JP2942211B2 - 銀塩拡散転写法による印刷版の製造方法 - Google Patents

銀塩拡散転写法による印刷版の製造方法

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JP2942211B2 JP6752697A JP6752697A JP2942211B2 JP 2942211 B2 JP2942211 B2 JP 2942211B2 JP 6752697 A JP6752697 A JP 6752697A JP 6752697 A JP6752697 A JP 6752697A JP 2942211 B2 JP2942211 B2 JP 2942211B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/06Silver salts
    • G03F7/07Silver salts used for diffusion transfer

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は銀塩拡散転写法による改良され
た印刷版の製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】銀錯体拡散転写法(以下、DTR法と称
する)の原則は、例えば、米国特許第2,352,014
号並びに Andre Rott and Edith Weyde による書籍 "Ph
otographic Silver Halide Diffusion Processes"-The
Focal Press-London and New York,(1972) に記載され
ている。
【0003】DTR法では、銀錯体がハロゲン化銀乳剤
層から受像層への拡散により像通りに転写されそしてそ
の中で一般的には物理的現像核の存在下で銀像に転換さ
れる。この目的のためには、像通りに露光されたハロゲ
ン化銀乳剤層は、現像主薬およびハロゲン化銀用の溶媒
の存在下で受像層と接触しているかまたは接触するよう
に配置されており、それにより露光されていないハロゲ
ン化銀可溶性の銀錯体に転化させる。ハロゲン化銀乳
剤層の露光された部分では、ハロゲン化銀は現像されて
銀になり、それは不溶性であり従って拡散することはで
きない。ハロゲン化銀乳剤層の露光されていない部分で
は、ハロゲン化銀は可溶性の銀錯体に転化されそして受
像層に転写され、そこで銀錯体が一般的には物理的現像
核の存在下で銀像を形成する。
【0004】DTR法は平版印刷版を製造するために使
用できる。DTR−像を有する材料はプラノグラフィー
印刷版として使用することができ、そこではDTR−銀
像部分は水−受容性のインキ−反撥性表面上で水−反撥
性のインキ受容性部分を形成する。DTR像は例えばD
E−A−2.346.378に開示されている写真ハロゲ
ン化銀乳剤材料(いわゆる2−シートDTR要素)に関
して別個の要素であるシートもしくはウェブ材料の受像
層中で形成することもでき、または少なくとも1つの写
真ハロゲン化銀乳剤層をそれと水透過性関係にある受像
層と一体にして含有するモノ−シート要素とも称するい
わゆる単一支持体要素の受像層中で形成することもでき
る。DTR法によるオフセット印刷版の製造用には後者
のモノ−シート変法が好ましい。
【0005】他の印刷版に関しては、モノ−シートDT
Rオフセット印刷版が枯渇したアルカリ性水溶液中でも
製造したての時のような良好な印刷性質、例えば高い印
刷耐性、印刷部分における良好なインキ受容性および非
印刷部分における非インキ受容性(汚染なし)を有する
ことが要求される。しかしながら、枯渇したアルカリ性
水溶液中で製造されたDTRオフセット印刷版は使用す
るアルカリ性水溶液の枯渇度により再現不能で且つ許容
できない印刷結果を示す。アルカリ性水溶液の枯渇度は
処理される像形成要素(すなわちハロゲン化銀乳剤層を
有する要素)の量の関数だけでなく処理のリズムの関数
でもある。さらに、アルカリ性水溶液は定期的に取り替
える必要がありそしてこれが大量の排水を生ずる。この
問題の解決法は、アルカリ性水溶液を一定の方法でハロ
ゲン化銀乳剤が適用される像形成要素の面にだけ供給す
る方法により該DTRオフセット印刷版を製造する方法
である。この処理方法は常に新しいアルカリ性水溶液を
使用するという利点を有するだけでなくアルカリ性水溶
液の排水量が相当減じられる。しかしながら、この処理
方法は不均一なそして許容できない印刷性質を有する印
刷版を生ずる。そのため、この処理方法は依然として改
良の余地がある。
【0006】
【発明の要旨】本発明の目的は、アルカリ性水溶液中で
処理される像形成要素の量とは無関係に優れた平版印刷
性質を有する平版印刷版を銀塩拡散転写法により得るた
めの方法を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、比較的少ないアルカ
リ性水溶液の消費量でそしてその結果として低価格で且
つより形態学的な製造方法で銀塩拡散転写法により平版
印刷版を得るための方法を提供することである。
【0008】本発明によれば、(a)支持体上に、
(i)1種もしくはそれ以上のハロゲン化銀乳剤を含ん
でなる感光層および(ii)該感光層と水透過性関係にあ
る物理的現像核を含有する受像層を含んでなる像形成要
素を像通りに露光し、 (b)アルカリ性水溶液を像形成要素に、該アルカリ性
水溶液により適用されるかおよび/または該像形成要素
中に存在する1種もしくはそれ以上の現像主薬の存在下
でそして1種もしくはそれ以上のハロゲン化銀溶媒の存
在下で、適用して該受像層中で銀像を形成し、 (c)場合により、中和溶液を像形成要素に適用する段
階を含んでなり、ハロゲン化銀乳剤が適用されている像
形成要素の面にだけ一定の方法で該アルカリ性水溶液が
供給されるような方法により該溶液を適用する銀塩拡散
転写法により平版印刷版を得る方法であって、該アルカ
リ性水溶液を、1m2当たりに適用されるアルカリのモ
ル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモ
ル量の少なくとも3倍であるような量で適用し、そして
1m2の像形成要素当たりに適用されるかおよび/また
は像形成要素中の1m2当たりに存在する現像主薬の合
計モル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀
のモル量の少なくとも0.60倍であることを特徴とす
る方法が提供される。
【0009】
【発明の詳細な記述】上記の方法を使用して印刷版を得
るためにDTR法を行う時には、アルカリ性水溶液中で
処理される像形成要素の量とは無関係に優れた平版印刷
性質を有する平版印刷版が比較的少ないアルカリ性水溶
液の消費量でそしてその結果として低価格で且つより形
態学的な製造方法で得られることが見いだされた。
【0010】本発明による現像主薬は、好適には、1モ
ルの化合物当たり2モルのハロゲン化銀を理論的に還元
することができる化合物である。
【0011】1m2の像形成要素当たりに適用されるア
ルカリのモル量は、好適には、像形成要素中の1m2
たりのハロゲン化銀のモル量の好適には少なくとも5
倍、より好適には少なくとも7倍である。像形成要素1
2当たりに適用されるアルカリの上限はあまり重要で
ないが、実際的な理由および経済的な理由で像形成要素
中の1m2当たりのハロゲン化銀のモル量の好適には3
0倍以下、より好適には20倍以下である。
【0012】像形成要素1m2当たりに適用されるかお
よび/または像形成要素中の1m2当たりに存在する現
像主薬の合計モル量は、像形成要素中の1m2当たりの
ハロゲン化銀のモル量の好適には少なくとも0.70
倍、より好適には少なくとも0.80倍である。像形成
要素1m2当たりに適用されるかおよび/または像形成
要素中の1m2当たりに存在する現像主薬の合計モル量
の上限はあまり重要でないが、実際的な理由および経済
的な理由で像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀
のモル量の好適には5倍以下、より好適には3倍以下で
ある。
【0013】本発明の方法に従い像形成要素を現像する
ために使用されるアルカリ性処理液は、好適にはハロゲ
ン化銀溶媒を含有する。好適には、ハロゲン化銀溶媒は
0.01重量%〜10重量%の間の、そしてより好適に
は0.05重量%〜8重量%の間の量で使用される。本
発明に関する使用に適するハロゲン化銀溶媒は、例え
ば、2−メルカプト安息香酸、環式イミド類、オキサゾ
リドン類およびチオサルフェート類である。本発明に関
して好適に使用されるハロゲン化銀溶媒はチオシアネー
ト類およびアルカノールアミン類である。
【0014】本発明に関する使用に適するアルカノール
アミン類は、第三級、第二級または第一級型であること
ができる。本発明に関して使用できるアルカノールアミ
ン類の例は、下記式:
【0015】
【化1】
【0016】[式中、XおよびX′は独立して水素、ヒ
ドロキシル基またはアミノ基を表し、lおよびmは0ま
たは1もしくはそれ以上の整数を表し、そしてnは1も
しくはそれ以上の整数を表す]に相当する。好適に使用
されるアルカノールアミン類は、例えば、N−(2−ア
ミノエチル)エタノールアミン、ジエタノールアミン、
N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、
N−エチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールア
ミン、エタノールアミン、4−アミノブタノール、N,
N−ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノー
ル、N,N−エチル−2,2′−イミノジエタノールなど
またはそれらの混合物である。本発明に従うと、アルカ
ノールアミン類は好適にはアルカリ性処理液中に存在す
る。しかしながら、アルカノールアミンの一部または全
部が像生成要素の1つもしくはそれ以上の層の中に存在
することもできる。
【0017】ハロゲン化銀溶媒の他の適当な型はチオエ
ーテル化合物である。好適に使用されるチオエーテル類
は下記の一般式: Z−(R1−S)t−R2−S−R3−Y [式中、ZおよびYはそれぞれ独立して水素、アルキル
基、アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル、スルホ
基、カルボキシル、アミノカルボニルまたはアミノスル
ホニルを表し、R1、R2およびR3はそれぞれ独立して
置換されていてもよく且つ場合により酸素架橋を含有し
ていてもよいアルキレンを表し、そしてtは0〜10の
整数を表す]に相当する。上記式に相当するチオエーテ
ル化合物の例は例えば米国特許第4.960.683号お
よびEP−A−554,585に開示されている。
【0018】さらに別の適するハロゲン化銀溶媒はメソ
−イオン化合物である。本発明に関する使用に好適なメ
ソ−イオン化合物は、トリアゾリウムチオレート類そし
てより好適には1,2,4−トリアゾリウム−チオレート
類である。
【0019】本発明の好適な態様によると、メソ−イオ
ン性化合物の少なくとも一部そして最も好適には全部が
像通りに露光された像形成要素を現像するために使用さ
れるアルカリ性処理液の中に存在する。好適には、アル
カリ性処理液中のメソ−イオン性化合物の量は0.1ミ
リモル/l〜25ミリモル/lの間そしてより好適には
0.5ミリモル/l〜15ミリモル/lの間そして最も
好適には1ミリモル/l〜8ミリモル/lの間である。
【0020】しかしながら、メソ−イオン性化合物を像
形成要素の支持体上にある1つもしくはそれ以上の層の
中に加えてもよい。メソ−イオン性化合物はその場合に
は好適には像形成要素中に0.1〜10ミリモル/m2
間、より好適には0.1〜5ミリモル/m2の間そして最
も好適には0.5〜1.5ミリモル/m2の間の合計量で
含有される。さらに詳細な事項はEP−A−0,554,
585に開示されている。
【0021】本発明によると、アルカリ性処理液は好適
には受像層で得られる銀像の疎水性を改良するための疎
水化剤も含有する。本発明に関して使用される疎水化剤
は、銀または銀イオンと反応することができ且つ疎水性
すなわち水中に不溶性または水中に微溶性である化合物
である。一般的には、これらの化合物はメルカプト基ま
たはチオレート基および1個もしくはそれ以上の疎水性
置換基、例えば炭素数が少なくとも3のアルキル基を含
有する。好適な疎水化剤はDE−A 1,228,927
および米国特許第4,563,410号に記載されている
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール類、2−メルカ
プト−5−アルキル−オキサ−3,4−ジアゾール、3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール類およびアリー
ル置換されたメルカプトテトラゾール類である。
【0022】本発明に関する特に好適な疎水化剤は、炭
素数が少なくとも5の脂肪族鎖で置換されたメルカプト
テトラゾール類、より特に下記の式(I):
【0023】
【化2】
【0024】[式中、Zはアルキルアリール、置換され
たもしくは未置換のアルケニル、置換されたもしくは未
置換のアルキニルそして最も好適には置換されたもしく
は未置換のアルキルを表す]に従うものである。
【0025】式(I)に従う疎水化剤の個々の例を表1
に示す。
【0026】表1 化合物番号 式(I)中のZ 1 CH2CONH−n.C613 2 CH2CON(n.C49)2 3 n.C613 特に好適な化合物は5−n−ヘプチル−2−メルカプト
−1,3,4−オキサジアゾールおよび3−メルカプト−
4−アセトアミド−5−n−ヘプチル−1,2,4−トリ
アゾールである。
【0027】疎水化剤はアルカリ性処理溶液中に好適に
は少なくとも0.1g/l、より好適には少なくとも0.
2g/lそして最も好適には少なくとも0.3g/lの
量で含有される。疎水化剤の最大量は疎水化剤の型、ハ
ロゲン化銀の型および量などにより決められるであろ
う。典型的には、疎水化剤の濃度は好適には1.5g/
l以下そしてより好適には1g/l以下である。
【0028】本発明に従い使用されるアルカリ性処理液
は好適には9〜14の間、そしてより好適には10〜1
3の間のpHを有する。そのようなpHは有機もしくは
無機アルカリ性物質またはそれらの組み合わせにより設
定できる。適当な無機アルカリ性物質は、例えば、水酸
化、炭酸、燐酸カリウムまたはナトリウムなどである。
適当な有機アルカリ性物質は例えばアルカノールアミン
類である。後者の場合には、アルカノールアミンがその
pHを供するかまたは維持するのを助けそしてハロゲン
化銀錯化剤として作用するであろう。
【0029】アルカリ性処理液は本発明に従い使用され
る1種またはそれ以上の現像主薬を含有することができ
る。この場合には、アルカリ性処理液は現像剤と称され
る。一方では、1種またはそれ以上の現像主薬の一部ま
たは全部を像生成要素の1つもしくはそれ以上の層の中
に存在させることもできる。現像主薬の全部が像生成要
素中に含まれている時には、アルカリ性処理液は活性化
剤または活性化液と称される。好ましくは、本発明に従
う像形成要素の現像で使用されるアルカリ性処理液は活
性化剤である。
【0030】本発明に従う使用に適するハロゲン化銀現
像主薬は好適にはp−ジヒドロキシベンゼン型のもの、
例えばヒドロキノン、メチルヒドロキノンまたはクロロ
ヒドロキノンであり、それらは好適には副現像薬と組み
合わされており、該副現像薬は1−フェニル−3−ピラ
ゾリジノン−型の現像薬および/またはp−モノメチル
アミノフェノールである。特に有用な副現像主薬はフェ
ニドン型のもの、例えば1−フェニル−3−ピラゾリジ
ノン、1−フェニル−4−モノメチル−3−ピラゾリジ
ノン、および1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピ
ラゾリジノンである。しかしながら、他の現像薬を使用
することもできる。
【0031】アルカリ性処理液は好適には、酸化防止活
性、例えば亜硫酸ナトリウムまたはカリウムにより供さ
れる亜硫酸塩イオンを有する防腐剤も含有する。例え
ば、アルカリ性水溶液は亜硫酸ナトリウムを0.15〜
1.0モル/lの範囲の量で含んでなる。さらに、かぶ
り抑制剤、例えば臭化カリウム、ヨウ化カリウム、並び
に印刷耐性を改良することが知られているベンゾトリア
ゾール、カルシウム−補集化合物、抗−スラジ剤、およ
び潜在性硬膜剤(latent hardener)を含む硬膜剤を存
在させてもよい。
【0032】アルカリ性処理液および/または写真要素
の1つもしくはそれ以上の層に対して種々の化合物、好
適には例えば米国特許第3,038,805号、第4,0
38,075号、第4,292,400号、第4,975,
354号に記載されいているような少なくとも400の
分子量を有するポリアルキレン誘導体を用いて現像促進
を行うことができる。
【0033】本発明に従い一定の方法でハロゲン化銀乳
剤が適用されている像形成要素の面にだけ供給されるア
ルカリ性水溶液は、好適には濃厚剤、好適にはヒドロキ
シエチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース
を濃厚剤によるが好適には1〜10g/lの間の範囲の
量で加えることにより、25℃の温度における好適には
少なくとも5mPasの、より好適には少なくとも7m
Pasの粘度を有する。
【0034】本発明に従い一定の方法でハロゲン化銀乳
剤が適用されている像形成要素の面にだけ供給されるア
ルカリ性水溶液は好適には1秒および25℃における多
くとも50mN/mの、より好適には多くとも40mN
/mの動的表面張力を有する。該動的表面張力は表面活
性剤をアルカリ性水溶液に加えることにより得られ、好
適にはペルフルオロ化されたアルキル基を含有する化合
物が使用される。より好適にはペルフルオロ化されたア
ルキル基を含有する該表面活性剤は0.01〜1g/l
の間の量で、最も好適には0.03〜0.3g/lの間の
量で使用される。
【0035】本発明に従い一定の方法でハロゲン化銀乳
剤が適用されている像形成要素の面にだけ供給されるア
ルカリ性水溶液は像形成要素に対して既知の手段、例え
ば供給ローラー、バーコーターなどにより供給すること
ができる。
【0036】平版印刷版を得るための本発明の1つの態
様によると、記載の順序で支持体上にハロゲン化銀乳剤
層および受像層を含んでなる像形成要素を像通りにまた
は情報通りに露光しそして次に1種もしくはそれ以上の
現像主薬および1種もしくはそれ以上のハロゲン化銀溶
媒の存在下で上記のアルカリ性処理液を使用して現像す
る。
【0037】本発明によると、像形成要素はその特定用
途に応じた装置の中で情報通りに露光することができ
る。感光性ハロゲン化銀乳剤を露光するためのカメラは
市場で広く選択することができる。水平、垂直および暗
室型のカメラ並びに接触露光装置を特定種類のレプログ
ラフォー作業に適合させるために使用できる。本発明に
従う像形成要素は例えばレーザー記録計、レーザーダイ
オードおよび陽極線管を用いて露光することもできる。
【0038】現像段階の次に好適には、要素を4〜7の
間のpHを有する中和液の中に案内することにより像形
成された要素の表面を中和する。中和液は好適には緩衝
剤、例えば燐酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤またはそれ
らの混合物を含有する。中和溶液はさらに殺菌剤、例え
ばEP0,150,517に記載されているフェノール、
チモールまたは5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオ
キサンを含有することもできる。この液はDTR要素の
処理後に得られる印刷版の疎水性/親水性均衡に影響を
与える物質、例えばシリカ、を含有することもできる。
さらに中和溶液は湿潤剤、好適には過弗素化されたアル
キル基を含有する化合物、を含有することもできる。
【0039】好適な態様では、平版印刷版を製造するた
めの本発明に関する像形成要素は本質的に支持体上に記
載の順序でハロゲン化銀を含有する感光層および該乳剤
層と水透過性関係にある物理的現像核を含有する受像層
を含有する。
【0040】互いに水透過的に接触している層とは、互
いに隣接しているかまたは1つもしくはそれ以上の水透
過性層によってのみ互いに分離されている層である。水
透過性層の性質は、それが水または水溶液中に含有され
ている化合物、例えば現像主薬または錯化された銀、の
拡散を実質的に抑制または制限しないようなものであ
る。
【0041】本発明に従う使用に適する支持体は不透明
であってもまたは透明であってもよく、例えば紙支持体
または樹脂支持体であることができる。紙支持体が使用
される時には、一面または両面がアルファ−オレフィン
重合体、例えば場合により抗−ハレーション染料または
顔料を含有していてもよいポリエチレン層でコーテイン
グされているものが好ましい。有機樹脂支持体、例えば
ポリ(エチレンテレフタレート)フィルムまたはポリ−ア
ルファ−オレフィンフィルム、例えばポリエチレンもし
くはポリプロピレンフィルムを使用することもできる。
そのような有機樹脂フィルムの厚さは好適には0.07
〜0.35mmの間である。これらの有機樹脂支持体は
好適には、例えばシリカまたは二酸化チタンの如き水不
溶性粒子を含有していてもよい親水性接着層でコーテイ
ングされている。金属支持体、例えばアルミニウムも本
発明に従い使用することができる。
【0042】本発明に従い使用される感光層は親水性コ
ロイド結合剤および少なくとも1種の写真ハロゲン化銀
乳剤を含んでなるいずれの層であってもよい。
【0043】本発明に従い使用される1種もしくはそれ
以上の写真ハロゲン化銀乳剤は、例えば、P. Glafkides
により "Chimie et Physique Photographique", Paul M
ontel, Paris (1967) に、G.F. Duffinにより "Photogr
aphic Emulsion Chemistry",The Focal Press), London
(1966) に、そしてV.L. Zelikmanにより "Making andC
oating Photographic Emulsion", The Focal Press, Lo
ndon (1966) に記載されているような種々の方法に従い
可溶性銀塩および可溶性ハロゲン化物から製造できる。
【0044】本発明によると、1種もしくはそれ以上の
乳剤は好ましくは原則的に塩化銀からなるが、40モル
%までの臭化銀部分が存在していてもよい。臭化銀部分
が5モル%もしくはそれ以上である時には、乳剤は好適
には実質的に全ての臭化物が芯の中に集中するという意
味で当技術の専門家に既知の芯/殻型に属する。この芯
は好適には沈澱した合計ハロゲン化銀の10〜40%を
含有し、殻は好適には沈澱した合計ハロゲン化銀の60
〜90%を含有する。
【0045】本発明によると、1種もしくはそれ以上の
該乳剤は好適にはヨウ化銀を0.01〜1モル%の間の
量で、より好適には0.05〜0.5モル%の間の量で、
含有する。
【0046】本発明によると、該乳剤は好適には少なく
とも90モル%、最も好適には少なくとも95モル%の
塩化銀を含有する。
【0047】ハロゲン化銀粒子の平均寸法は0.10〜
0.70μm、好適には0.25〜0.45μmの範囲で
ある。
【0048】好適には沈澱段階中にイリジウムおよび/
もしくはロジウム含有化合物または両者の混合物が加え
られる。これらの加えられる化合物の濃度範囲は1モル
のAgNO3当たり10-8〜10-3モルの、好適には1
モルのAgNO3当たり10-7〜10-5モルの間の範囲
である。これにより、ハロゲン化銀結晶格子中に少量の
イリジウムおよび/またはロジウム、いわゆるイリジウ
ムおよび/またはロジウムドープ剤が増加する。当技術
の専門家に既知の如く、多くの科学および特許文献に乳
剤製造中のイリジウムもしくはロジウム含有化合物また
は周期律表のVIII族の他の元素を含有する化合物が開示
されている。
【0049】乳剤は、例えば化学熟成段階中に硫黄−含
有化合物、例えばイソチオシアン酸アリル、アリルチオ
ウレア、およびチオ硫酸ナトリウムを加えることによ
り、化学増感させることができる。また、還元剤、例え
ばベルギー特許第493,464号および第568,68
7号に記載されている錫化合物並びにポリアミン類、例
えばジエチレントリアミンもしくはアミノメタン−スル
ホン酸の誘導体を化学増感剤として使用することができ
る。他の適する化学増感剤は貴金属および貴金属化合
物、例えば金、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニ
ウムおよびロジウムである。この化学増感方法は R. KO
SLOWSKY, Z. Wiss. Photogr. Photophys.Photochem., 4
6, 65-72 (1951) の論文中に記載されている。
【0050】DTR要素の乳剤はDTR要素がその目的
のために設計されている露光源の分光放射に従い分光増
感させることができる。
【0051】可視分光領域用に適する増感染料には、例
えば、F.M. Hamerにより "The Cyanine Dyes and Relat
ed Compounds", 1964, John Wiley & Sons に記載され
ているメチン染料が包含される。この目的のために使用
できる染料には、シアニン染料、メロシアニン染料、複
合シアニン染料、複合メロシアニン染料、同極性シアニ
ン染料、ヘミシアニン染料、スチリル染料およびヘミオ
キソノール染料が包含される。特に価値ある染料は、シ
アニン染料、メロシアニン染料、複合メロシアニン染料
に属するものである。
【0052】一般的な光源、例えばタングステン光の場
合には、緑色増感染料が必要である。赤色発光源、例え
ばLEDまたはHeNeレーザーによる露光の場合に
は、赤色増感染料が使用される。アルゴンイオンレーザ
ーによる露光の場合には、青色増感染料が加えられる。
半導体レーザーによる露光の場合には、近赤外線用に適
する特殊な分光増感染料が必要である。適当な赤外線増
感染料は、例えば、米国特許第2,095,854号、
2,095,856号、2,955,939号、第3,48
2,978号、第3,552,974号、第3,573,9
21号、第3,582,344号、第3,623,881号
および第3,695,888号に開示されている。赤色ま
たは近赤外線領域における感度を高めるためには、いわ
ゆる強色増感剤を赤色または近赤外増感染料と組み合わ
せて使用できる。適切な強色増感剤はResearch Disclos
ure, Vol 289, May 1988, item 28952 に記載されてい
る。好適な青色増感染料、緑色増感染料、赤色増感染料
および赤外増感染料はEP−A−554,585に記載
されている。
【0053】分光増感剤を写真乳剤に対して水溶液、有
機溶媒中溶液または分散液の形態で加えることができ
る。
【0054】ハロゲン化銀乳剤は一般的な安定剤、例え
ばアザインデン類、好適にはテトラ−またはペンタ−ア
ザインデン類、特にヒドロキシまたはアミノ基で置換さ
れたものを含有してもよい。この種類の化合物は BIRR
により Z. Wiss. Photogr. Photophys. Photochem., 4
7, 2-27 (1952) に記載されている。他の適する安定剤
は例えば複素環式メルカプト化合物、例えばフェニルメ
ルカプトテトラゾール、第4級ベンゾチアゾール誘導
体、およびベンゾトリアゾールである。好適な化合物は
米国特許第3,692,527号に開示されているメルカ
プト置換されたピリミジン誘導体である。
【0055】ハロゲン化銀乳剤はpH調節成分を含有す
ることができる。好適には、コーテイングされた層の安
定特性を改良するために乳剤層はゼラチンの等電点近く
のpH値においてコーテイングされる。例えばかぶり防
止剤、現像促進剤、湿潤剤、およびゼラチン用の硬膜剤
の如き他の成分類を存在させることができる。ハロゲン
化銀乳剤層は、拡散光を吸収し且つその結果として像の
鮮鋭度を促進させる光−遮蔽染料を含んでなることもで
きる。適する光−吸収染料は、例えば、米国特許第4,
092,168号、米国特許第4,311,787号およ
びドイツ特許第2,453,217号に記載されている。
【0056】特に好適な態様においては、像生成要素中
に含まれる乳剤層はその分子構造中にハロゲン化銀に吸
着可能な基およびハロゲン化銀を還元可能な基を含んで
なる化合物を含有する。この種類の化合物はEP−A−
44930に開示されている。この方法で1つの化合物
中で安定化および現像活性化機能の組み合わせが得られ
る。
【0057】ハロゲン化銀乳剤の組成、製造およびコー
テイングに関するさらに詳細な事項は、例えば、Produc
t Licensing Index, Vol. 92, December 1971, publica
tion9232, p. 107-109 に見られる。
【0058】物理的現像核を含有する層は親水性結合剤
を含んでいなくてもよいが好適には表面の親水性を改良
するために例えば該層の合計重量の例えば80重量%ま
での量の親水性コロイド、例えばポリビニルアルコール
を含んでなる。本発明に従う使用に好適な現像核は重金
属の硫化物、例えば、アンチモン、ビスマス、カドミウ
ム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウム、白金、銀、
および亜鉛の硫化物である。本発明に関して特に適する
現像核は硫化パラジウム核である。他の適する現像核は
重金属塩、例えばセレン化物、ポリセレン化物、ポリ硫
化物、メルカプタン類、およびハロゲン化錫(II)であ
る。重金属、好適には銀、金、白金、パラジウム、およ
び水銀はコロイド形で使用することができる。
【0059】受像層中で使用される核の量は好適には
0.2mg/m2〜20mg/m2の間、より好適には0.
4mg/m2〜18mg/m2の間、最も好適には0.6
mg/m2〜15mgm2の間である。
【0060】上記の乳剤層および受像層の他に、これら
の層と水透過性関係にある他の親水性コロイド層が存在
してもよい。例えば、支持体と感光性ハロゲン化銀乳剤
層との間にベース層を含むことが特に有利である。本発
明の好適な態様では、ベース層は抗ハレーション層とし
て作用する。この層は従って乳剤層に関して記載されて
いるのと同じ光−吸収性染料を含有することができ、或
いは微細分割状カーボンブラックを米国特許第2,32
7,828号に記載されているのと同じハレーション防
止目的のために使用することもできる。他方では、感度
を上げるために、光反射性顔料、例えば二酸化チタンを
存在させることもできる。さらに、この層は硬膜剤、無
光沢剤、例えばシリカ粒子、および湿潤剤を含有するこ
ともできる。これらの無光沢剤および/または光反射性
顔料の少なくとも一部はハロゲン化銀乳剤層の中に存在
していてもよいが、主要部分は好ましくは該ベース層の
中に存在する。別の方法として、光反射性顔料を抗ハレ
ーション層と感光性ハロゲン化銀乳剤層との間に供され
る別個の層の中に存在させてもよい。
【0061】本発明に関する好適態様では、裏引き層(b
acking layer)が支持体の非感光側に供される。カーリ
ング防止層として機能できるこの層は例えば無光沢剤、
例えばシリカ粒子、潤滑剤、帯電防止剤、光吸収性染
料、不透明化剤、例えば酸化チタン、並びに硬膜剤およ
び湿潤剤のような一般的成分を含有することができる。
裏引き層は単独層であってもまたは二重層パックからな
っていてもよい。
【0062】親水性層は一般的にゼラチンを親水性コロ
イド結合剤として含有する。異なる粘度を有する異なる
ゼラチン類の混合物を使用して層のレオロジー性質を調
節することができる。乳剤層のように、他の親水性層も
好適にはゼラチンの等電点近くのpH値でコーテイング
される。しかし、ゼラチンの代わりにまたはそれと一緒
に、1種もしくはそれ以上の他の天然および/または合
成性の親水性コロイド、例えばアルブミン、カゼイン、
ゼイン、ポリビニルアルコール、アルギン酸またはそれ
らの塩類、改質ゼラチン、例えばフタロイルゼラチンな
どを使用することもできる。
【0063】写真要素の親水性層は、特に使用される結
合剤がゼラチンである時には、適当な硬膜剤、例えばビ
ニルスルホン型のもの、例えば1,3−ビニルスルホニ
ル−2−プロパノール、メチレンビス(スルホニルエチ
レン)、アルデヒド類、例えばホルムアルデヒド、グリ
オキサル、およびグルタルアルデヒド、N−メチロール
化合物、例えばジメチロールウレアおよびメチロールジ
メチルヒダントイン、活性ビニル化合物、例えば1,3,
5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジ
ン、活性ハロゲン化合物、例えば2,4−ジクロロ−6
−ヒドロキシ−5−トリアジン、並びにムコハロゲン化
酸類、例えばムコ塩素酸およびムコフェノキシ塩素酸で
硬膜化することができる。これらの硬膜剤は単独でまた
は組み合わせて使用できる。結合剤は急速反応性硬膜
剤、例えば米国特許第4,063,952号に記載されて
いる型のカルバモイルピリジニウム、で硬膜化すること
もできる。
【0064】好適に使用される硬膜剤はアルデヒド型の
ものである。これらの硬膜剤は広い濃度範囲で使用する
ことができるが、好適には4%〜7%の親水性コロイド
の量で使用される。種々の量の硬膜剤を像形成要素の種
々の層の中で使用することができ、または1つの層の硬
膜化を別の層からの硬膜剤の拡散により調節してもよ
い。
【0065】本発明に従い使用される像形成要素はさら
に種々の表面活性剤を写真乳剤層の中にまたは少なくと
も1つの他の親水性コロイドの中に含んでなっていても
よい。適する表面活性剤は非イオン性剤、例えば、サポ
ニン類、酸化アルキレン類、例えばポリエチレングリコ
ール/ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコ
ール縮合生成物、ポリエチレングリコールアルキルエー
テル類またはポリエチレングリコールアルキルアリール
エーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリ
エチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキ
レングリコールアルキルアミン類またはアルキルアミド
類、シリコーン−ポリ酸化エチレン付加物、グリシドー
ル誘導体、多価アルコール類の脂肪酸エステル類および
糖類のアルキルエステル類;酸基、例えば、カルボキ
シ、スルホ、ホスホ、硫酸または燐酸エステル基を含ん
でなるアニオン性剤;両性剤、例えば、アミノ酸類、ア
ミノアルキルスルホン酸類、硫酸または燐酸アミノアル
キル塩類、アルキルベタイン類、およびアミン−N−酸
化物;並びにカチオン性剤、例えばアルキルアミン塩
類、脂肪族、芳香族、または複素環式第4級アンモニウ
ム塩類、脂肪族または複素環式環を含有するホスホニウ
ムまたはスルホニウム塩類である。好適にはペルフルオ
ロ化されたアルキル基を含有する化合物が使用される。
そのような表面活性剤は種々の目的のために、例えばコ
ーテイング助剤として、電気的な荷電を防止する化合物
として、円滑性を改良する化合物として、分散乳化を促
進する化合物としてそして接着を防止または減じる化合
物として使用される。
【0066】本発明の写真材料はさらに種々の他の添加
剤、例えば写真要素の寸法安定性を改良する化合物、紫
外線吸収剤、スペーシング剤(spacing agent)および可
塑剤を含んでなっていてもよい。
【0067】写真要素の寸法安定性を改良するために適
する添加剤は、例えば、水溶性または微溶性の合成重合
体、例えば、アルキル(メタ)アクリレート類、アルコ
キシ(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アク
リレート類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステ
ル類、アクリロニトリル類、オレフィン類、およびスチ
レン類の重合体、または上記のものとアクリル酸類、メ
タクリル酸類、アルファ−ベータ−不飽和ジカルボン酸
類、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、スル
ホアルキル(メタ)アクリレート類、およびスチレンス
ルホン酸類との共重合体、の分散液である。
【0068】本発明の他の態様によると、平版印刷版は
DTR法により記載の順序で支持体の親水性表面上に物
理的現像核の層および物理的現像核の該層と水透過性関
係にあるハロゲン化銀乳剤層を含んでなる像形成要素を
使用して得られる。
【0069】支持体の該親水性表面は、柔軟な支持体上
にコーテイングされた親水性結合剤および硬膜剤を含有
する硬膜化された親水性層であることができる。
【0070】そのような親水性結合剤は例えば引用する
ことにより本発明の内容となるEP−A 450,199
に開示されている。好適な硬膜化された親水性層は例え
ば引用することにより本発明の内容となるEP−A 5
14,990に開示されているようなアルデヒドで硬膜
化された部分的に改質されたデキストラン類またはプル
ランを含んでなる。より好適な親水性層は例えば引用す
ることにより本発明の内容となる英国特許第1,419,
512号、フランス特許第2,300,354号、米国特
許第3,971,660号、米国特許第4,284,705
号、EP−A 405,016およびEP−A 450,1
99に開示されているようなオルト珪酸テトラアルキル
類で硬膜化されそして好適にはSiO2および/または
TiO2を含有するポリビニルアルコールの層であり、
ここで該ポリビニルアルコールと該オルト珪酸テトラア
ルキルとの間の重量比は0.5〜5の間である。
【0071】柔軟な支持体、例えば紙支持体または樹脂
支持体、は以上に記載されている。支持体の該親水性表
面は親水性金属支持体、例えばアルミニウム箔であって
もよい。
【0072】本発明に従う使用のための像形成要素のア
ルミニウム支持体は、純粋なアルミニウムまたはアルミ
ニウム含有量が少なくとも95%であるアルミニウム合
金から製造することができる。支持体の厚さは普通は約
0.13〜約0.50mmの範囲である。
【0073】平版オフセット印刷用のアルミニウムまた
はアルミニウム合金箔の製造は下記の工程を含んでな
る:粒状化、陽極処理、および場合により箔の密封。
【0074】本発明に従い高品質の印刷を製造可能にす
る平版印刷版を得るためには箔の粒状化および陽極処理
が必要である。密封は必ずしも必要でないが、印刷結果
を改良することもある。好適にはアルミニウム箔は0.
2〜1.5μmの間のCLA値の粗さを有し、陽極処理
層は0.4〜2.0μmの間の厚さを有しそして炭酸水素
水溶液で密封される。
【0075】本発明によると、アルミニウム箔の粗面化
は先行技術で既知の方法に従い行うことができる。アル
ミニウム基質の表面を機械的、化学的もしくは電気化学
的粒状化によりまたはこれらの組み合わせにより粗面化
して、アルミニウム支持体に対するハロゲン化銀乳剤層
の満足のいく接着性を得て且つ版表面上の非印刷部分を
形成する部分に対して良好な水保持性を与えうる。
【0076】電気化学的粒状化方法が好ましく、その理
由はそれが平版印刷版用に使用される時に一般的に望ま
しい非常に微細で且つ均一な粒子を有する大きい平均表
面積を有する均一な表面粗さを形成するからである。
【0077】電気化学的粒状化は電解質を含有する塩酸
および/または硝酸溶液の中で交流または直流を用いて
行うことができる。電気化学的粒状化において使用でき
る他の水溶液は例えばH2SO4、H3PO4のような酸で
あり、それらは希望によりさらに1種もしくはそれ以上
の腐食抑制剤、例えばAl(NO3)3、AlCl3、ホウ
酸、クロム酸、硫酸塩、塩化物、硝酸塩、モノアミン
類、ジアミン類、アルデヒド類、燐酸塩、H22などを
含有する。
【0078】本発明に関連する電気化学的粒状化は一相
および三相交流を用いて行うことができる。アルミニウ
ム版に適用される電圧は好適には10−35Vである。
3−150Amp/dm2の電流密度が5−240秒間
にわたり使用される。電解質粒状化溶液の温度は5−5
0℃に変えられる。電気化学的粒状化は好適には10H
z〜300Hzの交流を用いて行われる。
【0079】粗面化は好適には、主として脂肪物質をア
ルミニウム箔の表面から除去するための脱脂処理により
行われる。
【0080】従って、アルミニウム箔を表面活性剤およ
び/またはアルカリ性水溶液を用いる脱脂処理にかける
ことができる。
【0081】好適には粗面化後に酸を含有する水溶液を
用いる化学的エッチング段階が続く。化学的エッチング
は好適には少なくとも30℃の温度において、より好適
には少なくとも40℃においてそして最も好適には少な
くとも50℃において行われる。
【0082】エッチング水溶液中での使用に適する酸は
好適には無機酸そして最も好適には強酸である。エッチ
ング水溶液中の酸の合計量は好適には少なくとも150
g/lである。化学的エッチングの期間は好適には3秒
間〜5分間の間である。
【0083】粗面化および場合による化学的エッチング
後に、アルミニウム箔は陽極処理され、それは下記の如
く行うことができる。
【0084】硫酸、燐酸、シュウ酸、クロム酸、もしく
は有機酸、例えばスルファミン酸、ベンゾスルホン酸な
ど、またはそれらの混合物を含有する溶液中に陽極とし
て浸漬されている粒状化されたアルミニウム箔に電流を
通す。1〜70重量%の電解質濃度を0−70℃の温度
範囲内で使用することができる。陽極電流密度は1−5
0A/dm2に変えられそして電圧は1−100V内で
変えられ、1−8g/m2のAl23.H2Oの陽極処理
されたフィルム重量を得ることができる。陽極処理され
たアルミニウム箔を次に脱イオン水で10−80℃の温
度範囲内ですすいでもよい。
【0085】陽極処理工程後に、密封を陽極表面に適用
することもできる。陽極処理により製造される酸化アル
ミニウム層の孔の密封はアルミニウム陽極処理技術分野
の専門家に既知の技術である。この技術は例えば “Bel
gisch-Nederlands tijdschrift voor Oppervlaktetechn
ieken van materialen", 24ste jaargang/januari 1980
に “Sealing-kwaliteit en sealing-controle van ge
anodiseerd Aluminum"の標題で記載されている。種々の
タイプの多孔性の陽極処理されたアルミニウム表面の密
封法が存在する。
【0086】好適には、該密封は引用することにより本
発明の内容となるEP−A 567178に開示されて
いるように粒状化されそして陽極処理されたアルミニウ
ム支持体を炭酸塩を含有する水溶液で処理することによ
り行われる。
【0087】好適には上記の各工程は、特定工程で使用
される液体がその前の工程のもので汚染されるのを避け
るため、すすぎ工程により分離されている。
【0088】像の鮮鋭度およびその結果としての最終的
な印刷されたコピーの鮮鋭度を増すために、例えばJA
−Pu−58−14,797に記載されている如く陽極
酸化層を全体的に抗ハレーション染料または顔料で着色
してもよい。
【0089】本発明に関する1つもしくはそれ以上のハ
ロゲン化銀乳剤層中の結合剤としては、親水性コロイ
ド、一般的には蛋白質、好適にはゼラチンを使用しても
よい。しかしながら、ゼラチンを合成、半合成、または
天然重合体により一部分または全部置換することができ
る。好適にはハロゲン化銀乳剤層は少なくとも1種のゼ
ラチン種を含有しており、より高い粘度のゼラチンと組
み合わせてその10重量%水溶液は36℃およびpH6
において1000s-1の剪断速度において20mPas
より低い粘度を有する。該低粘度ゼラチン対高粘度のゼ
ラチンの重量比は好適には>0.5である。
【0090】好適には1つもしくはそれ以上のゼラチン
層は実質的に硬膜化されていない。実質的に硬膜化され
ていないとは、そのようなゼラチン層を下塗りされたポ
リエチレンテレフタレートフィルムベース上に1.2g
/m2の乾燥厚さでコーテイングし、57℃および35
%相対湿度において3日間乾燥しそして30℃の水中に
浸漬する時に該ゼラチン層が5分間以内に95重量%以
上溶解することを意味する。
【0091】この態様の像形成要素は上記のようなその
特定用途に応じた装置中の情報通りの露光およびその後
の1種もしくはそれ以上の現像主薬および1種もしくは
それ以上のハロゲン化銀溶媒の存在下における現像段階
を用いて本発明に従い像形成することができて、銀像が
物理的現像核層の中で形成される。次に、ハロゲン化銀
乳剤層および場合により他の親水性層を例えば像形成要
素を好適には30℃〜50℃の間で水ですすぐことによ
り除去して銀像を露呈する。
【0092】ハロゲン化銀層の除去を促進するために
は、支持体の親水性表面とハロゲン化乳剤層との間に親
水性の非蛋白質系のフィルム生成重合体、例えばポリビ
ニルアルコール、重合体ビーズ、例えばポリ(メタ)ア
クリレートビーズ、それらの混合物、0.1μm以下の
数平均寸法を有する水不溶性無機化合物の粒子、少なく
とも50℃の融点および0.1μm〜10μmの間の数
平均寸法を有するアルカリ不溶性の非重合体有機化合物
または重縮合により得られる0.02μm〜10μmの
間の数平均寸法を有するアルカリ不溶性重合体有機化合
物の粒子を含んでなる層を供給することが有利である。
そのような型の層はEP−A−483415、EP−A
−410500、EP−A−94203779.7、E
P−A−95201713.5およびEP−A−952
03052.6に開示されている。
【0093】最後に親水性支持体の該露光された像形成
表面を好適には仕上げ剤で処理して非像部分の水受容性
を強めそして像部分を親油性インキ反撥性にする。
【0094】しばしば仕上げ剤と称する平版組成物は銀
像のインキ受容性および/またはラッカー受容性を強化
する少なくとも1種の化合物並びに親水性表面のインキ
反撥特性を改良する少なくとも1種の化合物を含んでな
る。
【0095】仕上げ剤に適する成分は例えばメルカプト
基を含有する有機化合物、例えば、以上でアルカリ性溶
液に関して挙げられている疎水化用の化合物である。こ
のような1種もしくはそれ以上の疎水化剤は、仕上げ剤
の中に好適には0.1g/l〜10g/lの間の合計濃
度で、より好適には0.3g/l〜3g/lの間の合計
濃度で含まれる。
【0096】親水性表面部分の親油性インキ反撥性を改
良する添加剤は、例えば、炭水化物、例えばアラビアゴ
ムの如き酸多糖類、カルボキシメチルセルロース、アル
ギン酸ナトリウム、アルギン酸のプロピレングリコール
エステル、ヒドロキシエチル澱粉、デキストリン、ヒド
ロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
スチレンスルホン酸、ポリビニルアルコール並びに好適
には酸化エチレンおよび/または酸化プロピレンと水ま
たはアルコールとの反応生成物であるポリグリコール類
である。場合により、吸湿性物質、例えばソルビトー
ル、グリセロール、グリセロールのトリ(ヒドロキシエ
チル)エステル、および硫酸化油(turkish red oil)を加
えてもよい。
【0097】このようにして平版が得られる。
【0098】本発明を以下の実施例により次に説明する
が、本発明をそれに限定しようとするものではない。全
ての部数は断らない限り重量による。
【0099】
【実施例】
ハロゲン化銀乳剤コーテイング溶液の製造 3モル/lの濃度を有するAgNO3の水溶液並びに3
モル/lのNaClの濃度および0.054モル/lの
KBrの濃度を有する水溶液を撹拌しながら混合するこ
とにより、ゼラチンハロゲン化銀乳剤を二重ジェット沈
澱法を用いて製造した。沈澱前に5×10-4モル/lの
ヘキサクロロロジウム酸ナトリウムをハロゲン化アルカ
リ溶液に加えた。
【0100】ハロゲン化銀生成中の温度は50℃であっ
た。得られた乳剤を冷却し、フロキュレーションしそし
て洗浄した。ゼラチンをゼラチン対硝酸銀の当量として
表示したハロゲン化銀の2/3重量比に達するのに十分
な量で加えた。
【0101】次に乳剤の化学的熟成を当技術の専門家に
既知である一般的な方法で、最初に1モルのAgNO3
当たり0.02モルのKIをそして次にチオ硫酸塩およ
び金塩を加えることにより行った。98.0モル%の塩
化物、1.8モル%の臭化物および0.2モル%のヨウ化
物からなりそして内部ドープ剤としてロジウムイオンを
含有する塩化臭化ヨウ化銀乳剤をこのようにして製造し
た。平均ハロゲン化銀乳剤粒子寸法(等しい容量を有す
る球の直径)は0.4μmであった。4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデンを安
定剤として290mg/モルのハロゲン化銀の量で加え
た。
【0102】コーテイングの前に、乳剤を緑色増感染料
を使用して緑色増感した。最後に1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾール(9.5×10-4モル/モルのハ
ロゲン化銀)および7−スルホ−ナフト−(2,3−d)
−オキサゾリジン−2−チオン(540mg/モルのハ
ロゲン化銀)を乳剤に加えた。
【0103】下記の組成: ゼラチン 5.5% カーボンブラック 0.76% シリカ粒子(5μm) 1.6% を有するベース層コーテイング溶液を製造した。
【0104】像形成要素1および2の製造 ベース層が該裏引き層を含有する側面と反対の支持体の
側面に直接コーテイングされるように、乳剤コーテイン
グ溶液がベース層コーテイング溶液と同時にカスケード
コーテイング技術により2つの裏引き層のパックが供給
されている下塗りされたポリエチレンテレフタレート支
持体にコーテイングされた。AgNO3として表示した
ハロゲン化銀被覆率が1.25g/m2となりそしてゼラ
チン含有量が1.33g/m2となるように乳剤層はコー
テイングされた。乳剤層はさらに0.35g/m2の1−
フェニル−4,4′−ジメチル−3−ピラゾリドンおよ
び0.25g/m2のヒドロキノンを含有していた。コー
テイングされた層の中のゼラチンの量が3g/m2とな
るようにベース層はコーテイングされた。
【0105】裏側の第一下塗り層は2.2mg/m2のポ
リスチレンスルホン酸および0.9mg/m2のポリ(3,
4−エチレンジオキシ−チオフェン)からなる3.1mg
/m2の帯電防止組成物を含んでなっていた。
【0106】裏引き層パックの支持体に最も近い層(第
一裏引き層)は0.08g/m2のゼラチンを含有してい
た。第二裏引き層は2.8g/m2のゼラチン、0.06
5g/m2のEP−A−080,225に従う3ミクロン
の平均直径の透明な球形重合体ビーズからなる無光沢
剤、1.5g/m2の分散された硫酸バリウム(平均直径
0.3−0.4μm)、3.0g/m2のコロイド状シリ
カ、0.05g/m2の硬膜剤であるトリアクリルホルマ
ールおよび0.021g/m2の湿潤剤であるF157
COONH4を含有していた。
【0107】2つのそのような要素を製造し、乾燥しそ
して40℃の温度に5日間あて、次に乳剤層に像形成要
素1に関しては物理的現像核としてのPdS、0.4g
/m2のヒドロキノンおよび100mg/m2のホルムア
ルデヒドを含有する層をコーテイングしそして像形成要
素2に関しては物理的現像核としてのPdS、0.1g
/m2のヒドロキノンおよび100mg/m2のホルムア
ルデヒドを含有する層をコーテイングした。
【0108】下記の処理溶液を製造した:活性化剤 水酸化ナトリウム(g) 30 無水硫酸ナトリウム(g) 35 チオシアン酸カリウム(g) 20 グリセリン(ml) 20 2−メルカプト−5−n.ヘプチル−オキサ− 3,4−ジアゾール(mg) 200 C715−COONH4(mg) 100 カルボキシメチルセルロース(g) 2 ヒドロキノン(g) 1 四酢酸エチレンジアミンナトリウム塩(g) 1 水で1リットルとする。
【0109】該溶液は7mPasより高い25℃におけ
る粘度並びに40mN/mより低い1秒および25℃に
おける動的表面張力を有していた。
【0110】中和溶液 クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g 無水硫酸ナトリウム 5g フェノール 50mg 水で1リットルとする。
【0111】上記の像形成要素1を像通りに露光しそし
て1m2の像形成要素当たり120mlの活性化剤を適
用する供給ローラーを用いて上記の活性化剤で処理し
た。この方法では1m2の像形成要素当たりに適用され
るアルカリのモル量は像形成要素中の1m2当たりのハ
ロゲン化銀のモル量の12倍であり且つ1m2の像形成
要素当たりに適用されそして1m2当たりに存在するヒ
ドロキノンの合計モル量は像形成形成要素中の1m2
たりのハロゲン化銀のモル量の0.94倍である。像形
成要素を適用した活性化剤と30℃において20秒間に
わたり接触させ、次に25℃において上記の中和溶液で
中和しそして乾燥した。
【0112】本発明に従い製造された得られた印刷版を
一般的なインキおよび湿し溶液を用いる印刷用に使用し
た。優れた性質を有する印刷が得られた。
【0113】第二の実験(比較用)では、上記の像形成
要素1を像通りに露光しそして1m2の像形成要素当た
り25mlの活性化剤を適用する供給ローラーを用いて
上記の活性化剤で処理した。この方法では1m2の像形
成要素当たりに適用されるアルカリのモル量は像形成要
素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモル量の2.5倍で
あり且つ1m2の像形成要素当たりに適用されそして1
2当たりに存在するヒドロキノンの合計モル量は像形
成形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモル量の
0.83倍である。像形成要素を適用した活性化剤と3
0℃において20秒間にわたり接触させ、次に25℃に
おいて上記の中和溶液で中和しそして乾燥した。
【0114】比較方法により製造された得られた印刷版
を一般的なインキおよび湿し溶液を用いる印刷用に使用
した。印刷の開始時に縞を示す劣悪な性質の印刷が得ら
れた。
【0115】第三の実験(比較用)では、上記の像形成
要素2を像通りに露光しそして1m2の像形成要素当た
り120mlの活性化剤を適用する供給ローラーを用い
て上記の活性化剤で処理した。この方法では1m2の像
形成要素当たりに適用されるアルカリのモル量は像形成
要素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモル量の12倍
であり且つ1m2の像形成要素当たりに適用されそして
1m2当たりに存在するヒドロキノンの合計モル量は像
形成形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモル量
の0.58倍である。像形成要素を適用した活性化剤と
30℃において20秒間にわたり接触させ、次に25℃
において上記の中和溶液で中和しそして乾燥した。
【0116】比較方法により製造された得られた印刷版
を一般的なインキおよび湿し溶液を用いる印刷用に使用
した。劣悪な性質の印刷が得られた。
【0117】この実施例から、平版印刷版を得るための
ここに記載した方法はアルカリ性水溶液中および像形成
要素中に存在するアルカリおよび還元剤のモル量が十分
高い時(実験1)にのみ良好な結果を与えることが明ら
かである。この方法はアルカリの量が必要なものより低
い時(第二の実験)または還元剤の合計量が必要なもの
より低い時(第三の実験)には劣悪な結果を与える。
【0118】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0119】1.(a)支持体上に、(i)1種もしく
はそれ以上のハロゲン化銀乳剤を含んでなる感光層およ
び(ii)該感光層と水透過性関係にある物理的現像核を
含有する受像層を含んでなる像形成要素を像通りに露光
し、 (b)アルカリ性水溶液を像形成要素に、該アルカリ性
水溶液により適用されるかおよび/または該像形成要素
中に存在する1種もしくはそれ以上の現像主薬の存在下
でそして1種もしくはそれ以上のハロゲン化銀溶媒の存
在下で、適用して該受像層中で銀像を形成し、 (c)場合により、中和溶液を像形成要素に適用する段
階を含んでなり、ハロゲン化銀乳剤が適用されている像
形成要素の面にだけ一定の方法で該アルカリ性水溶液が
供給されるような方法により該溶液を適用する銀塩拡散
転写法により平版印刷版を得る方法であって、該アルカ
リ性水溶液を、1m2当たりに適用されるアルカリのモ
ル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモ
ル量の少なくとも3倍であるような量で適用し、そして
像形成要素1m2当たりに適用されるかおよび/または
像形成要素中の1m2当たりに存在する現像主薬の合計
モル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀の
モル量の少なくとも0.60倍であることを特徴とする
方法。
【0120】2.1m2当たりに適用されるアルカリの
該モル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀
のモル量の少なくとも5倍である上記1の方法。
【0121】3.1m2当たりに適用されるアルカリの
該モル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀
のモル量の少なくとも7倍である上記2の方法。
【0122】4.像形成要素1m2当たりに適用される
かおよび/または像形成要素中の1m2当たりに存在す
る現像主薬の該合計モル量が像形成要素中の1m2当た
りのハロゲン化銀のモル量の少なくとも0.70倍であ
る上記1〜3のいずれかの方法。
【0123】5.1m2の像形成要素当たりに適用され
るかおよび/または像形成要素中の1m2当たりに存在
する現像主薬の該合計モル量が像形成要素中の1m2
たりのハロゲン化銀のモル量の少なくとも0.80倍で
ある上記4の方法。
【0124】6.該アルカリ性水溶液が少なくとも5m
Pasの粘度を有する上記1〜5のいずれかの方法。
【0125】7.該アルカリ性水溶液がヒドロキシエチ
ルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースを1〜
10g/lの間の範囲内の量で含んでなる上記6の方
法。
【0126】8.該アルカリ性水溶液が1秒および25
℃における多くとも50mN/mの動的表面張力を有す
る上記1〜7のいずれかの方法。
【0127】9.該アルカリ性水溶液がペルフルオロ化
されたアルキル基を含有する表面活性剤を0.01〜1
g/lの量で含んでなる上記8の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/07,7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)支持体上に、(i)1種もしくは
    それ以上のハロゲン化銀乳剤を含んでなる感光層および
    (ii)該感光層と水透過性関係にある物理的現像核を含
    有する受像層を含んでなる像形成要素を像通りに露光
    し、 (b)アルカリ性水溶液を像形成要素に、該アルカリ性
    水溶液により適用されるかおよび/または該像形成要素
    中に存在する1種もしくはそれ以上の現像主薬の存在下
    でそして1種もしくはそれ以上のハロゲン化銀溶媒の存
    在下で、適用して該受像層中に銀像を形成せしめ、 (c)場合により、中和溶液を像形成要素に適用する段
    階を含んでなり、ハロゲン化銀乳剤が適用されている像
    形成要素の面にだけ一定の方法で該アルカリ性水溶液が
    供給されるような方法により該溶液を適用する銀塩拡散
    転写法により平版印刷版を得る方法であって、該アルカ
    リ性水溶液を、1m2当たりに適用されるアルカリのモ
    ル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀のモ
    ル量の少なくとも3倍であるような量で適用し、そして
    像形成要素1m2当たりに適用されるかおよび/または
    像形成要素中の1m2当たりに存在する現像主薬の合計
    モル量が像形成要素中の1m2当たりのハロゲン化銀の
    モル量の少なくとも0.60倍であることを特徴とする
    方法。
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