JP3405557B2 - 線条体の定張力巻取制御方法 - Google Patents
線条体の定張力巻取制御方法Info
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- JP3405557B2 JP3405557B2 JP07609093A JP7609093A JP3405557B2 JP 3405557 B2 JP3405557 B2 JP 3405557B2 JP 07609093 A JP07609093 A JP 07609093A JP 7609093 A JP7609093 A JP 7609093A JP 3405557 B2 JP3405557 B2 JP 3405557B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は線条体の定張力巻取制
御方法に関するものである。
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、図示していない左側の送出源か
ら線条体1をばね荷重形式のダンサローラ装置2を経由
して送り、モータ4によって回転駆動される巻取ボビン
3に継続的に巻き取る作業を示すものである。このよう
な線条体の巻取り作業においては線条体1を一定の張力
をもって巻き取ることが重要であり、このためばね荷重
式のダンサローラ装置2の昇降ローラ2Aの位置を高さ
方向に一定位置に保持する制御がおこなわれる。
ら線条体1をばね荷重形式のダンサローラ装置2を経由
して送り、モータ4によって回転駆動される巻取ボビン
3に継続的に巻き取る作業を示すものである。このよう
な線条体の巻取り作業においては線条体1を一定の張力
をもって巻き取ることが重要であり、このためばね荷重
式のダンサローラ装置2の昇降ローラ2Aの位置を高さ
方向に一定位置に保持する制御がおこなわれる。
【0003】このために従来おこなわれている制御方法
を説明する。昇降ローラ2Aの位置はその位置変動によ
る変位を電圧に変換するポテンショメータなどによって
ダンサ位置信号Vとして取り出し、この電圧値Vを昇降
ローラ2Aの所定の基準位置に対応する基準電圧と比較
してその偏差を取り出す。
を説明する。昇降ローラ2Aの位置はその位置変動によ
る変位を電圧に変換するポテンショメータなどによって
ダンサ位置信号Vとして取り出し、この電圧値Vを昇降
ローラ2Aの所定の基準位置に対応する基準電圧と比較
してその偏差を取り出す。
【0004】つぎにこの偏差を増幅したものに、そのと
きの線条体1の走行速度に対応する線速信号(これはた
とえば線条体1の走行経路に設けられるキャプスタンに
タコゼネレータ、あるいは周波数電圧変換(F/Vコン
バート)を取り付けるなどして電圧値として取り出す、
あるいはモータ4の基準電圧値を用いる)とを加え合わ
せ、その結果の偏差を巻取ボビン3を回転駆動するモー
タ4の駆動部に入力して巻取ボビン3の回転数を制御す
るやり方である。
きの線条体1の走行速度に対応する線速信号(これはた
とえば線条体1の走行経路に設けられるキャプスタンに
タコゼネレータ、あるいは周波数電圧変換(F/Vコン
バート)を取り付けるなどして電圧値として取り出す、
あるいはモータ4の基準電圧値を用いる)とを加え合わ
せ、その結果の偏差を巻取ボビン3を回転駆動するモー
タ4の駆動部に入力して巻取ボビン3の回転数を制御す
るやり方である。
【0005】上述の制御によれば、たとえば昇降ローラ
2Aが基準位置より上に上昇した場合(このときは当然
線条体1の張力が大きくなる)、図3に記入してあるよ
うに負号をもつダンサ位置信号Vの絶対値が大きくなる
ために線速信号と加え合わせた結果も負となってモータ
4の回転数を下げて調整するようになる。
2Aが基準位置より上に上昇した場合(このときは当然
線条体1の張力が大きくなる)、図3に記入してあるよ
うに負号をもつダンサ位置信号Vの絶対値が大きくなる
ために線速信号と加え合わせた結果も負となってモータ
4の回転数を下げて調整するようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の制御方
法の場合は制御のレスポンスが常に問題である。巻取ボ
ビン3は絶えず巻き太っており、このため線条体1の線
速は常に上昇するわけであるが、このレスポンスが遅い
と昇降ローラ2Aが上がり過ぎて限界を越えてしまう恐
れがあり、またこのレスポンスを速くするためにダンサ
位置信号の増幅率を大きくすると、こんどはサーボ制御
の場合付随しやすいハンチング現象、つまり制御結果が
目標値を行き過ぎてしまって戻さねばならず、その目標
値の上下に振動する現象が起きて制御全体が混乱する欠
点があった。要するに図3に示す従来の制御システム自
体の質に問題があった。
法の場合は制御のレスポンスが常に問題である。巻取ボ
ビン3は絶えず巻き太っており、このため線条体1の線
速は常に上昇するわけであるが、このレスポンスが遅い
と昇降ローラ2Aが上がり過ぎて限界を越えてしまう恐
れがあり、またこのレスポンスを速くするためにダンサ
位置信号の増幅率を大きくすると、こんどはサーボ制御
の場合付随しやすいハンチング現象、つまり制御結果が
目標値を行き過ぎてしまって戻さねばならず、その目標
値の上下に振動する現象が起きて制御全体が混乱する欠
点があった。要するに図3に示す従来の制御システム自
体の質に問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明はこの課題を解
決するためになされたものであって、この解決のために
請求項1の発明がとる手段は、線条体がばね荷重形式の
昇降ローラを持つダンサローラ装置を経由して、モータ
により回転駆動される巻取ボビンに巻き取られるように
構成された装置の、前記昇降ローラの上下の位置変化に
対応するダンサ位置信号Vと、前記昇降ローラの基準位
置に対する電圧信号との偏差を増幅した後、これに前記
線条体の線速に対応する線速信号を加える工程と、前記
偏差を増幅する前に引き出し、その信号をA/D変換し
てディジタル量に変換し、中央制御装置(CPU)によ
り予め設定されたデータと比較演算した結果をD/A変
換にてアナログ量に戻し、この戻した信号を前記工程に
よって加えた結果の信号にさらに加える工程とを有し、
これにより前記モータの回転速度を増減するようにした
線条体の定張力巻取制御方法である。
決するためになされたものであって、この解決のために
請求項1の発明がとる手段は、線条体がばね荷重形式の
昇降ローラを持つダンサローラ装置を経由して、モータ
により回転駆動される巻取ボビンに巻き取られるように
構成された装置の、前記昇降ローラの上下の位置変化に
対応するダンサ位置信号Vと、前記昇降ローラの基準位
置に対する電圧信号との偏差を増幅した後、これに前記
線条体の線速に対応する線速信号を加える工程と、前記
偏差を増幅する前に引き出し、その信号をA/D変換し
てディジタル量に変換し、中央制御装置(CPU)によ
り予め設定されたデータと比較演算した結果をD/A変
換にてアナログ量に戻し、この戻した信号を前記工程に
よって加えた結果の信号にさらに加える工程とを有し、
これにより前記モータの回転速度を増減するようにした
線条体の定張力巻取制御方法である。
【0008】また請求項2の発明による解決手段は、上
述した制御方法において前記ダンサ位置信号Vを引き出
し、その電圧値Vが前記昇降ローラの上限位置および下
限位置に対応して予めコンパレータに設定された電圧値
V1およびV2と比較して上限電圧V1より大きく、下限
電圧V2より小さい場合のときだけその電圧値Vを中央
制御装置(CPU)に入れ、ここで予め設定されたデー
タと比較演算した結果をD/A変換によりアナログ量に
戻し、この戻した信号を前記工程によって加えた結果の
信号にさらに加える工程とを有し、これにより前記モー
タの回転速度を増減するようにした線条体の定張力巻取
制御方法である。
述した制御方法において前記ダンサ位置信号Vを引き出
し、その電圧値Vが前記昇降ローラの上限位置および下
限位置に対応して予めコンパレータに設定された電圧値
V1およびV2と比較して上限電圧V1より大きく、下限
電圧V2より小さい場合のときだけその電圧値Vを中央
制御装置(CPU)に入れ、ここで予め設定されたデー
タと比較演算した結果をD/A変換によりアナログ量に
戻し、この戻した信号を前記工程によって加えた結果の
信号にさらに加える工程とを有し、これにより前記モー
タの回転速度を増減するようにした線条体の定張力巻取
制御方法である。
【0009】
【作用】ディジタルの制御補正回路があるため、主制御
回路においてアナログ系のダンサ位置信号の増幅率を下
げることができ、また巻取ボビンの巻き太りによる昇降
ローラの位置変動を小さくする。
回路においてアナログ系のダンサ位置信号の増幅率を下
げることができ、また巻取ボビンの巻き太りによる昇降
ローラの位置変動を小さくする。
【0010】
【実施例】図1に請求項1の発明の方法を実施するため
の制御用ブロック線図を示す。符号1,2,3および4
は図3について説明した従来装置と同一である。図3の
従来のブロック線図と異なる点だけを説明すると、本発
明においてはダンサ位置信号とダンサの基準信号との偏
差を増幅する前に引き出し、これをA/D変換によって
一旦ディジタル量に変え、その値を中央制御装置5にあ
らかじめ設定しておいた基準値、つまり昇降ローラ2A
の好ましい位置に対応する電圧値と比較演算し、この偏
差をD/A変換によってアナログ量に戻し、これを主回
路の線速信号との加え合わせ点の下流において加え合わ
せるのである。つまり要するに従来のアナログ系の制御
回路にディジタル系の制御補正回路を設けたものであ
る。
の制御用ブロック線図を示す。符号1,2,3および4
は図3について説明した従来装置と同一である。図3の
従来のブロック線図と異なる点だけを説明すると、本発
明においてはダンサ位置信号とダンサの基準信号との偏
差を増幅する前に引き出し、これをA/D変換によって
一旦ディジタル量に変え、その値を中央制御装置5にあ
らかじめ設定しておいた基準値、つまり昇降ローラ2A
の好ましい位置に対応する電圧値と比較演算し、この偏
差をD/A変換によってアナログ量に戻し、これを主回
路の線速信号との加え合わせ点の下流において加え合わ
せるのである。つまり要するに従来のアナログ系の制御
回路にディジタル系の制御補正回路を設けたものであ
る。
【0011】図2は請求項2の発明に用いるブロック線
図の、図1に対する変更部分だけを取り出して描いたも
のでこれは図1の一点鎖線で囲んだ部分に対応する。す
なわち、ブロック線図の主回路から引き出したダンサ位
置信号Vをあらかじめコンパレータに設定した上限電圧
V1 および下限電圧V2 と比較し、上限電圧V1 より大
きく、また下限電圧V2 より小さいときだけこれを中央
制御装置5に入れ、以下図1と同様に主回路の線速信号
との加え合わせ点の下流において加え合わせるのであ
る。ここで上限および下限電圧というのは、許容できる
張力の変動範囲に対する昇降ローラ2Aの上限位置およ
び下限位置にそれぞれ対応する電圧値のことである。
図の、図1に対する変更部分だけを取り出して描いたも
のでこれは図1の一点鎖線で囲んだ部分に対応する。す
なわち、ブロック線図の主回路から引き出したダンサ位
置信号Vをあらかじめコンパレータに設定した上限電圧
V1 および下限電圧V2 と比較し、上限電圧V1 より大
きく、また下限電圧V2 より小さいときだけこれを中央
制御装置5に入れ、以下図1と同様に主回路の線速信号
との加え合わせ点の下流において加え合わせるのであ
る。ここで上限および下限電圧というのは、許容できる
張力の変動範囲に対する昇降ローラ2Aの上限位置およ
び下限位置にそれぞれ対応する電圧値のことである。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば、線条体の張力を一定
にする目的でその線条体の掛け回されるダンサローラ装
置の昇降変動位置をほぼ一定に制御する制御回路におい
て、ディジタルの制御補正回路が設けられているため、
系のレスポンス低下を招くことなくアナログ系のダンサ
位置信号の増幅率を下げることができ迅速で精密な制御
が可能となる効果がある。またしたがって巻取ボビンの
巻き太りによる昇降ローラの位置変動を小さくすること
ができる利点がある。
にする目的でその線条体の掛け回されるダンサローラ装
置の昇降変動位置をほぼ一定に制御する制御回路におい
て、ディジタルの制御補正回路が設けられているため、
系のレスポンス低下を招くことなくアナログ系のダンサ
位置信号の増幅率を下げることができ迅速で精密な制御
が可能となる効果がある。またしたがって巻取ボビンの
巻き太りによる昇降ローラの位置変動を小さくすること
ができる利点がある。
【図1】請求項1の発明方法を実施するための制御ブロ
ック線図である。
ック線図である。
【図2】請求項2の発明に使用する制御ブロック線図
の、図1と相違する部分だけ取り出して描いたものであ
る。
の、図1と相違する部分だけ取り出して描いたものであ
る。
【図3】従来の典型的な張力一定制御方法に用いられる
制御ブロック線図である。
制御ブロック線図である。
1 線条体
2 ダンサローラ装置
2A 昇降ローラ
3 巻取ボビン
4 モータ
5 中央制御装置
Claims (2)
- 【請求項1】 線条体(1)がばね荷重形式の昇降ロー
ラ(2A)を持つダンサローラ装置(2)を経由して、
モータ(4)により回転駆動される巻取ボビン(3)に
巻き取られるように構成された装置の、前記昇降ローラ
(2A)の上下の位置変化に対応するダンサ位置信号V
と、前記昇降ローラ(2A)の基準位置に対する電圧信
号との偏差を増幅した後、これに前記線条体(1)の線
速に対応する線速信号を加える工程と、 前記偏差 を増幅する前に引き出し、その信号をA/D変
換してディジタル量に変換し、中央制御装置(CPU)
(5)により予め設定されたデータと比較演算した結果
をD/A変換にてアナログ量に戻し、この戻した信号を
前記工程によって加えた結果の信号にさらに加える工程
とを有し、 これにより 前記モータ(4)の回転速度を増減するよう
にした線条体の定張力巻取制御方法。 - 【請求項2】 線条体(1)がばね荷重形式の昇降ロー
ラ(2A)を持つダンサローラ装置(2)を経由して、
モータ(4)により回転駆動される巻取ボビン(3)に
巻き取られるように構成された装置の、前記昇降ローラ
(2A)の上下の位置変化に対応するダンサ位置信号V
と、前記昇降ローラ(2A)の基準位置に対する電圧信
号との偏差を増幅した後、これに前記線条体(1)の線
速に対応する線速信号を加える工程と、 前記ダンサ位置信号Vを引き出し、その電圧値Vが前記
昇降ローラ(2A)の上限位置および下限位置に対応し
て予めコンパレータに設定された電圧値V1およびV2と
比較して上限電圧V1より大きく、下限電圧V2より小さ
い場合のときだけその電圧値Vを中央制御装置(CP
U)(5)に入れ、ここで予め設定されたデータと比較
演算した結果をD/A変換によりアナログ量に戻し、こ
の戻した信号を前記工程によって加えた結果の信号にさ
らに加える工程とを有し、 これにより 前記モータ(4)の回転速度を増減するよう
にした線条体の定張力巻取制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07609093A JP3405557B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 線条体の定張力巻取制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07609093A JP3405557B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 線条体の定張力巻取制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263327A JPH06263327A (ja) | 1994-09-20 |
JP3405557B2 true JP3405557B2 (ja) | 2003-05-12 |
Family
ID=13595146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07609093A Expired - Fee Related JP3405557B2 (ja) | 1993-03-10 | 1993-03-10 | 線条体の定張力巻取制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3405557B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-10 JP JP07609093A patent/JP3405557B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06263327A (ja) | 1994-09-20 |
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