JP3402991B2 - D/a変換器及び半導体集積回路 - Google Patents

D/a変換器及び半導体集積回路

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JP3402991B2
JP3402991B2 JP04520597A JP4520597A JP3402991B2 JP 3402991 B2 JP3402991 B2 JP 3402991B2 JP 04520597 A JP04520597 A JP 04520597A JP 4520597 A JP4520597 A JP 4520597A JP 3402991 B2 JP3402991 B2 JP 3402991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号を
アナログ信号に変換するD/A(ディジタル/アナロ
グ)変換器に係り、詳しくは、S/N特性特性やプロセ
スばらつきによる変換特性の劣化を改善する技術に関
し、例えばPCM(Pulse Code Modulation)通信用の
CODEC(Coder - Decoder)などに内蔵されるD/
A変換器に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2次デルタ・シグマ変調方式によるD/
A変換器については、「A/D・D/A変換回入門」
(1991年11月28日に日刊工業新聞社発行)の第17
2頁及び第173頁に記載がある。この種のD/A変換器
は、ディジタル入力信号に対してノイズシェーピングを
行う2次デルタ・シグマ変調回路を用いてS/N特性
(信号対雑音比)を向上させたものである。
【0003】2次デルタ・シグマ変調回路は帰還された
量子化信号と入力信号との差を積分し、積分された値を
量子化して帰還させるようになっており、低周波成分ほ
ど大きく負帰還させる。これにより、D/A変換器の入
力信号に含まれる量子化誤差のようなノイズ成分が周波
数的に高域に移動し、所謂ノイズシェーピング効果を得
ることができる。このようなノイズシェーピング効果に
よってD/A変換のS/N特性を向上させることができ
る。2次デルタ・シグマ変調回路によるノイズシェーピ
ング効果は、量子化して帰還させるビット数が多いほど
良好であることは一般に知られている。2次デルタ・シ
グマ変調回路による量子化ビット数を増やせば、それに
応じてD/A変換の分解能も上がるが、その一方で、抵
抗ラダー回路などのアナログ系回路の規模が倍増する。
したがって、前記量子化ビット数は、アナログ系回路に
よるチップ占有面積と必要な変換精度との関係を考慮し
て決定されなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は音声帯域で
のD/A変換器として5ビットの2次デルタ・シグマ変調
方式のD/A変換器、特に半導体集積回路化されたCO
DEC等に搭載されるD/A変換器について検討した。
これによれば、基準電圧を抵抗分圧し所要の分圧電圧を
選択できるようにした抵抗ラダー回路の各単位抵抗には
比精度のばらつき(半導体製造プロセス上の形状寸法誤
差)がある。このばらつきは、抵抗ラダー回路における
単位抵抗の直列接続段数が多いほど若しくは物理的な距
離が大きくなるほど顕著になる。また、抵抗ラダー回路
で選択された電圧信号を後段に供給するボルテージフォ
ロアアンプのセトリング(例えば反転及び非反転入力の
オフセット電圧のキャンセル)にばらつきを生ずること
がある。このような半導体製造プロセス上のばらつき
は、D/A変換回路のS/N特性特性に劣化を生じさせ
る原因になる。
【0005】このとき、そのような不可避的に生ずるS
/N特性の劣化を未然に防止するために、2次デルタ・
シグマ変調回路の量子化信号ビット数を5ビットから6ビ
ットの増強することも可能であるが、そうすると、抵抗
ラダー回路の規模が2倍になり、D/A変換器のチップ
占有面積が約2倍になってしまうので、単純にデルタ・
シグマ変調回路の量子化ビット数を増やすことは得策で
ないことが本発明者によって明らかにされた。
【0006】本発明の目的は、S/N特性を向上させる
ことができるD/A変換器を提供することにある。
【0007】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0009】すなわち、基準電圧(Vref)を非反転
入力端子に受けるオペアンプ(40)の出力と回路のグ
ランドとの間に抵抗回路(41)が配置され、この抵抗
回路の帰還ノードが前記オペアンプの反転入力端子に接
続され、前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路
から正極性の分圧出力、及び負極性の分圧出力を前記振
幅選択信号に従って選択的に取り出すスイッチ回路(U
1〜Un,D1〜Dn)と、前記スイッチ回路によって
取り出された正極性の分圧出力及び負極性の分圧出力を
差動増幅するための差動アンプ(50)とを備えてD/
A変換器を構成する。
【0010】また、基準電圧を非反転入力端子に受ける
オペアンプ(40)の出力と回路のグランドとの間に抵
抗回路(41)が配置され、この抵抗回路の帰還ノード
(Nfb)が前記オペアンプの反転入力端子に接続さ
れ、前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から
正極性の分圧出力を前記振幅選択信号に従って選択的に
取り出す第1のスイッチ回路(U1〜Un)と、前記帰
還ノードを中心に前記第1のスイッチ回路と対称に形成
され前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から
負極性の分圧出力を前記振幅選択信号に従って選択的に
取り出す第2のスイッチ回路(D1〜Dn)と、前記第
1のスイッチ回路の出力と第2のスイッチ回路の出力を差
動増幅するための差動アンプ(50)と、前記極性選択
信号が第1の値のとき前記第1のスイッチ回路の出力を前
記差動アンプの第1の差動入力に、前記第2のスイッチ
回路の出力を前記差動アンプの第2の差動入力に供給
し、前記極性選択信号が第2の値のとき前記第1のスイ
ッチ回路の出力を前記差動アンプの第2の差動入力に、
前記第2のスイッチ回路の出力を前記差動アンプの第1
の差動入力に供給する切り換えスイッチ回路(S1〜S
4)とを備えてA/D変換器を構成する。
【0011】また、基準電圧(Vref)を非反転入力
端子に受けるオペアンプ(40)の出力と回路のグラン
ドとの間に抵抗回路(41)が配置され、この抵抗回路
の帰還ノードが前記オペアンプの反転入力端子に接続さ
れ、前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から
正極性の分圧出力又は負極性の分圧出力を前記振幅選択
信号に従って選択的に取り出す第3のスイッチ回路(6
1)と、前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路
から正極性の分圧出力又は負極性の分圧出力を前記振幅
選択信号に従って選択的に取り出す第4のスイッチ回路
(62)と、前記第1のスイッチ回路によって取り出さ
れた正極性の分圧出力又は負極性の分圧出力と、前記第
2のスイッチ回路によって取り出された負極性の分圧出
力又は正極性の分圧出力とを差動増幅するための差動ア
ンプとを備えてD/A変換器を構成する。
【0012】前記した手段によれば、複数ビットの量子
化出力の一つの値に対して基準電圧を中心とする正及び
負極性の分圧電圧を形成し、これを差動増幅して規定の
アナログ電圧信号を生成するから、差動増幅による同相
ノイズ成分の除去作用により、D/A変換器のS/Nを
向上させる。
【0013】さらに本発明の具体的な態様では、前記差
動アンプの前段には、前記正極側の分圧出力から高域成
分を取り除くための第1のローパスフィルタ(48)
と、前記負極性出力から所定の高域成分を取り除くため
の第2のローパスフィルタ(49)とが配置される。
【0014】前記第1のローパスフィルタの前段、及び
前記第2のローパスフィルタの前段には、前記抵抗回路
の出力インピーダンスを変換するためのボルテージフォ
ロア7(44,45)がそれぞれ配置される。
【0015】この態様によれば、ボルテージフォロアに
よるインピーダンス変換が行われることで、このボルテ
ージフォロアの後段に配置される回路を十分に駆動する
ことができる。
【0016】また、前記D/A変換器(1)を単一の半
導体基板に含んで半導体集積回路を構成することができ
る。そのような半導体集積回路として、PCM信号を復
調する復調手段(101)と、復調手段の出力を低域通
過処理するローパスフィルタ手段(102)と、ローパ
スフィルタ手段の出力を補間するインタポレータ(10
3)と、インタポレータの出力をD/A変換する前記D
/A変換器(1)とを含んだCODEC(100)を構
成することができる。
【0017】前記D/A変換回路は所要のD/A変換精
度を少ない回路素子数で実現できるので、CODECな
どの半導体集積回路の歩留まりの向上に寄与できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
《D/A変換器》図1には本発明の一例に係るD/A変
換器1のブロック図が示される。このD/A変換器1
は、2次デルタ・シグマ(ΔΣ)変調回路2、デコーダ
3及び差動D/A変換回路4を有する。
【0019】前記2次デルタ・シグマ変調回路2は、入
力信号に含まれる量子化ノイズを周波数的に高域に移動
するという、ノイズシェーピング効果を有し、これによ
り、16ビットのディジタル信号29を6ビットに量子
化して出力する。このときの量子化を非線形量子化とす
る点が前記2次デルタ・シグマ変調回路2の特徴であ
る。
【0020】前記2次デルタ・シグマ変調回路2におい
て20,21は減算回路、22,23は加算回路、24
〜26は1サンプル遅延回路、27は量子化回路であ
る。
【0021】前記量子化回路27から出力される6ビッ
トの量子化信号28は1サンプル遅延回路26を介して
減算回路20に帰還され、入力信号29との差分が取り
出される。その差分は加算回路22と1サンプル遅延回
路24とによってディジタル積分される。ディジタル積
分された値は更に、前記1サンプル遅延回路26を介し
て帰還された量子化信号28との差分が減算回路21で
取得され、その差分は加算回路23と1サンプル遅延回
路25とによってディジタル積分される。このディジタ
ル積分結果が量子化回路27にて非線形量子化される。
非線形量子化については後で詳述するが、要するに、絶
対値的に大きなアナログ信号量に対応する入力信号29
に対しては大きな量子化誤差を与えるとういものであ
る。この例に従えば、量子化回路27は、加算回路23
及び1サンプル遅延回路25にてディジタル積分された
値の上位側6ビットが採り得る値を離散的に間引いて出
力を決定し、絶対値的に大きなアナログ信号量に対応さ
れるものほど間引き率を高くする。
【0022】前記デコーダ3は2次デルタ・シグマ変調
回路2から供給される量子化信号28をデコードする。
当然デコーダ3は、量子化回路27で間引かれて供給さ
れる6ビットのディジタル値に応じたデコード動作を行
い、これによって、差動D/A変換回路4で生成すべき
アナログ量を決定するためのスイッチ制御信号を形成す
る。スイッチ制御信号は振幅選択信号30と極性選択信
号31とされる。
【0023】差動D/A変換回路4は所謂電圧ポテンシ
ョメータ型を基本構成とし、差動増幅でアナログ信号を
出力する。すなわち、基準電圧Vrefを非反転入力端
子(+)に受けるオペアンプ(演算増幅器)40の出力
と回路のグランドGNDとの間に抵抗回路41が配置さ
れ、この抵抗回路41の帰還ノードNfbが前記オペア
ンプ40の反転入力端子(−)に接続され、前記帰還ノ
ードNfbのレベルを基準に前記抵抗回路41から正極
性の分圧出力を前記振幅選択信号30に従って選択的に
取り出す第1の振幅選択スイッチ回路U1〜Unと、前
記帰還ノードNfbを中心に前記第1の振幅選択スイッ
チ回路U1〜Unと対称に形成され前記帰還ノードNf
bのレベルを基準に前記抵抗回路41から負極性の分圧
出力を前記振幅選択信号30に従って選択的に取り出す
第2の振幅選択スイッチ回路D1〜Dnとを有する。4
4,45はボルテージフォロア回路によって構成された
バッファアンプである。バッファアンプ44,45の入
力は一方が前記第1の振幅選択スイッチ回路U1〜Un
の出力、他方が前記第2の振幅選択スイッチ回路D1〜
Dnの出力とされ、何れを入力とするかは極性選択信号
31により極性選択スイッチ回路S1〜S4で制御され
る。すなわち、極性選択信号により、極性選択スイッチ
S1,S4がオンされ、極性選択スイッチS2,S3が
オフされた状態(図示状態)では、前記第1の振幅選択
スイッチ回路U1〜Unの出力がバッファアンプ44の
非反転入力端子に伝達され、前記第2の振幅選択スイッ
チ回路D1〜Dnの出力がバッファアンプ45の非反転
入力端子に伝達される。また、それとは逆に、極性選択
信号により、極性選択スイッチS2,S3がオンされ、
極性選択スイッチS1,S4がオフされた状態では、前
記第1の振幅選択スイッチ回路U1〜Unの出力がバッ
ファアンプ45の非反転入力端子に伝達され、前記第2
の振幅選択スイッチ回路D1〜Dnの出力がバッファア
ンプ44の非反転入力端子に伝達される。バッファアン
プ44,45は、それぞれオペアンプのボルテージフォ
ロアとされ、前記第1の振幅選択スイッチ回路U1〜U
nや前記第2の振幅選択スイッチ回路D1〜Dnの選択
状態によって比較的高いインピーダンスになる場合でも
それを低インピーダンスに変換する。インピーダンス変
換はいわゆる電流増幅を意味するから、バッファアンプ
44,45が介在されることにより、後段回路である2
次ローパスフィルタ48,49を十分に駆動することが
できる。
【0024】2次ローパスフィルタ48,49は、それ
ぞれオペアンプにキャパシタ及び抵抗が結合されて成
る。すなわち、2次ローパスフィルタ48は、バッファ
アンプ44の出力端子に結合された抵抗R1、それに直
列接続された抵抗R2、この抵抗R2の一端とアナログ
グランドAGとの間に設けられたキャパシタC1、オペ
アンプ51、抵抗R1,R2の直列接続箇所とオペアン
プ51の出力端子との間に接続されたキャパシタC2と
を含んで成る。また、2次ローパスフィルタ49は、バ
ッファアンプ45の出力端子に結合された抵抗R3、そ
れに直列接続された抵抗R4、この抵抗R4の一端とア
ナロググランドAGとの間に設けられたキャパシタC
3、オペアンプ52、抵抗R3,R4の直列接続箇所と
オペアンプ52の出力端子との間に接続されたキャパシ
タC4とを含んで成る。
【0025】前記2次ローパスフィルタ48,49の出
力は、差動アンプ50の反転入力端子(−)と非反転入
力端子(+)にそれぞれ供給される。非反転入力端子
(+)はアナロググランドAGにバイアスされている。
ここで、アナロググランドAGは前記基準電圧Vref
に等しい電圧である。
【0026】前記極性選択スイッチ回路S1〜S4は、
前記極性選択信号31が第1の値のときは、前記第1の振
幅選択スイッチ回路U1〜Unの出力を前記差動アンプ
50の反転入力端子(−)に向け、前記第2の振幅選択
スイッチ回路D1〜Dnの出力を前記差動アンプ50の
非反転入力端子(+)に向けて供給する。一方、前記極
性選択スイッチ回路S1〜S4は、前記極性選択信号3
1が第2の値のときは、前記第1の振幅選択スイッチ回
路U1〜Unの出力を前記差動アンプ50の非反転入力
端子(+)に向け、前記第2の振幅選択スイッチ回路D
1〜Dnの出力を前記差動アンプ50の反転入力端子
(−)に向けて供給する。
【0027】前記構成の電圧ポテンショメータ形式のD
/A変換回路4は、6ビットの量子化出力の一つの値に
対して基準電圧Vrefを中心とする正及び負極性の分
圧電圧を形成し、これを差動増幅して規定のアナログ電
圧信号を生成するから、差動増幅による同相ノイズ成分
の除去作用により、抵抗回路41の比精度のばらつきを
キャンセルすることができ、D/A変換器のS/N特性
を向上させることができる。
【0028】すなわち、抵抗回路41のばらつきによ
り、スイッチU1〜Unにより選択された電圧V1にΔ
vの誤差が生じたとすると、電圧V1,V2は、アナロ
ググランドAGの電圧をAGとした場合、 V1=AG+v+Δv V2=AG−v となる。さらに、極性選択信号31がハイレベルの場
合、及びローレベルの場合には、以下のようになる。
【0029】(1)極性選択信号31がハイレベルの場
合、 V5=V3=V1=AG+v+Δv V6=V4=V2=AG−v 故に、差動アンプ50の出力電圧Aoutは、 Aout=−(R6/R5)・(V5−V6)+AG =−(R6/R5)・(2V+Δv)+AG (2)極性選択信号31がローレベルの場合、 V5=V3=V2=AG−v V6=V4=V1=AG+v+Δv 故に、差動アンプ50の出力電圧Aoutは、 Aout=−(R6/R5)・(V5−V6)+AG =(R6/R5)・(2V+Δv)+AG 以上のことから、抵抗回路41の比精度のばらつきで生
ずる電圧誤差Δvは、キャンセルされ、アナログ信号出
力Aoutの振幅の正極側と負極側との電位差には現れ
ない。故に、S/N特性の劣化を防ぐことができる。ま
た、バッファアンプ44,45のセトリングにおける波
形立ち上がりと立ち下がりのスルーレイトの差も同様に
して、差動アンプ50においてキャンセルされる。つま
り、差動アンプ50の一方の入力端子において信号波形
が立ち上るとき、差動アンプ50の他方の入力端子にお
いては信号波形が立ち下がることになるから、差動アン
プ50でその差がとられることにより、結果的にその出
力電圧Aoutの出力信号波形は、立ち下がり及び立ち
上がりの傾きが等しくなる。このことはS/N特性の特
性の向上を図る上で有効となる。さらに、半導体基板を
介してDSP等のディジタルノイズが伝達される場合が
あるが、そのようなノイズをも、上記差動増幅によりキ
ャンセルすることができることができ、S/N特性の向
上を図ることができる。
【0030】《CODEC》図2には以上説明したD/
A変換器1を用いたCODECの一例ブロック図が示さ
れる。同図に示されるCODEC100は単結晶シリコ
ンのような1個の半導体基板にCMOS集積回路製造技
術などによって形成されている。
【0031】CODEC100は、PCM信号を元の音
声アナログ信号に復元するデコーダ機能と、その逆に音
声アナログ信号をPCM信号に変調するコーダ機能とを
有する半導体集積回路であり、例えば、電話機の加入者
回路等に適用される。
【0032】データ入力端子Dinに与えられるPCM
入力信号はμL変換器101によって例えば13ビット
32KHzの信号に復調される。前記μL変換は、CCIT
TのG.711規格(μ−L)に従って圧縮された8KHz,8
ビットのPCM信号を元の状態に伸長(復調)する処理
として規定される。DSP(Digital Signal Processo
r)102はディジタル信号処理によってローパスフィ
ルタを実現しており、前記復調された信号はそのローパ
スフィルタを通して16ビット32KHzの信号とされ
る。この信号はインタポレータ103にて補間され、サ
ンプリング周波数が32KHzから1.024MHzに
上げられ、ビット数が16ビットにされる。D/A変換
器1はインタポレータ103の出力をD/A変換し、D
/A変換された電圧信号がアナログ出力端子Aoutか
ら出力される。これによって前記デコーダ機能を実現す
る。
【0033】アナログ入力端子Ainに供給される音声
信号はローパスフィルタ104で折り返し雑音の除去や
音声アナログ帯域(3.4KHz)以上の信号除去が行
われる。それらフィルタ処理が行われた信号はA/D変
換器105でディジタル信号に変換され、変換されたデ
ィジタル信号はデシメータ106、DSPディジタルフ
ィルタ107、Lμ変換器108を介することによりP
CM信号に圧縮されて、ディジタル出力端子Doutか
ら出力される。D/A変換器1及びA/D変換器106
などで利用される基準電圧若しくはアナロググランド電
位は基準電圧発生回路108で形成される。
【0034】以上本発明者によってなされた発明を具体
的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは言うまでもない。
【0035】例えば、電圧ポテンショメータ型D/A変
換回路の場合に、抵抗回路として分圧電圧の刻みが粗い
抵抗回路と、分圧電圧の刻みが細かい抵抗回路とに分
け、ディジタル入力信号に対し上位ビットを前者の選択
に、下位ビットを後者の選択に利用する2ステップ形式
であってもよい。また、デルタ・シグマ変調回路は1次
であってもよい。また、非線形量子化された信号はD/
A変換回路でバイポーラ・バイナリ・コードとして利用
されることに限定されず、ユニポーラ・バイナリ・コー
ドとして利用することも可能である。
【0036】図3から図5には差動D/A変換回路4の
別の構成例が示される。尚、図3〜図において図1に示
されるのと同一機能を有するものには同一符号を付して
いる。
【0037】図3に示される構成では、抵抗回路41の
各出力ノードに対応して設けられた第1スイッチ群6
1、及びそれに併設された第2スイッチ群62とを有す
る。第1スイッチ群61の選択出力はバッファアンプ4
4に入力され、第2スイッチ群62の選択出力はバッフ
ァアンプ45に入力される。かかる構成においては、抵
抗回路41からバッファアンプ44,45間に介在され
るスイッチが常に1個となるから、スイッチのオン抵抗
とバッファアンプの入力容量とで決まるCR時定数を比
較的小さくすることができ、セトリングのスルーレイト
を最大にできるという利点がある。かかる構成では、第
1スイッチ群61,62の切り換え動作は、デコーダ3
からの出力信号によって制御される。その場合におい
て、極性選択は第1スイッチ群61,62で行い得るか
ら、デコーダ3から振幅選択信号と極性選択信号とに分
けて出力する必要がない。
【0038】図4に示される構成では、オペアンプ51
の非反転入力端子とオペアンプ52の非反転入力端子と
の間に、ローパスフィルタを構成するためのキャパシタ
を設けたものである。この構成は電圧制御型と称され
る。図1に示される構成に比べて、キャパシタC1,C
3を共用する形となり、その場合のキャパシタC5,C
6の値は、前記キャパシタC1,C3に比べて1/4で
済む。従って、図4に示される構成では、ローパスフィ
ルタのチップ占有面積を小さくすることができる。
【0039】図5に示される構成では、図4に示される
電圧制御型のローパスフィルタを多重帰還型に変更した
ものである。図4におけるキャパシタC2,C4に代え
て、抵抗R10,R11、キャパシタC7,C8が設け
られる。オペアンプ51,52非反転入力端子はアナロ
ググランドAGに結合される。かかる構成では、オペア
ンプ51,52の非反転入力端子がアナロググランドA
Gに結合されているため、ボルテージフォロアに比べて
広い振幅範囲の信号を扱うことができる。
【0040】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である音声用
CODECに適用した場合について説明したが、画像用
CODECやMODEM(Modulater -Dmodulater)な
どの各種半導体集積回路に広く適用することができる。
【0041】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0042】すなわち、量子化出力の一つの値に対して
基準電圧を中心とする正及び負極性の分圧電圧を形成
し、これを差動増幅して規定のアナログ電圧信号を生成
するから、差動増幅による同相ノイズ成分の除去作用に
より、D/A変換器のS/N特性を向上させることがで
きる。
【0043】前記D/A変換回路は所要のD/A変換精
度を少ない回路素子数で実現できるので、CODECな
どの半導体集積回路の歩留まりの向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係るD/A変換器のブロック図
である。
【図2】前記D/A変換器を用いたCODECの一例ブ
ロック図である。
【図3】前記D/A変換器における主要部の別の構成例
回路図である。
【図4】前記D/A変換器における主要部の別の構成例
回路図である。
【図5】前記D/A変換器における主要部の別の構成例
回路図である。
【符号の説明】
1 D/A変換器 2 2次デルタ・シグマ変調回路 3 デコーダ 4 差動D/A変換回路 27 量子化回路 28 量子化信号 29 入力信号 30 振幅選択信号 31 極性選択信号 41 抵抗回路 42 第1の振幅選択スイッチ回路 43 第2の振幅選択スイッチ回路 SW1〜SW18 スイッチ 44,45 バッファアンプ 50 差動アンプ 51,52 オペアンプ 100 CODEC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北 雅人 東京都青梅市今井2326番地 株式会社日 立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 長谷 明広 埼玉県入間郡毛呂山町大字旭台15番地 日立東部セミコンダクタ株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−86949(JP,A) 特開 平10−242864(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 3/04 H03M 1/08 H03M 1/66

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準電圧を非反転入力端子に受けるオペ
    アンプの出力と回路のグランドとの間に抵抗回路が配置
    され、この抵抗回路の帰還ノードが前記オペアンプの反
    転入力端子に接続され、 前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から正極
    性の分圧出力、及び負極性の分圧出力を振幅選択信号に
    従って選択的に取り出すスイッチ回路と、 前記スイッチ回路によって取り出された正極性の分圧出
    力及び負極性の分圧出力を差動増幅するための差動アン
    プと、 を備えて成るものであることを特徴とするD/A変換
    器。
  2. 【請求項2】 基準電圧を非反転入力端子に受けるオペ
    アンプの出力と回路のグランドとの間に抵抗回路が配置
    され、この抵抗回路の帰還ノードが前記オペアンプの反
    転入力端子に接続され、 前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から正極
    性の分圧出力を振幅選択信号に従って選択的に取り出す
    第1のスイッチ回路と、 前記帰還ノードを中心に前記第1のスイッチ回路と対称
    に形成され前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回
    路から負極性の分圧出力を前記振幅選択信号に従って選
    択的に取り出す第2のスイッチ回路と、 前記第1のスイッチ回路の出力と第2のスイッチ回路の出
    力を差動増幅するための差動アンプと、 前記極性選択信号が第1の値のとき前記第1のスイッチ回
    路の出力を前記差動アンプの第1の差動入力に、前記第
    2のスイッチ回路の出力を前記差動アンプの第2の差動
    入力に供給し、前記極性選択信号が第2の値のとき前記
    第1のスイッチ回路の出力を前記差動アンプの第2の差
    動入力に、前記第2のスイッチ回路の出力を前記差動ア
    ンプの第1の差動入力に供給する切り換えスイッチ回路
    と、 を備えて成るものであることを特徴とするD/A変換
    器。
  3. 【請求項3】 基準電圧を非反転入力端子に受けるオペ
    アンプの出力と回路のグランドとの間に抵抗回路が配置
    され、この抵抗回路の帰還ノードが前記オペアンプの反
    転入力端子に接続され、 前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から正極
    性の分圧出力又は負極性の分圧出力を振幅選択信号に従
    って選択的に取り出す第3のスイッチ回路と、 前記帰還ノードのレベルを基準に前記抵抗回路から正極
    性の分圧出力又は負極性の分圧出力を前記振幅選択信号
    に従って選択的に取り出す第4のスイッチ回路と 前記第1のスイッチ回路によって取り出された正極性の
    分圧出力又は負極性の分圧出力と、前記第2のスイッチ
    回路によって取り出された負極性の分圧出力又は正極性
    の分圧出力とを差動増幅するための差動アンプと、 を備えて成るものであることを特徴とするD/A変換
    器。
  4. 【請求項4】 前記差動アンプの前段には、前記正極側
    の分圧出力から高域成分を取り除くための第1のローパ
    スフィルタと、 前記負極性出力から所定の高域成分を取り除くための第
    2のローパスフィルタとが配置されて成る請求項1乃至
    3のいずれか1項記載のD/A変換器。
  5. 【請求項5】 前記第1のローパスフィルタの前段、及
    び前記第2のローパスフィルタの前段には、前記抵抗回
    路の出力インピーダンスを変換するためのボルテージホ
    ロワがそれぞれ配置されて成る請求項4記載のD/A変
    換器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項記載のD
    /A変換器を単一の半導体基板に含んで成るものである
    ことを特徴とする半導体集積回路。
  7. 【請求項7】 PCM信号を復調する復調手段と、復調
    手段の出力を低域通過処理するローパスフィルタ手段
    と、ローパスフィルタ手段の出力を補間するインタポレ
    ータと、インタポレータの出力をD/A変換する請求項
    1乃至5のいずれか1項記載のD/A変換器とを含んで、
    単一の半導体基板に形成されて成るものであることを特
    徴とする半導体集積回路。
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