JP3401423B2 - 水田作業機の制動制御装置 - Google Patents

水田作業機の制動制御装置

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JP3401423B2 JP35935197A JP35935197A JP3401423B2 JP 3401423 B2 JP3401423 B2 JP 3401423B2 JP 35935197 A JP35935197 A JP 35935197A JP 35935197 A JP35935197 A JP 35935197A JP 3401423 B2 JP3401423 B2 JP 3401423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右の後輪夫々に
対してサイドブレーキを備えた田植機等の水田作業機に
係り、詳しくは、旋回時に旋回内側の後輪のブレーキを
併用することにより、より小回りできたり泥押しが軽減
するとか、或いは安定して回れるといった具合に、枕地
での旋回状態を改善させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、水田作業機は泥土中を走るもの
であることから前後輪共に駆動する四輪駆動型に構成さ
れており、湿田でも良好に走行できるようになってい
る。そして、その四輪駆動構造を活かして、スイッチバ
ックせず1回の回行操作で枕地での小回りが行えるよう
に、旋回内側の後輪にブレーキを掛けながら旋回するこ
とも試されている(例えば、先に出願した特願平9−2
56667号において提案している)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】旋回内側の後輪を制動
しながら旋回すると、その旋回内側後輪の接地点を中心
にしたピボットターンのように、非常に小さな旋回半径
でターンできるのであるが、圃場条件によってはその利
点が得られないことがある。つまり、比較的硬い圃場に
おいては上記利点が得られ易いが、湿田等の柔らかい圃
場では、制動によって旋回内側後輪が容易に制動ロック
されて引きずりながらターンする状態になり、所期した
小回りができないばかりでなく、旋回内側後輪による泥
押しが顕著になって枕地を荒らしてしまう不都合が生じ
ていたのである。
【0004】従って、枕地で小回りするには、設定角度
以上に前輪が操舵されると単純に旋回内側後輪にブレー
キを掛ければ良いというだけでは、圃場条件によっては
満足できないので、さらなる改善の余地があった。本発
明は、圃場条件等が異なっても、旋回内側後輪を制動し
て小回りさせる特徴を活かせるようにして、より枕地で
の旋回性能が向上した水田作業機を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕 第1発明は、左右の後輪夫々に対して備えられたサイド
ブレーキと、これら左右のサイドブレーキの夫々を独立
に操作可能な一対のアクチュエータと、前輪の操舵角を
検出可能な切れ角センサとを備え、前輪の操舵角が第1
設定角度以上であり、かつ、この第1設定角度よりも大
きい角度である第2設定角度未満であるときには、旋回
内側の後輪に対するサイドブレーキを制動ロック作動さ
せ、かつ、前輪の操舵角が第2設定角度以上であるとき
には、旋回内側の後輪に対するサ イドブレーキを半ブレ
ーキ作動させるように、切れ角センサと各アクチュエー
タとを連係させてあることを特徴とする。
【0006】第2発明は、左右の後輪夫々に対して備え
られたサイドブレーキと、これら左右のサイドブレーキ
の夫々を独立に操作可能な一対のアクチュエータと、前
輪の操舵角を検出可能な切れ角センサとを備え、前輪が
設定角度以上に操舵されるに伴って、旋回内側の後輪に
対するサイドブレーキを所定時間に亘って制動ロック作
動状態に維持してから半ブレーキ作動状態に制御するよ
うに、切れ角センサと各アクチュエータとを連係させて
あることを特徴とする。
【0007】〔作用〕 請求項1の構成によれば、第1設定角以上で第2設定角
未満に前輪が操舵されてやや急な旋回操作がされると旋
回内側後輪が制動ロックされ、第2設定角以上の急旋回
操作がされると旋回内側後輪を半ブレーキ操作にするも
の、すなわち、旋回半径をより小さくさせるための操作
を行うと、却って制動力を弱めるのである。この理由は
次のようである。
【0008】すなわち、湿田等で小回りするべく大きく
ステアリング操作を行ったにも拘わらずに、所期する小
回り状態が得られないことがあると、一般に、操縦者は
さらにステアリングを切り操作する傾向にあるが、泥押
しが顕著になるだけで一向に小回りできないことが多
い。この場合、ステアリング操作量が大きくなるとそれ
までロックさせていた旋回内側後輪の制動力を緩めるこ
とにより、小回り状態が得られという操作を行うのは高
度な操縦技術であり、熟練が必要である。
【0009】故に、第2設定角以上の大きな前輪操舵を
行うに伴って、旋回内側後輪が自動的に半ブレーキ状態
になれば、操縦の熟練、未熟を問わずに湿田での小回り
が行えるようになる。つまり、単に前輪切れ角を大きく
する通常の簡単な操向操作を行うだけで、従来よりも小
回りできるようになる。
【0010】請求項2の構成によれば、次のような作用
がある。例えば10条植え田植機を枕地で旋回させる場
合、植付け幅が広いので、単なる旋回を行うと予定植付
け条が既植え条に重複するので、先ず90度旋回してか
ら畦に沿う等して少し横に走り、それから90度旋回す
るという具合に、2回に分けて旋回操作することにな
る。この場合、1回目の旋回では、急なステアリング操
作を行って旋回内側後輪を制動させて小回りした後に、
直進走行させるべく一旦ステアリングを戻す操作を行う
ことになる。
【0011】直進状態にステアリングを戻し操作すると
きには、殆ど旋回が終了している状態であるから、その
戻し操作時にも旋回内側後輪が制動ロックされている
と、所期する1回目の旋回角度(90度等)以上に回り
過ぎ易いので、旋回終了付近では寧ろ小回り状態でない
方が操向操作がし易いことが判ってきた。従って、制動
ロック状態にある旋回内側後輪を所定時間後には自動的
に半ブレーキ状態にすることにより、前述したステアリ
ング戻し時には少し旋回半径が大きくなり、シビアなス
テアリング操作が不要になる分、横走り状態に移行し易
いのである。
【0012】 〔効果〕 請求項1に記載の制動制御装置では、人間工学的な見地
に基づいて、ステアリング操作が増大すると制動ロック
から半ブレーキに制動力を弱める制御により、単に前輪
切れ角を大きくする通常の簡単な操向操作を行うだけ
で、操縦の熟練、未熟を問わずに湿田での小回りが行え
るようになった。
【0013】請求項2に記載の制動制御装置では、8条
や10条等の多条植用水田作業機における枕地旋回挙動
に適した制動旋回操作が自動的に現出され、旋回操作が
簡単化されながら従来よりも小回りできるようになっ
た。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1に四輪駆動型の4条植え田
植機が示され、1は機体、2は昇降リンク機構、3は植
付部、27はエンジン、5はベルト伝動機構、6は前部
ミッション、7は前輪、8は後輪、9は植付機構、10
はフィードケース、33は運転部である。伝動系として
は、エンジン動力が入力される前部ミッション6から前
輪7を駆動するとともに、そこから後方に延びる伝動軸
11で後部ミッション12を駆動して後輪8を駆動す
る。又、前部ミッション6から後方に延出されたPTO
伝動軸13により、連動軸14を介してフィードケース
10に入力して植付機構9を駆動する。
【0015】次に、後部ミッション12、及びそれを囲
繞する後車軸ケースAについて説明する。図1〜図3に
示すように、後部ミッション12は、走行用の伝動軸1
1に連動連結された機体前方に向く中央入力軸4、左右
の後車軸15,15、入力軸4の回転を減速して後車軸
15に伝達するギヤ減速機構16、左右のサイドクラッ
チ・ブレーキB,B等から構成され、これらを覆う後車
軸ケースAは、ギヤ減速機構16が後輪8に近い位置に
配置されることから、正面視で略下向きコ字状に形成さ
れている。
【0016】入力軸4はベベルギヤ機構17を介してカ
ウンタ軸18に連動されており、このカウンタ軸18
と、左右の減速機構16の減速入力軸19とに亘って左
右のサイドクラッチ・ブレーキB,Bが構成されてい
る。すなわち、カウンタ軸18にスプライン外嵌される
インナクラッチボディー20、カウンタ軸18に遊転外
嵌される操作フランジ24、及びスリーブ23、減速入
力軸19にスプライン外嵌されるアウタクラッチボディ
ー22、スリーブ23とインナクラッチボディー20と
の間に介装される複数の皿バネ25等からサイドクラッ
チ・ブレーキBを構成する。
【0017】第1ケースAo及び第2ケースAuの下横
長ケース部分29とアウタクラッチボディー22とに亘
って多板ブレーキ部38が、かつ、インナ及びアウタク
ラッチボディー20,22に亘って多板クラッチ部39
が夫々形成されている。通常は、皿バネ25の付勢力に
よって多板クラッチ部39が伝動接続状態に、かつ、操
作フランジ24が中央入力軸4側に寄って多板ブレーキ
38が非制動状態に夫々維持され、インナ及びアウタク
ラッチボディー20,22が一体回転してカウンタ軸1
8と入力軸19とが一体回転するクラッチ入り状態が現
出されている。
【0018】そして、軸心X回りに切換レバー21を揺
動操作して操作フランジ24を減速機構側に若干量スラ
イドすると、皿バネ25に抗してインナクラッチボディ
ー20を減速機構側に動かして多板クラッチ部39が伝
動断絶状態に、かつ、多板ブレーキ38が非制動状態に
なり、後輪8が空回り可能なサイドクラッチ切り状態が
現出される。さらに、操作フランジ24を減速機構側に
スライドすると、操作フランジ24が多板ブレーキ部3
8を押圧してアウタクラッチボディー22にブレーキを
掛ける制動状態に、かつ、多板クラッチ部39が伝動断
絶状態になり、後輪8が制動されるサイドブレーキ状態
が現出されるのである。尚、制動力は操作フランジ24
を動かす切換レバー21への操作力の大小によって強弱
変化するものである。
【0019】左右のギヤ減速機構16は、減速入力軸1
9と後車軸15と、これらの間の中間軸26とに亘る2
段の平ギヤ機構で構成されている。後車軸ケースAは、
ギヤ減速機構16を収容する左右の減速ケース部30,
30と、これら左右の減速ケース部30,30に亘り、
かつ、中央入力軸4を備えた横長ケース部29とを備え
たコ字状を呈している。
【0020】図4、図5に示すように、切換レバー21
の支持軸21aに取付けられた左右の操作アーム21
L,21Rを、左右の油圧式操作シリンダ(アクチュエ
ータの一例)41L,41Rで駆動操作可能とし、その
電磁比例制御弁42L,42Rを制御装置43に接続す
るとともに、運転部33の右側に備えられた左右一対の
操作ペダル(ブレーキ操作具の一例)37L,37Rの
踏込み操作角度を検出する左右のペダルポテンショメー
タ44,44を制御装置43に接続してある。又、図4
に示すように、ピットマンアーム45の左右への揺動角
度を検出するポテンショメータ46を設けて、前輪7,
7の操舵角を検出可能な切れ角センサとしてあり、この
切れ角センサ46も制御装置43に接続する。
【0021】制御装置43には、操作ペダル37L,3
7Rの人為操作によって左右のサイドクラッチ・ブレー
キBを制動ロック作動させる人為制動状態と、前輪7が
設定角度以上に操舵されるに伴って旋回内側の後輪8に
対するサイドブレーキ38を半ブレーキ作動するよう
に、切れ角センサ46と各制御弁42L,42Rとを連
係する自動制動状態との各状態を現出可能とする機能を
有している。そして、制御装置43には、優先作動手段
C、制動力漸変手段D、制動力変更手段E、制動力時限
手段Fの各制御手段が備えてある。
【0022】優先作動手段Cは、前輪7の操舵角が予め
制御装置43の記憶部に設定された設定角度を越えた場
合には、人為制動状態に優先して自動制動状態を現出さ
せるものである。すなわち、モード選択スイッチ47を
第1モード位置に切換えると優先作動手段Cが作動する
状態になり、前輪7の操舵角が設定角度に相当するピッ
トマンアーム45の中央からの揺動角度がθ以上になる
と、そのときに操作ペダル37L(又は37R)の操作
の有無を問わずに、旋回内側後輪8に対するサイドブレ
ーキ38が半ブレーキ状態となるように、制御弁42L
(又は42R)が自動的に操作される。
【0023】ここで、半ブレーキとは、後輪8が制動ロ
ックされてしまう完全制動状態ではない制動状態のこと
であり、緩く制動し続けることや間欠的に制動する状態
も含むものである。例えば、制動ロックするに必要な操
作シリンダ41L(又は41R)のパワーを引出すとき
の制御弁42L(又は42R)の開き量の半分に設定す
ることにより、半ブレーキ状態を現出させるという手段
でも良い。
【0024】制動力漸変手段Dは、自動制動状態におけ
る前輪7の操舵角が前記設定角度を越えた場合におい
て、その設定角度からの操舵角が小さいときには旋回内
側の後輪8に作用する制動力が小さく、操舵角が大きい
ときに旋回内側の後輪8に作用する制動力が大きくなる
ように、切れ角センサ46と各制御弁42L(又は42
R)とを連係させるものである。この制動力漸変手段D
は、モード選択スイッチ47を第2モード位置に切換え
ることで実行可能な状態となる。
【0025】例えば、制動ロック状態のときの制御弁の
開度を100%に、かつ、非制動状態のときの制御弁の
開度を0%として、ピットマンアーム45の中央からの
揺動角度が丁度θのときには制御弁42L(又は42
R)の開度が25%に、かつ、限度角αまで操舵したと
きには制御弁42L(又は42R)の開度が75%にな
り、θとαとの間では25%〜75%間で線型又は非線
型に変化するように設定するのである。
【0026】制動力変更手段Eは、前輪7の操舵角が第
1設定角度以上であり、かつ、この第1設定角度よりも
大きい角度である第2設定角度未満であるときには、旋
回内側の後輪8に対するサイドブレーキ38を制動ロッ
ク作動させ、かつ、前輪7の操舵角が第2設定角度以上
であるときには、旋回内側の後輪8に対するサイドブレ
ーキ38を半ブレーキ作動させるように、切れ角センサ
46と各アクチュエータ41L,41Rとを連係させる
ものである。この制動力変更手段Eは、モード選択スイ
ッチ47を第3モード位置に切換えることで実行可能な
状態となる。
【0027】つまり、ピットマンアーム45の揺動角度
がθであるときが前輪7の操舵角が第2設定角に相当
し、ピットマンアーム45の揺動角度がθよりも小さい
βのときが前輪7の操舵角が第1設定角に相当してお
り、ピットマンアーム45の揺動角がβ以上でθ未満の
ときには、制御弁42L(又は42R)を全開としてサ
イドブレーキ38を制動ロックさせ、ピットマンアーム
45の揺動角がθ以上であるときには、制御弁42L
(又は42R)を半開としてサイドブレーキ38を前述
した半ブレーキ状態に操作するのである。
【0028】制動力時限手段Fは、前輪7が設定角度以
上に操舵されるに伴って、旋回内側の後輪8に対するサ
イドブレーキ38を所定時間に亘って制動ロック作動状
態に維持してから半ブレーキ作動状態に制御するよう
に、切れ角センサ46と各操作シリンダ41L,41R
とを連係させるものである。この制動力時限手段Fは、
モード選択スイッチ47を第4モード位置に切換えるこ
とで実行可能な状態となる。
【0029】つまり、ピットマンアーム45の揺動角度
がθ以上になると、旋回内側後輪8のサイドブレーキ3
8を、枕地で約45度(この角度は圃場に応じて適宜に
設定する)旋回するに必要な時間に亘って制御弁42L
(又は42R)を全開として制動ロックさせ、その後制
御弁42L(又は42R)を半開としてサイドブレーキ
38を半ブレーキ状態に移行させるのである。これは、
主に8条や10条といった多条植え用の田植機における
枕地での旋回のときに使用するモードである。
【0030】すなわち、図10に示すように、多条植え
用田植機では、植付け幅が広く、枕地で単に180度旋
回すると植付け条が左右に重複してしまうことを避ける
ために、先ず90度旋回して畦に沿った姿勢で少し横走
りし、それから再び90度旋回して条合わせする、とい
った操向操作を行うことになる。この最初の90度旋回
のときには、迅速に前輪7を最大切れ角又はその付近に
操舵し、機体が90度回行する少し手前の時点で、一旦
ステアリングを直進状態に戻して畦に沿わす操作を行
う。
【0031】この畦への沿わし操作のときにも旋回内側
後輪8が制動ロック状態であると、曲がり過ぎるとか後
輪8を引きずって曲がり難い等、微妙な操向操作が行い
難い傾向にあるので、そのときには半ブレーキ状態とし
た方が、旋回後半における走行方向の合わせ操作がし易
いのであり、その状況に適した実際のブレーキング状態
が自動的に現出できるように、制動力時限手段Fが機能
するのである。
【0032】そして、モード切換えスイッチ47をマニ
ュアル位置に切換えると、操作ペダル37L(又は37
R)の踏力に応じた制動力が発生する人為操作状態とな
り、移動走行時等ではこのモードにしておく。この人為
操作状態において、操作ペダル37L(又は37R)を
力強く目一杯踏み込み操作すれば、後輪8を制動ロック
できるのであり、これは前述した人為制動状態のことで
ある。
【0033】次に、制御装置43に備えたコントロール
部48によって生み出される種々の半ブレーキ状態の例
を説明する。
【0034】−半ブレーキ形態その1− 旋回内側後輪8を間欠的に制動するものであり、制御弁
41L(又は41R)へ、ピットマンアーム45の揺動
角がθ以上になると、図6に示すようなパルス電流を供
給し、断続的にサイドブレーキ38をON/OFFさせ
るものである。このときの電流のピーク値は、制動ロッ
クさせるに必要な電流値でも良く、ロックしない強い制
動力が生じるための電流値でも良い。この手段では、後
輪8による泥の持ち上げを抑制できるとか、ワイヤー操
作によって人為的な半ブレーキ操作が難しいときに有効
である。
【0035】−半ブレーキ形態その2− 前述した間欠制動手段における、1周期の間における通
電時間割合を、θを越えたピットマンアーム45の揺動
角度が大きい程多くするように制御するものでも良い。
つまり、図7の実線に示すように、1パルスに要する1
周期時間Tにおける通電時間t1(t2は消電時間)
を、1周期時間Tは一定にしながら前輪7切れ角の増大
に伴って増大させ、制動力を強くするのである。この手
段は、制動力漸変手段Dの別手段として有効である。
尚、1パルス中の通電時間割合t1/Tを図7の仮想線
で示すように設定すれば、制動力変更手段Eによる制御
が行えるものとなり、第2設定角度よりも大なる角度範
囲では、切れ角増大に連れて制動力が増加するもので
も、制動力が一定でもどちらでも良い。
【0036】−半ブレーキ形態その3− 図8に示すように、サイドブレーキ38を操作する操作
アーム21L(又は21R)を、電動モータ49で回転
するカム50で駆動揺動操作することにより、後輪8に
生じる制動力を、図9に示すような曲線で繰り返し増減
する手段でも良い。
【0037】以上述べた半ブレーキ作動は、片側の操作
ペダル37L(又は37R)を操作したときに得られる
ものであり、移動走行時等において、両操作ペダル37
L,37Rを同時操作した場合には、モード切換えスイ
ッチ47の切換え位置如何に拘わらずに、踏み操作され
ているときには制動力が発生し続ける連続制動状態が現
出されるように、制御装置43が機能するのである。
【0038】〔別実施形態〕 図11、図12に示すように、切換レバー21の支持軸
21aに取付けられた左右の操作アーム21L,21R
と、運転部33の右側に備えられた左右一対の操作ペダ
ル(ブレーキ操作具の一例)37L,37Rとをロッド
40L,40Rで連動連結してあり、左右のサイドクラ
ッチ・ブレーキB,Bを独立操作自在に構成してある。
そして、各操作ペダル37L,37Rに形成されたアー
ム部37a,37aに後方から接当することで、左右の
操作ペダル37L,37Rを各別に駆動操作可能な油圧
式の操作シリンダ41L,41Rを備えてある。
【0039】図12に示すように、各操作シリンダ41
L,41R用の制御弁42L,42Rと、制御スイッチ
51とを制御装置52に接続してあり、制御スイッチ5
1をOFF操作すると、操作シリンダ41L,41Rが
作動せず、人力で制動操作する人為制動状態となる。制
御スイッチ51をON操作すると、前輪7が設定角度以
上に操舵されるに伴って旋回内側の後輪8に対するサイ
ドブレーキ38を半ブレーキ作動するように、切れ角セ
ンサ46と各制御弁42L,42Rとを連係する自動制
動状態になる。
【0040】尚、この自動制動状態の場合では、その作
動中に操作ペダル37L,37Rの人為踏み込み操作が
可能であり、又、前述した制動力漸変手段D、制動力変
更手段E、制動力時限手段Fを制御装置52に備えるこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の側面図
【図2】後部ミッションの構造を示す平面図
【図3】後部ミッションの内部構造を示す断面図
【図4】サイドブレーキの操作構造を示す平面図
【図5】制動旋回の制御ブロック図
【図6】間欠制動力を発生させるパルス電流波形を示す
【図7】前輪切れ角増大に伴うパルス電流波形の変化グ
ラフを示す図
【図8】電動カムによる制動力の調節構造を示す図
【図9】図8の手段による制動力波形を示す図
【図10】多条植え田植機における枕地での旋回状況を
示す平面図
【図11】サイドブレーキの別操作構造を示す平面図
【図12】図11に示すサイドブレーキの操作系におけ
る制御ブロック図
【符号の説明】
7 前輪 8 後輪 37L,37R ブレーキ操作具 38 サイドブレーキ 41L,41R アクチュエータ 46 切れ角センサ C 優先作動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02 A01B 69/00 B60K 17/34 - 17/348 B62D 11/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の後輪夫々に対して備えられたサイ
    ドブレーキと、これら左右のサイドブレーキの夫々を独
    立に操作可能な一対のアクチュエータと、前輪の操舵角
    を検出可能な切れ角センサとを備え、前記前輪の操舵角
    が第1設定角度以上であり、かつ、この第1設定角度よ
    りも大きい角度である第2設定角度未満であるときに
    は、旋回内側の後輪に対する前記サイドブレーキを制動
    ロック作動させ、かつ、前記前輪の操舵角が前記第2設
    定角度以上であるときには、旋回内側の後輪に対する前
    記サイドブレーキを半ブレーキ作動させるように、前記
    切れ角センサと前記アクチュエータとを連係させてある
    水田作業機の制動制御装置。
  2. 【請求項2】 左右の後輪夫々に対して備えられたサイ
    ドブレーキと、これら左右のサイドブレーキの夫々を独
    立に操作可能な一対のアクチュエータと、前輪の操舵角
    を検出可能な切れ角センサとを備え、前記前輪が設定角
    度以上に操舵されるに伴って、旋回内側の後輪に対する
    サイドブレーキを所定時間に亘って制動ロック作動状態
    に維持してから半ブレーキ作動状態に制御するように、
    前記切れ角センサと前記アクチュエータとを連係させて
    ある水田作業機の制動制御装置。
JP35935197A 1997-12-26 1997-12-26 水田作業機の制動制御装置 Expired - Fee Related JP3401423B2 (ja)

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