JP3437074B2 - コンクリートポール内の鉄筋破断位置検知装置及びその方法 - Google Patents
コンクリートポール内の鉄筋破断位置検知装置及びその方法Info
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Description
て、コンクリートポール(以下CPと呼称する)内の鉄
筋破断を検知する際に、CPの軸方向に複数の測定ライ
ンを設定し複数の測定ラインに沿ってセンサを移動させ
て電磁波形を測定し、装置本体に記録し、記録した波形
を2次元画像に変換し、距離均一化処理、移動差分処理
を行なうことにより鉄筋破断位置を精度よく迅速に検知
するCP内の鉄筋破断位置検知装置及びその方法に関す
るものである。
で設置するために、道路際にCPを建設しCPに、前記
電話ケーブルや電力ケーブルを設置している。図16
(a)に示されているように、CP11にはケーブル1
2による引張力13が常時かけられている。CP11の
両側からの引張力13は均等になるように設計されてお
り、CP11の両側からの引張力13がお互いに打ち消
し合う均等な状態を平衡状態と呼んでいる。
に、例えば交差点において、ケーブル12の布設方向が
曲がる場合がある。この場合、CP11には平衡な引張
力が働かず、一方向への引張力13が加わる。この力を
不平衡状態と呼んでいる。
る力を打ち消すため、図16(c)に示されているよう
に、ケーブル12によりCP11の一方向に加わる力に
対抗するように不平衡力の方向と逆方向に支線14を設
置し平行状態を保つ。
できない場合がある。このような場合にはCPに常時不
平衡力が加わる。CPは、外力に対する強度は内部の鉄
筋で負担し、鉄筋の腐食を防ぐためにアルカリ性のコン
クリートで覆う構造である。コンクリートは空気中の炭
酸ガスや塩分などにより、コンクリートの表面から内部
に向かってアルカリ性から中性へと変化して行くことが
知られている。
コンクリート内の鉄筋が腐食し易くなり、鉄筋が細って
破断する。しかし、CPに不平衡力が加わっていると、
鉄筋の減肉が進行する前に、突然、破断する場合があ
る。この現象を応力腐蝕割れと称する。応力腐蝕割れは
遅れ破壊の一種であり、ある日、突然何の前触れも無く
発生する。そこで、CPに内蔵されている鉄筋の破断を
非破壊で調査する技術が望まれている。
法が知られている。しかし、自然電位法では調査する箇
所のコンクリートを削り、鉄筋を露出させる必要があ
る。そのため、作業性が悪いことは述べるまでもなく、
測定終了後、削ったコンクリートを補修する必要性が生
まれる。また、補修が十分でない場合には、該当箇所か
ら雨水や海岸地帯では海水に含まれる塩分などが進入
し、鉄筋が腐食する可能性も高い。このため、実際的な
測定には適さないと判断される。そこで、現在のところ
後述するような、A法とB法の2種類の方法が提案され
ている。
円形の金属コイルでCPを挟み、インピーダンスを測定
する。CPの鉄筋が細っている場合、インピーダンスが
変化する。この変化量で、CP内の鉄筋の腐食状況を把
握する。(特開平9−21786号) B法:CP内の鉄筋破断位置を検知する手法として、渦
流探傷法がある(特願平9−234804号)。
交流電源19により交流電流を供給されたコイル15に
より磁界16を発生させる。すると、金属17面に渦電
流18が発生し、この渦電流18により再び磁界16が
発生する。この時、金属17面に傷などがあると、渦電
流18により発生する磁界16が変化する。前記磁界1
6の変化量により、金属17面の傷を探知する。
一例を示す構成説明図である。本鉄筋破断位置検知装置
は渦流探傷センサ20、増幅器21、移相器22、同期
検波器23、制御部24、記録部25及び表示部26か
らなっている。すなわち、CPの側面に沿ってセンサホ
ルダを移動させて渦流探傷センサ20により測定した渦
電流により発生する磁界波形は増幅器21で増幅されて
同期検波器23に加えられる。この同期検波器23は増
幅器21の出力と移相器22の出力を比較し、きず信号
を取り出し易くする回路である。移相器22からは、基
準信号に対して任意の位相を持つ信号が出力される。
として図19に示されているI型センサ27でCP11
の螺旋鉄筋と主鉄筋の位置を検知する。その後、図20
に示されているように、CP11の主鉄筋28の真上に
渦流探傷センサ20A,20Bを配置し、このセンサ2
0A,20Bを主鉄筋28に沿って矢印A方向に移動さ
せることにより主鉄筋28の破断29を検知する。図に
おいて、30はセンサ移動ガイド、31は螺旋鉄筋、3
2は鉄筋破断位置検知装置本体である。
CPのインピーダンスを基準値として、現在測定してい
るCPで得られるインピーダンスと比較する。しかし、
CPの製造メーカは複数あり、それぞれ構造が異なる。
また、同一メーカ品でも、製造年度、ロッドなどにより
構造が異なる。
Pで事前に調査する必要がある。しかし、実際には、測
定対象のCPのメーカ、製造年度などが測定現場でわか
らない場合が多い。また、円形コイルを使用するが、C
Pには足場ボルト、宣伝板(金属板)等があり、迅速な
測定は困難である。
る前段作業としてI型センサにより主鉄筋と螺旋鉄筋の
位置を探査する必要がある。しかし、事前探査作業は時
間が掛かり、作業能率が著しく低下する。
で、主鉄筋の位置を検知する前作業を必要とせずに、コ
ンクリートポール内の鉄筋破断位置が正確にかつ迅速に
特定可能となり、検出作業の効率化ならびに安全性の向
上が図れる、コンクリートポール内の鉄筋破断位置検知
装置及びその方法を提供することを目的とする。
に本発明のコンクリートポール内の鉄筋破断位置検知装
置は、渦流探傷法を用いてコンクリートポールに内蔵さ
れている鉄筋の破断位置を検知する装置において、コン
クリートポールの表面に貼り付けた測定ラインシートの
測定ラインに沿って移動して電磁波形および移動距離を
含むエンコーダ信号を出力する渦流探傷センサと、基準
信号に対して任意の位相を持つ信号を出力する移相器
と、この移相器の出力及び前記渦流探傷センサからの出
力を比較して、不要信号を除去し、きず信号を取り出し
易くする同期検波器と、この同期検波器からの信号及
び、エンコーダ信号が記録される記録部と、この記録部
に記録されたエンコーダ信号及び電磁波形から2次元画
像を形成し、距離均一化処理、セグメント化処理、移動
差分処理を行う波形演算部と、この波形演算部からの出
力信号が加えられ鉄筋破断位置を表示する表示部とを具
備することを特徴とするものである。
破断位置検知装置は、前記波形演算部が、記録部に記録
されたエンコーダ信号及び電磁波形についてエンコーダ
信号間の距離を同一にする距離均一化処理部と、この距
離均一化処理部の処理を測定した電磁波形毎に行い、横
軸が測定ライン、縦軸が渦流探傷センサの移動距離とし
て、2次元画像として表す2次元画像化部と、この2次
元画像化部で得られた2次元画像にセグメント化処理を
行うセグメント化部と、各測定ラインにおいて測定した
電磁波形に移動差分処理を行う移動差分処理部とからな
ることを特徴とするものである。
破断位置検知装置は、前記距離均一化処理部として、鉄
筋からの電磁波形測定時に得られるエンコーダ信号間隔
を統一し、波形のサンプリング数を調整することによる
センサの移動距離の均一化機能を有する距離均一化処理
部を用いたことを特徴とするものである。
破断位置検知装置は、前記2次元画像化部として、測定
した電磁波形の振幅値を二以上の振幅値幅で区切り、同
一の振幅値幅内の距離範囲を同一の表示色で表すことに
より、一つの電磁波形を一本の二色以上の多色線に変換
し、前記処理を測定した電磁波形毎に行い、横軸が測定
ライン、縦軸がセンサの移動距離として、2次元画像と
して表す2次元画像化部を用いたことを特徴とするもの
である。
破断位置検知装置は、前記セグメント化部として、2次
元画像にラスタ走査を行い、同一セグメント探査エリア
を基準にセグメント化を行うセグメント化部を用いたこ
とを特徴とするものである。
破断位置検知装置は、前記移動差分処理部として、各測
定ラインにおいて測定した電磁波形の測定開始位置を同
一にして移動差分処理を行う移動差分処理部を用いたこ
とを特徴とするものである。
破断位置検知方法は、渦流探傷法により、コンクリート
ポールに内蔵されている鉄筋の破断位置を検知する方法
において、コンクリートポール表面に存在する亀裂を覆
い、かつ測定ラインがコンクリートポールの軸方向に平
行になるように測定ラインが明示されている測定ライン
シートを貼り付ける工程と、前記測定ラインに沿って渦
流探傷センサを移動させ、前記渦流探傷センサの測定を
所望の測定ラインで行う工程と、前記渦流探傷センサで
得られた電磁波形及びエンコーダ信号を鉄筋破断位置検
知装置本体に記録する工程と、前記鉄筋破断位置検知装
置本体に記録された前記電磁波形についてエンコーダ信
号間の距離を同一にする工程と、前記電磁波形のサンプ
リング数を平均挿入法もしくは平均削除法により挿入も
しくは削除する工程と、この工程で得られた電磁波形の
振幅値を一定幅に区切って2以上の段階に分け該段階毎
に2色以上に着色し、電磁波形を一本の多色線として表
現する工程と、前記多色線を重ね合わせて、測定ライン
とセンサ移動距離の2次元座標に置き換えて2次元画像
として表現する工程と、前記2次元画像についてラスタ
処理を施し、同一セグメント探査エリア内に特定色の座
標がある場合に同一のセグメントと認識する2次元画像
のセグメント化を行う工程と、前記セグメントの輪郭座
標の数を計測し、最大数のセグメントを螺旋鉄筋のセグ
メントとして認識する工程と、移動差分処理を探査ライ
ンの波形に対して行なう工程とを具備することを特徴と
する。
の形態例を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態
例を示す構成説明図である。本発明の一実施形態例に係
るコンクリートポート内の鉄筋破断位置検知装置は、渦
流探傷センサ20、増幅器21、移相器22、同期検波
器23、制御部24、記録部25、表示部26及び波形
演算部40で構成されている。さらに前記波形演算部4
0は距離均一化処理部41、2次元画像化部42、セグ
メント化部43、移動差分処理部44からなっている。
検知装置の各部の働きを図1を用いて説明する。図4に
示すように、大地45にはCP11が植設され、このC
P11の表面には表面に存在する亀裂を覆い、かつ測定
ライン47がCP11の軸方向に平行になるように測定
ライン47が明示されている測定ラインシート46が貼
り付けられる。この測定ラインシート46にはNO.
1,2,3,4,5,………,19,20の複数の測定
ライン47が記載されている。そこで、測定ラインシー
ト46の測定ライン47に沿ってセンサホルダを移動さ
せて渦流探傷センサ20で渦流探傷法により測定した渦
電流により発生する磁界の変化量の波形(電磁波形)は
増幅器21で増幅されて同期検波器23に加えられる。
この同期検波器23には基準信号に対して任意の位相を
持つ信号が、移相器22により加えられる。前記同期検
波器23は前記移相器22の出力及び前記渦流探傷セン
サ20からの電磁信号を同期検波する。前記同期検波器
23により同期検波された信号は制御部24に供給さ
れ、この制御部24では同期検波器23から出力された
信号及びエンコーダ信号を記録部25に記録する。また
前記制御部24では前記記録部25に記録された電磁波
形及びエンコーダ信号を波形演算部40に供給してエン
コーダ信号及び電磁波形から2次元画像を形成し、距離
均一化処理、セグメント化処理、移動差分処理を行う。
この波形演算部40からの出力信号は表示部26に加え
られ鉄筋破断位置が表示される。
41は、主鉄筋からの電磁波形測定時に得られるエンコ
ーダ信号間隔を統一し、波形のサンプリング数を調整す
ることによるセンサの移動距離の均一化機能を有し、記
録部25からエンコーダ信号が入力され電磁波形の測定
と同時に得られたエンコーダ信号間の距離を統一するた
め、波形のサンプリング点数を調整して2次元画像化部
42に出力する。
磁波形の振幅値を適当な二以上の振幅値幅で段階分けし
て区切り、同一の振幅値幅内の距離範囲を同一の表示色
で表すことによりそれぞれの段階を着色して色分けし、
一つの電磁波形を一本の二色以上の多色線に変換して一
次元の多色線で表現する処理を行う。前記処理を測定し
た電磁波形毎に全ての測定波形について行い、前記多色
線を重ね合わせて2次元画像を形成する。前記2次元画
像は横軸が測定ラインの位置、縦軸がセンサの移動距離
である。2次元画像化部42で形成された2次元画像は
セグメント化部43に出力される。
らの波形が画像に対して斜めに観測される。また、主鉄
筋の破断位置からの波形が測定される。2次元画像に対
しラスタ走査を行い、図2(a)に示される同一セグメ
ント探査エリアを基準にセグメント化を行う。セグメン
ト化部43でセグメント化された信号は移動差分処理部
44に出力される。
のNo.nとNo.n+1(n=1、2、3…18)の
電磁波形を差分し、前記差分の結果を測定ラインのN
o.nの結果に置き換える。この時、各測定ラインにお
いて測定したNo.nの電磁波形の波形開始距離とN
o.n+1の電磁波形の波形開始距離を同一にして移動
差分処理を行う。前記移動差分処理の結果、螺旋鉄筋の
波形が除去され、主鉄筋破断位置からの波形のみが残
る。
部26に加えられ鉄筋破断位置が表示される。次に、本
発明に係るコンクリートポート内の鉄筋破断位置検知方
法について図面を用いて説明する。
の鉄筋破断位置検知方法のフローチャートである。 「ステップ1」図4 に示されているように複数の測定ライン47を明示
している測定ラインシート46を、CP11の表面にひ
びが発生している箇所を含むように、かつ、CP11の
長手方向に平行になるように取り付ける。測定ラインシ
ート46に記載されている測定ライン47の間隔は、渦
流探傷センサ20の破断検知可能領域48を考慮して決
定される。その模様を図5に示す。図5に示すように、
渦流探傷センサ20が鉄筋の真上に無くとも、主鉄筋2
8の破断29を検知することができる。
各測定ライン47にそって移動させ、波形を受信する。
この時、センサホルダ49の移動速度を変化させないよ
うに極力注意する。また、センサホルダ49が測定ライ
ン47から逸脱しないようにする。渦流探傷センサ20
としてE型センサを用いたCP11の探傷状況を図6に
示す。図6(a)はCP11の表面を示し、図6(b)
はCP11の断面について示してある。
に明示されている全ての測定ライン47に対して行な
う。渦流探傷センサ20で受信した全ての電磁波形を鉄
筋破断位置検知装置本体の記録部25に記録する。ま
た、センサホルダ49内にはエンコーダが内蔵されてお
り、センサホルダ49が1cm移動する毎にエンコーダ信
号を出力する。このエンコーダ信号も記録する。
を図7に示す。ここで、各エンコーダ信号50間のサン
プリング座標に1、2、3…と数値が記入されている。
本実施形態例では、この数値を相対的座標と称する。
録される。各エンコーダ信号間の距離は同じである。し
かし、操作者が手動でセンサホルダを移動させるため常
に一定の移動速度にはできない。
0との関係は図7のようになる。各エンコーダ信号50
間の波形のサンプリング数が異なる。このサンプリング
数を同一にする必要がある。以下、その方法について述
べる。
る。図8は距離均一処理を行なう前の2つの電磁波形
と、各波形に対応するエンコーダ信号を示している。図
8(a)に示す測定ラインNo.1のエンコーダ信号5
0と図8(b)に示す測定ラインNo.2のエンコーダ
信号50の位置が一致していないことがわかる。そこ
で、各エンコーダ信号50間の距離を一定値にするため
波形のサンプリング数を削除、もしくは増加させる。そ
の方法を以下に示す。
りである。 ・測定長さ=30cm ・エンコーダ信号間隔=1cm ・Sa:(サンプリング点)=256/1波形 ・Pm:(エンコーダ信号数)=29個 従って、平均したエンコーダ信号間のサンプリング数S
oは、 So=Sa/(Pm+1) (1) で現される(注:小数点以下四捨五入)。本実施形態例
では、 So+256/(29+1)=9(サンプリング点数) となり、エンコーダ信号間のサンプリング数は9とな
る。図7では各エンコーダ信号50間のサンプリング数
は、11、7、10であり、11と10はSo=9より
大きいので、それぞれサンプリング数を2個、1個削減
する必要がある。
り小さいので、サンプリング数を2個増加させる必要が
ある。以下にその方法を示す。
合 増加させるサンプリング数はSoとの差から簡単に求め
ることができる。次に増加させる相対的座標を決める。
いる波形では、Smx=7、N=2、であるので Pi=7/(2+1)=2 (注:四捨五入) (Pi×m)+1=3、5 により、図9(a)の相対的座標2と3の間、及び相対
的座標4と5の間の座標にサンプリング点を挿入する。
入法と平均挿入法により計算される。その模様は図9
(b)、(c)に示している。単純挿入法では、図9
(a)の相対的座標2の値を、図9(b)の相対的座標
2と3の間に新たに設けられた座標の値とする。平均挿
入法では、図9(a)の相対的座標2と3のそれぞれの
値の平均値を、図9(c)の相対的座標2と3の間に新
たに設定した座標の値とする。
の処理を行なう。図9(b)と図9(c)を比較する
と、図9(c)の方が、より自然な波形となっているの
で、本実施形態例では平均挿入法を採用する。
場合 削減させるべきサンプリング数はSoとの差から簡単に
もとまる。次に削減させる相対的座標を決める必要があ
る。
11、N=2であるので Pi=11/(2+1)=4 従って、削除する相対的座標は、 Pi×m=4、8 となり、図10(a)の相対的座標4と8を削除する。
均削除法がある。その模様を図10(b)、(c)に示
している。単純削除法では、図10(a)の相対的座標
4、8を単純に削除する。
4と5の値の平均値を図10(c)の相対的座標4の値
とする。座標8にたいしても同様である。図10(b)
と図10(c)を比較すると、図10(c)の方が、よ
り自然な波形となっているので、本実施形態例では平均
削除法を採用する。
ラインがそれぞれ異なる波形図11(a)、(b)に対
するエンコーダ信号50のセンサ移動距離が同一となっ
ている。
ホルダを一定速度で移動した時に得られる波形に復元さ
れている。 「ステップ4」 観測された波形の振幅値51が、ある一定の振幅値52
をこえている距離範囲を黒色53で表現し、一つの波形
を一つの色線に変換する。
全ての測定した波形に対し行い、横軸が走査ラインN
o.、縦軸はセンサ移動距離として、2次元の画像を作
成する。
(b)の縦軸であるセンサ移動距離は30cmであり、か
つサンプリング数は、256点(256座標)である。
サンプリング点座標を現す。
螺旋鉄筋からの波形である。独立して存在している座標
55は、鉄筋の破断位置からの波形である。次に、図1
3に対しセグメント化を行なう。セグメント化を行なう
に際し、探索するエリアを図2(a)に示す。
(a)の探索エリア内に黒色の座標があれば同一のセグ
メントと判定する。本処理をラスタ走査しながら行なう
ことにより、図2(b)では2つのセグメント1、セグ
メント2が認識されている。
7の数をカウントする。最もカウント数が大きなセグメ
ントを螺旋鉄筋のセグメント1と認識する。
いるように、セグメント1が螺旋鉄筋であると認識す
る。 「ステップ7」図2 に対し、測定ラインNo.nとn+1の波形の差分
を計算し、計算結果を測定ラインNo.nの値に上書き
する。
ているように、探査ラインnの波形開始距離と、測定ラ
インn+1の波形開始距離とを一致させることが必要で
ある。
ンサ移動距離に差がある。そこで、図14(c)、
(d)のように、図14(b)の波形をΔLだけ波形開
始距離を短くする。
距離が図14(c)、(d)で一致していることがわか
る。この状態で差分処理を行なえば、図14(e)に示
されているように螺旋鉄筋の波形を除去できる。
処理を測定ラインNo.nとn+1(n=1、2、…1
9)に対する波形に関して行った結果を図15に示す。
1に応じた螺旋鉄筋の波形が除去されており、セグメン
ト2に応じた主鉄筋破断の波形のみが観測される。以上
のように、健全なCPのインピーダンスを基準値として
測定する、調査前に螺旋鉄筋と主鉄筋の位置を検知する
等の事前作業を必要とせずに、まず測定ラインシートを
CPに貼り付け、測定ラインシートに明示されている測
定ラインに沿って渦流探傷センサを移動させ、得られた
電磁波形を鉄筋破断位置検知装置本体で記録する。複数
の測定ラインにおいて同様に測定を行い電磁波形を記録
する。記録した各電磁波形から2次元画像を形成し、こ
の画像に対し、距離均一処理、セグメント化処理、移動
差分処理を行うことにより、簡易に鉄筋破断位置を検知
する。
時、応力の加わった過酷な状態で使用されているコンク
リートポール内鉄筋の応力腐食割れ等による破断を事前
に検知することが可能となり、長期間使用して劣化した
コンクリートポールの倒壊の危険性を取り除くことがで
きる。
内の鉄筋破断位置検知装置および鉄筋破断位置検知方法
によれば、測定ラインシートを利用して単純に測定ライ
ンに沿って渦流探傷センサを移動させる単純な作業工程
を実施することより、複数の波形を鉄筋破断位置検知装
置本体部に記録し、記録した波形を元に2次元画像を形
成し、距離均一処理、移動差分処理を施すため、コンク
リートポール内の鉄筋破断位置が正確にかつ迅速に特定
可能となり、検出作業の効率化ならびに柱上作業の安全
性の向上が図れる。
に取り付け測定ラインに沿ってセンサホルダを移動させ
た後はコンピュータが自動的に破断位置を表示する。こ
のため、鉄筋の破断の有無を判定する際に、操作者の熟
練度や経験が必要ない。
る。
である。
位置検知方法の一例を示すフローチャートである。
ラインシートを設置した状態の一例を示す側面図であ
る。
隔の一例を示す説明図である。
に沿って測定している状況の一例を示す正面図及び断面
図である。
係の一例を示す説明図である。
号の一例を示す説明図である。
を示す説明図である。
例を示す説明図である。
を示す説明図である。
す説明図である。
図である。
説明図である。
る。
る。
検知装置を示す構成説明図である。
鉄筋の位置を検知する作業を示す構成説明図である。
検知作業を示す斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 渦流探傷法を用いてコンクリートポール
に内蔵されている鉄筋の破断位置を検知する装置におい
て、 コンクリートポールの表面に貼り付けた測定ラインシー
トの測定ラインに沿って移動して電磁波形および移動距
離を含むエンコーダ信号を出力する渦流探傷センサと、 基準信号に対して、任意の位相を持つ信号を出力する移
相器と、 この移相器の出力及び前記渦流探傷センサからの電磁波
形を同期検波する同期検波器と、 この同期検波器からの電磁信号及びエンコーダ信号が記
録される記録部と、 この記録部に記録されたエンコーダ信号及び電磁波形か
ら2次元画像を形成し、距離均一化処理、セグメント化
処理、移動差分処理を行う波形演算部と、 この波形演算部からの出力信号が加えられ鉄筋破断位置
を表示する表示部とを具備することを特徴とするコンク
リートポール内の鉄筋破断位置検知装置。 - 【請求項2】 前記波形演算部が、記録部に記録された
エンコーダ信号の電磁波形についてエンコーダ信号間の
距離を同一にする距離均一化処理部と、この距離均一化
処理部の処理を測定した電磁波形毎に行い、横軸が測定
ライン、縦軸が渦流探傷センサの移動距離として、2次
元画像として表す2次元画像化部と、この2次元画像化
部で得られた2次元画像にセグメント化処理を行うセグ
メント化部と、各測定ラインにおいて測定した電磁波形
に移動差分処理を行う移動差分処理部とからなることを
特徴とする請求項1記載のコンクリートポール内の鉄筋
破断位置検知装置。 - 【請求項3】 距離均一化処理部として、鉄筋からの電
磁波形測定時に得られるエンコーダ信号間隔を統一し、
波形のサンプリング数を調整することによるセンサの移
動距離の均一化機能を有する距離均一化処理部を用いた
ことを特徴とする請求項2記載のコンクリートポール内
の鉄筋破断位置検知装置。 - 【請求項4】 2次元画像化部として、測定した電磁波
形の振幅値を二以上の振幅値幅で区切り、同一の振幅値
幅内の距離範囲を同一の表示色で表すことにより、一つ
の電磁波形を一本の二色以上の多色線に変換し、前記処
理を測定した電磁波形毎に行い、横軸が測定ライン、縦
軸がセンサの移動距離として、2次元画像として表す2
次元画像化部を用いたことを特徴とする請求項2記載の
コンクリートポール内の鉄筋破断位置検知装置。 - 【請求項5】 セグメント化部として、2次元画像にラ
スタ走査を行い、同一セグメント探査エリアを基準にセ
グメント化を行うセグメント化部を用いたことを特徴と
する請求項2記載のコンクリートポール内の鉄筋破断位
置検知装置。 - 【請求項6】 移動差分処理部として、各測定ラインに
おいて測定した電磁波形の波形開始距離を同一にして移
動差分処理を行う移動差分処理部を用いたことを特徴と
する請求項2記載のコンクリートポール内の鉄筋破断位
置検知装置。 - 【請求項7】 渦流探傷法により、コンクリートポール
に内蔵されている鉄筋の破断位置を検知する方法におい
て、 コンクリートポール表面に存在する亀裂を覆い、かつ測
定ラインがコンクリートポールの軸方向に平行になるよ
うに測定ラインが明示されている測定ラインシートを貼
り付ける工程と、 前記測定ラインに沿って渦流探傷センサを移動させ、前
記渦流探傷センサの測定を所望の測定ラインで行う工程
と、 前記渦流探傷センサで得られた横軸がエンコーダ信号の
信号数、縦軸が電磁波の波形を鉄筋破断位置検知装置本
体に記録する工程と、 前記鉄筋破断位置検知装置本体に記録された前記電磁波
形についてエンコーダ信号間の距離を同一にする工程
と、 前記電磁波形のサンプリング数を平均挿入法もしくは平
均削除法により挿入もしくは削除する工程と、 この工程で得られた電磁波形の振幅値を一定幅に区切っ
て2以上の段階に分け該段階毎に2色以上に着色し、電
磁波形を一本の多色線として表現する工程と、 前記多色線を重ね合わせて、測定ラインとセンサ移動距
離の2次元座標に置き換えて2次元画像として表現する
工程と、 前記2次元画像についてラスタ処理を施し、同一セグメ
ント探査エリア内に特定色の座標がある場合に同一のセ
グメントと認識する2次元画像のセグメント化を行う工
程と、 前記セグメントの輪郭座標の数を計測し、最大数のセグ
メントを螺旋鉄筋のセグメントとして認識する工程と、 移動差分処理を探査ラインの波形に対して行なう工程と
を具備することを特徴とするコンクリートポール内の鉄
筋破断位置検知方法。
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JP34784197A JP3437074B2 (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | コンクリートポール内の鉄筋破断位置検知装置及びその方法 |
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JP34784197A JP3437074B2 (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | コンクリートポール内の鉄筋破断位置検知装置及びその方法 |
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JPH11183440A JPH11183440A (ja) | 1999-07-09 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100950543B1 (ko) * | 2009-02-20 | 2010-03-30 | 박준 | 콘크리트 전주의 건전성 진단장치 |
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JP3403961B2 (ja) * | 1999-01-06 | 2003-05-06 | 日本電信電話株式会社 | コンクリートポール内の鉄筋破断検知装置及び方法 |
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1997
- 1997-12-17 JP JP34784197A patent/JP3437074B2/ja not_active Expired - Fee Related
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