JP3397680B2 - 導電性反射防止膜の製造方法と陰極線管の製造方法 - Google Patents

導電性反射防止膜の製造方法と陰極線管の製造方法

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JP3397680B2 JP07459498A JP7459498A JP3397680B2 JP 3397680 B2 JP3397680 B2 JP 3397680B2 JP 07459498 A JP07459498 A JP 07459498A JP 7459498 A JP7459498 A JP 7459498A JP 3397680 B2 JP3397680 B2 JP 3397680B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性反射防止膜
を備えたカラーテレビ等の陰極線管および該陰極線管等
に用いられる導電性反射防止膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーテレビのブラウン管やコン
ピュータ用のCRT等に代表される陰極線管において、
内部の電子銃および偏向ヨークの近傍で生じた電磁波が
外部へ漏洩して周辺の電子機器等に影響を与える可能性
が指摘されている。そこで、上記電磁波の外部への漏洩
を防止するために、陰極線管のフェースパネルの表面に
は、導電性を有する導電層および該導電層上に設けられ
た被覆層を備えた導電性反射防止膜が形成されていた。
【0003】ところで、導電性反射防止膜においては、
上記電磁波の外部への漏洩を防止するのは勿論のこと、
陰極線管による鮮明な画像を提供するために、高コント
ラスト化も同時に実現しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
陰極線管では、高いコントラストを実現するために、導
電性反射防止膜における光の透過率を向上させると、導
電性反射防止膜に対する十分な導電性を得ることができ
ず、電磁波の外部への漏洩を防止するのが困難となると
いう問題があった。
【0005】また、従来の陰極線管では、導電性反射防
止膜が 400nm〜 500nm付近の波長に対して強い吸収を持
っているために、ボディーカラーが黄色がかって鮮明な
画像を得ることが困難であるという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決すべくな
されたもので、電磁波の外部への漏洩を防止するととも
に、コントラストの高い鮮明な画像を得ることができる
陰極線管を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明は、導電性が高く、光の透過
率にも優れた導電性反射防止膜の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】 発明に係る導電性反射
防止膜の製造方法は、導電層および前記導電層上に設け
られた被覆層を備えた導電性反射防止膜の製造方法にお
いて、前記導電層と接続するとともに前記被覆層より露
出した導電部材を形成する工程と、前記導電部材に電解
質溶液を接触させ、前記導電部材を介して前記導電層を
前記電解質溶液で処理する工程とを具備することを特徴
としている。また、本発明の陰極線管の製造方法は、フ
ェースパネルの外面に、導電層および前記導電層上に設
けられた被覆層を備えた導電性反射防止膜を形成して陰
極線管を製造するにあたり、前記導電層と接続するとと
もに、前記被覆層より露出した導電部材を形成する工程
と、前記導電部材に電解質溶液を接触させ、前記導電部
材を介して前記導電層を前記電解質溶液で処理する工程
とを具備することを特徴としている。
【0010】本発明に係る導電性反射防止膜の製造方法
によれば、導電層と接続するとともに被覆層より露出し
た導電部材を形成し、該導電部材と電解質溶液とを接触
させることにより、導電部材を介して導電層に含まれる
金属の状態を制御するので、導電性が高く、光の透過率
にも優れた導電性反射防止膜を製造することが可能とな
る。また、本発明に係る陰極線管の製造方法によれば、
導電性反射防止膜に対して配設された導電部材により、
導電層に含まれる金属の状態を制御できるので、電磁波
の外部への漏洩を防止するとともにコントラストの高い
鮮明な画像を与えることが可能となる。
【0011】本発明に係る陰極線管において、導電性反
射防止膜は導電層および該導電層上に設けられた被覆層
を備えており、該導電層はAgやCu等の金属の微粒子群を
含有している。上記金属の微粒子の大きさは、通常、平
均粒径(各微粒子を同一の体積を示す球に換算して平均
した値)が10〜1000オングストローム程度であり、該金
属の微粒子群が電子の移動を支える媒体となる。したが
って、導電層中において金属の微粒子群の密度が高けれ
ば、導電層の導電性も良好となる。導電層を形成するに
あたっては、例えば、Ag、AgPdあるいはCuの微粒子を分
散した分散液をスピンコート法、スプレー法あるいは侵
漬法等によりフェースパネルのガラス面等に塗布する方
法を挙げることができる。このとき、導電層におけるム
ラの発生を抑制し、均一な層厚の導電層を得るために、
上記フェースパネルのガラス面等の温度を 5〜60℃程度
にしておくことが望ましい。導電層の層厚は、光の透過
性の点を考慮して、通常、 100〜 10000オングストロー
ム程度とする。導電層の層厚は、上記分散液中に含まれ
るAgやCu等の金属の微粒子の濃度、スピンコート法にお
ける塗布時の回転数、スプレー法における分散液の放出
量あるいは侵漬法における引き上げ速度等を調整するこ
とにより容易に制御することができ、塗布後に分散液の
溶媒を蒸発させる。また、導電層には、有機金属化合
物、顔料および染料等をさらに添加して、他の機能を付
加することもできる。なお、導電層の最終的な抵抗値
は、102 〜104 Ω程度であり、導電層は、通常、 2〜 3
程度の屈折率を示すように形成される。
【0012】また、導電層上に設けられた被覆層は、該
導電層を保護する機能を有しており、例えば、 SiO2
の絶縁物質を主成分とする被覆層とすることができる。
被覆層を形成するにあたっては、例えば、Siのアルコキ
シド溶液をスピンコート法、スプレー法あるいは漬法等
により上記導電層に塗布する方法を挙げることができ
る。被覆層の層厚は、通常、 100〜 10000オングストロ
ーム程度とする。被覆層の層厚は、例えば、Siのアルコ
キシド溶液の濃度、スピンコート法における塗布時の回
転数、スプレー法におけるアルコキシド溶液の放出量あ
るいは侵漬法における引き上げ速度等を調整することに
より容易に制御することができ、塗布後に溶媒を蒸発さ
せる。また、導電層には、他の成分をさらに添加して、
他の機能を付加することもできる。被覆層は、通常、
1.4〜 1.6程度の屈折率を示すように形成される。な
お、導電性反射防止膜は、通常、導電層および被覆層を
形成して乾燥させた後、80〜 400℃で10〜 180分の間、
焼成することにより最終的に得られる。 さらに、導電
部材は、導電性反射防止膜に対して、導電層と接続され
るとともに被覆層より露出するよう配設されるのであれ
ば、その配置の形態は特に限定されるものではない。例
えば、導電層より被覆層に向かって、該被覆層を貫通す
るように導電部材を配設してもよいし、フェースパネル
のガラス面等に導電性反射防止膜を形成する際に該フェ
ースパネルのガラス面等にITO膜等からなる導電部材
を予め形成しておき、該ITO膜等からなる導電部材の
上に導電性反射防止膜を積層するようにしてもよい。ま
た、導電部材は導電性反射防止膜のいかなる位置にも配
設することができるが、陰極線管の視認性を低下させる
ことのない位置、例えば、陰極線管の表示画面の外周部
等に配設することが好ましい。導電部材の形状は、円
形、楕円形および四角形等、任意の形状をとることが可
能であり、陰極線管の仕様や使用環境に鑑みて適宜決定
することができる。さらに、導電性反射防止膜より露出
する導電部材の大きさは、表面積にして 1〜 100mm2
度を確保するように設定すればよい。また、導電部材を
配設するにあたり、1つの導電部材を配設するようにし
てもよいし、必要に応じて複数の導電部材を配設するよ
うにしてもよい。さらに、導電部材は、105 Ω/□以下
の導電性を示すことが可能な材料を好適に用いることが
でき、例えば、ITO等の金属や導電性有機化合物等を
適宜選択して用いることができる。
【0013】また、本発明の導電性反射防止膜の製造方
法において、上述した通りの導電層および被覆層に上記
導電部材を形成するにあたっては、導電部材を、導電層
と接続するとともに被覆層より露出するよう配設できる
のであれば、特に形成方法は限定されない。例えば、導
電層および被覆層を焼成した後、被覆層の一部を導電層
に達するまで掘削し、該掘削した領域に半田等により導
電部材を形成することができる。また、フェースパネル
のガラス面等にITO膜等からなる導電部材を予め形成
しておき、該ITO膜等からなる導電部材の上に導電層
および被覆層を順次積層するようにしてもよい。なお、
後述するように、導電部材には電解質溶液を接触させる
ので、導電部材は該電解質溶液に対して安定な物質を選
択するようにする。
【0014】さらに、導電部材に電解質溶液を接触させ
るにあたっては、導電部材と電解質溶液との間で酸化還
元反応が生じる条件であれば特に限定はされない。電解
質溶液は、導電部材に対し腐食等を発生させず、安定性
に優れる電解質、例えば、 K+ 、Ba2+、Ca2+、Na+ 、Mn
2+、Zn2+、Cr3+、Fe2+、Cu2+およびCl- からなる群より
選択された少なくとも1つのイオンを含有するものであ
ると望ましい。また、電解質溶液の濃度や導電部材と電
解質溶液との接触時間等は、導電性反射防止膜の製造環
境や製造条件に基づいて適宜設定すればよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の陰極線管および
導電性反射防止膜の製造方法の実施形態を図面を用いて
詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施形態に係る陰極線
管の構成を示した図である。
【0017】図1において、陰極線管はパネル1および
パネル1に一体に接合されたファンネル2からなる外囲
器を有し、このパネル1の内面には、青、緑、赤に発光
する三色蛍光体層と、この三色蛍光体層の間隙部を埋め
る黒色の光吸収層とからなる蛍光面3が形成されてい
る。そして、三色蛍光体層は、各蛍光体をPVA、界面
活性剤、純水等と共に分散させたスラリーを用い、これ
を通常の方法に従ってパネルの内面に塗布して蛍光面を
形成することにより得られる。三色蛍光体層の形状は、
ストライプ状でもドット状でもよいが、ここではドット
状とした。そして、蛍光面3に対向してその内側に多数
の電子ビーム通過孔の形成されたシャドウマスク4が装
着されている。また、ファンネル2のネック5の内部に
は、蛍光面3に電子ビームを照射するための電子銃6が
配設されており、電子銃6によって放出された電子ビー
ムが蛍光面3に衝突し、三色蛍光体層を励起、発光させ
るものである。また、導電性反射防止膜7には、導電性
反射防止膜7を構成する導電層と接続するとともに被覆
層より露出する導電部材8が配設されている。
【0018】次に、図2および図3を用いて導電性反射
防止膜の製造方法について説明する。図2および図3
は、図1に示したように導電部材8が配設された導電性
反射防止膜7の断面を示している。
【0019】図2に示すように、ガラス等からなるパネ
ル1の外面に、Agの微粒子を含有する導電層9を形成し
た後、 SiO2 を主成分とする被覆層10を形成して焼成
する。その後、被覆層10を貫通させて半田等からなる
導電部材8で導電層9と導通をとり、導電部材8を被覆
層10より露出するよう前面に出す。
【0020】また、図3に示すように、あらかじめ、I
TO等からなる導電部材8をパネル1の外面に形成して
おき、その後、導電層9および被覆層10を形成・焼成
して導電部材8により導電層9と導通をとる。
【0021】こうして、導電層9と接続された導電部材
8を被覆層10より露出させ、導電部材8に電解質溶液
11を接触させる。このとき、導電層9および電解質溶
液11が直接接触しないように注意しなければならな
い。導電層9および電解質溶液11が直接接触した場合
には、導電層9に含有したAg等の金属の微粒子が電解質
溶液11と反応してしまうからであり、導電層9と電解
質溶液11との導通は、電解質溶液11に安定な物質を
介して行わなければならない。
【0022】導電層9を、導電部材8を介して電解質溶
液11により処理すると、導電性反射防止膜の導電性が
向上して抵抗値が下がる。また、 400〜 500nmの波長の
光に対する透過率が上昇してニュートラルな透過率を示
すようになる。
【0023】この機構の詳細については、現在のところ
明らかではないが、本発明者らは以下のように推察して
いる。すなわち、導電性反射防止膜の導電性の向上と 4
00〜500nmの波長の光に対する透過率の上昇は、電解質
溶液と導電層とが導通した場合にのみ起こる現象である
ことから、導電層および被覆層の形成過程で導電層中に
生じた金属イオン(例えば、Ag+ )が、電気的な作用に
より金属に還元され、かつ、還元により生じた金属が、
予め導電層中に含まれた金属の微粒子間にさらに微粒子
の金属として配置されるので導電層の導電性が向上す
る。また、予め導電層中に含まれた金属の微粒子間を埋
めるよう、さらに微細な金属の微粒子が形成されること
により光の散乱が減少し、特に、 400〜 500nmの波長の
光に対する透過率が上昇する。
【0024】なお、上記実施形態においては、本発明の
陰極線管をカラー陰極線管とした場合を例として説明し
たが、単色の陰極線管とすることも可能であることはい
うまでもない。
【0025】(実施例1および比較例1)10cm×10cmの
ガラス基板を洗浄した後、約45℃まで加熱し、Agの微粒
子を分散した分散液を、スピンナーを用いてガラス基板
の1面に塗布した。次に、ガラス基板上に塗布した分散
液より溶媒を蒸発させて導電層を形成した。
【0026】次いで、導電層上にスピンナーを用いてSi
のアルコキシド溶液を塗布し、塗布したアルコキシド溶
液より溶媒を蒸発させて被覆層を形成した。そして、導
電層および被覆層を 210℃で30分にわたり焼成した。
【0027】次に、図2に示すように、焼成後の導電層
および被覆層に対し、導電層と導通がとれるよう、超音
波半田器(旭ガラス株式会社:サンボンダー)を用いた
半田付けにより導電部材を形成し、ガラス基板を 1%の
NaCl溶液に1時間浸漬した。最後に、純水によりガラス
基板を洗浄した後、乾燥し、ガラス基板上に導電性反射
防止膜を形成した。
【0028】なお、Agの微粒子を分散した分散液をスピ
ンナーによりガラス基板の1面に塗布する際に、スピン
ナーの回転数を 80rpm〜250rpmの範囲で変化させて、種
々の層厚の導電層を備えた導電性反射防止膜を形成し
た。
【0029】一方、導電部材を形成して 1%のNaCl溶液
による処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にし
てガラス基板上に導電性反射防止膜を形成した(比較例
1)。また、比較例1においても、Agの微粒子を分散し
た分散液をスピンナーによりガラス基板の1面に塗布す
る際に、スピンナーの回転数を 80rpm〜250rpmの範囲で
変化させて、種々の層厚の導電層を備えた導電性反射防
止膜を形成した。
【0030】図4に導電性反射防止膜の抵抗値と光の透
過率との関係を、図5に光の波長と透過率との関係を示
す。
【0031】図4から明らかなように、本発明に係る方
法により形成された導電性反射防止膜(実施例1:実線
で示す)は、従来の方法により形成された導電性反射防
止膜(比較例1:破線で示す)と比較して、同一の光の
透過率を示した場合に抵抗値が低下しており、特に、光
の透過率が上昇する際にこの傾向が強くなっている。ま
た、図5から明らかなように、本発明に係る方法により
形成された導電性反射防止膜(実施例1:実線で示す)
は、従来の方法により形成された導電性反射防止膜(比
較例1:破線で示す)と比較して、特に、光の波長が 4
00〜 500nmの場合に透過率が著しく向上している。
【0032】したがって、実施例1によれば、比較例1
と比べ導電性反射防止膜の抵抗値が低下する、すなわち
導電性が向上しており、光の透過率も、特に、光の波長
が 400〜 500nmの場合に大きく向上することが確認され
た。また、電解質溶液を、 1%のNaClではなく、 1%の
KCl、BaCl2 、CaCl2 、MnCl2 、ZnCl2 、CrCl3 、FeCl
2 およびCuCl2 とした場合においても、図4および図5
に示された傾向は確実に保たれることが併せて確認され
た。
【0033】(実施例2および比較例2)対角16インチ
の、 SiO2 を主成分とするパネルを洗浄した後、パネル
を約45℃まで加熱し、Agの微粒子を分散した分散液
を、スピンナーを用いてパネルの外面に塗布した。次
に、パネル上に塗布した分散液より溶媒を蒸発させて導
電層を形成した。
【0034】次いで、導電層上にスピンナーを用いてSi
のアルコキシド溶液を塗布し、塗布したアルコキシド溶
液より溶媒を蒸発させて被覆層を形成した。そして、導
電層および被覆層を 210℃で30分にわたり焼成した。
【0035】次に、図2に示すように、焼成後の導電層
および被覆層に対し、導電層と導通がとれるよう、超音
波半田器(旭ガラス株式会社:サンボンダー)を用いた
半田付けにより導電部材を形成し、ガラス基板を 1%の
NaCl溶液に1時間浸漬した。最後に、純水によりガラス
基板を洗浄した後、乾燥し、パネルの外面上に導電性反
射防止膜を形成した。
【0036】また、蛍光体にクロム酸化合物である重ク
ロム酸アンモニウムとポリビニルアルコールを加えて感
光性スラリーを作成し、この感光性スラリーを通常の回
転塗布方法によりパネル内面上に塗布して蛍光膜を形成
し、図1に示す構成を備えた陰極線管を得た(実施例
2)。
【0037】一方、導電部材を形成して 1%のNaCl溶液
による処理を行わなかった以外は、実施例2と同様にし
て陰極線管を得た(比較例2)。
【0038】そして、実施例2および比較例2の陰極線
管を動作させて、陰極線管より外部に漏洩する電磁波を
測定したところ、実施例2の陰極線管においては、比較
例2の陰極線管と比較して外部への電磁波の漏洩が著し
く減少していた。また、実施例2および比較例2の陰極
線管において、表示される画像のコントラストを測定し
て比較した。なお、コントラストは、陰極線管の内部よ
りパネルを通して外部へ透過する光の強度をA、パネル
の外部よりパネルへ入射するとともにパネルの外部に向
かって反射する光の強度をBとした場合に、A1/A0
/(B1/B0)1/2(A1、B1:実施例2におけ
る陰極線管で得られたデータ、A0、B0:比較例2に
おける陰極線管で得られたデータ)により与えられる。
比較の結果、実施例2の陰極線管においては、比較例2
の陰極線管と比較してコントラストが高く鮮明な画像を
得ることができた。
【0039】以上説明したように、本発明による陰極線
の製造方法によれば、導電性反射防止膜に対し配設さ
れた導電部材により導電層に含まれる金属の状態を制御
できるので、電磁波の外部への漏洩を防止するとともに
コントラストの高い鮮明な画像を与える陰極線管を得る
ことができる。
【0040】また、本発明による導電性反射防止膜の製
造方法によれば、導電層と接続された導電部材と電解質
溶液とを接触させることにより導電層に含まれる金属の
状態を制御するので、導電性が高く、光の透過率にも優
れた導電性反射防止膜の製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る陰極線管の構成を示
した図である。
【図2】導電部材8が配設された導電性反射防止膜7の
断面を示した図である。
【図3】導電部材8が配設された導電性反射防止膜7の
他の断面を示した図である。
【図4】導電性反射防止膜の抵抗値と光の透過率との関
係を示した図である。
【図5】光の波長と透過率との関係を示した図である。
【符号の説明】
1……パネル 2……ファンネル 3……蛍光面 4……シャドウマスク 5……ネック 6……電子
銃 7……導電性反射防止膜 8……導電部材 9……
導電層 10……被覆層 11……電解質溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−213244(JP,A) 特開 平9−120784(JP,A) 特公 平8−8080(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/20 H05F 1/02 C03C 17/34 - 17/42

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電層および前記導電層上に設けられた
    被覆層を備えた導電性反射防止膜の製造方法において、 前記導電層と接続するとともに前記被覆層より露出した
    導電部材を形成する工程と、 前記導電部材に電解質溶液を接触させ、前記導電部材を
    介して前記導電層を前記電解質溶液で処理する工程とを
    具備することを特徴とする導電性反射防止膜の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記導電層は、Ag主成分とする微粒子
    群を含有することを特徴とする請求項1に記載の導電性
    反射防止膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記被覆層は、SiO2を含有することを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の導電性反射防
    止膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記電解質溶液は、K+、Ba2+、Ca2+、Na
    +、Mn2+、Zn2+、Cr3+、Fe2+およびCu2+からなる群より
    選択された少なくとも1つのイオンを含有することを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の
    導電性反射防止膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電解質溶液は、K+、Ba2+、Ca2+、Na
    +、Mn2+、Zn2+、Cr3+、Fe2+、Cu2+およびCl-からなる群
    より選択された少なくとも1つのイオンを含有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記
    載の導電性反射防止膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 フェースパネルの外面に、導電層および
    前記導電層上に設けられた被覆層を備えた導電性反射防
    止膜を形成して陰極線管を製造するにあたり、 前記導電層と接続するとともに、前記被覆層より露出し
    た導電部材を形成する工程と、 前記導電部材に電解質溶液を接触させ、前記導電部材を
    介して前記導電層を前記電解質溶液で処理する工程とを
    具備することを特徴とする陰極線管の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電層は、Ag主成分とする微粒子
    群を含有することを特徴とする請求項6に記載の陰極線
    管の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記被覆層は、SiO2を含有することを特
    徴とする請求項6または請求項7に記載の陰極線管の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記電解質溶液は、K+、Ba2+、Ca2+、Na
    +、Mn2+、Zn2+、Cr3+、Fe2+、Cu2+およびCl-からなる群
    より選択された少なくとも1つのイオンを含有すること
    を特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記
    載の陰極線管の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記導電部材を前記陰極線管の表示画
    面の外周部に形成することを特徴とする請求項6乃至請
    求項9のいずれか1項に記載の陰極線管の製造方法。
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