JP2011226934A - 鉄筋状況測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コンクリート構造物の強度を損なわず、鉄筋の状況を広範囲に簡易かつ安価に測定できる鉄筋状況測定方法を提供する。
【解決手段】 コンクリートの柱1等に鉄筋11、帯筋12が配筋されているコンクリート構造物において、当該構造物の表側に対して鉄筋11が配筋されている裏側で、X線の撮影可能な範囲内で、構造物の側面と側面を斜め方向に貫通させる貫通孔20を形成し、当該貫通孔20に短冊状の感光フィルム30を挿入し、構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定し、感光フィルム30を抜いて下側の貫通孔20bから樹脂を充填する鉄筋状況測定方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】 コンクリートの柱1等に鉄筋11、帯筋12が配筋されているコンクリート構造物において、当該構造物の表側に対して鉄筋11が配筋されている裏側で、X線の撮影可能な範囲内で、構造物の側面と側面を斜め方向に貫通させる貫通孔20を形成し、当該貫通孔20に短冊状の感光フィルム30を挿入し、構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定し、感光フィルム30を抜いて下側の貫通孔20bから樹脂を充填する鉄筋状況測定方法である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、建物の柱、梁等のコンクリート構造物に使用されている鉄筋の状況を検査するための鉄筋状況測定方法に係り、特に、簡易で正確に鉄筋の状況を広範囲に検査できる鉄筋状況測定方法に関する。
[従来の技術]
従来、ビル、マンション等の建物において柱、梁、壁等のコンクリート構造物に使用されている鉄筋について、地震等に対する強度が十分であるのかどうかを検査することが行われている。
耐震の診断として、材料(コンクリート等)の強度が設計図通りであるかどうか、鉄筋等の本数、配筋の間隔、径、またはコンクリート表面からの距離(被り厚さ)が所定の厚さがあるかどうか等を調べるものである。以下、鉄筋等の本数等を調査する場合について説明する。
従来、ビル、マンション等の建物において柱、梁、壁等のコンクリート構造物に使用されている鉄筋について、地震等に対する強度が十分であるのかどうかを検査することが行われている。
耐震の診断として、材料(コンクリート等)の強度が設計図通りであるかどうか、鉄筋等の本数、配筋の間隔、径、またはコンクリート表面からの距離(被り厚さ)が所定の厚さがあるかどうか等を調べるものである。以下、鉄筋等の本数等を調査する場合について説明する。
特に、築年数が古い建築物(1986年5月までに建築された建物)では、鉄筋が設計図通りの本数、太さで設置されているかを調査し、強度が不足しているようであれば、耐震の補強工事を行うことがある。
また、新しい建物でも、住居者側(管理組合)からの要請により、設計図通りに鉄筋が使用されているかどうかの確認を求められることがある。
また、新しい建物でも、住居者側(管理組合)からの要請により、設計図通りに鉄筋が使用されているかどうかの確認を求められることがある。
しかしながら、建物の柱等に使用されている鉄筋は、通常、コンクリートに埋設されて配筋されているため、外側から容易に鉄筋の本数、太さ等を確認することができないものとなっている。
以下、鉄筋状況を測定する代表的な方法を説明する。
以下、鉄筋状況を測定する代表的な方法を説明する。
[従来の測定方法1:図6]
従来の第1の鉄筋状況測定方法について図6を参照しながら説明する。図6は、従来の第1の鉄筋状況測定方法を示す概略図である。尚、図6では、コンクリートの柱の場合を示している。
第1の鉄筋状況測定方法は、図6に示すように、コンクリートの柱1の一部を削る「はつり」を行い、はつり部分40を形成して、鉄筋11、帯筋12を露出させ、鉄筋の状況を検査するものである。
検査は、ノギス等を用いて鉄筋の径を測定し、更に鉄筋の発錆状態を調査していた。
尚、調査後は、はつり部分40を埋め合わせて、復旧を行っていた。
従来の第1の鉄筋状況測定方法について図6を参照しながら説明する。図6は、従来の第1の鉄筋状況測定方法を示す概略図である。尚、図6では、コンクリートの柱の場合を示している。
第1の鉄筋状況測定方法は、図6に示すように、コンクリートの柱1の一部を削る「はつり」を行い、はつり部分40を形成して、鉄筋11、帯筋12を露出させ、鉄筋の状況を検査するものである。
検査は、ノギス等を用いて鉄筋の径を測定し、更に鉄筋の発錆状態を調査していた。
尚、調査後は、はつり部分40を埋め合わせて、復旧を行っていた。
[従来の測定方法2:図7]
従来の第2の鉄筋状況測定方法について図7を参照しながら説明する。図7は、従来の第2の鉄筋状況測定方法を示す概略図である。尚、図7では、薄いコンクリートの壁の断面説明図を示している。
第2の鉄筋状況測定方法は、図7に示すように、コンクリート壁2内に2本の鉄筋11が埋設されており、裏面(図中では下面)に感光フィルム50を設置し、正面(図中では上面)からX線を照射して鉄筋の状態を測定するものである。
従来の第2の鉄筋状況測定方法について図7を参照しながら説明する。図7は、従来の第2の鉄筋状況測定方法を示す概略図である。尚、図7では、薄いコンクリートの壁の断面説明図を示している。
第2の鉄筋状況測定方法は、図7に示すように、コンクリート壁2内に2本の鉄筋11が埋設されており、裏面(図中では下面)に感光フィルム50を設置し、正面(図中では上面)からX線を照射して鉄筋の状態を測定するものである。
[関連技術]
尚、関連する先行技術として、特開2000−193611号公報「アスファルト舗装下のコンクリート橋梁床版のひび割れ等の劣化状態をX線造影撮影法により検査する方法」(大塚浩司、武田三弘)[特許文献1]、特表2010−509608号公報「特にコンクリート構造内の鉄筋の検査に適するトモグラフィ決定を改善する方法および装置」(トモグラフィ デ オルミゴン アルマド エセ アー)[特許文献2]がある。
尚、関連する先行技術として、特開2000−193611号公報「アスファルト舗装下のコンクリート橋梁床版のひび割れ等の劣化状態をX線造影撮影法により検査する方法」(大塚浩司、武田三弘)[特許文献1]、特表2010−509608号公報「特にコンクリート構造内の鉄筋の検査に適するトモグラフィ決定を改善する方法および装置」(トモグラフィ デ オルミゴン アルマド エセ アー)[特許文献2]がある。
特許文献1には、アスファルト舗装下のコンクリート橋梁床版のひび割れをX線撮影で検査することが記載されているが、X線フィルム20は、X線の照射側とは反対側の床版面とX線フィルム・X線グリッド受台21との間にセットされるようになっている。
特許文献2には、コンクリート構造内の鉄筋の検査を行うもので、特に、図4B、4Cに示されるように、コンクリートに細い穴を開け、そこにX線を照射するアームを挿入し、穴内からX線を照射してコンクリート外壁に設けられたフィルムに記憶することが記載されている。
しかしながら、従来の鉄筋状況測定方法では、コンクリート柱、梁、壁等のコンクリート構造物において埋設された鉄筋の状態を簡易かつ安価に測定できないという問題点があった。
具体的に説明すると、従来の第1の鉄筋状況測定方法では、コンクリートの柱1の一部分をはつる必要があり、工事が面倒で、復旧させるまでに時間が掛かり、更に費用も高くなるという問題点があった。
更に、従来の第1の鉄筋状況測定方法では、通常、コンクリートの一部分をはつるため、全体の鉄筋の状況を容易に把握できず、また、はつり部分は、一度コンクリートをはがしているため、その部分で耐久性が劣化するという問題点があった。
また、従来の第2の測定方法及び特許文献1では、壁等の薄いコンクリートにはX線照射を適用できるが、厚い柱、梁では感光フィルムまでの距離が長いため、感光フィルムにX線撮影を行うことができないという問題点があった。通常、X線が有効な距離は、20cm程度である。
また、図7に示したように、X線照射方向に対して鉄筋が重なっている場合、正確に鉄筋を測定できないという問題点があった。
また、図7に示したように、X線照射方向に対して鉄筋が重なっている場合、正確に鉄筋を測定できないという問題点があった。
また、特許文献2では、細い穴にX線を照射するアームを供えた特別な装置が必要であり、安価に測定することができないという問題点があった。
更に、レーダーを利用して鉄筋を測定する方法もあるが、鉄筋の本数、太さ等を正確に測定できないという問題点があった。
更に、レーダーを利用して鉄筋を測定する方法もあるが、鉄筋の本数、太さ等を正確に測定できないという問題点があった。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、コンクリート構造物の強度を損なわず、鉄筋の状況を広範囲に簡易かつ安価に測定できる鉄筋状況測定方法を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、鉄筋が配筋されているコンクリート構造物における鉄筋状況測定方法であって、コンクリート構造物の表側に対して鉄筋が配筋されている裏側で、X線の撮影が可能な範囲内に、鉄筋に交差するよう孔を形成し、孔に短冊状の感光フィルムを挿入し、コンクリート構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定することを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、コンクリート構造物内に配筋されている鉄筋を束ねる帯筋が形成されており、孔を、鉄筋と帯筋の両方に交差するよう形成することを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、X線の撮影が可能な範囲内として、孔を、コンクリート構造物の表側から20cm以内に形成することを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、孔を、コンクリート構造物の一方の側面から他方の側面に貫通する貫通孔とすることを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、貫通孔を、コンクリート構造物の一方の側面から他方の側面に向けて斜め方向に貫通させることを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、X線の撮影後に、感光フィルムを取り出し、貫通孔の下側から上側に樹脂を充填して復旧することを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、感光フィルムには、貫通孔を通過させるガイドが設けられていることを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、ガイドには、感光フィルムの面方向を調整する目印部が設けられていることを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、感光フィルムが、短冊状の長方形の枠に貼り付けられていることを特徴とする。
本発明は、上記鉄筋状況測定方法において、孔の径が6mm〜15mmで、感光フィルムの幅が5mm〜14mmであることを特徴とする。
本発明によれば、コンクリート構造物の表側に対して鉄筋が配筋されている裏側で、X線の撮影が可能な範囲内に、鉄筋に交差するよう孔を形成し、孔に短冊状の感光フィルムを挿入し、コンクリート構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定する鉄筋状況測定方法としているので、コンクリート構造物の強度を損なわず、鉄筋の状況を簡易かつ安価に測定できる効果がある。
本発明によれば、コンクリート構造物内に配筋されている鉄筋を束ねる帯筋が形成されており、孔を、鉄筋と帯筋の両方に交差するよう形成する上記鉄筋状況測定方法としているので、コンクリート構造物の強度を損なわず、鉄筋の状況を広範囲に簡易かつ安価に測定できる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法は、コンクリートの柱等に鉄筋が配筋されているコンクリート構造物において、鉄筋が配筋されている裏側でX線の撮影可能な範囲内で、孔を形成し、当該孔に短冊状の感光フィルムを挿入し、構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定するようにしているので、構造物を大きくはつる必要がなく、構造物の強度を損なわず、広範囲に鉄筋状況を容易かつ安価に測定できるものである。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法は、コンクリートの柱等に鉄筋が配筋されているコンクリート構造物において、鉄筋が配筋されている裏側でX線の撮影可能な範囲内で、孔を形成し、当該孔に短冊状の感光フィルムを挿入し、構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定するようにしているので、構造物を大きくはつる必要がなく、構造物の強度を損なわず、広範囲に鉄筋状況を容易かつ安価に測定できるものである。
また、本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法は、孔を鉄筋に対して斜めに交差するよう形成しているので、縦方向の鉄筋だけでなく、横方向の帯筋等も同時に容易に測定できるものである。
[実施の形態に係る鉄筋状況測定方法:図1]
本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法を示す概略図である。
[本方法1:図1(a)]
本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法(本方法)は、図1(a)に示すように、コンクリートの柱1内に縦方向に複数の鉄筋11が配筋され、それら鉄筋11を囲み、それら鉄筋11に固定される帯筋12が配筋されている。
本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法を示す概略図である。
[本方法1:図1(a)]
本発明の実施の形態に係る鉄筋状況測定方法(本方法)は、図1(a)に示すように、コンクリートの柱1内に縦方向に複数の鉄筋11が配筋され、それら鉄筋11を囲み、それら鉄筋11に固定される帯筋12が配筋されている。
[本方法2:図1(b)]
そして、柱1の一方の側面から他方の側面に向けて6mm〜9mm径の貫通孔20を形成する。ただし、貫通孔20は、鉄筋11より裏側であって、更にX線照射の範囲内位置に形成する。
そして、柱1の一方の側面から他方の側面に向けて6mm〜9mm径の貫通孔20を形成する。ただし、貫通孔20は、鉄筋11より裏側であって、更にX線照射の範囲内位置に形成する。
ここで、貫通孔20の径を、6mm〜9mmとしたのは、径が大きいと構造物の耐久性を弱くするおそれがあり、反対に径が小さいと測定しずらくなるおそれがあるためである。
本実施の形態では、この径のサイズにこだわるものではなく、上記効果を得るためには6mm〜15mm程度であればよい。
本実施の形態では、この径のサイズにこだわるものではなく、上記効果を得るためには6mm〜15mm程度であればよい。
形成する貫通孔20は、当該柱1に関する設計図を事前に確認し、設計図で鉄筋11、帯筋12がどのような位置にどのような大きさのものが何本配筋されているか調査した上で、それら鉄筋11、帯筋12を効率的に撮影できる場所を選んだ形成する。
また、貫通孔20は、帯筋12に平行に形成してもよいが、図1(b)に示すように、斜め方向に帯筋12を交差するように形成するのが望ましい。このように貫通孔20を斜めに形成することで、鉄筋11と帯筋12の双方を同時に測定できる。
図1(b)では、貫通孔20の上側を20aとし、下側を20bとして表している。
図1(b)では、貫通孔20の上側を20aとし、下側を20bとして表している。
[本方法3:図1(c)]
次に、貫通孔20に5mm〜7mmの短冊状の感光フィルム30を挿入し、図1(c)の正面からX線を照射して撮影を行う。
感光フィルム30には、ガイド31が設けられ、上側の貫通孔20aから挿入して下側の貫通孔20bからガイドを引き出して、感光フィルム30を弛みなく引っ張って、粘着テープ等で柱1に固定し、X線照射を行う。
感光フィルム30が貫通孔20にねじれなく正しく挿入されたか否かは、ガイド31を利用して確認し、ガイド31を用いて感光フィルム30の面の方向を調整する。
次に、貫通孔20に5mm〜7mmの短冊状の感光フィルム30を挿入し、図1(c)の正面からX線を照射して撮影を行う。
感光フィルム30には、ガイド31が設けられ、上側の貫通孔20aから挿入して下側の貫通孔20bからガイドを引き出して、感光フィルム30を弛みなく引っ張って、粘着テープ等で柱1に固定し、X線照射を行う。
感光フィルム30が貫通孔20にねじれなく正しく挿入されたか否かは、ガイド31を利用して確認し、ガイド31を用いて感光フィルム30の面の方向を調整する。
感光フィルム30の幅は、貫通孔20の径6mm〜9mmに対応して、5mm〜7mmとしたが、貫通孔20の径の大きさに応じて、貫通孔20に挿入可能な幅に任意に変更することができる。例えば、貫通孔20の径6mm〜15mmに対して、感光フィルム30の幅を5mm〜14mmとしてもよい。
X線照射後に、感光フィルム30を取り出し、貫通孔30に対する復旧作業は、貫通孔の下側30bからエポキシ樹脂を充填する。
貫通孔の下側30bから注入されたエポキシ樹脂が貫通孔の上側30aから溢れ出るようになれば、貫通孔30内にエポキシ樹脂が充填されたことになるので、復旧作業を終了する。
貫通孔の下側30bから注入されたエポキシ樹脂が貫通孔の上側30aから溢れ出るようになれば、貫通孔30内にエポキシ樹脂が充填されたことになるので、復旧作業を終了する。
[側面:図2]
次に、本発明の実施の形態に係る柱の側面について図2を参照しながら説明する。図2は、図1(b)の側面概略図である。
図2において、右側が図1(b)の正面となっており、縦方向に鉄筋11が配筋され、横方向に帯筋12が配筋されている。つまり、図2では、図1(b)の左側面を表している。
次に、本発明の実施の形態に係る柱の側面について図2を参照しながら説明する。図2は、図1(b)の側面概略図である。
図2において、右側が図1(b)の正面となっており、縦方向に鉄筋11が配筋され、横方向に帯筋12が配筋されている。つまり、図2では、図1(b)の左側面を表している。
そして、貫通孔20は、正面(図2では右側面)に対して鉄筋11より後ろ側、図2では中央寄りに形成され、更に斜め下側に掘り下げられて反対側の側面まで貫通している。
図2の右側面(正面)から貫通孔20までの距離は、上述したように、X線の照射範囲内となっている。
図2の右側面(正面)から貫通孔20までの距離は、上述したように、X線の照射範囲内となっている。
[上面:図3]
次に、本発明の実施の形態に係る柱の上面について図3を参照しながら説明する。図3は、図1(b)の上面概略図である。
図3において、下側が図1(b)の正面となっており、鉄筋11が配筋され、帯筋12が柱1の内側にロの字状に配筋されている。本来、帯筋12は、柱1内に配筋された鉄筋11を束ねる役割であるため、図示していないが、帯筋12の内側に接するように複数の鉄筋が配置され、それら鉄筋が帯筋12に針金等で固定されている。
次に、本発明の実施の形態に係る柱の上面について図3を参照しながら説明する。図3は、図1(b)の上面概略図である。
図3において、下側が図1(b)の正面となっており、鉄筋11が配筋され、帯筋12が柱1の内側にロの字状に配筋されている。本来、帯筋12は、柱1内に配筋された鉄筋11を束ねる役割であるため、図示していないが、帯筋12の内側に接するように複数の鉄筋が配置され、それら鉄筋が帯筋12に針金等で固定されている。
更に、貫通孔20は、柱1の正面に対して鉄筋11の後ろ側に形成される。但し、柱1の正面から貫通孔20までの距離は、X線が届く範囲(X線撮影可能な範囲:通常約20cm程度以内)である。
そして、貫通孔20の上側の孔20aは、帯筋12より上側に形成され、貫通孔20の下側の孔20bは、帯筋12より下側に形成されている。
そして、貫通孔20の上側の孔20aは、帯筋12より上側に形成され、貫通孔20の下側の孔20bは、帯筋12より下側に形成されている。
[感光フィルム:図4]
次に、感光フィルムについて図4を参照しながら説明する。図4は、感光フィルムの概略図である。
感光フィルム30は、図4に示すように、フィルム本体30aの一方の端部にガイド31が形成されている。
次に、感光フィルムについて図4を参照しながら説明する。図4は、感光フィルムの概略図である。
感光フィルム30は、図4に示すように、フィルム本体30aの一方の端部にガイド31が形成されている。
ガイド31は、棒状部分31cと、当該棒状部分31cをフィルム本体30aに固定するホールド部31aと、更に棒状部分31cの先端部分に目印部31bとを備えている。
ホールド部31aは、フィルム本体30aを挟み込むためにクリップ形状となっている。
棒状部分31cは、針金、プラスチック、又は木材等で形成されるが、材質にこだわるものではない。
目印部31bは、フィルム本体30aがねじれなく貫通孔20内に配置されていることを確認するためのものであり、棒状部分31cの先端部分に突起が形成され、当該突起の方向でフィルム本体30aの配置が正常か否かを判断するものである。
ホールド部31aは、フィルム本体30aを挟み込むためにクリップ形状となっている。
棒状部分31cは、針金、プラスチック、又は木材等で形成されるが、材質にこだわるものではない。
目印部31bは、フィルム本体30aがねじれなく貫通孔20内に配置されていることを確認するためのものであり、棒状部分31cの先端部分に突起が形成され、当該突起の方向でフィルム本体30aの配置が正常か否かを判断するものである。
棒状部分31cをフィルム本体30aにおける短冊状の長方形の長辺全体に渡って延長し、延長した棒状部分にフィルム本体30aを貼り付けてもよい。
また、貫通孔20に挿入可能な大きさの長方形の枠に、フィルム本体30aを貼り付けて感光フィルムを形成してもよい。この枠に貼り付けた感光フィルムであれば、フィルムの弛みやねじれの心配がない。
また、貫通孔20に挿入可能な大きさの長方形の枠に、フィルム本体30aを貼り付けて感光フィルムを形成してもよい。この枠に貼り付けた感光フィルムであれば、フィルムの弛みやねじれの心配がない。
[概観:図5]
次に、感光フィルム30を貫通孔20に挿入した状態について図5を参照しながら説明する。図5は、図1(c)の概観図である。
感光フィルム30を貫通孔20に挿入した状態は、図5に示すように、感光フィルム30がX線照射方向に対して直交するよう配置する。柱1の正面側がX線照射方向とすると、感光フィルム30は、柱1の正面に平行となるよう配置され、フィルム本体30aの平面が柱1の正面を向くように設定する。
尚、X線の照射方向が、例えば、柱1の上側又は下側からであれば、その照射方向に直交するよう感光フィルムの面を調整することが望ましい。
次に、感光フィルム30を貫通孔20に挿入した状態について図5を参照しながら説明する。図5は、図1(c)の概観図である。
感光フィルム30を貫通孔20に挿入した状態は、図5に示すように、感光フィルム30がX線照射方向に対して直交するよう配置する。柱1の正面側がX線照射方向とすると、感光フィルム30は、柱1の正面に平行となるよう配置され、フィルム本体30aの平面が柱1の正面を向くように設定する。
尚、X線の照射方向が、例えば、柱1の上側又は下側からであれば、その照射方向に直交するよう感光フィルムの面を調整することが望ましい。
[応用例]
[応用例1]
上述の実施形態では、孔を貫通孔として説明したが、貫通していない孔(穴)を形成し、その孔に感光フィルムを挿入してX線撮影を行ってもよい。
この場合、感光フィルム30は、貫通孔20のように、孔の出入り口20a,20bで引っ張って柱1に固定することができないため、延長した棒状部分31cにフィルム本体30aの長辺を貼り付けた構成を用いるか、長方形の枠にフィルム本体30aを貼り付けた構成を用いるようにした方がよい。
[応用例1]
上述の実施形態では、孔を貫通孔として説明したが、貫通していない孔(穴)を形成し、その孔に感光フィルムを挿入してX線撮影を行ってもよい。
この場合、感光フィルム30は、貫通孔20のように、孔の出入り口20a,20bで引っ張って柱1に固定することができないため、延長した棒状部分31cにフィルム本体30aの長辺を貼り付けた構成を用いるか、長方形の枠にフィルム本体30aを貼り付けた構成を用いるようにした方がよい。
[応用例2]
また、上述の実施形態では、柱1等の表面に対して貫通孔30を平行に形成する例を説明したが、必ずしも柱1等の表面に平行に形成しなくてもよい。
例えば、柱1の側面から表面に向けて貫通孔を形成し、当該側面と表面の角側から貫通孔内に挿入された感光フィルムにX線を照射するようにしてもよい。この例では、柱1の角部分に配筋された鉄筋を重点的に測定できる。
また、上述の実施形態では、柱1等の表面に対して貫通孔30を平行に形成する例を説明したが、必ずしも柱1等の表面に平行に形成しなくてもよい。
例えば、柱1の側面から表面に向けて貫通孔を形成し、当該側面と表面の角側から貫通孔内に挿入された感光フィルムにX線を照射するようにしてもよい。この例では、柱1の角部分に配筋された鉄筋を重点的に測定できる。
[実施の形態の効果]
本方法によれば、鉄筋11が配筋された裏側であってX線の照射範囲(X線が届く範囲)に柱1等を貫通する貫通孔20を形成し、その貫通孔20に短冊状の感光フィルム30を挿入し、柱1等の外側からX線照射を行って鉄筋の状況を測定するようにしているので、柱1等を大きく削り取ることなく、X線が透過しない厚みのある柱1等であっても広範囲に簡易で安価に測定できる効果がある。
本方法によれば、鉄筋11が配筋された裏側であってX線の照射範囲(X線が届く範囲)に柱1等を貫通する貫通孔20を形成し、その貫通孔20に短冊状の感光フィルム30を挿入し、柱1等の外側からX線照射を行って鉄筋の状況を測定するようにしているので、柱1等を大きく削り取ることなく、X線が透過しない厚みのある柱1等であっても広範囲に簡易で安価に測定できる効果がある。
また、本方法によれば、貫通孔20を鉄筋11に対して斜め方向に交差するように形成するようにしているので、縦方向の鉄筋11だけでなく、横方向の帯筋12の状況も同時に測定できる効果がある。
また、本方法によれば、貫通孔20に挿入する感光フィルム30にガイド31が形成されているので、感光フィルム30を貫通孔20に挿入しやすく、更に感光フィルム30を緩みやねじれなく設定できる効果がある。
本発明は、コンクリート構造物の強度を損なわず、広範囲に鉄筋の状況を簡易かつ安価に測定できる鉄筋状況測定方法に好適である。
1…柱、 2…壁、 11…鉄筋、 12…帯筋、 20…貫通孔、 20a…貫通孔上側、 20b…貫通孔下側、 30…感光フィルム、 30a…フィルム本体、 31…ガイド、 31a…ホールド部、 31b…目印部、 31c…棒状部分、 40…はつり部分、 50…感光フィルム、
Claims (10)
- 鉄筋が配筋されているコンクリート構造物における鉄筋状況測定方法であって、
前記コンクリート構造物の表側に対して前記鉄筋が配筋されている裏側で、X線の撮影が可能な範囲内に、前記鉄筋に交差するよう孔を形成し、前記孔に短冊状の感光フィルムを挿入し、前記コンクリート構造物の表側からX線を照射して鉄筋状況を測定することを特徴とする鉄筋状況測定方法。 - コンクリート構造物内に配筋されている鉄筋を束ねる帯筋が形成されており、
孔を、前記鉄筋と前記帯筋の両方に交差するよう形成することを特徴とする請求項1記載の鉄筋状況測定方法。 - X線の撮影が可能な範囲内として、孔を、コンクリート構造物の表側から20cm以内に形成することを特徴とする請求項1又は2記載の鉄筋状況測定方法。
- 孔は、コンクリート構造物の一方の側面から他方の側面に貫通する貫通孔とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の鉄筋状況測定方法。
- 貫通孔は、コンクリート構造物の一方の側面から他方の側面に向けて斜め方向に貫通させることを特徴とする請求項4記載の鉄筋状況測定方法。
- X線の撮影後に、感光フィルムを取り出し、貫通孔の下側から上側に樹脂を充填して復旧することを特徴とする請求項5記載の鉄筋状況測定方法。
- 感光フィルムには、貫通孔を通過させるガイドが設けられていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか記載の鉄筋状況測定方法。
- ガイドには、感光フィルムの面方向を調整する目印部が設けられていることを特徴とする請求項7記載の鉄筋状況測定方法。
- 感光フィルムが、短冊状の長方形の枠に貼り付けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載の鉄筋状況測定方法。
- 孔の径が6mm〜15mmで、感光フィルムの幅が5mm〜14mmであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか記載の鉄筋状況測定方法。
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Cited By (1)
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JP2019086498A (ja) * | 2017-11-10 | 2019-06-06 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 鉄筋計数装置、鉄筋コンクリート柱の判別方法及び鉄筋コンクリート柱判別システム |
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2010
- 2010-04-20 JP JP2010097400A patent/JP2011226934A/ja active Pending
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