JP3397447B2 - 大口径超広角レンズ系 - Google Patents
大口径超広角レンズ系Info
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Description
【０００１】
【技術分野】本発明は、ＣＣＴＶカメラ等の小型テレビ
カメラに適用できる大口径超広角レンズに関する。
カメラに適用できる大口径超広角レンズに関する。
【０００２】
【従来技術】この種の小型テレビカメラでは、１画素の
大きさが小さい、小型で解像度の高い撮像素子が一般的
に利用されており、このため、Ｆナンバーの小さい大口
径の撮影レンズが要求されるが、従来はＦ１．０〜１．
２程度であった。
大きさが小さい、小型で解像度の高い撮像素子が一般的
に利用されており、このため、Ｆナンバーの小さい大口
径の撮影レンズが要求されるが、従来はＦ１．０〜１．
２程度であった。
【０００３】
【発明の目的】本発明は、Ｆナンバーが小さく非常に大
口径でかつ半画角約６０°という超広角レンズ系を得る
ことを目的とする。
口径でかつ半画角約６０°という超広角レンズ系を得る
ことを目的とする。
【０００４】
【発明の概要】本発明の大口径超広角レンズ系は、物体
側より順に、負のパワーの前群レンズと、絞りと、正の
パワーの後群レンズとを備え、次の条件式を満足するこ
とを特徴としている。 （１）−０．５＜ｆ／fF＜−０．２ （２）７．０＜ΣdF+S／ｆ＜１２．０ （３）５．０＜ΣdR／ｆ＜１０．０ 但し、 ｆ：全系の焦点距離、 fF：前群レンズの焦点距離、 ΣdF+S：前群レンズの厚みと前後群レンズ間隔の和、 ΣdR：後群レンズの厚み、 である。
側より順に、負のパワーの前群レンズと、絞りと、正の
パワーの後群レンズとを備え、次の条件式を満足するこ
とを特徴としている。 （１）−０．５＜ｆ／fF＜−０．２ （２）７．０＜ΣdF+S／ｆ＜１２．０ （３）５．０＜ΣdR／ｆ＜１０．０ 但し、 ｆ：全系の焦点距離、 fF：前群レンズの焦点距離、 ΣdF+S：前群レンズの厚みと前後群レンズ間隔の和、 ΣdR：後群レンズの厚み、 である。
【０００５】後群レンズ中には、さらに、次の条件式を
満足する非球面を設けることが好ましい。 （４）−１０．０＜△ＩASP ＜−１．０ （５）｜ＩSP／△ＩASP ｜＜０．２ 但し、 ΔＩASP ：非球面レンズの３次の球面収差係数（焦点距
離を１．０に換算した時の収差係数）の非球面項の収差
係数、 ＩSP：非球面レンズの３次の球面収差係数の球面項の収
差係数、 である。
満足する非球面を設けることが好ましい。 （４）−１０．０＜△ＩASP ＜−１．０ （５）｜ＩSP／△ＩASP ｜＜０．２ 但し、 ΔＩASP ：非球面レンズの３次の球面収差係数（焦点距
離を１．０に換算した時の収差係数）の非球面項の収差
係数、 ＩSP：非球面レンズの３次の球面収差係数の球面項の収
差係数、 である。
【０００６】後群レンズは、より具体的には、物体側よ
り順に、像面側に凸の曲率大なる面を有する正レンズ
と、像面側に凹の曲率大なる貼り合わせ面を有する負レ
ンズと正レンズの貼合せレンズと、両凸の正レンズとか
ら構成し、かつ次の条件式（６）ないし（９）を満足さ
せることが好ましい。 （６）０．３＜fR／fR-0＜０．６ （７）０．４＜fR／fR-i＜０．９ （８）２．０＜d0-i／ｆ＜５．０ （９）２．０＜ｒRC／ｆ＜５．０ 但し、 fR：後群レンズの焦点距離、 fR-0：後群レンズの物体側正レンズの焦点距離、 fR-i：後群レンズの像面側正レンズの焦点距離、 d0-i：後群レンズの物体側正レンズの後面から像面側正
レンズの前面までの距離、 ｒRC：後群レンズの貼り合わせレンズの貼り合わせ面の
曲率半径、 である。
り順に、像面側に凸の曲率大なる面を有する正レンズ
と、像面側に凹の曲率大なる貼り合わせ面を有する負レ
ンズと正レンズの貼合せレンズと、両凸の正レンズとか
ら構成し、かつ次の条件式（６）ないし（９）を満足さ
せることが好ましい。 （６）０．３＜fR／fR-0＜０．６ （７）０．４＜fR／fR-i＜０．９ （８）２．０＜d0-i／ｆ＜５．０ （９）２．０＜ｒRC／ｆ＜５．０ 但し、 fR：後群レンズの焦点距離、 fR-0：後群レンズの物体側正レンズの焦点距離、 fR-i：後群レンズの像面側正レンズの焦点距離、 d0-i：後群レンズの物体側正レンズの後面から像面側正
レンズの前面までの距離、 ｒRC：後群レンズの貼り合わせレンズの貼り合わせ面の
曲率半径、 である。
【０００７】一方、前群レンズは、物体側より順に、物
体側に凸面を向けた２枚の負メニスカスレンズと、物体
側に凸面を向けた貼り合わせ面を有する負レンズと正レ
ンズの貼り合わせレンズから構成し、かつ次の条件式を
満足させることが好ましい。 （10）１．７＜（N1＋N2＋N3）／３ （11）１．７＜ＮP （12）１０＜νN −νP （13）１．５＜ｒFC／ｆ＜５．０ 但し、 N1：前群レンズの第１負レンズの屈折率、 N2：前群レンズの第２負レンズの屈折率、 N3：前群レンズの第３負レンズの屈折率、 ＮP ：前群レンズの貼り合わせレンズの正レンズの屈折
率、 νN ：前群レンズの貼り合わせレンズの負レンズのアッ
ベ数、 νP ：前群レンズの貼り合わせレンズの正レンズのアッ
ベ数、 ｒFC：前群レンズの貼り合わせレンズの貼り合わせ面の
曲率半径、 である。
体側に凸面を向けた２枚の負メニスカスレンズと、物体
側に凸面を向けた貼り合わせ面を有する負レンズと正レ
ンズの貼り合わせレンズから構成し、かつ次の条件式を
満足させることが好ましい。 （10）１．７＜（N1＋N2＋N3）／３ （11）１．７＜ＮP （12）１０＜νN −νP （13）１．５＜ｒFC／ｆ＜５．０ 但し、 N1：前群レンズの第１負レンズの屈折率、 N2：前群レンズの第２負レンズの屈折率、 N3：前群レンズの第３負レンズの屈折率、 ＮP ：前群レンズの貼り合わせレンズの正レンズの屈折
率、 νN ：前群レンズの貼り合わせレンズの負レンズのアッ
ベ数、 νP ：前群レンズの貼り合わせレンズの正レンズのアッ
ベ数、 ｒFC：前群レンズの貼り合わせレンズの貼り合わせ面の
曲率半径、 である。
【０００８】
【発明の実施例】以下本発明の大口径超広角レンズの実
施例を説明する。本発明の大口径超広角レンズ系は、物
体側より順に、負の前群レンズと、正の後群レンズから
なる、いわゆるレトロフォーカスタイプの超広角レンズ
系である。
施例を説明する。本発明の大口径超広角レンズ系は、物
体側より順に、負の前群レンズと、正の後群レンズから
なる、いわゆるレトロフォーカスタイプの超広角レンズ
系である。
【０００９】絞り位置に関しては、条件式（１）を満足
するように分割される前後群レンズの間に設けるのが、
機構的に容易で、かつ前群レンズ、後群レンズのレンズ
径をバランス良く小さくすることができるという利点が
ある。また前群レンズあるいは後群レンズ内に絞りを設
ける場合と比べると、絞りで分割されるレンズ群間の偏
心等の製作誤差に対する性能劣化を小さくすることがで
きる。
するように分割される前後群レンズの間に設けるのが、
機構的に容易で、かつ前群レンズ、後群レンズのレンズ
径をバランス良く小さくすることができるという利点が
ある。また前群レンズあるいは後群レンズ内に絞りを設
ける場合と比べると、絞りで分割されるレンズ群間の偏
心等の製作誤差に対する性能劣化を小さくすることがで
きる。
【００１０】さらに、この種のテレビカメラは絞り近傍
にＮＤフィルターを入れることがあるが、条件式（１）
とも関連して、ＮＤフィルターと撮像素子の表面の反射
によるゴーストの低減のためにも、絞りはこの位置が良
い。
にＮＤフィルターを入れることがあるが、条件式（１）
とも関連して、ＮＤフィルターと撮像素子の表面の反射
によるゴーストの低減のためにも、絞りはこの位置が良
い。
【００１１】条件式（１）は、前群レンズのパワーに関
するもので、上限を越えるとバックフォーカスが小さく
なり、カメラへの装着に支障をきたす。下限を越えると
レンズ全長が増大するとともに、後群レンズの径が増大
し、また各群のパワーが増大して高次の収差が発生す
る。
するもので、上限を越えるとバックフォーカスが小さく
なり、カメラへの装着に支障をきたす。下限を越えると
レンズ全長が増大するとともに、後群レンズの径が増大
し、また各群のパワーが増大して高次の収差が発生す
る。
【００１２】条件式（２）は、前群レンズのレンズ厚と
前後群レンズの間隔の和に関するもので、バックフォー
カスを大きくすること、及び大口径化のための条件であ
る。上限を越えるとレンズ全長が増大するだけでなく、
前群レンズの径が大きくなり、下限を越えるとバックフ
ォーカスを大きくすること、あるいは収差の補正が困難
となる。
前後群レンズの間隔の和に関するもので、バックフォー
カスを大きくすること、及び大口径化のための条件であ
る。上限を越えるとレンズ全長が増大するだけでなく、
前群レンズの径が大きくなり、下限を越えるとバックフ
ォーカスを大きくすること、あるいは収差の補正が困難
となる。
【００１３】条件式（３）は、後群レンズのレンズ厚に
関するもので、大口径化のための条件である。上限を越
えるレンズ全長及び後群レンズの径が増大し、下限を越
えると、バックフォーカスの大きい超広角の大口径レン
ズを得ることはできない。
関するもので、大口径化のための条件である。上限を越
えるレンズ全長及び後群レンズの径が増大し、下限を越
えると、バックフォーカスの大きい超広角の大口径レン
ズを得ることはできない。
【００１４】条件式（４）、（５）は、非球面に関する
ものである。非球面は、軸上光束径の大きい後群レンズ
に設けることが好ましく、かつこれを発散性の非球面と
することにより、球面収差、コマ収差をより良好に補正
することができる。
ものである。非球面は、軸上光束径の大きい後群レンズ
に設けることが好ましく、かつこれを発散性の非球面と
することにより、球面収差、コマ収差をより良好に補正
することができる。
【００１５】発散性の非球面とは、
凸面を非球面とするときには、周縁になるに従って凸
の曲率が小さく（曲率半径が大きく）なる非球面形状を
言い（実施例１）、 中心部が凸面で周縁部が凹面に変化するような非球面
形状を言い（実施例２）、あるいは、 凹面を非球面とするときには、周縁になるに従って凹
の曲率が大きく（曲率半径が小さく）なる非球面形状を
言う（実施例３、４）。
の曲率が小さく（曲率半径が大きく）なる非球面形状を
言い（実施例１）、 中心部が凸面で周縁部が凹面に変化するような非球面
形状を言い（実施例２）、あるいは、 凹面を非球面とするときには、周縁になるに従って凹
の曲率が大きく（曲率半径が小さく）なる非球面形状を
言う（実施例３、４）。
【００１６】この条件式（４）の上限を越えると、非球
面の効果が小さく、下限を越えると補正過剰となる。条
件式（５）は非球面の場所に関するもので、球面収差係
数の球面項の値が、この条件式の上限より小さな面に非
球面を設けるのが、非球面の製作誤差に対する性能劣化
が小さいので好ましい。
面の効果が小さく、下限を越えると補正過剰となる。条
件式（５）は非球面の場所に関するもので、球面収差係
数の球面項の値が、この条件式の上限より小さな面に非
球面を設けるのが、非球面の製作誤差に対する性能劣化
が小さいので好ましい。
【００１７】条件式（６）、（７）、（８）、（９）
は、後群レンズに関する条件式である。後群レンズの物
体側と像側の両方に、条件式（６）、（７）を満足する
ような後群レンズの約半分のパワーを有する正レンズを
配置し、その間の間隔を条件式（８）を満足するように
十分大きく広げ、その中に、条件式（９）を満足するよ
うな貼り合わせレンズを設けるのがよい。
は、後群レンズに関する条件式である。後群レンズの物
体側と像側の両方に、条件式（６）、（７）を満足する
ような後群レンズの約半分のパワーを有する正レンズを
配置し、その間の間隔を条件式（８）を満足するように
十分大きく広げ、その中に、条件式（９）を満足するよ
うな貼り合わせレンズを設けるのがよい。
【００１８】条件式（６）の上限を越えると、後群レン
ズの物体側正レンズのパワーが大きくなりすぎて高次の
収差が発生し、また、像側正レンズとのバランスでコマ
収差の補正も困難となる。下限を越えると、前群レンズ
で発生した収差の補正が困難となる。
ズの物体側正レンズのパワーが大きくなりすぎて高次の
収差が発生し、また、像側正レンズとのバランスでコマ
収差の補正も困難となる。下限を越えると、前群レンズ
で発生した収差の補正が困難となる。
【００１９】条件式（７）の上限を越えると、後群レン
ズの像面側正レンズのパワーが大きくなりすぎて高次の
収差が発生し、下限を越えると、物体側正レンズとのバ
ランスが崩れ、コマ収差の補正が困難となる。条件式
（８）の上限を越えると、後群レンズが大型化し、下限
を越えると非点収差の補正が困難となる。
ズの像面側正レンズのパワーが大きくなりすぎて高次の
収差が発生し、下限を越えると、物体側正レンズとのバ
ランスが崩れ、コマ収差の補正が困難となる。条件式
（８）の上限を越えると、後群レンズが大型化し、下限
を越えると非点収差の補正が困難となる。
【００２０】条件式（９）は、物体側正レンズと像面側
正レンズの間にある貼り合わせレンズに関するもので、
上限を越えると、後群レンズ内での色収差、球面収差、
コマ収差の補正が不足し、下限を越えると補正過剰とな
る。
正レンズの間にある貼り合わせレンズに関するもので、
上限を越えると、後群レンズ内での色収差、球面収差、
コマ収差の補正が不足し、下限を越えると補正過剰とな
る。
【００２１】条件式（10）〜（13）は、前群レンズに関
する条件である。条件（10）は、前群の３枚の負レンズ
の屈折率に関するもので、３枚のレンズは、その屈折率
の平均値がこの条件式の下限以上の高屈折率ガラスから
構成するのがよい。下限を越えると、非点収差の補正が
困難になる。
する条件である。条件（10）は、前群の３枚の負レンズ
の屈折率に関するもので、３枚のレンズは、その屈折率
の平均値がこの条件式の下限以上の高屈折率ガラスから
構成するのがよい。下限を越えると、非点収差の補正が
困難になる。
【００２２】条件式（11）、（12）、（13）は、前群レ
ンズ中の貼り合わせレンズに関するもので、貼り合わせ
レンズ中の正レンズも、条件式（11）のように高屈折率
ガラスを使用することによって、像面湾曲を小さくする
のに有利である。条件式（11）の下限を越えると、像面
湾曲の補正が困難になる。
ンズ中の貼り合わせレンズに関するもので、貼り合わせ
レンズ中の正レンズも、条件式（11）のように高屈折率
ガラスを使用することによって、像面湾曲を小さくする
のに有利である。条件式（11）の下限を越えると、像面
湾曲の補正が困難になる。
【００２３】条件式（12）は、貼り合わせレンズのアッ
ベ数に関する条件で、下限を越えると、前群レンズ内で
の色収差の補正が困難になる。
ベ数に関する条件で、下限を越えると、前群レンズ内で
の色収差の補正が困難になる。
【００２４】条件式（13）は、貼り合わせ面の曲率半径
に関するもので、この上限を越えると、前群レンズ内で
の色収差の補正が困難になり、下限を越えると、負レン
ズと正レンズの貼り合わせレンズの屈折率差によって球
面収差、コマ収差の高次収差が発生し、さらに正レンズ
の周縁厚（コバ厚）を確保するために貼り合わせレンズ
のレンズ厚が増大し、前玉径が増大してしまう。
に関するもので、この上限を越えると、前群レンズ内で
の色収差の補正が困難になり、下限を越えると、負レン
ズと正レンズの貼り合わせレンズの屈折率差によって球
面収差、コマ収差の高次収差が発生し、さらに正レンズ
の周縁厚（コバ厚）を確保するために貼り合わせレンズ
のレンズ厚が増大し、前玉径が増大してしまう。
【００２５】なお、次に、非球面係数と収差係数との関
係を示す。 １．非球面形状を次式で定義する。 x=cy2/{1+[1-(1+K)c2y2]1/2}+A4y4+A6y6+A8y8 +A10y10+
・・・ ２．この式において、収差係数を求めるため、K=0 に変
換する（K=0 のときは、Bi=Ai)ため、 B4=A4+KC3/8 , B6=A6+(K2+2K)C5/16, B8=A8+5(K3+3K3+3K)C7/128 B10=A10+7(K4+4K3+6K2+4K)C9/256 とすると、 x=cy2/{1+[1-c2y2]1/2}+B4y4+B6y6+B8y8 +B10y10+・・・ となる。 ３．さらに、f=1.0 に変換するため、 X=x/f, Y=y/f, C=fc,α4=f3B4, α6=f5B6, α8=f7B8,
α10=f9B10 とすると、 X=CY2/{1+[c2y2]1/2}+α4Y4+α6Y6+α8Y8+α１０Ｙ１０
＋・・・ となる。 ４．Φ＝８（Ｎ’−Ｎ）α4 で定義し、３次の収差係数
を、 I : 球面収差係数、 II: コマ収差係数、 III:非点収差係数、 VI: 球欠像面湾曲係数、 V:歪曲収差係数、 とすると、各収差係数の４次の非球面係数（α４）の影
響は、 ΔI=h4Φ ΔII=h3kΦ ΔIII=h2k2Φ ΔIV=h2k2 Φ ΔV=hk3 Φ （但し、ｈ：近軸軸上光線の通る高さ、ｋ：瞳の中心を
通る近軸軸外光線の高さ）で与えられる。
係を示す。 １．非球面形状を次式で定義する。 x=cy2/{1+[1-(1+K)c2y2]1/2}+A4y4+A6y6+A8y8 +A10y10+
・・・ ２．この式において、収差係数を求めるため、K=0 に変
換する（K=0 のときは、Bi=Ai)ため、 B4=A4+KC3/8 , B6=A6+(K2+2K)C5/16, B8=A8+5(K3+3K3+3K)C7/128 B10=A10+7(K4+4K3+6K2+4K)C9/256 とすると、 x=cy2/{1+[1-c2y2]1/2}+B4y4+B6y6+B8y8 +B10y10+・・・ となる。 ３．さらに、f=1.0 に変換するため、 X=x/f, Y=y/f, C=fc,α4=f3B4, α6=f5B6, α8=f7B8,
α10=f9B10 とすると、 X=CY2/{1+[c2y2]1/2}+α4Y4+α6Y6+α8Y8+α１０Ｙ１０
＋・・・ となる。 ４．Φ＝８（Ｎ’−Ｎ）α4 で定義し、３次の収差係数
を、 I : 球面収差係数、 II: コマ収差係数、 III:非点収差係数、 VI: 球欠像面湾曲係数、 V:歪曲収差係数、 とすると、各収差係数の４次の非球面係数（α４）の影
響は、 ΔI=h4Φ ΔII=h3kΦ ΔIII=h2k2Φ ΔIV=h2k2 Φ ΔV=hk3 Φ （但し、ｈ：近軸軸上光線の通る高さ、ｋ：瞳の中心を
通る近軸軸外光線の高さ）で与えられる。
【００２６】［実施例１］図１は、本発明の大口径超広
角レンズ系の実施例１のレンズ構成図である。絞Ｓの前
の第I レンズ群は、第１ないし第４レンズからなり、絞
Ｓの後の第IIレンズ群は、第５ないし第８レンズからな
っている。第３レンズと第４レンズ、及び第６レンズと
第７レンズは接合レンズである。第８レンズの後部に
は、平行平面板が位置している。
角レンズ系の実施例１のレンズ構成図である。絞Ｓの前
の第I レンズ群は、第１ないし第４レンズからなり、絞
Ｓの後の第IIレンズ群は、第５ないし第８レンズからな
っている。第３レンズと第４レンズ、及び第６レンズと
第７レンズは接合レンズである。第８レンズの後部に
は、平行平面板が位置している。
【００２７】このレンズ系の具体的数値データを表１に
示し、諸収差をそれぞれ図２に示す。諸収差図中、ＳＡ
は球面収差、ＳＣは正弦条件、ｄ線、ｇ線、Ｃ線は、そ
れぞれの波長における、球面収差によって示される色収
差と倍率色収差、Ｓはサジタル、Ｍはメリディオナルを
示している。
示し、諸収差をそれぞれ図２に示す。諸収差図中、ＳＡ
は球面収差、ＳＣは正弦条件、ｄ線、ｇ線、Ｃ線は、そ
れぞれの波長における、球面収差によって示される色収
差と倍率色収差、Ｓはサジタル、Ｍはメリディオナルを
示している。
【００２８】表および図面中、FNO はF ナンバー、F は
焦点距離、ωは半画角、FBはバックフォカス、ｒi はレ
ンズ各面の曲率半径、ｄi はレンズ厚もしくはレンズ間
隔、Ｎは屈折率、νはアッベ数を示す。
焦点距離、ωは半画角、FBはバックフォカス、ｒi はレ
ンズ各面の曲率半径、ｄi はレンズ厚もしくはレンズ間
隔、Ｎは屈折率、νはアッベ数を示す。
【００２９】
【表１】
FNO ＝ 1:0.82
F ＝ 3.80
ω ＝ 60.0
FB ＝d14+d15(カ゛ラス)=11.00
面 No. ｒ ｄ Ｎ ν
１ 25.181 2.26 1.77250 49.6
２ 8.264 4.27
３ 44.052 1.50 1.83481 42.7
４ 9.920 2.80
５ -30.455 1.10 1.82333 37.7
６ 9.216 6.34 1.84666 23.9
７ -18.870 12.81
８ 285.710 6.86 1.71162 51.4
９ -24.205 0.10
１０ 85.555 1.50 1.84666 23.9
１１ 9.889 8.48 1.65983 57.2
１２ -61.772 1.58
１３＊ 17.220 9.39 1.74320 49.3
１４ -24.924 5.00
１５ ∞ 6.00 1.49782 66.8
１６ ∞
＊は非球面
No.13; K=0.0, A4=-0.39541 ×10-4, A6=-0.25900 ×10
-8,A8=-0.23530×10-8，A10=0.20854 ×１０−１０，
Ａ１２＝０．０
-8,A8=-0.23530×10-8，A10=0.20854 ×１０−１０，
Ａ１２＝０．０
【００３０】［実施例２］図３は、本発明の大口径超広
角レンズ系の実施例２のレンズ構成図である。このレン
ズ系の具体的数値データを表２に示し、その諸収差を図
４に示す。
角レンズ系の実施例２のレンズ構成図である。このレン
ズ系の具体的数値データを表２に示し、その諸収差を図
４に示す。
【００３１】
【表２】
ＦＮＯ ＝ 1:0.82
F ＝ 3.80
ω ＝ 58.8
FB ＝d14+d15(カ゛ラス)=11.00
面 No. ｒ ｄ Ｎ ν
１ 21.469 2.05 1.77250 49.6
２ 8.717 4.54
３ 41.163 1.88 1.83481 42.7
４ 9.288 2.78
５ -42.341 1.13 1.67003 47.3
６ 6.943 6.04 1.71736 29.5
７ -24.852 16.32
８＊ 96.974 4.73 1.66910 55.4
９ -19.675 0.10
１０ 186.361 1.00 1.84666 23.8
１１ 12.663 7.96 1.77250 49.6
１２ -32.233 0.10
１３ 38.205 8.37 1.60311 60.7
１４ -23.598 5.00
１５ ∞ 6.00 1.49782 66.8
１６ ∞
＊は非球面
No.8; K=0.0, A4=-0.97950×10-4, A6=0.10894×10-6,A
8=-0.11285 ×10-8, A10=0.0, A12=0.0
8=-0.11285 ×10-8, A10=0.0, A12=0.0
【００３２】［実施例３］図５は、本発明の大口径超広
角レンズ系の実施例３のレンズ構成図である。このレン
ズ系の具体的数値データを表３に示し、その諸収差を図
６に示す。
角レンズ系の実施例３のレンズ構成図である。このレン
ズ系の具体的数値データを表３に示し、その諸収差を図
６に示す。
【００３３】
【表３】
FNO ＝ 1:0.82
F ＝ 3.80
ω ＝ 58.7
FB ＝d14+d15(カ゛ラス)=11.84
面 No. ｒ ｄ Ｎ ν
１ 20.228 2.00 1.77250 49.6
２ 8.908 4.58
３ 40.882 1.81 1.83481 42.7
４ 9.658 3.06
５ -28.840 1.11 1.78590 44.2
６ 11.789 6.85 1.84666 23.9
７ -25.730 15.00
８＊ -48.379 5.15 1.66910 55.4
９ -12.528 0.10
１０ 98.265 1.50 1.84666 23.9
１１ 11.475 8.90 1.69680 55.5
１２ -32.134 3.24
１３ 72.065 4.81 1.80400 46.6
１４ -22.404 5.84
１５ ∞ 6.00 1.49782 66.8
１６ ∞
＊は非球面
No.8; K=0.0, A4=-0.17567×10-3, A6=-0.27089 ×1
0-6, A8=0.23902×10-8,A10=-0.45358×10-10, A12=0.0
0-6, A8=0.23902×10-8,A10=-0.45358×10-10, A12=0.0
【００３４】［実施例４］図７は、本発明の大口径超広
角レンズ系の実施例４のレンズ構成図である。このレン
ズ系の具体的数値データを表４に示し、その諸収差を図
８に示す。
角レンズ系の実施例４のレンズ構成図である。このレン
ズ系の具体的数値データを表４に示し、その諸収差を図
８に示す。
【００３５】
【表４】
FNO ＝ 1:0.82
F ＝ 3.80
ω ＝ 58.7
FB ＝d14+d15(カ゛ラス)=11.94
面 No. ｒ ｄ Ｎ ν
１ 20.744 2.00 1.77250 49.6
２ 8.885 4.40
３ 34.062 1.80 1.83481 42.7
４ 9.698 3.13
５ -25.885 1.44 1.80440 39.6
６ 11.491 6.66 1.84666 23.9
７ -24.688 16.14
８＊ -1896.202 5.06 1.66910 55.4
９ -15.207 0.10
１０ 159.406 1.50 1.84666 23.9
１１ 12.350 8.02 1.69680 55.5
１２ -35.361 2.85
１３ 48.044 4.96 1.77250 49.6
１４ -24.043 5.94
１５ ∞ 6.00 1.49782 66.8
１６ ∞
＊は非球面
No.8; K=0.0, A4=-0.13190×10-3, A6=0.82970×10-7,
A8=-0.65098 ×10-11,A10=-0.10199×10-10, A12=0.0
A8=-0.65098 ×10-11,A10=-0.10199×10-10, A12=0.0
【００３６】次に、実施例１ないし４の各条件式に対応
する値を表５に示す。
する値を表５に示す。
【表５】
実施例１ 実施例２ 実施例３ 実施例４
条件式（１） -0.28 -0.32 -0.32 -0.32
条件式（２） 8.18 9.15 9.05 9.36
条件式（３） 7.35 5.86 6.24 5.92
条件式（４） -1.74 -4.98 -7.70 -6.57
条件式（５） 0.045 0.036 0.000 0.011
条件式（６） 0.40 0.50 0.53 0.56
条件式（７） 0.84 0.49 0.59 0.60
条件式（８） 3.07 2.41 3.62 3.28
条件式（９） 2.60 3.33 3.02 3.25
条件式（10） 1.810 1.759 1.798 1.804
条件式（11） 1.847 1.717 1.847 1.847
条件式（12） 13.8 17.8 20.3 15.7
条件式（13） 2.43 1.83 3.10 3.02
【００３７】表５から明らかなように、実施例１ないし
４の数値は、いずれも条件式（１）ないし（13）を満足
している。また、本発明の大口径超広角レンズ系は、Ｆ
０．８前後と明るく大口径で、半画角が６０°前後と大
きく、しかも諸収差図に示すように諸収差がよく補正さ
れている。
４の数値は、いずれも条件式（１）ないし（13）を満足
している。また、本発明の大口径超広角レンズ系は、Ｆ
０．８前後と明るく大口径で、半画角が６０°前後と大
きく、しかも諸収差図に示すように諸収差がよく補正さ
れている。
【００３８】
【発明の効果】本発明の大口径超広角レンズ系によれ
ば、前群レンズ、絞、後群レンズという構成のレンズ系
において、請求範囲に記載の条件式を満足することによ
って、Ｆ０．８前後の大口径の超広角レンズが得られ
る。
ば、前群レンズ、絞、後群レンズという構成のレンズ系
において、請求範囲に記載の条件式を満足することによ
って、Ｆ０．８前後の大口径の超広角レンズが得られ
る。
【図１】本発明による大口径超広角レンズ系の第１の実
施例を示すレンズ構成図である。
施例を示すレンズ構成図である。
【図２】図１のレンズ系の諸収差図である。
【図３】本発明による大口径超広角レンズ系の第２の実
施例を示すレンズ構成図である。
施例を示すレンズ構成図である。
【図４】図３のレンズ系の諸収差図である。
【図５】本発明による大口径超広角レンズ系の第３の実
施例を示すレンズ構成図である。
施例を示すレンズ構成図である。
【図６】図５のレンズ系の諸収差図である。
【図７】本発明による大口径超広角レンズ系の第４の実
施例を示すレンズ構成図である。
施例を示すレンズ構成図である。
【図８】図７のレンズ系の諸収差図である。
Ｆ：前群レンズ
Ｒ：後群レンズ
Ｓ：絞り
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
G02B 13/04
Claims (4)
- 【請求項１】 物体側より順に、負のパワーの前群レン
ズと、絞りと、正のパワーの後群レンズとを備え、下記
条件式を満足する大口径超広角レンズ系。 （１）−０．５＜ｆ／fF＜−０．２ （２）７．０＜ΣdF+S／ｆ＜１２．０ （３）５．０＜ΣdR／ｆ＜１０．０ 但し、 ｆ：全系の焦点距離、 fF：前群レンズの焦点距離、 ΣdF+S：前群レンズの厚みと前後群レンズ間隔の和、 ΣdR：後群レンズの厚み。 - 【請求項２】 請求項１において、後群レンズ中には、
下記条件式を満足する非球面が設けられている大口径超
広角レンズ系。 （４）−１０．０＜△ＩASP ＜−１．０ （５）｜ＩSP／△ＩASP ｜＜０．２ 但し、 ΔＩASP ：非球面レンズの３次の球面収差係数（焦点距
離を１．０に換算した時の収差係数）の非球面項の収差
係数、 ＩSP：非球面レンズの３次の球面収差係数の球面項の収
差係数。 - 【請求項３】 請求項１において、後群レンズは、物体
側より順に、像面側に凸の曲率大なる面を有する正レン
ズと、像面側に凹の曲率大なる貼り合わせ面を有する負
レンズと正レンズの貼合せレンズと、両凸の正レンズと
から構成されており、下記条件式（６）ないし（９）を
満足する大口径超広角レンズ系。 （６）０．３＜fR／fR-0＜０．６ （７）０．４＜fR／fR-i＜０．９ （８）２．０＜d0-i／ｆ＜５．０ （９）２．０＜ｒRC／ｆ＜５．０ 但し、 fR：後群レンズの焦点距離、 fR-0：後群レンズの物体側正レンズの焦点距離、 fR-i：後群レンズの像面側正レンズの焦点距離、 d0-i：後群レンズの物体側正レンズの後面から像面側正
レンズの前面までの距離、 ｒRC：後群レンズの貼り合わせレンズの貼り合わせ面の
曲率半径。 - 【請求項４】 請求項１において、前群レンズは、物体
側より順に、物体側に凸面を向けた２枚の負メニスカス
レンズと、物体側に凸面を向けた貼り合わせ面を有する
負レンズと正レンズの貼り合わせレンズからなり、下記
の条件式を満足する大口径超広角レンズ系。 （10）１．７＜（N1＋N2＋N3）／３ （11）１．７＜ＮP （12）１０＜νN −νP （13）１．５＜ｒFC／ｆ＜５．０ 但し、 N1：前群レンズの第１負レンズの屈折率、 N2：前群レンズの第２負レンズの屈折率、 N3：前群レンズの第３負レンズの屈折率、 ＮP ：前群レンズの貼り合わせレンズの正レンズの屈折
率、 νN ：前群レンズの貼り合わせレンズの負レンズのアッ
ベ数、 νP ：前群レンズの貼り合わせレンズの正レンズのアッ
ベ数、 ｒFC：前群レンズの貼り合わせレンズの貼り合わせ面の
曲率半径。
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|---|---|---|---|
| JP13328394A JP3397447B2 (ja) | 1993-06-18 | 1994-06-15 | 大口径超広角レンズ系 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-147829 | 1993-06-18 | ||
| JP14782993 | 1993-06-18 | ||
| JP13328394A JP3397447B2 (ja) | 1993-06-18 | 1994-06-15 | 大口径超広角レンズ系 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP13328394A Expired - Fee Related JP3397447B2 (ja) | 1993-06-18 | 1994-06-15 | 大口径超広角レンズ系 |
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| US5724195A (en) * | 1995-08-25 | 1998-03-03 | Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Fast super wide-angle lens system |
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| JP3753842B2 (ja) * | 1997-08-21 | 2006-03-08 | フジノン株式会社 | 超広角レンズ系 |
| JP4638214B2 (ja) | 2004-12-15 | 2011-02-23 | Ｈｏｙａ株式会社 | 大口径広角レンズ系 |
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| WO2014030334A1 (ja) | 2012-08-24 | 2014-02-27 | 富士フイルム株式会社 | 撮像レンズおよびこれを備えた撮像装置 |
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-
1994
- 1994-06-15 JP JP13328394A patent/JP3397447B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH0763986A (ja) | 1995-03-10 |
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