JP6779194B2 - 鉄筋計数装置、鉄筋コンクリート柱の判別方法及び鉄筋コンクリート柱判別システム - Google Patents

鉄筋計数装置、鉄筋コンクリート柱の判別方法及び鉄筋コンクリート柱判別システム Download PDF

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Description

本発明は、周面が曲面となる鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を計数する鉄筋計数装置、並びに鉄筋コンクリート柱の種別を特定する鉄筋コンクリート柱の判別方法及び鉄筋コンクリート柱判別システムに関するものである。
特許文献1に開示されているように、電柱などの鉄筋入りのコンクリート柱の内部の鉄筋の劣化状態を、コンクリート柱を破壊することなく診断する方法(非破壊診断法)が知られている。
この特許文献1の非破壊診断法では、電柱を1周するようにコイルを巻き付けて交流電流を流し、インピーダンスを測定して標準値と比較することで、鉄筋による鉄量の減少を判定する。
また、特許文献2には、非破壊診断法として電磁誘導現象を利用したコンクリート柱の鉄筋腐食検査方法が開示されている。この鉄筋腐食検査方法においても、電柱の全体の鉄量の測定を行い、検査コイルのインダクタンスと抵抗との関係を示すデータベースから測定結果の抵抗値を算出することで、鉄量の減少量を判定することが記載されている。
一方、特許文献3には、電磁レーダによる非破壊診断法が開示されている。この方法では、平面となるコンクリート構造物の表面に格子状に探査ガイドラインを描き、それに沿って埋設物探査装置を移動させる。
これに対して特許文献4には、円柱のコンクリートポールの鉄筋診断装置として、電磁誘導加熱を利用して、温度変化を観測することで鉄筋の状態を診断することが開示されている。
特開平9−21786号公報 特開2011−158438号公報 特開2013−245988号公報 特開2008−292204号公報
しかしながら特許文献1,2に開示された非破壊診断法では、全体の鉄量の減少量を測定することはできるが、コンクリート柱に埋設されている鉄筋の本数が計数できるものではない。
一方、特許文献3に開示された埋設物探査装置は、検査対象となる表面が平面に限定される。また、特許文献4に開示された電磁誘導加熱と温度検出部とを組み合わせた鉄筋診断装置は、鉄筋を加熱するのに時間がかかるうえに、温度検出部が必要であり、迅速に診断を行わせるのが難しい。
そこで、本発明は、周面が曲面となる鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を簡単に計数することが可能な鉄筋計数装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の鉄筋計数装置は、周面が曲面となる鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を計数する鉄筋計数装置であって、函体部の底部に車軸中心が投影されるように取り付けられた一対の車輪部を有する走行部と、前記一対の車輪部間に配置された前記鉄筋を検知させるセンサ部と、前記センサ部の検知結果を出力させる出力部とを備え、前記センサ部は前記車輪部の接地面の高さより前記函体部側に離隔した状態で取り付けられていることを特徴とする。
ここで、前記センサ部は、電磁誘導型の近接センサであることが好ましい。また、前記出力部として前記センサ部による検知結果を記録させる記録部を備えるとともに、前記記録部への記録の時機を制御する制御部を備えている構成とすることができる。この前記制御部の記録の時機は、操作ボタンからの信号によって制御することができる。
また、鉄筋コンクリート柱の判別方法の発明は、鉄筋コンクリート柱の種別を特定する鉄筋コンクリート柱の判別方法であって、前記鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を非破壊検査装置である鉄筋計数装置によって計数する工程と、前記鉄筋コンクリート柱の種別を埋設された鉄筋の本数から特定可能なデータベースを使用して、前記計数された鉄筋の本数から前記鉄筋コンクリート柱の種別を特定する工程とを備えたことを特徴とする。
さらに、鉄筋コンクリート柱判別システムの発明は、鉄筋コンクリート柱の種別を特定する鉄筋コンクリート柱判別システムであって、前記鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を計数可能な非破壊検査装置である鉄筋計数装置と、前記鉄筋コンクリート柱の種別を埋設された鉄筋の本数から特定可能なデータベースと、前記鉄筋計数装置によって検出された鉄筋の本数と前記データベースとを対比処理することで前記鉄筋コンクリート柱の種別を特定する判定処理部とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の鉄筋計数装置は、一対の車輪部を有する走行部の車輪部間に鉄筋を検知させるセンサ部が配置される。そして、センサ部は車輪部の接地面の高さより函体部側に離隔した状態で取り付けられている。
このため、周面が曲面となる鉄筋コンクリート柱の周方向に、一定の離隔を保った状態でスムーズにセンサ部を移動させることができるので、間隔を置いて鉄筋コンクリート柱に埋設された鉄筋の本数を簡単に計数することができる。
また、センサ部による検知結果が時機を制御して記録部に記録できる構成であれば、周方向への移動に伴った記録の開始と停止によって、1周や半周などというように測定範囲を区切ることができる。
さらに、鉄筋コンクリート柱の種別を特定する鉄筋コンクリート柱の判別方法及び鉄筋コンクリート柱判別システムの発明では、鉄筋コンクリート柱の種別を埋設された鉄筋の本数から特定可能なデータベースを使用する。すなわち、鉄道の信号機柱などにおいては、製造メーカや製造年代によって埋設されている鉄筋の本数が異なっており、鉄筋の本数を計数することで、製造年代を推定することが可能になり、交換時期の目安にすることができる。
本実施の形態の鉄筋計数装置の構成を説明するブロック図である。 信号機柱の構成を説明する側面図である。 図2のA−A矢視方向で見た信号機柱の断面図である。 鉄筋計数装置の走行部を信号機柱の周面に接触させた状態を示した説明図である。 鉄筋計数装置の走行部を底面側から見た説明図である。 センサ部の出力電圧の変化率から鉄筋の本数を判定させる検出方法の一例を説明する図である。 信号機柱に埋設された鉄筋の本数の計数例を説明する図であって、(a)は3本の鉄筋が計数された例を示し、(b)は6本の鉄筋が計数された例を示している。 実施例1の鉄筋コンクリート柱判別システムの構成を説明するブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の鉄筋計数装置10の構成を説明するブロック図である。また、図2,3は、鉄筋コンクリート柱である信号機柱Pの構成を説明する図である。
本実施の形態の鉄筋計数装置10は、周面P2が曲面となる信号機柱Pなどの鉄筋コンクリート柱に、周方向Rに間隔を置いて埋設された鉄筋T1−T3の本数を計数する。
例えば鉄道の信号機を設置するために用いられる鉄筋コンクリート柱である信号機柱Pは、図2に示すように、上部ほど径が細くなる先細る円柱状(截頭円錐状)に形成される。また、図3の断面図に示すように、通常の信号機柱Pは、中空断面に形成される。
そして、円環状に形成されたコンクリート部P1には、周方向Rに間隔を置いて複数の鉄筋T1,T2,T3が埋設されている。ここで、上述したように信号機柱Pは、先細る形状(テーパー状)をしているため、上部に行くほど鉄筋の本数が減少することになる。ここで、信号機柱Pの全長に亘って配筋される一番長いものを鉄筋T1とし、下半部にのみ配筋される最も短いものを鉄筋T3とし、中間の長さのものを鉄筋T2とする。以下、長さを特定しない場合は、鉄筋Tの符号で説明する。
本実施の形態の鉄筋計数装置10は、信号機柱Pの周面P2を周方向Rに移動させることによって、埋設された鉄筋Tの本数を計数する。すなわち、鉄筋計数装置10は、一対の車輪部13,13を有する走行部1と、一対の車輪部13,13間に配置されたセンサ部2と、センサ部2の検知結果を出力させる出力部とを備えている。
走行部1は、図4,5に示すように、直方体の枠状の函体部11と、函体部11の底部に取り付けられる一対の車輪部13,13とによって主に構成される。函体部11は、車輪部13,13が取り付けられる側方は側壁111,111となり、センサ部2が配置される底面は、開口された状態となっている。
一対の車輪部13,13は、車軸中心12が投影されるように函体部11の側壁111,111にそれぞれ取り付けられる。本実施の形態では、各車輪部13が取付軸部121を介してそれぞれ側壁111に取り付けられる場合について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、一対の車輪部13,13の車軸が、函体部11を横断する共通の軸材であってもよい。
そして、車輪部13,13間の車軸中心12の長手方向の中央に投影される位置に配置されるセンサ部2は、鉄筋Tを検知させるセンサである。ここでは、電磁誘導型の近接センサをセンサ部2として説明する。
電磁誘導現象を利用したセンサでは、励磁コイルに交流電流を流すことで交流磁場を発生させた試験プローブを検査対象面に近付けた際に、磁場内に磁性体である鉄筋Tが存在すると電流が流れてさらに磁場が変化することになるため、その変化から鉄筋Tを検知させる。
電磁誘導型の近接センサであるセンサ部2は、センサヘッド(センサ面21)から磁性体までの距離を、電流又は電圧でリニアに出力する。このようなセンサ部2には、例えば40mm程度を検出可能範囲とする近接センサが使用できる。
センサ部2からリニアで出力された例えば電圧は、図1に示すように、アナログ−デジタル変換回路であるA/D変換器32によってデジタル値に変換されて、後述する制御部4に送られることになる。ここで、図4,5に図示した出力ケーブル31は、センサ部2とA/D変換器32とを繋ぐ出力部の一部である。
このセンサ部2は、図4に示すように、車輪部13の接地面131の高さより函体部11側にセンサ面21が離隔Dした状態で取り付けられる。電磁誘導型の近接センサであるセンサ部2は、測定に際してはできるだけ検査対象の表面(周面P2)にセンサ面21を近付けることが望ましいが、完全に接触させてしまうと、周方向Rへのスムーズな移動の障害となる。また、曲面である周面P2に円板形のセンサ面21のすべてを接触させることが難しい場合がある。特に信号機柱Pのように直径が比較的小さく、曲率が大きくなる周面P2には、線接触しか確保できない場合がある。
そこで、予め離隔Dがあるものとしてセンサ部2のキャリブレーションを行い、最低限、鉄筋Tの有無のみが判定できれば良いものとする。要するに、鉄筋Tのかぶり厚さを測定する必要はないため、センサ部2を周面P2に接触させなくてもよい。例えば、離隔Dを1mmから2mm程度の範囲で設定する。
また、図5に示すように、センサ部2は車軸中心12の真下にセンサ面21の中心が配置されるように取り付けられるため、移動時に函体部11が傾いても、常に離隔Dは一定に維持される。このセンサ部2は、例えば函体部11の内側面から張り出された取付金具22によって、所定の位置に保持される。
センサ部2による検知信号(検知結果)は、出力ケーブル31、A/D変換器32を介して制御部4に送られる。そして、本実施の形態の鉄筋計数装置10は、出力部として記録部5と表示部6とを備えている。
表示部6には、例えばセンサ部2によって検知された瞬時値が表示される。例えば、液晶などで長方形に形成された表示部6の左側を電圧などの出力値を表示する数値表示領域61とし、右側を鉄筋Tの有無を視覚的に認知させるアイコン表示領域62とすることができる。
一方、記録部5には、瞬時値や制御部4によって制御された期間のセンサ部2による検知結果を記録させる。この記録部5には、SDメモリーカードやUSBメモリなどのフラッシュメモリ、ソリッドステートドライブ(SSD)又はハードディスクなどの記憶媒体が使用できる。
本実施の形態の鉄筋計数装置10では、記録部5への記録の時機を制御部4によって制御する。詳細には、制御部4の記録の時機は、操作ボタン7からの信号によって制御される。
操作ボタン7としては、例えば開始ボタン71と停止ボタン72を設ける。走行部1を移動させる前に開始ボタン71を押して記録部5への記録を開始させ、任意のタイミングで停止ボタン72を押して記録を停止させ、一つのファイル名を付与して検知結果として格納させる。
例えば、信号機柱Pの周面P2に走行部1の進行方向が周方向Rとなる向きにして車輪部13,13を接触させ、開始ボタン71を押す。そして、周面P2を1周したところで停止ボタン72を押して記録を完了させる。この結果、1周の間に検知された鉄筋Tの本数を表す電圧の変化が記録されることになる。停止ボタン72を押すタイミングは、走行部1が半周移動したとき、又は1/4周したときであってもよい。それぞれ2倍又は4倍することによって、1周分の鉄筋Tの本数を算出することができる。
図6は、記録部5に記録されたセンサ部2が検知したセンサ出力電圧の例示である。この検知結果は、横軸を時刻とし、縦軸をセンサ出力電圧として示している。走行部1を信号機柱Pの周面P2に沿って周方向Rに移動させると、移動に伴って時間が経過するため、横軸の時刻は周方向Rの位置を間接的に示していることになる。
ここで、検査者が走行部1を手で持って移動させる場合は、必ずしも一定の速度とはならない。このため、鉄筋Tが周方向Rに一定の間隔で配置されていたとしても、検知結果としては、一定の時間間隔で鉄筋Tが検出されるわけではない。本実施の形態の鉄筋計数装置10では、鉄筋Tの存在の有無が検出できればよい。
そこで、鉄筋Tを検出させる方法の一例を、図6を参照しながら説明する。センサ部2の検知結果であるセンサ出力電圧は、鉄筋Tが存在する箇所では低下する。このため、センサ出力電圧の変化率に着目する。
検査者が可能な限り一定の速度で走行部1を移動させれば、時間とセンサ出力電圧との関係において、鉄筋Tの存在によって変化率が大きくなる箇所を抽出することができる。例えば、微分によって算出される下り勾配が一定値を超えた場合に鉄筋Tに近付いた開始点E1とし、上り勾配が一定値以下となった場合に鉄筋Tから遠ざかった終了点E2とする。
この開始点E1と終了点E2との間が、鉄筋Tが検出された検知範囲Eとなる。要するに、1箇所の検知範囲Eが1本の鉄筋Tの存在を示すことになり、図6で示した例では3本の鉄筋T,T,Tが検出されたことになる。
図7には、2つの鉄筋Tの本数の計数例を示した。いずれも開始ボタン71と停止ボタン72による制御によって、それぞれファイル名が付与されて記録部5に記録されたものである。
図7(a)に示した検出結果では、センサ出力電圧が低下する3つの谷が現れており、3本の鉄筋Tが計数される。一方、図7(b)に示した検出結果では、右端に現れた鉄筋Tは最初にカウントした1本目の鉄筋Tとなるため、6本の鉄筋Tとして計数される。
ここで、鉄筋Tの検出方法は、上述した変化率に着目するものに限定されるものではなく、例えば閾値Fとなる電圧を設定しておき、センサ出力電圧がその閾値Fを下回った場合に「鉄筋が有る」と判定させる方法であってもよい(図8参照)。
次に、本実施の形態の鉄筋計数装置10の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の鉄筋計数装置10は、一対の車輪部13,13を有する走行部1の車輪部13,13間の車軸中心12の略中央に、鉄筋Tを検知させるセンサ部2が配置される。そして、センサ部2は、車輪部13の接地面131の高さより函体部11側にセンサ面21が離隔Dした状態で取り付けられる。
このため、周面P2が曲面となる信号機柱Pの周方向Rに、一定の離隔Dを保った状態でスムーズにセンサ部2を移動させることができるので、間隔を置いて信号機柱Pに埋設された鉄筋Tの本数を簡単に計数することができる。
また、センサ部2による検知結果が、操作ボタン7などによって時機を制御して記録部5に記録できる構成であれば、周方向Rへの走行部1の移動に合わせて記録の開始と停止を行うことによって、1周や半周などというように測定範囲を区切ることができる。
例えば、信号機柱Pに埋設されている鉄筋Tの本数を計数する場合に、走行部1を周方向Rに1周させることもできるが、半周して2倍したり、1/4周で4倍したりする方法であれば、計測に費やす時間を削減することができる。
また、信号機柱Pのまわりに障害物があって、1周できないような場合でも、信号機柱Pに埋設されている鉄筋Tの本数を計数することができる。
そして、信号機柱Pに埋設されている鉄筋Tの本数が判明すれば、製造メーカや製造年代を判定することができるようになる。すなわち、信号機柱Pに要求される鉄筋量(耐力)が同じでも、使用する鉄筋Tの径によって必要な本数が変わってくる。このため、製造業者の設計によって、信号機柱Pに埋設される鉄筋Tの本数が異なることがある。
例えば、A社で製造された信号機柱Pには、昭和30年代に製造された物には1周当たり10本の鉄筋Tが配筋され、昭和40年代に製造された物には1周当たり5本の鉄筋Tが配筋されている。これは、A社において、各製造年代で設計の見直しが行われたためである。
この結果、A社製の信号機柱Pと分かっている場合に、信号機柱Pの鉄筋Tの本数が10本と測定されれば、製造年代が推定でき、例えば経年50年以上で老朽化しており交換の時期であるという判定を行うことができるようになる。
さらに、製造メーカが不明であっても、信号機柱Pの製造年代と配筋された鉄筋Tの本数との関係が記録されたデータベースとを対比することで、製造年代の推定を行うことができる。このため、信号機柱Pに製造メーカや製造年代を示す銘板がなかったり、銘板の目視が難しかったりする場合でも、鉄筋計数装置10によって鉄筋Tの本数を計数することで、信号機柱Pの製造年代を推定することができる。
以下、前記実施の形態で説明した鉄筋計数装置10と同様の非破壊検査装置を使用した鉄筋コンクリート柱判別システム8について、図8を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例1で説明する鉄筋コンクリート柱判別システム8は、信号機柱Pに周方向Rに間隔を置いて埋設された鉄筋Tの本数を計数可能な非破壊検査装置である鉄筋計数装置10Aと、信号機柱Pの種別を埋設された鉄筋Tの本数から特定可能なデータベース92と、鉄筋計数装置10Aによって検出された鉄筋Tの本数とデータベース92とを対比処理することで信号機柱Pの種別を特定する判定処理部91とを備えている。
鉄筋計数装置10Aは、前記実施の形態で説明した鉄筋計数装置10と同じ構成については、重複する説明を省略する。本実施例1の鉄筋計数装置10Aの出力部となる表示部6Aには、センサ部2によって検知された瞬時値や鉄筋Tの有無を認知させるアイコンの他に、計数された鉄筋Tの本数などを表示させることができる。
また、操作ボタン7Aとしては、記録部5への記録の開始と終了を制御する開始ボタン71や停止ボタン72の他に、判定処理部91による判定結果の表示部6Aへの出力を制御するための判定ボタン73などを設けることができる。
一方、データベース92には、信号機柱Pの製造メーカ毎に、製造年代と配筋された鉄筋Tの本数との関係が記録される。例えば、A社製の昭和30年代に製造された信号機柱Pの1周当たりの鉄筋本数は10本、B社製の昭和30年代に製造された信号機柱Pの1周当たりの鉄筋本数は8本、C社製の昭和30年代に製造された信号機柱Pの1周当たりの鉄筋本数は6本などと、それぞれの関係がデータとして記録される。
ここで、鉄筋Tの本数は、1周分が記録されていても、半周分又は1/4周分が記録されていてもよい。また、信号機柱Pの下部、中間部、上部など、信号機柱Pにおける高さ方向の位置と鉄筋Tの本数との関係が記録されていてもよい。
判定処理部91では、例えば判定ボタン73が押されたタイミングなどで制御部4から演算処理の指示を受け、鉄筋Tの本数を計数する判定処理を行う。例えば検査者は、開始ボタン71を押して、周面P2を1周したところで停止ボタン72を押して記録部5に信号機柱Pの1周分のセンサ出力電圧を記録させる。
続いて検査者が判定ボタン73を押すと、直前に記録部5に記録された検知結果のファイルが判定処理部91に取り込まれる。判定処理部91では、取り込まれたセンサ出力電圧の検知結果から、閾値Fを下回る谷の数を算定し、信号機柱Pに埋設された鉄筋Tの本数とする。
そして、計数された鉄筋Tの本数とデータベース92に記録されたデータとを対比処理し、該当する信号機柱Pの製造メーカ及び製造年代を抽出する。このとき、複数の該当するデータがあった場合は、すべてを抽出する。
この抽出された製造メーカ及び製造年代の情報は、判定処理部91による判定結果として制御部4に送られ、表示部6Aに表示される。この結果、検査者は、信号機柱Pの種別を特定することができる。また、抽出された製造メーカ及び製造年代の情報を、記録部5に記録させることもできる。
複数の製造メーカ及び製造年代が表示された場合も、他の情報と併せて信号機柱Pの種別の特定に繋げることができる。また、劣化しているおそれがあり交換時期が来ているかどうかを判定する場合には、表示部6Aに表示された製造年代がいずれも経年30年未満などの新しいものであれば、交換時期ではないという判定をすることもできる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば前記実施の形態及び実施例1では、センサ部2として電磁誘導型の近接センサを使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、鉄筋Tの有無が検出できるセンサ部であれば良い。
また、前記実施例1では、前記実施の形態で説明した鉄筋計数装置10と同様の鉄筋計数装置10Aを使用した鉄筋コンクリート柱判別システム8について説明したが、これに限定されるものではなく、鉄筋Tの有無が検出できて計数が行える非破壊検査装置であれば良い。
さらに、本発明の鉄筋コンクリート柱の判別方法は、前記実施の形態及び実施例1で説明した鉄筋計数装置10,10A、並びに判定処理部91及びデータベース92を使用したものに限定されるものではなく、例えば検査者が対比表を見て計数された鉄筋の本数から製造年代を推定する方法などであってもよい。
P 信号機柱(鉄筋コンクリート柱)
P2 周面
R 周方向
T,T1−T3 鉄筋
D 離隔
10,10A 鉄筋計数装置
1 走行部
11 函体部
12 車軸中心
13 車輪部
131 接地面
2 センサ部
4 制御部
5 記録部(出力部)
6,6A 表示部(出力部)
7,7A 操作ボタン
8 鉄筋コンクリート柱判別システム
91 判定処理部
92 データベース

Claims (6)

  1. 周面が曲面となる鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を計数する鉄筋計数装置であって、
    函体部の底部に車軸中心が投影されるように取り付けられた一対の車輪部を有する走行部と、
    前記一対の車輪部間に配置された前記鉄筋を検知させるセンサ部と、
    前記センサ部の検知結果を出力させる出力部とを備え、
    前記センサ部は前記車輪部の接地面の高さより前記函体部側に離隔した状態で取り付けられていることを特徴とする鉄筋計数装置。
  2. 前記センサ部は、電磁誘導型の近接センサであることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋計数装置。
  3. 前記出力部として前記センサ部による検知結果を記録させる記録部を備えるとともに、前記記録部への記録の時機を制御する制御部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄筋計数装置。
  4. 前記制御部の記録の時機は、操作ボタンからの信号によって制御されることを特徴とする請求項3に記載の鉄筋計数装置。
  5. 鉄筋コンクリート柱の種別を特定する鉄筋コンクリート柱の判別方法であって、
    前記鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を非破壊検査装置である鉄筋計数装置によって計数する工程と、
    前記鉄筋コンクリート柱の種別を埋設された鉄筋の本数から特定可能なデータベースを使用して、前記計数された鉄筋の本数から前記鉄筋コンクリート柱の種別を特定する工程とを備えたことを特徴とする鉄筋コンクリート柱の判別方法。
  6. 鉄筋コンクリート柱の種別を特定する鉄筋コンクリート柱判別システムであって、
    前記鉄筋コンクリート柱に周方向に間隔を置いて埋設された鉄筋の本数を計数可能な非破壊検査装置である鉄筋計数装置と、
    前記鉄筋コンクリート柱の種別を埋設された鉄筋の本数から特定可能なデータベースと、
    前記鉄筋計数装置によって検出された鉄筋の本数と前記データベースとを対比処理することで前記鉄筋コンクリート柱の種別を特定する判定処理部とを備えたことを特徴とする鉄筋コンクリート柱判別システム。
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