JP3403890B2 - シリコーンゴム充填剤に適した含水ケイ酸 - Google Patents

シリコーンゴム充填剤に適した含水ケイ酸

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JP3403890B2 JP07989596A JP7989596A JP3403890B2 JP 3403890 B2 JP3403890 B2 JP 3403890B2 JP 07989596 A JP07989596 A JP 07989596A JP 7989596 A JP7989596 A JP 7989596A JP 3403890 B2 JP3403890 B2 JP 3403890B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンゴムの
充填剤に関し、詳しくは固体中の特定の化学物質の量を
制御することによって、シリコーンゴムに配合した時に
極めて安定した粘度を与えることができるように調製さ
れたシリコーンゴム用の含水ケイ酸に関するものであ
る。 【0002】 【従来技術】含水ケイ酸は湿式法により製造され、乾式
法の無水ケイ酸と共に一般にホワイトカーボンとも云わ
れ、農薬用担体、分散剤、或いは塗料、インク、接着
剤、合成樹脂、更には製紙等への充填剤、コーティング
剤等として多岐分野に使用されている他、カーボンブラ
ックに匹敵する性能を有する白色のゴム補強剤として知
られ、特にこのゴム補強剤としての重要用途の一つにシ
リコーンゴム用の充填剤が挙げられる。すなわち、この
含水ケイ酸をシリコーンゴムに配合することにより、シ
リコーンゴムの練り生地に適度な硬さや粘度を付与して
シリコーンゴム練り生地の適切な作業性や加工性を与え
ることができ、また加硫されたシリコーンゴムの適切な
引っ張り強度や伸び、引き裂き強さ、反発弾性など、用
途に応じた補強性を示すからである。 【0003】ところで、含水ケイ酸をシリコーンゴムに
補強用充填剤として配合する場合には、シリコーンゴム
の練り生地に適切な粘度を付与するのに必要な配合量を
一定の割合とできることが望まれるが、実際には、含水
ケイ酸の物性が僅かに変化しても練り生地の粘度、シリ
コーンゴムの硬さが大きく変動することがあり、かかる
場合には配合量を変えなければならないことが問題とな
っている。このような変動が現れる理由の詳細は必ずし
も明らかではないが、含水ケイ酸の製造に用いる原料の
選択や製造方法等に由来して、製造された含水ケイ酸の
粒子表面活性が異なることの影響等を大きく受けるため
と考えられている。 【0004】従来から知られている含水ケイ酸の製造方
法は、大別して二つの方法に分類され、その一つは、所
定の濃度にあらかじめ調整されたケイ酸アルカリ水溶
液、または鉱酸が張り込まれた反応槽中に一定の濃度を
保ちながら鉱酸またはケイ酸アルカリ水溶液を一定時間
滴下する片側滴下方式であり、またもう一つは、あらか
じめ一定量の温水が張り込まれた反応槽中に一定のp
H、温度を保ちながらケイ酸アルカリ水溶液と鉱酸を一
定時間添加する同時滴下方式である。そしてこのような
方法で析出した微細な含水ケイ酸はその反応スラリー
(含水ケイ酸スラリー)中に残留するアルカリイオン、
酸性のイオンを除去するためにろ過し、水洗を行って含
水ケイ酸ケーキを得、次いでこれを乾燥、粉砕、ろ過
し、必要に応じて分級することで製造されるが、ケイ酸
アルカリ水溶液と鉱酸の原料成分が違う場合や、中和反
応条件の違いや粉砕,分級条件の違いのために、一次粒
子が結合凝縮した極めて複雑な構造の二次粒子として製
造される含水ケイ酸が異なった物性を示し、また含水ケ
イ酸中に残留する酸,塩基,塩類等の種類,量により粒
子表面活性が大きく影響され、これが上述したシリコー
ンゴムに配合した際の粘度に影響すると考えられる。 【0005】上記のように、シリコーンゴムに一定の割
合で含水ケイ酸を配合した場合にその練り生地に適切な
粘度や硬さを与えることができないと、作業性や加工性
が悪くなり、さらに加硫されたシリコーンゴムに適切な
引張り強度や伸び、引裂き強さ、反発弾性などの補強性
が得られないため、その配合充填量をその都度調整しな
ければならず、シリコーンゴムの製造効率、生産性を著
しく損なうという問題があった。 【0006】このような問題を解決してシリコーンゴム
の補強充填剤として用いるのに適した含水ケイ酸を提供
する目的で、SiO2 を除く原子価2〜4の金属酸化物
の含有量を所定の範囲に制御するという提案(特開平6
−1879号)、あるいは含水ケイ酸粒子の表面状態を
高度に制御する提案(特開平6―171922号)がさ
れている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような提案に基づいて製造される含水ケイ酸であって
も、水洗状態が少しでも変わったり水洗水の水質が変わ
ると、これを配合したシリコーンゴムの粘度が変わって
しまう現象が知見された。 【0008】本発明者は、このような問題を解消するた
めにシリコーンゴムに配合したときの練り生地の粘度が
変わってしまう要因について種々検討して本発明をなす
に至ったものである。すなわち、配合によって粘度が変
わってしまうのは、反応スラリー(含水ケイ酸スラリ
ー)中に残留するアルカリイオン、酸性のイオンを除去
するために行うろ過、水洗の際の、水洗の度合や、水洗
水の水質が原因しているのではないかと考えてその解決
について鋭意研究を進めたところ、水洗度合によって、
残留する化学物質のうちのアルカリ金属残留量(主にナ
トリウムとカリウム)、あるいは水洗水に由来して含水
ケイ酸に吸着される化学物質のうちのナトリウム、カリ
ウム、マグネシウム、カルシウムの含有量の合計と、ア
ルミニウム、鉄、チタンの含有量の合計の比が、シリコ
ーンゴムに配合したときの練り生地の粘度に影響するこ
とを見い出した。 【0009】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のであり、その目的は、シリコーンゴムに配合充填した
場合の作業性、加工性に優れたシリコーンゴムパウンド
を安定して生産することができるシリコーンゴム用充填
剤としての含水ケイ酸を提供するところにある。 【0010】また本発明の別の目的は、粘度の安定した
シリコーンゴムを提供することで製品の不良ロットを少
なくできる含水ケイ酸を提供するところにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記の目的を実現する本
発明のシリコーンゴム充填剤に適した含水ケイ酸の特徴
は、4%水懸濁液のpHが5.0〜7.0であり、かつ
含有するナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ
ウムを夫々Na2 O、K2 O、MgO、CaOに換算し
たときの合計量(すなわち、=Na2 O+K2 O+
MgO+CaO)と、含有するアルミニウム、鉄、チタ
ンを夫々Al23 、Fe23 、TiO2 に換算した
ときの合計量(すなわち、=Al23 +Fe2
3 +TiO2 )との重量比(/)が0.3〜0.9
の範囲であり、上記のSiO2に対する重量比(/
SiO2 )が0.002〜0.02の範囲であるように
されているところにある。 【0012】本発明の含水ケイ酸は、4%水懸濁液のp
Hが5.0〜7.0であることが必要であり、好ましく
は5.5〜6.5であることがよい。 【0013】pHがこの範囲より低いとこれを配合した
シリコーンゴムパウンドの粘度が低くなりすぎる傾向を
招き、ゴムの粘着性が強くなって著しく加工性を阻害す
る場合が多くなる。反対にpHがこの範囲を越えると、
配合したシリコーンゴムパウンドの粘度が高くなりすぎ
る傾向を招き、ロールへの巻き付きが悪くなって同様に
加工性を阻害する場合が多くなる。 【0014】また、pHがこの範囲を外れた場合には、
含水ケイ酸スラリーの水洗が十分でないためか、上記し
た(/)の比を上記0.3〜0.9の範囲とするこ
とが難しくなり、更に得られるシリコーンゴムの色調が
悪くなるなどの別の問題を招く。 【0015】本発明の上記(/)の比、すなわち
(Na2 O+K2 O+MgO+CaO)/(Al23
+Fe23 +TiO2 )は、0.3〜0.9であるこ
とが必要であり、好ましくは0.5〜0.7とすること
がよい。 【0016】この(/)比が0.3より低い場合に
は、これを配合したシリコーンゴムパウンドの粘度が低
くなりすぎる傾向を招き、反対に(/)比が0.9
を越える場合には、配合したシリコーンゴムパウンドの
粘度が高くなりすぎる傾向を招いて、上述したようにゴ
ムの加工性を阻害する場合が多くなる。 【0017】本発明の上記(/SiO2 )比、すなわ
ち(Al23 +Fe23 +TiO2 )/SiO2
は、0.002〜0.020(SiO2 100重量部に
対して0.2〜2.0重量部)であることが必要であ
り、好ましくは0.002〜0.006とすることがよ
い。 【0018】含水ケイ酸に含まれるアルミニウム、鉄、
チタンの合計量が、その酸化物換算した量のSiO2
対する重量比が上記範囲を外れると、理由は定かではな
いが、これを配合したシリコーンゴムの加工性、ゴムの
補強性がいずれも不十分となって本発明の目的を達成す
ることができない。 【0019】本発明で特定される化学物質のうち、上記
の(Al23 +Fe23 +TiO2 )はケイ酸ア
ルカリ原料である珪石,珪砂,珪曹土等に由来して含有
される。また上記の(Na2 O+K2 O+MgO+C
aO)はこれら珪石,珪砂,珪曹土を溶解してケイ酸ア
ルカリ原料とするときに多量に使用されたり含水ケイ酸
の生産過程で含水ケイ酸スラリーを水洗する際に天然水
から供給されて含まれることになる。 【0020】本発明の含水ケイ酸は、上記の特性値を満
足すれば他の特性値については特に限定されることなく
一般的な範囲とできる。 【0021】例えば、含水ケイ酸の吸着水分量は通常の
3〜8%で安定していれば良く、また、嵩密度も通常の
30〜100g/l(JIS K−5105−18)の
値程度のものとすればよい。 【0022】また、含水ケイ酸のBET比表面積は、シ
リコーンゴム中への分散性等を考慮して130〜250
2 /g、好ましくは180〜220m2 /g程度のも
のを用いるのが適当である場合が多い。更にまた、コー
ルターカウンター法による二次粒子の平均粒子径は、分
散性、補強性等を考慮して、1〜12μm、好ましくは
4〜10μmの含水ケイ酸とすることがよい。 【0023】本発明のシリコーンゴム用含水ケイ酸の製
造方法は前記した特性を満足するものであれば製造方法
や他の特性値は特に制限されることはない。 【0024】例えば、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液と鉱
酸を反応させて含水ケイ酸を沈澱析出させる場合、通常
の市販ケイ酸ソーダ及び硫酸等を用いることができ、製
造方法としては前述したような片側滴下方式や同時滴下
方式等の種々の公知の反応処理方法を採用できる。 【0025】本発明の含水ケイ酸が含有する上記化学物
質の量を上記数値範囲となるように制御する方法として
は、種々の方法を用いることができる。例えば、含水ケ
イ酸中のアルミニウム、鉄、チタンはあらかじめ原料の
ケイ酸アルカリ水溶液や鉱酸中に添加しておくこともで
きるし、中和反応中に添加することもできる。あるいは
これらの化学物質をあらかじめ含んだ水洗水で含水ケイ
酸スラリーの水洗を行って、含水ケイ酸に吸着させる方
法を採用することもできるが、これらの方法に限定され
るものではない。 【0026】含水ケイ酸が含有するナトリウム、カリウ
ム、マグネシウム、カルシウムの量を上記数値範囲とな
るように制御する方法も同様に限定されるものではな
く、含水ケイ酸スラリー中に残留するこれらの物質量が
上記数値範囲となるように水洗水量を調整して水洗を行
うこともできるし、あらかじめこれらの化学物質を含有
した水洗水を用いることもできる。水洗水中にこれらの
化学物質(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム)を含有させる場合には、炭酸、重炭酸、ホウ
酸、有機酸などの通常弱酸と呼ばれる物質との化合物で
水洗水に数ppm〜数10ppm含有させるか、あるい
は水酸化物として水中に含有させる方法が、シリコーン
ゴム粘度の制御を容易とするので好ましい。上記化学物
質(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム)を塩酸、硫酸、硝酸等の強酸との化合物として添加
する方法は、理由は定かではないが、シリコーンゴム粘
度の制御のためには効果が少ない。 【0027】本発明の含水ケイ酸を製造する好適な方法
としては、製造工程中において上記(/)比、すな
わち(Na2 O+K2 O+MgO+CaO)/(Al2
3+Fe23 +TiO2 )を測定しながら水洗条件
を制御する方法を挙げることができ、製造中における
(/)比の測定は、含水ケイ酸スラリーの水洗水の
ろ液の電気伝導度を検出することで簡易に行うことがで
きる。 【0028】含水ケイ酸スラリーのろ過・水洗には一般
的に利用されるフィルタープレス等を用いることがで
き、乾燥方法も気流乾燥や静置乾燥等一般的な方法を用
いることができ、更に粉砕法は衝撃式あるいはジェット
式粉砕機等の一般的なものを用いることができるが、い
ずれも限定されるものではない。 【0029】 【実施例】以下本発明を具体的に説明するために実施例
および比較例を挙げて説明する。なお各物性値等は次に
示す方法により実施した。 【0030】(含水ケイ酸中の化学物質)蛍光X線分析
装置(型式システム3080;リガク社製)を用いてナ
トリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アル
ミニウム、鉄、チタンの含有率を酸化物、すなわちNa
2 O,K2 O,MgO,CaO,Al23 ,Fe2
3,TiO2 として定量した。また含水ケイ酸中のシリ
カ分(SiO2 )も同様にして定量した。 【0031】(含水ケイ酸の4%水懸濁液のpH値)試
料4gをビーカーに採り、pH5.5以上の蒸留水を加
えて計100gとした。これを約5分間充分にかき混ぜ
指示値の安定した値を市販のガラス電極pHメーター
(型式;D−14(株)掘場製作所製)で測定した。 【0032】(シリコーンゴムコンパウンドの加工性の
評価(粘度))未加硫のシリコーンゴムコンパウンドの
調整については、粘度の違いを明瞭とするために、シリ
コーン生ゴムと含水ケイ酸のみの配合とした。 【0033】シリコーン生ゴムと含水ケイ酸の混練りは
6インチのロールを用いて10分間室温で実施した。こ
のゴムコンパウンドの粘度を、24時間経時したものに
ついて、ムーニー粘度測定機(型式SMV−200島津
製作所社製)を使用し、温度100℃、Lローターを用
いて測定し、MLl+10の数値で示した。 【0034】なお、含水ケイ酸の配合量はシリコーン生
ゴムに対して重量部で40とした。このムーニー粘度値
(MLl+10)が20〜40の場合の加工性の評価を〇、
40を越えるものはシリコーンゴムコンパウンドが硬く
なりずぎると判断し加工性の評価を×とし、25より小
さいものは柔らかずぎてロールヘの巻きつき等があるた
め評価を×とした。 【0035】(ゴム補強性の評価(引っ張り強度・硬
度))JIS K−6301の架橋ゴム物性試験方法に
従って実施した。 【0036】引っ張り強度が70以上で、かつ硬度が5
0以上であれば加硫シリーンゴムの補強性は充分にある
と判断し補強性の評価を〇、そうでないものは×とし
た。 【0037】実施例1 内容量240リットルの攪拌装置を有する邪魔板付き反
応槽に、Na2 O濃度4.2%、SiO2 /Na2 Oモ
ル比3.2のケイ酸ソーダ水溶液(市販のケイ酸ソーダ
を稀釈し、アルミン酸ソーダ水溶液を添加してアルミニ
ウム、鉄、チタンの含有量の合計が(Al23 +Fe
23 +TiO2 )換算で、含水ケイ酸中のSiO2
に対し0.3wt%となるように調整した水溶液:以下
同じ)8リットルと、75℃に加温した温水100リッ
トルを仕込んだ。 【0038】これを75℃に加温し、次いでケイ酸ナト
リウムの水溶液82リットルと濃度49%の硫酸9リッ
トルとを90分間に亘り同時に添加して中和反応を行っ
た。その後更に、硫酸を添加して含水ケイ酸スラリーの
pHを3.0にして全反応をを終了した。この間、反応
槽内では常に一定の攪拌力が得られるように攪拌を行っ
た。 【0039】このようにしてできた含水ケイ酸スラリー
の一部をフィルタープレスでろ過し、含水ケイ酸の(N
2 O+K2 O+MgO+CaO)/(Al23 +F
23 +TiO2 )比が0.4、4%水懸濁液のpH
が5.5〜6.5になるように水洗を行った。 【0040】水洗後は乾燥、粉砕、分級を行い、シリコ
ーンゴム用含水ケイ酸を得た。 【0041】得られたこの含水ケイ酸の物性を下記表1
に示した(以下の実施例、比較例も同じ)。 【0042】シリコーンゴム配合時の加工性の評価及び
架橋シリコーンゴムの引張り強度及び硬度の測定を、上
記した評価方法に従って実施し、その結果を下記表1に
示した(以下の実施例、比較例も同じ)。 【0043】実施例2 実施例1の中和反応で得られた含水ケイ酸スラリーの一
部をろ過し、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+Mg
O+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2
比が0.6、4%水懸濁液のpHが5.5〜6.5にな
るように水洗を行った。 【0044】比較例1 実施例1の中和反応で得られた含水ケイ酸スラリーの一
部をろ過し、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+Mg
O+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2
比が1.0、4%水懸濁液のpHが5.5〜6.5にな
るように水洗を行った。 【0045】比較例2 実施例1の中和反応で得られた含水ケイ酸スラリーの一
部をろ過し、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+Mg
O+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2
比が1.0、4%水懸濁液のpHが8.5になるように
水洗を行った。 実施例3 実施例1において、含水ケイ酸中のアルミニウム、鉄、
チタンの含有量の合計が、(Al23 +Fe23
TiO2 )換算で、含水ケイ酸中のSiO2 量に対し
0.7wt%、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+M
gO+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO
2 )比が0.4となるように調整した以外は実施例1と
全く同じ方法でシリコーンゴム用含水ケイ酸を得た。 【0046】実施例4 実施例3の中和反応で得られた含水ケイ酸スラリーの一
部をろ過し、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+Mg
O+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2
比が0.6、4%水懸濁液のpHが5.5〜6.5にな
るように水洗を行った。 【0047】比較例3 実施例3の中和反応で得られた含水ケイ酸スラリーの一
部をろ過し、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+Mg
O+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2
比が0.2になるように最初塩酸水で水洗を行い、その
後4%水懸濁液のpHが5.5〜6.5になるように水
洗を行った。 【0048】比較例4 実施例3の中和反応で得られた含水ケイ酸スラリーの一
部をろ過し、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+Mg
O+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2
比が0.4、4%水懸濁液のpHが4.5になるように
水洗を行った。 実施例5 内容量240リットルの攪拌装置を有する邪魔板付き反
応槽に、Na2 O濃度4.2%、SiO2 /Na2 Oモ
ル比3.2のケイ酸ソーダ水溶液(市販のケイ酸ソー
ダ;アルミニウム、鉄、チタンの含有量がSiO2 に対
し0.05wt%以下)8リットルと、75℃に加温し
た温水100リットルを仕込んだ。 【0049】これを75℃に加温し、次いでケイ酸ナト
リウムの水溶液82リットルと、鉄の含有量がFe2
3 換算で含水ケイ酸中のSiO2 に対し0.5wt%と
なるように鉄イオンを溶解させた濃度49%の硫酸9リ
ットルとを90分間に亘り同時に添加して中和反応を行
った。 【0050】その後更に、鉄イオンを溶解していない硫
酸を添加して含水ケイ酸スラリーのpHを3.0にして
全反応を終了した。この間、反応槽内では常に一定の攪
拌力が得られるように攪拌を行った。 【0051】中和反応以降は実施例1に準じた方法で含
水ケイ酸のpHが5.5〜6.5、(Na2 O+K2
+MgO+CaO)/(Al23 +Fe23 +Ti
2)比が0.4になるように水洗を行い、乾燥、粉
砕、分級を行ってシリコーンゴム用含水ケイ酸を得た。 【0052】実施例6 内容量240リットルの攪拌装置を有する邪魔板付き反
応槽に、Na2 O濃度4.2%、SiO2 /Na2 Oモ
ル比3.2のケイ酸ソーダ水溶液(市販のケイ酸ソー
ダ;アルミニウム、鉄、チタンの含有量がSiO2 に対
し0.05wt%以下)8リットルと、75℃に加温し
た温水100リットルを仕込んだ。 【0053】これを75℃に加温し、次いでケイ酸ナト
リウムの水溶液82リットルと、鉄の含有量がTiO2
換算で含水ケイ酸中のSiO2 に対し0.5wt%とな
るように鉄イオンを溶解させた濃度49%の硫酸9リッ
トルとを90分間に亘り同時に添加して中和反応を行っ
た。 【0054】その後更に、鉄イオンを溶解していない硫
酸を添加して含水ケイ酸スラリーのpHを3.0にして
全反応を終了した。この間、反応槽内では常に一定の攪
拌力が得られるように攪拌を行った。 【0055】中和反応以降は実施例1に準じた方法で含
水ケイ酸のpHが5.5〜6.5、(Na2 O+K2
+MgO+CaO)/(Al23 +Fe23 +Ti
2)比が0.4になるように水洗を行い、乾燥、粉
砕、分級を行ってシリコーンゴム用含水ケイ酸を得た。 【0056】比較例5 実施例1において、含水ケイ酸中のアルミニウム、鉄、
チタンの含有量の合計が、(Al23 +Fe23
TiO2 )換算で含水ケイ酸中のSiO2 に対し2.5
wt%、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+MgO+
CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2 )比が
0.4になるように調整した以外は実施例1と全く同じ
方法でシリコーンゴム用含水ケイ酸を得た。 【0057】なおこの場合、ケイ酸ソーダ水溶液にアル
ミン酸ソーダを添加するとケイ酸ソーダが白濁化してし
まうので、アルミン酸ソーダは中和反応中にケイ酸ソー
ダや硫酸と同時に添加した。 【0058】比較例6 実施例1において、含水ケイ酸中のアルミニウム、鉄、
チタンの含有量の合計が、(Al23 +Fe23
TiO2 )換算で含水ケイ酸中のSiO2 に対し0.1
2wt%、含水ケイ酸中の(Na2 O+K2 O+MgO
+CaO)/(Al23 +Fe23 +TiO2 )比
が0.4になるように調整した以外は実施例1と全く同
じ方法でシリコーンゴム用含水ケイ酸を得た。 【0059】 【表1】【0060】 【発明の効果】本発明のシリコーンゴム充填剤に適した
含水ケイ酸によれば、これを配合することによって作業
性、加工性に優れたシリコーンゴムパウンドを安定に提
供することができるという効果が奏される。 【0061】また、本発明の含水ケイ酸を用いることで
シリコーンゴム粘度を安定して得ることができるので、
製品の不良ロットを少なくでき、ひいては製品を安価に
提供できるという効果も奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−141416(JP,A) 特開 平7−70359(JP,A) 特開 平5−202297(JP,A) 特開 平6−171922(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/12 - 33/193 C08K 3/34 C08L 83/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 4%水懸濁液のpHが5.0〜7.0で
    あり、かつ、含有するナトリウム、カリウム、マグネシ
    ウム、カルシウムを夫々Na2 O、K2 O、MgO、C
    aOに換算したときの合計量(すなわち、=Na2
    O+K2 O+MgO+CaO)と、含有するアルミニウ
    ム、鉄、チタンを夫々Al23 、Fe23 、TiO
    2 に換算したときの合計量(すなわち、=Al2
    3 +Fe23 +TiO2 )との重量比(/)が
    0.3〜0.9の範囲であり、上記のSiO2 に対す
    る重量比(/SiO2 )が0.002〜0.02の範
    囲であることを特徴とするシリコーンゴム充填剤に適し
    た含水ケイ酸。
JP07989596A 1996-04-02 1996-04-02 シリコーンゴム充填剤に適した含水ケイ酸 Expired - Fee Related JP3403890B2 (ja)

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