JP3405837B2 - 銀塩拡散転写法によって製造された版と給湿液を使用して平版印刷をするための方法 - Google Patents

銀塩拡散転写法によって製造された版と給湿液を使用して平版印刷をするための方法

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JP3405837B2 JP30694494A JP30694494A JP3405837B2 JP 3405837 B2 JP3405837 B2 JP 3405837B2 JP 30694494 A JP30694494 A JP 30694494A JP 30694494 A JP30694494 A JP 30694494A JP 3405837 B2 JP3405837 B2 JP 3405837B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銀塩拡散転写法によって
得られた平版印刷版と給湿液を使用することによって印
刷するための方法に関する。さらに本発明は前記平版印
刷版で前記給湿液を使用することに関する。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写反転法(以後DTR法と
称する)の原理は、例えばUS−P2352014及び
ロンドン及びニューヨークの The Focal Press197
2年発行、Andre Rott 及び Edith Weyde 著、“ Pho
tographic Silver Halide Diffusion Processes ”
に記載されている。
【0003】DTR法においては、情報に従って露光さ
れた写真ハロゲン化銀乳剤層材料の非現像ハロゲン化銀
が、いわゆるハロゲン化銀溶剤で可溶性銀錯体化合物に
変換され、これが受像層中に拡散され、その中で一般に
物理的現像核の存在下に現像主薬で還元されて、写真材
料の露光された領域で得られた黒銀像に対して反転した
画像濃度値を有する銀像(DTR像)を形成する。
【0004】DTR画像担持材料は平版印刷版として使
用でき、この場合DTR銀像領域は、水受容性インク反
発性背景上の撥水性インク受容性領域を形成する。例え
ば、典型的な平版印刷版は例えばEP−A−42339
9及びEP−A−410500に開示されている。
【0005】DTR画像は、写真ハロゲン化銀乳剤材料
に対して別の材料であるシート又はウエブ材料の受像層
中に形成できる(いわゆる2−シートDTR材料)、又
は少なくとも一つの写真ハロゲン化銀乳剤及びそれと水
透過性関係にある受像層とを一体的に含有するいわゆる
単一シート材料(モノシート材料とも称される)の受像
層中に形成できる。DTR法によるオフセット印刷版の
製造のために好ましいのは後者のモノシート型のもので
ある。
【0006】例えばUS−P−4722535及びGB
−P−1241661に開示されるモノシートDTRオ
フセット印刷版の好適な具体例によれば、紙又は有機樹
脂の可撓性支持体はハロゲン化銀乳剤層と受像層として
作用する物理的現像核を含有する層をこの順序で設けて
いる。情報に従った露光及び現像の後、像形成材料は今
無駄になった乳剤層の除去なしに印刷版として使用され
る。
【0007】前記タイプのモノシートDTRオフセット
印刷版は給湿液及び印刷インクに関して他のタイプの印
刷版と両立できず、印刷機にとってやっかいである。前
記モノシートDTRオフセット印刷版が非印刷領域にイ
ンク受容性を示さない(汚れがない)ためには、透明顔
料、例えばUS−P3829319、US−P4238
279及びEP−A304662に開示されているよう
な普通のコロイド酸化シリカを含む特定の印刷インクと
給湿液を使用すべきである。
【0008】最近メソイオン化合物はハロゲン化銀写真
で良く知られ、EP−A−533182に開示される現
像促進のための前浴又は現像液中で及びUS−P462
4913に開示されるように圧力マークを防止するため
にEP−A−321839に開示される漂白エッチング
浴で、US−P−4631253に開示されるハロゲン
化銀乳剤を製造する際に、US−P−4615970に
開示されるようにかぶりを防止し、JP−A−60−1
17240に開示されるように温度寛容度を増加するた
めに、EP−A−431568に開示されるように写真
処理の定着工程で使用されているが、JP−Pi 04
−324448、JP−Pi 04−328559、E
P−A−535678及びEP−A−544585に開
示されるようにインク受容性及び印刷耐久性を増加する
ためにDTR法による平版印刷版の製造にも使用されて
いる。
【0009】前記モノシートDTRオフセット印刷版は
印刷品質に関して、例えば印刷領域における良好なイン
ク受容性、汚れが少ないこと、調色が少ないこと(即
ち、印刷開始時の非印刷領域におけるインク受容性のた
め廃棄しなければならないコピーが少ないこと)及び高
い印刷耐久性に関して改良されることがなお望まれてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は良好な
印刷特性、即ち印刷領域における良好なインク受容性、
非印刷領域における非インク受容性、及び高い印刷耐久
性を示すDTR法によって得られた平版印刷版と給湿液
を使用して平版印刷をするための方法を提供することに
ある。
【0011】さらに本発明の目的は以下の記述から明ら
かになるだろう。
【0012】本発明によれば下記工程を含む平版印刷を
するための方法: − (1) ハロゲン化銀乳剤を含む感光性層と物理的現像
核を含有する受像層を支持体上に含む画像形成材料を像
に従って露光し、(2) アルカリ処理液を使用してハロゲ
ン化銀溶剤と現像主薬の存在下に前記画像形成材料を現
像することによって銀塩拡散転写法による平版印刷版を
製造し、 − 前記平版印刷版を平版印刷機に装着し、そして − 前記平版印刷版に給湿液と印刷インクを供給しなが
ら印刷する において、(a) 前記露光された像形成材料の現像がメソ
イオン化合物の存在下で実行され、(b) 給湿液に0.1
μm未満の平均粒径を有する透明顔料が実質的に存在し
ないことを特徴とする平版印刷をするための方法が提供
される。
【0013】本発明に従って、0.1μm未満の平均粒
径を有する透明顔料が実質的に存在しない給湿液とメソ
イオン化合物の存在下でDTR法によって得られた平版
印刷版を使用して平版印刷をするための方法を採用すれ
ば、良好な印刷特性、即ち印刷領域における良好なイン
ク受容性、非印刷領域における非インク受容性及び高い
印刷耐久性を示すことがわかった。
【0014】本発明に関するメソイオン化合物は一つの
共有又は極性構造によってうまく表現できない5又は6
員の複素環式化合物として W. Baker 及び W. D. Ollis
に規定される化合物の群であり、環を構成する原子と
会合し六つ一組のπ電子を所有する。その環は Quart.
Rev. , Vol. 11、15頁(1957)及び Advances
in Heterocyclic Chemistry , Vol. 19、4頁(1
976)に開示されるような原子群又は共有結合原子に
位置する対応する負の電荷によってバランスを保たれた
わずかの正の電荷を担持している。
【0015】本発明に従って使用するための好適なメソ
イオン化合物はトリアゾリウムチオレートであり、さら
に好ましくは1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレ
ートであり、最も好ましくは下記式に相当するものであ
る:
【化2】 式中、R7 及びR8 はそれぞれ独立してアルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
ル基又は複素環式基(それぞれの基は置換することがで
きる)を表わし、Aはアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環式基
(それぞれの基は置換することができる)を表わし、又
は−NR910を表わし、式中、R9 及びR10はそれぞ
れ独立して水素、アルキル基又はアリール基(それぞれ
の基は置換することができる)を表わし、又はR7 及び
8 又はR8 及びA又はR9 及びR10は5−又は6−員
環を形成するために必要な原子を表わす。
【0016】本発明に従って使用するために好適な1,
2,4−トリアゾリウム−3−チオレートの特定の例は
表1に示される。 表 1
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【0017】本発明の好ましい具体例によれば、少なく
とも一部、最も好ましくは全部のメソイオン化合物が像
に従って露光された画像形成材料を現像するために使用
されるアルカリ処理液中に存在する。好ましくはアルカ
リ処理液のメソイオン化合物の量は0.1mmol/l
〜50mmol/lであり、さらに好ましくは0.5m
mol/l〜10mmol/lであり、最も好ましくは
1mmol/l〜5mmol/lである。
【0018】しかしながら、メソイオン化合物はEP−
A554585に開示されるように画像形成材料の支持
体上に構成される1以上の層に混入することができる。
【0019】本発明による給湿液は0.1μm未満の平
均粒径を有する透明顔料が実質的にないものである。
【0020】一般に、前記透明顔料は0.05μm未満
の平均粒径を有する非水膨潤性、有機微細粒子であり、
特にコロイド酸化ケイ素及びコロイドアルミナのような
周期表のIII −IV類に属する金属の酸化物又は水酸化物
のゾルである。
【0021】本発明の方法と関連して使用するための写
真材料はハロゲン化銀乳剤層と物理的現像核を含有する
層をこの順序で支持体上に含んでいる。
【0022】本発明に従って使用するために好適な支持
体は不透明又は透明で、例えば紙支持体又は樹脂支持体
であることができる。紙支持体が使用される場合には、
アルファ−オレフィンポリマーで片面又は両面を被覆す
るのが好ましい。有機樹脂支持体、例えばポリ(エチレ
ンテレフタレート)フィルム、又はポリ−アルファ−オ
レフィンフィルムを使用することもできる。かかる有機
樹脂フィルムの厚さは好ましくは0.07〜0.35m
mの範囲が好ましい。これらの有機樹脂支持体はシリカ
又は二酸化チタンなどの水不溶性粒子を含むことができ
る親水性接着層で被覆されるのが好ましい。
【0023】物理的現像核を含有する受像層は好ましく
は親水性バインダーのないものであるが、親水性コロイ
ド、例えば表面の親水性を改良するためのポリビニルア
ルコールを前記層の全重量の30重量%までの少量含む
ことができる。本発明に従って使用するための好適な現
像核は重金属の硫化物、例えばアンチモン、ビスマス、
カドミウム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウム、プ
ラチナ、銀、及び亜鉛の硫化物である。本発明に関連す
る特に好適な現像核は硫化パラジウム核である。他の好
適な現像核は例えばセレン化物、ポリセレン化物、ポリ
硫化物、メルカプタン、及びハロゲン化錫(II)の如き
塩である。重金属、好ましくは銀、金、プラチナ、パラ
ジウム、及び水銀をコロイド状態で使用することができ
る。
【0024】本発明に従って使用される感光性層は親水
性コロイドバインダーと少なくとも一つのハロゲン化銀
乳剤を含むいずれかの層であることができ、ハロゲン化
銀乳剤の少なくとも一つは感光性である。
【0025】本発明に従って使用されるハロゲン化銀写
真乳剤は、例えば P. Glafkides 著の“ Chemie et P
hysique Photographique ”,Paul Montel,パリ(1
967)、 G. F. Duffin 著の“ Photographic Emuls
ion Chemistry”,The Focal Press ,ロンドン(1
966)、及び V. L. Zelikman ら著の“ Making and
Coating Photographic Emulsion ”,The Focal
Press ,ロンドン(1966)に記載されるような様々
な方法に従って可溶性銀塩及び可溶性ハロゲン化物から
製造することができる。
【0026】本発明に従って使用するためにはハロゲン
化銀乳剤は好ましくは塩化銀から主に構成され、一方臭
化銀の成分は1mol%〜40mol%の範囲で存在さ
せることができる。さらに好ましくは少なくとも70m
ol%の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤が使用され
る。
【0027】ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.10〜
0.70μm、好ましくは0.25〜0.45μmの範
囲であることができる。
【0028】好ましくは沈殿工程中、イリジウム及び/
又はロジウムを含有する化合物又は両方の混合物が添加
される。これらの添加された化合物の濃度はAgNO3
のmolにつき10-8〜10-3mol、好ましくはAg
NO3 のmolにつき10-7〜10-6molの範囲であ
る。
【0029】乳剤は例えば化学熟成工程中硫黄含有化合
物、例えばアリルイソチオシアネート、アリルチオウレ
ア、及びチオ硫酸ナトリウムを添加することによって化
学的に増感することができる。また還元剤、例えばBE
−P493464及び568687に記載される錫化合
物、及びアミノメタンスルホン酸の誘導体又はジエチレ
ントリアミンの如きポリアミンを化学的増感剤として使
用することができる。他の好適な化学的増感剤は金、プ
ラチナ、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びロジ
ウムのような貴金属及び貴金属化合物である。この化学
的増感の方法はR. KOSLOWSKY ,Z. Wiss. Photogr. Pho
tophys. Photochem. 46,65−72(1951)の
記事に記載されている。
【0030】高い感光性のために好ましいネガ作用ハロ
ゲン化銀乳剤を別として、乳剤層にポジ銀像を生成しア
ルミニウム箔にネガ画像を生成する直接ポジハロゲン化
銀乳剤も使用することができる。
【0031】本発明に従って使用するために好適な直接
ポジハロゲン化銀乳剤は予めかぶらせてある又は前述の
内部潜像を主に形成するハロゲン化銀乳剤である。
【0032】本発明に従って使用しうる内部潜像型ハロ
ゲン化銀乳剤は例えばUS−A2592250,320
6313,3271157,3447927,3511
662,3737313,3761276,GB−A1
027146及び日本特許出願公告34213/77に
記載されている。しかしながら、本発明に使用されるハ
ロゲン化銀乳剤はこれらの文献に記載されたハロゲン化
銀乳剤に限定されない。
【0033】本発明に従って使用するための他のタイプ
の直接ポジ型ハロゲン化銀乳剤は予めかぶらせているタ
イプであるが、ハロゲン化銀乳剤を全体に露光すること
によって及び/又はハロゲン化銀乳剤を化学的にかぶら
せることによって製造することができる。化学かぶりの
小さな点は化学的増感のための様々な方法によって形成
することができる。
【0034】化学かぶりは銀より陽性の化合物、例えば
金塩、プラチナ塩、イリジウム塩などによってまたは還
元によって、または両方の組合せによって実行すること
ができる。ハロゲン化銀粒子の還元かぶりは例えば Woo
d J. Phot. Sci 1(1953)に記載されるように高
pH及び/又は低pAgハロゲン化銀沈殿又は熟成条件
によって又は塩化錫(II)、英国特許1209050に
記載されるような(ポリ)アミノ(ポリ)カルボン酸タ
イプの錫キレート化合物及び錫錯体、ホルムアルデヒ
ド、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、硫黄化合物例え
ばチオウレアジオキサイド、ホスホニウム塩例えばテト
ラ(ヒドロキシメチル)−ホスホニウムクロライド、ポ
リアミン例えばジエチレントリアミン、ビス(p−アミ
ノエチル)サルファイド及びその水溶性塩、ヒドラジン
誘導体、アルカリ亜ヒ酸塩、アミンボランなど又はそれ
らの混合物を含む錫(II)塩などの還元剤での処理によ
って起こすことができる。
【0035】ハロゲン化銀粒子のかぶりが還元剤例えば
チオウレアジオキサイド及び銀より陽性の金属化合物特
に金化合物によって起こるとき、還元剤は好ましくは初
めに使用され次いで金化合物が使用される。しかしなが
ら、逆の順序で使用することもでき又は両方の化合物を
同時に使用することもできる。
【0036】化学かぶりの上記の方法に加えて、化学か
ぶりは硫黄含有増感剤、例えばチオ硫酸ナトリウム又は
チオシアン酸化合物例えばチオシアン酸カリウムと組合
せて前記かぶり剤を使用することによって達成すること
ができる。
【0037】DTR材料のハロゲン化銀乳剤はDTR材
料のために設計された露光源のスペクトル発光によって
スペクトル的に増感することができる。
【0038】可視スペクトル領域のために好適な増感染
料は F. M. Hamer 著の“ The Cyanine Dyes and
Related Compounds”、1964、John Wiley & Son
s に記載されるようなメチン染料を含んでいる。
【0039】ハロゲン化銀のスペクトル感光度はまたレ
ーザー光例えばヘリウム−ネオンレーザー光、アルゴン
レーザー光、及びソリッドステートレーザー光による露
光のために調節することができる。レーザー光に感光度
を調節するために使用しうる染料はEP−A−9320
0339.5及びUS−P5200294に引用される
文献に開示されている。
【0040】ハロゲン化銀乳剤は通常の乳剤安定剤を含
むことができる。好適な乳剤安定剤はアザインデンであ
り、好ましくはテトラ又はペンタアザインデンであり、
特にヒドロキシ又はアミノ基で置換されたものである。
この種の化合物は BIRR 著 Z. Wiss. Photogr. Photoph
ys. Photochem.47、2〜27(1952)に記載され
ている。他の好適な乳剤安定剤は複素環式メルカプト化
合物である。
【0041】ハロゲン化銀乳剤はpH制御成分を含むこ
とができる。好ましくは乳剤層は被覆層の安定特性を改
良するためにゼラチンの等電点以下のpH値で被覆され
る。かぶり防止剤、現像促進剤、湿潤剤、及びゼラチン
のための硬化剤のような他の成分を存在させることがで
きる。ハロゲン化銀乳剤層は散乱光を吸収しかくして画
像シャープネスを促進する遮光染料を含むことができ
る。好適な光吸収染料はUS−P4092168,US
−P4311787,DE−P2453217に記載さ
れている。
【0042】本発明に従って使用するのに好適なハロゲ
ン化銀乳剤の組成、製造及び被覆についてのさらに詳細
は例えば Product Licensing Index , Vol. 92、1
2月1971年、Publication 9232,107〜10
9頁に見つけることができる。
【0043】上記乳剤層と受像層に加えてこれらの層と
水透過性の関係にある他の親水性コロイド層を存在させ
ることができる。例えば支持体と感光性ハロゲン化銀乳
剤層の間にベース層を含むのが特に有利である。本発明
の好ましい具体例では前記ベース層はハレーション防止
層として作用する。一方、感度を得るために光反射顔
料、例えば二酸化チタンを存在させることができる。さ
らにこの層は硬化剤、艶消剤(シリカ粒子)及び湿潤剤
を含むことができる。これらの湿潤剤及び/又は光反射
顔料の少なくとも一部をハロゲン化銀乳剤層に存在させ
ることができるが、大部分を前記ベース層に存在させる
ことが好ましい。さらに別の方法として光反射顔料をハ
レーション防止層と感光性ハロゲン化銀乳剤層との間に
設けられた別の層に存在させることができる。
【0044】本発明と関連する好ましい具体例では裏塗
り層は支持体の非感光側に設けられる。カール防止層と
して作用しうるこの層は艶消剤(シリカ粒子など)、滑
剤、帯電防止剤、光吸収染料、不透明化剤(二酸化チタ
ンなど)及び硬化剤や湿潤剤のような通常の成分を含む
ことができる。裏塗り層は単一層又は二層パックから構
成することができる。
【0045】親水性層は通常親水層コロイドバインダー
としてゼラチンを含む。異なる粘度を有する異なるゼラ
チンの混合物が層のレオロジー特性を調節するために使
用することができる。乳剤層と同様、他の親水性層はゼ
ラチンの等電点以下のpH値で被覆されるのが好まし
い。しかしその代わりに又はゼラチンとともに、1以上
の他の天然及び/又は合成親水性コロイドを使用するこ
とができる。
【0046】写真材料の親水性層は特に使用されるバイ
ンダーがゼラチンの場合、既知の適当な硬化剤で硬化す
ることができる。好ましく使用される硬化剤はアルデヒ
ド型である。硬化剤は幅広い濃度範囲で使用することが
できるが、好ましくは親水性コロイドの4%〜7%の量
で使用される。
【0047】本発明に従って使用される画像形成材料は
写真乳剤層に又は少なくとも一つの他の親水性コロイド
層に様々な種類の表面活性剤をさらに含むことができ
る。好適な表面活性剤はノニオン剤、酸性基を含むアニ
オン剤、両性剤及びカチオン剤を含む。好ましくは過フ
ッ素化アルキル基を含有する化合物が使用される。
【0048】本発明の写真材料はさらに様々な他の添加
物、例えば写真材料の寸法安定性を改良する化合物、U
V吸収剤、スペーシング剤及び可塑剤を含むことができ
る。
【0049】写真ハロゲン化銀乳剤を露光するためのカ
メラの幅広い選択は市場において存在する。水平、垂直
及び暗室カメラ及び密着露光装置はいかなる種類のリプ
ログラフ作業にも合うように利用できる。画像形成材料
はレーザー記録器及び陰極線管の助けで本発明に従って
露光することもできる。
【0050】上述のように、現像及び拡散転写は現像主
薬及びハロゲン化銀溶剤の存在下でアルカリ水溶液の助
けで実行される。
【0051】好ましくは、アルカリ処理液は上述のメソ
イオン化合物に加えてハロゲン化銀溶剤としてアルカノ
ールアミンを含有する。本発明に従って使用するために
好適なアルカノールアミンは第3,第2又は第1タイプ
であることができる。本発明に従って使用しうるアルカ
ノールアミンの例は下記式に相当する:
【化10】 式中、X及びX′は独立して水素、ヒドロキシル基又は
アミノ基を表わし、l及びmは0又は1以上の整数を表
わし、nは1以上の整数を表わす。好ましく使用される
アルカノールアミンは例えばN−(2−アミノエチル)
エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジ
エタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノ
ールアミン、4−アミノブタノール、N,N−ジメチル
エタノールアミン、3−アミノプロパノール、N,N−
エチル−2,2′−イミノジエタノールなど又はそれら
の混合物がある。
【0052】アルカノールアミンは好ましくは0.05
重量%〜10重量%の濃度で、さらに好ましくは0.0
5重量%〜7重量%の濃度で使用される。
【0053】本発明によるメソイオン化合物及び任意の
アルカノールアミンに加えて、アルカリ処理液はさらに
ハロゲン化銀溶剤を含むことができる。本発明と関連し
て使用するための別のハロゲン化銀溶剤は例えば2−メ
ルカプト安息香酸、環状イミド、オキサゾリドン、チオ
シアネート、チオエーテル及びチオサルフェートであ
る。
【0054】好ましく使用されるチオエーテルは下記一
般式に相当する: Z−(R1 −S−)t −R2 −S−R3 −Y 式中、Z及びYはそれぞれ独立して水素、アルキル基、
アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル、スルホ基、
カルボキシル、アミノカルボニル又はアミノスルホニル
を表わし、R1 ,R2 及びR3 はそれぞれ独立して置換
することができかつ任意に酸素架橋を含むアルキレンを
表わし、tは0〜10の整数を表わす。上記式に相当す
るチオエーテル化合物の例は例えばUS−P−4960
683及びEP−A547662に開示されており、そ
れらの文献は参考のためにここに組み入れる。
【0055】好ましくはハロゲン化銀溶剤は0.05重
量%〜10重量%の量で使用され、さらに好ましくは
0.05重量%〜7重量%である。
【0056】本発明に従って使用されるアルカリ処理液
は好ましくは9〜14のpH、さらに好ましくは10〜
13のpHを有する。前記pHは有機又は無機のアルカ
リ性物質又はそれらの混合物によって確立することがで
きる。好適な有機アルカリ物質は例えばアルカノールア
ミンである。後者の場合にはアルカノールアミンはpH
を維持するのを助け又は供給し、ハロゲン化銀錯生成剤
として作用するだろう。本発明は低pH(11又はそれ
以下)のアルカリ処理液の使用を可能にしている。かか
る液は腐蝕が少なく消耗も少ないので、このことは、本
発明の利点である。
【0057】アルカリ処理液は本発明に従って使用され
る現像主薬を含有することもできる。この場合にはアル
カリ処理液は現像液と呼ばれる。一方、現像主薬のいく
らか又は全てを画像形成材料又は写真材料の1以上の層
中に存在させることができる。現像主薬の全てが画像形
成材料に含有される場合にはアルカリ処理液は活性剤又
は活性液体と呼ばれる。
【0058】本発明に従って使用するためのハロゲン化
銀現像主薬は好ましくは例えばヒドロキノン、メチルヒ
ドロキノン又はクロロヒドロキノンのようなp−ジヒド
ロキシベンゼン型のものであり、好ましくは1−フェニ
ル−3−ピラゾリジノン型現像主薬及び/又はp−モノ
メチルアミノフェノールである補助現像主薬と組合せら
れる。特に有益な補助現像主薬は例えば1−フェニル−
3−ピラゾリジノンである。さらに好ましくは、特にそ
れらが写真材料に混入される場合においては、例えばヒ
ドロキシ、アミノ、カルボン酸基、スルホン酸基などの
親水性置換基によって水溶解度を増加した1−フェニル
−3−ピラゾリジノンである。1以上の親水性基で置換
された1−フェニル−3−ピラゾリジノンの例として
は、1−フェニル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ
−3−ピラゾリジノン、1−(4−カルボキシフェニ
ル)−4,4−ジメチル−3−ピラゾリジノンなどがあ
る。しかしながら他の現像主薬も使用することができ
る。
【0059】少なくとも補助現像主薬は写真材料に、好
ましくは写真材料のハロゲン化銀乳剤層に、AgNO3
として表わされるハロゲン化銀を150mg/g未満の
量で、さらに好ましくはAgNO3 として表わされるハ
ロゲン化銀を100mg/g未満の量で混入することが
好ましい。
【0060】本発明によればアルカリ処理液は好ましく
は画像受容層中に得られた銀像の疎水性を改良するため
に疎水化剤も含む。本発明に関連して使用される疎水化
剤は銀又は銀イオンと反応しうる疎水性の(水に不溶性
又は水にわずかしか溶けない)化合物である。一般にこ
れらの化合物はメルカプト基又はチオレート基及び1以
上の疎水性置換基、例えば少なくとも三つの炭素原子を
含むアルキル基を含有する。本発明に従って使用するた
めの疎水化剤の例は例えばUS−P3776728及び
SU−P4563410に記載されるものが挙げられ
る。好ましい化合物は下記式の一つに相当する:
【化11】
【化12】 式中、R5 は水素又はアシル基を表わし、R4 はアルキ
ル、アリール又はアラルキルを表わす。最も好ましく使
用される化合物は上記式の一つによる化合物であり、R
4 が3〜16のC原子を含むアルキルの場合である。
【0061】本発明によると疎水化剤はアルカリ処理液
に少なくとも0.1g/lの量で、さらに好ましくは少
なくとも0.2g/lで、最も好ましくは少なくとも
0.3g/lで含有される。疎水化剤の最大量は疎水化
剤のタイプ、ハロゲン化銀溶剤の量とタイプによって決
定される。代表的には疎水化剤の濃度は好ましくは1.
5g/l以下であり、さらに好ましくは1g/l以下で
ある。
【0062】アルカリ処理液は好ましくは酸化防止活性
を有する保恒剤、例えば亜硫酸ナトリウム又はカリウム
によって提供される亜硫酸イオンも含む。例えば、アル
カリ水溶液は亜硫酸ナトリウムを0.15〜1.0mo
l/lの範囲の量で含む。さらに増粘剤、例えばヒドロ
キシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロー
ス、かぶり防止剤、例えば臭化カリウム、沃化カリウム
及び印刷耐久性を改良することで知られるベンゾトリア
ゾール、カルシウム金属イオン封鎖化合物、スラッジ防
止剤及び硬化剤(潜在硬化剤を含む)を存在させること
ができる。本発明によるとさらに写真材料の表面上にア
ルカリ処理液が等しく塗布されることを保障するために
アルカリ処理液中に展着剤又は界面活性剤を使用するこ
とが好ましい。かかる界面活性剤はアルカリ処理液のp
Hにおいて安定であり、写真材料の全体の湿潤を早く確
実にするようにすべきである。かかる目的のために好適
な界面活性剤は例えばフッ素含有界面活性剤(例:C7F
15COONH4 )である。さらに前記アルカリ処理液の溶解
成分の結晶化を防止するためにアルカリ処理液にグリセ
リンを添加することが有利である。
【0063】現像促進は写真材料の1以上の層及び/又
はアルカリ処理液に様々な化合物を、好ましくは例えば
US−P3038805−4038075−42924
00−4975354に記載されるような少なくとも4
00の分子量を有するポリアルキレン誘導体を添加する
ことによって達成することができる。
【0064】本発明に従ったアルカリ処理液の現像に次
いで、印刷版の表面は中和液を使用して中和することが
好ましい。
【0065】中和液は一般に5〜7のpHを有する。中
和液は好ましくはリン酸緩衝液、くえん酸緩衝液又はそ
れらの混合物である。中和溶液はさらに殺菌剤、DTR
材料の処理後に得られた印刷版の疎水性/親水性バラン
スに影響を与える物質、例えばシリカ及び湿潤剤、好ま
しくは過フッ素化アルキル基を含有する化合物をさらに
含むことができる。
【0066】本発明によると次の工程では平版印刷版は
平版印刷機に装着され、0.1μm未満の平均粒径の透
明顔料が実質的に存在しない給湿液及び平版インクで処
理して印刷される。
【0067】本発明に使用するのに好適な給湿液は水溶
性有機溶剤を含む水性溶液であることが好ましい。かか
る水溶性有機溶剤の例にはアルコール、多価アルコー
ル、エーテル、ポリグリコール及びエステルが含まれ
る。
【0068】アルコールの例としては、n−ブチルアル
コール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコー
ル、2−メチルペンタノール−1、第2ヘキシルアルコ
ール、2−エチルブチルアルコール、第2ヘプチルアル
コール、ヘプタノール−3,2−エチルヘキシルアルコ
ール及びベンジルアルコールが含まれる。
【0069】多価アルコールの例としては、エチレング
リコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコー
ル、ジエチレングリコール及びグリセロールが含まれ
る。エーテルの例としては、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシル
エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレ
ングリコールモノ−n−ヘキシルエーテルが含まれる。
【0070】エステルの例としては、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート及びジエチレングリ
コールモノブチルエーテルアセテートが含まれる。
【0071】ポリグリコールの例としては、平均分子量
400〜2000を有するポリエチレングリコール、平
均分子量400〜2000を有するポリプロピレングリ
コール、及びエチレングリコールとプロピレングリコー
ルのブロックコポリマーが含まれる。
【0072】水溶性有機溶剤は給湿液に混入され動的表
面張力を低下させる。しかしながら、有機溶剤の量をで
きるだけ少なくして使用することが好ましい。これらの
ことを考えていると、動的張力は水の溶解性が有機溶剤
を添加することによって大いに低下しうることも発見し
た。結果として、かかる溶剤は少量で効果的に使用する
ことができる。これらのタイプの有機溶剤は20℃の水
において約0.5〜80重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%の溶解度を有する。
【0073】給湿液の動的表面張力は前記有機溶剤を添
加することによって低下されるが、給湿液は水性溶液で
あるから25dyne/cm未満にすべきでない。良好
な印刷効果は NOW - INSTANT WILHELMY DYNAMIC SUR
FACE TENSION ACCESSORY(Cahn 社製造(米国))に
よって測定すると、前記液の表面が印刷版の表面上に形
成された後に動的表面張力が25〜50dyne/cm
(15℃、最大1×10-1秒)の範囲であるときに得る
ことができる。
【0074】本発明で使用される給湿液はこれらの水溶
性有機溶剤の0.05〜1.5重量%を含むことができ
る。
【0075】給湿液は3〜6のpHを有することが好ま
しい。通常、鉱酸、有機酸又は無機塩を添加して3〜6
のpHに調節する。添加されるこれらの化合物の量は好
ましくは0.00001〜0.5重量%である。
【0076】鉱酸の例としては、硝酸、硫酸、リン酸が
含まれる。有機酸の例としてはくえん酸、酢酸及びホス
ホン酸が含まれる。これらの鉱酸、有機酸又は無機塩は
単独又はそれらの2以上の組合せのいずれかで使用する
ことができる。
【0077】一般に、界面活性剤を給湿液に添加してイ
ンクの乳化割合を増加する。これらの界面活性剤の含有
量は1重量%より高くすべきではなく、発泡を考慮する
と好ましくは0.0001〜0.3重量%である。
【0078】好ましくは、本発明で使用される給湿液は
増粘剤を含む。本発明で使用しうる増粘剤の例として
は、水溶性セルロース誘導体、アルギン酸塩及び誘導
体、ガム、水溶性スターチの変性剤、及び水溶性高分子
ホモポリマー及びコポリマーが含まれる。これらの化合
物は単独又はそれらの2以上の混合物として使用するこ
とができる。
【0079】その濃度は増粘剤の種類によって変化する
が、好ましくは給湿液組成物の量に基づいて0.000
05〜1重量%である。
【0080】一般に、本発明で使用される給湿液はその
組成物が様々な種類のかび、細菌及び酵母を効果的に制
御するように、防腐剤(の組合せ)を含む。
【0081】上記の成分に加えて、本発明の給湿液は給
湿液の量に基づいて好ましくは0.00001〜0.3
重量%のキレート化合物と好ましくは0.000001
〜0.5重量%の腐蝕防止剤を含むことができる。
【0082】上記の給湿液はそのまますぐに使用でき
る。さらに好ましい具体例では給湿液は濃縮され、使用
時に稀釈される。本発明の濃縮された給湿水組成物は水
性溶液を与えるための純水における濃度が上記より10
〜100倍高い濃度で前述の成分を溶解することによっ
て得ることができる。濃縮された組成物は使用に好適な
給湿液を上記のごとく与えるために実際の使用の前に充
分な水道水又は井戸水で稀釈される。
【0083】給湿液は水溶性有機溶剤例えばイソプロパ
ノール又はそのための物質と組合せて又は単独で使用す
ることができる。
【0084】本発明ではいずれの一般的な平版インクも
使用することができる。平版インクの例には、一般処理
カラーインク、オフセット印刷インク、マルチカラーイ
ンク、金及び銀インク、UVインク、合成紙のためのイ
ンク、蛍光インク及び金属性インクなどが含まれる。
【0085】本発明に使用するのに好適な給湿システム
は統合したシステムであることができ、それによって給
湿液とインクは平版印刷版に適用する前に例えば給湿液
をインクローラーに供給することによって互いに接触さ
れる。好ましくは本発明で使用される給湿システムは分
離されたシステムでもあり、それによって給湿液はイン
クローラーから独立したゴムローラーを使用して平版印
刷版に供給される。また本発明で使用される好適な給湿
液は複合システムであり、それによっていくらかの給湿
液が平版印刷版にその混合物を適用する前にインクと接
触され、いくらかの給湿液がインクローラーから独立し
たゴムローラーを使用して平版印刷版に供給される。
【0086】印刷機として平版印刷機を使用することが
できる。印刷は要求される印刷効果によっていずれのイ
ンク受容性材料でも実行できる。一般に、紙が使用され
るが厚紙でも使用することができる。
【0087】
【実施例】本発明を下記実施例によって説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。全て百分率は
特記しない限り重量による。
【0088】実施例 1(比較例) ハロゲン化銀乳剤被覆溶液の製造 98mol%の塩化物、1.7mol%の臭化物及び
0.3mol%の沃化物から構成される臭塩化銀乳剤を
ダブルジェット沈殿法によって製造した。平均ハロゲン
化銀粒子径は0.4μm(等体積を有する球体の直径)
であり、内部ドープ剤としてロジウムイオンを含有させ
た。乳剤は整色的に増感され、1−フェニル−5−メル
カプト−テトラゾールによって安定化させた。
【0089】ベース層被覆溶液は下記組成物を有するよ
うに製造した: ゼラチン 5.5% カーボンブラック 0.76% シリカ粒子(5μm) 1.6%
【0090】画像形成材料の製造 乳剤被覆溶液とベース層被覆溶液を同時に二つの裏打ち
層を1パック設けたポリエチレンテレフタレート支持体
にカスケード被覆技術によって被覆し、前記裏打ち層を
含む側と反対側の支持体の側に直接ベース層被覆を施し
た。乳剤層をAgNO3 として表わされるハロゲン化銀
被覆量が1.5g/m2 でゼラチン含有量が1.5g/
2 となるように被覆した。乳剤層にさらに0.15g
/m2 の1−フェニル−4,4′−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン及び0.25g/m2 のヒドロキノンを含有さ
せた。ベース層を被覆層内のゼラチンの量が3g/m2
になるように被覆した。
【0091】裏打ち層パックの支持体に最も近い層に
0.3g/m2 のゼラチンと0.5g/m2 の帯電防止
剤コ(テトラアリルオキシエタン/メタクリレート/ア
クリル酸K塩)ポリマーを含有させた。第2裏打ち層に
ゼラチンを4g/m2 、EP−A−0080225によ
る3ミクロンの平均粒径の透明球状ポリマービーズから
構成される艶消剤を0.15g/m2 硬化剤トリアクリ
ルホルマルを0.05g/m2 及び湿潤剤F157 −C
OONH4 を0.021g/m2 含有させた。
【0092】かくして得られた材料を乾燥し40℃の温
度で5日間暴露し、次いで乳剤層を物理的現像核として
のPdS、ヒドロキノン0.4g/m2 及びホルムアル
デヒド100mg/m2 を含有する層で上塗りした。
【0093】下記処理溶液を製造した:アクチベーター K L 水酸化カリウム(g) 30 30 無水硫酸ナトリウム(g) 35 35 チオシアン酸カリウム(g) 20 0 表1の化合物3(mg) 0 1000 2−アミノエチル−アミノエタノール(g) 10 10 2−メルカプト−5−n.ヘプチル− オキサ−3,4−ジアゾール(mg) 300 300 臭化カリウム(mg) 280 280 水で1lにする。
【0094】中和溶液 くえん酸 10g くえん酸カリウム 35g 無水硫酸ナトリウム 5g フェノール 50mg 水で1lにする。
【0095】上記の二つの画像形成材料を像に従って露
光し上記の一つで処理し、次いで上記の中和溶液で25
℃で中和し乾燥した。
【0096】かくして製造された印刷版を同じオフセッ
ト印刷機( HEIDELBERG GTO−46)に互いに装着し、
同一条件で印刷した。Schwegman Gmbh & Co.,ボン、
ドイツによって販売され、いかなる種類のシリカ又はア
ルミナを全く含まない商業用SWEGO - SOFT 8150/
36を、給湿液として10%イソプロパノールを含有す
る水性溶液に3%濃度で本発明に従って使用した。そし
てそれに28g/lコロイドシリカを添加した商業用 S
WEGO - SOFT 8150/36を、比較用給湿液として1
0%イソプロパノールを含有する水性溶液に3%濃度で
使用した。 Kast + Ehinger , A. G.,ドイツによって
販売されるK+E125インクと圧縮ゴムブランケット
を使用した。その版を25000枚以上のコピーを提供
するために印刷した。
【0097】その結果を表3にまとめた。平版印刷特性
−印刷耐久性及び汚れ−を下記の如く評価した: a)印刷耐久性:インク受容領域におけるインクの消滅
が起こり始める前に印刷されたコピーの数 b)汚れ:背景汚れが現われるまでに印刷しうるコピー
の数
【0098】
【0099】表3からわかるように、コロイド酸化ケイ
素を全く含有しない給湿液と表1の化合物3の存在下で
DTR法によって得られた平版印刷版を使用して本発明
による平版印刷をする方法は改良された印刷特性、即ち
多くの数のコピーであっても非印刷領域においてインク
を受けることが全くないこと及び高い印刷耐久性を明ら
かに示している。
【0100】実施例 2 アクチベーターLで単独で処理した以外は実施例1に記
載のように印刷版を製造した。
【0101】かくして製造された印刷版を Varn Produ
cts Co Ltd,マンチェスター、英国によって販売され
る Varn 給湿システムを備えた AB Dick Co によって
販売される AB DICK 360に装着した。給湿液として
4%濃度の AQUA AYDE 7022と3%濃度の AQUA T
AME 7035Eの混合物(ともに Anchor / Lithemko
Inc. ,フロリダ,米国)又は KOMPAC II - VSP - 4
01( Varn Products Co Ltd ,マンチェスター、
英国)のいずれかを使用したが、それらのどれもシリカ
又はアルミナを含有していなかった。使用したインクは
AB Dick Co,米国によって販売されるABD 102
0であった。全ての印刷試験は25000枚以上の印刷
耐久性を示し、それらのいずれも汚れがなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−94019(JP,A) 特開 昭48−45305(JP,A) 特開 昭57−29046(JP,A) 特開 昭64−38292(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/07 B41N 3/08 G03F 7/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程を含む平版印刷をするための方
    法: − (1) ハロゲン化銀乳剤を含む感光性層と物理的現像
    核を含有する受像層を支持体上に含む画像形成材料を像
    に従って露光し、(2) アルカリ処理液を使用してハロゲ
    ン化銀溶剤と現像主薬の存在下に前記画像形成材料を現
    像することによって銀塩拡散転写法による平版印刷版を
    製造し、 − 前記平版印刷版を平版印刷機に装着し、そして − 前記平版印刷版に給湿液と印刷インクを供給しなが
    ら印刷するにおいて、(a) 前記露光された像形成材料の
    現像がメソイオン化合物の存在下で実行され、(b) 給湿
    液に0.1μm未満の平均粒径を有する透明顔料が実質
    的に存在しないことを特徴とする平版印刷をするための
    方法。
  2. 【請求項2】 前記メソイオン化合物が下記構造式に相
    当する請求項1記載の方法: 【化1】 式中、R及びRはそれぞれ独立してアルキル基、ア
    ルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリー
    ル基又は複素環式基を表わし(それらの基は置換するこ
    とができる)、;Aはアルキル基、アルケニル基、シク
    ロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環式基
    (それらの基は置換することができる)又は−NR
    10を表わし、R及びR10はそれぞれ独立して水
    素、アルキル基又はアリール基(それらの基は置換する
    ことができる)を表わし、又はR及びR又はR
    びA又はR及びR10は5又は6員環を形成するのに
    必要な原子を表わす。
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