JP3854038B2 - コンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法 - Google Patents
コンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物内において第1の鉄筋に対して交差して埋設されている第2の鉄筋の破断を検知するコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法に関し、更に詳しくは、例えば渦流探傷法を用いてビル、橋梁などに使用されるコンクリート構造物である例えばコンクリートポール内の鉄筋の破断を検知するコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図17に示されているように、地震、事故などによりビル、橋梁などのコンクリート構造物にひび22が発生する場合があり、補修を行う必要があるが、内部の鉄筋の状態により、補修工法が異なる。特に図17に示されているように、例えば縦鉄筋51に破断30が存在する場合、コンクリート構造物の強度が低下するので、鉄筋破断を検知することは非常に重要である。また、コンクリート構造物であるコンクリートポールでも同様である。以下にコンクリートポールに関して詳細に述べる。
【0003】
図13に示されているように、電話ケーブル、電力ケーブルを各家庭に敷設するために、道路際にコンクリートポール(以下CPと称する)20を建設し、CP20にケーブル21を敷設している。これらCP20には敷設されているケーブル21による引っ張り力24が常時かけられている。両側からの引っ張り力24は同一になるように設計されている。両側からの引っ張り力がお互いに打ち消し合う状況を平衡状態と称する。
【0004】
一方、図14に示されているように、例えば交差点においてケーブルの敷設方向が直角に曲がる場合がある。この場合、CP20には平衡な引っ張り力ではなく、一方方向への引っ張り力24aがかかる。この力を不平衡力と称する。一般的には不平衡力を打ち消すため、図15に示されているように、不平衡力の方向と逆方向に支線23等を構築する。しかし、民家がある場合など、支線23を構築できない場合がある。すると、CP20は常に不平衡力がかかっている状態となる。
【0005】
コンクリートは空気中の炭酸ガス、塩分などにより、アルカリ性から中性へと変化してゆく。コンクリートが中性になると、コンクリート内の鉄筋が腐食しやすくなる。一般的には鉄筋の腐食が進行すると鉄筋径が小さくなり、鉄筋破断に至る。しかし、CP20に不平衡荷重がかかっていると、鉄筋の減肉が進行する前に、破断が発生する。この現象を応力腐食割れと称する。応力腐食割れは遅れ破壊の一種である。
【0006】
図16にCP20内での鉄筋破断の模様を示す。CP20にはCP20の長手方向に平行に複数の主鉄筋80が配置されており、主鉄筋80を取り巻くように、螺旋鉄筋40が配置されている。応力腐食割れにより主鉄筋80が破断することによりCP20が折損する事故が発生している。そこで、CP20に含まれている主鉄筋80の破断30を非破壊で探査する技術が望まれている。
【0007】
鉄筋の腐食を探査する方法としては、自然電位法がある。しかし、自然電位法では一個所だけコンクリートを削り、鉄筋を露出させる必要がある。そのため、作業性が悪く、また、測定終了後、削ったコンクリートを補修するが、その位置から空気中の塩分などが侵入しやすくなるため実際的な測定方法ではない。そこで以下の方法が提案されている。
【0008】
(1)CP内の鉄筋量を測定するために、円形の金属コイルでCPを挟み、インピーダンスを測定する。CPの鉄筋量が減少している場合、インピーダンスが変化するので、この変化量で、CPの鉄筋量を測定し、鉄筋が腐食しているか否かを判定する(特開平9−21786号公報参照)。
【0009】
(2)物体の傷を検知する手法として、渦流探傷法が研究されている。この渦流探傷法は、センサから磁界を送信し、金属表面に渦電流を発生させ、更にこの発生した渦電流により磁界が発生する。金属表面に傷がある場合には発生する渦電流の流れに変化が生じ、この渦電流の変化により発生する磁界も変化する。この変化量を測定することにより、金属表面の傷を探知することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記した(1)の手法では、健全なCPのインピーダンスを基準値として、現在測定しているCPで得られるインピーダンスと比較する。しかし、CPの製造メーカは複数あり、それぞれ構造が異なる。また、同一メーカ品でも、製造年度、ロッドなどにより構造が異なる。従って、基準インピーダンスをすべてのCPで事前に調査する必要がある。しかし実際に測定する場合、測定対象のCPのメーカ、製造年度などが測定現場でわからない場合が多い。また、円形コイルを使用するが、CPには足場ボルト、宣伝板(金属板)等があり、迅速な測定は困難であった。また、基本的に本方法は鉄量を測定することを目的としている。しかし、応力腐食割れ等の現象により鉄筋が破断する場合には鉄筋量の減少は無く、当方法では鉄筋破断の探査は事実上不可能である。更に図17に示したようなコンクリート構造物の鉄筋破断の検知への応用ができないなどの問題がある。
【0011】
また、上記した(2)の手法である通常の渦流探傷法では、被検査物表面の傷を探知することを目的としているため、センサと被検査物表面の間隔をできるだけ小さくして測定する。この距離をリフトオフと称する。コンクリートは透磁率が空気と等しいので(つまり、透磁率1と考えられる)、渦流探傷法を適用した場合、リフトオフが2cm以上になる。また、図17のコンクリート構造物の場合には、鉄筋深さは10cmにも及ぶ。そのため、現在市販されている装置では渦流探傷センサから送信される磁界が鉄筋まで届かないため、鉄筋の探知そのものが困難であるという問題がある。
【0012】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンクリート構造物内に埋設された鉄筋を効率的かつ適確に検出し、コンクリート構造物内の鉄筋破断位置を検知する方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法は、コンクリート構造物内において第1の鉄筋に対して交差して埋設されている第2の鉄筋の破断を検知するコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法であって、コンクリート構造物内に埋設されている第1の鉄筋の長手方向に交差する方向に例えば第1のセンサを移動させながら磁界を発生し、該磁界に対する第1の鉄筋からの影響の有無に基づき第1の鉄筋が埋設されていない場所を検知し、この検知した第1の鉄筋が埋設されていない場所において第2の鉄筋の長手方向に交差する方向に第1のセンサを移動させながら磁界を発生し、該磁界に対する第2の鉄筋からの影響の有無に基づき第2の鉄筋を検知し、この検知した第2の鉄筋の長手方向に沿って例えば第2のセンサを移動させながら磁界を発生し、第2のセンサの2つの受信コイルで磁界を検知し、この2つの受信コイルで検知した2つの磁界が平衡している、つまり同一の場合には第2の鉄筋に破断がないと判断し、前記2つの磁界に対し、検知信号を同期検波器によりX,Yベクトル成分を有するリサージュ波形に変換し、このリサージュ波形において第1の鉄筋によるリサージュ波形をX軸に対して平行にして、第1の鉄筋による信号成分がY軸に出ないようにリサージュ波形の位相角度を調整し、この調整されたリサージュ波形のY軸成分の大きさに基づいて第2の鉄筋の破断を検知することを要旨とする。
【0014】
本発明にあっては、第1の鉄筋に交差する方向に第1のセンサを移動させながら磁界を発生させ、発生させた磁界に対する第1の鉄筋からの影響に基づき第1の鉄筋が埋設されていない場所を検知し、第1の鉄筋が埋設されていない場所において第2の鉄筋に交差する方向に第1のセンサを移動させながら磁界を発生させ、発生した磁界に対する第2の鉄筋からの影響に基づき第2の鉄筋を検知し、第2の鉄筋の真上に第2のセンサを設置し、第2のセンサを長手方向に移動させながら磁界を発生し、第2のセンサの2つの受信コイルで、それぞれ磁界を検知し、この2つの磁界が等しい場合には第2の鉄筋に破断がないと判断し、例えば第2のセンサの2つの受信コイルで受信した2つの磁界の検知信号を同期検波器によりX,Yベクトル成分を有するリサージュ波形に変換し、このリサージュ波形において第1の鉄筋によるリサージュ波形をX軸に平行にして、第1の鉄筋による信号成分がY軸に出ないようにリサージュ波形の位相角度を調整し、この調整されたリサージュ波形のY軸成分の大きさに基づいて第2の鉄筋の破断を検知するため、コンクリート構造物内の鉄筋の破断を、別の鉄筋が真下にある場合でもまたコンクリートの剥離やその前兆がない場合でも、非破壊で適確に検知することができる。尚、上記では判り易くするために第1のセンサと第2のセンサとして記載したが1つのセンサを切り換えて使用するものであっても良く、さらには2つ以上であっても良い。
【0017】
更に、上記コンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法において、前記コンクリート構造物が、コンクリートポールであり、前記第1の鉄筋が、コンクリートポール内をその円周方向に巻回している螺旋鉄筋であり、前記第2の鉄筋が、コンクリートポール内をその長手方向に延出している主鉄筋であることを要旨とする。
【0018】
上記コンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法において、前記コンクリート構造物が、内部の鉄筋がメッシュ状に配置されているコンクリート構造物であり、前記第1の鉄筋が、コンクリート構造物内を横方向に延出している横鉄筋であり、前記第2の鉄筋が、コンクリート構造物内を縦方向に延出している縦鉄筋であることを要旨とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法でコンクリート構造物であるCP内に埋設されている第1の鉄筋である螺旋鉄筋を検知する方法を説明するための図である。図1に示すように、本実施形態では、コンクリート構造物としてCP20を対象とした場合を一例として説明するが、本発明はこれに限定されるものでなく、任意のコンクリート構造物に適用し得るものである。
【0020】
CP20は、図16にも図示したように、その長手方向に第2の鉄筋である複数の主鉄筋80が円周方向に等間隔でコンクリート内に埋設されるとともに、この複数の主鉄筋80を囲むように第1の鉄筋である螺旋鉄筋40がCP20の円周方向に螺旋状に巻回され、螺旋鉄筋40は主鉄筋80に対して交差するように配置されている。本実施形態のコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法は、このように主鉄筋80と螺旋鉄筋40で補強されたCP20において例えば図16で示したような主鉄筋80の破断30を検知しようとするものであるが、図1ではまず、螺旋鉄筋40の位置、詳しくは、隣り合う螺旋鉄筋40の間の位置を検出する動作を説明する。
【0021】
なお、以下に説明する本実施形態の手順は、図12のフローチャートに示す手順で行われるので、以下では図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0022】
すなわち、図1では、まず図12のステップS1に示すように、隣り合う螺旋鉄筋40間の位置を検出する動作を行う。この動作では、図2に示すような第1のセンサ1を使用する。この第1のセンサ1は、フェライトコア13の上に巻回された送信コイル15および受信コイル16を有する。送信コイル15によって発生する磁界14により鉄筋に渦電流が発生する。そして、この渦電流により磁界が発生し、その磁界を受信コイル16で検知することにより螺旋鉄筋40の有無を検知しようとするものである。
【0023】
すなわち、第1のセンサ1による螺旋鉄筋40の検知、具体的には隣り合う螺旋鉄筋40間の位置の検知は、図1に示すように、第1のセンサ1をCP20に近接させてから、第1のセンサ1をCP20の長手方向に矢印171で示すように例えば数十cm移動させる。なお、このとき、第1のセンサ1はCP20の表面に対して垂直に保持することが必要であるとともに、また第1のセンサ1とCP20の表面との距離であるリフトオフを極力一定に保ち、ガタ雑音が発生しないように注意することが必要である。
【0024】
図1において矢印171で示すように、第1のセンサ1をCP20の長手方向に移動させると、第1のセンサ1が螺旋鉄筋40に近接した場合に、第1のセンサ1の送信コイル15から発生する磁界によって螺旋鉄筋40に渦電流が誘起され、この誘起された渦電流により磁界が再び発生し、この再び発生した磁界が受信コイル16で受信されるため、この受信コイル16で受信した電気信号の観測波形、すなわち螺旋鉄筋40による観測波形は図1において符号101で示すように螺旋鉄筋40が埋設されている位置において波形振幅値が増大する。なお、この螺旋鉄筋観測波形101を示すグラフは図1において縦軸がCP20に長手方向における対応した第1のセンサ1の移動距離であり、横軸が螺旋鉄筋観測波形101の波形振幅値である。
【0025】
このグラフに示す螺旋鉄筋観測波形101からわかるように、第1のセンサ1が螺旋鉄筋40の真上に位置したときに螺旋鉄筋観測波形は最も大きな振幅値になることがわかる。従って、この螺旋鉄筋観測波形101の振幅値が最も小さい位置が隣り合う螺旋鉄筋40間の中間位置となる。
【0026】
次のステップS2では、図3に示すように、隣り合う螺旋鉄筋40間の中間位置に第1のセンサ1をCP20に近接させて、第1のセンサ1をCP20の円周方向に移動させる。そして、この移動において観測された波形の振幅値が最大となる位置を主鉄筋80が存在する位置として検知しようとするものである。
【0027】
すなわち、図3に示すように、ステップS1で検出した隣り合う螺旋鉄筋40の中間位置に第1のセンサ1を垂直に近接させながら、第1のセンサ1をCP20の円周方向に矢印172で示すように移動させると、図3において横軸にCP20の円周方向に対する第1のセンサ1の位置に対応して示すセンサ移動距離を取り、縦軸に波形振幅値を取ったグラフで示すように、第1のセンサ1の受信コイル16からの電気信号の波形振幅値は、主鉄筋80が埋設されている位置において主鉄筋観測波形103で示すように最大となるので、この主鉄筋観測波形103が最大となる位置に主鉄筋80が埋設されていることがわかる。
【0028】
なお、上述した波形の振幅値の観測は、第1のセンサ1を移動させる作業者と波形を観測する作業者の2名を必要とするが、図4に示すように、観測される波形の振幅値に応じて周波数の異なる音声を発生させるように構成し、この音声を聞きながら1人の作業者で周波数が最も高い位置を主鉄筋80が埋設されている位置として検知するように構成することにより、上述した作業を1人の作業者で行うことができるようになる。なお、これは主鉄筋80の埋設位置の検知のみならず、ステップS1で説明した隣り合う螺旋鉄筋40間の中間位置を検知する場合にも適用し得ることは勿論のことである。
【0029】
次に、ステップS3では、図5に示すような第2のセンサ2を使用し、この第2のセンサ2をステップS2で検知した主鉄筋80が埋設されているCP20の上に近接させ、図6において矢印173で示すように、CP20の長手方向に沿って、すなわち主鉄筋80の長手方向に沿って第2のセンサ2を例えば数十cm程度移動させて、リサージュ波形を観測する。
【0030】
更に詳しくは、図5に示す第2のセンサ2は、E形のフェライトコア13の真中のコアに送信コイル12を巻回し、その両側の2つのコアに第1および第2の受信コイル10,11を巻回して構成されるものであり、送信コイル12から発生する磁界14を第1および第2の受信コイル10,11で検知するものであるが、この第2のセンサ2を図6に示すように主鉄筋80の長手方向に沿って矢印173で示すように移動させた時、主鉄筋80に破断がない場合には、第1および第2の受信コイル10,11で検知される両磁界の強さは同じであって、両磁界は平衡状態にあり、これにより主鉄筋80に破断はないと判断することができるのに対して、主鉄筋80に例えば図8に示すような破断30がある場合には、第1および第2の受信コイル10,11で検知される両磁界の強さが破断30の影響で不平衡となるため、これにより主鉄筋80に破断があると判断することができるものである。
【0031】
なお、第2のセンサ2から測定対象物である主鉄筋80までの距離が例えば20mm離れていても磁界を到達させるために、第2のセンサ2の送信コイル12と第1および第2の受信コイル10,11との間隔は、主鉄筋80と第2のセンサ2との間の距離と同じかまたはそれ以上の長さが必要である。また、試験周波数は低い方が望ましく、例えば数十kHzから数百Hzを使用する。
【0032】
上述したように構成される第2のセンサ2に関連する回路構成について図7を参照して説明する。図7に示すように、第2のセンサ2の第1および第2の受信コイル10,11で検知される両磁界の強さは電気信号としてブリッジ回路4に供給されて合成される。このブリッジ回路4には発信器3および自動平衡器5から信号が供給されているが、第2のセンサ2の第1および第2の受信コイル10,11の出力信号はブリッジ回路4を通じて自動平衡器5により傷や破断がない個所ではブリッジ回路4からの合成波形出力信号が0になるようにバランスがとられ、傷や破断がある場合にはブリッジ回路4のバランスが崩れるようになっている。このようなブリッジ回路4からの合成信号は増幅器6で増幅された後、同期検波器7に入力され、ここで位相角度がそれぞれ90度異なるX,Yベクトル成分を有するリサージュ波形に変換され、更に移相器8で位相シフトされてCRT9に観測波形のベクトル表示が行われるようになっている。なお、このベクトル表示波形をリサージュ波形と称する。
【0033】
また、主鉄筋80における破断の検知は渦流探傷法で行われるが、この渦流探傷法において探査目的である例えば傷とノイズの識別を行う場合には、傷とノイズのリサージュ波形での位相角度の違いを利用する。一般的にはノイズのリサージュ波形をX軸に平行に設定する。すなわち、ノイズのリサージュ波形の位相角度を0度に設定する。そして、この状態でリサージュ波形をY軸に投影して波形を観測する。ノイズ成分のリサージュ波形は、X軸と平行であるため、Y軸へリサージュ波形を投影した場合、波形振幅値は非常に小さくなるため、S/N比が向上する。
【0034】
本実施形態では、上述した傷は主鉄筋80の破断位置で得られる波形であり、ノイズは螺旋鉄筋40の位置で得られる波形である。また、図17に示したようなコンクリート構造物では、縦鉄筋51と横鉄筋52の交点で観測される波形がノイズ成分となる。なお、本ステップで行うキャリブレーションとは、螺旋鉄筋40の位置で得られるリサージュ波形の位相角度を0度に設定することを意味する。
【0035】
図6および図8を参照して、更に詳しく説明する。第2のセンサ2は、図6に示すように主鉄筋80の真上に近接して設置し、主鉄筋80の長手方向に沿って矢印173で示すように第2のセンサ2を移動させる。図6の場合、第2のセンサ2を主鉄筋80に沿って矢印173で示すように移動させた場合において、主鉄筋80の近辺に何もない部分、すなわち主鉄筋80の近辺に図8に示すような破断30もなく、また主鉄筋80を横切った螺旋鉄筋40もない部分を第2のセンサ2が移動する場合には、第2のセンサ2の第1および第2の受信コイル10,11の出力は平衡しているため、ブリッジ回路4からの合成出力信号は0となっているが、第2のセンサ2が螺旋鉄筋40と交差すると、すなわち図6では第2のセンサ2は螺旋鉄筋40と3個所で交差するが、このように第2のセンサ2が螺旋鉄筋40と交差すると、第2のセンサ2の第1および第2の受信コイル10,11の出力信号のバランスが崩れるため、ブリッジ回路4からの合成出力信号もバランスが崩れ、その螺旋鉄筋40の位置で観測されるリサージュ波形は、図6において符号411a,411b,411cのようになる。
【0036】
また、第2のセンサ2を主鉄筋80に沿って上述したように移動させた場合において、主鉄筋80の途中に破断がある場合、例えば図8に示すように主鉄筋80の途中に鉄筋破断30があると、第2のセンサ2の第1および第2の受信コイル10,11の出力信号のバランスが大きく崩れるため、ブリッジ回路4からの合成出力信号もバランスが崩れ、その鉄筋破断30の位置で観測されるリサージュ波形は、図8において符号311のようになる。
【0037】
上述した螺旋鉄筋位置でのリサージュ波形411および鉄筋破断位置でのリサージュ波形311は、上述したようにブリッジ回路4からの合成信号を同期検波器7でX,Yベクトル成分に変換したものであり、それぞれ図6の421および図8の321で示すようにX軸に対してそれぞれ位相角度421および321を有している。
【0038】
次に、ステップS4では、リサージュ波形の位相角度が一致しているか否かを判定する。ここでは、図6で示したように、螺旋鉄筋40の位置で得られるリサージュ波形の位相角度を0度に設定するキャリブレーションを行うために、リサージュ波形の位相角度を見て、主鉄筋80に図8に示すような鉄筋破断30がない部分を選択する。すなわち、図6においてリサージュ波形411a,411b,411cで示すようにリサージュ波形の位相角度がすべて同じで一致している場合には、主鉄筋80に鉄筋破断がなく、これらのリサージュ波形411は螺旋鉄筋40の位置で観測されたリサージュ波形であると判断され、次のステップS6に進むが、例えば図8に示すように主鉄筋80に鉄筋破断30がある場合には、その位置で観測されるリサージュ波形311は位相角度が321で示すように他のリサージュ波形の位相角度と異なるため、第2のセンサ2で測定しようとする主鉄筋80を他の主鉄筋80に変え(ステップS5)、それからステップS3に戻って同じ動作を繰り返し行う。
【0039】
すなわち、第2のセンサ2で測定しようとする主鉄筋80に螺旋鉄筋40以外の例えば鉄筋破断30のようなセンサのバランスを崩す要因がある場合には、上述したキャリブレーション、すなわち螺旋鉄筋40の位置で得られるリサージュ波形の位相角度を0度に設定するキャリブレーションを行うことが困難であるので、主鉄筋80を変えようとするものである。
【0040】
次のステップS6では、図6で示したようにリサージュ波形の位相角度が一致している主鉄筋80に対して、第2のセンサ2を近接させ、主鉄筋80の長手方向に第2のセンサ2を矢印173で示すように数十cm程度移動させて、リサージュ波形を観測し、このリサージュ波形がX軸に平行になるように位相角度を調整する。すなわち、図6において螺旋鉄筋40の位置に対応する所で現れるリサージュ波形411の位相角度421を図7に示す移相器8で0度になるように、すなわちリサージュ波形411がX軸に平行になるように位相角度を設定する。具体的には、図9(a)において実線で示すリサージュ波形411の位相角度を移相器8で0度になるように制御し、これによりリサージュ波形411を図9(b)に示すようにX軸に平行になるように設定する。この結果、雑音成分である螺旋鉄筋位置で観測されるリサージュ波形411の振幅値を図10において符号401で示す波形401のように最小にするものである。
【0041】
次にステップS7では、上述したようにステップS6で確定した位相角度を用いて、図10に示すように、主鉄筋80に第2のセンサ2を近接させ、主鉄筋80の長手方向に沿って第2のセンサ2を移動させて主鉄筋80における鉄筋破断位置を探査する。なお、このように第1のセンサ1を主鉄筋80に沿って移動させる場合、CP20の表面の凹凸で第2のセンサ2がガタついて不要に動き、ガタ雑音が発生することを防止するためにCP20の表面に例えば透明なアクリル板などを貼りつけることが効果的である。
【0042】
図10に示すように、第2のセンサ2を主鉄筋80に沿って移動させると、第2のセンサ2が3個所の螺旋鉄筋40および螺旋鉄筋40の間にある鉄筋破断30を通過する時に、螺旋鉄筋40の通過位置でリサージュ波形411が観測され、このリサージュ波形411のY軸投影波形が401で示すように小さく現れるが、鉄筋破断30の通過位置では311で示すようなリサージュ波形が観測され、このリサージュ波形311のY軸投影波形は301で示すように大きく現れる。すなわち、螺旋鉄筋40の位置で観測されるリサージュ波形411はX軸に平行であるため、そのリサージュ波形411のX軸投影波形401の振幅値は小さいが、鉄筋破断30の位置で観測されるリサージュ波形311のY軸投影波形301の振幅値は大きく現れている。
【0043】
なお、図9(a)に示した螺旋鉄筋40の位置でのリサージュ波形411の位相角度を移相器8で0度になるように制御し、これによりリサージュ波形411を図9(b)に示すようにX軸に平行になるように設定するというキャリブレーションを行うと、鉄筋破断30の位置での図9(a)に示すリサージュ波形311は、図9(b)に示すようにY軸に平行になるので、図10に示す鉄筋破断30の位置でのリサージュ波形311はY軸に平行になっている。このため、鉄筋破断30の位置で観測されるリサージュ波形のY軸投影波形301の振幅値は螺旋鉄筋40の位置で観測されるリサージュ波形のY軸投影波形401に比較してかなり大きくなっている。この結果、螺旋鉄筋40が存在していても、位相角度を適切に設定することにより鉄筋破断30を適確に検知することができるのである。
【0044】
以上のようにして得られるY軸投影波形の振幅値を測定し、この振幅値が所定の閾値を越えた場合、鉄筋破断30であると判断することができる。従って、このようにY軸投影波形の振幅値が所定の閾値を越えた時に例えばブザーなどで警報を発することにより、操作者に鉄筋破断を知らせることができる。以上の操作をすべての主鉄筋80の位置で行うことによりCP20における鉄筋破断を適確に検知することができる。
【0045】
図11は、鉄筋破断30の位置が螺旋鉄筋40の位置と重なっている場合の例を説明するための図である。この場合の鉄筋破断30の位置で観測されるリサージュ波形には、螺旋鉄筋40の位置でのリサージュ波形411と鉄筋破断30の位置でのリサージュ波形311が同時に現れる。すなわち、X軸に平行なリサージュ波形が螺旋鉄筋40の位置で観測されるリサージュ波形であり、Y軸に平行なリサージュ波形が鉄筋破断30の位置で観測されるリサージュ波形であり、リサージュ波形411と311は位相角度が異なるが、螺旋鉄筋40の位置で観測されるリサージュ波形411はX軸に平行になっているため、そのY軸投影波形成分はほとんど0となり、リサージュ波形411と311の両者のY軸投影波形はほとんどが鉄筋破断30の位置で観測されるリサージュ波形311のY軸投影波形となっている。従って、このように鉄筋破断30の位置が螺旋鉄筋40の位置の真下で重なっていても鉄筋破断30の位置を適確に検知することができる。
【0046】
上記実施形態においては、一例としてCP20の場合について説明したが、本発明は例えば図17に示すようなコンクリート構造物にも同様に適用し得るものである。図17に示すようなコンクリート構造物に対しては、CP20の螺旋鉄筋40は図17の横鉄筋52に相当し、CP20の主鉄筋80は縦鉄筋51に相当する。また、CP20の主鉄筋80の破断30は図17に示すコンクリート構造物の縦鉄筋51の破断に相当する。なお、コンクリート構造物内の鉄筋はメッシュ状に配置されているので、縦鉄筋51および横鉄筋52のいずれの破断に対しても本発明を同様に適用し得るものである。これは、上記実施形態で説明したCP20の場合にも適用し得るものであり、上記実施形態では、主鉄筋80の破断の検知について説明したが、逆に螺旋鉄筋40の破断にも同様に適用し得るものであり、この場合には螺旋鉄筋40と主鉄筋80を逆にして適用すればよいものである。
【0047】
また、センサは1つのセンサを切り換えて使用しても良く、あるいは2つ以上であっても良いのは言うまでもないことである。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1の鉄筋に交差する方向に移動しながら磁界を発生して第1の鉄筋が埋設されていない場所を検知し、第2の鉄筋に交差する方向に移動しながら磁界を発生して第2の鉄筋を検知し、この検知した第2の鉄筋の長手方向に移動しながら磁界を発生し、この発生磁界の前後における2つの磁界を検知し、この2つの磁界が平衡している場合には第2の鉄筋に破断がないと判断し、第1の鉄筋による影響を考慮した2つの磁界の変化に基づいて第2の鉄筋の破断を検知するので、コンクリート構造物内の鉄筋の破断を、別の鉄筋が真下にある場合でもまたコンクリートの剥離やその前兆がない場合でも、非破壊で適確に検知することができる。
【0049】
また、本発明によれば、2つの磁界の検知信号を同期検波器によりX,Yベクトル成分を有するリサージュ波形に変換し、このリサージュ波形において第1の鉄筋によるリサージュ波形をX軸に平行にして、第1の鉄筋による信号成分がY軸に出ないようにリサージュ波形の位相角度を調整し、この調整されたリサージュ波形のY軸成分の大きさに基づいて第2の鉄筋の破断を検知するので、螺旋鉄筋のような別の鉄筋が真下にある場合でもコンクリート構造物内の鉄筋の破断を適確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法でコンクリート構造物であるCP内に埋設されている第1の鉄筋である螺旋鉄筋を検知する方法を説明するための図である。
【図2】図1の実施形態に使用される第1のセンサの構成を示す斜視図である。
【図3】コンクリート構造物であるCP内に埋設されている第2の鉄筋である主鉄筋を検知する方法を説明するための図である。
【図4】図3に示す主鉄筋検知方法で観測される波形の振幅値に対して音声周波数を徐々に増大する波形振幅値に対する音声周波数を示すグラフである。
【図5】主鉄筋における破断を検出するために使用される第2のセンサの構成を示す斜視図である。
【図6】図5に示す第2のセンサを用いて、主鉄筋における破断を検知する方法を説明するための図である。
【図7】図5に示した第2のセンサに関連する回路構成を示すブロック図である。
【図8】第2のセンサを用いて、主鉄筋における破断を検知する方法をリサージュ波形とともに示す説明図である。
【図9】螺旋鉄筋の位置で観測されるリサージュ波形をX軸に平行になるように設定するキャリブレーション処理を説明するための図である。
【図10】主鉄筋の破断が螺旋鉄筋の真下にない場合の主鉄筋における破断を検知する方法をリサージュ波形のY軸投影波形およびリサージュ波形とともに示す説明図である。
【図11】主鉄筋の破断が螺旋鉄筋の真下にある場合の主鉄筋における破断を検知する方法をリサージュ波形のY軸投影波形およびリサージュ波形とともに示す説明図である。
【図12】図1〜図11に示す本実施形態の作用を示すフローチャートである。
【図13】コンクリートポールに敷設されたケーブルを介してコンクリートポールにかかる引っ張り力を示す説明図である。
【図14】コンクリートポールに敷設されたケーブルが直角に曲がっている場合にコンクリートポールにかかる一方向への引っ張り力を示す説明図である。
【図15】支線で支持されているコンクリートポールを示す図である。
【図16】コンクリートポール内の鉄筋破断の模様を示す図である。
【図17】コンクリート構造物内の鉄筋の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1のセンサ
2 第2のセンサ
10,11,16 受信コイル
12,15 送信コイル
20 コンクリートポール(CP)
30 鉄筋破断
40 螺旋鉄筋
80 主鉄筋
Claims (3)
- コンクリート構造物内において第1の鉄筋に対して交差して埋設されている第2の鉄筋の破断を検知するコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法であって、
コンクリート構造物内に埋設されている第1の鉄筋の長手方向に交差する方向に移動しながら磁界を発生し、該磁界に対する第1の鉄筋からの影響の有無に基づき第1の鉄筋が埋設されていない場所を検知し、
この検知した第1の鉄筋が埋設されていない場所において第2の鉄筋の長手方向に交差する方向に移動しながら磁界を発生し、該磁界に対する第2の鉄筋からの影響の有無に基づき第2の鉄筋を検知し、
この検知した第2の鉄筋の長手方向に沿って移動しながら磁界を発生し、第2の鉄筋の長手方向で前記発生磁界の前後における少なくとも2つの磁界を検知し、
この検知した2つの磁界が平衡している場合には第2の鉄筋に破断がないと判断し、
前記2つの磁界に対し、検知信号を同期検波器によりX,Yベクトル成分を有するリサージュ波形に変換し、このリサージュ波形において第1の鉄筋によるリサージュ波形をX軸に対して平行にして、第1の鉄筋による信号成分がY軸に出ないようにリサージュ波形の位相角度を調整し、
この調整されたリサージュ波形のY軸成分の大きさに基づいて第2の鉄筋の破断を検知すること
を特徴とするコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法。 - 前記コンクリート構造物は、コンクリートポールであり、前記第1の鉄筋は、コンクリートポール内をその円周方向に巻回している螺旋鉄筋であり、前記第2の鉄筋は、コンクリートポール内をその長手方向に延出している主鉄筋であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法。
- 前記コンクリート構造物は、内部の鉄筋がメッシュ状に配置されているコンクリート構造物であり、前記第1の鉄筋は、コンクリート構造物内を横方向に延出している横鉄筋であり、前記第2の鉄筋は、コンクリート構造物内を縦方向に延出している縦鉄筋であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物内の鉄筋破断位置検知方法。
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