JP3405552B2 - 光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、p型化合物半導体層を
具備する光半導体装置に係り、特に、p型ZnSe層を
具備するLEDやレ−ザ−ダイオ−ド等の光半導体装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ZnSeは、広いバンドギャップ(2.
7eV)のため、発光ダイオ−ドやレ−ザダイオ−ド等
の、青−緑波長領域における広範なオプトエレクトロニ
クスの用途に、望ましい材料とされている。しかし、一
般のエレクトロニクス及びオプトエレクトロニクスのデ
バイスを製造するには、n型及びp型物質を得ることが
必要であるが、p型物質を得ることは困難であり、この
ことは、ZnSeを用いる技術において、長い間問題と
されていた。
【0003】Li、Na、K、N、P及びAsは、理論
的にはp型ZnSeを得るための適切なド−パントであ
る。実際に、Li、N、及びLi/Asでド−プされた
p型ZnSeについての幾つかの報告がある。多くのp
型ZnSeの実現は、無接触の電気的及び光学的測定に
よって確かめられている。
【0004】1019cm-3までのキャリア濃度の高品位
のn型ZnSeは、分子線エピタキシャル(MBE)成
長におけるClのド−ピングにより、良好に制御された
形で得られている。これに対し、ZnSeに浅いアクセ
プタを導入して低抵抗率p型伝導型を実現するために、
MBEにおける多くの試みがなされた。しかし、n型Z
nSeのように高キャリア濃度を有するp型ZnSeを
成長させることは、極めて困難である。
【0005】N2 及びNH3 の中性分子の低い付着係数
のため、MBEプロセスにおけるNのド−ピングは極め
て困難である。MBEプロセスにより成長したN−ド−
プトZnSe層は、良好な低温PLスペクトル、即ち支
配的なアクセプタ結合発光ラインと、抑制された他の発
光を示している。しかし、このサンプルの電気的特性
は、高い抵抗率を示した。
【0006】p型ZnSeを得るために試みられる重い
ド−ピング条件の下では、イオンによるダメ−ジにより
結晶性が損なわれる。また、過剰にド−プされた(>1
19cm-3)層は、高い抵抗率を示してしまう。
【0007】窒素は、ZnSeにおける最も浅いアクセ
プタとして知られており、その活性化エネルギ−は11
0meV付近である。アクセプタのイオン化による自由
正孔の発生のためには、吸収すべきある程度のエネルギ
−が必要である。一般に、フォノンエネルギ−は、半導
体材料におけるアクセプタ又はドナ−の活性化のための
自然のエネルギ−源である。縦波光学(LO)フォノン
は、半導体材料において最高エネルギ−フォノンであ
る。室温下でのZnSeにおけるLOフォノンエネルギ
−は、Nの活性化エネルギ−のほぼ1/4である30m
eV付近である。室温下では、Nアクセプタの活性化
は、少なくとも4LOフォトン量子を吸収する必要があ
る。マルチフォノンの吸収は、Nアクセプタの活性化の
可能性を制限する。室温下でのZnSeにおけるNアク
セプタの活性化が0.2%未満であることは、実験的に
報告されている。
【0008】ZnSeにおける最も浅いドナ−であるC
lは、30meV付近のエネルギ−レベルを有し、この
値はLOフォノンエネルギ−に等しい。そこで、室温下
では、ZnSeにおけるドナ−原子の活性化は、アクセ
プタの活性化よりも数オ−ダ−高い。
【0009】フォノンエネルギ−を増加させること、又
はZnSeにおけるアクセプタの活性化エネルギ−を減
少させることは不可能である。そこで、本発明者は、半
導体材料内のアクセプタの活性化エネルギ−を変化させ
ることを可能とするp型ZnSeの新しいド−ピング技
術を提案した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】半導体がドナ−又はア
クセプタ不純物でド−プされると、不純物のエネルギ−
レベルが禁制帯に導入される。半導体の特定の不純物に
ついて、特徴的なイオン化エネルギ−(活性化エネルギ
−とも言うことが出来る)が存在する。この活性化エネ
ルギは固定され、通常の操作条件の下では変化し得な
い。水素のような浅い不純物では、イオン化エネルギ−
は、キャリアの有効質量と半導体の誘電定数について補
正された、下記の式(1)により表されるRydber
g定数により与えられる。
【0011】 Ei=(4πE)-24 * /2h2 …(1) E:半導体の誘電率 m* :電子又は正孔の有効質量 結果として、それぞれの半導体について、ド−パントの
選択は非常に限られている。それぞれの半導体につい
て、しばしば、半導体におけるその固体溶解度、ド−ピ
ングプロセスやデバイス製造プロセスの容易さ及び適合
性、及び固相拡散のような他の束縛条件が考慮されると
きに使用するのに適切であることがわかった、1つか又
は2つのド−パントがある。
【0012】式(1)は、量子井戸(QW)内に位置す
る不純物には適用出来ないことがわかっている。不純物
を量子井戸内に置くと、量子井戸のポテンシャルは、1
/rク−ロンポテンシャルに加えて考慮されなければな
らない。その結果、不純物が量子井戸内に位置するなら
ば、不純物の活性化エネルギ−は増加し、不純物を薄膜
バリアに導入することにより減少する。また、更に、不
純物のイオン化エネルギ−は除去することが可能であ
り、即ち、ゼロに接近させることが出来る。このよう
に、不純物の活性化エネルギ−は、高度の自由度をもっ
て設計することが可能である。
【0013】多くの理論的及び実験的報告が、II−VI族
化合物の変調ド−ピングについて述べている。変調ド−
ピングの主要な目的は、p型ZnSeの代用としてのp
型材料を得ることである。しかし、これまで、そのよう
な変調ド−ピングによりp型材料を得ることに成功した
報告はない。変調構造における価電子帯準位で発生した
定在波が、アクセプタの活性化、及びII−VI族化合物の
変調ド−ピング構造における正孔の輸送を妨げているこ
とは、疑わしい。そこで、本発明者は、新たなド−ピン
グ技術を見出だした。
【0014】本発明は、上記事情の下になされ、高正孔
濃度を有し、かつ低抵抗のp型化合物半導体層を具備す
る光半導体装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】ZnSe技術に
おける長い間の課題は、p型ZnSeを成長させる方法
を提供することであり、本発明は、ZnSeにおける適
切な第2の物質からなる超薄膜の新規な概念によりこれ
を解決した。
【0016】即ち、本発明は、Zn及びCdの少なくと
も一方を含むカルコゲナイド、又はIII 族の窒化物から
なる化合物半導体層と、この化合物半導体層の価電子帯
の上端エネルギ−レベルより低い価電子帯の上端エネル
ギ−レベルを有する物質の薄膜とを、交互に、膜厚に周
期性を有することなくランダムに形成してなるp型化合
物半導体層を具備し、前記薄膜にはアクセプタがド−プ
され、それによって前記薄膜間の化合物半導体層はp型
とされることを特徴とする光半導体装置を提供する。
【0017】本発明に係るp型化合物半導体層を構成す
る薄膜の厚さは、1〜10原子層、好ましくは数原子層
であるのが好ましい。ZnSe内の正孔は、このような
厚さの薄膜中をトンネル効果により移動する。薄膜を構
成する物質には、1020cm-3のオ−ダ−までの適切な
アクセプタがド−プされる。このド−プ量のアクセプタ
は、自動的にイオン化されるか、又はZnSeにおける
活性化エネルギ−を減少させる。薄膜と薄膜との間のZ
nSe層には、N、Li等の適切なアクセプタをド−プ
してもよい。薄膜を構成する物質としては、ZnS、Z
nSSe、CdS、ZnCdSSe、ZnMgSSe、
AlP、InN、GaN、AlNを挙げることが出来
る。なお、p型半導体としては、ZnSeに限らず、G
aN、AlNをも使用可能である。
【0018】本発明における化合物半導体層と薄膜との
積層構造は、膜厚に周期性を有することなくランダムに
形成されることにおいて、超格子構造とは明確に異な
る。薄膜により挟まれる化合物半導体層の厚さは、3〜
200nmであるのが好ましい。
【0019】本発明によると、1015〜1019cm-3
高正孔濃度、102 〜10-2オ−ム・cmの低い抵抗率
のp型化合物半導体を得ることが可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明をより
具体的に説明する。
【0021】図3は、均一な半導体Bにおける固定され
た活性化エネルギ−EA を有するド−パントによる、従
来のp型ド−ピングを示すエネルギ−バンド図である。
【0022】図4は、ホスト半導体Aと、それより高い
価電子帯の上端エネルギ−レベルを有する半導体Bとを
交互に積層した構造のエネルギ−バンド図である。この
構造では、半導体B中のアクセプタ原子は、異なる半導
体ホストA内の格子面に閉じ込められる。Bの厚さはわ
ずか数原子層であり、例えば1−4原子層である。ホス
ト半導体Aに閉じ込められているB内のアクセプタ原子
は、半導体Bの伝導帯の端部のエネルギ−レベルに対
し、活性化エネルギ−EA を有する。従って、ホスト半
導体Aに対し、有効活性化エネルギ−EAeffは、次の式
(2)で与えられる。
【0023】EAeff=EA +ΔEV (2) ΔEV :半導体AとBとの間の価電子帯の不連続性 半導体Bは、非常に薄く形成されているので、この構造
は、均一なホスト半導体Aにおける有効活性化エネルギ
−EAeffを有するアクセプタド−ピングを有するかのよ
うに挙動する。ΔEV を変化させることにより、即ち異
なる半導体を用いることにより、異なるEAeffを得るこ
とが出来る。図2の構造の場合、EAeffはEA より大き
く、従って、p型化合物半導体を得ることは困難であ
る。
【0024】これに対し、図1に示す構造では、半導体
Bは、ホスト半導体Aよりも広いバンドギャップを有す
る。または、図4に示す構造とは逆に、Bの価電子帯の
上端エネルギ−レベルは、Aの価電子帯の上端エネルギ
−レベルよりも低い。そのとき、EAeffは、EA よりも
小さくなり、従って、p型化合物半導体を容易に得るこ
とが可能である。
【0025】図2に示す構造においては、EAeffは負と
なり、これはアクセプタ原子をイオン化するためにエネ
ルギが必要ないことを意味する。事実、これは、両方の
不純物ド−ピングの厚さが格子面に閉じ込められ、広い
バンドギャップの半導体層(数原子層)が非常に薄い限
界に押される変調ド−ピングの限界ケ−スとして考慮す
ることが可能である。
【0026】本発明のド−ピング技術は、変調ド−ピン
グ又は超格子とは異なる。量子井戸又は超格子では、価
電子帯エネルギ−準位は、関連する物質の価電子帯エネ
ルギ−準位間で移動する。しかし、本発明の構造では、
価電子帯エネルギ−準位は、ZnSeの価電子帯エネル
ギ−準位のままである。そのため、定在波を発生する可
能性はなく、この構造における正孔の移動度はZnSe
のそれとほぼ同一である。
【0027】加えて、本発明におけるZnSeに対する
第2の物質の薄膜は、GaAs又はIII-V 化合物におけ
るδド−ピングとは異なる。GaAsでは、δド−ピン
グ層はドナ−又はアクセプタであるのに対し、本発明の
薄膜はドナ−でもアクセプタでもない。この第2の物質
の薄膜に適切なアクセプタをド−プすることにより、p
型ZnSeが得られる。
【0028】種々の適切な半導体の価電子帯端部オフセ
ットを、ZnSeに比較して下記表1に示す。
【0029】
【表1】 HF:ハ−トリ−・フォック(Haartree−Fo
ck)値を用いた。
【0030】HS:ハ−マン・スキル(Herman−
Skill)値を用いた。
【0031】表1において、各数値は、ZnSeとの比
較で表わされている。
【0032】文献(A.Qteish and R.
J.Needs, Phys.Rev. B45,13
17(1992))によると、ZnSの価電子帯の上端
は0.84eVであり、ZnSeの価電子帯の上端の下
である。従って、ZnSはZnSe中に薄膜を構成する
適切な第2の物質である。ZnSe中のZnSの薄膜
は、活性化エネルギ−が0.84eVであるN又はLi
のような適切なアクセプタにより高度にド−プされ得
る。ZnSにおけるアクセプタは、有効活性化エネルギ
−が負であるため、ZnSe中で自動的に活性化される
であろう。ZnS層は、1020cm-3のオ−ダ−まで
(即ち出来るだけ高度に)ド−プされ得る。ホスト物質
ZnSeは、1015cm-3のオ−ダ−までの自由正孔濃
度を与えるNアクセプタによってもド−プされ得ること
が知られている。正孔キャリア濃度は、p型ZnSe中
のZnS薄膜により1019cm-3のオ−ダ−まで上昇さ
せることが可能である。ZnS薄膜は数原子層の厚さな
ので、正孔は、トンネル効果によってZnS薄膜中を移
動することが出来る。ZnS及びZnSeはII−IV化合
物なので、MOCVDやMBE等の方法により容易に成
長させることが出来る。それらの成長温度は非常に近接
しており、かつ低い。
【0033】従って、ZnSe中のZnSの薄膜によ
り、高正孔濃度及び低抵抗のp型ZnSeの成長が可能
であり、それによって、数カンデラのパワ−を出力する
発光ダイオ−ドやレ−ザ−ダイオ−ドのようなオプトエ
レクトロニクスデバイスを製造することが出来る。
【0034】ZnSeにおける薄膜のための適切な第2
の物質として、AlPを用いることが出来る。この物質
の価電子帯の上端は0.21eVであり、ZnSeの価
電子帯の上端の下である。アクセプタのイオン化エネル
ギ−は、AlPに対するBeの場合約150meVであ
る。従って、AlPをZnSeに用いれば、Beは自動
的にイオン化されるであろう。それ故、AlPは、高正
孔濃度のp型ZnSeを得るための、薄膜の他の材料で
ある。AlPもまた、MOCVD、MBE等により成長
することが可能である。
【0035】CdSの価電子帯の上端はZnSeの価電
子帯の上端と同レベルである。しかし、価電子帯の端部
の位置では、ZnSeの価電子帯の端部の位置より低
い。従って、CdSもZnSeに対する薄膜を構成する
第2の物質として使用可能である。ZnSSe、ZnC
dSSe、ZnMgSSeも、その価電子帯の上端がZ
nSeの価電子帯の上端より低ければ、ZnSeに対す
る薄膜を構成する第2の物質となる。
【0036】また、InN、GaN及びAlNは、表1
に示すように、価電子帯の端部の上端がZnSeの価電
子帯の上端よりかなり低いので、高キャリア濃度のp型
ZnSeを得るための薄膜を構成する適切な第2の物質
である。それらの成長温度は、ZnSeの成長温度より
もかなり高いが、CVD法を用いることにより、ZnS
eにInN、GaN及びAlNを低温で成長させること
が可能であり、それによって低抵抗p型ZnSeを得る
ことが出来る。
【0037】ZnSeに対する薄膜物質の格子不整合を
理解するために、格子定数と好ましいド−ピングアクセ
プタもまた上記表1に示されている。
【0038】このようなp型ZnSeは、オプトエレク
トロニクスデバイス、例えばLED、レ−ザダイオ−ド
に適切である。図5は、ホモ−エピタキシャル成長より
形成されたLEDを示す断面図である。図5において、
n−ZnSeからなる基板1上に高濃度のClがド−プ
されたn+ −ZnSeエピタキシャル層2が形成されて
おり、このn+ −ZnSeエピタキシャル層2上に、p
+ −ZnSe:sエピタキシャル層4が形成されてい
る。p+ −ZnSe:sにおけるsは、第2の物質の助
けにより形成されたp−ZnSeを示す。p+ −ZnS
e:sでは、正孔濃度は、1019cm-3のオ−ダ−であ
る。LEDの発光強度は、1カンデラのオ−ダ−又はそ
れ以上である。参照数字3は、空乏層を示す。p−Zn
Seとのオ−ミックコンタクトのため、同一物質の薄膜
5を成長させている。p+ −ZnSe:sエピタキシャ
ル層4と基板1の上には、電極6、7がオ−ミックコン
タクトされている。
【0039】図6は、ヘテロ−エピタキシャル成長より
形成されたLEDを示す断面図である。図6において、
p−GaAsからなる基板10上にp−ZnSe:sエ
ピタキシャル層11が形成され、このp−ZnSe:s
エピタキシャル層11上に、p+ −ZnSe:sエピタ
キシャル層12が形成されている。p+ −ZnSe:s
の正孔濃度は、1019cm-3のオ−ダ−である。p+
ZnSe:sエピタキシャル層12の上には、高濃度の
Clがド−プされたn+ −ZnSeエピタキシャル層1
3が形成されている。n+ −ZnSeエピタキシャル層
13と基板10の上には、電極14、15がそれぞれオ
−ミックコンタクトされている。
【0040】基板をp−GaAsにより構成した場合に
は、層11、12は、いずれもn+−ZnSeであり、
層13はp+ −ZnSe:sとすべきである。LEDの
発光強度は、1カンデラを越えるであろう。図7は、L
EDのエレクトロルミネッセンススペクトルを示す。
【0041】図8は、QW(量子井戸)レ−ザ−ダイオ
−ドを示す。活性層18は、Nがド−プされたp−Zn
CdSeにより構成されている。ZnCdSe中のCd
の量は、レ−ザ−光の所望の色に依存する。青色発光の
ダイオ−ドを得るには、Cdは10%未満、緑色発光の
ダイオ−ドを得るには、Cdは10%以上であるべきで
ある。
【0042】図8において、n型基板20上には、Cl
がド−プされたn型ZnSe層19が形成され、このn
型ZnSe層19上にはp−ZnCdSeからなる活性
層18が形成されている。活性層18の上には、p−Z
nCdSe:s層17が形成されている。なお、電極は
図示されていない。
【0043】図9は、図8に示すレ−ザ−ダイオ−ドの
発光スペクトルを示す。p−ZnCdSe:sを用い
て、他のオプトエレクトロニクスデバイス、例えばQW
LEDを得ることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光半導体
装置では、Zn及びCdの少なくとも一方を含むカルコ
ゲナイド、又はIII 族の窒化物からなる化合物半導体層
と、この化合物半導体層の価電子帯の上端エネルギ−レ
ベルより低い価電子帯の上端エネルギ−レベルを有する
物質の薄膜とを、交互に、膜厚に周期性を有することな
くランダムに積層している。このような薄膜の存在によ
り、半導体母材のエネルギ−レベルが変わって発光波長
が短波長側にシフトすることが防止されるとともに、ア
クセプタの有効活性化エネルギ−を低下させてめ、高正
孔濃度の低抵抗p型化合物半導体層を得ることが出来、
それによってそのようなp型化合物半導体層を具備する
光半導体装置を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アクセプタの有効活性化エネルギ−が減少す
る条件下でのアクセプタのド−ピングを示す、本発明の
原理を示す半導体のエネルギ−バンド図。
【図2】 アクセプタの有効活性化エネルギ−がゼロ又
は負である条件下でのアクセプタのド−ピングを示す半
導体のエネルギ−バンド図。
【図3】 通常のアクセプタのド−ピングを示す半導体
のエネルギ−バンド図。
【図4】 アクセプタの有効活性化エネルギ−が増加す
る条件下でのアクセプタのド−ピングを示す半導体のエ
ネルギ−バンド図。
【図5】 ホモ−エピタキシャル成長より形成されたL
EDを示す断面図。
【図6】 ヘテロ−エピタキシャル成長より形成された
LEDを示す断面図。
【図7】 pn接合LEDのエレクトロルミネッセンス
スペクトルを示す特性図。
【図8】 QW(量子井戸)レ−ザ−ダイオ−ドを示す
エネルギ−バンド図。
【図9】 QWレ−ザ−ダイオ−ドの発光スペクトルを
示す特性図。
【符号の説明】 1…n−ZnSe基板、2…n+ −ZnSeエピタキシ
ャル層、3…空乏層、4…p+ −ZnSe:sエピタキ
シャル層、5…薄膜、6,7…電極、10…p−GaA
s基板、11…p−ZnSe:sエピタキシャル層、1
2…p+ −ZnSe:sエピタキシャル層、13…n+
−ZnSeエピタキシャル層、14,15…電極、17
…p−ZnCdSe:s層、18…活性層、19…n型
ZnSe層、20…n型基板。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Zn及びCdの少なくとも一方を含むカ
    ルコゲナイド、又はIII 族の窒化物からなる化合物半導
    体層と、この化合物半導体層の価電子帯の上端エネルギ
    −レベルより低い価電子帯の上端エネルギ−レベルを有
    する物質の薄膜とを、交互に、膜厚に周期性を有するこ
    となくランダムに形成してなるp型化合物半導体層を具
    備し、前記薄膜にはアクセプタがド−プされ、それによ
    って前記薄膜間の化合物半導体層はp型とされることを
    特徴とする光半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記化合物半導体層の価電子帯の上端エ
    ネルギ−レベルより低い価電子帯の上端エネルギ−レベ
    ルを有する物質は、ZnS、ZnSSe、CdS、Zn
    CdSSe、ZnMgSSe、AlP、InN、Ga
    N、及びAlNからなる群から選択された少なくとも1
    種である請求項1に記載の光半導体装置。
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