JP3397048B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
半導体装置及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタの作
製プロセス途中で、既存の技術を使って容易にSOI型
の素子分離が実現できるトランジスタ構造を有する半導
体装置及びその製造方法に関し、特に、トランジスタご
とに分離された能動領域の放熱性改善に関する。
製プロセス途中で、既存の技術を使って容易にSOI型
の素子分離が実現できるトランジスタ構造を有する半導
体装置及びその製造方法に関し、特に、トランジスタご
とに分離された能動領域の放熱性改善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、主にMOS(Metal Oxide Se
miconductor )型LSIのデバイス・プロセス分野にお
いて、消費電力低減や高速化を目的として、SOI(Si
liconOn Insulator)基板上にデバイスを作り込み、そ
の寄生容量の低減と低電源電圧化を図るSOI技術が注
目を集めている。
miconductor )型LSIのデバイス・プロセス分野にお
いて、消費電力低減や高速化を目的として、SOI(Si
liconOn Insulator)基板上にデバイスを作り込み、そ
の寄生容量の低減と低電源電圧化を図るSOI技術が注
目を集めている。
【0003】SOI基板では、能動領域の下に絶縁層が
介在されていることから、能動領域に作り込んだMOS
FETのソース・ドレイン容量,ゲート容量及び配線容
量を大幅に低減できる、この容量低減が低電源電圧ほど
図り易い、或いは素子分離が容易であるなど、数々の利
点を有する。このSOI基板としては、酸素イオンをシ
リコン基板に高濃度にイオン注入し基板奥側に埋込酸化
膜を形成したSIMOX(Separation by Implanted Ox
ygen)基板や、一方のシリコン基板表面に酸化膜を形成
し他の基板と貼り合わせた貼合わせ基板などが用いられ
る。しかし、SIMOX基板では、酸素イオン注入時の
ダメージにより素子能動領域の結晶性が害され、また貼
合わせ基板では膜厚制御性や低コスト化に難点があるな
ど、それぞれ課題を有している。
介在されていることから、能動領域に作り込んだMOS
FETのソース・ドレイン容量,ゲート容量及び配線容
量を大幅に低減できる、この容量低減が低電源電圧ほど
図り易い、或いは素子分離が容易であるなど、数々の利
点を有する。このSOI基板としては、酸素イオンをシ
リコン基板に高濃度にイオン注入し基板奥側に埋込酸化
膜を形成したSIMOX(Separation by Implanted Ox
ygen)基板や、一方のシリコン基板表面に酸化膜を形成
し他の基板と貼り合わせた貼合わせ基板などが用いられ
る。しかし、SIMOX基板では、酸素イオン注入時の
ダメージにより素子能動領域の結晶性が害され、また貼
合わせ基板では膜厚制御性や低コスト化に難点があるな
ど、それぞれ課題を有している。
【0004】そこで、SOI基板を用いないで、トラン
ジスタの作製プロセス途中で、既存の技術を使って容易
にSOI型の素子分離を実現する試みとして、例えば
「IEDM89−833,1989,IEEE」には、
新たな構造のMOSトランジスタが提案されている。図
8は、このMOSトランジスタの概略断面図である。こ
のMOSFET2は、p型の単結晶シリコン基板4の上
に、酸化シリコン膜からなる絶縁層6が形成され、絶縁
層6上に、単結晶シリコンからなる突起状の能動領域8
が、絶縁層6により下方から支持されるようにして形成
されている。これにより、SOI型の素子分離が達成さ
れている。能動領域8の上面と互いに対向した2つの側
面とには、ゲート酸化膜10を介して、ポリシリコン膜
からなるゲート電極12が形成されている。一方、特に
図示しないが、この図に垂直な手前側及び奥側の能動領
域8には、それぞれゲート電極12と所定距離をおいて
ソース/ドレイン領域が形成され、それぞれ電極が引き
出されている。
ジスタの作製プロセス途中で、既存の技術を使って容易
にSOI型の素子分離を実現する試みとして、例えば
「IEDM89−833,1989,IEEE」には、
新たな構造のMOSトランジスタが提案されている。図
8は、このMOSトランジスタの概略断面図である。こ
のMOSFET2は、p型の単結晶シリコン基板4の上
に、酸化シリコン膜からなる絶縁層6が形成され、絶縁
層6上に、単結晶シリコンからなる突起状の能動領域8
が、絶縁層6により下方から支持されるようにして形成
されている。これにより、SOI型の素子分離が達成さ
れている。能動領域8の上面と互いに対向した2つの側
面とには、ゲート酸化膜10を介して、ポリシリコン膜
からなるゲート電極12が形成されている。一方、特に
図示しないが、この図に垂直な手前側及び奥側の能動領
域8には、それぞれゲート電極12と所定距離をおいて
ソース/ドレイン領域が形成され、それぞれ電極が引き
出されている。
【0005】この素子分離構造は、トランジスタごとに
設けられており、しかも通常のLOCOS法などと同様
な厚い熱酸化膜の形成技術によって実現される。すなわ
ち、まず、通常のリソグラフィ技術を用いて、単結晶シ
リコン基板4上の上記能動領域8となる部分に、窒化シ
リコン膜等のパターンを形成した後、このパターンをマ
スクとして通常の異方性エッチングを行なうことによ
り、単結晶シリコン基板4上に突起状の能動領域8を形
成する。そして、この能動領域8の側壁を窒化シリコン
膜等で保護した後、ウエット熱酸化を行なうと、表面に
露出した単結晶シリコンが酸化される。熱酸化が進行す
るにつれて、図8中に矢印で示すように、能動領域8の
幅方向両側の下部付近から酸化膜が能動領域8の根元に
廻り込み、遂には図示のように、これが能動領域8下側
でつながって、能動領域8を単結晶シリコン基板4と絶
縁分離する絶縁層6が形成される。
設けられており、しかも通常のLOCOS法などと同様
な厚い熱酸化膜の形成技術によって実現される。すなわ
ち、まず、通常のリソグラフィ技術を用いて、単結晶シ
リコン基板4上の上記能動領域8となる部分に、窒化シ
リコン膜等のパターンを形成した後、このパターンをマ
スクとして通常の異方性エッチングを行なうことによ
り、単結晶シリコン基板4上に突起状の能動領域8を形
成する。そして、この能動領域8の側壁を窒化シリコン
膜等で保護した後、ウエット熱酸化を行なうと、表面に
露出した単結晶シリコンが酸化される。熱酸化が進行す
るにつれて、図8中に矢印で示すように、能動領域8の
幅方向両側の下部付近から酸化膜が能動領域8の根元に
廻り込み、遂には図示のように、これが能動領域8下側
でつながって、能動領域8を単結晶シリコン基板4と絶
縁分離する絶縁層6が形成される。
【0006】このような構造のMOSFET2は、前述
したSOI基板を用いる場合に比較すると、結晶性の良
好な単結晶シリコンにより能動領域8が形成され、しか
も通常の厚い熱酸化膜の形成法で容易にSOI型の素子
分離が達成されている。したがって、このMOSFET
2を用いれば、高品質でコスト的にも有利に各種LSI
の低消費電力化および高速化を図ることができる。ま
た、能動領域8の上面及び両側面にチャネルが立体的に
形成され、単位面積当たりの電流駆動能力が高いことか
ら、高集積化にも有利である。以下、このようなトラン
ジスタ構造を「立体チャネル構造」と称する。
したSOI基板を用いる場合に比較すると、結晶性の良
好な単結晶シリコンにより能動領域8が形成され、しか
も通常の厚い熱酸化膜の形成法で容易にSOI型の素子
分離が達成されている。したがって、このMOSFET
2を用いれば、高品質でコスト的にも有利に各種LSI
の低消費電力化および高速化を図ることができる。ま
た、能動領域8の上面及び両側面にチャネルが立体的に
形成され、単位面積当たりの電流駆動能力が高いことか
ら、高集積化にも有利である。以下、このようなトラン
ジスタ構造を「立体チャネル構造」と称する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この立体チャ
ネル構造のMOSFETでは、チャネルが形成される能
動領域8の周囲を熱伝導特性の悪い酸化膜(絶縁層6お
よびゲート酸化膜10)で覆う構造となっているため、
電流を多く流した場合に放熱が悪く、セルフヒーティン
グ効果により特性が劣化するといった課題があった。
ネル構造のMOSFETでは、チャネルが形成される能
動領域8の周囲を熱伝導特性の悪い酸化膜(絶縁層6お
よびゲート酸化膜10)で覆う構造となっているため、
電流を多く流した場合に放熱が悪く、セルフヒーティン
グ効果により特性が劣化するといった課題があった。
【0008】すなわち、絶縁層6およびゲート酸化膜1
0を構成する酸化シリコン膜は、シリコンより熱伝導率
が2桁程度小さいため、ドレイン電流によるジュール熱
の放熱が悪くなり、チャネルの温度が上昇してキャリア
の移動度が低下し、この結果、温度が上昇しドレイン電
流の減少をもたらしていた。図9は、この様子を模式的
に示すMOSFETのドレイン電流電圧特性図である。
この特性図では、ゲートを開けてドレイン電圧VDSを
高くしたときに負性抵抗として特性劣化が現れている。
0を構成する酸化シリコン膜は、シリコンより熱伝導率
が2桁程度小さいため、ドレイン電流によるジュール熱
の放熱が悪くなり、チャネルの温度が上昇してキャリア
の移動度が低下し、この結果、温度が上昇しドレイン電
流の減少をもたらしていた。図9は、この様子を模式的
に示すMOSFETのドレイン電流電圧特性図である。
この特性図では、ゲートを開けてドレイン電圧VDSを
高くしたときに負性抵抗として特性劣化が現れている。
【0009】このようなセルフヒーティング効果による
特性劣化は、SOI基板を用いた場合でも問題となり、
埋込酸化膜等を薄くするなどで対処していた。これに対
し、立体チャネル構造のMOSFETでは、図8の絶縁
層6が形成法の特殊性から余り薄くできない、またチャ
ネルが立体的で単位面積当たりの電流駆動能力が高い分
だけ熱も逃げにくいことから、SOI基板を用いた場合
よりも放熱性の改善を進める必要があった。
特性劣化は、SOI基板を用いた場合でも問題となり、
埋込酸化膜等を薄くするなどで対処していた。これに対
し、立体チャネル構造のMOSFETでは、図8の絶縁
層6が形成法の特殊性から余り薄くできない、またチャ
ネルが立体的で単位面積当たりの電流駆動能力が高い分
だけ熱も逃げにくいことから、SOI基板を用いた場合
よりも放熱性の改善を進める必要があった。
【0010】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、半導体基板表面側に突出する能動領域を、既存の技
術を使って容易に半導体基板から分離形成したSOI型
の素子分離構造について、その能動領域の放熱性を高め
た半導体装置及びその製造方法を提供することを目的と
する。
れ、半導体基板表面側に突出する能動領域を、既存の技
術を使って容易に半導体基板から分離形成したSOI型
の素子分離構造について、その能動領域の放熱性を高め
た半導体装置及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解消し、上記目的を達成するために、本発明に係る
半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上の絶縁
層と、前記半導体基板に対し前記絶縁層で絶縁されてい
る半導体からなる突起状の能動領域とから構成される素
子分離構造を有し、前記能動領域にトランジスタが形成
されている半導体装置であって、前記トランジスタのゲ
ート電極が前記能動領域の上面の一部と側面の一部とに
直接接触し、その接触面にショットキー接合が形成さ
れ、前記ゲート電極が接触していない前記能動領域の部
分に、ソース領域又はドレイン領域となる2つの不純物
領域が、前記ゲート電極を挟み、かつ、それぞれ前記ゲ
ート電極と所定距離をおいて形成されている。
点を解消し、上記目的を達成するために、本発明に係る
半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上の絶縁
層と、前記半導体基板に対し前記絶縁層で絶縁されてい
る半導体からなる突起状の能動領域とから構成される素
子分離構造を有し、前記能動領域にトランジスタが形成
されている半導体装置であって、前記トランジスタのゲ
ート電極が前記能動領域の上面の一部と側面の一部とに
直接接触し、その接触面にショットキー接合が形成さ
れ、前記ゲート電極が接触していない前記能動領域の部
分に、ソース領域又はドレイン領域となる2つの不純物
領域が、前記ゲート電極を挟み、かつ、それぞれ前記ゲ
ート電極と所定距離をおいて形成されている。
【0012】この半導体装置では、放熱性の悪いMOS
構造の代わりに、ショットキー電極構造のゲートを有す
るMESFET(Metal-Semiconductor Field-Effect Tr
ansistor)を用いて半導体基板と絶縁分離して形成され
た突起状の能動領域に、トランジスタが形成されてい
る。動作時にチャネル部で発生するジュール熱は、その
発生箇所に近接したゲート電極を介して能動領域外部に
容易に、しかも効果的に逃げる。
構造の代わりに、ショットキー電極構造のゲートを有す
るMESFET(Metal-Semiconductor Field-Effect Tr
ansistor)を用いて半導体基板と絶縁分離して形成され
た突起状の能動領域に、トランジスタが形成されてい
る。動作時にチャネル部で発生するジュール熱は、その
発生箇所に近接したゲート電極を介して能動領域外部に
容易に、しかも効果的に逃げる。
【0013】本発明に係る半導体装置の製造方法では、
絶縁層により半導体基板から絶縁されながら突出した能
動領域を半導体基板上に形成し、その後、能動領域の表
面に接触させてゲート電極を形成し、その接触面にショ
ットキー接合を形成する。絶縁層の形成法としては、能
動領域を形成し、その上面及び側面を保護パターンで覆
った後に選択酸化や斜めイオン注入で半導体基板と絶縁
分離する方法、或いは、予め半導体基板内の所定深さに
絶縁層を形成しておき、その後に能動領域を形成する方
法がある。選択酸化や斜めイオン注入による方法は、能
動領域の結晶性を損なうことなく既存の技術で容易に絶
縁層の形成ができ、予め半導体基板内の所定深さに絶縁
層を形成しておく方法は、能動領域の側面保護の必要が
なく製造プロセスを簡略化できる。
絶縁層により半導体基板から絶縁されながら突出した能
動領域を半導体基板上に形成し、その後、能動領域の表
面に接触させてゲート電極を形成し、その接触面にショ
ットキー接合を形成する。絶縁層の形成法としては、能
動領域を形成し、その上面及び側面を保護パターンで覆
った後に選択酸化や斜めイオン注入で半導体基板と絶縁
分離する方法、或いは、予め半導体基板内の所定深さに
絶縁層を形成しておき、その後に能動領域を形成する方
法がある。選択酸化や斜めイオン注入による方法は、能
動領域の結晶性を損なうことなく既存の技術で容易に絶
縁層の形成ができ、予め半導体基板内の所定深さに絶縁
層を形成しておく方法は、能動領域の側面保護の必要が
なく製造プロセスを簡略化できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体装置につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。第1実施形態 図1は、本実施形態に係わる半導体装置の概略を示し、
同図(a)は断面図、同図(b)は正面図である。図
中、符号20は、例えばp型の単結晶シリコンからなる
半導体基板を示し、この半導体基板20上には、酸化シ
リコン膜からなる絶縁層22が形成され、絶縁層22上
に、単結晶シリコンからなる突起状の能動領域24が、
絶縁層22により下方から支持されるようにして形成さ
れている。これにより、SOI型の素子分離が達成され
ている。
て、図面を参照しながら詳細に説明する。第1実施形態 図1は、本実施形態に係わる半導体装置の概略を示し、
同図(a)は断面図、同図(b)は正面図である。図
中、符号20は、例えばp型の単結晶シリコンからなる
半導体基板を示し、この半導体基板20上には、酸化シ
リコン膜からなる絶縁層22が形成され、絶縁層22上
に、単結晶シリコンからなる突起状の能動領域24が、
絶縁層22により下方から支持されるようにして形成さ
れている。これにより、SOI型の素子分離が達成され
ている。
【0015】能動領域24の上面と互いに対向した2つ
の側面とには、これにゲート電極26が直接接触して形
成されている。ゲート電極26は、能動領域24とのシ
ョットキー接合を所定高さのショットキーバリアで形成
するためのショットキー電極層26aと、上層側のゲー
ト電極層26bとから構成されている。ショットキー電
極層26aは、例えばPtSiから構成され、ゲート電
極層26bは、導電化ポリシリコン膜から構成される。
図示のように、このショットキー接合に沿った能動領域
24の表面側に、断面コ字状のチャネル領域24aが形
成される。
の側面とには、これにゲート電極26が直接接触して形
成されている。ゲート電極26は、能動領域24とのシ
ョットキー接合を所定高さのショットキーバリアで形成
するためのショットキー電極層26aと、上層側のゲー
ト電極層26bとから構成されている。ショットキー電
極層26aは、例えばPtSiから構成され、ゲート電
極層26bは、導電化ポリシリコン膜から構成される。
図示のように、このショットキー接合に沿った能動領域
24の表面側に、断面コ字状のチャネル領域24aが形
成される。
【0016】ゲート電極26の一方方向両側の能動領域
24には、ゲート電極と所定距離をおいて、それぞれn
型不純物を高濃度に導入した2つの不純物領域(ソース
領域28及びドレイン領域30)が形成されている。
24には、ゲート電極と所定距離をおいて、それぞれn
型不純物を高濃度に導入した2つの不純物領域(ソース
領域28及びドレイン領域30)が形成されている。
【0017】本半導体装置では、この立体チャネル構造
のトランジスタを、それぞれ素子分離させながら集積化
できる。この場合、とくに図示しないが、トランジスタ
同士の間隔内は層間絶縁層で埋め込まれ、各トランジス
タのゲート電極26,ソース領域28及びドレイン領域
30が、電極配線層を介して互いに接続され、或いは電
極の取り出しがなされている。
のトランジスタを、それぞれ素子分離させながら集積化
できる。この場合、とくに図示しないが、トランジスタ
同士の間隔内は層間絶縁層で埋め込まれ、各トランジス
タのゲート電極26,ソース領域28及びドレイン領域
30が、電極配線層を介して互いに接続され、或いは電
極の取り出しがなされている。
【0018】このような立体チャネル構造のトランジス
タでは、チャネル領域24aが能動領域24の上面及び
側面に形成できることから、特にサブスレッシュホール
ド領域におけるゲートの制御性が良好で、電流駆動能力
が高い。よって、個々のトランジスタ占有面積の縮小化
が図れ、高集積化に有利である。また、ソース領域28
及びドレイン領域30は、互いに対向して形成され、そ
の対向面それぞれが、上記した断面コ字状のチャネル領
域24aの端面に面状に等距離で臨むことから、ソース
領域28及びドレイン領域30の寄生抵抗が小さく、高
速化が図りやすい。
タでは、チャネル領域24aが能動領域24の上面及び
側面に形成できることから、特にサブスレッシュホール
ド領域におけるゲートの制御性が良好で、電流駆動能力
が高い。よって、個々のトランジスタ占有面積の縮小化
が図れ、高集積化に有利である。また、ソース領域28
及びドレイン領域30は、互いに対向して形成され、そ
の対向面それぞれが、上記した断面コ字状のチャネル領
域24aの端面に面状に等距離で臨むことから、ソース
領域28及びドレイン領域30の寄生抵抗が小さく、高
速化が図りやすい。
【0019】つぎに、この立体チャネル構造のトランジ
スタを有する半導体装置の製造方法について、図2〜5
に沿って説明する。まず、p型の単結晶シリコンからな
る半導体基板20を用意し、この半導体基板20上に窒
化シリコン膜を成膜し、通常のフォトリソグラフィ加工
技術を用いて、図2(a)のような細長い上部保護パタ
ーン32を形成する。この上部保護パターン32をエッ
チングマスクとして、半導体基板20に異方性エッチン
グを施すと、図2(b)に示すように、半導体基板20
上に突起状の能動領域24が形成される。能動領域24
の大きさは、例えば、高さが0.5μm,幅が0.2μ
m,長さが1μm程度である。
スタを有する半導体装置の製造方法について、図2〜5
に沿って説明する。まず、p型の単結晶シリコンからな
る半導体基板20を用意し、この半導体基板20上に窒
化シリコン膜を成膜し、通常のフォトリソグラフィ加工
技術を用いて、図2(a)のような細長い上部保護パタ
ーン32を形成する。この上部保護パターン32をエッ
チングマスクとして、半導体基板20に異方性エッチン
グを施すと、図2(b)に示すように、半導体基板20
上に突起状の能動領域24が形成される。能動領域24
の大きさは、例えば、高さが0.5μm,幅が0.2μ
m,長さが1μm程度である。
【0020】次いで、図3(c)に示すように、窒化シ
リコン膜製の上部保護パターン32を残したまま、全面
に窒化シリコン膜等の側壁保護膜34aを成膜し、能動
領域24を窒化シリコン膜で覆う。全面にRIE(Reac
tive Ion Etching)等の異方性エッチングを行い、能動
領域24周囲の半導体基板20表面を露出させる。これ
により、図3(d)に示すように、能動領域24の側壁
に側壁保護パターン34が形成される。この状態で、露
出した半導体基板20の表面を等方的にエッチングす
る。この等方性エッチングは、例えば、水酸化カリウム
のエッチャントを用いたウエットエッチング等により行
なう。これにより、図3(e)に示すように、能動領域
24の根元部分が表面に露出される。
リコン膜製の上部保護パターン32を残したまま、全面
に窒化シリコン膜等の側壁保護膜34aを成膜し、能動
領域24を窒化シリコン膜で覆う。全面にRIE(Reac
tive Ion Etching)等の異方性エッチングを行い、能動
領域24周囲の半導体基板20表面を露出させる。これ
により、図3(d)に示すように、能動領域24の側壁
に側壁保護パターン34が形成される。この状態で、露
出した半導体基板20の表面を等方的にエッチングす
る。この等方性エッチングは、例えば、水酸化カリウム
のエッチャントを用いたウエットエッチング等により行
なう。これにより、図3(e)に示すように、能動領域
24の根元部分が表面に露出される。
【0021】この状態で、通常のLOCOS(Local Ox
idation of Silicon)酸化などの厚い酸化膜の形成法を
用いて、半導体基板20表面のみを選択的に熱酸化す
る。この熱酸化としては、例えば850〜1000℃程
度の温度で行なうウェット酸化が用いられる。これによ
り、半導体基板20表面に、例えば150〜200nm
程度の厚みの絶縁層22が形成される。また、熱酸化が
進行するにつれて、図4(f)に示すように、能動領域
24の幅方向両側の下部付近から酸化膜が能動領域24
の根元に廻り込み、遂には図示のように、これが能動領
域24下側でつながる。すなわち、この絶縁層22によ
って、能動領域24が単結晶シリコン製の半導体基板2
0から絶縁分離される。図4(g)の工程で、能動領域
24の表面を保護していた上部保護パターン32及び側
壁保護パターン34を選択的に除去すると、半導体基板
20上にSOI型の絶縁分離構造が得られる。この絶縁
分離構造は、トランジスタごとに形成される。
idation of Silicon)酸化などの厚い酸化膜の形成法を
用いて、半導体基板20表面のみを選択的に熱酸化す
る。この熱酸化としては、例えば850〜1000℃程
度の温度で行なうウェット酸化が用いられる。これによ
り、半導体基板20表面に、例えば150〜200nm
程度の厚みの絶縁層22が形成される。また、熱酸化が
進行するにつれて、図4(f)に示すように、能動領域
24の幅方向両側の下部付近から酸化膜が能動領域24
の根元に廻り込み、遂には図示のように、これが能動領
域24下側でつながる。すなわち、この絶縁層22によ
って、能動領域24が単結晶シリコン製の半導体基板2
0から絶縁分離される。図4(g)の工程で、能動領域
24の表面を保護していた上部保護パターン32及び側
壁保護パターン34を選択的に除去すると、半導体基板
20上にSOI型の絶縁分離構造が得られる。この絶縁
分離構造は、トランジスタごとに形成される。
【0022】つぎに、このようにして半導体基板20か
ら絶縁分離された能動領域24に、ソース領域及びドレ
イン領域を形成する。具体的には、図5(h)に示すよ
うに、まず、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、
能動領域24の長さ方向両端から所定幅だけ開口したレ
ジストパターン38を形成する。そして、このレジスト
パターン38をマスクとして、イオン注入等により、例
えばP(リン)等のn型の不純物を能動領域24の両端
部側に導入する。これにより、n型の不純物が高濃度に
導入されたソース領域28及びドレイン領域30が、能
動領域24の長さ方向両端部側に互いに対向して形成さ
れる。
ら絶縁分離された能動領域24に、ソース領域及びドレ
イン領域を形成する。具体的には、図5(h)に示すよ
うに、まず、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、
能動領域24の長さ方向両端から所定幅だけ開口したレ
ジストパターン38を形成する。そして、このレジスト
パターン38をマスクとして、イオン注入等により、例
えばP(リン)等のn型の不純物を能動領域24の両端
部側に導入する。これにより、n型の不純物が高濃度に
導入されたソース領域28及びドレイン領域30が、能
動領域24の長さ方向両端部側に互いに対向して形成さ
れる。
【0023】レジストパターン38を除去後、図5
(i)に示すように、ソース領域28及びドレイン領域
30の対向間隔内で、上記レジストパターン38により
マスクされていた能動領域24部分に、ショットキー電
極層26aとゲート電極層26bとから構成された2層
メタル構造のゲート電極26を形成する。具体的は、ま
ず、ショットキー障壁形成用のPtSi膜と、ゲート電
極の主構成膜のAl膜とを、この順で蒸着法やスパッタ
法等で成膜する。つぎに、通常のフォトリソグラフィ技
術を用いて、ゲート電極形成用のレジストパターン(不
図示)を形成する。このゲート電極形成用のレジストパ
ターンは、ソース領域28及びドレイン領域30のエッ
ジより内側に形成する。そして、形成したゲート電極形
成用のレジストパターンをマスクとして、Al膜及びP
tSi膜を順次、エッチング加工する。これにより、ソ
ース領域28及びドレイン領域30の対向間隔内で、こ
れらの不純物領域から所定距離をおいて、能動領域24
の表面に直接接触したゲート電極26が得られ、その接
触面にショットキー接合が形成される。なお、ゲート電
極26を、ソース領域28及びドレイン領域30から離
して形成したのは、これらがオーミック接触してショー
トするのを防ぐためである。
(i)に示すように、ソース領域28及びドレイン領域
30の対向間隔内で、上記レジストパターン38により
マスクされていた能動領域24部分に、ショットキー電
極層26aとゲート電極層26bとから構成された2層
メタル構造のゲート電極26を形成する。具体的は、ま
ず、ショットキー障壁形成用のPtSi膜と、ゲート電
極の主構成膜のAl膜とを、この順で蒸着法やスパッタ
法等で成膜する。つぎに、通常のフォトリソグラフィ技
術を用いて、ゲート電極形成用のレジストパターン(不
図示)を形成する。このゲート電極形成用のレジストパ
ターンは、ソース領域28及びドレイン領域30のエッ
ジより内側に形成する。そして、形成したゲート電極形
成用のレジストパターンをマスクとして、Al膜及びP
tSi膜を順次、エッチング加工する。これにより、ソ
ース領域28及びドレイン領域30の対向間隔内で、こ
れらの不純物領域から所定距離をおいて、能動領域24
の表面に直接接触したゲート電極26が得られ、その接
触面にショットキー接合が形成される。なお、ゲート電
極26を、ソース領域28及びドレイン領域30から離
して形成したのは、これらがオーミック接触してショー
トするのを防ぐためである。
【0024】なお、上記説明において特に言及した以外
の事項について、特に限定はなく、本発明の範囲内で種
々に改変できる。たとえば、ショットキー電極層26a
は、PtSiに限定されず、半導体基板20も単結晶シ
リコンに限らない。半導体基板20として、化合物半導
体(例えば、GaAs)基板を用いた場合、ショットキ
ー電極層26aとしては、Ti/Au,Ti/Pt/A
u等の積層金属膜等を用いることができる。
の事項について、特に限定はなく、本発明の範囲内で種
々に改変できる。たとえば、ショットキー電極層26a
は、PtSiに限定されず、半導体基板20も単結晶シ
リコンに限らない。半導体基板20として、化合物半導
体(例えば、GaAs)基板を用いた場合、ショットキ
ー電極層26aとしては、Ti/Au,Ti/Pt/A
u等の積層金属膜等を用いることができる。
【0025】発明では、半導体装置の製造プロセス途中
で、選択酸化といた既存の技術を用いてSOI型の素子
分離が容易に形成できる。とくに、従来ではゲート酸化
膜を介してゲート電極を能動領域上に形成するMOS構
造が採られていたのに対し、本発明では、能動領域24
表面に金属製のゲート電極26を直接接触させたショッ
トキー電極構造が形成されていることから、このトラン
ジスタの動作時にドレイン電流によるジュール熱が、ソ
ース領域28やドレイン領域30からだけでなく、ゲー
ト電極26を介しも放熱される。
で、選択酸化といた既存の技術を用いてSOI型の素子
分離が容易に形成できる。とくに、従来ではゲート酸化
膜を介してゲート電極を能動領域上に形成するMOS構
造が採られていたのに対し、本発明では、能動領域24
表面に金属製のゲート電極26を直接接触させたショッ
トキー電極構造が形成されていることから、このトラン
ジスタの動作時にドレイン電流によるジュール熱が、ソ
ース領域28やドレイン領域30からだけでなく、ゲー
ト電極26を介しも放熱される。
【0026】第2実施形態
本実施形態は、いわゆる斜めイオン注入法で、絶縁層を
形成する場合である。図6は、本実施形態の製造方法の
製造過程のうち要部を示し、同図(j),(k)は、そ
れぞれ第1実施形態を示す図4(f),(g)に対応す
る。なお、前述した第1実施形態と同様な構成について
は、同一符号を付し、その説明を省略する。上述した第
1実施形態では、絶縁層22の形成は選択酸化法によっ
て行なうとした。
形成する場合である。図6は、本実施形態の製造方法の
製造過程のうち要部を示し、同図(j),(k)は、そ
れぞれ第1実施形態を示す図4(f),(g)に対応す
る。なお、前述した第1実施形態と同様な構成について
は、同一符号を付し、その説明を省略する。上述した第
1実施形態では、絶縁層22の形成は選択酸化法によっ
て行なうとした。
【0027】これに対し、本実施形態では、図3(e)
の工程までは第1実施形態と同様に行い、図6(j)に
示すように、その状態で酸素イオン16O+ を能動領域2
4の両側から斜めにイオン注入して、能動領域24の根
元部分を含む半導体基板20の表面に酸化剤を導入す
る。その後、熱処理を施すと、同図(k)に示すよう
に、能動領域24を半導体基板20と絶縁分離する絶縁
層22が、能動領域24の根元部分を含む半導体基板2
0の表面側に形成される。以後は、第1実施形態と同様
にして、ソース領域28及びドレイン領域30を形成
し、ショットキー接合型のゲート電極26を形成する
(図5参照)。なお、本実施形態では、斜めイオン注入
の角度を極端に浅くできるのであれば、図3(e)に示
すような、等方性エッチングによる能動領域24の根元
部分の表面露出工程は省略してもよい。
の工程までは第1実施形態と同様に行い、図6(j)に
示すように、その状態で酸素イオン16O+ を能動領域2
4の両側から斜めにイオン注入して、能動領域24の根
元部分を含む半導体基板20の表面に酸化剤を導入す
る。その後、熱処理を施すと、同図(k)に示すよう
に、能動領域24を半導体基板20と絶縁分離する絶縁
層22が、能動領域24の根元部分を含む半導体基板2
0の表面側に形成される。以後は、第1実施形態と同様
にして、ソース領域28及びドレイン領域30を形成
し、ショットキー接合型のゲート電極26を形成する
(図5参照)。なお、本実施形態では、斜めイオン注入
の角度を極端に浅くできるのであれば、図3(e)に示
すような、等方性エッチングによる能動領域24の根元
部分の表面露出工程は省略してもよい。
【0028】本実施形態においても、第1実施形態と同
様な効果を奏する。すなわち、半導体装置の製造プロセ
ス途中で、斜めイオン注入といた既存の技術を用いてS
OI型の素子分離が容易に形成でき、また、ショットキ
ー接合型のゲート電極構造が形成されていることから、
能動領域24の放熱性が良好である。
様な効果を奏する。すなわち、半導体装置の製造プロセ
ス途中で、斜めイオン注入といた既存の技術を用いてS
OI型の素子分離が容易に形成でき、また、ショットキ
ー接合型のゲート電極構造が形成されていることから、
能動領域24の放熱性が良好である。
【0029】第3実施形態
本実施形態は、能動領域の形成に先立って、SIMOX
法により半導体基板奥側に絶縁層を予め形成しておく場
合である。図7は、本実施形態の製造方法の製造過程の
うち要部を示し、同図(l),(m)は、それぞれ第1
実施形態を示す図2(a),(b)に対応する。なお、
前述した第1実施形態と同様な構成については、同一符
号を付し、その説明を省略する。
法により半導体基板奥側に絶縁層を予め形成しておく場
合である。図7は、本実施形態の製造方法の製造過程の
うち要部を示し、同図(l),(m)は、それぞれ第1
実施形態を示す図2(a),(b)に対応する。なお、
前述した第1実施形態と同様な構成については、同一符
号を付し、その説明を省略する。
【0030】本実施形態では、能動領域24を形成する
まえに、酸素イオンを半導体基板20の基板奥側の所定
深さにイオン注入し、熱酸化して絶縁層22を予め半導
体基板20内に埋め込むように形成しておく。そして、
図7(l),(m)に示すように、第1実施形態と同様
な方法で能動領域24を形成する。すなわち、この半導
体基板20上に窒化シリコン膜から構成される細長い上
部保護パターン32を形成し、これをエッチングマスク
として、半導体基板20に異方性エッチングを施して、
半導体基板20上に突起状の能動領域24を形成する。
この異方性エッチングは、同図(m)に示すように、予
め埋込み形成しておいた絶縁層22が能動領域24の根
元部分に位置するまで行なう。
まえに、酸素イオンを半導体基板20の基板奥側の所定
深さにイオン注入し、熱酸化して絶縁層22を予め半導
体基板20内に埋め込むように形成しておく。そして、
図7(l),(m)に示すように、第1実施形態と同様
な方法で能動領域24を形成する。すなわち、この半導
体基板20上に窒化シリコン膜から構成される細長い上
部保護パターン32を形成し、これをエッチングマスク
として、半導体基板20に異方性エッチングを施して、
半導体基板20上に突起状の能動領域24を形成する。
この異方性エッチングは、同図(m)に示すように、予
め埋込み形成しておいた絶縁層22が能動領域24の根
元部分に位置するまで行なう。
【0031】本実施形態では、SIMOX法を用いてい
るのでイオン注入時のダメージが能動領域24の表面に
導入されるおそれがあるものの、図7(m)の能動領域
24形成工程で、絶縁層22が能動領域24の根元部分
に位置する程度まで半導体基板をエッチングするだけで
SOI型の素子分離が容易に達成できる。すなわち、能
動領域24をエッチング加工するだけで、第1実施形態
でいうと図4(g)の工程まで一気に進み、その途中の
図3(c)〜図4(f)の諸工程が省略でき、これによ
り製造工程の簡略化が可能となるといった利点がある。
るのでイオン注入時のダメージが能動領域24の表面に
導入されるおそれがあるものの、図7(m)の能動領域
24形成工程で、絶縁層22が能動領域24の根元部分
に位置する程度まで半導体基板をエッチングするだけで
SOI型の素子分離が容易に達成できる。すなわち、能
動領域24をエッチング加工するだけで、第1実施形態
でいうと図4(g)の工程まで一気に進み、その途中の
図3(c)〜図4(f)の諸工程が省略でき、これによ
り製造工程の簡略化が可能となるといった利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の半導
体装置によれば、ゲート電極金属と能動領域(例えば、
半導体基板と同じ単結晶シリコン)との直接接合によっ
てショットキー接合型のゲート電極構造を形成すること
ができるので、チャネル部で発生するジュール熱を、そ
の発生箇所に近接したゲート電極を介して能動領域外部
に容易に、しかも効果的に逃がすことができる。したが
って、ドレイン電流を多く流しても、従来のようなドレ
イン電流の低下といった特性劣化が起きない。この放熱
性の良さにより、高集積化及び高速動作といったSOI
型の素子分離構造の特長が生かされる。
体装置によれば、ゲート電極金属と能動領域(例えば、
半導体基板と同じ単結晶シリコン)との直接接合によっ
てショットキー接合型のゲート電極構造を形成すること
ができるので、チャネル部で発生するジュール熱を、そ
の発生箇所に近接したゲート電極を介して能動領域外部
に容易に、しかも効果的に逃がすことができる。したが
って、ドレイン電流を多く流しても、従来のようなドレ
イン電流の低下といった特性劣化が起きない。この放熱
性の良さにより、高集積化及び高速動作といったSOI
型の素子分離構造の特長が生かされる。
【0033】また、通常のMOS構造のようにゲート酸
化膜を必要とせず、ショットキー電極層を能動領域上に
直接、蒸着等により形成するので、低温でのゲート電極
の形成が可能である、またゲート電極によるチャネル制
御が、不純物制御でなく空乏層制御なので微細化に有利
といった利点も有する。
化膜を必要とせず、ショットキー電極層を能動領域上に
直接、蒸着等により形成するので、低温でのゲート電極
の形成が可能である、またゲート電極によるチャネル制
御が、不純物制御でなく空乏層制御なので微細化に有利
といった利点も有する。
【0034】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
半導体装置の製造プロセス途中で既存の技術を用いてS
OI型の素子分離が容易に形成でき、或いは通常のSI
MOX法を用いて絶縁分離構造の製造工程を簡素化でき
る。
半導体装置の製造プロセス途中で既存の技術を用いてS
OI型の素子分離が容易に形成でき、或いは通常のSI
MOX法を用いて絶縁分離構造の製造工程を簡素化でき
る。
【0035】以上より、半導体基板表面側に突出する能
動領域を、既存の技術を使って容易に半導体基板から分
離形成したSOI型の素子分離構造について、その能動
領域の放熱性を高めた半導体装置及びその製造方法を提
供することができる。よって、この種の半導体装置の高
集積化及び高速化が、本発明により進展する。
動領域を、既存の技術を使って容易に半導体基板から分
離形成したSOI型の素子分離構造について、その能動
領域の放熱性を高めた半導体装置及びその製造方法を提
供することができる。よって、この種の半導体装置の高
集積化及び高速化が、本発明により進展する。
【図1】本発明の第1実施形態に係わる半導体装置の概
略構成を示し、図1(a)は断面図、図1(b)は正面
図である。
略構成を示し、図1(a)は断面図、図1(b)は正面
図である。
【図2】図1の半導体装置の各製造過程の概略を示す断
面図及び正面図であり、特に能動領域のエッチング加工
工程までを示す。
面図及び正面図であり、特に能動領域のエッチング加工
工程までを示す。
【図3】図2に続く同断面図及び正面図であり、特に能
動領域の側壁保護及び根元部分の露出工程までを示す。
動領域の側壁保護及び根元部分の露出工程までを示す。
【図4】図3に続く同断面図及び正面図であり、特にS
OI型の素子分離工程までを示す。
OI型の素子分離工程までを示す。
【図5】図4に続く同断面図及び正面図であり、特にソ
ース/ドレイン領域及びゲート電極の形成工程までを示
す。
ース/ドレイン領域及びゲート電極の形成工程までを示
す。
【図6】本発明の第2実施形態に係わる半導体装置の各
製造過程の概略を示す断面図及び正面図であり、第1実
施形態を示す図4(f),(g)に対応し、斜めイオン
注入法を用いた能動領域の形成法を示す。
製造過程の概略を示す断面図及び正面図であり、第1実
施形態を示す図4(f),(g)に対応し、斜めイオン
注入法を用いた能動領域の形成法を示す。
【図7】本発明の第3実施形態に係わる半導体装置の各
製造過程の概略を示す断面図及び正面図であり、第1実
施形態を示す図2(a),(b)に対応し、SIMOX
法を用いた能動領域の形成法を示す。
製造過程の概略を示す断面図及び正面図であり、第1実
施形態を示す図2(a),(b)に対応し、SIMOX
法を用いた能動領域の形成法を示す。
【図8】従来の半導体装置の構成を示す概略断面図であ
る。
る。
【図9】従来技術の問題点を説明するためのMOSFE
Tのドレイン電流電圧特性図である。
Tのドレイン電流電圧特性図である。
20…半導体基板、22…絶縁層、24…能動領域、2
4a…チャネル領域、26…ゲート電極、26a…ショ
ットキー電極層、26b…ゲート電極層、28…ソース
領域、30…ドレイン領域、32…上部保護パターン、
34…側壁保護パターン、34a…側壁保護膜。
4a…チャネル領域、26…ゲート電極、26a…ショ
ットキー電極層、26b…ゲート電極層、28…ソース
領域、30…ドレイン領域、32…上部保護パターン、
34…側壁保護パターン、34a…側壁保護膜。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
H01L 29/872
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 21/338
H01L 27/095
H01L 29/80
H01L 29/812
Claims (4)
- 【請求項1】半導体基板と、前記半導体基板上の絶縁層
と、前記半導体基板に対し前記絶縁層で絶縁されている
半導体からなる突起状の能動領域とから構成される素子
分離構造を有し、前記能動領域にトランジスタが形成さ
れている半導体装置であって、 前記トランジスタのゲート電極が前記能動領域の上面の
一部と側面の一部とに直接接触し、その接触面にショッ
トキー接合が形成され、 前記ゲート電極が接触していない前記能動領域の部分
に、ソース領域又はドレイン領域となる2つの不純物領
域が、前記ゲート電極を挟み、かつ、それぞれ前記ゲー
ト電極と所定距離をおいて形成されている半導体装置。 - 【請求項2】半導体基板上に上部保護パターンを形成し
た後、エッチング加工して半導体基板上に突出する能動
領域を形成し、前記上部保護パターン を残したまま能動領域の側面に側
壁保護パターンを形成した後、半導体表面を選択酸化し
て能動領域を半導体基板から絶縁する絶縁層を形成し、 その後、能動領域の表面に接触させてゲート電極を形成
し、その接触面にショットキー接合を形成する半導体装
置の製造方法。 - 【請求項3】半導体基板上に上部保護パターンを形成し
た後、エッチング加工して半導体基板上に突出する能動
領域を形成し、前記上部保護パターン を残したまま能動領域の側面に側
壁保護パターンを形成した後、能動領域の幅方向両側か
ら斜めに酸素イオンをイオン注入して、能動領域を半導
体基板から絶縁する絶縁層を形成し、 その後、能動領域の表面に接触させてゲート電極を形成
し、その接触面にショットキー接合を形成する半導体装
置の製造方法。 - 【請求項4】半導体基板表面から酸素イオンをイオン注
入して、前記半導体基板内の所定深さに絶縁層を形成
し、 前記半導体基板上に上部保護パターンを形成し、 前記上部保護パターンの周囲で前記半導体基板の前記絶
縁層上の部分をエッチングにより除去し、前記絶縁層に
より半導体基板と絶縁されながら突出する能動領域を形
成し、 前記能動領域の表面に接触させてゲート電極を形成し、
その接触面にショットキー接合を形成する半導体装置の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19235996A JP3397048B2 (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 半導体装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19235996A JP3397048B2 (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 半導体装置及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1041323A JPH1041323A (ja) | 1998-02-13 |
JP3397048B2 true JP3397048B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=16289974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19235996A Expired - Fee Related JP3397048B2 (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 半導体装置及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3397048B2 (ja) |
-
1996
- 1996-07-22 JP JP19235996A patent/JP3397048B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH1041323A (ja) | 1998-02-13 |
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