発明のポリアミド樹脂組成物には、上述
の(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)成分の外
に、中空成形の際のピンチオフ部の強度を高めるため
に、均一に配合可能な種々の銅化合物を含有させること
ができる。銅化合物としては、例えば、ヨウ化銅、塩化
第一銅、塩化第二銅、臭化第一銅、臭化第二銅等のハロ
ゲン化銅;ギ酸銅、酢酸銅、プロピオン酸銅、ステアリ
ン酸銅、シュウ酸銅、セバシン酸銅、乳酸銅、安息香酸
銅、サリチル酸銅等の有機酸銅;硫酸銅、硝酸銅、燐酸
銅、亜燐酸銅等の無機酸銅あるいは銅キレート化合物等
が挙げられるが、ヨウ化銅、塩化第一銅等が好適であ
る。 【0027】以上の外、カーボンブラック、酸化チタン
等の着色剤、その他、周知の難燃剤、帯電防止剤、耐候
性付与剤、ガラス繊維、炭素繊維、ウイスカー、タル
ク、カオリン、ウオラストナイト等の無機充填剤を含有
させてもよい。また、本発明のポリアミド樹脂組成物の
特性を損なわない範囲で他の樹脂成分を配合することも
できる。 【0028】 【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例における
測定値は次の方法により測定した。 【0029】(1)溶融粘度:オリエンテック(株)社
製のキャピラリーレオメーターで、樹脂温度250℃、
剪断速度100sec-1における見掛けの溶融粘度を測
定した。更に滞留試験として1時間保持した後、同一条
件で見掛けの溶融粘度を測定した。 【0030】(2)成形品やけ:ダイス直径を25mm
として、直径60mm、高さ200mm(本体180m
m、口部20mm)の円筒形ボトルを、樹脂温度270
℃にて、1分30秒のサイクルで50本連続成形した
後、その成形品の内面観察を行ない、ヤケの発生本数を
数えた。 【0031】参考例1:変性ポリオレフィン樹脂の製造 230℃で測定したメルトインデックスが0.7でプロ
ピレン含有量が21重量%のエチレンプロピレン共重合
体100重量部、少量のアセトンに溶解させたα,α′
−ビス−t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピルベ
ンゼン0.025重量部並びに無水マレイン酸0.95
重量部をヘンシェルミキサーで混合し、混合物をシリン
ダー直径40mmの単軸押出機を用い樹脂温度230〜
240℃で溶融混練してペレット化した。得られたペレ
ットの一部をプレス成形し、赤外線スペクトル分析によ
り無水マレイン酸を定量したところ、0.86%の無水
マレイン酸が検出された。 【0032】参考例2:変性ポリオレフィン樹脂の製造 230℃で測定したメルトインデックスが0.8で1−
ブテン含有量が16重量%のエチレン−1−ブテン共重
合体100重量部、少量のアセトンに溶解させたα,
α′−ビス−t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピ
ルベンゼン0.030重量部、及び無水マレイン酸0.
6重量部をヘンシェルミキサーで混合し、混合物をシリ
ンダー直径40mmの単軸押出機を用いて、樹脂温度2
30〜240℃で溶融混練してペレット化した。得られ
たペレットの一部をプレス成形し、赤外線スペクトル分
析により無水マレイン酸を定量したところ、0.55%
の無水マレイン酸が検出された。 【0033】参考例3:エステル化合物の製造 p−ヒドロキシ安息香酸と2−ヘキシルデカノール(炭
素数16)を200〜260℃で加熱脱水して、p−ヒ
ドロキシ安息香酸の2−ヘキシルデカノールエステルを
得た。 【0034】実施例1〜3及び比較例1〜3 市販のナイロン12〔商品名グリルアミドL25(エム
ス・ジャパン社製)〕及び参考例1で得た変性ポリオレ
フィン樹脂及びエステル化合物を、それぞれ表1に示す
量比で配合し、シリンダー直径30mmのベント付押出
機を用い樹脂温度260〜280℃の範囲で溶融混練し
てペレット化し、これを100℃の真空乾燥機で乾燥し
た。乾燥後のペレットの溶融粘度及び滞留後の溶融粘度
を表1に示した。また、このペレットのブロー成形は、
シリンダー直径50mmのブロー成形機〔(株)日本製
鋼所製NB3B/S50〕により行なった。評価した結
果を表1に示す。 【0035】 【表1】【0036】 【発明の効果】表1に示す実施例及び比較例の結果から
明らかなように、本発明のポリアミド樹脂組成物は、滞
留による分解に起因する溶融粘度の低下度が少なく、か
つ、ブロー成形機の成形品内面にやけを生ずることもな
い。このため、本発明の組成物は例えば、大型ブロー成
形品などのブロー成形用に好適である。具体的には、化
粧品、溶剤、薬品、洗剤、食料品、清涼飲料水等の中空
容器用の材料として、あるいは、自動車や機械の中空ダ
クト類の材料として極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23/26 C08L 23/26 (72)発明者 人見 達也 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化 成株式会社茅ヶ崎事業所内 (56)参考文献 特開 平1−185362(JP,A) 特開 昭57−123254(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/26 C08L 77/00 - 77/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリアミド樹脂組成物全量に対して (A)ナイロン11樹脂及び/又はナイロン12樹脂:
    40〜80重量%、(B)エチレン成分及び/又はプロ
    ピレン成分を主たる構成成分とするオレフィンとα,β
    −不飽和カルボン酸もしくはその誘導体との共重合物、
    及び、上記オレフィンの重合体にα,β−不飽和カルボ
    ン酸もしくはその誘導体をグラフトさせたグラフト重合
    物から選ばれた少くとも1種の変性ポリオレフィン樹
    脂:10〜50重量%、(C)p−ヒドロキシ安息香酸
    及び/又はo−ヒドロキシ安息香酸と分岐を有する炭素
    数12〜22の脂肪族アルコールとのエステル化合物:
    2〜15重量%、(D)ヒンダードフェノール系化合
    物:0.05〜3重量%、(E)リン系安定剤及び/又
    はイオウ系安定剤:0.05〜3重量%、を含有してな
    るポリアミド樹脂組成物。
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