JPH09236922A - 銀塩拡散転写法に従う平版印刷版を写真植字により作製する方法 - Google Patents

銀塩拡散転写法に従う平版印刷版を写真植字により作製する方法

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JPH09236922A
JPH09236922A JP9052537A JP5253797A JPH09236922A JP H09236922 A JPH09236922 A JP H09236922A JP 9052537 A JP9052537 A JP 9052537A JP 5253797 A JP5253797 A JP 5253797A JP H09236922 A JPH09236922 A JP H09236922A
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/06Silver salts
    • G03F7/07Silver salts used for diffusion transfer

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 銀塩拡散転写法に従い、600nm〜700
nmの波長を有する光を用いる高輝度−短時間露光に対
して感受性のハロゲン化銀写真材料から、優れた印刷性
を有し、感度が向上した平版印刷版を得る方法を提供す
ること。 【解決手段】 本発明は以下の段階: −支持体上に、(1)600nm〜700nmの極大吸
収を有する1種又はそれ以上のカチオン性カルボシアニ
ン増感色素を用いて光に対して増感され、そのハロゲン
化銀結晶がハロゲン化銀1モル当たり95モル%より多
い塩化銀を含む少なくとも1種の感光性ハロゲン化銀乳
剤を含む感光層、及び(2)該感光層と水透過性関係に
ある物理現像核を含む受像層を含む画像形成要素を、6
00nm〜700nmの波長を有する光を用いる高輝度
−短時間露光により画像通りに露光し、 −該画像形成要素を現像薬及びハロゲン化銀溶剤の存在
下でアルカリ処理液を用いて現像することを含み、該ハ
ロゲン化銀結晶が該結晶の外側の10重量%の領域にハ
ロゲン化銀1モル当たり0.25モル%〜2モル%のヨ
ウ化銀を含有することを特徴とする銀塩拡散転写法に従
って平版印刷版を作製する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は銀塩拡散転写法に従い、600
nm〜700nmの波長を有する光を用いる高輝度−短
時間露光に感受性のハロゲン化銀写真材料を用いて平版
印刷版を得るための方法に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、情報伝達系が急速に進歩し、ハロ
ゲン化銀写真感光材料は高い感度を有することがますま
す必要となってきた。そのような系は例えば高速写真植
字系であり、それに従うと電子計算機からの情報出力が
直接、遠隔地への新聞原稿の迅速な伝達のために陰極線
管及びプレスファクシミリ系により文字及び図としてデ
ィスプレイされる。
【0003】写真植字写真材料は、例えば平版印刷版、
ならびに例えば米国特許第4,501,811号及び米
国特許第4,784,933号に開示されている銀塩拡
散転写法に基づく平版印刷版の作製のための方法で用い
られる写真フィルム及び印画紙を含む。後者の材料を用
い、接触露光又はカメラ露光を必要とせずに平版印刷版
を直接得ることができる。
【0004】今までのところ市場で、写真植字機は通常
He/Neレーザー(632nm)、レーザーダイオー
ド(680nm)又はLED(670nmもしくは78
0nm)を用いて働く。特にHe/Neレーザー又はL
ED(670〜680nm)を用いて働く写真植字機が
多くの場合に用いられる。
【0005】写真植字の用途で用いるのに適した写真材
料として、材料はいわゆる高輝度−短時間露光(フラッ
シュ露光又は走査露光)、すなわち10-4秒か又はそれ
以下の間の露光のための高速のものであり、高いコント
ラスト及び高い解像力の画像を与えることが必要であ
り:従って乳剤粒子はロジウム及び通常イリジウムドー
パントを含有する。
【0006】しかし、600nm〜700nmの波長を
有する光に対して増感される材料は一般に感度があまり
高くなく、この問題の解決のための種々の提案が試みら
れてきた。
【0007】写真植字機が運転される波長において高速
の写真材料を得るために、色素の合計量は可能な限り低
く保たれねばならない。
【0008】写真材料が銀塩拡散転写法で、特にその方
法に従って印刷版を作製するために用いられるべき場
合、さらに分光増感が拡散転写法と抵触しないことが必
要であり、その抵触は600nm〜700nmの波長を
有する光に対して極大吸収を有する増感色素を用いる多
くの場合に起こるような弱い、及び/又は低いコントラ
ストの銀画像を形成し得る。銀画像が印刷版として用い
られるべき場合、弱く、及び/又は低いコントラストの
銀画像は低い印刷耐久性、印刷領域における低いインキ
受容性、印刷過程の開始時(調色)及び印刷の間(汚
染)の両方における非印刷領域における望ましくないイ
ンキ受容性などの悪い印刷性を引き起こし得る。
【0009】以下DTR−法と称する銀錯体拡散転写反
転法の原理は、例えば、米国特許第2,352,014
号及びAndree Rott and Edith
Weydeによる“Photographic Sil
ver Halide Diffusion Proc
esses”−The Focal Press−Lo
ndon and New York,(1972)の
本に記載されている。
【0010】DTR−法においては、情報通りに露光さ
れた写真ハロゲン化銀乳剤層材料の非現像ハロゲン化銀
がいわゆるハロゲン化銀溶剤を用いて可溶性銀錯体化合
物に変換され、それは受像要素中に拡散することを許さ
れ、そこで一般に物理現像核の存在下で現像薬を用いて
還元され、写真材料の露光領域に得られる黒色銀画像に
関して逆の画像濃度値を有する銀画像(「DTR−画
像」)を形成する。
【0011】DTR−画像含有材料は平版印刷版として
用いることができ、その場合DTR−銀画像領域は水−
受容性インク−忌避性背景上に水−忌避性インク受容性
領域を形成する。
【0012】DTR−画像は、写真ハロゲン化銀乳剤材
料に関して別の要素であるシート又はウェブ材料の受像
層に(いわゆる2−シートDTR要素)、又はモノ−シ
ート要素とも呼ばれ、少なくとも1層の写真ハロゲン化
銀乳剤層をそれと水透過性関係で受像層と一体的に含む
いわゆる単一−支持体−要素の受像層に形成されること
ができる。DTR法によるオフセット印刷版の作製に好
ましいのは後者のモノーシート型である。例えば英国特
許明細書第1,241,661号は、外部親水性コロイ
ド層を含み、その表面上に下の露光されたハロゲン化銀
乳剤層に由来する銀画像が濃縮されるシート材料を含む
平版印刷版を銀錯体拡散転写反転法により作製する方法
を開示している。表面上に形成される銀画像は湿し液を
用いる平版印刷法における印刷画像として適している。
【0013】後者の型の市販の平版印刷版前駆体は典型
的に、柔軟性支持体の片側にハレーション防止層として
働くベース層、ハロゲン化銀乳剤層及び、物理現像核を
含み、そこに銀画像が形成される表面層を示されている
順序で含み、他の側に例えばカルボン酸ナトリウム塩の
基などのイオン性基を有する高分子量ポリマー化合物を
含む帯電防止層及び外層として艶消剤を含む保護ゼラチ
ン層を含む裏引き層パックを含有する。
【0014】画像形成要素とも呼ばれるそのような平版
印刷版前駆体は走査露光、例えばレーザー又はLED露
光を用いて露光されることができる。これは画像形成要
素の露光に用いるべき大貼りを完全にコンピューター上
で作製することができる点で印刷版の作製が単純化され
るという利点を与える。コンピューター上で作製される
この大貼りを次いで、例えばレーザーが備えられたイメ
ージセッター(image setter)に移し、そ
れが画像形成要素の露光を管理する。
【0015】上記から、DTR−法で用いるのに適した
写真材料を600nm〜700nmの波長を有する光を
用いる高輝度−短時間露光のために増感し、写真植字の
用途に必要な速度を得ると同時に写真材料に課せられる
他の要求を満たすことは困難であると言うことができ
る。従ってこれらの材料の分光増感におけるさらなる改
良が依然として望まれている。
【0016】
【発明の概略】本発明の目的は、銀塩拡散転写法に従
い、600nm〜700nmの波長を有する光を用いる
高輝度−短時間露光に感受性のハロゲン化銀写真材料か
ら、優れた印刷性を有し、感度が向上した平版印刷版を
得るための方法を提供することである。
【0017】本発明のさらなる目的は下記の説明から明
らかになるであろう。
【0018】本発明に従えば、以下の段階: −支持体上に、(1)600nm〜700nmに極大吸
収を有する1種又はそれ以上のカチオン性カルボシアニ
ン増感色素を用いて光に対して増感され、そのハロゲン
化銀結晶がハロゲン化銀1モル当たり95モル%より多
い塩化銀を含む少なくとも1種の感光性ハロゲン化銀乳
剤を含む感光層、及び(2)該感光層と水透過性関係に
ある物理現像核を含む受像層を含む画像形成要素を、6
00nm〜700nmの波長を有する光を用いる高輝度
−短時間露光により画像通りに露光し、 −該画像形成要素を現像薬及びハロゲン化銀溶剤の存在
下でアルカリ処理液を用いて現像することを含み、該ハ
ロゲン化銀結晶が該結晶の外側の10重量%の領域にハ
ロゲン化銀1モル当たり0.25モル%〜2モル%のヨ
ウ化銀を含有することを特徴とする銀塩拡散転写法に従
って平版印刷版を作製する方法が提供される。
【0019】
【発明の詳細な記述】広範囲の探索の後、上記の写真材
料が高輝度−短時間露光に対して向上した感度を有し、
現像されると優れた印刷性を有する印刷版を与えること
が見いだされた。
【0020】該乳剤のハロゲン化銀結晶は、該結晶の外
側の10重量%の領域に、好ましくは外側の5重量%の
領域に、最も好ましくは外側の2重量%の領域に、好ま
しくはAgXの1モル当たり0.5モル%〜1.5モル
%、より好ましくはAgXの1モル当たり0.65モル
%〜1.3モル%のヨウ化銀を含有する。
【0021】1つの実施態様の場合、ヨウ化銀は置換に
より、すなわち水溶性銀塩の全量を加えた後に該ハロゲ
ン化銀結晶の乳剤に1種又はそれ以上の水溶性ヨウ化物
塩を加えることによりハロゲン化銀中に組み込まれる。
好ましい実施態様の場合、水溶性ヨウ化物塩は水溶性銀
塩の少なくとも90%が添加された後に、より好ましく
は水溶性銀塩の少なくとも95%が添加された後に、最
も好ましくは水溶性銀塩の少なくとも98%が添加され
た後に水溶性銀塩と一緒に加えられる。特に好ましい実
施態様の場合、該ヨウ化銀は、水溶性ヨウ化物塩及び等
モル量の水溶性銀塩の溶液を加えることにより銀結晶沈
澱の最終段階に生成される。
【0022】本発明に従って用いるのに好ましい現像核
は、重金属の硫化物、例えば、アンチモン、ビスマス、
カドミウム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウム、白
金、銀及び亜鉛の硫化物である。本発明と関連して特に
好ましい現像核は硫化パラジウム核である。他の適した
現像核は重金属塩、例えば、セレニド類、ポリセレニド
類、ポリスルフィド類、メルカプタン類及びハロゲン化
錫(II)である。重金属、好ましくは銀、金、白金、
パラジウム及び水銀をコロイド形態で用いることができ
る。
【0023】該物理現像核は6nm未満の平均直径を有
し、4.5nmより大きい直径を有する核の数は核の合
計数の15%未満であるのが好ましい。上記の核の寸法
は直径により表されているが、これは必ずしも核が球状
であることを意味しない。直径は等体積の球の直径を意
味し、多様な形の核の寸法を同じパラメーターで特性化
することができる。
【0024】受像層で用いられる核の量は好ましくは
0.2mg/m2〜20mg/m2、より好ましくは0.
4mg/m2〜18mg/m2、最も好ましくは0.6m
g/m2〜15mg/m2である。
【0025】本発明の好ましい実施態様に従うと、平版
印刷版はDTR−法を用い、支持体上にハロゲン化銀乳
剤層及び該乳剤層と水透過性関係にある物理現像核を含
有する層を示されている順序で含む画像形成要素を用い
て得ることができる。
【0026】互いに水透過性接触にある層とは、互いに
連続している層、あるいは水透過性層によってのみ互い
に隔てられている層である。水透過性層の性質は、それ
が水又は水溶液に含まれる化合物、例えば現像薬又は錯
体化銀の拡散を実質的に阻害又は制限しないような性質
である。
【0027】本発明に従って用いるのに適した支持体
は、不透明又は透明の、例えば紙支持体又は樹脂支持体
であることができる。紙支持体が用いられる場合、片側
又は両側にアルファ−オレフィンポリマーがコーティン
グされたものが好ましい。有機樹脂支持体、例えば、ポ
リ(エチレン−テレフタレート)フィルム又はポリ−ア
ルファ−オレフィンフィルムを用いることもできる。そ
のような有機樹脂フィルムの厚さは、0.07〜0.3
5mmに含まれるのが好ましい。これらの有機樹脂支持
体には、シリカ又は二酸化チタンなどの水に不溶性の粒
子を含むことができる親水性接着層がコーティングされ
ているのが好ましい。金属支持体、例えばアルミニウム
も本発明に従って用いることができる。
【0028】本発明に従って用いられる感光層は、親水
性コロイド結合剤及び本発明の少なくとも1種のハロゲ
ン化銀乳剤を含むいずれの層であることもでき、少なく
とも本発明に従うハロゲン化銀乳が感光性である。
【0029】写真ハロゲン化銀乳剤は、例えば、P.G
lafkidesにより“Chemie et Phy
sique Photographique”,Pau
lMontel,Paris(1967)において、
G.F.Duffinにより“Photographi
c Emulsion Chemistry”,The
Focal Press,London(1966)
において、及びV.L.Zelikman et al
により“Making and Coating Ph
otographic Emulsion”,The
Focal Press,London(1966)に
おいて記載されている通り、種々の方法に従って可溶性
銀塩及び可溶性ハライドから製造することができる。
【0030】本発明に従って用いられる写真ハロゲン化
銀乳剤は、ハライド及び銀溶液を温度、濃度、添加の順
序、及び添加の速度の条件を部分的に、又は完全に制御
して混合することにより製造することができる。ハロゲ
ン化銀はシングル−ジェット法又はダブル−ジェット法
に従って沈澱させることができる。
【0031】本発明に従って用いられる写真乳剤のハロ
ゲン化銀粒子は、立方体又は八面体などの規則的な結晶
形態を有することができ、又はそれらは遷移的形態を有
することができる。それらは球形又は平板形態などの不
規則な結晶形態を有することもでき、あるいは他の場
合、該規則的及び不規則的結晶形態の混合物を含む複合
結晶形態を有することができる。
【0032】本発明を最も利用するために、乳剤は主に
塩化銀から成るのが好ましいが、AgX1モル当たり最
高4.8モル%の割合の臭化銀が存在することができ
る。
【0033】ハロゲン化銀粒子の平均寸法は0.10〜
0.70μm、好ましくは0.20〜0.45μmの範
囲であることができる。
【0034】本発明に従って用いられるべき写真乳剤の
ハロゲン化銀粒子の寸法分布は均一分散又は不均一分散
であることができる。均一分散寸法分布は、粒子の90
重量%が平均粒径から30%より大きく変動しない寸法
を有する場合に得られる。
【0035】沈澱段階の間に、イリジウム及び/又はロ
ジウム含有化合物、あるいは両方の混合物を加えるのが
好ましい。添加されるこれらの化合物の濃度は、AgN
31モル当たり10-8〜10-3モル、好ましくはAg
NO31モル当たり10-7〜10-5モルの範囲である。
これはハロゲン化銀結晶格子に少量のイリジウム及び/
又はロジウム、いわゆるイリジウム及び/又はロジウム
ドーパントを組み込ませる。当該技術分野における熟練
者に既知の通り、多数の科学文献及び特許文献がイリジ
ウム又はロジウム含有化合物、あるいは周期表(Per
iodic System)の第VIII族の他の元素
を含有する化合物を乳剤の沈澱の間に加えることを開示
している。
【0036】乳剤は化学熟成段階の間に、例えば、アリ
ルイソチオシアナート、アリルチオウレア及びチオ硫酸
ナトリウムなどの硫黄−含有化合物を加えることにより
化学的に増感することができる。還元剤、例えば、BE
−P 493,464及び568,687に記載されて
いるような錫化合物、及びポリアミン類、例えば、ジエ
チレントリアミン又はアミノメタンスルホン酸の誘導体
も化学増感剤として用いることができる。他の適した化
学増感剤は、貴金属及び貴金属化合物、例えば、金、白
金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びロジウム
である。化学増感のこの方法はR.KOSLOWSK
Y,Z.Wiss.Photogr.Photophy
s.Photochem.46,65−72(195
1)の文献に記載されている。
【0037】DTR−要素のハロゲン化銀乳剤は600
nm〜700nmの波長を有する光に対して極大吸収を
有する1種又はそれ以上のカチオン性カルボシアニン増
感色素を用いて分光増感される。
【0038】増感色素の極大吸収は、本発明のハロゲン
化銀乳剤中で決定される該色素の吸収を意味する。
【0039】写真材料の感度の向上は、600nm〜7
00nmの波長を有する光に対して極大吸収を有するカ
チオン性カルボシアニン増感色素が用いられる場合のみ
に得られる。かくしてアニオン型の増感色素が用いられ
る場合は効果が得られないか、又はずっと小さい。それ
は驚くべきことであり、カチオン型の色素を用いてのみ
効果が得られる理由は理解されていない。これは水性媒
体におけるカチオン性色素の一般的に低い溶解度のため
であり得る。
【0040】本発明に従って用いるのに適した600n
m〜700nmの波長を有する光に対して極大吸収を有
する増感色素は、通常用いられる600nm〜700n
mの波長を有する光に対して極大吸収を有するカチオン
性カルボシアニン増感色素、例えば、“The Cya
nine Dyes and Related Com
pounds”,1964,John Wiley &
SonsにおいてF.M.Hamerにより記載され
ているカチオン性色素である。600nm〜700nm
の波長を有する光に対して極大吸収を有する好ましい増
感色素は次式I
【0041】
【化1】
【0042】[式中、R1及びR3のそれぞれは独立して
1−C4アルキルを示し、R2は水素、あるいはアルキ
ル、アラルキル又はアリール基を示し、それらの基それ
ぞれは置換されていることができ、G及びLのそれぞれ
は独立してS又はSeを示し、n及びmのそれぞれは1
〜4の整数を示し、T及びQはそれぞれ独立して水素、
アルキル、アリール、アラルキル、ハロゲン、−CN、
エステル、ヒドロキシル、−NH2、−NMR’、−N
R’2およびアルコキシから成る群より選ばれる置換基
を示すか、あるいはnが2又はそれ以上である場合、T
は1つ又はそれ以上の縮合環を完結させるのに必要な原
子を示すことができ、mが2又はそれ以上である場合、
Qは1つ又はそれ以上の縮合環を完結させるのに必要な
原子を示すことができ、R’はアルキル、シクロアルキ
ル又はアリール基を示し、その基のそれぞれは置換され
ていることができ、A-はアニオンを示す]に相当す
る。R1及びR3のそれぞれが独立してC1−C4アルキル
を示し、R2が水素又は置換されていることができるア
ルキル基を示し、G及びLがそれぞれSを示し、n及び
mのそれぞれが1〜4の整数を示し、T及びQがそれぞ
れ独立して水素又はアルキルを示し、A-がアニオンを
示す式Iに相当する増感色素がより好ましい。R1及び
3のそれぞれが独立してC1−C2アルキルを示し、R2
が非置換アルキル基を示し、G及びLがそれぞれSを示
し、n及びmのそれぞれが4の整数を示し、T及びQが
それぞれ水素を示し、A-がアニオンを示す式Iに相当
する増感色素が最も好ましい。R1及びR3のそれぞれが
メチル基を示し、R2がエチル基を示し、G及びLがそ
れぞれSを示し、n及びmのそれぞれが4の整数を示
し、T及びQがそれぞれ水素を示し、A-がアニオンを
示す式Iに相当する増感色素が特に好ましい。
【0043】感度を強化するために、いわゆる超色増感
剤を本発明の増感色素と組み合わせて用いることができ
る。適した超色増感剤はResearch Discl
osure Vol 289,May 1988,it
em 28952に記載されている。分光増感剤は、水
溶液、有機溶媒中の溶液又は分散液の形態で写真乳剤に
加えることができる。
【0044】ハロゲン化銀乳剤は通常の安定剤、例え
ば、アザインデン類、好ましくはテトラ−もしくはペン
タ−アザインデン類、特にヒドロキシ又はアミノ基によ
り置換されたものを含有することができる。この種の化
合物はBIRRによりZ.Wiss.Photogr.
Photophys.Phtotchem.47,2−
27(1952)において記載されている。他の適した
安定剤は、中でも複素環式メルカプト化合物、例えば、
フェニルメルカプトテトラゾール、第4ベンゾチアゾー
ル誘導体及びベンゾトリアゾールである。好ましい化合
物は米国特許第3,692,527号に開示されている
メルカプト置換ピリミジン誘導体である。
【0045】ハロゲン化銀乳剤は、pH制御成分を含む
ことができる。乳剤層はゼラチンの等電点の近辺のpH
値でコーティングされ、被覆層の安定性を向上させるこ
とが好ましい。カブリ防止剤、現像促進剤、湿潤剤及び
ゼラチンのための硬膜剤などの他の成分が存在すること
ができる。ハロゲン化銀乳剤層は、散乱光を吸収し、か
くして画像の鮮鋭度を向上させる光−スクリーニング色
素を含むことができる。適した吸光色素は、中でも米国
特許第4,092,168号、米国特許第4,311,
787号及びDE−P 2,453,217に記載され
ている。
【0046】ハロゲン化銀乳剤の組成、製造及びコーテ
ィングに関するさらなる詳細は、例えば、Produc
t Licensing Index,Vol.92,
December 1971,publication
9232,p.107−109に見いだすことができ
る。
【0047】上記の乳剤層に加え、これらの層と水透過
性関係で他の親水性コロイド層が存在することができ
る。例えば、支持体及び感光性ハロゲン化銀乳剤層の間
にベース層を含むのが特に有利である。本発明の好まし
い実施態様の場合、該ベース層はハレーション防止層と
して働く。従って、この層は乳剤層に関して上記に記載
したのと同じ吸光色素を含むことができ;代わりに米国
特許第2,327,828号に記載のような微粉砕カー
ボンブラックを同じハレーション防止の目的で用いるこ
とができる。他方、感度を増すために光反射性顔料、例
えば二酸化チタンが存在することができる。さらに、こ
の層は硬膜剤、艶消剤、例えばシリカ粒子、及び湿潤剤
を含有することができる。これらの艶消剤及び/又は光
反射性顔料の少なくとも一部はハロゲン化銀乳剤層に存
在することもできるが、ほとんどの部分が該ベース層に
存在するのが好ましい。さらに別の場合、光反射性顔料
はハレーション防止層と感光性ハロゲン化銀乳剤層の間
に設けられる別の層に存在することができる。
【0048】本発明と関連する好ましい実施態様の場
合、支持体の非−感光側に裏引き層が設けられる。カー
ル防止層として働くことができるこの層は、中でも艶消
剤、例えばシリカ粒子、滑沢剤、帯電防止剤、吸光色
素、不透明化剤、例えば酸化チタン、ならびに硬膜剤及
び湿潤剤などの通常の成分を含有することができる。裏
引き層は単一の層から、又は二重層パックから成ること
ができる。
【0049】親水性層は通常、親水性コロイド結合剤と
してゼラチンを含有する。種々の粘度を有する種々のゼ
ラチンの混合物を用い、層の流体学的性質を調節するこ
とができる。乳剤層と同様に、他の親水性層はゼラチン
の等電点の近辺のpH値においてコーティングされるの
が好ましい。しかしゼラチンは部分的に、又は全体的に
合成、半−合成又は天然ポリマーにより置換されること
ができる。ゼラチンのための合成代替物は、例えば、ポ
リビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポ
リビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸及びそれらの誘導体、特
にそれらのコポリマーである。ゼラチンのための天然の
代替物は、例えば、ゼイン、アルブミン及びカゼインな
どの他のタンパク質、セルロース、糖類、澱粉及びアル
ギン酸塩である。一般にゼラチンのための半−合成置換
物は修飾天然生成物、例えばアルキル化又はアシル化剤
を用いたゼラチンの変換により、あるいはゼラチン上へ
の重合可能なモノマーのグラフト化により得られるゼラ
チン誘導体、ならびにセルロース誘導体、例えばヒドロ
キシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、フタロイルセルロース及び硫酸セルロースである。
【0050】写真要素の親水性層は、特に用いられる結
合剤がゼラチンの場合、適した硬膜剤、例えばエポキシ
ド型のもの、エチレンイミン型のもの、ビニルスルホン
型のもの、例えば1,3−ビニルスルホニル−2−プロ
パノール、クロム塩、例えば酢酸クロム及びクロムみょ
うばん、アルデヒド類、例えばホルムアルデヒド、グリ
オキサル及びグルタルアルデヒド、N−メチロール化合
物、例えばジメチロールウレア及びメチロールジメチル
ヒダントイン、ジオキサン誘導体、例えば2,3−ジヒ
ドロキシ−ジオキサン、活性ビニル化合物、例えば1,
3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリア
ジン、活性ハロゲン化合物、例えば2,4−ジクロロ−
6−ヒドロキシ−s−トリアジン、ならびにムコハロゲ
ン酸、例えばムコ塩酸及びムコフェノキシ塩酸を用いて
硬膜することができる。これらの硬膜剤は単独で、又は
組み合わせて用いることができる。結合剤は米国特許第
4,063,952号に記載の種類のカルバモイルピリ
ジニウム塩などの即−反応性硬膜剤を用いて硬膜するこ
ともできる。
【0051】用いられるのが好ましい硬膜剤はアルデヒ
ド型のものである。硬膜剤は広い濃度範囲で用いること
ができるが、親水性コロイドの4%〜7重量%の量で用
いるのが好ましい。画像形成要素の種々の層で種々の量
の硬膜剤を用いることができ、あるいは1層の硬膜を他
の層からの硬膜剤の拡散により調節することができる。
【0052】本実施態様に従って用いられる画像形成要
素は、さらに種々の界面活性剤を写真乳剤層において、
又は少なくとも1層の他の親水性コロイド層において含
むことができる。適した界面活性剤は非イオン性活性
剤、例えばプルロニック類、サポニン類、アルキレンオ
キシド類、例えばポリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール/ポリプロピレングリコール縮合生成物、
ポリエチレングリコールアルキルエーテル類又はポリエ
チレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエ
チレングリコールエステル類、ポリエチレングリコール
ソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアル
キルアミン類又はアルキルアミド類、シリコン−ポリエ
チレンオキシド付加物、グリシドール誘導体、多価アル
コールの脂肪酸エステル類及び糖類のアルキルエステル
類;カルボキシ、スルホ、ホスホ、硫酸又はリン酸エス
テル基などの酸基を含むアニオン性活性剤;両性活性
剤、例えばアミノ酸、アミノアルキルスルホン酸、アミ
ノアルキルスルホン酸塩又はリン酸塩、アルキルベタイ
ン類及びアミン−N−オキシド類;ならびにカチオン性
活性剤、例えばアルキルアミン塩、脂肪族、芳香族又は
複素環式第4アンモニウム塩、脂肪族又は複素環式環−
含有ホスホニウム又はスルホニウム塩を含む。過フッ化
アルキル基を含有する化合物を用いるのが好ましい。そ
のような界面活性剤は種々の目的で、例えばコーティン
グ助剤として、帯電を予防する化合物として、すべり性
を向上させる化合物として、分散的乳化を促進する化合
物として、及び接着を予防又は軽減する化合物として用
いることができる。
【0053】本発明の写真材料はさらに種々の他の添加
剤、例えば写真要素の寸法安定性を向上させる化合物、
UV−吸収剤、スペーシング剤及び可塑剤を含むことが
できる。
【0054】写真要素の寸法安定性を向上させるのに適
した添加剤は、例えば水溶性又はほとんど水溶性でない
合成ポリマー、例えばアルキル(メタ)アクリレート
類、アルコキシ(メタ)アクリレート類、グリシジル
(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、
ビニルエステル類、アクリロニトリル類、オレフィン類
及びスチレン類のポリマー、又は上記のものとアクリル
酸、メタクリル酸、アルファ−ベータ−不飽和ジカルボ
ン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ス
ルホアルキル(メタ)アクリレート類及びスチレンスル
ホン酸のコポリマーの分散液である。
【0055】上記の写真材料要素は600nm〜700
nmの走査露光ビームを用いて情報通りに露光され、続
いて現像薬及びハロゲン化銀溶剤の存在下でアルカリ性
水性処理液中で現像される。
【0056】本発明の方法に従って画像形成要素を現像
するために用いられるアルカリ処理液はハロゲン化銀溶
剤を含有する。ハロゲン化銀溶剤は好ましくは0.01
重量%〜10重量%、より好ましくは0.05重量%〜
8重量%の量で用いられる。本発明と関連して用いるの
に適したハロゲン化銀溶剤は、例えば2−メルカプト安
息香酸、環状イミド類、オキサゾリドン類及びチオ硫酸
塩である。本発明と関連して用いられるのが好ましいハ
ロゲン化銀溶剤はチオシアナート類及びアルカノールア
ミン類である。
【0057】本発明に関連して用いるのに適したアルカ
ノールアミン類は第3、第2又は第1の型のものである
ことができる。本発明と関連して用いることができるア
ルカノールアミン類の例は次式:
【0058】
【化2】
【0059】[式中、X及びX’は独立して水素、ヒド
ロキシル基又はアミノ基を示し、l及びmは0あるいは
1又はそれ以上の整数を示し、nは1又はそれ以上の整
数を示す]に相当する。用いられるのが好ましいアルカ
ノールアミン類は、例えば、N−(2−アミノエチル)
エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジ
エタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノ
ールアミン、4−アミノブタノール、N,N−ジメチル
エタノールアミン、3−アミノプロパノール、N,N−
エチル−2,2’−イミノジエタノールなど、又はそれ
らの混合物である。
【0060】本発明に従うと、アルカノールアミン類は
アルカリ処理液中に存在するのが好ましい。しかしアル
カノールアミンの一部又は全部が画像形成要素の1層又
はそれ以上の層に存在することができる。
【0061】さらに適した種類のハロゲン化銀溶剤はチ
オエーテル化合物である。用いるのが好ましいチオエー
テル類は以下の一般式: Z−(R1−S)t−R2−S−R3−Y [式中、Z及びYはそれぞれ独立して水素、アルキル
基、アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル、スルホ
基、カルボキシル、アミノカルボニル又はアミノスルホ
ニルを示し、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して、置
換されていることができ、場合により酸素架橋を含有す
ることができるアルキレンを示し、tは0〜10の整数
を示す]に相当する。上記の式に対応するチオエーテル
化合物の例は、例えば、米国特許第4,960,683
号及びEP−A 554,585に開示されており、従
ってそれらは引用することにより本明細書の内容とな
る。
【0062】さらに別の適したハロゲン化銀溶剤はメソ
−イオン性化合物である。本発明と関連して用いるのが
好ましいメソ−イオン性化合物は、トリアゾリウムチオ
レート類、より好ましくは1,2,4−トリアゾリウム
−3−チオレートである。
【0063】本発明の好ましい実施態様に従うとメソ−
イオン性化合物の少なくとも一部、最も好ましくは全部
が、画像通りに露光された画像形成要素の現像に用いら
れるアルカリ処理液に存在する。アルカリ処理液中のメ
ソ−イオン性化合物の量は、好ましくは0.01ミリモ
ル/l〜25ミリモル/lであり、より好ましくは0.
5ミリモル/l〜15ミリモル/であり、最も好ましく
は1ミリモル/l〜8ミリモル/lである。
【0064】しかしメソ−イオン性化合物は、画像形成
要素の支持体上に含まれる1層又はそれ以上の層に挿入
されることができる。その場合メソ−イオン性化合物は
好ましくは0.1〜10ミリモル/m2、より好ましく
は0.1〜5ミリモル/m2、最も好ましくは0.5〜
1.5ミリモル/m2の合計量で画像形成要素に含有さ
れる。さらなる詳細はEP−A−0,554,585に
記載されている。
【0065】本発明に従って用いられるアルカリ処理液
は好ましくは9〜14、より好ましくは10〜13のp
Hを有する。該pHは有機もしくは無機アルカリ性物
質、又はそれらの組み合わせにより確立することができ
る。適した無機アルカリ性物質は、例えば水酸化、炭
酸、リン酸カリウム又はナトリウムなどである。適した
有機アルカリ性物質は例えばアルカノールアミン類であ
る。後者の場合、アルカノールアミン類はpHを与え、
あるいはそれを保持するのを助け、ハロゲン化銀錯体化
剤として働く。
【0066】アルカリ処理液は現像薬も含むことができ
る。この場合、アルカリ処理液は現像液と呼ばれる。他
方、現像薬のいくらか又は全部が写真材料又は画像形成
要素の1層又はそれ以上の層に存在することができる。
現像薬の全部が画像形成要素に含有される場合、アルカ
リ処理液はアクチベーター又は活性化液と呼ばれる。
【0067】本発明に従って用いるためのハロゲン化銀
現像薬は、p−ジヒドロキシベンゼン型のもの、例え
ば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン又はクロロヒド
ロキノンが好ましく、1−フェニル−3−ピラゾリドン
−型現像薬及び/又はp−モノメチルアミノフェノール
である補助現像薬と組み合わされているのが好ましい。
特に有用な補助現像薬は1−フェニル−3−ピラゾリド
ン類である。特にそれらが写真材料中に挿入される場合
さらに好ましいのは、ヒドロキシ、アミノ、カルボン酸
基、スルホン酸基などの親水性置換基によりその水溶性
が向上している1−フェニル−3−ピラゾリドン類であ
る。1つ又はそれ以上の親水性基で置換された1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン類の例は、例えば、1−フェニ
ル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−3−ピラゾリ
ドン、1−(4−カルボキシフェニル)−4,4−ジメ
チル−3−ピラゾリドンなどである。しかし他の現像薬
を用いることもできる。
【0068】少なくとも補助現像薬は写真材料中に、好
ましくは写真材料のハロゲン化銀乳剤層に、AgNO3
として表されるハロゲン化銀1g当たり150mgより
少量で、より好ましくはAgNO3として表されるハロ
ゲン化銀1g当たり100mgより少量で挿入されるの
が好ましい。
【0069】本発明に従うと、上記の画像形成要素の現
像に用いられるアルカリ処理液は、受像層に得られる銀
画像の疎水性を向上させるために疎水化剤も含有するの
が好ましい。本発明と関連して用いられる疎水化剤は、
銀又は銀イオンと反応することができ、疎水性である、
すなわち水に不溶性であるか、又はわずかしか水に可溶
性でない化合物である。一般にこれらの化合物はメルカ
プト基又はチオレート基、及び1つ又はそれ以上の疎水
性置換基、例えば炭素数が少なくとも3のアルキル基を
含有する。本発明に従って用いるための疎水化剤の例
は、例えば、米国特許第3,776,728号及び米国
特許第4,563,410号に記載されているものであ
る。好ましい化合物は次式:
【0070】
【化3】
【0071】[式中、R5は水素又はアシル基を示し、
4はアルキル、アリール又はアラルキルを示す]の1
つに相当する。用いられるのが最も好ましい化合物は、
4が炭素数が3〜16のアルキルを示す上記の式の1
つに従う化合物である。
【0072】本発明に従うと、疎水化剤はアルカリ処理
液に少なくとも0.1g/l、より好ましくは少なくと
も0.2g/l、最も好ましくは少なくとも0.3g/
lの量で含有される。疎水化剤の最大量は疎水化剤の種
類、ハロゲン化銀溶剤の種類及び量などにより決定され
るであろう。典型的に疎水化剤の濃度は、好ましくは
1.5g/l以下、より好ましくは1g/l以下であ
る。
【0073】アルカリ処理液は酸化防止活性を有する防
腐剤、例えば、亜硫酸ナトリウムもしくはカリウムによ
り与えられる亜硫酸塩イオンも含有するのが好ましい。
例えばアルカリ水溶液は亜硫酸ナトリウムを0.15〜
1.0モル/lの範囲の量で含む。さらに増粘剤、例え
ばヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセ
ルロース、カブリ阻害剤、例えば臭化カリウム、ヨウ化
カリウム及び、印刷耐久性を向上させることが既知のベ
ンゾトリアゾール、カルシウム−封鎖化合物、スラッジ
防止剤、ならびに潜在硬膜剤を含む硬膜剤が存在するこ
とができる。本発明に従うと、写真材料の表面上にアル
カリ処理液が等しく広がることを保証するために、展延
剤又は界面活性剤をアルカリ処理液中で用いるのがさら
に好ましい。そのような界面活性剤はアルカリ処理液の
pHにおいて安定でなければならず、写真材料の表面の
迅速な全体的湿潤を保証しなければならない。そのよう
な目的に適した界面活性剤は、例えばフッ素含有界面活
性剤、例えばC715COONH4である。アルカリ処理
液の溶解成分の結晶化を防ぐためにグリセリンを該アル
カリ処理液に加えるのがさらに有利である。
【0074】現像促進は、アルカリ処理液及び/又は写
真要素の1層又はそれ以上の層に種々の化合物、好まし
くは例えば、米国特許第3,038,805−4,03
8,075−4,292,400−4,975,354
号に記載されているような少なくとも400の分子量を
有するポリアルキレン誘導体を添加することにより行う
ことができる。
【0075】本発明に従うアルカリ処理液における現像
に続き、印刷版の表面は中和液を用いて中和されるのが
好ましい。
【0076】中和液は一般に5〜8のpHを有する。中
和液は緩衝液、例えばリン酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝
液又はそれらの混合物を含有するのが好ましい。中和液
はさらに殺バクテリア剤、DTR要素の処理の後に得ら
れる印刷版の疎水性/親水性バランスに影響を与える物
質、例えば上記の疎水化剤、シリカ及び湿潤剤、好まし
くは過フッ化アルキル基を含有する化合物を含有するこ
とができる。
【0077】かくして平版印刷版が得られる。
【0078】本発明の別の実施態様に従うと、支持体の
親水性表面、物理現像核を含有する受像層及び、該受像
層と水透過性関係にあるハロゲン化銀乳剤層を示されて
いる順序で含む画像形成要素を用いるDTR−法を用い
ることにより平版印刷版を得ることができる。
【0079】支持体の該親水性表面は、柔軟性支持体上
にコーティングされた親水性結合剤及び硬膜剤を含む硬
膜親水性層であることができる。
【0080】そのような親水性結合剤は例えばEP−A
450,199に開示されており、従ってその記載事
項は引用することにより本明細書の内容となる。好まし
い硬膜親水性層はアルデヒドを用いて硬膜された部分的
修飾デキストラン又はプルランを含み、これらは例えば
EP−A514,990に開示されており、従ってその
記載事項は引用することにより本明細書の内容となる。
より好ましい親水性層はテトラアルキルオルトシリケー
トを用いて硬膜され、好ましくはSiO2及び/又はT
iO2を含有するポリビニルアルコールの層であり、こ
こで該ポリビニルアルコール対該テトラアルキルオルト
シリケートの重量比は0.5〜5であり、これらは例え
ばGB−P1,419,512、FR−P2,300,
354、米国特許第3,971,660号、米国特許第
4,284,705号、EP−A405,016及びE
P−A 450,199に開示されており、従ってその
記載事項は引用することにより本明細書の内容となる。
【0081】柔軟性支持体、例えば紙支持体又は樹脂支
持体は上記に記載されている。
【0082】支持体の該親水性表面は、親水性金属性支
持体、例えばアルミニウム箔であることができる。
【0083】本発明に従って用いるための画像形成要素
のアルミニウム支持体は、純粋なアルミニウム又はその
アルミニウム含有率が少なくとも95%であるアルミニ
ウム合金から作られていることができる。支持体の厚さ
は通常約0.13〜約0.50mmの範囲である。
【0084】平版オフセット印刷のためのアルミニウム
又はアルミニウム合金箔の製造は以下の段階を含む:研
磨、陽極酸化及び場合により箔のシーリング。
【0085】箔の研磨及び陽極酸化は、本発明に従って
高品質のプリントを作製することを可能にする平版印刷
版を得るために必要である。シーリングは必要ではない
が、さらに印刷結果を向上させることができる。アルミ
ニウム箔は0.2〜1.5μmのCLA値を有する粗
さ、0.4〜2.0μmの厚さの陽極酸化層を有し、重
炭酸塩水溶液でシーリングされているのが好ましい。
【0086】本発明に従うと、先行技術において周知の
方法に従ってアルミニウム箔の粗面化を行うことができ
る。アルミニウム基質の表面を機械的、化学的又は電気
化学的研磨により、あるいはこれらの組み合わせにより
粗面化し、ハロゲン化銀乳剤層のアルミニウム支持体へ
の満足な接着性を得、印刷版表面上に非−印刷領域を形
成する領域に優れた保水性を与えることができる。
【0087】電気化学的研磨法は、平版印刷版に用いら
れる場合に通常望ましい非常に微細で平均化された粒子
を有し、平均表面積が大きな均一な表面粗さを形成する
ことができるので好ましい。
【0088】電気化学的研磨は塩酸及び/又は硝酸含有
電解質溶液中で、交流又は直流を用いて行うことができ
る。電気化学的研磨において用いることができる他の水
溶液は、例えば、H2SO4、H3PO4などの酸であり、
それは必要ならさらに1種又はそれ以上の腐食防止剤、
例えば、Al(NO33、AlCl3、硼酸、クロム
酸、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、モノアミン類、ジアミン
類、アルデヒド類、リン酸塩、H22などを含有する。
【0089】本発明と関連する電気化学的研磨は単相又
は3相交流を用いて行うことができる。アルミニウム板
に適用される電圧は10〜35Vが好ましい。3〜15
0アンペア/dm2の電流密度が5〜240秒間用いら
れる。電解研磨溶液の温度は5〜50℃で変えることが
できる。電気化学的研磨は10Hz〜300Hzの交流
を用いて行われるのが好ましい。
【0090】粗面化の前に、主にアルミニウム箔の表面
から脂性物質を除去するために脱脂処理を行うのが好ま
しい。
【0091】従って、アルミニウム箔に界面活性剤及び
/又はアルカリ水溶液を用いて脱脂処理を施すことがで
きる。
【0092】粗面化の後に、酸を含有する水溶液を用い
た化学的エッチング段階が続くのが好ましい。化学的エ
ッチングは、好ましくは少なくとも30℃、より好まし
くは少なくとも40℃、最も好ましくは少なくとも50
℃で行われる。
【0093】エッチング水溶液において用いるのに適し
た酸は好ましくは無機酸、最も好ましくは強酸である。
エッチング水溶液中の酸の合計量は少なくとも150g
/lが好ましい。化学的エッチングの持続時間は3秒〜
5分が好ましい。
【0094】粗面化及び場合による化学的エッチングの
後に、アルミニウム箔は陽極酸化され、それは以下の通
りに行うことができる。
【0095】硫酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸又は有
機酸、例えばスルファミド酸、ベンゼンスルホン酸な
ど、又はそれらの混合物を含有する溶液中に陽極として
沈められた研磨されたアルミニウム箔に電流を通す。0
〜70℃の温度範囲内で1〜70重量%の電解質濃度を
用いることができる。1〜8g/m2のAl23・H2
の陽極酸化フィルム重量を得るために陽極電流密度は1
〜50A/dm2で、及び電圧は1〜100Vの範囲内
で変えることができる。陽極酸化されたアルミニウム箔
は続いて10〜80℃の温度範囲内で脱イオン水を用い
て濯ぐことができる。
【0096】陽極酸化段階の後に、シーリングを陽極表
面に施すことができる。陽極酸化により形成される酸化
アルミニウムの孔のシーリングは、アルミニウム陽極酸
化の技術分野における熟練者に既知の方法である。この
方法は、例えば、“Belgish−Nederlan
ds tijdschrift voor Opper
vlaktetechnieken van mate
rialen”,24ste jaargang/ja
nuari 1980において、“Sealing−k
waliteit en sealing−contr
ole vangeanodiseerd Alumi
num”という標題の基に記載されている。多孔性陽極
酸化アルミニウム表面の種々のシーリングが存在する。
【0097】該シーリングは研磨され、陽極酸化された
アルミニウム支持体を重炭酸塩を含む水溶液で処理する
ことにより行うのが好ましく、これはEP−A 567
178に開示されており、従ってその記載事項は引用す
ることにより本明細書の内容となる。
【0098】上記の段階のそれぞれは濯ぎの段階により
隔てられ、特定の段階で用いられる液体が前段階の液体
で汚染されるのを避けるのが好ましい。
【0099】画像の鮮鋭度を向上させるため、及びその
結果として最終的印刷コピーの鮮鋭度を向上させるため
に、陽極酸化層を例えばJA−Pu−58−14,79
7に記載されているようなハレーション防止色素又は顔
料を用いて全体的に着色することができる。
【0100】本実施態様の画像形成要素は、上記の通り
の走査露光、続いて現像薬及びハロゲン化銀溶剤の存在
下における本発明の現像段階を用いて物理現像核層に銀
画像を形成することにより画像形成することができる。
続いてハロゲン化銀乳剤層及び他の場合による親水性層
を、例えば画像形成された要素を水で、好ましくは30
℃〜50℃において濯ぐことにより除去し、銀画像を露
出する。
【0101】ハロゲン化銀乳剤層の除去を容易にするた
めに、支持体の親水性表面とハロゲン化銀乳剤層の間
に、親水性非−タンパク質性フィルム−形成ポリマー、
例えばポリビニルアルコール、ポリマービーズ、例えば
ポリ(メタ)アクリレートビーズ、それらの混合物、数
平均寸法が0.1μm以上の水に不溶性の無機化合物の
粒子、融点が少なくとも50℃であり、数平均寸法が
0.1μm〜10μmのアルカリに不溶性の非−ポリマ
ー性有機化合物、あるいは重縮合により得られ、数平均
寸法が0.02μm〜10μmであるアルカリに不溶性
のポリマー性有機化合物の粒子を含む層が設けられるの
が有利である。そのような種類の層はEP−A−483
415、EP−A−410500、EP−A−9420
3779.7、EP−A−95201713.5及びE
P−A−95203052.6に開示されている。
【0102】最後に親水性支持体の該露出され、画像形
成された表面を仕上げ液で処理し、非−画像領域の水−
受容性を増し、画像領域を親油性インキ−受容性とす
る。
【0103】多くの場合に仕上げ液と呼ばれる平版印刷
組成物は、銀画像のインキ−受容性及び/又はラッカー
−受容性を増す少なくとも1種の化合物、ならびに親水
性表面のインキ−忌避性を向上させる少なくとも1種の
化合物を含む。
【0104】仕上げ液のための適した成分は、例えばメ
ルカプト基を含有する有機化合物、例えばアルカリ溶液
に関して上記で言及した疎水化化合物である。該疎水化
剤は仕上げ液中に好ましくは0.1g/l〜10g/l
の合計濃度で、より好ましくは0.3g/l〜3g/l
の合計濃度で含まれる。
【0105】親水性表面領域の親油性インキ−忌避性を
増す添加剤は、例えば、炭水化物、例えばアラビアゴ
ム、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウ
ム、アルギン酸のプロピレングリコールエステル、ヒド
ロキシエチル澱粉、デキストリン、ヒドロキシエチルセ
ルロースなどの酸多糖類、ポリビニルピロリドン、ポリ
スチレンスルホン酸、ポリビニルアルコール、ならびに
好ましくはエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキ
シドと水又はアルコールとの反応生成物であるポリグリ
コール類である。場合により吸湿性物質、例えばソルビ
トール、グリセロール、グリセロールのトリ(ヒドロキ
シエチル)エステル及びロート油を加えることができ
る。
【0106】かくして平版印刷版が得られる。
【0107】以下の実施例は本発明を例示するが、本発
明をそれに制限するものではない。すべてのパーセンテ
ージは他に記載がなければ重量による。
【0108】
【実施例】
実施例1 ハロゲン化銀乳剤コーティング溶液の調製 98.2モル%の塩化物及び1.8モル%の臭化物から
成る塩化臭化銀乳剤をダブルジェット沈澱法により調製
した。平均ハロゲン化銀粒径は0.38μm(等体積を
有する球の直径)であり、内部ドーパントとしてロジウ
ムイオンを含有した。物理熟成の直後及び化学熟成の前
に、硝酸銀と水溶性ヨウ化物の共−沈澱を用いてヨウ化
銀−含量(silver iodide−conten
t)を確立する。これは、従来の方法と比較してヨウ化
銀−含量をより均一に分布させ、それにより転化過程の
間にヨウ化物がしっかり埋め込まれる。
【0109】乳剤1はハロゲン化銀の1モル当たり0.
2モル%のヨウ化銀を含有した。
【0110】乳剤2はハロゲン化銀の1モル当たり0.
5モル%のヨウ化銀を含有した。
【0111】乳剤3はハロゲン化銀の1モル当たり0.
8モル%のヨウ化銀を含有した。ヨウ化銀沈澱が終了し
た直後に化学熟成を行う。化学熟成の後、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデ
ンを安定剤としてハロゲン化銀の1モル当たり290m
gの量で加えた。
【0112】乳剤1〜3をコーティングする前に、表1
に示す赤増感色素をAgXの1モル当たり4.9*10
-4lの量で用いて赤増感した。最後に2−メルカプト−
5−n.ヘプチル−1,3,4−オキサジアゾール(ハ
ロゲン化銀の1モル当たり33.8mg)及び7−スル
ホ−ナフト−(2,3−d)−オキサゾリジン−2−チ
オン(ハロゲン化銀の1モル当たり540mg)を乳剤
に加えた。この方法でハロゲン化銀乳剤含有コーティン
グ溶液I〜Xが調製された。
【0113】以下の組成を有するベース層コーティング
溶液を調製した: ゼラチン 5.5% カーボンブラック 0.76% 画像形成要素の作製 画像形成要素I〜Xの作製 175μmの厚さを有し、接着促進層が設けられたポリ
エチレンテレフタレートフィルム支持体にそれぞれ、
0.4g/m2の量のゼラチン及び0.4g/m2の量の
平均粒径が7nmのコロイドシリカを含有する層をコー
ティングした。接着促進層はイタコン酸(2%)、塩化
ビニリデン(88%)及びメチルメタクリレート(10
%)のコポリマーを含んだ。
【0114】乳剤コーティング溶液I〜Xをそれぞれベ
ース層コーティング溶液と同時に、カスケードコーティ
ング法を用い、2層の裏引き層のパックが備えられた上
記の下塗りポリエチレンテレフタレート支持体に、ベー
ス層コーティングが支持体の該裏引き層を含有する側の
反対側に直接コーティングされるようにコーティングし
た。乳剤層はAgNO3として表されるハロゲン化銀被
覆率が1.25g/m2となり、ゼラチン含有率が1.
33g/m2となるようにコーティングした。乳剤層は
さらに0.350g/m2の1−フェニル−4,4’−
ジメチル−3−ピラゾリドン、0.25g/m2のヒド
ロキノン及び120mg/m2の硬膜剤としてのホルム
アルデヒドを含有した。ベース層は被覆層のゼラチンの
量が2.7g/m2となるようにコーティングした。ベ
ース層はさらに二酸化チタン粒子及びカーボンブラック
をハレーション防止手段として、非−水膨潤性ラテック
スと一緒に含有するが、艶消剤は含まなかった。乳剤層
は印刷機上で水−輸送を促進するためのシリカ粒子を含
有する。
【0115】裏側への第1の下塗り層は、2.2mg/
2のポリスチレンスルホン酸及び0.9mg/m2のポ
リ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)から成る
3.1mg/m2の帯電防止組成物を含んだ。
【0116】裏引き層パックの支持体に最も近い層は
0.08g/m2のゼラチンを含有した。第2の裏引き
層は2.8g/m2のゼラチン、EP−A−080,2
25に従う平均直径が3ミクロンの透明球状ポリマービ
ーズから成る0.065g/m2の艶消剤、1.5g/
2の分散硫酸バリウム(平均直径0.3〜0.4μ
m)、3.0g/m2のコロイドシリカ、0.05g/
2の硬膜剤トリアクリルホルマール及び0.021g
/m2の湿潤剤F157−COONH4を含有した。
【0117】かくして得られる要素を乾燥し、40℃の
温度に5日間供し、次いで乳剤層に物理現像核としての
PdS、0.4g/m2でヒドロキノン及び33mg/
2でホルムアルデヒドを含有する層を上塗りした。
【0118】以下の処理液を調製した:現像液 A 水酸化ナトリウム(g) 30 メチルヒドロキノン(g) 2 無水亜硫酸ナトリウム(g) 35 1−メチル,4−ブテニル,5−メチル 1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート(mg) 800 2−アミノエチル−アミノエタノール(ml) 45 2−メルカプト−5−n.ヘプチル−オキサ− 3,4−ジアゾール(mg) 350 エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩(g) 1 水 1lとする量中和液 クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g 無水亜硫酸ナトリウム 5g フェノール 50mg 水 1lとする量 上記の画像形成要素I〜XをHe/Neレーザーイメー
ジセッターを用いて画像通りに露光し、上記のアクチベ
ーターを用いて30℃で20秒間処理し、続いて上記の
中和液を用いて25℃で中和し、乾燥した。
【0119】結果を以下の表1にまとめる。
【0120】感度は以下の通りに評価した: −感度:濃度=(Dmax+Dmin)/2における露
光の負の対数。より高い数がより感度の高い材料を意味
する。
【0121】画像形成要素の感度は、参照として用いた
画像形成要素II(感度=100)に対して相対的に評
価した。
【0122】
【表1】
【0123】
【表2】
【0124】画像形成要素I、IV及びVIIからかく
して作製される印刷版をオフセット印刷機(AB DI
CK 350 CD−AB DICK Co.により製
造されるオフセット印刷機の商品名)上に取り付けた。
印刷運転の間、それぞれの場合に市販の湿し液を用い
た。これらの印刷版はすべて印刷において良く機能し
た。
【0125】表1における結果から、Cpd1(本発明
の増感色素)を用いて分光増感され、ハロゲン化銀乳剤
の結晶の表面上にハロゲン化銀の1モル当たり0.5又
は0.8モル%のヨウ化銀を含有する画像形成要素IV
及びVIIは、やはりCpd1を用いて分光増感されて
いるが、ハロゲン化銀乳剤の結晶の表面上にハロゲン化
銀の1モル当たり0.2モル%のヨウ化銀を含有するの
みである画像形成要素Iと比較して、ならびにアニオン
性の種類の増感色素であるCpd2、Cpd3又はCp
d4を用いて分光増感されている画像形成要素II、I
II、V、VI、VIII、IX及びXと比較して、明
らかに向上した感度を示すことが明白である。
【0126】本発明の主たる特徴及び態様は以下の通り
である。
【0127】1.以下の段階: −支持体上に、(1)600nm〜700nmに極大吸
収を有する1種又はそれ以上のカチオン性カルボシアニ
ン増感色素を用いて光に対して増感され、ハロゲン化銀
結晶がハロゲン化銀1モル当たり95モル%より多い塩
化銀を含む少なくとも1種の感光性ハロゲン化銀乳剤を
含む感光層、及び(2)該感光層と水透過性関係にある
物理現像核を含む受像層を含む画像形成要素を、600
nm〜700nmの波長を有する光を用いる高輝度−短
時間露光により画像通りに露光し、 −該画像形成要素を現像薬及びハロゲン化銀溶剤の存在
下でアルカリ処理液を用いて現像することを含み、該ハ
ロゲン化銀結晶が該結晶の外側の10重量%の領域にハ
ロゲン化銀1モル当たり0.25モル%〜2モル%のヨ
ウ化銀を含有することを特徴とする銀塩拡散転写法に従
って平版印刷版を作製する方法。
【0128】2.該乳剤の該ハロゲン化銀結晶が該結晶
の外側の10重量%の領域にAgX1モル当たり0.5
モル%〜1.5モル%のヨウ化銀を含有する上記1項に
記載の方法。
【0129】3.該乳剤の該ハロゲン化銀結晶が該結晶
の外側の10重量%の領域にAgX1モル当たり0.6
5モル%〜1.3モル%のヨウ化銀を含有する上記1項
に記載の方法。
【0130】4.該乳剤の該ハロゲン化銀結晶が該ヨウ
化銀を、該結晶の外側の5重量%の領域に含有する上記
1〜3項のいずれかに記載の方法。
【0131】5.該乳剤の該ハロゲン化銀結晶が該結晶
の外側の2重量%の領域に該ヨウ化銀を含有する上記1
〜3項のいずれかに記載の方法。
【0132】6.水溶性銀塩の少なくとも90%を添加
した後に水溶性ヨウ化物塩を水溶性銀塩と一緒に加える
ことにより、該ヨウ化銀を該乳剤の該ハロゲン化銀結晶
中に組み込ませる上記1〜5項のいずれかに記載の方
法。
【0133】7.該1種又はそれ以上のカチオン性カル
ボシアニン増感色素の少なくとも1つが次式I
【0134】
【化4】
【0135】[式中、R1及びR3のそれぞれは独立して
1−C4アルキルを示し、R2は水素、あるいはアルキ
ル、アラルキル又はアリール基を示し、それらの基それ
ぞれは置換されていることができ、G及びLのそれぞれ
は独立してS又はSeを示し、n及びmのそれぞれは1
〜4の整数を示し、T及びQはそれぞれ独立して水素、
アルキル、アリール、アラルキル、ハロゲン、−CN、
エステル、ヒドロキシル、−NH2、−NMR’、−N
R’2およびアルコキシから成る群より選ばれる置換基
を示すか、あるいはnが2又はそれ以上である場合、T
は1つ又はそれ以上の縮合環を完結させるのに必要な原
子を示すことができ、mが2又はそれ以上である場合、
Qは1つ又はそれ以上の縮合環を完結させるのに必要な
原子を示すことができ、R’はアルキル、シクロアルキ
ル又はアリール基を示し、その基のそれぞれは置換され
ていることができ、A-はアニオンを示す]に対応する
上記1〜6項のいずれかに記載の方法。
【0136】8.該1種又はそれ以上のカチオン性カル
ボシアニン増感色素の少なくとも1つが、R1及びR3
それぞれが独立してC1−C4アルキルを示し、R2が水
素又は置換されていることができるアルキル基を示し、
G及びLがそれぞれSを示し、n及びmのそれぞれが1
〜4の整数を示し、T及びQがそれぞれ独立して水素又
はアルキルを示し、A-がアニオンを示す式Iに相当す
る上記1〜6項のいずれかに記載の方法。
【0137】9.該1種又はそれ以上のカチオン性カル
ボシアニン増感色素の少なくとも1つが、R1及びR3
それぞれが独立してC1−C2アルキルを示し、R2が非
置換アルキル基を示し、G及びLがそれぞれSを示し、
n及びmのそれぞれが4の整数を示し、T及びQがそれ
ぞれ水素を示し、A-がアニオンを示す式Iに相当する
上記1〜6項のいずれかに記載の方法。
【0138】10.該1種又はそれ以上のカチオン性カ
ルボシアニン増感色素の少なくとも1つが、R1及びR3
のそれぞれがメチル基を示し、R2がエチル基を示し、
G及びLがそれぞれSを示し、n及びmのそれぞれが4
の整数を示し、T及びQがそれぞれ水素を示し、A-
アニオンを示す式Iに相当する上記1〜6項のいずれか
に記載の方法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の段階: −支持体上に、(1)600nm〜700nmに極大吸
    収を有する1種又はそれ以上のカチオン性カルボシアニ
    ン増感色素を用いて光に対して増感され、ハロゲン化銀
    結晶がハロゲン化銀1モル当たり95モル%より多い塩
    化銀を含む少なくとも1種の感光性ハロゲン化銀乳剤を
    含む感光層、及び(2)該感光層と水透過性関係にある
    物理現像核を含む受像層を含む画像形成要素を、600
    nm〜700nmの波長を有する光を用いる高輝度−短
    時間露光により画像通りに露光し、 −該画像形成要素を現像薬及びハロゲン化銀溶剤の存在
    下でアルカリ処理液を用いて現像することを含み、該ハ
    ロゲン化銀結晶が該結晶の外側の10重量%の領域にハ
    ロゲン化銀1モル当たり0.25モル%〜2モル%のヨ
    ウ化銀を含有することを特徴とする銀塩拡散転写法に従
    って平版印刷版を作製する方法。
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DE69523217D1 (de) * 1994-07-01 2001-11-22 Agfa Gevaert Nv Spektral sensibilisiertes vorverschleiertes direktpositives photographisches Silberhalogenidmaterial

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