JP3403961B2 - コンクリートポール内の鉄筋破断検知装置及び方法 - Google Patents
コンクリートポール内の鉄筋破断検知装置及び方法Info
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Description
ンクリートポール内の鉄筋破断を検知する際に、送信コ
イルにスイープ信号を送信し、当該スイープ信号に対応
した磁束が発生し、当該磁束により、コンクリートポー
ル内の鉄筋に誘導電流が誘起される。当該誘導電流は磁
束を再び発生させ、当該磁束により受信コイルに電流が
誘導される。この受信コイルに誘導された電流のスペク
トル特性から鉄筋破断有無を精度よく検知するコンクリ
ートポール内の鉄筋破断検知装置及び方法に関する。
話ケーブル、電力ケーブルを各家庭に敷設するために、
道路際の地面3にコンクリートポール(以下CPと記
す)1を建設し、このCP1に電話ケーブル2などを敷
設している。
4と螺旋鉄筋5およびコンクリート8で構成されてい
る。図12(a)に示されているように、車両事故など
でコンクリート8にひび7が発生すると、そのひび7か
ら水が進入し主鉄筋4がさびる場合が想定される。主鉄
筋4が少しさびた状態で再び過大な力がCP1に加わる
と、応力腐蝕割れにより主鉄筋4が破断する。図12
(b)に示すように、主鉄筋4の破断6が多数発生する
とCP1が折損する可能性がある。
コイルを巻き、そのコイルに信号を流した時のコイルの
インピーダンスを測定する事によりCPの鉄量を推定す
る方法が説明されている。しかし、この方法の目的は通
常の鉄筋腐蝕により鉄筋の鉄成分が減少し、その減少の
程度を測定することにある。一方、応力腐蝕割れにより
発生した鉄筋破断間隔は0.2mm程度であり、鉄成分
の減少率はほぼ0%である。従って、特開平9−217
86号公報に記載された方法では鉄筋の破断を検知でき
ない。
送信コイルと受信コイルをCPのひび割れを間にはさむ
ように取り付け、送信コイルからスイープ信号を発生さ
せたときに受信コイルで受信した磁束の応答により鉄筋
破断を検知する方法が説明されている。しかし、この方
法では、図8に示されるように、送信コイル10と受信
コイル13の間に看板40などの金属物体が存在した場
合には磁束50が乱れる。図において、14は増幅部、
15は信号処理部、16は判定部、17は表示部、19
は信号発生出力部である。その結果、図9(c)に示さ
れている受信コイルで誘導された電流の周波数特性の基
準ピーク周波数f1が変化し、図10(c)に示すよう
になる。図10(c)と図9(c)に示されているスペ
クトル特性は異なるため、基準ピーク周波数f1を用い
ることにより、鉄筋4の破断6を検知することが困難と
なる、という欠点がある。図9(a)及び図10(a)
は鉄筋破断のあるコンクリートポールの鉄筋配置図、図
9(b)及び図10(b)は鉄筋破断のあるコンクリー
トポールの等価回路図、図9(c)及び図10(c)は
鉄筋破断のあるコンクリートポールの等価回路図の共鳴
周波数を示す特性図である。
号公報では、CPに一つのコイルを巻き、そのコイルに
信号を流した時のコイルのインピーダンスを測定する事
により、CPの鉄量を推定する方法を提案している。し
かし、この方法では応力腐蝕割れによる鉄筋破断の状態
の検知は困難であった。
イルと受信コイルをCPのひび割れを間にはさむように
取り付け、送信コイルからスイープ信号を発生させたと
きに受信コイルで受信した磁束の応答により鉄筋破断を
検知する方法が説明されている。しかし、この方法で
は、送信コイルと受信コイルの間に看板などの金属物体
が存在した場合には主鉄筋の検知は困難であった。
で、CPに看板等がある場合にも、CPの主鉄筋の破断
状態を精度良く検知することができ、CP折損による事
故を未然に防ぐことができるコンクリートポール内の鉄
筋破断検知装置及び方法を提供することを目的とする。
に本発明は、コンクリートポール内の鉄筋破断検知装置
において、スイープ信号を送信コイルに出力する信号発
生出力部と、前記信号発生出力部から出力されたスイー
プ信号に応じた磁束をコンクリートポール内に出力し、
コンクリートポール内の鉄筋に誘導電流を発生する送信
コイルと、前記コンクリートポール内の鉄筋に流れる誘
導電流により発生した磁束が引き寄せられ外部へ放射す
る送信側の強磁性部材と、前記送信側の強磁性部材から
放射された磁束が誘導されて入射される受信側の強磁性
部材と、前記受信側の強磁性部材に入射された磁束によ
り電流が誘導される受信コイルと、前記受信コイルに誘
導された電流を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅さ
れた電流を周波数スペクトルに変換し、スペクトルピー
ク周波数を検出する信号処理部と、前記信号処理部で得
られたスペクトルピーク周波数と基準スペクトルピーク
周波数とを比較し、前記コンクリートポール内の鉄筋の
破断の有無を判断する判定部と、前記判定部で判断した
内容を表示する表示部とを具備することを特徴とするも
のである。
鉄筋破断検知装置において、強磁性部材が強磁性体のフ
ェライト板よりなることを特徴とするものである。
鉄筋破断検知装置において、フェライト板として、先端
にとがった個所を設けたフェライト板を用いることを特
徴とするものである。
鉄筋破断検知装置において、フェライト板にコンクリー
トポールの外周に巻き付けて取り付けるとめ具を設けた
ことを特徴とするものである。
筋破断検知方法において、信号発生出力部からスイープ
信号を送信コイルに出力する第1のステップと、前記送
信コイルで信号発生出力部から出力されたスイープ信号
に応じた磁束をコンクリートポール内に出力し、コンク
リートポール内の鉄筋に誘導電流を発生する第2のステ
ップと、前記コンクリートポール内の鉄筋に流れる誘導
電流により発生した磁束を送信側の強磁性部材に引き寄
せて外部へ放射する第3のステップと、前記送信側の強
磁性部材から放射された磁束を受信側の強磁性部材に誘
導して入射する第4のステップと、前記受信側の強磁性
部材に入射された磁束により受信コイルに電流を誘導す
る第5のステップと、前記受信コイルに誘導された電流
を増幅器で増幅する第6のステップと、前記増幅器で増
幅された電流を信号処理部で周波数スペクトルに変換
し、スペクトルピーク周波数を検出する第7のステップ
と、前記信号処理部で得られたスペクトルピーク周波数
を判定部で基準スペクトルピーク周波数と比較し、前記
コンクリートポール内の鉄筋の破断の有無を判断する第
8のステップと、前記判定部で判断した内容を表示部で
表示する第9のステップとを具備することを特徴とす
る。
トポールに含まれる主鉄筋の破断を検知するコンクリー
トポール内の鉄筋破断検知方法において、コンクリート
ポールの表面にひびが存在する箇所を挟むように、送信
コイルと受信コイルをコンクリートポールに設置する第
1のステップと、前記送信コイルと受信コイルの両者を
挟むコンクリートポールに強磁性体である先端がとがっ
ているフェライト板を取りつける第2のステップと、信
号発生出力部からスイープ信号を送信コイルに出力する
第3のステップと、前記第3のステップでスイープ信号
に応じた磁束が送信コイルから発生することによりコン
クリートポール内の鉄筋に誘導電流が発生し、この誘導
電流は再び磁束を発生させ、この発生した磁束は前記送
信側のフェライト板に誘導され、このフェライト板のと
がった先端から空間に漏れ出し、この漏れ出した磁束は
前記受信側のフェライト板に誘導され、この誘導された
磁束により受信コイルに電流が誘導される第4のステッ
プと、前記第4のステップで受信コイルに誘導された電
流を周波数スペクトルに変換し、スペクトルピーク周波
数を検出する第5のステップと、前記第5のステップで
得られたスペクトルピーク周波数と基準スペクトルピー
ク周波数とを比較し、両者の値が異なれば当該コンクリ
ートポールの鉄筋には破断が有ると判断し、また、両者
の値が等しければ当該コンクリートポールの鉄筋には破
断が無いと判断する第6のステップと、前記第6のステ
ップでコンクリートポール内の鉄筋に破断があると判断
した場合には、表示部において、『破断有り』と表示
し、かつ、ブザー部においてブザー音を数秒鳴動させ、
また、コンクリートポール内の鉄筋に破断が無いと判断
した場合には、表示部において、『破断無し』と表示
し、かつ、ブザー部においてブザー音は鳴動させない第
7のステップとを具備することを特徴とする。
の形態例を詳細に説明する。図中、同一部分は同一符号
を付してその説明を省略する。
1にそって、以下に本発明を説明する。
を目視で確認する。
ための概略図である。
うに、送信コイル10と受信コイル13をCP1に設定
する。その模様を図2に示す。送信コイル10と受信コ
イル13は図3に示されているように、コイルA部21
およびコイルB部22よりなり、コイルA部21とコイ
ルB部をつなぎあわせて使用する。このようにすること
により、CP1に簡易に送信コイル10および受信コイ
ル13を設置できる。図3のコイルA部21およびコイ
ルB部22の接続面は図4に示すとうりである。すなわ
ち、コネクタ(A)26とコネクタ(B)25とが電気
的に接続される。簡単に接続できるようにするため、ガ
イドピン23がある。そのガイドピン23を受ける穴2
4がある。これらガイドピン23と穴24の位置を最初
に合わせておき、その後、力を加えれば簡易にコネクタ
(A)26とコネクタ(B)25を接続することができ
る。27、28はコイルを外部装置へ接続するための接
続端子である。
イル10に送信する信号発生出力部19を送信コイル1
0に接続する。受信コイル13で受信した波形は増幅部
14に送信される。増幅部14の次は、信号を周波数ス
ペクトルに変換する信号処理(FFT:Fast Fo
urier Transformation)部15、
鉄筋4の破断状態を判定する判定部16、そして、判定
結果を表示する表示部(ブザー部を含む)17からなっ
ており、順次接続する。
イル10と受信コイル13の間に看板40などの金属物
体がある場合は、送信コイル10の下側及び、受信コイ
ルの上側にそれぞれ強磁性体であるフェライト板30を
取り付ける。この場合、図2(b)、(c)に示すよう
に、フェライト板30の後部にはとめ具31が設けら
れ、このとめ具31がCP1の外周に巻き付けられて、
フェライト板30がCP1に取り付けられる。磁束50
は強磁性体のフェライト板30に引き寄せられ、その
後、フェライト板30先端のとがった個所から優先的に
漏れて行き、外部に放射される。従って、フェライト板
50の長さを、CP1からの看板40の出っ張り距離の
2から3倍にすることにより磁束50を看板40などへ
誘導させないことが可能である。これにより、看板40
の存在、位置などが測定場所毎に異なっても、それら金
属物体の影響を受けない。
イープ信号を送信コイル10に流す。スイープ信号の一
例を図5に示す。すなわち、周波数fmin 〜fmax まで
周波数を連続的に変化させる。なお、出力波形は正弦波
またはその他の波形であっても可能である。
使用した場合を説明する。
鉄筋に誘導電流が発生し、その誘導電流により発生した
磁束をフェライト板30に誘導して入射し、受信コイル
13で受信する。受信した信号は増幅器14で増幅さ
れ、その後、信号処理部15で周波数スペクトルに変換
し、スペクトルピーク周波数を検出する。
CP1の主鉄筋4及び螺旋鉄筋5の配置を示す。この鉄
筋配置は図6(b)の抵抗Ro、インダクタンスLo、
静電容量C01で構成される共鳴回路と等価と考えられ
る。信号発生出力部19からスイープ信号が発生し、こ
のスイープ信号に対応する磁界が送信コイル10により
発生する。この送信コイル10から発生した磁界はCP
1内の主鉄筋4及び螺旋鉄筋5に誘導電流を発生させ
る。
横軸を周波数、縦軸をスペクトルパワーで表現すると、
ある特定の周波数f01で共鳴を起こす。共鳴周波数は以
下の式で表現できる。
示すように、抵抗R1、インダクタンスL1、静電容量
C11が変化し、静電容量C11がC01より増加すると
考えられる。従って、共鳴周波数は図7(c)で示され
ているように、f01より小さい周波数f11でスペクトル
パワーが大きくなる。破断の状態から複数のスペクトル
ピークが発生する場合もある。鉄筋破断箇所が1、2箇
所程度の場合、共鳴周波数f01は変化しない場合がある
が、1、2箇所程度の鉄筋破断ではCPは折損しないた
め特に問題は無い。
スペクトルピーク周波数を元に、主鉄筋4の破断状態を
検知する。
16において主鉄筋4が破断しているかどうか判定す
る。判定する基準は以下のとうりである。なお、あらか
じめ正常なCPを用いて破断のない場合のスペクトルピ
ークf01を測定して判定部に記憶させておくこととす
る。
トルピークf11がある。
ト板がない場合の基準周波数f0と検知したピーク周波
数を比較しても主鉄筋の破断の有無を判定することがで
きる。
は、表示部17において『破断あり』と表示させ、かつ
ブザー音を発生させ操作者に報知する。破断が無い場合
は、表示部において『破断なし(正常)』と表示する。
法により、主鉄筋4の破断6の程度がわかる。
るひび7が入るように送信コイル10と受信コイル13
をCP1に設置し、送信コイル10と受信コイル13の
間に看板40などの金属物体がCP1に取り付けられて
いる場合は、これら送信コイル10及び受信コイル13
を間にはさむように先端がとがっている強磁性体である
フェライト板30をCP1に取り付け、CP1に取り付
けられている看板40など金属物体に磁束が伝わらない
ようにし、信号発生出力部19から周波数をスイープし
たスイープ信号を送信コイル10に送信し、送信コイル
10は当該スイープ信号に応じた磁束を発生させ、当該
磁束はCP1内の鉄筋に誘導電流を発生させ、CP1内
部は一種のL,C,R共鳴回路と考えられ信号発生出力
部19から送信されるスイープ信号の特定の周波数で共
鳴現象を起こし、また、主鉄筋の破断が数箇所で発生し
ている場合には、この共鳴周波数が変化し、この共鳴周
波数の変化を受信コイル13で検知することにより、測
定しているCP1の主鉄筋破断状態を判定する スイープ信号を送信コイル10に供給し、送信コイル1
0から発生された磁束により、誘導電流がCP1内部の
鉄筋に発生し、当該誘導電流により発生する磁束をCP
1に取り付けた強磁性体であるフェライト板30に磁束
50を導き、当該磁束50を受信コイル13により受信
することを利用することにより、CP1の主鉄筋4の破
断状態を精度良く検知することができる。
効果が得られる。
の影響を排除してCPの鉄筋破断を精度よく検知できる
ため、CP折損による事故を未然に防ぐことができる。
者が昇降する場合、あらかじめCPの鉄筋破断を測定し
ておけば、昇降した時にCPが倒壊することを避ける事
ができ、人命を救うことができる。
い。
ある。
る。
を示す斜視図である。
接合面の一例を示す端面図である。
を示す特性図である。
説明図で、(a)正常なコンクリートポールの鉄筋配置
図、(b)正常なコンクリートポールの等価回路図、
(c)正常なコンクリートポールの等価回路図の共鳴周
波数を示す特性図である。
す説明図で、(a)鉄筋破断のあるコンクリートポール
の鉄筋配置図、(b)鉄筋破断のあるコンクリートポー
ルの等価回路図、(c)鉄筋破断のあるコンクリートポ
ールの等価回路図の共鳴周波数を示す特性図である。
法を示す構成説明図である。
で、(a)鉄筋破断のあるコンクリートポールの鉄筋配
置図、(b)鉄筋破断のあるコンクリートポールの等価
回路図、(c)鉄筋破断のあるコンクリートポールの等
価回路図の共鳴周波数を示す特性図である。
体がある場合の例を示す説明図で、(a)鉄筋破断のあ
るコンクリートポールの鉄筋配置図、(b)鉄筋破断の
あるコンクリートポールの等価回路図、(c)鉄筋破断
のあるコンクリートポールの等価回路図の共鳴周波数を
示す特性図である。
図で、(a)コンクリートポールにケーブルが敷設され
た状況を示す正面図、(b)コンクリートポールの配筋
図である。
図で、(a)コンクリートポールのひびの発生例を示す
正面図、(b)コンクリートポールの鉄筋の破断例を示
す配筋図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 コンクリートポール内の鉄筋破断検知装
置において、 スイープ信号を送信コイルに出力する信号発生出力部
と、 前記信号発生出力部から出力されたスイープ信号に応じ
た磁束をコンクリートポール内に出力し、コンクリート
ポール内の鉄筋に誘導電流を発生する送信コイルと、 前記コンクリートポール内の鉄筋に流れる誘導電流によ
り発生した磁束が引き寄せられ外部へ放射する送信側の
強磁性部材と、 前記送信側の強磁性部材から放射された磁束が誘導され
て入射される受信側の強磁性部材と、 前記受信側の強磁性部材に入射された磁束により電流が
誘導される受信コイルと、 前記受信コイルに誘導された電流を増幅する増幅器と、 前記増幅器で増幅された電流を周波数スペクトルに変換
し、スペクトルピーク周波数を検出する信号処理部と、 前記信号処理部で得られたスペクトルピーク周波数と基
準スペクトルピーク周波数とを比較し、前記コンクリー
トポール内の鉄筋の破断の有無を判断する判定部と、 前記判定部で判断した内容を表示する表示部とを具備す
ることを特徴とするコンクリートポール内の鉄筋破断検
知装置。 - 【請求項2】 強磁性部材が強磁性体のフェライト板よ
りなることを特徴とする請求項1記載のコンクリートポ
ール内の鉄筋破断検知装置。 - 【請求項3】 フェライト板として、先端にとがった個
所を設けたフェライト板を用いることを特徴とする請求
項2記載のコンクリートポール内の鉄筋破断検知装置。 - 【請求項4】 フェライト板にコンクリートポールの外
周に巻き付けて取り付けるとめ具を設けたことを特徴と
する請求項2記載のコンクリートポール内の鉄筋破断検
知装置。 - 【請求項5】 コンクリートポール内の鉄筋破断検知方
法において、 信号発生出力部からスイープ信号を送信コイルに出力す
る第1のステップと、 前記送信コイルで信号発生出力部から出力されたスイー
プ信号に応じた磁束をコンクリートポール内に出力し、
コンクリートポール内の鉄筋に誘導電流を発生する第2
のステップと、 前記コンクリートポール内の鉄筋に流れる誘導電流によ
り発生した磁束を送信側の強磁性部材に引き寄せて外部
へ放射する第3のステップと、 前記送信側の強磁性部材から放射された磁束を受信側の
強磁性部材に誘導して入射する第4のステップと、 前記受信側の強磁性部材に入射された磁束により受信コ
イルに電流を誘導する第5のステップと、 前記受信コイルに誘導された電流を増幅器で増幅する第
6のステップと、 前記増幅器で増幅された電流を信号処理部で周波数スペ
クトルに変換し、スペクトルピーク周波数を検出する第
7のステップと、 前記信号処理部で得られたスペクトルピーク周波数を判
定部で基準スペクトルピーク周波数と比較し、前記コン
クリートポール内の鉄筋の破断の有無を判断する第8の
ステップと、 前記判定部で判断した内容を表示部で表示する第9のス
テップとを具備することを特徴とするコンクリートポー
ル内の鉄筋破断検知方法。 - 【請求項6】 共鳴法により、コンクリートポールに含
まれる主鉄筋の破断を検知するコンクリートポール内の
鉄筋破断検知方法において、 コンクリートポールの表面にひびが存在する箇所を挟む
ように、送信コイルと受信コイルをコンクリートポール
に設置する第1のステップと、 前記送信コイルと受信コイルの両者を挟むコンクリート
ポールに強磁性体である先端がとがっているフェライト
板を取りつける第2のステップと、 信号発生出力部からスイープ信号を送信コイルに出力す
る第3のステップと、 前記第3のステップでスイープ信号に応じた磁束が送信
コイルから発生することによりコンクリートポール内の
鉄筋に誘導電流が発生し、この誘導電流は再び磁束を発
生させ、この発生した磁束は前記送信側のフェライト板
に誘導され、このフェライト板のとがった先端から空間
に漏れ出し、この漏れ出した磁束は前記受信側のフェラ
イト板に誘導され、この誘導された磁束により受信コイ
ルに電流が誘導される第4のステップと、 前記第4のステップで受信コイルに誘導された電流を周
波数スペクトルに変換し、スペクトルピーク周波数を検
出する第5のステップと、 前記第5のステップで得られたスペクトルピーク周波数
と基準スペクトルピーク周波数とを比較し、両者の値が
異なれば当該コンクリートポールの鉄筋には破断が有る
と判断し、また、両者の値が等しければ当該コンクリー
トポールの鉄筋には破断が無いと判断する第6のステッ
プと、 前記第6のステップでコンクリートポール内の鉄筋に破
断があると判断した場合には、表示部において、破断が
有る旨表示し、又はブザー部においてブザー音を鳴動さ
せ、また、コンクリートポール内の鉄筋に破断が無いと
判断した場合には、表示部において、破断が無い旨表示
し、又はブザー部においてブザー音は鳴動させない第7
のステップとを具備することを特徴とするコンクリート
ポール内の鉄筋破断検知方法。
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永島裕二他,渦流探傷法を用いたコンクリートポール内鉄筋破断検知技術の検討(その1),1998年電子情報通信学会総合大会講演論文集,1998年 3月 6日 |
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