JP3399238B2 - 自動車用キーシリンダの取付構造 - Google Patents

自動車用キーシリンダの取付構造

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JP3399238B2
JP3399238B2 JP19114396A JP19114396A JP3399238B2 JP 3399238 B2 JP3399238 B2 JP 3399238B2 JP 19114396 A JP19114396 A JP 19114396A JP 19114396 A JP19114396 A JP 19114396A JP 3399238 B2 JP3399238 B2 JP 3399238B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用キーシリン
ダの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図17,18は従来の自動車用キーシリ
ンダの取付構造を示すもので、キーシリンダ1のフラン
ジ部2側の端部には上下,左右に各一対の回り止め突起
3,4を形成してある一方、車体パネル5の取付孔6は
キーシリンダ1のこれら回り止め突起3,4を形成した
端部の外形に合致する形状に形成してあって、取付孔6
の溝部6aに回り止め突起3,4を挿入係合することに
よって該キーシリンダ1を回り止めしている。
【0003】このキーシリンダ1は上下一対の回り止め
突起3,3と車体パネル5との間に平面略コ字状のリテ
ーナクリップ10を差込むことによって車体パネル5か
らの抜止めが行われている。
【0004】具体的には、回り止め突起3,3のフラン
ジ部2側の側部には、車体パネル5面から若干離間した
位置で該車体パネル5面と平行なクリップ係止スリット
7を形成してあると共に、該クリップ係止スリット7の
奥部には上顎部7a側に溝部8を連設してある。
【0005】リテーナクリップ10は一対の差込ばね片
11,11を備えていて、これら差込ばね片11,11
の内側縁を前記回り止め突起3,3のクリップ係止スリ
ット7,7に差込んでキーシリンダ1抜止めしている。
【0006】差込ばね片11は前記クリップ係止スリッ
ト7の上顎部7a面に弾接する平坦なブリッジ部12
と、ブリッジ部12の先端に下り傾斜状に曲折して連接
した摺接ガイド斜片13と、ブリッジ部12の内側縁に
曲折成形され、前記クリップ係止スリット7の溝部8に
挿入係合されて差込ばね片11,11の拡がり方向の撓
み変形を阻止する係止片14とを備えている。
【0007】係止片14はその先端部に摺接ガイド斜片
13側に延出し、クリップ係止スリット7の溝部8をく
ぐり抜けて回り止め突起3の端面にキーシリンダ1の軸
方向に係合する抜止めフック15を形成してある。
【0008】また、摺接ガイド斜片13,13の内側縁
には切欠き部16を形成して、差込ばね片11,11を
スリット7,7に差込む際に、これら摺接ガイド斜片1
3,13の内側縁が車体パネル5面から突出したスリッ
ト7の下顎部7bに引掛かるのを回避している。
【0009】この類似構造は、例えば特開平5−202
651号公報に示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】差込ばね片11,11
の係止片14,14がキーシリンダ1の回り止め突起3
の溝部8,8に係合して、該差込ばね片11,11の拡
がり方向の撓み変形が阻止され、かつ、係止片14,1
4の先端部の抜止めフック15,15が溝部8,8をく
ぐり抜けた位置で回り止め突起3の端面にキーシリンダ
1の軸方向に係合して、係止片14,14の溝部8,8
からの抜止めが行われているが、キーシリンダ1が不正
解錠入力でこじられて差込ばね片11,11が車体パネ
ル5面とクリップ係止スリット7の上顎部7a間で圧縮
方向に撓み変形すると、この撓み変形に伴って抜止めフ
ック15,15がキーシリンダ1の軸方向にずれ動いて
回り止め突起3の端面との係合が外れて、リテーナクリ
ップ10がキーシリンダ1から離脱する可能性がある。
【0011】そこで、本発明は不正解錠入力でキーシリ
ンダがこじられても、リテーナクリップがキーシリンダ
から離脱することがなく、防盗効果を一段と高めること
ができる自動車用キーシリンダの取付構造を提供するも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、平
面略コ字状のリテーナクリップの一対の差込ばね片の先
端に形成した下り傾斜の摺接ガイド斜片の対向する内側
縁に、車体パネルを貫通したキーシリンダの周面に設け
られた回り止め突起の該車体パネルから若干離間した位
置で、車体パネル面と平行に形成したクリップ係止スリ
ットの下顎部との引掛りを回避する切欠き部を形成し、
前記差込みばね片をこの車体パネルを貫通したキーシリ
ンダの回り止め突起のクリップ係止スリットに挿入し
て、車体パネルと該クリップ係止スリットの上顎部との
間に弾接配置して、キーシリンダを車体パネルに固定す
るようにした構造において、前記差込ばね片に該差込ば
ね片がクリップ係止スリットをくぐり抜けた位置でキー
シリンダの径方向に張り出して、回り止め突起の端面に
対してキーシリンダの径方向に係止する抜止めフックを
設けたことを特徴としている。
【0013】請求項2にあっては、請求項1に記載のキ
ーシリンダの回り止め突起のクリップ係止スリットに
は、上顎部側に溝部を連設してある一方、リテーナクリ
ップの差込ばね片の対向する内側縁には、前記溝部に挿
入係合する係止片を曲折成形し、該係止片の先端部に抜
止めフックを形成したことを特徴としている。
【0014】請求項3にあっては、請求項2に記載の抜
止めフックは、係止片の先端部に摺接ガイド斜片側に延
出して平面略U字状に折り返し形成されていて、該折り
返し端縁をキーシリンダの回り止め突起の端面に対して
キーシリンダの径方向に係止するようにしたことを特徴
としている。
【0015】請求項4にあっては、請求項3に記載の抜
止めフックの折り返し端縁は、係止片の側面に向けて曲
折した傾斜ガイド縁として形成してあることを特徴とし
ている。
【0016】請求項5にあっては、請求項2に記載の抜
止めフックは係止片の先端部に摺接ガイド斜片側に延出
して平面略L字状に曲折成形し、該L字状の基部をキー
シリンダの回り止め突起の端面に対してキーシリンダの
径方向に係止するようにしてあると共に、先端を該基部
端から係止片の略延長上に向けて傾斜した挿入ガイド片
として形成したことを特徴としている。
【0017】請求項6にあっては、請求項1に記載の抜
止めフックは、差込ばね片の対向する内側縁に車体パネ
ル側に向けて曲折成形したベース片と、該ベース片の後
端に後方に向けて延設されると共に、それぞれキーシリ
ンダの径方向内側に向けて斜めに曲折成形されて後端が
回り止め突起の端面に対してキーシリンダの径方向内側
に係止するフック片とで構成したことを特徴としてい
る。
【0018】請求項7にあっては、請求項1に記載の抜
止めフックが摺接ガイド斜片の切欠き部の縁部に車体パ
ネル側に向けて曲折され、外力によって車体パネルに圧
接されることによってキーシリンダの径方向内側に開き
変形して、回り止め突起の端面に対してキーシリンダの
径方向内側に係止可能に形成されていることを特徴とし
ている。
【0019】
【発明の効果】請求項1によれば、リテーナクリップの
差込ばね片の抜止めフックが、キーシリンダの回り止め
突起に設けたクリップ係止スリットをくぐり抜けた位置
で、該回り止め突起の端面に対してキーシリンダの径方
向に係止しているため、キーシリンダが不正解錠入力で
こじられて差込ばね片が車体パネルとクリップ係止スリ
ットの上顎部との間で圧縮方向に撓み変形しても、前記
抜止めフックが回り止め突起の端面に対してキーシリン
ダの軸方向に摺動するだけで該端面との係合が外れるこ
とはなく、従って、キーシリンダからのリテーナクリッ
プの脱落を確実に防止できて防盗性を一段と向上するこ
とができる。
【0020】請求項2によれば、請求項1の効果に加え
て、差込ばね片の係止片がクリップ係止スリットの上顎
部側に連設した溝部に係止して、該差込ばね片の拡がり
方向の撓み変形が阻止されるため、キーシリンダからの
リテーナクリップの脱落をより確実に防止することがで
きて、防盗性を更に向上することができる。
【0021】請求項3によれば、請求項2の効果に加え
て、抜止めフックが係止片の先端に平面略U字状に折り
返し形成されているため、このU字状の先端が溝部への
挿入ガイドとなって、係止片を溝部へ引掛かりを生じる
ことなくスムーズに差込むことができると共に、該抜止
めフックが平面略U字状の折り返し形成によって回り止
め突起の端面との係着方向にばね性が付与されているた
め、この抜止めフックが溝部を圧縮変形してくぐり抜け
ると自体のばね力で折り返し端縁が回り止め突起の端面
側に復元して該端面に係着してクリック感が得られ、抜
止めフックの係着の可否を容易に判断することができ
て、作業者に確実な係着を促すことができる。
【0022】請求項4によれば、請求項3の効果に加え
て、抜止めフックの折り返し端縁は係止片の側面には向
けて曲折した傾斜ガイド縁として形成してあるから、キ
ーシリンダの修理時等にリテーナクリップをキーシリン
ダから取外す際には、傾斜ガイド縁が回り止め突起の端
面と溝部との境の角部を滑動して、抜止めフックと回り
止め突起との係合を容易に外すことができて作業性を向
上することができる。
【0023】請求項5によれば、請求項2の効果に加え
て、抜止めフックを係止片の先端に平面略L字状に曲折
成形してあるため容易に成形することができ、しかも、
該抜止めフックの先端部を傾斜した挿入ガイド片として
形成してあるため、抜止めフック側から係止片を溝部へ
引掛かりを生じることなくスムーズに差込むことができ
る。
【0024】また、抜止めフックは係止片の先端部に延
出してあって回り止め突起の端面との係着方向にばね性
が付与されているため、この抜止めフックが溝部をその
内面に弾接してくぐり抜けると自体のばね力でL字状に
曲折された基部が回り止め突起の端面に係着してクリッ
ク感が得られ、抜止めフックの係着の可否を容易に判断
することができて、作業者に確実な係着を促すことがで
きる。
【0025】請求項6によれば、請求項1の効果に加え
て、抜止めフックのベース片を差込ばね片の内側縁に車
体パネル側に向けて曲折成形し、その後端にフック片を
内側に向けて斜状に曲折して延設してばね性を付与して
あるため、差込ばね片をクリップ係止スリットに差込ん
だ際にベース片およびフック片の引掛かりを生じること
なくスムーズに差込むことができると共に、該フック片
がクリップ係止スリットをくぐり抜けると自体のばね力
でキーシリンダの径方向内側へ向けて復元して回り止め
突起の端面に係着してクリック感が得られ、抜止めフッ
クの係着の可否を容易に判断することができて、作業者
に確実な係着を促すことができる。
【0026】請求項7によれば、請求項1の効果に加え
て、キーシリンダが不正解錠入力でこじられて差込ばね
片が車体パネル面とクリップ係止スリットの上顎部との
間で圧縮方向に撓み変形され、抜止めフックが車体パネ
ルに圧接することによって初めて該抜止めフックがキー
シリンダの径方向内側に開き変形して張り出し、回り止
め突起の端面に係着して抜止めを行えるから、通常の状
態では抜止めフックは差込ばね片の幅寸法領域内にあっ
て、該差込ばね片のクリップ係止スリットへの挿脱に際
して抜止めフックの引掛かりを生じることが全くなく、
キーシリンダの修理時等におけるリテーナクリップの脱
着作業を容易に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に前記従来の構成と同一部分に同一符号を付して詳述
する。
【0028】図1〜4において、車体パネル5の取付孔
6に挿入したキーシリンダ1は、その上下一対の回り止
め突起3,3と車体パネル5との間に平面略コ字状のリ
テーナクリップ10を差込むことによって、車体パネル
5からの抜止めが行われている。
【0029】リテーナクリップ10の一対の差込ばね片
11は、回り止め突起3,3のクリップ係止スリット7
の上顎部7a面に弾接する平坦なブリッジ部12と、ブ
リッジ部12の先端に下り傾斜に曲折して連設した摺接
ガイド斜片13と、ブリッジ部12の内側縁に曲折成形
され、前記クリップ係止スリット7の上顎部7a側に連
設した溝部8に挿入係合されて、差込ばね片11,11
の拡がり方向の撓み変形を阻止する係止片14とを備え
ている。
【0030】また、摺接ガイド斜片13,13の内側縁
には切欠き部16を形成して、差込ばね片11,11を
クリップ係止スリット7,7に差込む際に、これら摺接
ガイド斜片13,13の内側縁が車体パネル5面から突
出したクリップ係止スリット7の下顎部7bに引掛かる
のを回避するようにしてある。
【0031】そして、前述のリテーナクリップ10の差
込ばね片11,11に、該差込ばね片11,11がキー
シリンダ1の回り止め突起3,3のクリップ係止スリッ
ト7をくぐり抜けた位置で該キーシリンダ1の径方向に
張り出して、回り止め突起3,3の端面にキーシリンダ
1の径方向に係止する抜止めフック20,20を形成し
てある。
【0032】この実施形態にあっては、前述の差込ばね
片11,11のブリッジ部12の内側縁に曲折形成した
係止片14の先端部に抜止めフック20を形成してあ
る。
【0033】この抜止めフック20は係止片14の先端
部に摺接ガイド斜片13側に延出して平面略U字状に内
側へ折り返し形成してあって、その後端部の幅寸法をク
リップ係止スリット7の溝部8の幅寸法よりも若干広く
設定してある。
【0034】以上の実施形態の構造によれば、リテーナ
クリップ10の差込ばね片11,11をキーシリンダ1
の回り止め突起3,3のクリップ係止スリット7,7に
差込むと共に、係止片14,14をこれらクリップ係止
スリット7,7に連設した溝部8,8に差込むと、先端
部の平面略U字状の抜止めフック20,20が圧縮変形
して溝部8,8内を摺動し、これら溝部8,8をくぐり
抜けるとこれら抜止めフック20,20自体のばね力で
折り返し端縁が内側へ復元して、図2〜4に示すように
回り止め突起3,3の端面に対してキーシリンダ1の径
方向内側に係止する。
【0035】従って、キーシリンダ1が不正にこじられ
て車体パネル5が変形し、差込ばね片11,11のブリ
ッジ部12,12が車体パネル5とクリップ係止スリッ
ト7,7の上顎部7a,7aとの間で圧縮方向に撓み変
形しても、抜止めフック20,20の折り返し端縁が回
り止め突起3,3の端面に対してキーシリンダ1の軸方
向に摺動するだけで該端面との係合が外れることはな
く、この結果、キーシリンダ1からのリテーナクリップ
10の脱落を確実に防止することができる。
【0036】特にこの実施形態にあっては、前記ブリッ
ジ部12,12の内側縁に、クリップ係止スリット7,
7に連設した溝部8,8に差込み係合する係止片7,7
に連接した溝部8,8に差込み係合する係止片14,1
4を曲折成形して、これら係止片14,14の先端部に
抜止めフック20,20を形成してあるから、前述のよ
うにキーシリンダ1が不正にこじられた際に、差込ばね
片11,11が拡がり方向の撓み変形を伴って圧縮方向
に撓み変形するような場合でも、これら係止片14,1
4と溝部8,8との係合によって差込ばね片11,11
の拡がり方向の撓み変形を阻止するため、キーシリンダ
1からのリテーナクリップ10の脱落をより確実に防止
することができて、防盗性を著しく向上することができ
る。
【0037】また、抜止めフック20,20は平面略U
字状に折り返し形成してあるため、このU字状の抜止め
フック20,20の先端が溝部8,8への挿入ガイドと
なって、係止片14,14を溝部8,8へ引掛かりを生
じることなくスムーズに差込むことができて、リテーナ
クリップ10の装着作業性を向上することができる。
【0038】しかも、これら抜止めフック20,20が
平面略U字状の折り返し形成によって回り止め突起3,
3の端面との係着方向にばね性が付与されていて、これ
ら抜止めフック20,20が溝部8,8をくぐり抜ける
と、自体のばね力で折り返し端縁が内側へ復元して回り
止め突起3,3の端面に係着してクリック感が得られる
から、抜止めフック20,20の係着の可否を容易に判
断することができて、作業者に確実な係着を促すことが
できる。
【0039】図5に示す実施形態は、前記実施形態にお
ける平面略U字状に折り返し形成した抜止めフック2
0,20の折り返し端縁を、係止片14,14の側面に
向けて曲折した傾斜ガイド縁21,21として形成して
ある。
【0040】従って、この実施形態によれば前記実施形
態と同様の効果が得られる外、キーシリンダ1の修理時
等にリテーナクリップ10をキーシリンダ1から取外す
際には、傾斜ガイド縁21,21が回り止め突起3,3
の端面と溝部8,8との境の角部を滑動して、抜止めフ
ック20,20と回り止め突起3,3との係合を容易に
外すことができて作業性を向上することができる。
【0041】前述の実施形態では何れも抜止めフック2
0,20を平面略U字状に内側に折り返し形成している
が、外側へ折り返し形成して折り返し端縁を回り止め突
起3,3の端面に対してキーシリンダ1の径方向外側に
係止するようにしてもよい。
【0042】図6,7に示す実施形態は係止片14,1
4の先端部の抜止めフック20,20の異なる例を示す
ものである。
【0043】この実施形態にあっては、抜止めフック2
0,20を係止片14,14の先端部に摺接ガイド斜片
13,13側に延出して平面略L端状に外側に曲折成形
して、該L字状に曲折された基部22,22をキーシリ
ンダ1の回り止め突起3,3の端面に対して径方向外側
に係止するようにしてあり、また、先端をこの基部2
2,22から係止片14,14の略延長上に、即ち、内
側へ向けて傾斜した挿入ガイド片23,23として形成
してある。
【0044】これら抜止めフック20,20は係止片1
4,14の曲折高さと同一にして、クリップ係止スリッ
ト7,7の側方開口部から外れ出ることがないようにし
てある。
【0045】従って、この実施形態の場合にあってもキ
ーシリンダ1が不正にこじられて差込ばね片11,11
のブリッジ部12,12が圧縮方向に撓み変形しても、
抜止めフック20,20の基部22,22が回り止め突
起3,3の端面をキーシリンダ1の軸方向に摺動するだ
けで該端面との係合が外れることはなく、前記ブリッジ
部12,12が拡がり方向の撓み変形を伴う場合でも係
止片14,14によってこの拡がり方向の撓み変形を阻
止し、以て、キーシリンダ1からのリテーナクリップ1
0の脱落を確実に防止して防盗性を高めることができ
る。
【0046】また、抜止めフック20,20の先端部を
傾斜した挿入ガイド片23,23として形成してあるの
で、係止片14,14の溝部8,8への差込み時にこの
挿入ガイド片23,23によって溝部8,8に引掛かり
を生じることなくスムーズに差込むことができることは
勿論、抜止めフック20,20が係止片14,14の先
端部に延設されて回り止め突起3,3の端面との係着方
向にばね性が付与されていて、基部22,22が溝部
8,8内を内側へ撓んで摺動後、これら溝部8,8をく
ぐり抜けると、自体の弾性で外側へ復元して回り止め突
起3,3の端面に係着して前記実施形態と同様にクリッ
ク感が得られるから、抜止めフック20,20の係着の
可否を容易に判断することができて、作業者に確実な係
着を促すことができる。
【0047】特にこの実施形態では前述のように抜止め
フック20,20は係止片14,14の先端部を延出し
て平面略L字状に曲折成形してばね性が得られるように
してあるから、小さな開き間隔で平面略U字状に折り返
し形成するものに較べて成形性を向上することができ
る。
【0048】また、この実施形態では抜止め突起を外側
に向けて平面略L字状に曲折成形しているが、これとは
逆に内側に向けて平面略L字状に曲折成形してもよく、
何れの場合も基部22の面が回り止め突起3の端面に係
止するので、キーシリンダ1の修理時等にリテーナクリ
ップ10を取外す際にはこの基部22の面が回り止め突
起3の端面と溝部8との境の角部を滑って、該回り止め
の突起3の端面との係合を容易に外すことができて作業
性を向上することができる。
【0049】図8〜16に示す実施形態は何れもキーシ
リンダ1の回り止め突起3,3のクリップ係止スリット
7に溝部8が無く、従って、リテーナクリップ10の差
込ばね片11にはこの溝部8に係合する係止片14が無
い汎用タイプのキーシリンダ1とリテーナクリップ10
に本発明を適用したものである。
【0050】ここで、図8〜10に示した実施形態にあ
っては、リテーナクリップ10の抜止めフック20,2
0を差込ばね片11,11のブリッジ部12,12の前
側部の内側縁に形成してある。
【0051】これら抜止めフック20,20は、ブリッ
ジ部12,12に対向する内側縁に車体パネル5側に向
けて直角に曲折成形したベース片24,24と、ベース
片24,24の後端に後方に向けて延設されると共に、
それぞれキーシリンダ1の径方向内側に向けて斜めに曲
折成形されて、後端が回り止め突起3,3の端面に対し
てキーシリンダ1の径方向内側に係止するフック片2
5,25とで構成している。
【0052】従って、この汎用タイプのキーシリンダ1
とリテーナクリップ10にあっても、差込ばね片11,
11を回り止め突起3,3のクリップ係止スリット7,
7に差込み、ブリッジ部12,12の内側縁の抜止めフ
ック20,20がこれらクリップ係止スリット7,7を
くぐり抜けると、フック片25,25の後端が回り止め
突起3,3の端面にキーシリンダ1の径方向内側に係止
してリテーナクリップ10の抜止めが行われる。
【0053】この実施形態の場合にあっても、キーシリ
ンダ1が不正にこじられてブリッジ部12,12が車体
パネル5面とクリップ係止スリット7,7の上顎部7
a,7aとの間で圧縮方向に撓み変形しても、抜止めフ
ック20,20のフック片25,25の後端が回り止め
突起3,3の端面をキーシリンダ1の軸方向に摺動する
のみで両者の係合が外れることがなく、従って、キーシ
リンダ1からのリテーナクリップ10の脱落を防止し
て、防盗性を高めることができる。
【0054】また、抜止めフック20,20のベース片
24,24はブリッジ部12,12の内側縁に車体パネ
ル5側に向けて直角に曲折成形してあり、その後端にフ
ック片25,25を内側に向けて斜状に曲折して延設し
てばね性を付与してあるため、差込ばね片11,11を
クリップ係止スリット7,7に差込んだ際にベース片2
4,24およびクリップ片25,25の引掛かりを生じ
ることなくスムーズに差込むことができると共に、これ
らフック片25,25がクリップ係止スリット7,7を
くぐり抜けると自体のばね力でキーシリンダ1の径方向
内側へ向けて復元して回り止め突起3,3の端面に係着
するようになってクリック感が得られるから、抜止めフ
ック25,25の係着の可否を容易に判断することがで
きて、作業者に確実な係着を促すことができる。
【0055】図11〜16に示す実施形態にあっては、
抜止めフック20,20を摺接ガイド斜片13,13の
内側縁の切欠き部16,16の縁部に車体パネル5側に
向けて曲折し、この抜止めフック20,20が外力によ
って車体パネル1に圧接されることによってキーシリン
ダ1の径方向内側に向けて開き変形して、回り止め突起
3,3の端面に対してキーシリンダ1の径方向内側に係
止し得るように形成してある。
【0056】抜止めフック20,20はこのように車体
パネル5面との圧接によって内側に開き変形させるため
には、好ましくはブリッジ部12,12の内側縁から内
側へ突出しない範囲で前記切欠き部16,16の縁部か
ら90度以下の角度で曲折形成するとよい。
【0057】従って、この実施形態の構造によれば、キ
ーシリンダ1が不正にこじられて差込ばね片11,11
が車体パネル5面とクリップ係止スリット7,7の上顎
部7a,7aとの間で圧縮方向に撓み変形され、抜止め
フック20,20が車体パネル5面に圧接することによ
ってこれら抜止めフック20,20が図16に示すよう
にキーシリンダ1の径方向内側へ向けて開き変形して張
り出すから、これら抜止めフック20,20が回り止め
突起3,3の端面にキーシリンダ1の径方向内側に係止
して、キーシリンダ1からのリテーナクリップ10の脱
落を阻止し、前記各実施形態と同様に防盗性を一段と高
めることができる。
【0058】また、このように抜止めック20,20は
車体パネル5面に圧接することによって初めてキーシリ
ンダ1の径方向内側へ開き変形して張り出すから、通常
の状態ではこれら抜止めフック20,20は差込ばね片
12,12の幅寸法内にあって、差込ばね片11,11
のクリップ係止スリット7,7への挿脱に際してこれら
抜止めフック20,20の引掛かりを生じることは全く
なく、従って、キーシリンダ1の修理時等におけるリテ
ーナクリップ10の脱着作業を容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す分解斜視図。
【図2】同実施形態の組付け状態を示す斜視図。
【図3】同実施形態の組付け状態を示す断面説明図。
【図4】同実施形態の組付け状態を示す側面図。
【図5】本発明の第2実施形態のリテーナクリップの要
部を示す斜視図。
【図6】本発明の第3実施形態を示す分解斜視図。
【図7】同実施形態の組付け状態を示す断面説明図。
【図8】本発明の第4実施形態を示す分解斜視図。
【図9】同実施形態の組付け状態を示す断面説明図。
【図10】同実施形態の組付け状態を示す側面図。
【図11】本発明の第5実施形態を示す分解斜視図。
【図12】同実施形態の組付け状態を示す斜視図。
【図13】同実施形態の組付け状態を示す断面説明図。
【図14】同実施形態の組付け状態を示す側面図。
【図15】図13のA矢視図。
【図16】図15の抜止めフックの変形後を示す説明
図。
【図17】従来の構造を示す分解斜視図。
【図18】同従来の構造の組付け状態を示す側面図。
【符号の説明】
1 キーシリンダ 3 回り止め突起 5 車体パネル 7 クリップ係止スリット 7a 上顎部 8 溝部 10 リテーナクリップ 11 差込ばね片 13 摺接ガイド斜片 14 係止片 16 切欠き部 20 抜止めフック 21 傾斜ガイド縁 22 基部 23 挿入ガイド片 24 ベース片 25 フック片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 9/08 B60J 5/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面略コ字状のリテーナクリップの一対
    の差込ばね片の先端に形成した下り傾斜の摺接ガイド斜
    片の対向する内側縁に、車体パネルを貫通したキーシリ
    ンダの周面に設けられた回り止め突起の該車体パネルか
    ら若干離間した位置で、車体パネル面と平行に形成した
    クリップ係止スリットの下顎部との引掛かりを回避する
    切欠き部を形成し、前記差込ばね片をこの車体パネルを
    貫通したキーシリンダの回り止め突起のクリップ係止ス
    リットに挿入して、車体パネルと該クリップ係止スリッ
    トの上顎部との間に弾接配置して、キーシリンダを車体
    パネルに固定するようにした構造において、前記差込ば
    ね片に該差込ばね片がクリップ係止スリットをくぐり抜
    けた位置でキーシリンダの径方向に張り出して、回り止
    め突起の端面に対してキーシリンダの径方向に係止する
    抜止めフックを設けたことを特徴とする自動車用キーシ
    リンダの取付構造。
  2. 【請求項2】 キーシリンダの回り止めの突起のクリッ
    プ係止スリットには、上顎部側に溝部を連設してある一
    方、リテーナクリップの差込ばね片の対向する内側縁に
    は、前記溝部に挿入係合する係止片を曲折成形し、該係
    止片の先端部に抜止めフックを形成したことを特徴とす
    る請求項1記載の自動車用キーシリンダの取付構造。
  3. 【請求項3】 抜止めフックは係止片の先端部に摺接ガ
    イド斜片側に延出して平面略U字状に折り返し形成され
    ていて、該折り返し端縁をキーシリンダの回り止め突起
    の端面に対してキーシリンダの径方向に係止するように
    したことを特徴とする請求項2記載の自動車用キーシリ
    ンダの取付構造。
  4. 【請求項4】 抜止めフックの折り返し端縁は、係止片
    の側面に向けて曲折した傾斜ガイド縁として形成してあ
    ることを特徴とする請求項3記載の自動車用キーシリン
    ダの取付構造。
  5. 【請求項5】 抜止めフックは係止片の先端部に摺接ガ
    イド斜片側に延出して平面略L字状に曲折成形し、該L
    字状に曲折された基部をキーシリンダの回り止め突起の
    端面に対してキーシリンダの径方向に係止するようにし
    てあると共に、先端を該基部端から係止片の略延長上に
    向けて傾斜した挿入ガイド片として形成したことを特徴
    とする請求項2記載の自動車用キーシリンダの取付構
    造。
  6. 【請求項6】 抜止めフックは差込ばね片の対向する内
    側縁に車体パネル側に向けて曲折成形したベース片と、
    該ベース片の後端に後方に向けて延設されると共に、そ
    れぞれキーシリンダの径方向内側に向けて斜めに曲折成
    形されて後端が回り止め突起の端面に対してキーシリン
    ダの径方向内側に係止するフック片とで構成したことを
    特徴とする請求項1記載の自動車用キーシリンダの取付
    構造。
  7. 【請求項7】 抜止めフックが摺接ガイド斜片の切欠き
    部の縁部に車体パネル側に向けて曲折され、外力によっ
    て車体パネルに圧接されることによってキーシリンダの
    径方向内側に開き変形して、回り止め突起の端面に対し
    てキーシリンダの径方向内側に係止可能に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の自動車用キーシリン
    ダの取付構造。
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