JP2014006222A - コンクリート表面の変状検出方法及び装置 - Google Patents

コンクリート表面の変状検出方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】汚れやムラのあるコンクリート表面のひび割れや添架物などの様々な変状を、画像処理によって迅速に且つ漏れなく検出する方法及び変状検出装置を提供する。
【解決手段】変状検出方法及び装置は、コンクリート表面の撮影画像(原画像)を取得する工程S1、原画像から汚れやムラを取り除いた前処理済画像を取得する工程S2、段階的な画像圧縮により圧縮率を例えば4階層とした時に、レベル1〜4の4つのレイヤ画像を形成する工程S3、抽出対象に応じたレイヤ画像から対応する変状を抽出する工程S5、及び全てのレイヤ画像を統合し、検出した変状を一括して表示する工程S13の流れで様々な変状を検出する。
【選択図】図2

Description

本発明はトンネル覆工面等のコンクリート構造物の表面のひび割れ、エフロレッセンス、漏水などの変状を、コンクリート構造物の健全度判定に利用し易い情報として検出できるコンクリート表面の変状検出装置であって、主として非接触的検査手法を用いたコンクリート内部欠陥診断システムに変状情報を提供する変状検出装置に関する。
トンネル覆工面等のコンクリート構造物の表面の撮影画像に画像処理を施して抽出されたひび割れ、エフロレッセンス、漏水などの変状情報は、診断箇所を特定する情報として利用されている。即ち、現場点検作業員は変状情報によって特定されたコンクリート壁面の診断箇所をハンマーで叩いて、打音診断を行う。また、コンクリート内部欠陥診断システムは、入力された変状情報に基づいてコンクリート壁面の診断箇所を特定し、当該診断箇所に電波、超音波、或いはレーザーを照射して、コンクリート内部の欠陥の有無を探査し、更には欠陥の大きさを探査する。
非接触的検査手法を用いたコンクリート内部欠陥診断システムは、従来の打音診断に代わる定量的な手法として極めて有効な方法である。非接触的検査手法はコンクリート壁面の診断箇所の位置をmmオーダーで把握しておくことは必ずしも必要ではない。非接触的検査手法を用いたコンクリート内部欠陥診断システムに必要とされる処理分解能に比べて、画像抽出の精度のほうが十分に高いからである。逆に、真値以外のノイズが含まれる可能性が高まるので、ノイズの影響を受け易くなることのほうが、作業効率や実用性の面でマイナスになる。
ところで、コンクリート表面のひび割れ、漏水、エフロレッセンスという代表的な変状については、特許文献1〜5に記載する如く、画像処理によって変状を検出する方法が開発されている。しかしながら、コンクリート表面に描かれたチョーク箇所、コンクリート表面に存在する目地、トンネル覆工面などのコンクリート壁面に存在する様々な添架物を画像処理によって検出する方法は開発されていない。ここに添架物とは、下束、ケーブル、蛍光灯、留め金具、補修アングル、ロックボルト、補修シート、碍子、補修鋼板、樋、銘板などである。注入跡やボーリング跡も添架物に含まれる。
脱落や破損といったように、添架物が正しく設置されていない状態で検出された場合、その添架物の近傍にはひび割れなどの変状が存在する可能性が高い。従って、添架物を検出することは、コンクリート内部欠陥診断システムに入力される診断領域を検出することにつながるのである。また、コンクリート表面に描かれたチョーク箇所は現場作業員が変状を目視した場合に、その変状場所を特定したり、要注意箇所として覚えておくためにチョークで描いたものであり、コンクリート表面に存在する目地はコンクリートブロックの継ぎ目であるから、ひび割れと密接な関係がある。従って、チョーク箇所も目地も変状検出にとって重要な情報となるものである。従って、コンクリート表面に描かれたチョーク箇所、コンクリート表面に存在する目地、トンネル覆工面などのコンクリート壁面に存在する様々な添架物等の変状関連箇所を画像処理によって確実に検出する方法の開発が求められている。
コンクリート表面のひび割れ、漏水、エフロレッセンスという代表的な変状の他に、コンクリート表面に描かれたチョーク箇所、コンクリート表面に存在する目地、トンネル覆工面などのコンクリート壁面に存在する様々な添架物を画像処理によって検出するとなると、変状検出作業に要する処理時間は増加し、抽出されるノイズも増える可能性がある。そこで、コンクリート表面に発生したひび割れやエフロレッセンスのような変状と、コンクリート表面に描かれたチョーク箇所とコンクリート表面に存在する目地や添架物を含む変状関連箇所を検出するコンクリート表面の変状検出装置には、変状検出作業時間の短縮と高い信頼性が求められる。
特許第4279159号公報 特許第4006007号公報 特許第4186117号公報 特許第4488308号公報 特許第4292095号公報
本発明が解決しようとする第1の課題は、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって様々な変状を迅速に且つ高い信頼性を保ちながら抽出できるコンクリート表面の変状検出方法及び装置を提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、コンクリート内部欠陥診断システムに最適な変状情報を提供できるように、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって、ノイズを除去しながら、ひび割れを確実に抽出することである。
本発明が解決しようとする第3の課題は、コンクリート内部欠陥診断システムに最適な変状情報を提供できるように、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって、ノイズを除去しながら、チョーク箇所を確実に抽出することである。
本発明が解決しようとする第4の課題は、コンクリート内部欠陥診断システムに最適な変状情報を提供できるように、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって、ノイズを除去しながら、漏水領域を確実に抽出することである。
本発明が解決しようとする第5の課題は、コンクリート内部欠陥診断システムに最適な変状情報を提供できるように、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって、ノイズを除去しながら、エフロレッセンスを確実に抽出することである。
本発明が解決しようとする第6の課題は、コンクリート内部欠陥診断システムに最適な変状情報を提供できるように、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって、ノイズを除去しながら、目地を確実に抽出することである。
本発明が解決しようとする第7の課題は、コンクリート内部欠陥診断システムに最適な変状情報を提供できるように、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像から画像処理によって、ノイズを除去しながら、添架物を確実に抽出することである。
上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら解像度の異なる複数のレイヤ画像を階層的に形成し、最適のレイヤ画像を用いて変状若しくは変状関連箇所を抽出することを特徴とするものである。
上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出装置は、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像を取得する前処理済画像形成部、圧縮率を変えながら解像度の異なる複数のレイヤ画像を階層的に形成するレイヤ画像形成部、抽出対象の変状に最適な解像度のレイヤ画像から当該変状を抽出する変状抽出部、及び抽出された変状を統合して出力する変状統合部を含んで構成されたものである。
上述の第2の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法において、前処理済画像にガウシアンフィルタをかけて平滑化処理を行う工程、平滑化された前処理済画像にラプラシアンフィルタをかけてひび割れ領域候補を抽出する工程、抽出されたひび割れ領域候補にひび割れ方向に対して直角方向の微分処理を施して局所的に最大の微分値の画素をひび割れ領域構成候補点として抽出する工程、前記ひび割れ領域構成候補点を評価してひび割れ領域構成点を抽出する工程、及び抽出されたひび割れ領域構成点からひび割れ領域を特定して抽出する工程を含む画像処理によってひび割れを抽出することを特徴とするものである。
上述の第3の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法において、前処理済画像にガウシアンフィルタをかけて平滑化処理を行う工程、平滑化された前処理済画像にラプラシアンフィルタをかけてチョーク箇所候補を抽出する工程、抽出されたチョーク箇所候補にチョーク線方向に対して直角方向の微分処理を施して局所的に最大の微分値の画素をチョーク箇所構成候補点として抽出する工程、前記チョーク箇所構成候補点を評価してチョーク箇所構成点を抽出する工程、及び抽出されたチョーク箇所構成点からチョーク箇所を特定して抽出する工程を含む画像処理によってチョーク箇所を抽出することを特徴とするものである。
上述の第4の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法において、前処理済画像に横方向に強い平滑化処理を行う工程、平滑化された前処理済画像に動的閾値処理で2値化して漏水領域候補を抽出する工程、抽出された漏水領域候補から微小ノイズの除去と穴埋めの処理を施す工程、前記漏水領域候補の輝度値、面積、幅、高さなどの特徴に基づき抽出する工程、及び前記漏水領域候補を評価する工程を含む画像処理によって漏水領域を抽出することを特徴とするものである。
上述の第5の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法において、前処理済画像に横方向に強い平滑化処理を行う工程、平滑化された前処理済画像に動的閾値処理で2値化してエフロレッセンス領域候補を抽出する工程、抽出されたエフロレッセンス領域候補から微小ノイズの除去と穴埋めの処理を施す工程、前記エフロレッセンス領域候補の輝度値、面積、幅、高さなどの特徴に基づき抽出する工程、及び前記エフロレッセンス領域候補を評価する工程を含む画像処理によってエフロレッセンス領域を抽出することを特徴とするものである。
上述の第6の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法において、前処理済画像に動的閾値処理で2値化して目地領域候補を抽出する工程、前記目地領域候補の輝度値、面積、幅、高さ、直線性などの特徴に基づき抽出する工程、及び前記目地領域候補を標準的な目地の縦横の幅ピッチで評価する工程を含む画像処理によって目地領域を抽出することを特徴とするものである。
上述の第7の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法は、上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出方法において、前処理済画像から抽出対象の添架物候補を抽出する工程、及び抽出された添架物候補と登録されたテンプレートとのエッジに注目した形状ベースマッチングを行う工程を含む画像処理によって添架物を抽出することを特徴とするものである。
本発明においては、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像に補正とノイズ除去した前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら解像度の異なる複数のレイヤ画像を階層的に形成し、抽出対象毎に最適のレイヤ画像を用いて変状や変状関連箇所を抽出するので、抽出処理の信頼性の向上と迅速化が図られた。
また、本発明においては、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像に補正とノイズ除去する前処理を共通化し、抽出対象の変状や変状関連箇所ごとに個別に行わないので、抽出処理の均質化と迅速化が図られた。
本発明のコンクリート表面の変状検出装置の一実施例のブロック構成図である。 本発明のコンクリート表面の変状検出装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 前処理済画像の取得の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ひび割れの抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 チョーク箇所の抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 漏水領域の抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 エフロレッセンス領域の抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 エフロレッセンス領域が存在するコンクリート表面の撮影画像の前処理済画像の一例である。 前処理済画像に横方向に強い平滑化処理を施したエフロレッセンス領域が存在するコンクリート表面の画像の一例である。 動的閾値処理を施したエフロレッセンス領域が存在する画像の一例である。 抽出されたエフロレッセンス領域が存在する画像の一例である。 目地領域の抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 添架物の抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 下束テンプレートの画像と抽出された下束が存在するコンクリート表面の画像の一例である。 ケーブル、漏水領域、チョーク箇所、ひび割れが存在するコンクリート表面の画像の前処理済画像の一例である。 抽出されたケーブル、漏水領域、チョーク箇所、ひび割れが存在するコンクリート表面の画像の一例である。
本発明は、コンクリート表面の撮影画像である原画像に補正とノイズ除去の処理を施して前処理済画像を形成する前処理済画像形成部、前記前処理済画像から画像圧縮により解像度の異なる複数の画像レイヤを形成するレイヤ画像形成部、レイヤ画像毎に変状を抽出する変状抽出部、及び全てのレイヤ画像を統合して変状を一括表示する画像編集部とから成るコンクリート表面の変状検出方法及び装置である。前記前処理済画像形成部は、原画像に撮影時の照度ムラを補正するシェーディングを施す手段、及び周波数解析により斑点状のムラを除去する手段を含む。
本発明のコンクリート表面の変状検出装置は、図1のブロック構成図に示す如く、制御部1、入力部2、記憶部3、出力部4、及び液晶モニターの如き表示部5で構成されている。
制御部1は、前処理済画像形成部1A、レイヤ画像形成部1B、変状抽出部1C、変状画像編集部1D及び変状形状計測部1Eを含んで構成されている。変状統合部は、レイヤ画像を半透明化し、任意に選択した複数のレイヤ画像を重ね合わせて表示若しくは出力する。変状画像編集部1Dは、入力済の変状図形に対して対話的に削除や連結などを行う。変状形状計測部1Eは、変状図形毎に変状箇所の長さや幅や面積を自動的に算出する。
入力部2は、コンクリート表面を撮影した原画像を含むデジタルデータ用の各種の入力ポート、変状抽出のための様々なデータを入力するキーボード、制御部に操作指令を与えるマウスなどの各種の入力装置である。出力部4はデジタルデータ用の各種の出力ポートなどである。
記憶部3には、様々なデータが記憶されると共に、演算や制御のための各種プログラムが予め格納されている。即ち、記憶部3には、入力部2から制御部1に入力されたコンクリート表面を撮影したデジタルの原画像データ、原画像に補正やノイズ除去を行って取得した前処理済画像データ、前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら形成した解像度の異なる複数のレイヤ画像データが記憶される。更に、記憶部3には、ひび割れ、チョーク箇所、エフロレッセンス、漏水、目地、及び添架物を画像処理によって抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されている。
また、記憶部3には、画像処理によってひび割れを抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データが記憶される。予め記憶されているデータには平滑化パラメータと閾値処理の判定基準値が含まれる。
また、記憶部3には、画像処理によってチョーク箇所を抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データが記憶される。予め記憶されているデータには平滑化パラメータと閾値処理の判定基準値が含まれる。
また、記憶部3には、画像処理によって漏水領域を抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データが記憶される。予め記憶されているデータには閾値処理の判定基準値が含まれる。
また、記憶部3には、画像処理によってエフロレッセンス領域を抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データが記憶される。予め記憶されているデータに閾値処理の判定基準値が含まれる。
また、記憶部3には、画像処理によって目地領域を抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データが記憶される。予め記憶されているデータには標準的な目地の縦幅のピッチdhと横幅のピッチdwや閾値処理の判定基準値が含まれる。
また、記憶部3には、画像処理によって添架物を抽出するのに必要な様々なデータが予め記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データが記憶される。予め記憶されているデータには、平滑化パラメータやチョーク箇所か否かの判定基準値が含まれる。
更に、記憶部3には、添架物をテンプレートマッチングで抽出するために必要な様々なデータが記憶されていると共に、画像処理の過程で得られた各種データも記憶される。予め記憶されているデータには、抽出対象の添架物のテンプレート登録データとマッチングしたか否かの判定基準値が含まれる。登録した添架物のテンプレートデータには、当該添架物のエッジの大きさ、主軸に対するエッジ方向が含まれる。
図3は上述の第1の課題を解決するコンクリート表面の変状検出装置の一実施例であって、異なる解像度の複数のレイヤ画像を用いて様々な変状と変状関連箇所を、迅速に且つ信頼性を保ちながら抽出する変状検出装置の処理の流れの一例である。
この実施例のコンクリート表面の変状検出装置の処理は、コンクリート表面の撮影画像(原画像)を取得する工程S1、前処理済画像を形成する工程S2、画像圧縮により圧縮率を例えば4階層とした時に、レベル1〜4の4つのレイヤ画像を形成する工程S3、抽出対象をそれぞれ最適な画像レイヤに分類する工程S4、圧縮率レベル4のレイヤ画像から対応する変状を抽出する工程S5、圧縮率レベル3のレイヤ画像から対応する変状を抽出する工程S7、圧縮率レベル2のレイヤ画像から対応する変状を抽出する工程S9、圧縮率レベル1のレイヤ画像から対応する変状を抽出する工程S11、及び全てのレイヤ画像を統合し、検出した変状を一括して表示する工程S13を含む。
(原画像の取得)
工程S1は、例えば原画像であるトンネル覆工面等のコンクリート構造物のコンクリート表面の撮影画像が入力部2から制御部1に入力され、256階調のグレイスケール画像に変換されて画像データ記憶部3に記憶される工程である。原画像が256階調のグレイスケール画像であれば、そのまま画像データ記憶部3に記憶される。
(前処理済画像の形成)
工程S2は、原画像に補正とノイズ除去の処理を施して前処理済画像を形成する工程であり、例えば図3に示す流れで処理される。
即ち、制御部1の前処理済画像形成部1Aは記憶部3に記憶されている原画像を読み出し、撮影時の照度ムラを除くシェーディング補正を行う(S21)。次に、周波数解析によって原画像から型枠などの周期的な線分の除去を行う(S22)。最後に、周波数解析によって原画像から斑点状のムラの除去を行う(S23)。このようにして、前処理済画像形成部1Aは、原画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像を取得し、これを記憶部3に記憶する。前記周波数解析は、原画像にFFTフィルタをかける画像処理である。FFTフィルタのパラメータは除去対象に応じて最適な値に選ばれる。なお、目地領域を抽出する場合には、周波数解析によって原画像から型枠などの周期的な線分の除去を行う工程S22は除かれる。
(レイヤ画像の形成)
工程S3は、前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら解像度の異なる複数のレイヤ画像を階層的に形成する工程である。この工程で形成されるレイヤ画像は、最低圧縮率画像から最圧縮率画像まで、圧縮率の異なる複数の画像から階層的に構成されるものである。
工程S3において、制御部1のレイヤ画像形成部1Bは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている前処理済画像を読み出し、画像圧縮処理によって階層化された複数のレイヤ画像を形成する。
本実施例においては図3に示す如くレイヤ画像は4つである。そして、圧縮率レベル1のレイヤ画像は最低圧縮率画像であって、全く圧縮しない前処理済画像である。圧縮率レベル2のレイヤ画像はレベル1のレイヤ画像を例えば50%に圧縮した前処理済画像であり、圧縮率レベル3のレイヤ画像はレベル1のレイヤ画像を例えば25%に圧縮した前処理済画像である。圧縮率レベル4のレイヤ画像は最高圧縮率画像であって、レベル1のレイヤ画像を例えば12.5%に圧縮した前処理済画像である。
レイヤ画像形成部1Bは、前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら解像度の異なる複数のレイヤ画像を階層的に形成し、これらのレイヤ画像を記憶部3に記憶する。レイヤ画像の形成は、操作者が表示部5をみながら、入力部2を操作して行ってもよい。
(抽出対象とレイヤ画像との対応関係)
工程S3に続いて、制御部1の変状抽出部1Cは、抽出対象をそれぞれ最適な画像レイヤに分類し、記憶部3に記憶する(S4)。
工程S4は、操作者が変状や変状関連箇所を抽出に最適なレイヤ画像に対応づける処理であり、ノイズの除去と変状の確実な抽出、及びコンクリート内部欠陥診断システムに提供される変状情報としての重要度等を総合的に判断し、入力部2から制御部1に入力する。或いは、プログラムに従って変状抽出部1Cが自動的に分類するようにすることも可能である。レイヤ画像と変状との最適な対応関係は、例えば表1に示す分類表の如くである。即ち、本実施例においては、ひび割れは圧縮レベル1に、チョーク箇所は圧縮レベル2に、漏水並びにエフロレッセンスは圧縮レベル4にそれぞれ対応付けた。また、目地は圧縮レベル3に対応付けた。更に添架物については、その形状や配置、変状情報としての重要度を考慮して、蛍光灯は圧縮レベル1に、補強金具は圧縮レベル3に、ケーブル並びに下束は圧縮レベル4にそれぞれ対応付けた。
(レイヤ画像毎の変状抽出)
工程S3に続いて、制御部1の変状抽出部1Cは工程S5から工程S12まで、レイヤ毎の変状抽出を行う。なお、工程S5からS12の処理の順序は図2の通りに固定されるものではなく、必要に応じて入れ替えることができることは勿論である。
工程S5は、前処理済画像を上記の如く12.5%まで圧縮したレベル4のレイヤ画像から対応する変状、即ち漏水、エフロレッセンス、ケーブル、下束などを抽出する画像処理工程である。この画像圧縮率であるから、レベル4のレイヤ画像を用いた変状抽出の処理時間はレベル1のレイヤ画像を用いた場合の64分の1に短縮される。工程S5に続いて、変状抽出部1Cはレベル4に該当する変状が正しく抽出されたか否かを判定する(S6)。判定結果がNOならば工程S4に戻り、再度画像レイヤへの対応付けを行う。即ち、例えば漏水が正しく抽出されなかった場合には、画像レイヤをレベル3に変更する。そして、レベル3のレイヤ画像を用いて、漏水の抽出を行う(S5)。正しく抽出されたならば、工程S6の判定結果はYESとなるので、他の変状の抽出工程S7に進む。
工程S7は、前処理済画像を上記の如く25%まで圧縮したレベル3のレイヤ画像から対応する変状、即ち補強金具や目地などを抽出する画像処理工程である。この画像圧縮率であるから、レベル3のレイヤ画像を用いた変状抽出の処理時間はレベル1のレイヤ画像を用いた場合の16分の1に短縮される。工程S7に続いて、変状抽出部1Cはレベル3に該当する変状が正しく抽出されたか否かを判定する(S8)。判定結果がNOならば工程S4に戻り、再度画像レイヤへの対応付けを行う。即ち、例えば目地が正しく抽出されなかった場合には、画像レイヤをレベル2に変更する。そして、レベル2のレイヤ画像を用いて、目地の抽出を行う(S7)。正しく抽出されたならば、工程S8の判定結果はYESとなるので、他の変状の抽出工程S9に進む。
工程S9は、前処理済画像を上記の如く50%まで圧縮したレベル2のレイヤ画像から対応する変状、即ちチョーク箇所を抽出する画像処理工程である。この画像圧縮率であるから、レベル2のレイヤ画像を用いた変状抽出の処理時間はレベル1のレイヤ画像を用いた場合の4分の1に短縮される。工程S9に続いて、変状抽出部1Cはレベル3に該当する変状が正しく抽出されたか否かを判定する(S10)。判定結果がNOならば工程S4に戻り、再度画像レイヤへの対応付けを行う。即ち、例えばチョーク箇所が正しく抽出されなかった場合には、画像レイヤをレベル1に変更する。そして、レベル1のレイヤ画像を用いて、目地の抽出を行う(S9)。正しく抽出されたならば、工程S10の判定結果はYESとなるので、他の変状の抽出工程S11に進む。
工程S11は、前処理済画像を圧縮しないレベル1のレイヤ画像から対応する変状、即ちひび割れや蛍光灯を抽出する画像処理工程である。工程S7に続いて、変状抽出部1Cはレベル3に該当する変状が正しく抽出されたか否かを判定する(S8)。判定結果がNOならば工程S4に戻り、再度画像レイヤへの対応付けを行う。即ち、例えばひび割れは確実に抽出されたがノイズが多過ぎた場合には、画像レイヤをレベル2に変更する。そして、圧縮率を1段階上げたレベル2のレイヤ画像を用いて、ひび割れの抽出を行う(S11)。正しく抽出されたならば、工程S12の判定結果はYESとなるので、他の変状の抽出工程S9に進む。
(ひび割れの抽出)
本実施例において、ひび割れは圧縮レベル1のレイヤ画像を用い、図4のフローチャートに示す処理の流れに従って抽出される。
即ち、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを大きめの値に設定する(S101)。次に、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている圧縮レベル1の前処理済画像を読み出してガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S102)。
続いて、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、平滑化された圧縮レベル1の前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、ひび割れ状領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出する(S103)。この処理によって抽出されたエッジ点は、ひび割れ候補の輪郭線を構成するエッジ点と、線状ノイズ候補の輪郭線を構成するエッジ点である。従って、この工程S103の処理によって、圧縮レベル1の前処理済画像からひび割れ候補と線状ノイズ候補が簡単且つ確実に抽出される。この段階では、ひび割れ候補と線状ノイズ候補の区別はできないので、抽出されたエッジ点で囲まれた領域は、全てひび割れ候補と呼ぶ。これらのひび割れ候補は識別番号を付して、記憶部3に記憶される。前記2次微分処理はラプラシアンフィルタを用いて行われているが、必ずしも、これに限定するものではない。ラプラシアンフィルタを前記平滑化された圧縮レベル1の前処理済画像にかけると、エッジは鮮鋭化するので、エッジ点の抽出がし易くなるという利点がある。以上のS102からS103の一連の工程で、圧縮レベル1の前処理済画像からひび割れ候補の抽出が確実になされる。
次に、変状抽出部1Cは、ひび割れ候補のエッジ点の特徴量を特定する(S104)。即ち、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている圧縮レベル1の前処理済画像に1次微分を適用し、ひび割れ候補のエッジ点の1次微分値を求める。圧縮レベル1の前処理済画像に適用される前記1次微分は、水平方向や垂直方向ではなく、ひび割れ候補領域の中心軸に対して直角方向に1次微分オペレータを適用する処理である。これは迅速化と実用上の精度を考慮した処理である。
ところで、デジタル画像ではデータが一定間隔に離散的に並んでいるので、真の意味での微分演算はできない。このため隣接画素同士の差をとる演算で微分を近似する。微分演算を行うための隣接画素同士の演算を表現する係数の組が微分オペレータである。微分オペレータの数値列は、周囲の画素にその位置に相当する係数を乗じて和をとる内積計算をする。或る座標点におけるエッジ方向は計算によりベクトルの向きθで求まるので、これに90°プラスした直角方向の1次微分を求めるには、例えば45°刻みで8方向に回転させた1次微分オペレータを処理対象画像に適用することで求められる。ひび割れ候補の中心軸は、事前に変状抽出部1Cが対象のひび割れ候補について算出する。そして、変状抽出部1Cは、求められた微分値の中から局所的に最大の微分値を有するピクセルを抽出する。このピクセルは、結果的に、工程S103で抽出されたエッジ点又はその近傍のピクセルである。
前記1次微分値は前記ピクセルの輝度値の変化度合い、つまり輪郭線の俊鋭さを表すものであるから、周辺に比較して黒い領域であるというひび割れ候補の特徴が工程S104の処理により数値化されたのである。工程S104は、領域の黒っぽさを表す輝度値と領域のエッジの俊鋭さは1次微分値に直に反映されることに着目した処理だからである。
工程S104に続いて、変状抽出部1Cは、ヒステリシス閾値処理を行って、ひび割れ候補からひび割れとノイズの識別を行う(S105)。上記ヒステリシス閾値処理は、1次微分値が上限閾値Highと下限閾値Lowを超えているか否かを判定し、判定結果によって3種類の領域を特定する処理である。即ち、上限閾値Highを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は太いひび割れ、上限閾値Highを超えないが下限閾値Lowを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は細いひび割れ、そして下限閾値Lowを超えない1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は線状ノイズである。これは、ひび割れと線状ノイズは周辺に比較して黒っぽい線状の領域の黒っぽさを表す輝度値並びに輪郭線の俊鋭さに違いがあることに着目した処理であり、この処理によって太いひび割れと細いひび割れが確実に抽出されると共に、線状ノイズが確実に除去される。この処理の段階で、除去される線状ノイズは表示画面から削除される。
工程S105に続いて、変状抽出部1Cは、太いひび割れに結合される細いひび割れの特定を行う(S106)。工程S105で、有意な太いひび割れが特定されたが、細いひび割れには有意でないものも含まれている。細いひび割れであっても、コンクリートの劣化に結び付くものと、結びつかないものがあるのである。そこで、本発明者はコンクリート構造物の健全度判断の情報となる有意なひび割れを、トンネル専門家の知見に基づいて、太いひび割れだけでなく、当該太いひび割れから枝分かれした細いひび割れの2種類とした。従って、工程S106の処理が必要なのである。
工程S106において、変状抽出部1Cは太いひび割れとの距離と中心軸の方向が所定値以内にある細いひび割れを閾値処理して選別し、これを太いひび割れに結合される細いひび割れとして抽出した。即ち、前記閾値処理において、変状抽出部1Cは太いひび割れと細いひび割れの観測点間の距離が所定値以内かを判定すると共に、太いひび割れと細いひび割れの中心軸間の角度が所定値以内かを判定し、判定結果が共にYESであれば、当該細いひび割れは太いひび割れに結合されるひび割れと判断する。細いひび割れの観測点は、太いひび割れに最も近い端部である。前記太いひび割れと細いひび割れの観測点間の距離の所定値、並びに前記太いひび割れと細いひび割れの中心軸間の角度の所定値はトンネル専門家の知見に基づいて設定され、記憶部3に予め記憶されている。
工程106に続いて、変状抽出部1Cは工程S106で抽出された細いひび割れを太いひび割れに連結する処理、即ち、連結処理による有意なひび割れの抽出を行う(S107)。連結される細いひび割れがない独立した太いひび割れも、有意なひび割れであることは勿論である。
工程S107に続いて、変状抽出部1Cはひび割れが漏れなく抽出されたか否か判定する(S108)。この判定処理は、平滑化パラメータを大きな値から予定した最小の値まで変更しながら行ってきたひび割れ領域の抽出処理が全て終了したか否かの判定である。従って、平滑化パラメータを最小値として設定したガウシアンフィルタで平滑化した圧縮レベル1の前処理済画像に対して、ひび割れの抽出が終了すれば、判定はYESとなり、ひび割れの検出は終了する。
工程S108の判定結果がYESならばひび割れの抽出処理は終了し、NOならば変状抽出部1Cは圧縮レベル1の前処理済画像に対して工程S107で抽出されたひび割れをマスクする(S109)。
続いて変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを工程S101で設定した値より小さめに設定し直す(S110)。次に、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている圧縮レベル1の前処理済画像を読み出して平滑化パラメータを小さめに設定したガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S102)。続いて、変状抽出部1Cは、平滑化した圧縮レベル1の前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、ひび割れ状領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出し(S103)、ひび割れ候補を新たに抽出する。以下、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、工程S105〜107の処理を行う。そして、工程S108の処理でYESと判定されると、ひび割れの検出を終了する。
(チョーク箇所の抽出)
本実施例において、チョーク箇所は圧縮レベル2のレイヤ画像を用い、図5のフローチャートに示す処理の流れに従って抽出される。なお、図5では抽出されるチョーク箇所はチョーク線としている。チョーク線は、チョーク箇所を最も特徴的に表しているからである。
即ち、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを大きめの値に設定する(S201)。次に、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている圧縮レベル2の前処理済画像を読み出してガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S202)。
続いて、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、平滑化された圧縮レベル2の前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、チョーク線状領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出する(S203)。この処理によって抽出されたエッジ点は、チョーク線候補の輪郭線を構成するエッジ点と、線状ノイズ候補の輪郭線を構成するエッジ点である。従って、この工程S203の処理によって、圧縮レベル2の前処理済画像からチョーク線候補と線状ノイズ候補が簡単且つ確実に抽出される。この段階では、チョーク線候補と線状ノイズ候補の区別はできないので、抽出されたエッジ点で囲まれた領域は、全てチョーク線候補と呼ぶ。これらのチョーク線候補は識別番号を付して、記憶部3に記憶される。前記2次微分処理はラプラシアンフィルタを用いて行われているが、必ずしも、これに限定するものではない。ラプラシアンフィルタを前記平滑化された圧縮レベル2の前処理済画像にかけると、エッジは鮮鋭化するので、エッジ点の抽出がし易くなるという利点がある。以上のS202からS203の一連の工程で、圧縮レベル2の前処理済画像からチョーク線候補の抽出が確実になされる。図9に前処理済画像にガウシアン処理を施し、更にラプラシアンを施した画像の一例を示す。
次に、変状抽出部1Cは、チョーク線候補のエッジ点の特徴量を特定する(S204)。即ち、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている圧縮レベル2の前処理済画像に1次微分を適用し、局所的に最大の1次微分値を有するピクセルを抽出する。圧縮レベル2の前処理済画像に適用される前記1次微分は、水平方向や垂直方向ではなく、チョーク線候補領域の中心軸に対して直角方向に1次微分オペレータを適用する処理である。これは迅速化と実用上の精度を考慮した処理である。
ところで、デジタル画像ではデータが一定間隔に離散的に並んでいるので、真の意味での微分演算はできない。このため隣接画素同士の差をとる演算で微分を近似する。微分演算を行うための隣接画素同士の演算を表現する係数の組が微分オペレータである。微分オペレータの数値列は、周囲の画素にその位置に相当する係数を乗じて和をとる内積計算をする。或る座標点におけるエッジ方向は計算によりベクトルの向きθで求まるので、これに90°プラスした直角方向の1次微分を求めるには、例えば45°刻みで8方向に回転させた1次微分オペレータを処理対象画像に適用することで求められる。チョーク線候補の中心軸は、1次微分を施す前に変状抽出部1Cが対象のチョーク線候補について算出する。そして、変状抽出部1Cは、求められた微分値の中から局所的に最大の微分値を有するピクセルを抽出する。このピクセルは、結果的に、工程S203で抽出されたエッジ点又はその近傍のピクセルである。
前記1次微分値は前記ピクセルの輝度値の変化度合い、つまり輪郭線の俊鋭さを表すものであるから、周辺に比較して白い領域であるというチョーク線候補の特徴が工程S204の処理により数値化されたのである。工程S204は、領域の白っぽさを表す輝度値と領域のエッジの俊鋭さは1次微分値に直に反映されることに着目した処理だからである。
工程S204に続いて、変状抽出部1Cは、ヒステリシス閾値処理を行って、チョーク線候補からチョーク線と線状ノイズの識別を行う(S205)。上記ヒステリシス閾値処理は、1次微分値が上限閾値Highと下限閾値Lowを超えているか否かを判定し、判定結果によって3種類の領域を特定する処理である。即ち、上限閾値Highを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は太いチョーク線、上限閾値Highを超えないが下限閾値Lowを超える1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は細いチョーク線、そして下限閾値Lowを超えない1次微分値を有するエッジ点で囲まれた領域は線状ノイズである。これは、チョーク線と線状ノイズは周辺に比較して白っぽい線状の領域の白っぽさを表す輝度値並びに輪郭線の俊鋭さに違いがあることに着目した処理であり、この処理によって太いチョーク線と細いチョーク線が確実に抽出されると共に、線状ノイズが確実に除去される。この処理の段階で、除去される線状ノイズは表示画面から削除される。
工程S205に続いて、変状抽出部1Cは、太いチョーク線に結合される細いチョーク線の特定を行う(S206)。工程S205で、有意な太いチョーク線が特定されたが、細いチョーク線には線状ノイズも含まれている。なお、太いチョーク線とは、ここでは、検査員がチョークで普通にトンネル覆工面に描画したときに描かれる程度の太さを指すものとする。従って、際限なく太いチョーク線は有意な太いチョーク線には含まず、むしろノイズに分類されるものとする。
工程S206において、変状抽出部1Cは太いチョーク線との距離と中心軸の方向が所定値以内にある細いチョーク線を閾値処理して選別し、これを太いチョーク線に結合される細いチョーク線として抽出した。即ち、前記閾値処理において、変状抽出部1Cは太いチョーク線の観測点と細いチョーク線の観測点間の距離が所定値以内かを判定すると共に、太いチョーク線と細いチョーク線の中心軸間の角度が所定値以内かを判定し、判定結果が共にYESであれば、当該細いチョーク線は太いチョーク線に結合されるものと判断する。観測点は、太いチョーク線については、長手方向の両方の先端、並びに幅が最大の箇所で中心軸に直角方向の両方の先端の4つのエッジ点である。細いチョーク線の観測点は、太いチョーク線に最も近い端部である。前記太いチョーク線と細いチョーク線の観測点間の距離の所定値、並びに前記太いチョーク線と細いチョーク線の中心軸間の角度の所定値はトンネル専門家の知見に基づいて設定され、記憶部3に予め記憶されている。
続いて、変状抽出部1Cは工程S206で抽出された細いチョーク線を太いチョーク線に連結する連結処理による有意なチョーク線の抽出を行う(S207)。
続いて、変状抽出部1Cはチョーク線が漏れなく抽出されたか否か判定する(S208)。この判定処理は、平滑化パラメータを大きな値から予定した最小の値まで変更しながら行ってきたチョーク線の抽出処理が全て終了したか否かの判定である。従って、平滑化パラメータを最小値として設定したガウシアンフィルタで平滑化した圧縮レベル2の前処理済画像に対して、チョーク線の抽出が終了すれば工程S208の判定はYESとなり、チョーク線の検出は終了する。
工程S208の判定結果がNOならば、変状抽出部1Cは圧縮レベル2の前処理済画像に対して工程S207で抽出されたチョーク線をマスクする(S209)。
続いて変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されているガウシアンフィルタの平滑化パラメータを工程S201で設定した値より小さめに設定し直す(S210)。次に、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、記憶部3に記憶されている圧縮レベル2の前処理済画像を読み出して平滑化パラメータを小さめに設定したガウシアンフィルタを適用し、平滑化する(S202)。続いて、変状抽出部1Cは、平滑化した圧縮レベル2の前処理済画像にラプラシアンフィルタを適用して2次微分処理を施して、チョーク線状領域のエッジ点をサブピクセル精度で抽出し(S203)、チョーク線候補を新たに抽出する。以下、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、工程S204〜207の処理を行う。そして、工程S208の処理でYESと判定されると、チョーク線の検出を終了する。
(漏水領域の抽出)
本実施例において、漏水領域は圧縮レベル4のレイヤ画像を用い、図6のフローチャートに示す処理の流れに従って抽出される。
即ち、変状抽出部1Cは、記憶部3に記憶されている圧縮レベル4の前処理済画像を読み出し、横方向に強い線形の平滑化処理、例えば幅101×高さ1などのように、フィルタマスクの幅が極端に広い平滑化処理を施す(S301)。このような平滑化処理を施された平滑化画像は、横方向に強くぼやけた画像になるので、施工目地などの鉛直方向に延びる細い黒線ノイズは除去されるが、漏水画像は消滅しない。漏水は横方向に或る程度の幅を持った領域なので、横方向に多少強めに平滑化をかけても消滅しないことに着目した画像処理である。この処理によって、トンネル覆工面に必ず存在し、漏水領域の抽出の妨げとなる施工目地などの鉛直方向に延びる細い黒線ノイズを簡単確実に除去できるのである。
次に、変状抽出部1Cは、平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像に対して、輝度むらや輝度変化の影響を受け難い動的閾値処理を施し、背景に比べてより暗い領域を抽出する(S302)。即ち、元の圧縮レベル4の前処理済画像と平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像を比較して、平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像のグレイ値からオフセット値を差し引いた値が元の圧縮レベル4の前処理済画像のグレイ値以上である領域を抽出する。この漏水領域候補は、そのグレイ値の平均輝度値が例えば1〜121に入っている領域である。このようにして抽出された領域は、言わば第1次候補の漏水領域である。なお、前記オフセット値は例えば5に設定する。前記オフセット値は、トンネルの場合は天頂部にゆくほど値を小さくする。これにより、漏水発生が列車走行に大きな影響を及ぼす可能性があるトンネルの天頂部及びアーチ部の領域に関しては、周辺の領域に比べ強い平滑化が抑えられることから、抽出感度の調整が可能となる。このように、コンクリート構造物の管理上重要な部位の処理領域から抽出された結果に対して、重みを変えて評価することにより、要注意箇所の変状を確実に把握する、部位による抽出感度調整機能を備えているのである。
次に、変状抽出部1Cは、動的閾値処理が施された圧縮レベル4の前処理済画像から微小ノイズの除去と穴埋め処理を行う(S303)。即ち、この工程において、変状抽出部1Cは、同じ回数だけ収縮して膨張させるオープニング処理を施し、小さな孤立したノイズを除去する。また、オープニング処理に際しては、トンネルの場合は天頂部にゆくほど収縮と膨張の回数を減らしてゆく。これにより、漏水発生が列車走行に大きな影響を及ぼす可能性があるトンネル天頂部及びアーチ部の領域に関しては、周辺の領域に比べ情報の過度の圧縮が抑えられることから、抽出感度の調整が可能となる。このように、コンクリート構造物の管理上重要な部位の処理領域から抽出された結果に対して、重みを変えて評価することにより、要注意箇所の変状を確実に把握する、部位による抽出感度調整機能を備えている。
次に、変状抽出部1Cは、漏水領域候補について領域の面積、幅、高さなどの特徴量を抽出し(S304)、漏水領域候補毎に記憶部3に記憶する。続いて、変状抽出部1Cは、抽出された全ての領域にラベリング処理を行う(S305)。
続いて、変状抽出部1Cは、漏水領域候補の面積が閾値を超えているか否かを判定し(S306)、YESならば領域の穴埋めと周囲領域の閉合処理を行い(S307)、漏水領域として抽出する(S308)。なお、工程S306は、領域の幅と高さが閾値を超えているか否かを判定してもよい。例えば、領域の幅が50ピクセルを超え、且つ領域の高さが80ピクセルを超えている領域を漏水領域として抽出してもよい。
工程S306の判定処理は、工程S305でラベル付けされた漏水領域候補の全てに対して順番に行われる。工程S306の判定結果がNOならば、最後の領域か否かを判定し(S309)、NOならば工程S306に戻る。工程S309の判定結果がYESならば処理を終了する。工程S305でラベル付けされた領域の全てについて、工程S306の判定の処理がなされたのである。
(エフロレッセンス領域の抽出)
本実施例において、エフロレッセンス領域は圧縮レベル4のレイヤ画像を用い、図7のフローチャートに示す処理の流れに従って抽出される。図8は、エフロレッセンス領域が存在するコンクリート表面の撮影画像の前処理済画像の一例である。
即ち、変状抽出部1Cは、記憶部3に記憶されている圧縮レベル4の前処理済画像を読み出し、横方向に強い線形の平滑化処理、例えば幅101×高さ1などのように、フィルタマスクの幅が極端に広い平滑化処理を施す(S401)。このような平滑化処理を施された平滑化画像は、横方向に強くぼやけた画像になるので、施工目地などの鉛直方向に延びる細い黒線ノイズは除去されるが、エフロレッセンス画像は消滅しない。エフロレッセンスは或る程度の幅を持った領域なので、横方向に多少強めに平滑化をかけても消滅しないことに着目した画像処理である。この処理によって、トンネル覆工面に必ず存在し、エフロレッセンス領域の抽出の妨げとなる施工目地などの鉛直方向に延びる細い黒線ノイズを簡単確実に除去できるのである。図9は、圧縮レベル4の前処理済画像に横方向に強い平滑化処理を施したエフロレッセンス領域が存在するコンクリート表面の撮影画像の一例である。
次に、変状抽出部1Cは、平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像に対して、輝度むらや輝度変化の影響を受け難い動的閾値処理を施し、背景に比べてより明るい領域を抽出する(S402)。即ち、元の圧縮レベル4の前処理済画像と平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像を比較して、平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像のグレイ値からオフセット値を差し引いた値が元の圧縮レベル4の前処理済画像のグレイ値以下である領域を抽出する。このエフロレッセンス領域候補は、そのグレイ値の平均輝度値が例えば1〜121に入っている領域である。このようにして抽出された領域は、言わば第1次候補のエフロレッセンス領域である。なお、前記オフセット値は例えば5に設定する。前記オフセット値を変えることで、トンネル部位による抽出感度調整ができるのである。図10は、平滑化された圧縮レベル4の前処理済画像に対して動的閾値処理を施したエフロレッセンス領域が存在する画像の一例である。
次に、変状抽出部1Cは、動的閾値処理が施された圧縮レベル4の前処理済画像から微小ノイズの除去と穴埋め処理を行う(S403)。即ち、この工程において、変状抽出部1Cは、同じ回数だけ収縮して膨張させるオープニング処理を施し、小さな孤立したノイズを除去する。また、オープニング処理に際しては、トンネル部位により収縮と膨張の回数を変えることができる。
次に、変状抽出部1Cは、エフロレッセンス領域候補について領域の面積、幅、高さなどの特徴量を抽出し(S404)、エフロレッセンス領域候補毎に記憶部3に記憶する。続いて、変状抽出部1Cは、抽出された全ての領域にラベリング処理を行う(S405)。
続いて、変状抽出部1Cは、エフロレッセンス領域候補の面積が閾値を超えているか否かを判定し(S406)、YESならば領域の穴埋めと周囲領域の閉合処理を行い(S407)、エフロレッセンス領域として抽出する(S408)。なお、工程S406は、領域の幅と高さが閾値を超えているか否かを判定してもよい。例えば、領域の幅が50ピクセルを超え、且つ領域の高さが80ピクセルを超えている領域をエフロレッセンス領域として抽出してもよい。
工程S406の判定処理は、工程S405でラベル付けされたエフロレッセンス領域候補の全てに対して順番に行われる。工程S406の判定結果がNOならば、最後の領域か否かを判定し(S409)、NOならば工程S406に戻る。工程S409の判定結果がYESならば処理を終了する。工程S405でラベル付けされた領域の全てについて、工程S406の判定の処理がなされたのである。
(目地領域の抽出)
本実施例において、目地領域は圧縮レベル3のレイヤ画像を用い、図12のフローチャートに示す処理の流れに従って抽出される。
先ず操作者は入力部2を操作して、標準的な目地の縦横の幅ピッチdh,dwを指定する(S501)。この目地の縦横の幅ピッチの指定は、プログラムに従って、変状抽出部1Cが行うようにすることもできる。続いて、変状抽出部1Cは、記憶部3に記憶されている圧縮レベル3の前処理済画像を読み出し、輝度むらや輝度変化の影響を受け難い動的閾値処理を施し、背景に比べてより暗い領域を抽出する(S502)。これは、圧縮レベル3の前処理済画像のグレイ値からオフセット値を差し引いた値が元の圧縮レベル3の前処理済画像のグレイ値以上である領域を抽出する処理である。このようにして抽出された領域は、言わば第1次候補の目地領域である。なお、前記オフセット値は例えば5に設定する。
次に、変状抽出部1Cは、目地領域候補について領域の面積、幅、高さなどの特徴量を抽出し(S503)、目地領域候補毎に記憶部3に記憶する。続いて、変状抽出部1Cは、抽出された全ての領域にラベル付け処理を行う(S504)。
続いて、変状抽出部1Cは、次の閾値処理を行う。即ち、変状抽出部1Cは、記憶部3に記憶されている目地領域候補を読み出し、設定されている縦横の幅ピッチdh,dwだけ離れた位置に閾値を超える領域があるかを判定し(S505)、YESならば領域の穴埋めと周囲領域の閉合処理を行い(S506)、目地領域として抽出する(S507)。
工程S505の判定処理は、工程S504でラベル付けされた目地領域候補の全てに対して順番に行われる。工程S505の判定結果がNOならば、最後の領域か否かを判定し(S508)、NOならば工程S506に戻る。工程S508の判定結果がYESならば処理を終了する。工程S504でラベル付けされた領域の全てについて、工程S505の判定の処理がなされたのである。
(添架物の抽出)
添架物、即ち、下束、ケーブル、蛍光灯、留め金具、補修アングル、ロックボルト、補修シート、碍子、補修鋼板、樋、銘板、注入跡やボーリング跡の抽出は、図13のフローチャートに示す通りである。そして、本実施例において、表1に示す対応関係に従って、具体的な添架物の抽出に最適なレイヤ画像が選択される。即ち、蛍光灯は圧縮レベル1のレイヤ画像、補強金具は圧縮レベル3のレイヤ画像、ケーブル又は下束は圧縮レベル4のレイヤ画像がそれぞれ選択される。
次に、抽出対象となる添架物のテンプレート登録の処理が行われる(S601)。例えば添架物が下束の場合の処理の一例は次の通りである。先ず、画像中に映った下束に対して、その全体が包含される一回り大きい領域を切り出す。次に、下束の領域を抽出する。画像処理により自動的に抽出する方法もあるが、通常は、画面を見て、操作者がマウスで画面をなぞって下束部分をトリミングする。次に、下束の最も外周のエッジも照合対象なので、外周のエッジが確実に含まれるように、抽出した領域を少し膨張させる。最後に、見えの大きさに対応して、サイズの異なるモデルを登録するために、画像サイズを縮小させて、何種類か記憶部3に登録する。このようにして登録された下束のテンプレートの一例は、図14の左側に示す如くである。
パターンマッチングにおいて形状を登録する際、添架物を撮像した画像から形状を取得するケースが一般的であるが、添架物によっては照明の反射によって実際の形状とは異なる不必要なエッジまでモデル登録され、その結果としてマッチングのスコア(マッチング率)が低く判定されてしまうことがある。その影響で、サーチができない、位置精度が低下するといった問題が起こりえる。この問題に対して、人工的に作成した画像からモデルを生成することも可能である。事前に添架物の形状はある程度把握できるので、その形状を任意に作成することで理想的なモデルを登録することができる。撮影画像から生成したモデルは個体特有のノイズや形状パターン以外の情報も含んでしまっているが、人工モデルを利用することによりロバストなパターンマッチングが期待できる。さらに添架物のCADデータがあれば、人工画像の作成すら必要なくなる。
工程S601に続いて、操作者は入力部2を操作してパターンマッチングの認識に関わるパラメータの初期設定を行う(S602)。この処理は、変状抽出部1Cがプログラムに従って自動的に行うようにしてもよい。
続いて操作者は、記憶部3に記憶されている前処理済画像を読み出し、抽出対象の添架物領域候補を抽出する(S603)。添加物が下束の場合、読み出される画像は圧縮レベル4の前処理済画像である。
続いて変状抽出部1Cは、プログラムに従って、抽出された添架物領域候補と記憶部3に登録されている当該添架物のテンプレートとを比較して、エッジに注目した形状ベースマッチングで添架物を抽出する(S604)。添架物が下束の場合、抽出された下束の画像は図14の右側に示す如くである。
工程S604に続いて、変状抽出部1Cは添架物が正しく抽出されたか否か判定する(S605)。工程S605の判定結果がYESならば添架物の抽出処理は終了する。工程S605の判定結果がNOならば変状抽出部1Cは前処理済画像に対して工程S604で抽出された添架物領域をマスクする(S606)。
続いて変状抽出部1Cは、プログラムに従って、パターンマッチングの認識に関わるパラメータを工程S602で設定した値より小さめに設定し直す(S607)。以下、変状抽出部1Cは、プログラムに従って、工程603から604の処理を行い、工程S605の処理でYESと判定されると、添架物の検出を終了する。実際のマッチング処理においては、まず、最も縮小した最上位のレイヤのモデルでサーチし、検出できなかった場合は、縮小率の小さい、一段下のレイヤのモデルでサーチする。検出できるまでレイヤを下げながらサーチ処理を繰り返し、縮小率ゼロの最下層レイヤのモデルでも検出できなかった場合は、「未検知」と判断する。
変状抽出部1Cは、上述の如く、本実施例ではレイヤ画像の圧縮率をレベル1のレイヤ画像の1/2、1/4及び1/8と階層的に選定したので、レイヤ画像毎に画像処理の速度が段階的に向上する。即ち、工程S6、工程S5及び工程S4の処理速度は、工程S7の処理速度のそれぞれ4倍、16倍、及び64倍速くなる。従って、圧縮率の高い画像、即ち画像解像度の低い画像でも抽出可能な変状は、高いレベルのレイヤ画像で抽出処理を実行することで、全体として変状抽出時間を短縮できるようになった。
(変状の一括表示)
図2のフローチャートの流れの最後の工程S13では、変状画像編集部1Dは、抽出された変状を全てのレイヤ画像を統合し、表示部5に表示する。図15は、ケーブル、漏水領域、チョーク箇所、ひび割れが存在するコンクリート表面の画像の前処理済画像の一例であり、この前処理画像からケーブル、漏水領域、チョーク箇所、ひび割れを抽出して示した出力画像は図16の如くである。
(本発明に適用される個別の変状検出方法)
以上、ひび割れ、チョーク箇所、漏水領域、エフロレッセンス領域、目地及び添架物を、原画像を画像処理して抽出する変状検出方法を図4から図16を参照して詳細に説明したが、本発明に適用される個別の変状検出方法はこれらに限定されるものはないことは勿論である。
1 制御部
1A 前処理済画像形成部
1B レイヤ画像形成部
1C 変状抽出部
1D 変状画像編集部
1E 変状形状計測部
2 入力部
3 記憶部
4 出力部
5 表示部




































Claims (15)

  1. 汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら解像度の異なる複数のレイヤ画像を階層的に形成し、最適のレイヤ画像を用いて変状若しくは変状関連箇所を抽出することを特徴とするコンクリート表面の変状検出方法。
  2. 前記レイヤ画像は、前記前処理済画像を圧縮しないレベル1のレイヤ画像と、前記レベル1のレイヤ画像に対して、圧縮率を変えた解像度の異なる複数のレイヤ画像で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  3. 前記前処理済画像は、原画像にシェーディングによる照度ムラを補正し、周波数解析によって原画像から型枠などの周期的な線分を除去し、周波数解析によって原画像から斑点状のムラを除去して形成されるものであることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  4. 前記変状はひび割れであって、前処理済画像にガウシアンフィルタをかけて平滑化処理を行う工程、平滑化処理された前処理済画像にラプラシアンフィルタをかけてひび割れ領域候補を抽出する工程、抽出されたひび割れ領域候補にひび割れ方向に対して直角方向の微分処理を施して局所的に最大の微分値の画素をひび割れ領域構成候補点として抽出する工程、前記ひび割れ領域構成候補点を評価してひび割れ領域構成点を抽出する工程、及び抽出されたひび割れ領域構成点からひび割れ領域を特定して抽出する工程を含む画像処理によって抽出されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  5. 前記変状はチョーク箇所であって、前処理済画像にガウシアンフィルタをかけて平滑化処理を行う工程、平滑化処理された前処理済画像にラプラシアンフィルタをかけてチョーク箇所候補を抽出する工程、抽出されたチョーク箇所候補にチョーク線方向に対して直角方向の微分処理を施して局所的に最大の微分値の画素をチョーク箇所構成候補点として抽出する工程、前記チョーク箇所構成候補点を評価してチョーク箇所構成点を抽出する工程、及び抽出されたチョーク箇所構成点からチョーク箇所を特定して抽出する工程を含む画像処理によって抽出されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  6. 前記変状は漏水領域であって、前処理済画像に横方向に強い平滑化処理を行う工程、平滑化処理された前処理済画像に動的閾値処理で2値化して漏水領域候補を抽出する工程、抽出された漏水領域候補から微小ノイズの除去と穴埋めの処理を施す工程、前記漏水領域候補の輝度値、面積、幅、高さなどの特徴量を抽出する工程、及び前記漏水領域候補を評価する工程を含む画像処理によって抽出されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  7. 前記変状はエフロレッセンス領域であって、前処理済画像に横方向に強い平滑化処理を行う工程、平滑化処理された前処理済画像に動的閾値処理で2値化してエフロレッセンス領域候補を抽出する工程、抽出されたエフロレッセンス領域候補から微小ノイズの除去と穴埋めの処理を施す工程、前記エフロレッセンス領域候補の輝度値、面積、幅、高さなどの特徴量を抽出する工程、及び前記エフロレッセンス領域候補を評価する工程を含む画像処理によって抽出されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  8. 前記変状は目地であって、前処理済画像に動的閾値処理で2値化して目地領域候補を抽出する工程、前記目地領域候補の輝度値、面積、幅、高さ、直線性などの特徴量を抽出する工程、及び前記目地領域候補を標準的な目地の縦横の幅ピッチで評価する工程を含む画像処理によって抽出されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  9. 前記変状は添架物であって、前処理済画像から抽出対象の添架物候補を抽出する工程、及び抽出された添架物候補と登録されたテンプレートとのエッジに注目した形状ベースマッチングを行う工程を含む画像処理によって抽出されることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート表面の変状検出方法。
  10. コンクリート内部欠陥診断システムに用いられるコンクリート表面の変状検出装置であって、汚れやムラのあるコンクリート表面の撮影画像に補正とノイズ除去の処理を施した前処理済画像を取得する前処理済画像形成部、前記前処理済画像に対して、圧縮率を変えながら高解像度から低解像度まで解像度の異なる複数のレイヤ画像を形成するレイヤ画像形成部、抽出対象の変状に最適な解像度のレイヤ画像から当該変状を抽出する変状抽出部を、及び抽出された変状を統合して出力する変状統合部を含んで構成されたコンクリート表面の変状検出装置。
  11. 前記変状統合部は、レイヤ画像を半透明化し、任意に選択した複数のレイヤ画像を重ね合わせて表示若しくは出力することができるものであることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート表面の変状検出装置。
  12. 入力済の変状図形に対して対話的に削除や連結などの図形編集部を更に備えることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート表面の変状検出装置。
  13. 変状図形毎に変状箇所の長さや幅や面積を自動的に算出する変状形状計測部を更に備えることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート表面の変状検出装置。
  14. 前記レイヤ画像は、前記前処理済画像を圧縮しないレベル1のレイヤ画像と、前記レベル1のレイヤ画像に対して、圧縮率を変えた解像度の異なる複数のレイヤ画像で構成されていることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート表面の変状検出ほうほう装置。
  15. 前記前処理済画像形成部は、原画像にシェーディングによる照度ムラを補正し、周波数解析によって原画像から型枠などの周期的な線分を除去し、周波数解析によって原画像から斑点状のムラを除去して前処理済画像を形成するものであることを特徴とする請求項10に記載のコンクリート表面の変状検出装置。

























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