JP3401917B2 - タービン動翼植込部の緩衝材 - Google Patents

タービン動翼植込部の緩衝材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繰返し再現性等の向上
を図ったタービン動翼植込部の緩衝材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンにあっては、そのタービン
ディスクの外周部に多数の動翼が設けられており、現在
では、軽量化或いは耐熱性向上等のためセラミック製の
動翼が開発されるに至っている。一般にセラミックは脆
性で伸びが期待できないため、局所的に過大な応力が集
中すると一気に破壊に及んでしまう。またタービンディ
スクと動翼との間には、熱変形や加工誤差等に起因する
応力集中が少なくとも生じてしまい、そのため、特に動
翼をセラミック製とした場合、破壊を防ぐ手段としてタ
ービンディスクとの間に緩衝材を介在させることが提案
されている。
【0003】図7に示すように、タービンディスク1に
は多数(数十個)の動翼2が所定ピッチで取り付けられ
る。タービンディスク1の外周部には開口部がくびれた
断面逆Ω状の溝3が形成され、また動翼2には溝3に適
合する断面球根状の植込部4が形成され、植込部4が溝
3内にスライド的に嵌め込まれることで、動翼2のター
ビンディスク1への取り付けが行われる。タービンディ
スク1は耐熱合金からなり、またここでは動翼2はセラ
ミック製とされる。
【0004】図8はその取付部分を示す図で、溝3と植
込部4との間には緩衝材5が介設されている。これは本
出願人が先に提案したもので(実願平 5-35219号)、緩
衝材5は薄い金属板により形成されて動翼2の取付けと
同時にスライド挿入される。この動翼2、緩衝材5、及
び溝3の寸法は、挿入がそれほどきつくならない程度に
若干の余裕がもたされている。
【0005】タービンディスク1が回転され動翼2に遠
心力が加わると、植込部4の両方の肩部6は緩衝材5の
緩衝部7を介してタービンディスク1のくびれ部8に押
し付けられる。この緩衝部7が動翼2への応力集中を実
質的に緩和する部分で、これによって破壊は未然に防止
される。緩衝材5は緩衝部7同士を連結する連結部9を
も有し、これは取付時に植込部4を覆うようその形状に
沿って曲げられる。この曲げを容易とするため、連結部
9は緩衝部7の厚さより薄く形成されている。また連結
部9を薄くすることで軽量化にも有利となる。
【0006】図9は取付前の緩衝材5を示し、図示する
ように緩衝材5は平板状となっている。緩衝材5の長手
方向(即ちタービンディスク1の厚さ方向)両端は滑ら
かな曲線状とされているが、これは図10に示す如くタ
ービンディスク1の溝3が斜めに切られているからであ
る。これにより緩衝材5が曲げられて溝3内に挿入され
ると、その両端はタービンディスク1及び植込部4の両
端面に一致する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、緩衝材5は
ニッケル等の比較的軟らかい、即ち塑性変形し易い耐熱
性の金属からなる。他方、くびれ部8内面と肩部6外面
とは、精密加工により互いの形状が合わせられるもの
の、ほんの僅かの加工誤差や運転時の熱変形等により形
状の不整が生じてしまう。
【0008】よって運転時において、動翼2の遠心力で
肩部6がくびれ部8に向かって押し付けられたとき、間
に介在される緩衝材5の緩衝部7が互いの面形状に合わ
せて塑性変形を行なうことで、特に動翼2への応力集中
を緩和吸収して破壊を防止する。
【0009】しかしながら、運転を停止すると緩衝部7
への押圧力が遮断され、緩衝部7は運転時の変形状態を
そのまま保持することになる。そしてさらに運転を再開
させると、若干ではあるが植込部4、緩衝材5、及び溝
3の相対位置が変化し、また温度即ち熱変形量の違いか
らも、前回とは緩衝部7のくびれ部8及び肩部6への接
触状態が異なる。よって緩衝部7がそれらに合わせて再
度変形をし直すため、繰返し再現性がよくないという問
題がある。特に熱変形量は金属製のタービンディスク1
の方が大きく、それに対しセラミック製の動翼2はほと
んど変形しない。
【0010】また一方、緩衝材5は運転中の振動吸収も
行うが、それが主に塑性能を有し弾性能を持たないた
め、減衰力は与えるもののばね力を与えることができ
ず、よって十分な振動吸収性能を備えてはいなかった。
【0011】そこで、上記課題を解決すべく本発明は創
案され、その目的は、繰返し再現性の向上を図ると共に
振動吸収性を高めたタービン動翼植込部の緩衝材を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、タービンディスクの外周部に形成され開口
部がくびれた断面形状を有する溝と、この溝内に収容さ
れそれと適合される断面形状を有する動翼の植込部との
間に介設される緩衝材において、上記タービンディスク
のくびれ部と上記植込部の両方の肩部との間に介在され
る緩衝部を設け、この緩衝部を、上記くびれ部に臨んで
配置される弾性層と、上記肩部に臨んで配置される塑性
層とから構成したものである。
【0013】
【作用】上記構成によれば、運転時は主に弾性層がくび
れ部と肩部との互いの形状に合わせて弾性変形を行い、
運転を停止すると弾性層は元の状態に戻る。他方この繰
返し運転時において塑性層は肩部に軟らかく接触して主
に動翼を保護する役割を果たす。よって繰返し運転時に
おける再現性を向上することが可能となり、また運転時
にばね力を与えることもできるので振動吸収性を高める
ことができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の好適実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0015】図1に示すように、タービンディスク1の
外周部には断面逆Ω状の溝3が形成されている。タービ
ンディスク1はコバルト基等の耐熱合金からなり、溝3
はブローチ加工により精密に加工される。この溝3内に
は、動翼2に形成され溝3と適合する断面球根状の植込
部4が収容され、これによって動翼2はタービンディス
ク1に取り付けられることになる。動翼2はセラミック
製であり、またその植込部4と溝3との間には僅かの隙
間が形成され、そこに緩衝材5が挟持されるようにして
介設されている。
【0016】溝3はその断面が逆Ω状とされることか
ら、その開口部がくびれておりこれによりタービンディ
スク1のくびれ部8が形成される。くびれ部8はその内
面が当り面10とされ、これと対応して植込部4の両方
の肩部6外面が当接面11となる。当り面10と当接面
11とは、溝3或いは動翼2の軸線Cに対し傾斜角θを
もって対称的に傾斜された断面ハ字状とされ、且つ互い
の面同士が適合し合うよう最小の誤差範囲内で極めて平
滑に仕上げられている。
【0017】緩衝材5は、植込部4の外表面部に密着し
て被せられる塑性緩衝材12と、塑性緩衝材12の表面
側に密着して被せられる弾性緩衝材13とからなる二層
構造とされている。そして当り面10と当接面11との
間に介在された部分が緩衝材5の緩衝部7となり、緩衝
部7は、塑性緩衝材12による塑性層14と、弾性緩衝
材13による弾性層15とによって構成される。ここで
特に緩衝部7の厚さTは0.01mm〜1.0mm 程度とされる。
【0018】塑性緩衝材12は、白金、ニッケル、金、
銀等の比較的軟らかい金属(所謂ソフトメタル)からな
り、これらは常温から高温に至るまで柔軟性、成形性に
富み、塑性変形し易く且つ溶融しない金属である。他
方、弾性緩衝材13は比較的硬い金属からなり、その具
体例としてはコバルト基の耐熱合金や、インコネル、ハ
ステロイ等のニッケル基の耐熱合金が挙げられる。
【0019】さらに溝3底部と緩衝材5との間には隙間
が形成され、この隙間には空気が流通されてこれにより
冷却通路16が形成されている。
【0020】図2には、弾性緩衝材13の取付前の状態
が示されている。図示するように、弾性緩衝材13は略
矩形の平板状とされ、その両側部には弾性層15を実質
的に形成する所定厚さの弾性部17が形成され、これら
弾性部17を平面状に掛け渡すよう薄肉の連結部18が
形成される。特にここでは連結部18の厚さが弾性部1
7の厚さtの1/2 となっている。弾性部17は、その表
面側(側面図において下側)に、長手方向に延出すると
共に 1/2tの高さhを有する突出部19を有する。突出
部19は複数設けられ、所定のピッチpで幅方向等間隔
に配列されている。また弾性緩衝材13はその裏面側全
面が平面状とされ、その長手方向両端は前述の理由から
滑らかな曲線状とされている。
【0021】さらに図3は取付前の塑性緩衝材12を示
す。図示するように塑性緩衝材12は、弾性緩衝材13
と同形状で且つ所定の厚さsを有する単純な平板であ
る。そしてその幅方向両端部が塑性層14を形成する塑
性部20となり、長手方向両端は同様に曲線状とされて
いる。
【0022】ここで本実施例の場合、弾性緩衝材13は
フォトエッチング法により精密に作られる。これは母材
となる金属板(金属フォイル)にフォトレジスト膜(フ
ォトマスク)を転写させ、これをエッチング処理するこ
とで所定の凹凸加工や打抜きを行うものである。具体的
には、大きめの金属板の表面側に複数の弾性緩衝材13
の突出部19に相当する部分をマスキングすると共に、
金属板の裏面側をそれら弾性緩衝材13の外辺部(外枠
部分)を除いて全面マスキングする。そしてこれをエッ
チング処理すれば、表面側と裏面側とのマスキングされ
てない部分がハーフエッチングとなり、結果的に金属板
の半分の厚さの連結部18及び突出部19間部分が形成
されると共に、複数の弾性緩衝材13がばらばらに分割
されて出来上がることになる。そしてさらにマスキング
の段階において、金属板裏面側の弾性緩衝材13外辺部
にスポット的に数箇所マスキングを行えば、完成時にブ
リッジが形成されて手で打抜くようにすることもでき
る。このマスキングは CAD図面を写真で縮小して行うた
めかなり精密に仕上げることができ、完成された弾性緩
衝材13としては、例えば突出部19のピッチpが0.2m
m 程度とされる。
【0023】さらに、緩衝材5及び動翼2の取付けに際
しては、先ず塑性及び弾性緩衝材12,13を幅方向に
沿って植込部4の形状に合わせて曲げておく。この曲げ
加工は二枚重ねて同時に行っても、また別々に行っても
構わない。そしてこれらを重ねた後に動翼2の植込部4
にスライド的に被せ、さらにこれらを一緒に溝3内にス
ライド挿入すれば取付けが終了する。尚、図示しない
が、この後タービンディスク1の両端面にはリングが取
り付けられ、これによって動翼2のスライド移動が規制
される。取付けが終了すれば、塑性部20と弾性部17
とは当り面10と当接面11との間に正確に位置決めさ
れる。
【0024】次に上記実施例の作用について説明する。
【0025】タービン運転時、動翼2は遠心力Fを受
け、これに伴い植込部4の肩部6は緩衝材5の緩衝部7
を介してくびれ部8に強力に押し付けられ、その緩衝部
7は図示の如く圧縮力FC とせん断力FS とを受ける。
ここで当り面10と当接面11とは、精密加工により互
いの形状が合わせられるものの、ほんの僅かの加工誤差
や運転時の熱変形等により形状の不整が生じてしまう。
しかしながら、これは緩衝材5の緩衝部7によって緩和
吸収される。
【0026】詳しくは、主に熱変形を行うのはタービン
ディスク1側の当り面10である。これによって互いの
面形状が合わなくなるわけであるが、それは緩衝部7の
弾性層15、特に突出部19が圧縮力FC とせん断力F
S とに応じて弾性変形を行うことで緩和吸収される。弾
性層15は比較的硬い金属で構成されており、その突出
部19は非常に細かな幅を有する。これにより突出部1
9が倒れるよう且つ座屈せずに適度に変形でき、形状の
不整を弾性的に吸収することができる。またこのとき当
り面10にはその当接部分に集中応力が生じるが、それ
がやはり高剛性を有する金属なので問題はない。
【0027】また一方、動翼植込部4の当接面11には
塑性層14が接触することになる。塑性層14は比較的
軟らかい金属なので、当接面11に非常によくなじみそ
れを“真綿で包むように“保護する。これによって植込
部4への応力集中を完全になくし、動翼2の破壊を未然
に防止することができる。以上のことから、加工・組立
精度や運転時の熱等に起因する静的不整を、動翼2に集
中応力を与えることなく緩和吸収することができ、これ
により静的緩衝能力を十分確保することができる。また
加工精度を高精度から解放することもでき、よって製作
コストの低減が図れる。
【0028】そしてさらに、タービン停止時には、緩衝
部7への押圧力が遮断され、それと同時に弾性層15の
突出部19が自身の復元力で元の形状に戻る。そしてさ
らに運転を再開させると、植込部4、塑性及び弾性緩衝
材12,13、及び溝3の相対位置の変化や熱変形に対
応して、突出部19が再度変形し直す。またこのとき塑
性層14は、当接面11にそれほど変形差がないことか
ら僅かに変形し直す程度に止まる。このように、緩衝材
5の繰返し再現性或いは可逆性は大巾に向上され、それ
に伴い疲労破壊等も未然に防止でき、耐久性、信頼性を
向上することができる。
【0029】また一方、運転中にあって、弾性層15が
ばねの如く作用してばね力を与え、塑性層14がダンパ
ーの如く作用して減衰力を与えるため、当り面10と当
接面11、即ちタービンディスク1と動翼2間の振動を
効果的に吸収できる。これによって動的緩衝能力を高
め、振動吸収性能を格段に向上して耐久性、信頼性を高
めることができる。
【0030】また特に緩衝部7の厚さT、即ち弾性層1
5の厚さtと塑性層14の厚さsとの合計厚さは0.01〜
1.0mm 程度とされており、この厚さに設定することによ
り面10,11の形状の不整を全て吸収することがで
き、他方振動吸収においても最適となる。この厚さTの
範囲内で突出部19の高さhや塑性部20の厚さsが決
定されるが、それらは上記の効果を最大限に発揮し得る
最適な寸法とされる。
【0031】加えて、弾性緩衝材13はフォトエッチン
グ法により作られるため、精密加工が可能になると同時
に同一のものを多数製作でき、これによってコスト低減
を図れ廉価に提供することができる。例えば、A4サイズ
程度の金属板から 100個分程度の弾性緩衝材13を一度
に製作できる。尚、このときにはその個数分のマスキン
グを金属板に施せばよい。また金属板或いは弾性層15
の厚さ変更に対しても、フォトマスクの変更なしに対応
できるので製作コストを抑制できる。またこの方法で塑
性緩衝材12の打抜きを行ってもよく、また別の方法と
して精密プレス加工を採用してもよい。
【0032】そしてさらに、塑性或いは弾性緩衝材1
2,13の外表面部全体に、耐酸化或いは反応防止を目
的としたコーティング(被覆)層を形成してもよい。こ
れは例えば酸化物の被膜で、酸化物としてはセラミック
酸化物、アルミナ、ジルコニア等が考えられ、またその
形成方法としてはゾルゲル法、スパッタリング、 CVD、
PVD等が考えられる。これにより酸化や、タービンディ
スク1或いは動翼2への付着を未然に防止することがで
きる。またこのようなコーティング層は、適宜状況に応
じて部分的に形成されることも可能である。
【0033】次に、変形実施例について説明を行う。
【0034】図4は弾性緩衝材13の変形例を示し、こ
れにあってはその弾性部17が無数の四角柱21から構
成される。四角柱21は幅方向及び長手方向に等ピッチ
p,qで配置され、所定の幅wと長さlと高さhとを有
する。この弾性緩衝材13も上記同様にフォトエッチン
グ法により製作され、よって四角柱21は非常に微細な
大きさとなっている。これによって弾性部17はさらに
変形自由度を増したばねを分散させた恰好となり、故に
静的或いは動的緩衝能力を高めることができる。この例
にあっては同一の四角柱21を等ピッチで配列したが、
ピッチp,qや各寸法w,l,hを適宜変化させること
により剛性分散を傾斜させることも可能である。また四
角柱21に代えて例えば円柱を採用することもできる。
【0035】図5には、弾性緩衝材13のさらなる変形
例が示されている。これにあっては上記変形例の構成に
加え、その連結部18に長手方向に延出する複数のリブ
部22が形成されている。リブ部22は連結部18の表
面側から突出すると共に、幅方向に等ピッチrで離間さ
れている。
【0036】弾性緩衝材13は組立時にその連結部18
のみが実質的に曲げられる。この曲げ加工を幅方向に沿
って正確に行わないと、弾性部17の位置決めを正確に
行えない等の不具合が生じる。しかしながら、上記実施
例の場合いずれも連結部18がどの方向にも曲がり易
く、正確な曲げを容易に行えない欠点がある。リブ部2
2はこれを解決するためのもので、即ちリブ部22の延
出方向即ち長手方向には曲がらないため必然的に曲げの
方向性が決定される。これによって加工が容易となり組
立性、さらにはタービンの信頼性を向上することができ
る。
【0037】さらに運転時、弾性緩衝材13は受熱によ
り非常に高温となるが、リブ部12が空冷通路16に臨
んで突出されるため、それを冷却フィンの如く作用させ
て冷却性能をも向上することができる。
【0038】図6は、塑性緩衝材12の変形例を示す。
上記実施例におけるものが完全な平板状であったのに対
し、本実施例にあっては、塑性部20間が 1/2sの厚さ
を有する薄肉に形成されると共に、その表面側に図5の
弾性緩衝材13同様のリブ部23が形成されている。こ
のリブ部23の効果も上記同様で、即ち組立時の曲げ加
工が非常に容易となる。またリブ部23間に冷却空気を
流すことも可能となり、放熱面積を増加して冷却性能を
向上できる。
【0039】尚、以上述べてきた緩衝材5はセラミック
製の動翼2のみならず、金属製のものにも適用可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0041】(1)繰返し再現性及び振動吸収性を高め
ることができる。
【0042】(2)耐久性、信頼性を向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタービン動翼植込部の緩衝材の一
実施例を示す側断面図である。
【図2】本発明に係る弾性緩衝材の取付前の状態を示す
側面図及び下面図である。
【図3】本発明に係る塑性緩衝材の取付前の状態を示す
側面図及び下面図である。
【図4】本発明に係る弾性緩衝材の変形実施例を示し、
その取付前の状態を示す側面図及び下面図である。
【図5】本発明に係る弾性緩衝材のさらなる変形実施例
を示し、その取付前の状態を示す側面図及び下面図であ
る。
【図6】本発明に係る塑性緩衝材の変形実施例を示し、
その取付前の状態を示す側面図及び下面図である。
【図7】タービンディスク及び動翼を示す概略斜視図で
ある。
【図8】従来の緩衝材の取付状態を示す側断面図であ
る。
【図9】従来の緩衝材の取付前の状態を示す側面図及び
下面図である。
【図10】タービンディスクを部分的に示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 タービンディスク 2 動翼 3 溝 4 植込部 5 緩衝材 6 肩部 7 緩衝部 8 くびれ部 14 塑性層 15 弾性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−169803(JP,A) 特開 平6−26302(JP,A) 特開 平4−224306(JP,A) 特公 昭33−2951(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01D 5/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンディスクの外周部に形成され開
    口部がくびれた断面形状を有する溝と、該溝内に収容さ
    れそれと適合される断面形状を有する動翼の植込部との
    間に介設される緩衝材において、上記タービンディスク
    のくびれ部と上記植込部の両方の肩部との間に介在され
    る緩衝部を設け、該緩衝部を、上記くびれ部に臨んで配
    置され無数の四角柱又は円柱が形成された弾性層と、上
    記肩部に臨んで配置される塑性層とから構成したことを
    特徴とするタービン動翼植込部の緩衝材。
  2. 【請求項2】 タービンディスクの外周部に形成され開
    口部がくびれた断面形状を有する溝と、該溝内に収容さ
    れそれと適合される断面形状を有する動翼の植込部との
    間に介設される緩衝材において、該緩衝材を、上記植込
    部の外表面部に被せられる塑性緩衝材と、該塑性緩衝材
    の表面側に被せられる弾性緩衝材とから構成し、その緩
    衝材のうち、上記タービンディスクのくびれ部と上記植
    込部の両方の肩部との間に介在される部分を緩衝部と
    し、上記弾性緩衝材の上記緩衝部に無数の四角柱又は円
    柱を形成したことを特徴とするタービン動翼植込部の緩
    衝材。
  3. 【請求項3】 上記緩衝材のうち、両方の上記緩衝部を
    連結する部分を連結部とし、上記弾性緩衝材又は上記塑
    性緩衝材の上記連結部に、その表面側に突出され上記植
    込部を覆ったときの曲り方向に対し垂直方向に延出され
    たリブ部を形成した請求項2記載のタービン動翼植込部
    の緩衝材。
  4. 【請求項4】 フォトエッチング法或いは精密プレス加
    工により製作された請求項1乃至3いずれかに記載のタ
    ービン動翼植込部の緩衝材。
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