JP3406960B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3406960B2
JP3406960B2 JP2000266464A JP2000266464A JP3406960B2 JP 3406960 B2 JP3406960 B2 JP 3406960B2 JP 2000266464 A JP2000266464 A JP 2000266464A JP 2000266464 A JP2000266464 A JP 2000266464A JP 3406960 B2 JP3406960 B2 JP 3406960B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシートを給送してイ
ンクジェット記録方式によって記録を行う記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器の普及に伴って記録装置
も種々開発されているが、これら記録装置にあってはセ
ットした複数枚の記録シートを自動的に一枚ずつ分離給
送するシート給送装置を装填して使用するのが一般的に
なっている。そしてこれらシート給送装置及び記録装置
もディスプレイやフロッピー(登録商標)ディスプレイ
等の他の出力装置や入力装置と共に、同一机上面に配置
されることが多くなっていることから、小型化が強く要
求されている。
【0003】ここで従来のシート給送装置Fは、図11及
び図12に示すように、給送する記録シート幅以上の長さ
を有するローラ軸50、このローラ軸50に固着された2個
の給送ローラ51a,51b、前記ローラ軸50に取り付けら
れたギヤ52等からなる給送駆動部と、記録シートの左右
端部をガイドするガイド部材53a,53b、記録シート幅
以上の幅を有し、解除レバー54によって揺動可能な圧板
55等からなるシートセット部を備えており、記録装置P
のシート搬送駆動力をギヤ52に伝達して給送ローラ51
a,51bを回転することにより、記録シートを給送し、
左右の分離爪56a,56bで一枚ずつ分離給送するように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記シ
ート給送装置の構成では図11の矢印x方向はローラ軸50
圧板55が存在するために、またy方向は圧板55の揺動
スペースの確保及び圧板55を付勢するバネ部材(図示せ
ず)の存在のために、電源部等の他の部品を配置するス
ペースが少なく、これら部品を他のスペースに設けるこ
とにより装置が大型化してしまう。
【0005】そして、装置の大型化を避けるために各部
材を可能な限りコンパクトに配置すると、電源部や電気
基板等の発熱部と記録手段等が近接することになり、記
録手段等において前記発熱の影響を受けることになる。
特にインクジェット記録方式にあっては、記録ヘッドが
不必要に加熱されるとインクが凝固したり変色等の劣化
が生じて記録不良を起こすおそれがある。
【0006】本発明は従来の前記課題を解決するもので
あり、その目的は、装置を構成する各構成要素を近接し
て配置しても熱の影響を最小限に押さえることが可能な
記録装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、記録ヘッドよりインク
を吐出してシート材に記録を行う記録装置において、略
垂直に配されたメインフレームと、前記メインフレーム
に対して前記記録ヘッドと反対側に配され、シート材を
分離給送するシート給送装置と、を備え、前記シート給
送装置は、シート材を積載するためのシート積載手段
と、該シート積載手段に積載されているシート材を給送
する給送ローラと、を有し、前記シート積載手段と前記
メインフレームとの間に電気基板を配することを特徴と
する。
【0008】上記構成にあっては、電気基板にあるダイ
オードや抵抗、或いは電源部等からの発熱に対し、フレ
ームを断熱部として利用して配置することによって、熱
の影響を受け易い他の部材を保護し、安定した動作をさ
せることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】〔第一実施例〕次に前記シート給
送装置及びこれを用いた記録装置について、図1乃至図
11を参照して説明する。尚、図1はシート給送装置の模
式斜視説明図、図2は給送ローラがある部分の断面説明
図、図3は給送ローラがない部分の断面説明図、図4は
シート給送装置の正面模式構成説明図である。
【0010】(全体説明)まずこの装置の全体構成につ
いて説明すると、図1乃至図4に示すように、この実施
例に係る装置はシート材を一枚ずつ分離給送するシート
給送手段としてのシート給送装置Fを、シート材に所定
の記録を行う記録装置Pに装填している。シート給送装
置Fはシート材1を給送回転体としての給送ローラへ押
圧する押圧部材としての押圧板2、前記押圧を解除する
ための解除レバー3、シート材1の両サイドをガイドす
る固定ガイド部材としての固定サイドガイド4a及び可
動ガイド部材としての可動サイドガイド4b等からなる
シートセット部と、シート材1に給送力を付与する給送
ローラ5及び補助ローラ6、前記ローラ5,6を固着し
たローラ軸7、ローラ軸7へ回転力を伝達するための駆
動ギヤ8、給送されるシート材1を一枚ずつに分離する
ための分離部材としての分離爪9等からなる給送駆動部
とからなる。
【0011】シート材1をセットするには、解除レバー
3を解除してシート材1を下ガイド部材10aの上流側の
突当部に、シート先端を突き当てて揃え、更にシート材
1の一方側サイドを固定サイドガイド4aに突き当て、
且つ可動サイドガイド4bを移動させてシート材1の他
方側サイドに突き当てる。この状態で解除レバー3を戻
すと圧縮バネ11の付勢によって押圧板2がシート材1を
給送ローラ5に押圧する。
【0012】シート材1をセットした後に給送ローラ5
を駆動回転させると、該ローラ5に圧接しているシート
材1がピックアップされ、分離爪9で一枚ずつに分離さ
れ、上下ガイド部材10a,10bによって構成されるシー
トパスを経て搬送ローラ対12a及びこれに圧接するピン
チローラ12bへ送られる。そしてシートセンサ13で先端
を検出されたシート材1は記録位置へ頭出しされるよう
に搬送され、記録手段14によって所定記録がなされ、記
録後は排出ローラ15a及び拍車15bによって排出トレイ
16へ排出される如く構成されている。
【0013】次に前記各部の構成について具体的に説明
する。
【0014】(シートセット部の説明)ベース17に固定
サイドガイド4aが固着され、且つ可動サイドガイド4
bがセットするシート材1の幅方向(図4の左右方向)
に移動可能に取り付けられている。またベース17には押
圧部材である押圧板2が回動軸2aによって回動可能に
取り付けられ、この押圧板2とベース17間に取り付けら
れた圧縮バネ11により、押圧板2が図2の矢印a方向へ
付勢されている。これによって押圧板2と給送ローラ5
間にセットされた複数枚のシート材1は、最上部の一枚
が給送ローラ5に圧接する。一方、前記押圧板2には解
除レバー3が係止可能であり、該レバー3を操作すると
押圧板2が圧縮バネ11の付勢に抗して図2の矢印aと逆
方向へ回動して退避し(図2の破線に示す位置)、前記
シート材1を給送ローラ5から離隔するようになってい
る。従って、前記押圧板2の裏面側(圧縮バネ11が設け
られている側)は、押圧板2が退避可能なように、ベー
ス17は奥行きをもって形成されている。
【0015】また前記押圧板2は、図4に示すように、
シート材1の幅方向長さL1 が給送される最小シート材
の幅よりも短い長さに形成されている。尚、本実施例で
は前記長さL1 を約20〜30mmに設定している。更に押圧
板2の位置はセットされるシート材1の枚数や厚さによ
って異なるが、シート材1の押圧板2以外の部分と、セ
ットされる固定サイドガイド4a及び可動サイドガイド
4bとの段差L2 (図2参照)は、常に押圧板2が上に
なるか、或いは略同じ位置になるようにL2 を約0〜10
mmに設定している。このように段差L2 を設けた方が、
シート材1の負荷が小さくなると共に、給送ローラ5と
シート材1との関係が良く、スムーズで斜行の少ない給
送が可能となる。
【0016】(給送駆動部の説明)給送ローラ5はロー
ラ軸7に固着され、該ローラ軸7は上ガイド部材10bと
一体的に形成された支持部18a,18bに回動自在に軸着
されている。このローラ軸7の固定サイドガイド4aか
らのシート材幅方向長さL3 は給送される最小シート材
の幅よりも短く構成され、固定サイドガイド4a側端部
に固着された駆動ギヤ8に伝達ギヤ27が順次噛合し、後
述する搬送ローラ12aを駆動する図示しないモータによ
って駆動力が伝達され、駆動回転する如く構成されてい
る。
【0017】給送ローラ5は周囲にローラゴム5aが設
けられ、断面D型(または半月型)に形成されている。
そしてこの給送ローラ5が設けられている固定サイドガ
イド4aからの距離L4 は、給送バランスの観点からみ
て斜行等の発生を防止するためにはシート材1の幅方向
中央付近にあることが望ましいが、スペース効率を高め
るためには固定サイドガイド4a側に寄った位置の方が
好ましい。そのためにはL4 を20mm〜給送する最大シー
ト材幅の1/2の長さに設定することが好ましく、本実
施例ではシート材1としてA4縦サイズ( 210mm)を使
用することに対応してL4 =約40mm〜60mmに設定してい
る。また本実施例では給送ローラ5の幅が約20mmに設定
してあり、且つ固定サイドガイド4aから給送ローラ5
の外側端部までの長さL5 は、前記押圧板2の幅L1
りも短くなるように設定している。
【0018】更にシート材1をセットするときに、シー
ト材下端を当接して揃える下ガイド部材10aの上流側か
ら給送ローラ5の回転中心までの長さL6 は短すぎた
り、長すぎたりすると、下ガイド部材10a及び分離爪9
との関係が悪くなり、給送されるシート材1に爪跡が生
じたり、重送や紙詰まり等の問題が発生し易くなる。そ
のため前記長さL6 は5mm〜50mmの範囲に、好ましくは
20mm〜30mmの範囲で適正な箇所に設定する。
【0019】尚、前記給送ローラ5が圧接する押圧板2
の位置には、人工皮等の摩擦係数の比較的高いものから
なる分離パッド20を設け、シート材1の分離給送を容易
ならしめている。
【0020】ここで前記給送ローラ5を従来よりも固定
サイドガイド4aから離れた位置に設け、且つ分離爪9
から離れた位置に設けることにより、シート材1を給送
する際に重送や斜行等の問題を生じ易くなる。そのた
め、本実施例では図4に示すように、給送ローラ5より
も固定サイドガイド4a寄りのL7 =約20mmの位置に、
給送ローラ5と同じローラ径であってローラ幅2mm〜5
mmの補助ローラ6を設け、前記問題の発生を少なくして
いる。
【0021】(ローラ軸の両持ち支持の説明)また前記
の如く給送ローラ5が固定サイドガイド4aから離れた
位置に設けられる場合、図5(a)に示すようにローラ
軸7を片持ち支持にすると、図5(b)に示す両持ち支
持にした場合に比べてローラ軸7が回転半径方向にたわ
む量δが大きくなってしまう。即ち、片持ち支持の場合
のたわみ量δ1 と、両持ち支持の場合のたわみ量δ2
以下のようになる。
【0022】δ1 =WL3 /3EI
【0023】δ2 =WL3 / 128EI
【0024】尚、Wは押圧力、Eはヤング率、Iは断面
二次モーメントである。
【0025】従って、本実施例のようにローラ軸7を支
持部18a,18bで両持ち支持することにより、片持ち支
持の場合に比べて押圧板2の押圧力Wを大きくとること
が出来ると共に、給送ローラ5の形状や材質の自由度を
増すことが出来る。
【0026】(斜行矯正の説明)次に給送ローラ5等に
よって分離されたシート材1は、下ガイド部材10aに沿
って給送されるが、斜行が生じても下ガイド部材10aに
突き当たる時、又は下ガイド部材10aと摺動する時に、
前記斜行が矯正される。即ち、図6(a)に示すよう
に、給送ローラ5側のシート材1が先に出ている場合、
該部分が先に下ガイド部材10aに突き当たることで抵抗
力F1 が生ずる。このとき給送ローラ5が片側のみにあ
るために、給送ローラ5を中心として回転力F2 が作用
し、斜行が矯正される。
【0027】一方、図6(b)に示すように、前記と逆
に給送ローラ5と反対側のシート材1が先に出ている場
合は、該部分が先に下ガイド部材10aに突き当たり、そ
のときの抵抗力F1 と、給送ローラ5による給送力F2
により、前記斜行が矯正される。このとき給送ローラ5
は図7に示すように間欠的に駆動するために、抵抗力F
1 が衝撃的に作用し、より効果的に斜行矯正が可能とな
る。尚、本実施例では例えばt1 =t3 =1〜20ms、t
2 = 100〜1000ms、v1 =10〜 100mm/s、v 2 =(
1.5〜3)×v1 となるように設定している。
【0028】更に前記給送されたシート材1は下ガイド
部材10aと上ガイド部材10bの間を通って搬送ローラ12
aへと送られる。その際に、シート材1は片側のみを給
送ローラ5で押さえられているために、図8に示すよう
に、給送ローラ5で押さえられている側(以下、ローラ
側という)1aと、反対側の押さえられていない側(以
下、反ローラ側という)1bとではシートパスが異な
り、反ローラ側1bのシート先端が先に出て斜行が生ず
る傾向がある。そのため本実施例では図9に示すように
上下ガイド部材10a,10bの形状をローラ側と反ローラ
側とで変えることにより、前記シートパスの違いを矯正
している。
【0029】即ち、図9(a)に示すように、下ガイド
部材10aのローラ側10a1を反ローラ側10a2よりもシート
パス面側へ出っ張るようにしている。この出っ張り方は
連続的で、且つ左右両端部での出っ張り量L8 が1mm〜
5mm程度に設定すると良い。また図9(b)に示すよう
に、上ガイド部材10bは、ローラ側10b1よりも反ローラ
側10b2がシートパス面側へ出っ張るようにし、シート材
1の先端が先に出る反ローラ側10b2のシート材1を押し
戻すようにしている。この出っ張り方も連続的で、且つ
左右両端部での出っ張り量L9 が約1mm〜20mm程度に設
定すると良い。
【0030】(電気基板、電源部の配置)次に電気基板
21及び電源部22の配置について説明すると、前述した如
く本実施例に係るシート給送装置Fにあっては、押圧板
2の幅を短くすると共に、ローラ軸7を短くし、且つ給
送ローラ5を固定サイドガイド4a寄りに配置すること
により、これら各部材は固定サイドガイド4aからシー
ト材1の幅の1/2〜1/3程度の範囲に配置される。
従って、前記押圧板2やローラ軸7を挟んで固定サイド
ガイド4aの反対側には、前記押圧板2や圧縮バネ11、
更にはローラ軸7や給送ローラ5等が存在しない空間部
が生じている。本実施例では図3に示すように前記空間
部に電気基板21及び電源部22を配置してスペース効率を
高めている。
【0031】具体的には電気基板21は前記給送ローラ軸
7を挟んで固定サイドガイドと反対側の空間部であっ
て、ローラ軸7の延長線上を含む空間に配置されてい
る。そして外部インターフェース用のコネクタ23を前記
電気基板21上に接続している。また電源部22は、前記押
圧板2の裏面側であって、その押圧板2を挟んで前記固
定サイドガイドと反対側の空間部に配置されている。そ
して前記電源部の近傍に電源コード24の引出口25が設け
られている。
【0032】このように電気基板21や電源部22、或いは
コネクタ23等を前記空間部に収納することにより、装置
全体の前後方向(図3の左右方向)長さを短くし、図10
に示すように装置の設置スペースを小さくすることが可
能となる。
【0033】前記シート給送装置Fによって分離給送さ
れたシート材1は記録装置Pによって所定画像が記録さ
れるが、その記録装置Pは搬送手段及び記録手段を有し
ている。
【0034】(搬送手段の説明) 搬送手段は前記シート給送装置Fによって給送されたシ
ート材1を搬送するものであり、図2に示すように、記
録手段14よりもシート搬送方向上流側に配設され駆動回
転する搬送ローラ12aと、これにシート材1を押圧して
従動回転するピンチローラ12bによってシート材1をプ
ラテン26上の記録位置へ搬送し、記録後のシート材1を
記録手段14よりもシート搬送方向下流側へ配設され駆動
回転する排出ローラ15aと、これにシート材1を押し当
てて従動回転する拍車15bによって排出トレイ16へ排出
するように構成している。尚、前記搬送ローラ12a及び
排出ローラ15aは、ギヤ27等の駆動伝達部材によってシ
ート給送装置Fの給送ローラ5を駆動するモータと連結
し、該モータの駆動によって回転する。
【0035】(記録手段の説明)記録手段14は前記搬送
手段で搬送されたシート材にインク像を記録するもので
ある。この装置における記録手段としては、記録ヘッド
14aからインクを吐出して記録するインクジェット記録
方式を用いている。即ち、この記録ヘッド14aはインク
カートリッジ14bと一体的に構成され、微細な液体吐出
口(オリフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられ
るエネルギー作用部と、該作用部にある液体に作用させ
る液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段を
備えている。
【0036】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0037】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段とし
て用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、且
つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用出来、高密度実装化が容易で、製造コストも安価な
ことから有利である。
【0038】前記記録ヘッド14aはシート材1の幅方向
に往復移動可能なキャリッジに搭載され、該キャリッジ
の移動に同期するように記録ヘッド14aがインクを吐出
してシート材1に所望画像を記録するものである。
【0039】また、図3に示すように、シート給送装置
Fと記録装置Pは水平方向に並設して配置され、メイン
フレーム28がその間に略垂直に配置されている。そし
て、記録手段を構成する記録ヘッド14aに対して電源部
22と電気基板21は共にメインフレーム28を挟んで反対側
に配置され、さらに電源部22は記録ヘッド14aに対して
シート材1のシートパスを構成する上下ガイド部材10
a,10bを挟んで反対側に配置されている。
【0040】また、前記電気基板21は、図3に示すよう
に、シートを斜めに積載支持するシート給送装置Fとメ
インフレーム28との間に配置され、この電気基板21に対
して電源部22はシート給送装置Fを挟んで反対側に配置
されている。
【0041】これにより、前記シートパス及びメインフ
レーム28が断熱層或いは断熱材として機能し、電気基板
21上のダイオードやトライアック、抵抗等の電気部品が
発する熱や、電源部22が発する熱を遮断し、これらの熱
が記録ヘッド14aに悪影響を及ぼすことを防止してい
る。即ち、記録ヘッド14aと電気基板21及び電源部22と
を前記の如く配置することにより、特別な断熱材を設け
ることなく記録ヘッド14aによる記録品位を高めること
が出来るものである。
【0042】〔他の実施例〕前述した実施例ではシート
給送装置Fに於いて、シート材1に給送力を付与する部
材として給送ローラ5を使用した例を示したが、これは
ローラ状のものに限定する必要はなく、例えば無端ベル
トを回転させてシート材1に給送力を付与するような構
成でも良い。
【0043】また前述した実施例では記録装置Pに於け
る記録手段として、インクジェット記録方式を用いた
が、記録信号に応じて電気熱変換体に通電し、前記電気
熱変換体によって印加される熱エネルギーにより、イン
クに生ずる膜沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成
長,収縮により、インクを吐出口より吐出して記録を行
うように構成すると更に好ましい。
【0044】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュア
ス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型
の場合には、液体(インク)が保持されているシートや
液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情
報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与え
る少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、
電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッド
の熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信
号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出来るので有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介
して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が
達成出来、より好ましい。
【0045】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。尚、前記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第 4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行うことが出来る。
【0046】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0047】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果
は有効である。即ち、記録ヘッドの形態がどのようなも
のであっても、本発明によれば記録を確実に効率良く行
うことが出来るようになるからである。
【0048】更に、記録装置が記録出来る記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用出来る。そのような
記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
て、その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個
の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。
【0049】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、或いはキャリ
ッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的
にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録
ヘッドを用いても良い。
【0050】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定出来るので好まし
いものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッド
に対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧
或いは吸引手段、電気熱変換タイプ或いはこれとは別の
加熱素子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記
録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定
した記録を行うために有効である。
【0051】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応
して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得
る。
【0052】更に加えて、前述した実施例に於いてはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を30
℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘
性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般
的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化
のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録シートに到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーに
よって初めて液化する性質のインクを使用する場合も適
用可能である。
【0053】このような場合のインクは、特開昭54− 5
6847号公報或いは特開昭60− 71260号公報に記載される
ような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形
物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向
するような形態としても良い。上述した各インクに対し
て最も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0054】更に、前述したインクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末のして用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0055】尚、前述した記録手段としてシリアル記録
方式を用いた例を説明したが、シリアル記録方式に限定
する必要もなく、所謂ライン記録方式を用いても良い。
【0056】更に前述したシート給送装置Fは、記録装
置Pに装填して使用する場合のみならず、例えばCCD
等の画像読取素子によって原稿記載情報を読み取る読取
装置に装填し、複数枚の原稿をセットしてこれを一枚ず
つ分離給送する場合にも使用することが可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明は前述のように構成したために、
電気基板からの発熱に対し、フレームを断熱部として利
用して配置することによって、熱の影響を受け易い記録
手段を保護し、安定した記録動作をさせることが出来、
特別な断熱材を設けることなく安価に記録品位を高める
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート給送装置の模式斜視説明図である。
【図2】シート給送装置を含む記録装置の断面図であっ
て、給送ローラがある部分の断面説明図である。
【図3】シート給送装置を含む記録装置の断面図であっ
て、給送ローラがない部分の断面説明図である。
【図4】シート給送装置の正面模式説明図である。
【図5】給送ローラの片持ち支持と、両持ち支持の説明
図である。
【図6】斜行取りの原理説明図である。
【図7】給送ローラによるシート材の給送速度の制御図
である。
【図8】上下ガイド部材による矯正がない場合のシート
材の左右のパスの概略説明図である。
【図9】上下ガイド部材による矯正によるシート材の左
右のパスの概略説明図である。
【図10】シート給送装置を装填した記録装置の外観図
である。
【図11】従来技術に係るシート給送装置の外観説明図
である。
【図12】従来技術に係るシート給送装置を装填した記
録装置の外観図である。
【符号の説明】
F…シート給送装置、P…記録装置、1…シート材、1
a…ローラ側、1b…反ローラ側、2…押圧板、2a…
回動軸、3…解除レバー、4a…固定サイドガイド、4
b…可動サイドガイド、5…給送ローラ、6…補助ロー
ラ、7…ローラ軸、8…駆動ギヤ、9…分離爪、10a…
下ガイド部材、10a1…ローラ側、10a2…反ローラ側、10
b…上ガイド部材、10b1…ローラ側、10b1…反ローラ
側、11…圧縮バネ、12a…搬送ローラ、12b…ピンチロ
ーラ、13…シートセンサ、14…記録手段、15a…排出ロ
ーラ、15b…拍車、16…排出トレイ、17…ベース、18…
支持部、20…分離パッド、21…電気基板、22…電源部、
23…コネクタ、24…電源コード、25…引出口、26…プラ
テン、27…ギヤ、28…メインフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 才川 悟志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 平松 壮一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 柳 治幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−179676(JP,A) 実開 昭59−157839(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 29/00 B41J 2/01

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドよりインクを吐出してシート
    材に記録を行う記録装置において、 略垂直に配されたメインフレームと、 前記メインフレームに対して前記記録ヘッドと反対側に
    配され、シート材を分離給送するシート給送装置と、 を備え、 前記シート給送装置は、シート材を積載するためのシー
    ト積載手段と、該シート積載手段に積載されているシー
    ト材を給送する給送ローラと、を有し、 前記シート積載手段と前記メインフレームとの間に電気
    基板を配することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記メインフレームに対して前記電気基
    板と同じ側に電源部を配することを特徴とする請求項1
    に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記電源部は、前記シート積載手段に対
    して前記電気基板と反対側に配されることを特徴とする
    請求項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドは、インクの吐出に利用
    される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、前記電気熱変換体に
    よって印加される熱エネルギーにより、インクに生ずる
    膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを
    特徴とする請求項4に記載の記録装置。
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